以下、本発明に係る遊技機の好適な一実施形態をスロットマシンを例に図面を参照して説明する。なお、図1はスロットマシン1の外観構造を表した斜視図である。図2は前扉3を開放した状態におけるスロットマシン1の内部構造を表した図である。図3はスロットマシン1の制御システムを表したブロック図である。
図1において、スロットマシン1は、前方に開口を有する略矩形状の箱体である筐体2と、当該筐体2に対して蝶番機構により回動可能に取り付けられることで前記開口を開閉可能な状態で閉塞させる前扉3とを備えている。
前扉3の前面側は、上部パネル部4と下部パネル部5に略区分けされ、これらは視覚効果を高めてデザインされたいわゆる化粧板として、硬質プラスチックにより一体的に形成されている。更に、下部パネル部5の下方には、入賞時に払い出されるメダル(遊技媒体)を貯留する受皿部6aが一体的に形成された受皿ユニット6が設けられている。
また、上部パネル部4と下部パネル部5との間には、遊技者側に突出し、ゲーム操作を行うためのスイッチ類が配置されている操作卓7が一体的に形成されている。なお、上部パネル部4、操作卓7、下部パネル部5、及び受皿ユニット6は、遊技者側に面し、これらによって「前面パネル部」が構成される。
上部パネル部4の中央には、硬質プラスチック板等で形成されたパネル面41が設けられている。パネル面41のほぼ中央には略長方形の透明な表示窓42が形成され、表示窓42を通して筐体2内に設けられているリールユニット100の3個のリール101a、101b、101cが目視される。
ここで、筐体2内に設置されているリールユニット100は、円筒形状のリール101a、101b、101cがそれぞれ回転軸方向に並べられ、各リール101a、101b、101cの外周面にはその周方向に沿って複数種類の図柄が描かれている。遊技者は、表示窓42を通して3列のリールに描かれたそれぞれ上下方向3個の図柄を目視できるようになっている。
また、パネル面41には、裏面側に設けられている図示しないランプを点灯させることで例えば入賞役への内部当選など遊技状態に関する情報を演出表示する遊技状態表示部43と、これと同様にランプを点灯させることで遊技操作のアシストに関する情報を表示する操作アシスト表示部44と、スロットマシン1にクレジット(貯留)されているメダル数や、入賞によって獲得したメダル数、又は入賞役への当選回数等の情報を数値表示する数値情報表示部45が、それぞれ表示窓42の周辺に設けられている。
上部パネル部4の上部には、高輝度発光ダイオード等のランプ類を内蔵する中央及び左右の演出用照明部46、47a、47bと、ゲームに係る効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部48a、48bが配置されている。
スロットマシン1は、ゲームの進行に応じて上述した複数の演出用照明部46、47a、47b等が点灯又は点滅することで、ゲームにおける視覚的な演出効果を高めるように形成されている。
また、演出用放音部48a、48bの間には、透明な硬質プラスチック板等が嵌め込まれて形成された表示窓49aに面して遊技機の演出装置として液晶表示装置49が配置されている。なお、液晶表示装置49は、ゲームの演出に係る映像やゲーム(遊技)に関する情報を主に表示する。
操作卓7の上面右側にはメダル投入部71が設けられている。メダル投入部71はメダルを投入するためのメダル投入口72を有する。また、当該上面の左側には、押しボタンスイッチである2個のベットボタン73、74が設けられている。
ベットボタン73、74はスロットマシンの1ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するためのボタンスイッチである。本スロットマシン1においては、ゲームを開始する際に、ベットボタン73が押圧操作されることで、貯留されているメダルから1枚のメダルがゲームに対して賭けられる。同様に、ベットボタン74が押圧操作されることで3枚の当該ゲームにメダルが賭けられる。なお、ベットボタン74は、最大枚数のメダルを賭けることから、特に「マックスベットボタン」と呼ばれている。
操作卓7の前面左側には、リール101a、101b、101cの回転開始を指示するためのスタートレバー75が設けられている。スタートレバー75は、先端に球形の操作ノブを有する揺動可能な操作旱を備え、操作旱が傾倒操作されるとオン、操作旱から手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフ状態となるスイッチユニットで形成されている。
また、操作卓7の中央には、各リール101a、101b、101cの回転停止をそれぞれ指示するためのストップボタン76a、76b、76cが各リールの配列に対応して並設されている。
さらに、操作卓7の前面の左隅には、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルして払い出させることを指示するとともに、後述するメダルクレジット手段203(図3参照)が内部貯留したメダルを精算して払い出させることを指示するための精算ボタン77が設けられている。
操作卓7の前面右側には、前扉3を開錠するための鍵が挿入される鍵穴78が設けられている。スロットマシン1の管理者等が鍵穴78に所定の鍵を挿入して開錠操作すると、蝶番機構によって筐体2に取り付けられている前扉3を前方へ開くことができ、また前扉3を筐体2側に閉じると、自動的にこれらを施錠するようになっている。
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを遊技者へ認識させる等のため、登場キャラクターの絵などを表示する表示パネル51が設けられている。表示パネル51の左右両脇には、左右の演出用照明部52a、52bが設けられている。ここで、表示パネル51及び左右の演出用照明部52a、52bのランプカバー352a、352bは、表示パネル部350によって前扉3の基本構造となる前扉本体300に取り付けられている。
下部パネル部5の下側に配置された受皿ユニット6には、入賞時にメダルを排出するメダル払出口61と、払い出されたメダルを貯留する受皿部6aと、演出効果音を発生させるスピーカを内蔵する左右の演出用放音部62a、62bがそれぞれ配置されている。
次に、図2を参照して、筐体2の内部構造と前扉3の裏面構造とを説明する。
図2において、筐体2の前方には開口8を有している。この開口8内の上部には、硬質プラスチックの基板ケース210に収納された主制御基板20が取り付けられている。主制御基板20は、スロットマシン1の全体動作を集中制御するCPU(マイコン)を備えている。
筐体2内の中央には、リール101a、101b、101cを備えるリールユニット100が設けられている。リールユニット100は、前扉3が筐体2側に閉じられると前扉3の表示窓42にリール101a、101b、101cが対向するように、所定フレームに位置決めされて取り付けられている。なお、各リール101a、101b、101cは、それぞれに内蔵されたステッピングモータによって回転駆動される。
また、リールユニット100の上部には、各リールを回転駆動する上記ステッピングモータへ4相の駆動パルス信号を送出する回胴装置基板が取り付けられており、主制御基板20が回胴装置基板に回胴駆動(励磁)パルスデータを送出することで、各リールの回転と制動及び停止の制御を行っている。
リールユニット100の下方には、ホッパ装置21と、ホッパ装置21から溢れたメダルを収容するための補助貯留部22と、主電源装置23が設けられている。主電源装置23の内部の右側には、いわゆる配電盤に相当する電源装置基板24が設けられている。更に、筐体2の上部右側の内壁に、遊技場に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子基板25が取り付けられている。
次に、前扉3の裏面側上部には、発光駆動部30、31a、31bが配置されている。発光駆動部30、31a、31bは、それぞれ演出用照明部46、47a、47bの光源である高輝度の発光ダイオードが複数配列され、この発光ダイオードを発光駆動する駆動回路が実装されている。
また、前扉3の裏面側上部には、上述の演出用放音部48a、48bに対向してスピーカ32a、32bが取り付けられている。また、スピーカ32a、32bの間には、液晶表示装置49が取り付けられている。更に、液晶表示装置49の裏面側には、電気回路基板で形成され硬質プラスチックの基板ケース220に収納されたサブ制御基板40が取り付けられている。
主制御基板20及びサブ制御基板40は、スロットマシン1の作動を制御する制御基板である。
サブ制御基板40の下方には、リール101a、101b、101cを目視させるための透明な表示窓42が形成されたパネル板50が配置され、表示窓42の下方には、前面側のスタートレバー75(図1参照)及びストップボタン76a、76b、76c(図1参照)等の操作スイッチ類の出力信号を主制御基板20へ転送する中継基板として機能する中央表示基板33が設けられている。
中央表示基板33の下方には、メダル選別装置34が取り付けられている。メダル選別装置34は、メダル投入部71に投入されたメダルの適否を判別し振り分ける装置である。また、メダル選別装置34はメダルセンサを内蔵しており、ゲームの待機状態等において正規のメダルが投入され、メダルセンサがこのメダルを検出することによって、メダル投入の受け付けを示す信号を主制御基板20へ送出する。
メダル選別装置34の装置本体の下方には、メダル選別装置34によって振り分けられた正規のメダルを筐体2内に設けられているホッパ装置21へ案内するガイド部材35と、メダル選別装置34により排除されたメダル(又は異物)をメダル排出口61へ案内するガイド部材36が設けられている。また、前扉3の裏面側下部には、ホッパ装置21から排出されたメダルをメダル排出口61へ案内するガイド部材37が設けられている。更に、メダル排出口61に隣接して、上述した演出用放音部62a、62bに対向するスピーカ38a、38bが取り付けられている。
なお、スロットマシン1全体の動作は、筐体2側に設けられている主制御基板20によって統括制御されており、サブ制御基板40は、液晶表示装置49による演出映像の表示制御、及び演出用放音部48a、48b、62a、62bのスピーカ32a、32b、38a、38bを使った演出効果音制御など、ゲームの演出に係る制御を主に行っている。
次に、図3のブロック図を参照して、スロットマシン1に設けられている制御システムについて説明する。
図3において、主制御基板20は、CPU200と、記憶部201とを備えている。
記憶部201は、ROM、RAM等の半導体メモリによって構成され、スロットマシンゲーム用のシステムプログラム202が予め記憶されている。主制御基板20は、記憶部201に記憶されたシステムプログラム202に従ってCPU200が演算処理を実行することで、スロットマシン1全体の動作を統括制御している。
また、記憶部201にはメダルクレジット手段203が設けられている。メダルクレジット手段203はスロットマシン1が内部貯留するメダルの数であるクレジットをメモリに記憶する。
主制御基板20には、ベットボタン73、74、スタートレバー75、ストップボタン76a、76b、76c、精算ボタン77等の操作スイッチ類、メダル選別装置34のメダルセンサ34a、ホッパ装置21等のメダル払出装置、及びサブ制御基板40等がハーネスを介して接続されている。
主制御基板20は、前記操作スイッチ類やメダル選別装置34のメダルセンサ34aからの出力信号によりゲームに係る操作を検出する。
主制御基板20は、動作モードがメダルベット待機状態となっている場合において、メダルセンサ34aがメダルを検出した場合、検出したメダルをゲームの賭数に加算する。
また、主制御基板20は、動作モードがメダルクレジット入力待機状態となっている場合において、メダルセンサ34aがメダルを検出した場合、検出したメダルをメダルクレジット手段203のクレジットに加算する。ここで、メダルベット待機状態とは、1つのゲームが終了した後、当該ゲームにメダルが賭けられるのを待機している状態のことを示している。メダルクレジット入力待機状態とは、当該ゲームにメダルが賭けられた後、メダルクレジット手段203の前記クレジット数が最大値(50)になるまでの状態のことを示している。
主制御基板20は、各リール101a、101b、101cに設けられる基準位置センサ120a、120b、120cの検出信号を入力し、各リールの基準となる回転位置を把握しながら、回胴装置基板130に所定の回胴駆動パルスデータを送出する。回胴装置基板130は、主制御基板20からの回胴駆動パルスデータに従って各ステッピングモータ110a、110b、110cを回転駆動することで、各リール101a、101b、101cの回転及び停止の動作制御を行っている。
主制御基板20は、入賞が確定した場合等において、ホッパ装置21を制御することで、所定数のメダルを受皿部6aに払い出す。
また、主制御基板20は、精算ボタン77が操作された場合、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルしてホッパ装置21に払い出させるとともに、メダルクレジット手段203(図3参照)が内部貯留したメダルを精算してホッパ装置21に精算前のクレジット数のメダルを払い出させる。
サブ制御基板40は、主制御基板20からの制御信号に基づいて液晶表示装置49(図1参照)、演出用照明部46、47a、47b、52a、52b(図1参照)、演出用放音部48a、48b、62a、62b(図1参照)のスピーカ32a、32b、38a、38b等の演出装置230を制御駆動することで、遊技者の視覚や聴覚に訴える演出をゲームの進行に応じて行っている。
一方、主制御基板20の記憶部201には、入賞抽選テーブル204及び内部抽選フラグ205が記憶されている。例えばCPU200は、スタートレバー75の操作を検出した時点で図示しない乱数発生装置から乱数値を取得し、入賞抽選テーブル204を参照することで、得られた乱数値に割り当てられた入賞役またはハズレを抽選する。そして、CPU200は、乱数値に対応する入賞役が存在すると、それを当該ゲームの入賞役として抽選結果を当選にし、当該入賞役を記憶部201の内部抽選フラグ205に記憶する。ここでは、かかる入賞役の抽選方法を「内部抽選」と呼んでいる。
次に、スロットマシン1におけるゲーム動作の概要を説明する。
スロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの配当が完了した時、又は先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この待機状態においては、当該状態を遊技者に示唆するとともにゲーム操作を促す待機モードの演出が液晶表示装置49等によって行われる。次に、遊技者がメダル投入部71にメダルを投入し、もしくは、何れかのベットボタン73、74を押圧操作することで、スロットマシン1は、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームに所定枚数のメダルが賭けられゲームを準備する。
ゲーム準備の状態でスタートレバー75が傾倒操作されゲームが開始されると、主制御基板20は、3個のリール101a、101b、101cを一斉に回転させ始めるとともに、上述した内部抽選を実行する。内部抽選の結果は、内部抽選フラグ205に記憶される。
次に、遊技者により何れかのストップボタン76a、76b、76cが押圧操作されることで、リール101a、101b、101cが停止し、主制御基板20は、停止した各リールが表示する図柄と上述の内部抽選フラグ205に対応する入賞役に係る図柄の組合せとが一致しているかどうか判定する。
これら図柄の組合せが一致し役への入賞が確定すると、スロットマシン1は、主制御基板20によりメダルクレジット手段203の制御を行い、内部貯留しているメダルのクレジット数が所定の数になるまで、当該役の種類に応じて予め決められた配当数のメダルをクレジット数に加算する。さらに、スロットマシン1は、前記配当数と前記クレジット数の加算結果が前記所定の数を超過すると、この超過した数のメダルを受皿部6aへ払い出す。
次に、図4乃至図12を参照して本実施形態の要部となる遊技機用基板ユニット10について説明する。
図4はスロットマシン1(図2参照)の分解斜視図である。図5は主制御基板20(図2参照)の斜視図である。図6は基板ケース210及びその周辺部の分解斜視図である。図7は基板ケース210及びその周辺部の斜視図である。図8は基板ケース210を筐体2に取り付ける前の状態を示す断面図である。図9は基板ケース210を筐体2に取り付けた状態を示す断面図である。図10は基板ケース側挟持部材361aにハーネス321、322、323を取り付ける前の状態を示す説明図である。図11は基板ケース側挟持部材361aにハーネス321、322、323を取り付けた後の状態を示す説明図である。図12は本体側挟持部材371aにハーネス324を取り付ける前の状態を示す説明図である。図13は本体側挟持部材371aにハーネス324を取り付けた後の状態を示す説明図である。
図4において、筐体2の前方には開口8を有している。この開口8内の上部となるリールユニット100の上側には、基板ケース210がネジ211a、211bによりネジ止め固定されている。
図5において、主制御基板20の一面には、配線パターン310が形成され、配線パターン310と電気的に接続する基板側コネクタ311、312、313、314が固定されている。
また、主制御基板20の一面には、CPU200、図3に示した記憶部201を構成するROM315及びRAM316等の電子部品が取り付けられている。
図6において、ハーネス321、322、323、324は、一端側に前記基板側コネクタ311、312、313、314とそれぞれ結合するハーネス側コネクタ331、332、333、334をそれぞれ有し、他端側にホッパ装置21、外部集中端子基板25、サブ制御基板40及び回胴装置基板130と接続するハーネス側コネクタ341、342、343、344をそれぞれ有している。
基板ケース210は、ケース内部に主制御基板20を収納するとともに前記ハーネス側コネクタ331、332、333、334がそれぞれ通過可能な開口部351、352、353、354が形成されている。
基板ケース210の下辺の左右両隅には、ネジ止め部251a、251bが形成されている。ネジ止め部251a、251bには、それぞれ貫通孔252a、252bが形成されている。前記筐体2の内面の貫通孔252a、252bに対応する位置にはそれぞれネジ孔253a、253bが形成されている。
ネジ211a、211bは、そのネジ部がネジ止め部251a、251bの貫通孔252a、252bにそれぞれ挿入し、前記筐体2のネジ孔253a、253bにそれぞれ螺入することで前記筐体2に基板ケース210をネジ止め固定する。
前記基板ケース210の上面の左寄りには前記ハーネス321、322、323を挟持する基板ケース側挟持部材361aが取り付けられている。
前記基板ケース210の上面の右寄りには前記ハーネス321、322、323、334を挟持する基板ケース側挟持部材361bが取り付けられている。
筐体2の内面の上側左寄りには、前記ハーネス324を挟持する遊技機本体側挟持部材371aがネジ212(図8参照)により取り付けられている。
筐体2の内面の上側右寄りには、前記ハーネス321、322、323を挟持する遊技機本体側挟持部材371bが遊技機本体側挟持部材371aの場合と同様にネジ止めにより取り付けられている。
以下、基板ケース側挟持部材361aについて更に詳細に説明する。
図10において、基板ケース側挟持部材361aは、ステンレス鋼等の金属を素材とし一体成形したものであり、底面部362が横長の長辺形状に形成され、底面部362の前側の辺の左側から板状部363を上方向に立設し、板状部363の上辺から後方に向けて爪部364を延出している。また、基板ケース側挟持部材361aは、底面部362の後側の辺の右側から板状部365を上方向に立設し、板状部365の上辺から前方に向けて爪部366を延出している。
爪部364、366の対向する辺は、前方から見て左斜め方向に形成されており、基板ケース側挟持部材361aの上面には左斜め方向の隙間367が形成される。隙間367はハーネス321、322、323を通過させることが可能になっている。底面部362、板状部363、365、爪部364、367に囲まれる空間は、ハーネス321、322、323を挟持する挟持部368となっている。
基板ケース側挟持部材361aの上面は、ハーネス321、322、323を挟み込んだ状態で、図11に示すように基板ケース側封印シール369を貼り付けることで、封印するようになっている。
図6に示す基板ケース側挟持部材361bは、基板ケース側挟持部材361aと同様の構造になっており、ハーネス321、322、323、324を挟み込んだ状態で、図11に示す基板ケース側封印シール369を貼り付けることで、封印するようになっている。
以下、遊技機本体側挟持部材371aについて更に詳細に説明する。
図12において、遊技機本体側挟持部材371aは、弾性の高い合成樹脂等を素材とし一体成形したものであり、背面部372が横長の長辺形状で形成され、この背面部372の上側及び下側の辺から板状部373、374を前方向に延出する構造になっている。
背面部372は、ネジ212(図8参照)により筐体2に接続固定される。
板状部373、374の互いに対向する面の前側には、係止爪375、376が対向して形成されている。係止爪375、376の間には、隙間377が形成される。隙間377はハーネス324を通過させることが可能になっている。背面部372、板状部373、374、係止爪375、376に囲まれる空間は、ハーネス324を挟持する挟持部378となっている。遊技機本体側挟持部材371aは、ハーネス324を挟み込んだ状態で、図13に示すように板状部373、374の前側に遊技機本体側封印手段としての遊技機本体側封印シール379を貼り付けることで、封印するようになっている。
図6に示す遊技機本体側挟持部材371bは、遊技機本体側挟持部材371aと同様の構造になっており、ハーネス321、322、323を挟み込んだ状態で、図13に示す遊技機本体側封印シール379を貼り付けることで、封印するようになっている。
このような構造により、筐体2は前方に開口8を有する。
前扉3は、前記筐体2に対して回動可能に取り付けられることで前記開口8を開閉可能な状態で閉塞させる。
制御基板20は配線パターン310が形成されている。
基板側コネクタ311、312、313、314は、この制御基板20に固定され前記配線パターン310と電気的に接続する。
ハーネス321、322、323、324は一端側に前記基板側コネクタ311、312、313、314と結合するハーネス側コネクタ331、332、333、334を有する。
基板ケース210は、ケース内部に主制御基板20を収納するとともに前記ハーネス側コネクタ331、332、333、334が通過可能な開口部341、342、343、344が形成されている。
基板ケース側挟持部材361a、361bは、前記基板ケース210に固定され前記ハーネス321、322、323、324を挟持する。
遊技機本体側挟持部材371a、371bは、前記筐体2の内側に固定され前記ハーネス321、322、323、324を挟持する。
ネジ211a、211b、ネジ止め部251a、251b及びネジ孔253a、253bは、前記基板ケース210を前記筐体2の内側に固定する固定手段となっている。
基板ケース側封印シール369は、基板ケース側封印手段となっており、む前記基板ケース側挟持部材361a、361bが前記ハーネス321、322、323、324を挟持した状態で前記基板ケース側挟持部材361a、361bを封印する。
遊技機本体側封印シール379は、遊技機本体側封印手段となっており、前記遊技機本体側挟持部材371a、371bが前記ハーネス321、322、323、324を挟持した状態で前記遊技機本体側挟持部材371a、371bを封印する。
以下、基板ケース210を前記筐体2の内側に固定する行程について説明する。
まず、作業者は、主制御基板20を基板ケース210に収納し、前記ハーネス側コネクタ331、332、333、334が通過可能な開口部341、342、343、344を介して基板側コネクタ311、312、313、314に取り付ける。次に、基板ケース側挟持部材361aにハーネス321、322、323を挟持させ、基板ケース側挟持部材361bにハーネス324を挟持させて図6に示す状態にする。この後、遊技機本体側挟持部材371aにハーネス324を挟持させ、遊技機本体側挟持部材371bにハーネス321、322、323を挟持させて、基板ケース210を前記筐体2の内側に仮固定し、ネジ211a、211bのネジ部をネジ止め部251a、251bの貫通孔252a、252bに挿入し前記筐体2のネジ孔253a、253bに螺入することで図7及び図9に示すように前記筐体2に基板ケース210をネジ止め固定する。この後、作業者は、基板ケース側封印シール369を前記基板ケース側挟持部材361a、361bに貼り、前記ハーネス321、322、323、324を挟持した状態の基板ケース側挟持部材361a、361bを封印する。さらに、作業者は、遊技機本体側封印シール379を、前記遊技機本体側挟持部材371a、371bに貼り、前記ハーネス321、322、323、324を挟持した状態の前記遊技機本体側挟持部材371a、371bを封印する。
かかる構成のスロットマシン1によれば、基板ケース側挟持部材361a、361bと遊技機本体側挟持部材371a、371bにハーネス321、322、323、324を挟持させることで基板ケース210を前記筐体2または前記前扉3の内側に仮固定できるので、遊技機本体に対する基板ケース210の取り付け作業を容易でき、また、ハーネス321、322、323、324を挟持した基板ケース側挟持部材361a、361bと遊技機本体側挟持部材371a、371bに対してそれぞれ基板ケース側封印シール369と遊技機本体側封印シール379を貼り付けて封印することで、ハーネス321、322、323、324を取り替えることを禁止にしているというメッセージを伝わり易くし、ハーネス321、322、323、324は筐体2、基板ケース210に対し封印されることとなり基板ケース側封印シール369と遊技機本体側封印シール379を開封しない限りハーネス321、322、323、324及び基板ケース210は筐体2から分離することが不可能となる。更にハーネス321、322、323、324を不正に取り替えたことを容易にチェックできるので、遊技機の製造コストを抑制し公平な遊技を提供する等を行える。
尚、図1乃至図13に示した実施形態では、ネジ孔253a、253bと遊技機本体側挟持部材371a、371bを筐体2の内側に設けたが、ネジ孔253a、253bと遊技機本体側挟持部材371a、371bを前扉3の内側に設け、前記基板ケース210を前扉3に内側に固定するように構成してもよい。
以下、図12及び図13に示した遊技機本体側挟持部材371a及び遊技機本体側封印手段の変形例について図14及び図15を用いて説明する。
図14は遊技機本体側挟持部材371a及び遊技機本体側封印手段の変形例における本体側挟持部材371aにハーネス324を取り付ける前の状態を示す説明図である。図15は遊技機本体側挟持部材371a及び遊技機本体側封印手段の変形例における本体側挟持部材371aにハーネス324を取り付けて封印した後の状態を示す説明図である。
図14において、遊技機本体側挟持部材371aの板状部373、374の前側には、貫通孔701、702が上下に貫通して形成されている。
遊技機本体側封印手段としての遊技機本体側封印リング700は、熱圧着が可能な合成樹脂を素材とし、C字状の湾曲部710を有し、当該湾曲部710の一端及び他端側にそれぞれリングの外側に向けて延出する熱圧着用延出部711、712を設けている。
遊技機本体側封印リング700を用いてハーネス324を挟み込んだ遊技機本体側挟持部材371aを封印する場合、遊技機本体側封印リング700を圧着用延出部711または熱圧着用延出部712から遊技機本体側挟持部材371aの貫通孔701、702に連続して通し、熱圧着用延出部711、712を熱圧着用のペンチ等により熱圧着して図15に示す一体部720とすることで、ハーネス324を取り付けた本体側挟持部材371aを遊技機本体側封印リング700で封印できる。
尚、図6に示す遊技機本体側挟持部材371bも、図14及び図15に示した遊技機本体側挟持部材371aと同様の封印構造にすることができる。
以下、本発明に係る遊技機の他の実施形態を図面を参照して説明する。
図16は本発明の他の実施形態の基板ケース210及びその周辺部の分解斜視図である。図16以外のスロットマシンの構成要素は図1乃至図12に示した実施形態と同様になっている。
図16において、筐体402の内面の上側中央には、前記ハーネス321、322、323を挟持する遊技機本体側挟持部材501が取り付けられている。
遊技機本体側挟持部材501から所定間隔を置いた下側の左右には回転フック502a、502bが取り付けられている。遊技機本体側挟持部材501は、図12に示した遊技機本体側挟持部材371aと同様の構造になっており、ハーネス321、322、323、324を挟持できるようになっている。
回転フック502a、502bは、それぞれネジ500a、500bによって筐体402に回転可能な状態で取り付けられる背面部503を有している。回転フック502a、502bの背面部503の一方の長辺からは板状部504が前方向に延出している。板状部504の前端には垂直面部505が背面部503と逆の方向に延出している。垂直面部505の前面には操作用の突起部506が設けられている。
回転フック502a、502bは、垂直面部505を上側に向けた状態で、筐体402の背面、板状部504及び垂直面部505に囲まれた空間に基板ケース210の下側が挿入され、基板ケース210を下方から保持できるようになっている。
このような構造により、回転フック502a、502b及びネジ500a、500bは、前記基板ケース210を前記筐体402の内側に固定する固定手段となっている。
以下、基板ケース210を前記筐体402の内側に固定する行程について説明する。
まず、作業者は、主制御基板20を基板ケース210に収納し、主制御基板20にハーネス321、322、323、324を取り付ける。この後、突起部506を操作して回転フック502a、502bの垂直面部505を下方に向け、遊技機本体側挟持部材501にハーネス321、322、323、324を挟持させて、基板ケース210を前記筐体2の内側に仮固定し、突起部506を操作して回転フック502a、502bの垂直面部505を上方に向け、回転フック502a、502bに、基板ケース210を下方から保持させる。この後、作業者は、基板ケース側封印シール369を前記基板ケース側挟持部材361a、361bに貼り、前記ハーネス321、322、323、324を挟持した状態の基板ケース側挟持部材361a、361bを封印する。さらに、作業者は、遊技機本体側封印シール379を、前記遊技機本体側挟持部材501に貼り、前記ハーネス321、322、323、324を挟持した状態の前記遊技機本体側挟持部材501を封印する。
かかる構成のスロットマシンによれば、基板ケース側挟持部材361a、361bと遊技機本体側挟持部材501にハーネス321、322、323、324を挟持させることで基板ケース210を前記筐体2または前記前扉3の内側に仮固定できるので、遊技機本体に対する基板ケース210の取り付け作業を容易でき、また、ハーネス321、322、323、324を挟持した基板ケース側挟持部材361a、361b及び遊技機本体側挟持部材501に対してそれぞれ基板ケース側封印シール369及び遊技機本体側封印シール379を貼り付けて封印することで、ハーネス321、322、323、324を取り替えることを禁止にしているというメッセージを伝わり易くし、ハーネス321、322、323、324は筐体2、基板ケース210に対し封印されることとなり基板ケース側封印シール369と遊技機本体側封印シール379を開封しない限りハーネス321、322、323、324及び基板ケース210は筐体2から分離することが不可能となる。またハーネス321、322、323、324を不正に取り替えたことを容易にチェックできるので、図1乃至図13に示した実施形態と同様の効果が得られる。
尚、図16に示した実施形態では、遊技機本体側挟持部材501と回転フック502a、502bを筐体402の内側に設けたが、遊技機本体側挟持部材501を前扉3の内側に設け、前記基板ケース210を前扉3に内側に固定するように構成してもよい。また遊技機本体側挟持部材501は、図14及び図15に示した遊技機本体側挟持部材371aと同様の封印構造にすることができる。
図1乃至図16に示した実施形態及びその変形例では、基板ケース側封印手段及び遊技機本体側封印手段として封印シールや封印リングを用いたが、基板ケース側封印手段及び遊技機本体側封印手段は、封印シールや封印リングに限らず各種適用可能である。