JP4826727B2 - 管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、給水又は給湯用ステンレス鋼管などの配管を接続するために使用される管継手に関する。
給水又は給湯用配管としては、耐食性に優れたステンレス鋼管が多用されており、これを配管接続するために、例えばプレス方式(特許文献1参照)、拡管方式(特許文献2参照)あるいは転造ネジ方式(特許文献3参照)などの管継手が使用されているが、次のような欠点がある。
プレス方式の管継手は、継手の両端部に、接続管を挿入しうる拡開された受口を形成し、その開口縁に形成した環状凹溝にOリングを嵌着した簡単な構造であるが、受口に接続管を差し込んだ後に、かしめるために専用のプレス工具(大型の電動工具)を必要とし、またかしめ工程を作業者が忘れることがあるので、接続管が抜け出るなどの事故が発生し易いという欠点がある。拡管方式の管継手も簡単な構造であるが、接続管に袋ナットを装着後、接続管の端部を拡管して環状突出部を形成する(この突出部の先方をOリングが収容された継手本体に挿入してから袋ナットを締め付ける)ために、専用の工具(大型の電動工具)を必要とし、また継手本体に袋ナットをねじ込む前に、接続管の端部に拡管加工を施す必要があるので、施工時間が長くなるという難点がある。さらに袋ナットの締め込みが不十分でもOリングで水漏れが阻止されることがあるため、袋ナットの締め込み不足が水圧試験(または気圧試験)で検知されず、施工完了後の水漏れを発生させることがある。転造ネジ方式の管継手は、テーパメネジを開口端に有し、メネジの奥に接続管より小径のシール材(Oリング)を設けた継手本体に、オネジ部を有しかつオネジ部の山に沿って複数の金属製の小円盤(そろばん玉状部材)が外周側に突出するように埋設されたリテーナを備えており、リテーナを継手本体にねじ込むことにより、小円盤が接続管に食い込んで(小円盤の遊星回転により、接続管に転造ねじが形成される)抜け止めが行われ、かつシール材が圧縮されて流体の漏れが防止される。しかるにこの管継手においても、リテーナの締め忘れがあっても、それが水圧試験で検出されず、施工完了後に接続管が抜け出して大きな水漏れが発生することがある。また接続管の先端にあるバリでシール材に微小な傷が付いても、それが水圧試験で検知されず、施工完了後に数日を経て水漏れが発生する場合がある。
上記の管継手の欠点である、施工性が悪いこと、及び施工不良による接続管の抜け出し又は水漏れを防止しうるものとして、ワンタッチ方式の管継手(特許文献4参照)が実用に供されている。この管継手は、基体の大径部の内面に設けられた2条の周溝にOリングを嵌め込み、大径部の縁端にコイルバネと、内側面に直角エッジを有する押圧部材が嵌め込まれた合成樹脂製の内カラーとが配置され、これらをテーパ付外カラーで覆うようにした構造を有する。この管継手によれば、内カラーの先端より接続管が挿入されると、押圧部材が内カラーの先端側に押されるが、押圧部材の外側面が外カラーのテーパ面で押圧されて内側面の直角エッジが接続管に食い込むことにより、管継手と接続管との結合が保持される。この結合状態で接続管に引き抜き力が作用すると、押圧部材はコイルバネの弾発力により外カラーのテーパ部側に押し付けられると共に、そのテーパ部によって押圧部材のエッジが接続管を押圧することにより、接続管の引き抜きが阻止される。この結合状態から、内カラーの先端を内側に押すことにより、押圧部材は外カラーとの接触から解かれ、接続管を引き抜くことができる。特許文献4には、この構造であると、接続管が管継手に対して若干偏心していても結合と離脱を無理なく行えると記載されている。
特開2004−84713号公報(第4〜5頁、図1〜4) 特開2002−228062号公報(第3〜5頁、図1、図2) 特開平10−231967号公報(第2〜3頁、図1) 特開平10−122460号公報(第3〜5頁、図1〜図7)
しかるに従来のワンタッチ方式の管継手は、外カラー(押輪)を基体(継手本体)に外装することに起因して、次のような問題点がある。
(1)施工時に基体の管軸と外カラーの管軸とが一致しにくい。すなわち、基体と外カラーに小さな管軸のずれがある場合、外カラーが大径である分、角度ずれの大きさが倍化し増大するために、全長にわたって折れ線状(波打ったような)の配管となる。接続部の間隔を短くすればこの状態を緩和できるが、接続部が増加するので、配管コストの上昇を招くという問題がある。また、コイルバネの反力で押圧部材がソフトタッチで係止されるので、流体が流動して流体圧により接続管に引抜力が作用した場合には、押圧部材が外カラーのテーパ面に沿って縮径され、かつ接続管が抜け出る方向に数mm程度移動する。したがって、各接続部で接続管の折れ曲がり度合いがさらに増大して、自立性が欠如した配管になるという問題がある。さらに、ステンレス鋼管のように接続管の剛性が大の場合には、基体の管軸と外カラーの管軸がずれると、接続管を係止する複数の押圧部材が均等に接続管に圧接しないので、接続管の引抜を阻止しうる強度(引張強度)に大きなばらつきが生じるといった問題も伴う。
(2)押圧部材のエッジが接続管に係止する力に対する反力を外カラーで受けるので、所定の引張強度を確保するためには外カラーの材質及び厚さを接続管と揃えることが必要となる。したがって、外カラーの材質や寸法が制限されることになり、継手コストの増大を招来する。
(3)継手径が大径になっていると共に、外カラーが最外周に設けられているので、例えばトイレ廻りのように狭い配管スペースしかない場合には、押圧部材を接続管に食い込ませるために、外カラーを円周方向又は軸方向に押圧移動させる時に、外カラーが既設の配管部材と干渉し易く、施工性が低下するという問題がある。
したがって本発明の目的は、上記の問題点を解消して、継手本体と押輪との同心度が高く、かつ優れた施工性を有すると共に、低コスト化が可能な管継手を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の管継手は、シール部材を内蔵する継手本体と、前記継手本体に内装される押輪と、前記押輪の押込み動作により圧縮される弾性部材と、前記継手本体の内部に配置され、かつ前記シール部材を接続管の外周面に密着する位置まで移動させる可動部材と、前記継手本体に挿入された前記接続管の外周面に係止される抜止部材とを有するものである。
さらに、本発明の管継手において、前記可動部材は、前記シール部材と前記弾性部材とで挟着されるフランジ部と前記シール部材を保持しかつ前記押込動作により前記フランジ部から分離されるリング部を有す
またさらに、本発明の管継手においては、前記リング部は、前記シール部材を非拡径状態に保持しうる大きさの絞りリング部であり、前記絞りリング部は前記接続管が挿入されることにより前記シール部材の内径を広げる方向に変形され
本発明においては、前記リング部は、前記フランジ部に係止され、前記押輪の押込み動作により前記フランジ部から分離される構造とすることができる。
本発明においては、前記可動部材は、前記シール部材と前記弾性部材とで挟着されるコーン状のリング体とすることができる。
本発明においては、前記弾性部材は線材を一端から他端に向って外径が増大するように巻回して形成された円錐台形状を有する圧縮コイルバネであることが好ましい。
本発明においては、前記圧縮コイルバネは、前記押輪が所定位置まで押し込まれたときに線径と実質的に同一の高さまで圧縮されることが好ましい。
本発明においては、前記抜止部材は、その内周面に前記接続管に食い込む楔状突部を有する複数の部材であり、かつ円筒状の内カラーに略円周方向に沿って保持されていることが好ましい。
本発明においては、前記継手本体に、前記押込動作により前記押輪に嵌入されるストップリングが装着されていることが好ましい。
本発明においては、接続管が挿入されたことを、前記継手本体の内部に内装した部材のうち少なくとも一部が外部から見え隠れすることを目視により確認する管挿入確認部を有することが好ましい。
本発明においては、前記管挿入確認部は、前記継手本体に内周部と外周部を連通するように、かつ前記シール部材よりも継手端部側の位置に形成された貫通孔と、前記接続管が管継手の内部の所定の位置まで挿入されるまでは前記貫通孔に干渉せず、前記接続管が管継手の内部の所定の位置まで完全に挿入されたら前記貫通孔に干渉するように配置された前記可動部材とにより構成されるようにすることができる。
また、前記管挿入確認部は、前記継手本体に内周部と外周部を連通するように、かつ前記シール部材よりも継手端部側の位置に形成された貫通孔と、前記接続管が管継手の内部の所定の位置まで挿入されるまでは前記貫通孔に干渉し、前記接続管が管継手の内部の所定の位置まで完全に挿入され時には前記貫通孔に干渉しないように配置された前記可動部材とにより構成されるようにすることもできる。
本発明の管継手によれば、押輪は継手本体の内周面に案内されて押し込まれるため、押輪の軸線と継手本体の軸線が一致した状態が現出されて、接続部での接続管の折れ曲がりを防止することができる。押輪の軸線と継手本体の軸線が一致することにより、接続管を係止する複数の抜止部材が均等に接続管に圧接するので、引張強度の変動幅を低減することができると共に、接続管の外周面に抜止部材を強固に食い込ませることが可能となり、水圧により、接続管が抜け方向に移動することが防止される。
抜止部材は、継手本体の内側に差し込まれた押輪の内周面(例えばテーパ面)で接続管に押し付けられ、継手本体と押輪の両方で抜止部材の反力を受けるので、押輪単体の剛性を接続管より小さくしても、所定の結合強度が得られ、継手の低コスト化を図ることができる。
押輪が継手本体の内部に装着されているので、配管スペースの広狭に係らず、優れた施工性を確保することができる。
さらに、本発明によれば、可動部材のリング部はシール部材を非拡径状態に保持しうる大きさの絞りリング部であるので、保持状態における圧縮永久歪の残留が防止され、シール部材の耐用年数の低下を防ぐことができる。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる管継手の半断面図で、左半分は接続管を挿入する前の状態を示し、右半分は接続管を挿入した状態を示し、図2は施工途中及び施工後の管継手の半断面図で、左半分が押輪を途中まで押し込んで可動部材をスライドさせた状態を示し、右半分は押輪を完全に押し込んだ状態を示し、図3は可動部材の斜視図、図4は同断面図である。
図1の左半分に示すように、管継手1は、両端部が開口したソケット形状を有する継手本体2と、その内周側に装着される押輪3と、継手本体2の内部に装着されるシール部材4とを備えている。シール部材としては、図示の如くゴム製のOリングを使用することができ、またOリングの代わりにリップ状パッキン又は低弾性を示すメタル系部材を使用することができる。継手本体2は、押輪3が挿入される受口20と、シール部材4に臨むテーパ面22と、そこから中央寄りに向って形成された段部23と、それより小径の小径段部24とを有する。また継手本体2の受口20の端部内周には、円周溝25が形成されている。
押輪3は、全体としてリング形状を有し、その内周面には上り勾配となるテーパ面31が形成されるとともに、その外周面の両端部には、2条の円周溝32a、32bが形成されている。押輪3の内部には、シール部材4に隣接する可動部材5と、それを押圧する弾性部材6と、テーパ面31に内接する抜止部材8とそれを支持する内カラー7が配置されている。弾性部材6としては、例えばその大径側が可動部材5に当接するように設けられた略円錐台状の圧縮コイルバネが使用される。継手本体2の円周溝32aには、そこから一部が突出するようにストップリング9が嵌入されている。
可動部材5は、図3及び図4に示すように、内周に段部52が形成されたフランジ部51と、端部外周に円周方向に沿って複数の突部54を有するリング部53を有するとともに、フランジ部51のネック部には、円周溝55が設けられて、リング部53の肉厚が薄く形成されている。なお、ネック部はその円周上の一部がつながっており、その円周上の他の部分は完全に切り離された構造とすることもできる。弾性部材6は、線材を一端から他端に向って外径が増大するように巻回して形成された略円錐台状のバネであり、その大径側はフランジ部51の内周に設けられた段部52に保持されている。内カラー7は、フランジ部71とリング部72からなり、リング部72には、内周面に2条の楔状突部81を有する複数の抜止部材8が円周方向に沿って固着されている。なお、略円錐台状の圧縮コイルバネは、図1に示す状態とは逆に、その小径側が可動部材5のフランジ部51に当接するように設けることができる。
本発明において、管継手1を構成する部材は例えば次の材料で形成することができる。継手本体2は、耐食性及び剛性を必要とするので、例えばSCS材や青銅材により精密鋳造の手法により形成することができる。押輪3も、耐食性及び剛性を必要とするので、例えばSCS材により精密鋳造の手法により形成するか、あるいはオーステナイト系ステンレス鋼により熱間鍛造、冷間鍛造あるいはプレス成形等の塑性加工の手法により形成することができる。シール部材4は、オレフィン系ゴムで形成することができ、特に耐熱性に優れたエチレンとプロピレン及び架橋用ジエンモノマーとの3元共重合体であるEPDM、で形成することが好ましく、また耐熱性とともに耐薬品性にも優れたFKM(フッ素ゴム)で形成することもできる。可動部材5は、架橋PEなどのポリオレフィン系樹脂やポリカーボネートなどの汎用エンジニアリングプラスチックで形成することができる。内カラー7は、POM(ポリアセタール)などの汎用エンジニアリングプラスチックや、優れた耐熱性を有するPPS(ポリフェニレンサルファイド)などの特殊エンジニアリングプラスチックで形成することができる。弾性部材6として圧縮コイルバネを使用する場合は、この部材をオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)で形成することができ、またストップリング9もこれと同様の材料で形成することができる。抜止部材8は、接続管より硬質の材料、例えば接続管がオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)の場合は、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS420)で形成すればよい。
上記の管継手1による接続管11の施工手順を図1と図2により説明する。まず、図1の左半分に示すように継手本体2に押輪3を含む全ての部品を組み込んだ後、図1の右半分に示すように継手本体2に接続管11(例えばSUS304製鋼管)を挿入し、その端面を可動部材5のリング部53の内周部奥側の端面に当接させる。このとき、抜止部材8は押輪3のテーパ面31に添って拡径されながら継手本体2の中央側に移動し、かつ楔状突部81が接続管11に係止する。この状態で接続管11を引き抜く方向に外力が加わったとしても、押輪3のテーパ面31に内接する抜止部材8の楔状突部81が接続管11の外周部に係止しているので、接続管11が抜け出ることはない。
次いで、押輪3を継手本体2の中央に向って押し込むことにより、図2に示すように継手本体2と接続管11とのシール接続が行われる。詳述すると、押輪3が継手本体2の途中まで押し込まれると、図2の左半分に示すように、抜止部材8の楔状突部81が接続管11の外周に係止した状態で接続管11は継手本体2の奥まで引き込まれるとともに、可動部材5のリング部53は継手本体2の小径段部24の奥側端面に当接しかつフランジ部51は継手本体2の受口20の奥側端面に当接する。しかも内カラー7のフランジ部71が継手本体2の中央側に移動するので、弾性部材6はフランジ部71とフランジ部51とで挟着されることにより線径と同じ厚さまで圧縮される。この押輪3の押し込み操作の途中で、可動部材5はフランジ部51のネック部に存在する円周溝55(図4参照)で分断され、フランジ部51のネック部とリング部53との間に隙間が形成され、その隙間にシール部材4が挟み込まれるとともに、シール部材4はテーパ面22とフランジ部51と接続管11とで囲まれた領域に押し込まれるので、所定のシール面圧が得られる。
押輪3を最後まで押し込むことにより、図2の右半分に示すように、押輪3のテーパ面31にて、抜止部材8が接続管11に押し付けられ、抜止部材8の楔状突部81が接続管11に径方向に若干の塑性変形を与えながら、接続管11の外周部に食い込むので、接続管11の抜け止めが確実に行われる。また、継手本体2の円周溝25に保持されたストップリング9は、押輪3の円周溝32bにも入り込むので、押輪3は所定の位置に固定される。
接続管が継手に接続された後に、接続管を引き抜く引張り試験を行うと、接続管11は図2の右半分の状態から右よりに移動してゆき、シール部材4と接続管11の管端が一致するまで確実にシール面圧が維持されることが確認された。また、接続管11には抜止部材8が食い込んでいるので、接続管の軸心と継手本体の軸心とが常に一致し、自立性を確保して強固に固定することができる。
図1に示す管継手の作用効果は次の通りである。
(a)押輪3は継手本体2の受口20の内周面に案内されながら押し込まれるため、押輪3の軸線と継手本体2の軸線が一致した状態が現出されて、接続部での接続管11の折れ曲がりを防止することができる。押輪3の軸線と継手本体2の軸線が一致することにより、接続管11を係止する複数の抜止部材8が均等に接続管11に圧接するので、引張強度の変動幅を低減することができると共に、接続管11の外周面に抜止部材8を強固に食い込ませることが可能となり、水圧により、接続管11が抜け方向に移動することが防止される。
(b)抜止部材8は、継手本体2の内側に差し込まれた押輪3のテーパ面31で接続管11に押し付けられるので、押輪3の材質を樹脂に変更したり、またその寸法を小さくするなどしてその剛性を接続管11より小さくしても、所定の結合強度が得られることから、継手の低コスト化を図ることができる。また弾性部材6は、圧縮コイルバネであり、押輪3が奥まで押し込まれた時に、線径と同じ厚さまで圧縮されるので、継手本体2の面間距離を短くすることが可能となり、継手本体2の体積を小さくすることができ、もってさらなる低コストを図ることができる。
(c)押輪3が継手本体2の内部に装着されているので、配管スペースが狭い場合でも、押輪3の押し込み動作を行う際に既設の配管部材との干渉が防止され、もって円滑に配管施工を行うことができる。
(d)正常な施工が行われない場合でも、施工後の水圧検査で検知できるとともに、水漏れなどの不具合を防止することができる。すなわち、押輪3の所定量の押し込み動作が行われなかった場合には、シール部材4が圧縮されないので、水圧試験で微小な水漏れを検知することができ、かつ抜止部材8は弾性部材6の反力(復元力)により、押輪3のテーパ部32側に押し戻されるので、接続管11がすっぽ抜けることが無くなり、例えば転造ネジ方式の管継手では生じていたようなリテーナの締め忘れによる接続管の抜け出しが未然に(実使用前に)防止される。また、接続管11の挿入長さが不足した場合も、接続管11がシール部材4と接触しないので、水圧試験で微小な水漏れを検知することができる。さらに、大きなバリの除去は別として、管端の面取り工程を行わない場合でも、接続管11の端面はシール部材4と非接触の状態で継手本体2の奥まで挿入されるので、管端のバリでシール部材4が損傷することはなく、転造ネジ方式の管継手のようにシール部材の損傷による水漏れは生じない。
なお、図1に示す管継手によれば、接続管を所定長さに切断する管切断工程、接続管に挿入長さをマーキングするマーキング工程、押輪を締付ける本締め工程及び接続管が所定長さだけ挿入されたことを確認するマーキング確認工程からなる4工程で、配管施工を行うことができるので、他方式の管継手と比較して、施工時間を大幅に短縮することができる。例えば拡管方式の管継手によれば、管切断工程、管端のバリを除去する管端面取り工程、接続管に押輪(ナット)を装着するナット取付け工程、拡管工程、ナットを手締めする手締め工程、ナットを本締めする本締め工程及びナット締め付け量を確認するインジケータ確認工程といった7工程からなる施工が行なわれるのに対し、本発明の管継手によれば、施工時間を約60%以上削減することができる。また、転造ネジ方式の管継手によれば、管切断工程、管端面取り工程、マーキング工程、手締め工程、本締め工程及びマーキング確認工程といった6工程からなる施工が行われ、拡管方式の管継手よりも施工時間が約25%短縮されるが、図1に示す管継手によれば、転造ネジ方式の管継手と比較しても、施工時間を約40%以上も削減することができる。
(可動部材の他の例)
本発明においては、可動部材5は、図3及び4に示す構造に限らず、種々の構造とすることができる。図5は可動部材の第2の例を示す斜視図で、図6はこの可動部材にシール部材4を装着した状態を示す断面図、図7は図6の可動部材に接続管を挿入した状態を示す断面図であり、図3及び図4と同一機能部分は同一の参照符号で示す。図5に示す可動部材5は、内周に段部52が形成されたフランジ部51と、端部外周に円周方向に沿って複数の突部54を有しかつ軸方向の途中で内径側にくぼんだ形状を有する絞りリング部56を有するとともに、フランジ部51のネック部には、円周溝55が設けられている。絞りリング部56には、接続管(図7参照)の挿入方向と同方向に伸びる複数のスリット部57が円周方向に沿って形成されるとともに、絞りリング部56のくぼみ部は、そこにシール部材4が挿入されたときにシール部材が実質的に拡径されないような寸法に形成されている。
図7に示すように可動部材5に接続管11が挿入されたときに、絞りリング部56は、そのスリット部57が菱形状に開口し、そこを起点として接続管11の外径と略同一の大きさに拡径され、シール部材4が半径方向に変形するので、シール部材4は所定のシール性能を発揮することができる。すなわち、シール部材(例えばOリング)に荷重が加わりそれが弾性変形(拡径)した状態で長期間放置されると、「ヘタリ現象」が生じて(圧縮永久歪が残留する)、荷重が除去されても内径が元の寸法に復帰せず、耐用年数の低下をもたらすが、図5に示す可動部材によれば、シール部材4が絞りリング部56に装着された状態では、シール部材4には内部応力が発生せず、シール部材4は接続管11が挿入されたときに弾性的に拡径し、かつフランジ部51と絞りリング部56が分断されたときに生じる隙間内に弾性的に縮径することにより、初めて接続管11の外周に密着するので、適切な圧縮代が長期間にわたり維持され、所定の耐用年数を保証することができる。
図8は、可動部材の第3の例を示す断面図であり、図3及び図4と同一機能部分は同一の参照符号で示す。可動部材5は、フランジ部51とリング部53とが別部材で形成され、フランジ部51の端部外周側に形成された凸部511に、リング部53の端部内周側に形成された凹部531が係止された構造を有する。この可動部材5によれば、フランジ部51が継手本体(不図示)の奥側(図8の右側)に押し込まれたときに、リング部53はフランジ部51から離間して、継手本体(不図示)の奥まで移動して、図2と同様にシール部材4はリング部53とフランジ部51との間に保持される。したがってこの可動部材5によれば、前述した可動部材と同様の効果が得られる。
また上記の可動部材は、図示を省略するが、フランジ部とリング部とを別部材で形成しこれらを接着剤などで一体的に接合し、配管施工時に所定の荷重で分離されるようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
図9は本発明の第2の実施の形態に係わる管継手の半断面図で、左半分が施工前、右半分が施工後の状態を示し、図1と同一機能部分は、同一の参照符号を示し、その説明を省略する。この管継手においては、可動部材50は、コーン状のリング体であり、その外周縁側が受口20の奥側端面と弾性部材6とで挟み込まれるように配置されている。
上記の構成によれば、押輪3を押し込むことにより、図1の場合と同様の手順で接続管11が継手本体2に固定される。ここで、押輪3を押し込むことにより、弾性部材6が圧縮された後、可動部材50は、図9の右半分に示すように平板状に変形し、さらにシール部材4も押し潰されるので、所定のシール性が確保される。
(第3の実施の形態)
図10は本発明の第3の実施の形態に係わる管継手の半断面図で、左半分が施工前、右半分が接続管11を挿入した後の状態を示し、図1と同一機能部分は、同一の参照符号を示し、その説明を省略する。この管継手には、接続管11が挿入された際に、確実に挿入完了位置まで挿入されていることを確認する管挿入確認部10が設けられている。管挿入確認部10は継手本体2に設けられた、継手の内周部と外周部を連通する貫通孔26と、接続管11が管継手1に挿入される前の状態ではフランジ部51が貫通孔26に干渉しない位置に設けられた可動部材5により構成されている。すなわち、このとき貫通孔26から可動部材5のフランジ部51を見ることはできない。接続管11が管継手1に挿入され挿入完了位置まで挿入されると、絞りリング部56は拡径され、それに伴って軸方向に若干量伸びるように設定されており、これによりフランジ部51は貫通孔26に干渉する位置まで移動する。
このとき、作業者は貫通孔26を外部から覗いてフランジ部51が見えることを確認することによって、接続管11が所定の位置まで確実に挿入されていることを確認することができる。したがって、接続管11の挿入不足による内部流体の漏洩の発生を未然に防止することができる。
(第4の実施の形態)
また、挿入確認部は図11に示す形態とすることもできる。図11は本発明の第4の実施の形態に係わる管継手の半断面図で、左半分が施工前、右半分が接続管11を挿入した後の状態を示し、図1と同一機能部分は、同一の参照符号を示し、その説明を省略する。この管継手では、管挿入確認部10は継手本体2に継手の内周部と外周部を連通する貫通孔26と、接続管11が管継手1に挿入される前の状態では、フランジ部51が貫通孔26に干渉する位置に設けられた可動部材5により構成されている。すなわち、このとき貫通孔26から可動部材5のフランジ部51を見ることができる。ここで、可動部材5は、絞りリング部56の先端には奥側に向って突出するリング状の鍔部58が設けられており、鍔部58が段部23に当接するように継手本体2の内部に装着されている。管継手1に接続管11が挿入されると、絞りリング部56の先端に設けられた鍔部58が折れ曲がり、それに伴ってフランジ部51は貫通孔26に干渉しない位置まで移動して貫通孔26からその姿を見えなくなる。なお、鍔部58は上記の形状に限らず、可動部材5の端部から部分的に突出する一又は複数の突起とすることもできる。
上記の構成によれば、第3の実施の形態とは逆に、作業者は貫通孔26を外部から覗いてフランジ部51が見えなくなっていることを確認することによって、接続管11が所定の位置まで確実に挿入されていることを確認することができる。
また、図10、図11の管継手において、可動部材5は外部から確認しやすいように例えば赤色などの目立つ色に着色しておくことによって確認が容易となる。また、図10、図11においては、貫通孔26から確認する部材を可動部材5とした管継手を示したが、確認する部材を弾性部材6などの継手本体内部に設けた他の部材とすることもできる。
以上により、接続管の挿入確認を外部から目視で行うことができる。
上記の説明では、左右対称のソケット形管継手について記述したが、本発明はこれに限らず、他の構造(例えば、エルボ状継手、継手本体の一方の側に接続用オネジを形成したオネジアダプター継手)の管継手に適用できることはもちろんである。また、接続管11としては、金属管(例えばステンレス鋼管)に限らず、硬質の樹脂管(例えば塩化ビニール管)などを使用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係わる管継手の半断面図である。 図1の管継手に接続管を接続する途中及び接続後の状態を示す半断面図である。 可動部材の斜視図である。 可動部材の断面図である。 可動部材の第2の例を示す斜視図である。 図5の可動部材にシール部材を装着した状態を示す断面図である。 図6の可動部材に接続管を挿入した状態を示す断面図である。 可動部材の第3の例を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる管継手の半断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係わる管継手の半断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係わる管継手の半断面図である。
符号の説明
1:管継手
2:継手本体、20:受口、22:テーパ面、23:段部、24:小径段部、25:円周溝、26:貫通孔
3:押輪、31:内周面、32a、32b:円周溝
4:シール部材
5、50:可動部材、51:フランジ部、511:凸部、52:段部、53:リング部、531:凹部、54:突部、55:円周溝、56:絞りリング部、57:スリット部、58鍔部
6:弾性部材
7:内カラー、71:フランジ部、72:リング部
8:抜止部材、81:楔状突部
9:ストップリング
10:管挿入確認部
11:接続管

Claims (2)

  1. シール部材を内蔵する継手本体と、
    前記継手本体に内装される押輪と、
    前記押輪の押込み動作により圧縮される弾性部材と、
    前記継手本体の内部に配置され、かつ前記シール部材を接続管の外周面に密着する位置まで移動させる可動部材と、
    前記継手本体に挿入された前記接続管の外周面に係止される抜止部材と、
    を備え、
    前記可動部材は、前記シール部材と前記弾性部材とで挟着されるフランジ部と、
    前記シール部材を保持しかつ前記押込動作により前記フランジ部から分離されるリング部と、
    を備える管継手であって、
    前記リング部は、前記シール部材を非拡径状態に保持しうる大きさの絞りリング部であり、
    前記絞りリング部は、前記接続管が挿入されることにより前記シール部材の内径を広げる方向に変形される
    ことを特徴とする管継手。
  2. 前記リング部は、前記フランジ部に係止され、
    前記押輪の押込み動作により前記フランジ部から分離される請求項1に記載の管継手。
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