JP4826322B2 - 画像形成装置及びプログラム - Google Patents
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Description
特許文献2に記載の技術は、前述したように、操作者の離席を条件として画像表示を禁止するという仕組みである。一方、上述したようなサービス形態においては、操作者が複合機のすぐそばにいるにも関わらず、第三者に盗み見られてしまう危険性があり、特許文献2に記載の技術ではこのような危険性を排除することができない。
なお、本実施形態では、画像を「機密性のある画像」と呼び、その機密性の度合い(画像を第三者に見せたくない程度)を「機密度」という。機密度が高い画像は第三者に見せたくない程度が高く、機密度が低い画像は第三者に見せたくない程度が低い。
<1:実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100のハードウェア構成を示したブロック図である。この画像形成装置100は、各種のボタンやタッチパネル式の液晶ディスプレイのような操作部101と、印刷物(原稿)などから画像を読み取るスキャナのような画像読取部102と、画像データに対して処理を施す画像処理部103と、原稿などの画像を記録シート(媒体)に形成する印刷部104と、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)105と、各種データやCPU105が後述する処理を実行するための手順が記述されたプログラムを記憶するHD(Hard Disk)のような記憶部106と、ネットワーク110を介して通信を行うためのインターフェース装置であるネットワークI/F107と、或る範囲内に存在する移動体の状態を検知するセンサ部108と、各種情報を表示する液晶ディスプレイのような表示部109を備えている。
例えば、赤外線センサは赤外線発光ダイオードと検出素子とを備えており、ダイオードが赤外線を投光して、移動体によって反射された光を検出素子が受光する。検出素子による検出レベルに応じた信号がCPU105に供給され、CPU105は、その検知信号の信号値に基づいて上記範囲内に移動体が存在すると判断すれば、機密度を高く決定する。また、赤外線を幾つかの方向に投光し、検出素子がどちらの方向からの反射光を検出するかによって、移動体の数、位置や方向も検出することができる。この赤外線センサは比較的安価という利点がある。
また、表示部109から移動体までの距離を検知するのであれば、超音波センサ、光電センサ、画像センサなどが用いられる。例えば、超音波センサは、放射された超音波を再び受信したときの遅延時間または位相を計測し、その計測結果に基づいて移動体とこの超音波センサとの距離を求めることができる。
このようにセンサの種類によって、コストや検知可能な状態のほか、検知可能な範囲やセンサ自身のサイズ等が異なるため、必要とされる条件に応じて適切なものを選択すればよい。
まず、プレビュー画面について説明する。プレビュー画面においては、原稿の中の文字を含むテキスト領域、及び文字以外の画像を含むイメージ領域のそれぞれに対して処理が行われる。比較的機密度が低い“レベル1”の場合、原稿のテキスト領域に対しては解像度を落としてぼやかし、イメージ領域に対しては白黒の2色のみにする処理を施して、プレビュー表示させることを示している。“レベル2”においては、テキスト領域に対しては“レベル1”と同様にして解像度を落としてぼやかし、イメージ領域に対しても元の画像から解像度を落としてぼやかす処理を施すことを示している。
図5のプレビュー画面10aに示されたタイトルT1の「XML(eXtensible Markup Lang・・・」、及びタイトルT2の「1, はじめに」という文字列が、図6のプレビュー画面10bにおいては、全ての文字が「×」に置き換えられている。タイトルは、文字サイズが大きく記述されていたり、原稿のテーマや要点が示されていたりするため、比較的閲覧されやすく、タイトルが知られれば原稿の内容を推定されやすい。そのため、図6のプレビュー画面10bに示すようにタイトルを別の文字に置き換えることによって表示しないようにすれば、第三者にプレビュー画面を閲覧されたとしても、原稿の内容を知られにくくすることができる。
次に、画像形成装置100の動作を説明する。
はじめに、画像形成装置100に対し、サービスマンのような管理者によって、コンビニエンスストアやオフィスのような設置場所を表す情報が入力される。CPU105は、指定された設置場所がコンビニエンスストアであれば図3に示すような管理テーブルを記憶部106より読み出し、オフィスであれば図4に示すような管理テーブルを記憶部106より読み出す。
図10は、画像形成装置100のCPU105が、表示部109に原稿のプレビュー画面を表示させるまでの動作の手順を示したフローチャートである。
まず、CPU105は、操作部101の操作によって原稿のプレビュー表示を指示されると(ステップS1)、画像読取部102から原稿を読み込んで原稿データを生成したり、親展ボックスやネットワーク110に接続されている装置からネットワークI/F107を介して原稿データを受信したりして読み込む(ステップS2)。CPU105は、この原稿データを記憶部106に記憶させる(ステップS3)。そして、CPU105は、予め入力されているコンビニエンスストアやオフィスのような設置場所に関する情報や、センサ部108から供給された所定の範囲内における第三者の状態を表す検知信号によって、画像形成装置100の周囲の状態を判断する(ステップS4)。そして、CPU105はこれらの条件によって機密度を決定すれば(ステップS5)、画像処理部103に原稿データを供給して図3、及び図4のような管理テーブルに従って、プレビュー表示用の画像データを生成する処理を行う(ステップS6)。そして、CPU105は、表示部109に原稿のプレビュー画面を表示させる(ステップS7)。
まず、CPU105は、図10のステップS7によって表示された原稿のプレビュー画面を表示させており(ステップS11)、プレビュー画面の表示終了の指示を与えられたか否かを判断する(ステップS12)。CPU105は、プレビュー画面の表示終了の指示を与えられたと判断すれば(ステップS12;YES)、この原稿のプレビュー画面の表示を終了して(ステップS17)、指示によって印刷部104に原稿データを供給して記録シート(媒体)に記録させたり、ネットワークI/F107を介して出力したりすることになる。一方、CPU105は、プレビュー画面の表示終了の指示を与えられていないと判断すれば(ステップS12;NO)、センサ部108によって第三者の進入や退出などの環境の変化を検知されたか否かを判断する(ステップS13)。CPU105は、センサ部108によって環境の変化を検知されていないと判断すれば(ステップS13;NO)、ステップS12に戻り、このプレビュー画面の表示を継続する。
CPU105は、ユーザの指示によって設定画面の表示指示を受信する(ステップS21)。そして、CPU105は、表示指示の与えられた設定画面に機密性を有する情報が含まれているか否かを判断する(ステップS22)。CPU105は、この設定画面に機密性を有する情報が含まれていないと判断すれば(ステップS22;NO)、表示部109にこの設定画面を表示させる(ステップS29)。一方、CPU105は、この設定画面に機密性を有する情報が含まれていると判断すれば(ステップS22;YES)、センサ部108から供給された検知信号に基づいて、画像形成装置100の周囲の状態を判断する(ステップS23)。
CPU105は、センサ部108によって第三者の進入を示す検知信号が供給されたか否かを判断する(ステップS31)。CPU105は、第三者の進入を示す検知信号が供給されていないと判断すれば(ステップS31;NO)、設定画面の状態を継続する。一方、CPU105は、第三者の進入を示す検知信号が供給されたと判断すれば(ステップS31;YES)、決定した機密度に応じた設定画面に変更する処理を施す(ステップS32)。図8においては、表示部109には本来のものから縮小された設定画面20dが表示されている。それと同時に、CPU105は、この設定画面20dの表示を元に戻すか否かをユーザに問うダイアログDを表示させる。ユーザが周囲を確認して安全だと判断して、ダイアログDの「OK」ボタンを選択すれば、CPU105は安全確認を完了したことを判断して(ステップS33;YES)、設定画面Dのサイズを元に戻して表示させる(ステップS34)。一方、「OK」ボタンが選択されなければ(ステップS33;NO)、機密度が変化するまでは、この設定画面の表示を継続させることになる。
上述した実施形態では、CPU105が機密度を決定する際、画像形成装置100の設置場所や、センサ部108に設置されたセンサからの検知信号のみによって決定していたが、プレビュー表示する原稿のファイル名や内容を参照して決定するという方法もある。例えば、原稿データのファイル名に“極秘”、“重要”、“人事”のようなキーワードが含まれていれば機密性の高い情報を有する原稿だと判断することができる。また、パスポートや保険証のような公文書には、個人名や住所等の個人情報に関わるキーワードや、特徴となる文言が含まれている場合が多い。このような機密性の高い情報を有すると判断できる原稿に含まれているキーワードと、機密度を対応付けて、予め記憶部106に記憶させておく。CPU105はプレビュー画面を表示させる前に、原稿のプレビュー表示した画像に含まれているキーワードを抽出して、これらの一致具合から機密度を決定してもよい。
Claims (5)
- 記録シートに画像を形成する画像形成装置であって、
表示手段と、
複数レベルに区分された機密度と、前記表示手段に表示される画像に含まれる情報の表示を制限するための処理の内容とを対応付けて記憶する記憶手段であって、当該機密度が高いほど当該情報の表示をより制限するように、当該内容を自装置の設置場所ごとに記憶する記憶手段と、
前記表示手段の位置から所定範囲内に存在する移動体の状態として、当該移動体の存在の有無、当該移動体の数、及び当該移動体までの距離の少なくともいずれかを検知する検知手段と、
前記検知手段によって検知された移動体の状態に基づいて機密度を決定する決定手段であって、前記移動体が存在しない場合よりも当該移動体が存在する場合に前記機密度を高くし、前記移動体の数が多いほど前記機密度を高くし、前記移動体までの距離が短いほど前記機密度を高くする決定手段と、
自装置に入力された情報が示す自装置の設置場所に対応して前記記憶手段に記憶された内容の処理であって、前記決定手段によって決定された機密度に対応付けて前記記憶手段に記憶された内容の処理を、前記表示手段に表示される画像に施す処理手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記情報の表示を制限するための処理は、前記表示手段に表示される画像に含まれる文字の一部を非表示にする処理、前記表示手段に表示される画像の解像度を低くする処理、前記表示手段に表示される画像を透過して表示する処理、前記表示手段に表示される画像を縮小して表示する処理、または、前記表示手段に表示される画像に含まれる文字以外の画像を白黒にする処理である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記表示手段に表示される画像は、文字を含むテキスト領域と、当該文字以外の画像を含むイメージ領域とを含み、
前記記憶手段は、前記情報の表示を制限するための処理の内容を前記テキスト領域と前記イメージ領域とに分けて記憶し、
前記処理手段は、前記テキスト領域に対応して前記記憶手段に記憶された内容の処理を前記表示手段に表示される画像の前記テキスト領域に施し、前記イメージ領域に対応して前記記憶手段に記憶された内容の処理を当該画像の前記イメージ領域に施す
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記表示手段に表示される画像は、原稿から読み取られ前記記録シートに形成される画像のプレビューを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 複数レベルに区分された機密度と、表示手段に表示される画像に含まれる情報の表示を制限するための処理の内容とを対応付けて記憶する記憶手段であって、当該機密度が高いほど当該情報の表示をより制限するように、当該内容を自装置の設置場所ごとに記憶する記憶手段を有し、記録シートに画像を形成する画像形成装置のコンピュータを、
前記表示手段に画像を表示させる手段と、
前記表示手段の位置から所定範囲内に存在する移動体の状態として、当該移動体の存在の有無、当該移動体の数、及び当該移動体までの距離の少なくともいずれかを検知する検知手段と、
前記検知手段によって検知された移動体の状態に基づいて機密度を決定する決定手段であって、前記移動体が存在しない場合よりも当該移動体が存在する場合に前記機密度を高くし、前記移動体の数が多いほど前記機密度を高くし、前記移動体までの距離が短いほど前記機密度を高くする決定手段と、
前記画像形成装置に入力された情報が示す当該画像形成装置の設置場所に対応して前記記憶手段に記憶された内容の処理であって、前記決定手段によって決定された機密度に対応付けて前記記憶手段に記憶された内容の処理を、前記表示手段に表示される画像に施す処理手段
として機能させるためのプログラム。
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