JP4822594B2 - 温度管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラックで冷凍・冷蔵食品等の温度管理が必要な貨物を輸送した場合等に、輸送途中に貨物の温度に異常が発生したか否かを検査するための温度管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の物流システムの発達により、冷凍・冷蔵食品の輸送も活発化している。冷凍食品や冷蔵食品を他の通常の貨物と共にトラックで輸送する場合、冷凍用と冷蔵用の低温庫をトラックに積載し、それらの中にそれぞれ冷凍食品及び冷蔵食品を入れて目的地まで輸送する。低温庫は、内部に蓄冷剤を具えており、トラックに積載する前にその蓄冷剤を冷却しておき、輸送中は、蓄冷剤に蓄積した冷熱により、低温庫内部を冷却するものである。その際、冷凍と冷蔵の切替えは、内部に設けた冷却ファンの運転を制御することにより行う。
【0003】
一方、近年、食品の衛生管理強化の流れの中で、輸送中の冷凍・冷蔵食品の温度管理を行う必要性が高まっている。そのような状況下、低温庫を使って冷凍・冷蔵食品を輸送する際に、庫内に携帯形の温度記録装置を置いておき、目的地に到着した後にパソコン等により温度記録装置からデータを読み取って、輸送中の食品の温度履歴を確認できるようにした温度管理システムが開発されている。そのようなシステムを採用すれば、輸送中に低温庫内の温度が正常に保たれたか否か、また、異常が発生したら、その発生時刻や継続時間等を確認することが可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の温度管理システムでは、輸送中に低温庫内の温度が正常に保たれたか否かを確認する際に、目的地に到着した後に低温庫から温度記録装置を取り出してパソコン等にセットし、温度記録装置から温度履歴データを読み取って、読み取ったデータの中に所定の温度範囲から外れたデータがあるか否かを判定する必要があって手間と時間がかかるという問題点があった。また、最近のパソコンは小型化されてはいるが、それでもポケット等に入れておくには大きすぎて持ち運びが不便である上、操作取扱いも簡単ではない。
【0005】
本発明は、そのような問題点を解決し、輸送中に低温庫内の温度が正常に保たれたか否かを簡単に検査できるようにすると共に、温度検査装置自体も非常に小型化できて、持ち運び性や操作性を良くすることを目的とするものである。
【0006】
前記課題を解決するため、本発明の温度管理システムは、監視対象の温度を測定する温度センサと、前記温度センサで測定された温度測定情報を格納するメモリを把持可能な本体の内部に有し、第1の嵌合接合部を前記本体の外部に一体的に有する温度記録装置と、温度表示動作を制御する制御部を把持可能な本体の内部に有し、温度表示を行う表示部と、第2の嵌合接合部を前記本体の外部に一体的に有する温度検査装置より構成され、前記温度記録装置の第1の嵌合接合部と前記温度検査装置の第2の嵌合接合部を手操作によって嵌合させることによって前記制御部が前記メモリから前記温度測定情報に基づくデータを出力させて前記第1の嵌合接合部および第2の嵌合接合部を介して前記表示部に表示させることを特徴とする。
このようにすると、データの読み出し等に特別な操作を要することなく、持ち運び性や操作性を損なうことなく測定者が温度計測時に適正温度か温度異常かを可視的に容易に確認することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図5は、本発明の第1の実施の形態にかかる輸送用トラックを示す図である。トラックTは、貨物室内に、冷蔵用低温庫C1 と冷凍用低温庫C2 を一般の貨物と共に積載しており、それらの中にそれぞれ冷蔵食品及び冷凍食品が収納されている。さらに、それぞれの低温庫C1,C2 内には、所定時間間隔で検知した温度をメモリに記憶する温度記録装置CM1 ,CM2 が置かれている。
【0017】
温度記録装置は、図6に示すように、温度記録装置本体10を保持するプラスチック製の温度記録装置ホルダ13と、冷凍・冷蔵食品を収納する低温庫等の内部に取り付けられて、温度記録装置ホルダ13を保持する取付ホルダ17とにより構成されている。なお、図6(イ)は温度記録装置ホルダ13と取付ホルダ17とを分離した状態を示し、図6(ロ)は一体化した状態を示している。
【0018】
温度記録装置本体10は、有底筒状の金属ケース11の中に温度センサ,CPU,メモリ,電池等が収納されており、金属ケース11の開口部は、金属ケース11と電気的に絶縁させて蓋材12で塞いでおり、全体としてボタン型電池のような形状をしている。そして、ボタン型電池と同様に、金属ケース11と蓋材12とを電極にして外部と接続するようにしている。
【0019】
温度記録装置ホルダ13の先端下部には、係止鍔14が形成されている。取付ホルダ17は、温度記録装置ホルダ13と係合一体化できる構造になっており、温度記録装置ホルダ13の係止鍔14を取付ホルダ17の差込部18に差し込んでから、温度記録装置ホルダ13の上部を押し込んで、取付ホルダ17側の係合部19に、温度記録装置ホルダ13の係止部15を係合させることにより、取付ホルダ17と係合一体化させる。そして、取付ホルダ17のネジ孔20にネジを通して、冷蔵用低温庫C 1 ,冷凍用低温庫C 2 の壁面に固定できるようにしている。温度記録装置ホルダ13上面の表示部16には、当該温度記録装置の用途や設置場所、識別番号等を記載したシールを貼り付けることができる。
【0020】
図7は、温度記録装置のブロック図である。この回路は、前述した金属ケース11の中に収納されており、CPU21により制御される。動作用の電源は、電池25により供給される。また、データ記憶手段としてのメモリ22は、図8に示すように、温度履歴データを格納するエリアと、温度分布データを格納するエリアと、温度警報履歴データを格納するエリアとにエリア分けされている。
【0021】
CPU21は、計時手段としての時計回路23により時間信号を受けて、予め設定された時間間隔、例えば1分間隔で、温度検知手段としてのデジタル温度センサ26から温度データを取得し、メモリ22の温度履歴データエリアに順次記憶させていく。さらに、取得した温度データを複数に分割した温度帯毎に計数して、メモリ22の温度分布データエリアに記憶する。
【0022】
また、デジタル温度センサ26は、温度のアラーム閾値を上限と下限で設定でき、その範囲外の温度を検知したときアラーム信号を出力できるようになっている。そこで、その信号を利用して、検知温度が所定の範囲外になった時刻を、メモリ22の温度警報履歴データエリアに記憶する。
【0023】
次に、デジタル温度センサについて説明する。デジタル温度センサは、Dallas Semiconductor社がMicroLANの商品名で販売しているもので、半導体の物性変化に基づいて温度を検知してデジタル信号として出力する温度検知部、該温度検知部の出力等を保持するRAMやE2ROM、それらを制御する制御回路等を一つの半導体チップ上に集積したデバイスである。そして、外部の制御装置に対して、1本の信号線とグランド線だけで複数個をバス形式で接続できるようになっている。
【0024】
それぞれのデジタル温度センサには、64ビットの固有の識別番号が付されており、外部の制御装置は、バス接続された複数のデジタル温度センサをその識別番号に基づいて識別することができる。また、それぞれのデジタル温度センサは、アラーム用に、ユーザプログラマブルな高温と低温の2つの閾値を保持でき、検知温度が所定の範囲から外れたときアラームを発するようにすることもできる。
【0025】
図9は、デジタル温度センサのブロック図である。入出力回路30は、1ワイヤで通信するときにデータを伝送する信号線DQを接続するポートを具えていると共に、レーザで刻印された64ビットのマスクROMを具えている。そして、その64ビットのマスクROMには、それぞれのデジタル温度センサ固有の識別番号が書き込まれている。
【0026】
スクラッチパッド・メモリ31は、8バイトのRAMであり、外部の制御装置と通信を行うときのデータ保持のために使う。制御回路32は、ロジック回路で構成されており、外部の制御装置から送られてくるコマンドに応じてプロセス制御により通信を行う。温度検知部33は、半導体の物性変化に基づいて温度を検知し、2バイトの温度データとして温度検知部33内の温度レジスタに格納する。高温閾値レジスタ34と低温閾値レジスタ35は、温度アラーム用の高温側の閾値と低温側の閾値をそれぞれ保持する。それらの閾値は、外部の制御装置側からの指令により書換え可能になっている。
【0027】
環境設定レジスタ36は、測定温度の分解能と最大温度変換時間とを決定するための環境設定データを保持する。さらに、CRC生成回路37は、外部の制御装置へデータを送信する際に、データのエラーチェック用のCRCコードを生成して外部の制御装置側に提供する。
【0028】
スクラッチパッド・メモリ31の各バイトには、図10に示すように、最初の2バイトには、温度検知部33で計測された温度データが、下位桁と上位桁とに分けて格納される。3バイトめと4バイトめには、電源ON毎に、E2 ROM上の高温閾値レジスタ34と低温閾値レジスタ35とから、アラーム用の高温閾値と低温閾値が転写される。そして、5バイトめには、電源ON毎に、E2ROM上の環境設定レジスタ36から環境設定データが転写される。6バイトめから8バイトめは使用されない。
【0029】
温度記録装置の制御装置としてのCPU21には、このようなデジタル温度センサが接続されている。その際、デジタル温度センサの動作用電源は、電源線VDDを介して与えることもできるし、信号線DQを一定時間以上継続させてハイにすることによりコンデンサCを充電して、それから得ることもできる。
【0030】
そのようなデジタル温度センサに、信号線DQを通してCPU21から温度データの出力を指令するコマンドが与えられると、温度検知部33からスクラッチパッド・メモリ31に温度データを書き移してから、信号線DQに出力することにより行われる。その際、温度検知部33は、例えば、0.5℃ステップで−55℃〜+125℃の範囲で計測可能である。
【0031】
また、信号線DQを通してCPU21からアラームサーチ・コマンドが与えられたとき、その時の温度検知部33の温度が高温閾値レジスタ34と低温閾値レジスタ35に設定されている温度範囲外にあるときだけ、信号線DQに識別番号を出力する。温度記録装置には、温度センサとしてこのようなデジタル温度センサが用いられている。
【0032】
温度記録装置のCPU21は、専用の接続装置を介してパソコンや携帯端末機等から計測開始の指令が与えられると、メモリ22をクリアし、パソコン等から開始時刻を受け取った後、温度計測を開始する。その後は、所定の時間間隔、例えば1分間隔で、デジタル温度センサ26から温度データを受け取って、メモリ22の温度履歴データエリアに順次記録していく。
【0033】
また、それに続けて、デジタル温度センサ26にアラームサーチ・コマンドを送って、アラーム状態にあるか否かを確認する。その結果、アラーム状態になったら、その開始時点をメモリ22の温度警報履歴データエリアに記録し、アラーム状態でなくなったら、その終了時点をメモリ22の温度警報履歴データエリアに記録する。それらの記録は、温度が高温閾値を超えた場合と、低温閾値より下回った場合とに分けて記録される。
【0034】
記録の仕方としては、例えば、図11に示すように温度が変化した場合、温度警報履歴データエリアには、図12に示すように、高温閾値を超えた時点T1 と下回った時点T2 、及び、その次に高温閾値を超えた時点T3と下回った時点T4が記録される。
【0035】
本発明の温度管理システムでは、そのような温度記録装置からデータを読み出して、輸送中に低温庫内の温度が正常に保たれたか否かを検査するため、図1に示すような温度検査装置を用いる。図1において、1は温度検査装置、2は読取り口、3は読取りランプ、4は正常ランプ、5は異常ランプ、6はブザーである。読取りランプ3,正常ランプ4,異常ランプ5は、LEDよりなる。
【0036】
読取り口2は、図2に下面図を示すように、中心部に中心電極7を具えていて、図3に示すように、温度記録装置本体10の上側から読取り口2を当てて、温度記録装置本体10を読取り口2の中に押し込むようにして使用する。
【0037】
図4は、温度検査装置のブロック図である。符号は、図1のものに対応している。温度記録装置からのデータ読み取り、読取りランプ3、正常ランプ4、異常ランプ5の点滅、及びブザー6のオンオフは、マイコン8により制御される。
【0038】
温度記録装置本体10が読取り口2の中に押し込まれると、読取り口2の外側電極と中心電極7がそれぞれ、温度記録装置本体10の金属ケース11と蓋材12に接触し、それぞれが電気的に接続される。そのように、両者が電気的に接続されると、温度検査装置1は、温度記録装置から、温度警報履歴データを読み取り、それぞれの警報状態にあった時間を計算し積算していく。その間は、読取りランプ3を点滅させる。そして、読み取り処理が完了したら、ブザー6を鳴らして読み取り完了を知らせ、求めた警報期間の積算値が設定値、例えば、60分を超えなければ、緑色の正常ランプ4を点灯させ、設定値を超えたら、赤色の異常ランプ5を点灯させる。上記設定値は、マイコン8のメモリに設定される。
【0039】
このように、警報期間の積算値が設定値を超えたことを条件にして異常ランプ5を点灯させるようにした理由は、荷物の積み下ろし等のため低温庫のドアを開けて温度が一時的に上昇した時に温度計測が行われた場合に、本来異常ではない温度を異常とみなしてしまうことを防止するためである。
【0040】
警報の確認後、一定時間、例えば、5秒間以上、温度検査装置1を接触させ続けることにより、温度記録装置の温度計測を停止させることができるようにしている。その際、計測停止を確認できるように、読取りランプ3を、所定回数、例えば5回点滅させる。その結果、記録したデータが上書きされるのを防ぐことができ、内蔵する電池の無駄な消耗を防ぐことができる。
【0041】
さらに、温度記録装置が温度測定を停止した後、温度検査装置1を温度記録装置から一旦離して、再び一定時間、例えば3秒間接触させることにより、温度記録装置の温度計測を再び開始させることもできるようにしている。その際、メモリ22はクリアされ、測定開始日時も自動的に設定される。また、ブザー音と共に正常ランプ4と異常ランプ5を点灯させて、再スタート完了を知らせる。そのようにして、パソコンや携帯端末機を使わずに温度計測を開始させることができるようにしている。
【0042】
上記した第1の実施の形態では、温度記録装置本体10に温度履歴データおよび温度警報データとして記録されたデータを温度検査装置1を用いて簡易にチェックする構成を説明したが、例えば、温度警報履歴データに基づく温度異常の程度を文字表示等によって可視的に把握できる構成とすることが好ましい。
【0043】
図13は、本発明の第2の実施の形態にかかる温度検査装置1を示し、温度記録装置本体10のチェック時に温度を表示する液晶ディスプレイ16を有する。以下の説明では、第1の実施の形態と同一の構成および機能を有する部分については共通の引用数字を付しているので重複する説明を省略する。
【0044】
図14は、温度検査装置1の制御ブロックを示し、符号は、図13のものに対応している。中心電極7による温度記録装置本体10からのデータ読み取り、読取りランプ3、正常ランプ4、異常ランプ5、ブザー6、表示データ生成部16A、および液晶ディスプレイ16を制御するマイコン8と、マイコン8に設けられて温度記録装置本体10からのデータ読み取り時に一時的にデータを格納するメモリ8Aを有する。
【0045】
液晶ディスプレイ16は、温度記録装置本体10からのデータ読み出し動作に基づいて読み出される温度データに基づく温度を表示する。表示される温度は、例えば、メモリ22に格納された温度履歴データ、あるいは温度警報履歴データに基づく温度である。
【0046】
図15は、第2の実施の形態にかかる温度検査装置1での温度データの表示処理を示すフローチャートである。以下、フローチャートに基づく温度データの表示処理について説明する。
【0047】
測定者は、温度検査装置1の読取り口2を対象となる温度記録装置本体10に接合させる(S1)。温度記録装置本体10が読取り口2の中に押し込まれると、読取り口2の外側電極と中心電極7がそれぞれ、温度記録装置本体10の金属ケース11と蓋材12に接触する。温度検査装置1の制御部8は、温度記録装置本体10のメモリ22に格納されている温度警報履歴データを読み取り(S2)、温度のアラーム閾値から外れて警報状態にあった時間を計算し、その積算値をメモリ8Aに一時格納する。制御部8は、図16(a)に示すように計算時に読取りランプ3を点滅させる。制御部8は、読み取り処理が完了するとブザー6を鳴らして読み取り完了を知らせ、警報期間の積算値が設定値、例えば、60分を超えないとき緑色の正常ランプ4を点灯させる(S3)。この計算時に用いる設定値は、マイコン8のメモリ8Aに設定されているものを用いる。制御部8は、図16(b)に示すように正常ランプ4を点灯させるとともに、温度記録装置本体10のメモリ22に格納されている温度履歴データの最新の時刻における温度履歴データを読み出し、表示データ生成部16Aで温度データを温度表示信号に変換して液晶ディスプレイ16に出力する。液晶ディスプレイ16は、温度表示信号に応じた温度表示を行う(S4)。最新の時刻の温度履歴データを読み出すのは、庫内の温度分布が安定している状態の最新の温度を知るためであり、例えば、測定時に低温庫のドアを開けることで庫内の温度分布が不安定となることによる温度変動要因を排除することにある。
【0048】
また、制御部8は、警報期間の積算値が設定値を超えているとき、図16(c)に示すように赤色の異常ランプ5を点灯させるとともに、温度記録装置本体10のメモリ22に格納されている温度警報履歴データのうち、高温閾値以上で最も高い温度の温度警報履歴データを読み出し、表示データ生成部16Aで温度データを温度表示信号に変換して液晶ディスプレイ16に出力する。液晶ディスプレイ16は、温度表示信号に応じた温度表示を行う(S5)。
【0049】
上記した第2の実施の形態の温度管理システムによると、温度検査装置1に温度表示を行う液晶ディスプレイ16を設けたことによって、パソコン等の機器を用いることなく、かつ、監視対象である低温庫の壁面から温度記録装置本体10を取り外さずに適正温度か温度異常かを測定者が温度計測時に可視的に容易に確認することができ、特に、温度異常が生じている場合、測定者から管理者に温度表示に基づく具体的な報告を速やかに行うことができる。
【0050】
また、上記した第2の実施の形態では、警報期間の積算値を求めて設定値(60分)を超えたときに液晶ディスプレイ16に温度警報履歴データに基づく温度表示を行う構成を説明したが、例えば、高温閾値あるいは低温閾値を大きく超えるような場合には警報期間の積算値にかかわらず赤色の異常ランプ5を点灯させるとともに、その閾値を大きく超えた温度警報履歴データに基づく温度表示を速やかに行わせることが好ましい。また、閾値を超えない程度の温度が継続して続く状態についても、温度管理を要する物資によっては品質劣化、鮮度低下を招く恐れがあるので、赤色の異常ランプ5を点灯させるとともに、温度警報履歴データに基づく温度表示を速やかに行わせることが好ましい。この場合、温度警報履歴データがある特定の測定パターンを有するときに、その測定パターンにおけるピーク温度や、平均温度についての温度表示を行うようにしても良い。
【0051】
なお、第2の実施の形態では、温度正常時において、温度記録装置本体10のメモリ22に格納されている温度履歴データのうち、最新の時刻における温度履歴データに基づく温度表示を行う場合と、温度異常時において、高温閾値以上で最も高い温度の温度警報履歴データに基づく温度表示を行う場合について説明したが、上記した温度表示の形態に限定されない。温度異常時の温度表示は、例えば、低温閾値以下で最も低い温度の温度警報履歴データに基づく温度表示を行わせることも可能であり、あるいは温度検査装置1の設定によって任意の温度警報履歴データに基づく温度表示を行わせることが可能である。また、温度異常時の温度表示を液晶ディスプレイ上で点滅させるようにしても良い。
【0052】
また、温度検査装置1あるいは温度記録装置本体10が故障しているときに「ERROR」等の文字列を液晶ディスプレイ16に表示する故障表示を行うようにしても良く、この場合には、メモリ異常等による正常ランプ4、異常ランプ5、ブザー6等の誤作動が生じた場合に測定者が異常の発生を確実に知ることができる。また、温度記録装置本体10に内蔵された電池25の電池残量や、メモリ22の異常等の情報を可視的に識別できるように表示させることも可能である。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成に基づいて、次に記載するような効果を奏する。請求項1に記載の温度管理システムは、第1の嵌合接合部を本体の外部に一体的に有する温度記録装置と、第2の嵌合接合部を本体の外部に一体的に有する温度検査装置を手操作により嵌合接合させることによって温度測定情報に基づくデータを表示部に容易に表示させるようにしたので、データの読み出し等に特別な操作を要することなく、持ち運び性や操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る温度検査装置の外観図である。
【図2】温度検査装置の下面図である。
【図3】第1の実施の形態に係る温度検査装置で温度記録装置をチェックする状態を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る温度検査装置のブロック図である。
【図5】輸送用トラックを示す図である。
【図6】温度記録装置の斜視図である。
【図7】温度記録装置のブロック図である。
【図8】温度記録装置のメモリマップである。
【図9】デジタル温度センサのブロック図である。
【図10】デジタル温度センサのメモリマップである。
【図11】温度履歴の一例を示す図である。
【図12】温度警報履歴データの一例を示す図である。
【図13】第2の実施の形態に係る温度検査装置で温度記録装置をチェックする状態を示す図である。
【図14】第2の実施の形態に係る温度検査装置のブロック図である。
【図15】第2の実施の形態に係る温度検査装置1での温度データの表示処理を示すフローチャートである。
【図16】(a)から(c)は、各ランプおよび液晶ディスプレイの表示を示す説明図である。
【符号の説明】
1…温度検査装置
2…読取り口
3…読取りランプ
4…正常ランプ
5…異常ランプ
6…ブザー
7…中心電極
10…温度記録装置本体
11…金属ケース
12…蓋材
13…温度記録装置ホルダ
17…取付ホルダ
T…輸送用トラック
C1 …冷蔵用低温庫
C2 …冷凍用低温庫
CM1 ,CM2 …温度記録装置
Claims (1)
- 監視対象の温度を測定する温度センサと、前記温度センサで測定された温度測定情報を格納するメモリを把持可能な本体の内部に有し、第1の嵌合接合部を前記本体の外部に一体的に有する温度記録装置と、温度表示動作を制御する制御部を把持可能な本体の内部に有し、温度表示を行う表示部と、第2の嵌合接合部を前記本体の外部に一体的に有する温度検査装置より構成され、
前記温度記録装置の第1の嵌合接合部と前記温度検査装置の第2の嵌合接合部を手操作によって嵌合させることによって前記制御部が前記メモリから前記温度測定情報に基づくデータを出力させて前記第1の嵌合接合部および第2の嵌合接合部を介して前記表示部に表示させることを特徴とする温度管理システム。
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