JP4823529B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、自動二輪車等のブレーキ装置に関するものである。
従来から、自動二輪車等の車両ではブレーキレバーやブレーキペダル等の操作量に対応した作動液の液圧を圧力センサで電気的に検出し、この検出値を基に電動アクチュエータによって液圧モジュレータで液圧を発生させ、この液圧をブレーキキャリパに作用させることで車輪の制動力を得るいわゆるバイワイヤ方式のブレーキ装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−264278号公報
ところで、上述のブレーキ装置において、例えば、ブレーキレバーに不要な過大外力が加わって前記液圧が過度に増加した場合、この過大な液圧にも十分に対応できるように前記液圧センサの許容値を高くすることも考えられるが、このようにすると不要にコストアップにつながるという課題がある。
そこで、この発明は、液圧センサをこの許容値を超える液圧から保護して前記液圧センサの破損、入出力特性の変化を防止して合理的に低コストで対処できるブレーキ装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、前輪又は後輪の各ブレーキキャリパ(例えば、実施の形態におけるブレーキキャリパ4)に入力する液圧を、ブレーキ操作部(例えば、実施の形態におけるブレーキ操作部2)の操作量に応じて変化させるブレーキ装置において、前記ブレーキ操作部に連動するマスターシリンダ(例えば、実施の形態におけるマスターシリンダ3)とブレーキキャリパを接続する主ブレーキ通路と、前記主ブレーキ通路に設けられ、前記マスターシリンダと前記ブレーキキャリパとを連通・遮断する常開型の第1電磁開閉弁と、前記主ブレーキ通路の前記第1電磁開閉弁より前記マスターシリンダ側から分岐され、前記マスターシリンダと擬似的な液圧反力を作用させる液損シミュレータとを接続する分岐通路と、前記分岐通路に設けられ、前記マスターシリンダと液損シミュレータとを連通・遮断する常開型の第2電磁開閉弁と、前記主ブレーキ通路の前記第1電磁開閉弁より前記マスターシリンダ側の液圧を検出する液圧センサ(例えば、実施の形態における圧力センサ28)と、前記マスターシリンダに所定以上の液圧が加わった場合に、この液圧を逃がす減圧手段(例えば、実施の形態におけるリリーフバルブユニットr)を前記分岐通路の前記第2電磁開閉弁より前記マスターシリンダ側に設け、前記液圧センサ(28)を複数設け、前記液圧センサ(28)が高圧検出用液圧センサと低圧検出用液圧センサとを含み、前記減圧手段(r)が動作を開始する液圧は、複数の液圧センサ(28)のいずれかの性能限界液圧値に設定されていることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、前記制動手段と前記マスターシリンダとを連結する主ブレーキ通路(例えば、実施の形態における主ブレーキ通路5)に連結する液圧モジュレータ(例えば、実施の形態における液圧モジュレータ6)を備え、該液圧モジュレータと前記制動手段との間に液圧モジュレータ用の電磁開閉弁(例えば、実施の形態における第3の電磁開閉弁V3)を備え、この液圧モジュレータ用の電磁開閉弁と前記制動手段の間に前記第2の液圧センサ(例えば、実施の形態における圧力センサ29)を備えたことを特徴とする。
このように構成することで、液圧モジュレータ用の電磁開閉弁と制動手段の間に設けられた第2液圧センサを保護することができる。
請求項に記載した発明は、前記高圧検出用液圧センサと前記低圧検出用液圧センサとはその作動レンジをラップさせた液圧センサを用いることを特徴とする。
このように構成することで、作動レンジをラップさせた高圧検出用液圧センサと低圧検出用液圧センサとを用いた場合に、これらを保護することができる。
請求項に記載した発明は、前記主ブレーキ通路の前記第1電磁開閉弁よりも前記ブレーキキャリパ側には、前記液圧モジュレータ用の電磁開閉弁と前記ブレーキキャリパの間に設けられた前記第2の液圧センサの近傍に、作動液の液圧が所定以上加わった場合に、この液圧を逃がす減圧手段が設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、所定の液圧に達した時点で減圧手段を作動させて所定以上の圧力が入らないようにすることができるため、液圧センサに許容値以上の液圧が加わるのを防止することができると共に、不要なコストアップを避けることができる効果がある。
さらに、上述の効果に加え、許容値が低い低圧検出用液圧センサを併用して液圧検出を行っている場合であっても、前記低圧検出用液圧センサを保護することができるため、液圧センサの破損、及び、入出力特性の変化を防止することができる効果がある。
さらに、複数の液圧センサのうち、許容値が低い方のセンサの許容値に減圧手段の作動液圧を設定することができるため、使用する全ての液圧センサを確実に保護することができる効果がある。
請求項に記載した発明によれば、液圧モジュレータ用の電磁開閉弁と制動手段の間に設けられた第2液圧センサを保護することができるため、前記第2液圧センサに許容値以上の液圧が加わるのを確実に防止して前記液圧センサの信頼性を向上することができる効果がある。
請求項に記載した発明によれば、作動レンジをラップさせた高圧検出用液圧センサと低圧検出用液圧センサとを用いた場合に、これら高圧検出用液圧センサと低圧検出用液圧センサとの両者を保護することができるため、低圧から高圧まで広い範囲の液圧を検出しつつさらなる信頼性の向上を図ることができる効果がある。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の1実施形態の自動二輪車のブレーキ装置の液圧回路図を示している。同図に示すようにこの実施形態のブレーキ装置は、相互に独立した前輪側のブレーキ回路1aと後輪側のブレーキ回路1bとがコントローラ(ECU)20により連係されたものである。
ブレーキ操作は、前輪側のブレーキ回路1aではブレーキ操作部2であるブレーキレバーにより、後輪側のブレーキ回路1bではブレーキ操作部2であるブレーキペダルにより各々行われるが、それ以外の構成は前輪側のブレーキ回路1aも後輪側のブレーキ回路1bもほぼ同様であるので、前輪側のブレーキ回路1aについてのみ詳述し、後輪側のブレーキ回路1bについては、前輪側のブレーキ回路1aと同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
このブレーキ装置では前後輪ともバイワイヤ方式を採用しており、ブレーキレバー等のブレーキ操作部の操作量(この実施形態では液圧)を電気的に検出し、その検出値に基づいて液圧モジュレータで作り出した液圧によって制動力を発生させている。
また、このブレーキ装置では前後輪の一方側をブレーキ操作することにより前後の車輪制動手段が連動して制動動作するブレーキシステム(CBS;COMBINED BRAKE SYSTEM,以下、「CBS」という。)を採用している。
具体的には、ブレーキ操作部2が先に操作された側のブレーキ回路では、マスターシリンダの液圧に基づいて液圧モジュレータにより作用する液圧が先に操作された側のブレーキキャリパにバイワイヤ方式により作用し、また、先に操作された側のブレーキ回路のマスターシリンダ圧に基づいて後に操作された側のブレーキ回路でも液圧モジュレータにより作用する液圧がブレーキキャリパにバイワイヤ方式によって作用する。
更に、このブレーキ装置ではABSを採用している。
各ブレーキ回路1a,1bは、ブレーキ操作部2に連動するマスターシリンダ3と、このマスターシリンダ3に対応するブレーキキャリパ(制動手段)4とが主ブレーキ通路5によって接続されたものである。前記主ブレーキ通路5の途中には、後述する液圧モジュレータ6が給排通路7により合流接続されている。
主ブレーキ通路5には給排通路7との合流接続部よりもマスターシリンダ3側に、マスターシリンダ3とブレーキキャリパ4とを連通・遮断する常開型(NO)の第1の電磁開閉弁(電磁開閉弁)V1が介装されると共に分岐通路8が接続されている。この分岐通路8には、前記第1の電磁開閉弁V1が主ブレーキ通路5を閉じたときに、ブレーキ操作部2の操作量に応じた擬似的な液圧反力をマスターシリンダ3に作用させる液損シュミレータ9が常閉型(NC)の第2の電磁開閉弁V2を介して接続されている。この第2の電磁開閉弁V2は、反力付与時に分岐通路8を開いてマスターシリンダ3側と液損シュミレータ9とを連通させるものである。
前記液損シュミレータ9は、シリンダ10にピストン11が進退自在に収容され、このシリンダ10とピストン11の間に、マスターシリンダ3側から流入した作動液を受容する液室12が形成されたもので、ピストン11の背部側には、特性の異なるコイルスプリング13と樹脂スプリング14が直列に配置されて、これら二つのコイルスプリング13、樹脂スプリング14によってピストン11(ブレーキ操作部2)に対して立ち上がりが緩やかで、ストロークエンドにおいて立ち上がりが急な特性の反力を付与するようになっている。
そして、前記分岐通路8には第2の電磁開閉弁V2を迂回してバイパス通路15が設けられ、このバイパス通路15には液損シュミレータ9側からマスターシリンダ3方向への作動液の流れを許容する逆止弁16が設けられている。
前記液圧モジュレータ6は、シリンダ17内に設けられたピストン18を、これらシリンダ17とピストン18の間に形成された液圧室19方向に押圧するカム機構21と、ピストン18をカム機構21側に常時押し付けるリターンスプリング22と、カム機構21を作動させる電動モータ23とを備えていて、前記液圧室19が前記給排通路7に連通接続されている。この液圧モジュレータ6は電動モータ23によりカム機構21を介してシリンダ17の初期位置を基準としてピストン18を押圧したり、リターンスプリング22によりピストン18を戻すことにより、液圧室19の圧力を増減して、ブレーキキャリパ4の制動圧力を増減できるようになっている。
ここで、前記電動モータ23は、PWM制御により入力デューティ比(ON時間/ON時間+OFF時間)で決定される電流値を調整することで、前述したカム機構21の回動位置で決定されるピストン18の位置を電気的に正確且つ簡単に調整し、前記液圧室19の圧力を調整するようになっている。
前記カム機構21にはバックアップスプリング24を介して図示しないストッパによりストロークを規制されたリフター25が進退自在に配置され、このリフター25によって液圧室19を縮小する方向にピストン18が常時押圧されている。これにより、前記電動モータ23が非通電状態になった場合に、バックアップスプリング24によりリフター25が押圧されストッパにより停止されてピストン18を初期位置へ戻すようになっている。したがって、主ブレーキ通路5(ブレーキキャリパ4)に作動液を積極的に供給するCBS制御と、ピストン18を後退前進させ液圧室19の減圧、保持、再増圧するABS制御を行うことができる。
前記給排通路7には常閉型(NC)の第3の電磁開閉弁(液圧モジュレータ用の電磁開閉弁)V3が介装されている。前記給排通路7には第3の電磁開閉弁V3を迂回してバイパス通路26が設けられ、このバイパス通路26には液圧モジュレータ6側からブレーキキャリパ4方向への作動液の流れを許容する逆止弁27が設けられている。
ここで、前輪側のブレーキ回路1aと後輪側のブレーキ回路1bには、第1の電磁開閉弁V1を挟んでマスターシリンダ3側である入力側に圧力センサ(P:液圧センサ)28が、ブレーキキャリパ4側である出力側に圧力センサ(P:第2の液圧センサ)29が各々設けられ、更に、各圧力センサ28,29近傍の前記主ブレーキ通路5には、作動液の液圧が所定以上の液圧が印加された場合に所定以上の圧力が入らないようにするリリーフバルブユニット(減圧手段)rが分岐接続されている。
図3に示すように、前記リリーフバルブユニットrはリリーフバルブ本体32aにカバー部材32bをボルト33により固定したものである。前記リリーフバルブ本体32aには、前記主ブレーキ通路5(図1参照)に分岐接続するとともに、後述する第二導入通路39に連続する第一導入通路34が形成されている。この第一導入通路34の上方には、リリーフバルブ本体32a内に形成された収容部35にリリーフバルブ36が設けられている。このリリーフバルブ36は、前記収容部35に収容されたコイルスプリング37と、このコイルスプリング37によって前記第一導入通路34側に付勢される弁本体38とで構成され、この弁本体38が、第二導入通路39に開口する第一導入通路34の開口部周縁(弁座)40に当接して第一導入通路34を閉塞するようになっている。
前記第二導入通路39は、前記第一導入通路34に対して直交方向に前記リリーフバルブ本体32a内を延びて形成されたもので、その端末にはアキュムレータ41の収容部42が接続されている。ここで、アキュムレータ41の収容部42はリリーフバルブ本体32a内に形成された収容部42aと、前記カバー32bを膨出させるようにして形成された空間部分43とで構成されており、ここに、2つのコイルスプリング44,45が収容
されて、受圧するアキュムレータ41の内部空間を形成している。尚、前記2つのコイルスプリング44,45によって、各々のコイルスプリング44,45にかかる圧縮荷重を低減して耐久性を向上できる。
具体的には前述した2つのコイルスプリング44,45がプランジャ46を付勢するように設けられ、このプランジャ46の受圧面47が前述した第二導入通路39の端末付近に配置されている。このプランジャ46と2つのコイルスプリング44,45及び収容部42とでアキュムレータ41を構成している。ここで、前述したリリーフバルブ36のコイルスプリング37は、圧力センサ28,29の許容圧力よりも低い圧力で圧縮変形可能な弾性力に設定されており、また、アキュムレータ41のコイルスプリング44,45についても同様に前記圧力センサ28,29の許容圧力よりも低い圧力で圧縮変形可能な弾性力が設定されている。
また、前記コイルスプリング37の弾性力によって設定された前記リリーフバルブ36の弁本体38の開弁圧は、ライダーがフルブレーキングを行った時の液圧(例えば15MPa程度)よりも高く設定され、通常のブレーキ操作時に前記弁本体38が開弁することはなく、制動フィーリングに悪影響を与えないようになっている。尚、ブレーキ回路1a,1bで用いられる前記圧力センサ28,29は上記フルブレーキング時の液圧よりも高い圧力を許容するものであることは勿論である。
前記カム機構21の図示しないカム軸には、角度情報フィードバック用の角度センサ30が設けられ、前記ブレーキキャリパ4には車輪速度を検出する車輪速度センサ31が設けられている。また、制御モードをライダーによる手動操作で切換えるモード切換えスイッチ48が設けられ、CBS制御を希望する場合はライダーがこれを切り替えて選択する。尚、以下の説明はCBS制御が選択された場合の説明である。
コントローラ20は、前記圧力センサ28,29の検出信号、及び角度センサ30の検出信号、車輪速度センサ31の検出信号に基づいて、前記第1の電磁開閉弁V1、第2の電磁開閉弁V2、及び第3の電磁開閉弁V3を開閉制御すると共に、電動モータ23を駆動制御する。
具体的には、ブレーキ操作部2が操作されると、そのとき前後輪の速度が車輪速度センサ31から、またブレーキ操作量等の情報が前記圧力センサ28を通してコントローラ20に入力され、このときコントローラ20からの指令によって両方のブレーキ回路の第1の電磁開閉弁V1が主ブレーキ通路5を閉じる方向に維持されると同時に電磁開閉弁V2,V3が開く方向に維持され、両方の液圧モジュレータ6が各ブレーキキャリパ4に車両の運転条件やブレーキ操作に応じた液圧を供給する。
上記構成によれば、車両が停止している場合(車速=0)には、図1に示すように、前輪側のブレーキ回路1a及び後輪側のブレーキ回路1bにおいては、第1の電磁開閉弁V1が開作動状態、第2の電磁開閉弁V2は閉作動状態、第3の電磁開閉弁V3は閉作動状態となっている。したがって、各電磁開閉弁V1,V2,V3には、何ら電力を必要としない。
そして、車両走行中に、ライダーが前輪側のブレーキ操作部2であるブレーキレバーを操作すると、図2に示すように、前輪側のブレーキ回路1aでは第1の電磁開閉弁V1が閉作動、第2の電磁開閉弁V2及び第3の電磁開閉弁V3が開作動される。したがって、主ブレーキ通路5が第1の電磁開閉弁V1の閉作動によってマスターシリンダ3から切り離されると同時に、第2の電磁開閉弁V2の開作動によって分岐通路8、主ブレーキ通路5がマスターシリンダ3と液損シュミレータ9とを導通し、更に第3の電磁開閉弁V3の開作動によって給排通路7、主ブレーキ通路5が液圧モジュレータ6とブレーキキャリパ4とを導通する。
一方、後輪側のブレーキ回路1bでも、同時に第1電磁開閉弁V1が閉作動、第2の電磁開閉弁V2及び第3の電磁開閉弁V3が開作動される。したがって、主ブレーキ通路5が第1の電磁開閉弁V1の閉作動によってマスターシリンダ3から切り離されると同時に、第2の電磁開閉弁V2の開作動によって分岐通路8、主ブレーキ通路5がマスターシリンダ3と液損シュミレータ9とを導通し、更に第3の電磁開閉弁V3の開作動によって給排通路7、主ブレーキ通路5が液圧モジュレータ6とブレーキキャリパ4とを導通する。
これにより、ライダーは前輪側及び後輪側のブレーキ回路1a,1bの液損シュミレータ9によって擬似的に再現させた前後輪側でブレーキ操作感を感じることが可能になり(図2において鎖線矢印参照)、同時に液圧モジュレータ6の作動による液圧変動は第1の電磁開閉弁V1が閉作動しているためライダー側に伝達されなくなる。また、このとき、これに並行して液圧モジュレータ6の電動モータ23が作動し、カム機構21によりピストン18が押圧されることにより液圧室19の作動液を加圧する。これによって、電動モータ23の制御に応じた液圧が主ブレーキ通路5を通してブレーキキャリパ4に供給される(図2において実線矢印参照)。
また、前輪あるいは後輪(例えば、図2では前輪)のスリップ率が所定のスリップ率を超えたことが車輪速度センサ31により検出された場合には、コントローラ20が電動モータ23を制御してピストン18を後退させ、ブレーキキャリパ4の制動圧を低下させABS制御により車輪のスリップ率を所定内のスリップ率に戻す。このとき、第1の電磁開閉弁V1は閉じられており、マスターシリンダ3と液圧モジュレータ6の連通は遮断され、ライダーのブレーキ操作部2にABS制御の圧力変化が伝達されることはない。
ここで、前述したのはブレーキ操作部2を操作したがABSが作動しないで車両が停止した場合で説明したが、ABSが作動して車両が停止した場合についても同様に制御できる。つまり、ABSが作動した場合には、ABSでは液圧室19の減圧、保持、再増圧するため、車両がどの時点で停止したかによって、前記マスターシリンダ3側の圧力と、ブレーキキャリパ4側の圧力との大小関係が特定できないため、前述した電動モータ23の正逆転駆動を含みこれをPWM制御して入力デューティ比で決定される電流値を調整することで、増圧側に調整する場合でも減圧側に調整する場合でも、前述したカム機構21の回動位置で決定されるピストン18の位置を電気的に正確かつ簡単に自由に調整することができるのである。
ところで、ブレーキ操作部2やブレーキキャリパ4に不要な過大外力が作用すると、第一導入通路34に所定以上の液圧が作用する場合がある。通常ならば、前述した圧力センサ28,29に直接その圧力が作用することとなるが、この場合には、前記リリーフバルブ36の弁本体38が開弁し第二導入通路39を開放して第一導入通路34に導入された作動液を逃がして、第二導入通路39に導く。これにより、前述したアキュムレータ41のプランジャ46が押圧され、前記プランジャ46が2つのコイルスプリング44,45を圧縮変形させながら後退して、前記第一導入通路34、第二導入通路を減圧することとなり、この結果、前記第一導入通路34と連通する主ブレーキ通路5を減圧して前記圧力センサ28,29を過大な圧力から保護する。
したがって、上述の実施の形態によれば、例えば、不要な外力などによって作動液の液圧が急激に上昇するような場合であっても、所定の液圧に達した時点で前記圧力センサ28,29近傍に配置されたリリーフバルブユニットr(リリーフバルブ36)によって主ブレーキ通路5に作用する液圧を減圧することができるため、前記圧力センサ28,29が許容する以上の液圧が加わるのを防止することができ、この結果、各圧力センサ28,29の破損や入出力特性に変化が生ずるのを防止することができる。
また、前記リリーフバルブユニットrを各圧力センサ28,29の近傍に配置していることで、前記圧力センサ28,29に加わる液圧とリリーフバルブ36に加わる液圧との時間的なずれを最小限に抑制することができるため、圧力センサ28,29が許容する液圧以上の液圧が前記圧力センサ28,29に加わるのをより確実に防止することができる。
さらに、前記圧力センサ28,29の許容液圧の上限値を、通常のブレーキ操作による液圧範囲の上限値に設定することで、前記圧力センサ28,29の破損や入出力特性の変化を防止しつつ、不要なコストアップを避けることができる。
そして、電磁開閉弁V1が遮断された状態でブレーキ操作部2、ブレーキキャリパ4の両方又はいずれか一方に不要な外力が作用するような場合であっても、入力側と出力側とにそれぞれリリーフバルブユニットrを設けているため、圧力センサ28と圧力センサ29とを個別に保護することができる。
尚、この発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、前記入力側の圧力センサと出力側の圧力センサとの少なくとも一方を、測定レンジの異なる複数の圧力センサに置き換えてもよい。前記複数のセンサとして前記圧力センサを、例えば、低圧用圧力センサ(0〜3MPa)と高圧用圧力センサ(0〜10MPa)とに置き換えた場合、リリーフバルブの弁本体が弁座から離れ始める液圧は低圧用圧力センサと高圧用圧力センサのうち、許容圧力が低い方の圧力センサ(一般的には低圧用圧力センサ)に対応させてリリーフバルブのコイルスプリングの弾性力を設定することで、主ブレーキ通路に接続された全ての圧力センサを保護することができるため、圧力センサの破損、及び、入出力特性の変化を防止することができる。
さらに、上述の実施の形態では入力側と出力側の両方にリリーフバルブを設けているが、例えば、入力側、出力側の何れか一方に設ける構成としても良い。
この発明の実施の形態における自動二輪車のブレーキ装置の液圧回路図である。 この発明の実施の形態における図1の制動時及び後輪ABS作動時を示す液圧回路図である。 この発明の実施の形態における図1の制動時及び前輪ABS作動時を示す液圧回路図である。
符号の説明
2 ブレーキ操作部
3 マスターシリンダ
4 ブレーキキャリパ(制動手段)
5 主ブレーキ通路(油圧配管)
6 液圧モジュレータ
28 圧力センサ(液圧センサ)
29 圧力センサ(第2の液圧センサ)
r リリーフバルブユニット(減圧手段)
V1 第1の電磁開閉弁(電磁開閉弁)
V3 第3の電磁開閉弁(液圧モジュレータ用の電磁開閉弁)

Claims (4)

  1. 前輪又は後輪の各ブレーキキャリパ(4)に入力する液圧を、ブレーキ操作部(2)の操作量に応じて変化させるブレーキ装置において、
    前記ブレーキ操作部(2)に連動するマスターシリンダ(3)とブレーキキャリパ(4)を接続する主ブレーキ通路(5)と、
    前記主ブレーキ通路(5)に設けられ、前記マスターシリンダ(3)と前記ブレーキキャリパ(4)とを連通・遮断する常開型の第1電磁開閉弁(V1)と、
    前記主ブレーキ通路(5)の前記第1電磁開閉弁(V1)より前記マスターシリンダ(3)側から分岐され、前記マスターシリンダ(3)と擬似的な液圧反力を作用させる液損シミュレータ(9)とを接続する分岐通路(8)と、
    前記分岐通路(8)に設けられ、前記マスターシリンダ(3)と液損シミュレータ(9)とを連通・遮断する常開型の第2電磁開閉弁(V2)と、
    前記主ブレーキ通路(5)の前記第1電磁開閉弁(V1)より前記マスターシリンダ(3)側の液圧を検出する液圧センサ(28)と、を備え、
    前記マスターシリンダ(3)に所定以上の液圧が加わった場合に、この液圧を逃がす減圧手段(r)を前記分岐通路(8)の前記第2電磁開閉弁(V2)より前記マスターシリンダ(3)側に設け
    前記液圧センサ(28)を複数設け、前記液圧センサ(28)が高圧検出用液圧センサと低圧検出用液圧センサとを含み、
    前記減圧手段(r)が動作を開始する液圧は、複数の液圧センサ(28)のいずれかの性能限界液圧値に設定されていることを特徴とするブレーキ装置。
  2. 前記ブレーキキャリパ(4)と前記マスターシリンダ(3)とを連結する主ブレーキ通路(5)に連結する液圧モジュレータ(6)を備え、該液圧モジュレータ(6)と前記ブレーキキャリパ(4)との間に液圧モジュレータ(6)用の電磁開閉弁(V3)を備え、この液圧モジュレータ(6)用の電磁開閉弁(V3)と前記ブレーキキャリパ(4)の間に第2の液圧センサ(29)を備えたことを特徴とする請求項に記載のブレーキ装置。
  3. 前記高圧検出用液圧センサと前記低圧検出用液圧センサとはその作動レンジをラップさせた液圧センサを用いることを特徴とする請求項に記載のブレーキ装置。
  4. 前記主ブレーキ通路(5)の前記第1電磁開閉弁(V1)よりも前記ブレーキキャリパ(4)側には、前記液圧モジュレータ(6)用の電磁開閉弁(V3)と前記ブレーキキャリパ(4)の間に設けられた前記第2の液圧センサ(29)の近傍に、作動液の液圧が所定以上加わった場合に、この液圧を逃がす減圧手段(r)が設けられていることを特徴とする請求項に記載のブレーキ装置。
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