JP2014200463A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 機内に配設されたケーブル40を支持する配線クリップ10を備えた遊技機1であって、配線クリップ10は、遊技機1における所定の箇所に取り付けられる台座部材30と、ケーブル40を支持するとともに台座部材30に係合可能なケーブル支持部材20との二つの部材からなり、遊技機1における所定の箇所の材質が台座部材30を取付可能な材質であるときに、所定の箇所に台座部材30を取り付けるとともに、台座部材30にケーブル支持部材20を係合させ、当該ケーブル支持部材20がケーブル40を支持する。
【選択図】 図3
Description
具体的に、遊技機内に配置される基板には、例えば、遊技の進行を制御する主制御基板や、所定の演出を制御する副制御基板、所定の操作部から出力された信号を中継する中継基板などがある。そして、これら複数の基板同士が所定の信号を伝送するためのケーブルで接続されている。
この配線クリップとして使用可能な部品の具体例として、例えば、特許文献1に記載されている固定具を挙げることができる。固定具は、レール状のガードプレートを遊技機の内側面における所定の箇所に固設し、このガードプレートに穿設された係合孔に、Jの字状に形成されたフック部材の頭部鉤状部分を係合して取り付け、このフック部材におけるJの字の湾曲部分にケーブルを引っ掛けて保持させることにより、そのケーブルを遊技機の内側面における所定の箇所にて支持するようになっている。
例えば、遊技機の一例であるスロットマシンは、このスロットマシンを構成する各種装置を収納する、正面側に開口を有した箱型の筐体と、この筐体の正面側開口を開閉可能に覆う前扉とを備えている。そして、前扉の背面には副制御基板や中継基板が配置され、筐体の内部には主制御基板が配置されており、これら副制御基板と主制御基板との間、あるいは、中継基板と主制御基板との間が、ケーブルによって接続されている。
ケーブルは、上述したように、その中程で配線クリップにより支持されるが、この配線クリップを取り付ける箇所として、前扉の背面と筐体の内側面が挙げられる。
そうすると、筐体に取付可能な配線クリップとして、フック部材以外の部品を改めて用意する必要が生じてしまうが、このように、取付対象の材質等に応じて、異なる形状の配線クリップを個別に用意することとすると、部品点数が増えるために、管理が煩雑になるという問題があった。
具体的に、固定具は、ガードプレートに形成されている矩形状の係合孔に、フック部材の鉤状部分を係止する構造となっている。特に、フック部材には、鉤状部分が二つ形成されており、ガードプレートに形成されている矩形状の係合孔のうちの対向する二辺にそれぞれ係止するようになっている。また、フック部材の鉤状部分の側面は、ガードプレートの係合孔のうちの他の二辺に接触又は近接する。このため、フック部材は、その係合孔に係止した状態においては、向きを変えることができなかった。
また、ガードプレートの係合孔にフック部材を係止させたままの状態でそのフック部材の向きを無理に変えようとした場合にも、フック部材の鉤状部分が損耗するので、取付強度が低下してしまう。
ただし、遊技機においては、ケーブルの向きに応じて配線クリップの向きを変えたい場合がある。また、例えば、筐体の内部に設けられた主制御基板と前扉の背面に設けられた副制御基板とをケーブルで接続している場合において、前扉を開閉したときに、この開閉に応じてケーブルが移動することがあるが、この場合にも、そのケーブルの移動に伴って配線クリップの向きが追随するように変位することが望ましい。
また、対象部材との係合部分を矢尻形状とすることにより、この係合部分に損耗が生じることなく配線クリップの向きを自由に変位させることができる。
遊技に関する所定の動作を実行する基板が内部に配設された遊技機には、スロットマシン、パチンコ機、パロット、アレンジボール、雀球など様々な機類があるが、本実施形態では、本発明をスロットマシンに適用した場合について説明する。
以下、本実施形態に係るスロットマシンについて詳述する。
また、筐体1bの前面開口を開閉可能に覆う前扉1aの背面の上部には、所定の演出を制御する副制御基板8aを基板カバーに収容した副基板ユニット8が配置されている。
さらに、前扉1aの背面の中程には、スタートレバー3や停止ボタン5などの所定の操作部から出力された信号を中継する中継基板9が配置されている。
ケーブル40には、一般に、フラットケーブルが用いられている。フラットケーブルとは、単線又はより線の細い被覆線を多数本平面状に並べ、隣接する被覆線の被覆同士を融着した線材をいう。このフラットケーブルは、基板に接続される端部では、平面状で使用されるが、当該フラットケーブルの中程は、融着箇所を切り離し、個別化された多数本の被覆線を撚り合わせてその断面を円形状とした多芯ケーブルとして使用されることが多い。この場合、その撚り合わせた状態が解けないように、樹脂製で螺旋状に形成されたスパイラルチューブ41を周面に巻きつけるなどして、撚り合わせた円形状態を維持させている。
配線クリップ10は、合成樹脂製の成形品であって、C字状に形成されたケーブル把持部20a(図3参照)の内側にケーブル40を通し、そのC字状の両端を係合することにより、そのケーブル40を把持する。
これにより、ケーブル支持部材20を共通の部品とし、対象部材の材質に応じて、台座部材30を介在させるか否かを適宜選択することにより、材質の異なる対象部材のいずれに対しても、共通部品であるケーブル支持部材20を取り付けることができ、ケーブル40を支持することができるようになっている。
以下、この配線クリップ10の構成について、図3〜図8を参照して説明する。
図3、図4(a)〜(v)に示すように、配線クリップ10は、対象部材に取り付けられる台座部材30と、ケーブル40を支持するケーブル支持部材20との、二つの部品で構成されている。
このケーブル把持部20aを構成する第一支持部21と第二支持部22との接続部分は、厚みの薄い肉薄部23として形成されており、第二支持部22を固定した状態で、第一支持部21を持ち上げると、肉薄部23が弾性変形しながら、その第一支持部21が第二支持部22から離間する方向へ変位する。また、その第一支持部21を押し下げると、肉薄部23が弾性変形しながら、その第一支持部21が第二支持部22に近づく方向に変位する。
係止部24は、第一支持部21の端部から当該第一支持部21の表面側に向かってV字状に折れ曲がった屈曲部241と、この屈曲部241にて折れ曲がった後の端部から当該第一支持部21の表面に沿って延伸した延伸部242と、この延伸部242の端部から角度を変えてさらに延伸した延長部243と、延伸部242の外側面に形成された凹状又は段付状の段差部244とを備えた形状に形成されている。
第二支持部22の被係止部25は、この第二支持部22の端部外側面から外方へ突出した板状の突設部251と、この板状の厚み方向に穿設された係止孔252とを有して形成されている。
この第二支持部22の被係止部25に対する第一支持部21の係止部24の係止は、次のような動作で行われる。
第一支持部21の係止部24が第二支持部22の係止孔252に挿入されると、係止部24の屈曲部241が係止孔252を通過し、係止部24における延伸部242の表面と第一支持部21の裏側面が係止孔252の側面に当接する。その後、係止部24を係止孔252にさらに挿入すると、延伸部242の表面と第一支持部21の裏側面が係止孔252の側面からの押圧を受け、係止部24の屈曲部241が弾性変形して、延伸部242及び延長部243が第一支持部21の表面に近づき、この状態で、さらに係止部24がその挿入方向へ進行する。係止部24の段差部244が、係止孔252を通過して板状の突設部251の裏側面に達すると、係止孔252の側面からの押圧が除荷されて、弾性変形していた屈曲部241の形状が復元し、延伸部242及び延長部243が第一支持部21から離間する方向に変位して、この延伸部242の表面に形成された段差部244が、板状の突設部251の裏側面における係止孔252の周縁部に係止する。これにより、第一支持部21の端部に位置する係止部24と第二支持部22の端部に位置する被係止部25とが結合し、ケーブル把持部20aが環状となる(図5参照)。
また、第一支持部21の係止部24と第二支持部22の被係止部25との結合状態を解除するときは、係止部24の延長部243を第一支持部21の表面に近づける方向に押圧する。これにより、係止部24の屈曲部241が弾性変形しながら、延伸部242と延長部243が第一支持部21の表面に接近又は接触し、第二支持部22の被係止部25における突設部251の裏側面に係止していた段差部244による係止が解除されるので、この解除された状態で係止部24を被係止部25の係止孔252から引き抜くことにより、係止部24と被係止部25との結合状態を解除することができる。これにより、ケーブル把持部20aは、環状からCの字状にその形状が変移する。
抑止部26は、円弧状の一方の端部のみが第一支持部21の内側面に接続されており、これ以外の部分は、配線クリップ10のいずれにも接続されていない。また、抑止部26は、薄板状であり、荷重により弾性変形する。
このため、抑止部26は、C字状又は環状のケーブル把持部20aの内側の空間である収納空間27に複数本の被覆線からなるケーブル40が通されると、これら複数本の被覆線の周面に接触するとともに、そのケーブル40からの押圧に対する応力によって当該ケーブル40を抑えることで、そのケーブル40の収納状態を維持する。
取付部28は、第二支持部22の外側面から突出した棒状の軸部281と、この軸部281の先端部を起点として当該軸部281の突出方向とは反対の方向であって斜め後方へ広がる方向に延伸したVの字形状(アローヘッド状)の傾斜部282とを有した形状に形成されている。
この取付部28は、次に説明する台座部材30の被取付部31に穿設された取付孔311に係合する。
被取付部31は、所定の厚みを有した中空の円板状に形成されており、円板状の一方の円形面の中央には、円形の取付孔311が穿設されており、この取付孔311を介して、当該被取付部31の内部に形成された中空部312と当該被取付部31の外部とが連通している。
被取付部31の取付孔311に対して、ケーブル支持部材20の取付部28を軸部281の先端部から嵌入する。このとき、取付部28の傾斜部282の外側面が被取付部31の取付孔311の側壁に接触し、この取付孔311の側壁からの押圧を受けて取付部28の傾斜部282が軸部281の側面に近づく方向に弾性変形し、この状態で、取付部28が被取付部31の取付孔311から中空部312の内部に向かって進入していく。そして、取付部28の傾斜部282の端部283が被取付部31の取付孔311を通過して当該被取付部31の中空部312に達すると、取付孔311の側壁から傾斜部282への押圧が除荷されることで当該傾斜部282の弾性変形が解除されて元の形状に復元し、この傾斜部282の端部283が被取付部31の取付孔311の周縁における中空部312側の面である裏側面313(図5参照)に係止する。これにより、台座部材30の取付孔311に対するケーブル支持部材20の取付部28の嵌入が完了し、ケーブル支持部材20が台座部材30に取り付けられた状態となる。
また、台座部材30に対するケーブル支持部材20の係合が、被取付部31の取付孔311に対してケーブル支持部材20の取付部28を嵌入するだけの簡単な作業でよいことから、作業性が高く、かつ、組み立て容易となっている。
羽根部322は、軸部321の周面において、この軸部321の軸方向に沿って略等間隔で複数形成されている。
なお、図3等においては、羽根部322が、軸部321の周面において、5枚を1列として、2列形成されている。ただし、羽根部322の枚数と列数は、当該台座部材30を取り付ける対象部材の材質等に応じて、任意に決めることができる。
以下、配線クリップ10の具体的な取付方法について説明する。
ここでは、配線クリップ10の具体的な取付方法について、その対象部材が、木製の場合と、金属製又は樹脂製の場合とに分けて説明する。
対象部材が木製の場合において、この対象部材に配線クリップ10を取り付ける手順は、次の(1)〜(4)の手順に従う。
(1)ケーブル支持部材20と台座部材30の両方を用意する。
(2)対象部材に穿設された嵌入穴に対して台座部材30を嵌入する。
(3)台座部材30に対してケーブル支持部材20を取り付ける。
(4)ケーブル支持部材20にケーブル40を通す。
これら(1)〜(4)の手順について、順に説明する。
なお、対象部材は、図6に示すように、所定の厚みを有しているものとする。
対象部材の材質が木の場合、配線クリップ10として、ケーブル支持部材20と台座部材30の両方を用意する。
対象部材には、台座部材30を取り付ける位置に、有底の穴である嵌入穴が穿設されている。
嵌入穴の深さは、台座部材30の嵌入部32の軸部321の長さよりも深くする。また、その嵌入穴の直径は、嵌入部32の軸部321の径よりも大きくする。ただし、その嵌入穴の直径は、嵌入部32の羽根部322の呼び径(羽根部322を含む嵌入部32の径)よりも小さくする。
なお、軸部321の先端部に、この軸部321の軸方向に対して直交する面を有した円板状の円形部323(図3参照)が付設されているときは、嵌入穴の直径は、その円形部323の直径と同じか、これよりも大きくする。
このとき、嵌入穴の直径が台座部材30の羽根部322の呼び径よりも小さいため、羽根部322の突出方向端部が嵌入穴の側壁に当接し、この側壁に押圧されて弾性変形し、この羽根部322の突出方向端部が当該台座部材30の被取付部31に近づく方向に屈曲した状態で、この嵌入部32が嵌入穴の内部に進入する。
その後、対象部材の表面が台座部材30の被取付部31の底面に接触又は近接した時点で、嵌入穴に対する台座部材30の嵌入部32の嵌入を完了する。これにより、対象部材に対する台座部材30の取り付けが完了する。
特に、台座部材30には羽根部322が複数枚形成されており、嵌入穴の側壁の壁面における広い範囲に亘って、それら複数枚の羽根部322からの押圧が加わるため、対象部材は、ここでは木製であるものの、脆性破壊することなく、台座部材30を支持し続ける。
次に、対象部材に取り付けられた台座部材30に対して、ケーブル支持部材20を取り付ける。具体的には、台座部材30の取付孔311に対して、ケーブル支持部材20の取付部28を嵌入する。
嵌入が完了した状態においては、ケーブル支持部材20の取付部28における傾斜部282の端部283が台座部材30の取付孔311の裏側面313に係止しているため、ケーブル支持部材20は、台座部材30の取付孔311への嵌入方向とは反対の方向へ引き抜くことができないようになっている。
このため、ケーブル支持部材20は、図7(i)〜(v)に示すように、台座部材30に取り付けられた状態で、取付部28の軸部281をその長手方向に貫く中心軸を中心として回転可能となっている。なお、この場合、ケーブル支持部材20のみが回転可能となっており、台座部材30は、対象部材に固定された状態で回転不能となっている。
しかも、ケーブル支持部材20は、取付部28が台座部材30の取付孔311の内部で回転しながらその向きを変えるものであり、この回転に際しては、その取付部28が台座部材30の取付孔311の側壁から押圧されることがないので、この取付部28が損耗することなく、自由にその向きを変えることができる。
台座部材30に取り付けられた後のケーブル支持部材20に対してケーブル40を通す。具体的には、ケーブル把持部20aがCの字形状となっている状態で、このC字形状の内部に位置する収納空間27にケーブル40を通す。そして、第一支持部21の係止部24を第二支持部22の被係止部25に係止することで、ケーブル把持部20aを環状にする。これにより、ケーブル把持部20aがケーブル40の周面を周方向に挟み込んで把持することで、当該ケーブル支持部材20がケーブル40を支持することができる。
また、(4)の説明においては、対象部材に取り付けられた配線クリップ10のケーブル支持部材20に対してケーブル40を取り付けるという手順で説明したが、この手順に限るものではなく、例えば、台座部材30に取り付けられていない状態のケーブル支持部材20に対して先にケーブル40を取り付けておき、その後に、当該ケーブル支持部材20を台座部材30に取り付けるという手順としてもよい。
対象部材が金属製又は樹脂製の場合において、この対象部材に配線クリップ10を取り付ける手順は、次の(1)〜(3)の手順に従う。
(1)ケーブル支持部材20のみを用意する。
(2)対象部材に対してケーブル支持部材20を取り付ける。
(3)ケーブル支持部材20にケーブル40を通す。
これら(1)〜(3)の手順について、順に説明する。
なお、対象部材は、図8に示すように、薄板状であるものとする。
対象部材の材質が金属又は樹脂の場合、配線クリップ10として、ケーブル支持部材20のみを用意し、台座部材30は、使用しない。
対象部材には、ケーブル支持部材20を取り付ける位置に、取付孔が穿設されている。この取付孔は、円形の貫通孔であり、この直径は、ケーブル支持部材20の取付部28における軸部281の直径よりも大きく、傾斜部282の呼び径よりも小さいものとなっている。
対象部材の取付孔にケーブル支持部材20の取付部28を嵌入する。このとき、取付部28の傾斜部282の外側面が対象部材の取付孔の側壁に接触し、この取付孔の側壁からの押圧を受けて取付部28の傾斜部282が軸部281の側面に近づく方向に弾性変形し、この状態で、取付部28が対象部材の取付孔から当該対象部材の反対側に向かって進入していく。そして、取付部28の傾斜部282における傾斜方向の端部283が対象部材の取付孔を通過して当該対象部材の反対側の面に達すると、この対象部材の取付孔の側壁から傾斜部282への押圧が除荷されることで当該傾斜部282の弾性変形が解除されて元の形状に復元し、この傾斜部282の端部283が対象部材の反対側の面における当該対象部材の取付孔の周縁部に係止する。これにより、対象部材の取付孔に対するケーブル支持部材20の取付部28の嵌入が完了し、ケーブル支持部材20が対象部材に対して取り付けられた状態となる。
ただし、ケーブル支持部材20が対象部材に取り付けられた状態において、これらが係止している箇所は、ケーブル支持部材20の傾斜部282の端部283と、対象部材の裏側面における取付孔の周縁部であり、この箇所以外の箇所では、ケーブル支持部材20は、対象部材に対して係止していない。このため、ケーブル支持部材20は、図9(i)〜(v)に示すように、対象部材に取り付けられた状態では、取付部28の軸部281をその長手方向に貫く中心軸を中心として回転可能となっている。
しかも、ケーブル支持部材20は、取付部28が対象部材の取付孔の内部で回転しながらその向きを変えるものであり、この回転に際しては、取付部28が取付孔の側壁から押圧されることがないので、この取付部28が損耗することなく、自由にその向きを変えることができる。
この(3)は、(a)(4)と同様の内容であるため、ここでの説明は、省略する。
しかも、配線クリップ10は、遊技機にて使用されるものであるが、遊技機の一例であるスロットマシン1においては、一般に、筐体1bが木製であり、前扉1aのフレームが金属製又は樹脂製となっている。このため、配線クリップ10は、筐体1bに取り付ける場合と、前扉1aに取り付ける場合とで、その取付方法が異なる。
次に、スロットマシン1における配線クリップ10の具体的な取付例について説明する。
ここでは、配線クリップ10の具体的な取付例として、主制御基板7aと副制御基板8aとを接続するケーブル40を支持する配線クリップ10の取付例を取付例1として説明し、また、主制御基板7aと中継基板9とを接続するケーブル40を支持する配線クリップ10の取付例を取付例2として説明する。
図2に示すように、スロットマシン1においては、前扉1aが、ヒンジ部50を支点として、筐体1bに対して開閉可能に取り付けられている。
筐体1bの内部上方には、基板ケースの内部に主制御基板7aが納められた主基板ユニット7が配置されている。また、前扉1aの背面上方には、副制御基板8aが基板ケースの内部に納められた副基板ユニット8が配置されている。これら主制御基板7aと副制御基板8aとの間は、ケーブル40を用いて接続されている。
副基板ユニット8の基板ケースに配線クリップ10を取り付ける場合、基板ケースは、樹脂製であるため、前述した[配線クリップの取付方法]の(b)(1)〜(3)において説明した手順にしたがって、配線クリップ10を取り付ける。この場合、配線クリップ10としてケーブル支持部材20のみが使用され、台座部材30は、使用されない。
そして、これら副基板ユニット8の基板ケースと筐体1bのヒンジ側面1cにそれぞれ取り付けられた配線クリップ10に、ケーブル40を通して支持させる。これにより、それら副基板ユニット8の基板ケースと筐体1bのヒンジ側面1cに沿ってケーブル40を配設することができる。
図2に示すように、スロットマシン1においては、筐体1bの内部上方に主基板ユニット7が配置されている。また、前扉1aの背面中程には、スタートレバー3や停止ボタン5などの所定の操作部から出力された信号を中継する中継基板9が配置されている。これら主制御基板7aと中継基板9との間は、ケーブル40を用いて接続されている。
前扉1aのヒンジ側部1dに配線クリップ10を取り付ける場合、フレームは、金属製又は樹脂製であるため、前述した[配線クリップの取付方法]の(b)(1)〜(3)において説明した手順にしたがって、配線クリップ10を取り付ける。この場合、配線クリップ10としてケーブル支持部材20のみが使用され、台座部材30は、使用されない。
そして、これら前扉1aのヒンジ側部1dと筐体1bのヒンジ側面1cにそれぞれ取り付けられた配線クリップ10に、ケーブル40を通して支持させる。これにより、それら前扉1aのヒンジ側部1dと筐体1bのヒンジ側面1cに沿ってケーブル40を配設することができる。
また、ケーブル支持部材において対象部材又は台座部材との係合部分を矢尻形状とすることにより、この係合部分に損耗が生じることなく配線クリップの向きを自在に変位させることができる。
さらに、台座部材に対するケーブル支持部材の係合が、台座部材の取付孔に対してケーブル支持部材の取付部を嵌入するだけの簡単な作業でよいことから、作業性が高く、かつ、組み立て容易である。
例えば、上述した実施形態では、台座部材の嵌入部の形状を、軸部と羽根部とを有する形状としたが、この形状に限るものではなく、例えば、ケーブル支持部材の取付部と同様、矢尻形状とすることができる。
また、筐体において嵌入穴又は貫通孔を穿設する位置は、内側の側面だけでなく、背面、上面、底面のいずれであってもよい。
1a 前扉
1b 筐体
1c ヒンジ側面
1d ヒンジ側部
7 主基板ユニット
7a 主制御基板
8 副基板ユニット
8a 副制御基板
9 中継基板
10 配線クリップ
20 ケーブル支持部材
20a ケーブル把持部
28 取付部
281 軸部
282 傾斜部
283 端部
30 台座部材
311 取付孔
313 裏側面
40 ケーブル
50 ヒンジ部
Claims (5)
- 所定の動作を実行する複数の基板と、これら複数の基板同士を接続するケーブルと、このケーブルを支持する配線クリップとを備えた遊技機であって、
前記配線クリップは、前記遊技機における所定の箇所に取り付けられる台座部材と、前記ケーブルを支持するとともに前記台座部材に係合可能なケーブル支持部材との二つの部材からなり、
前記遊技機における前記所定の箇所の材質が前記台座部材を取付可能な材質であるときに、前記所定の箇所に前記台座部材を取り付けるとともに、前記台座部材に前記ケーブル支持部材を係合し、当該ケーブル支持部材が前記ケーブルを支持する
ことを特徴とする遊技機。 - 前記遊技機における前記所定の箇所の材質が前記ケーブル支持部材を取付可能な材質であるときに、前記所定の箇所に前記ケーブル支持部材を取り付けるとともに、当該ケーブル支持部材が前記ケーブルを支持する
ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記ケーブル支持部材が、前記台座部材に係合するための取付部を備え、
この取付部は、前記ケーブル支持部材の表面から外方へ突出した軸部と、この軸部の先端部から斜め後方へ延伸した傾斜部とを有し、
前記取付部を前記台座部材の取付孔に挿入し、前記傾斜部の端部を前記取付孔の周縁部における裏側面に係止することで、前記ケーブル支持部材を前記台座部材に係合する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。 - 前記遊技機における前記所定の箇所の材質が、木、金属、又は、樹脂のいずれかであり、
前記台座部材は、前記材質が木である対象部材に穿設された貫通していない有底穴に取り付けられ、
前記ケーブル支持部材は、前記材質が金属又は樹脂である対象部材に穿設された貫通孔に取り付けられる
ことを特徴とする請求項2又は3記載の遊技機。 - 遊技機を構成する所定の装置を内部に備えた筐体と、この筐体の前面側の開口を開閉可能に覆う前扉と、この前扉を前記筐体に対して開閉可能に接続するヒンジ部とを備え、
前記複数の基板のうち、一部の基板が前記筐体の内部に配置され、他の一部の基板が前記前扉の背面に配置され、
前記筐体に配置された基板と前記前扉に配置された基板とを接続する前記ケーブルが、前記筐体の内側面において前記ヒンジ部が接続された面と、前記前扉の背面において前記ヒンジ部が接続された側の部分に沿って配設され、
前記筐体の内側面において前記ヒンジ部が接続された面、又は、前記前扉の背面において前記ヒンジ部が接続された側の部分に、前記配線クリップが取り付けられて前記ケーブルを支持する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遊技機。
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