JP4821470B2 - 細胞電気生理センサとその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞の薬理反応など、細胞の物理化学的刺激に対する電気生理現象を測定する細胞電気生理センサとその製造方法に関する。
図12に示す細胞電気生理センサ1は、貫通孔2を有するプレート3と、この貫通孔2にはめ込まれたチップ4と、このチップ4の上方に設けられた第一電極槽5と、チップ4の下方に設けられた第二電極槽6とを備え、チップ4は、第一電極槽5と前記第二電極槽6とを繋ぐ導通孔7を有している。
そして、このチップ4とプレート3とは、チップ4の下面とプレート3の下面とを跨ぐように、接着剤8によって接着されている。
そしてこの細胞電気生理センサ1は、第一電極槽5に被験体細胞9を包含する電解液10aを注入し、導通孔7の上方から加圧、あるいは下方から減圧することで電解液10aを吸引し、被験体細胞9をチップ4に捕捉することができる。そして例えばこの被験体細胞9の上から薬剤を投与し、電解液10aと導通孔7下方の電解液10bとの電位差を測定し、検出装置(図示せず)を用いて比較・分析することで被験体細胞9の薬理反応を判断することができる。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、特許文献1および2などが知られている。
特表2002−518678号公報 特表2003−527581号公報
従来の装置では、導通孔7に気泡11が付着して導通抵抗が変動し、測定が不能になることがあった。
これは、従来の構成では、チップ4とプレート3とは、それぞれの下面を跨ぐように、接着剤8によって接着されており、導通孔7の近傍に、硬化した接着剤8による疎水性の大きな段差ができてしまうためである。そしてこの段差部分に発生した気泡11が導通孔7を塞ぎ、測定を不能にするのである。
そこで本発明は、導通孔近傍において、接着剤による段差を低減し、気泡の発生を抑制することを目的とする。
この目的を達成するため本発明は、第一の面から第二の面までを貫く貫通孔を有するプレートと、この貫通孔にはめ込まれたチップと、このチップを境界にしてプレートの第一の面側に設けられた第一電極槽と、プレートの第二の面側に設けられた第二電極槽とを備え、チップは、第一電極槽と前記第二電極槽とを繋ぐ導通孔を有する細胞保持基板と、この細胞保持基板の外周から第一の面側に向って形成された枠部とを有している。
そして、プレートの貫通孔は、チップの側面と対向する部分からプレートの第二の面に向けて外方に広がる拡張部を有し、この拡張部には接着層が形成されているものとした。
これにより本発明は、導通孔近傍において、接着剤による段差を低減し、気泡の発生を抑制することができる。
これは、チップとプレートとを、チップの側面と貫通孔の内壁との間に形成した接着層によって接着することが出来るためである。
これにより、チップの細胞保持基板の表面とプレートの第二の面との界面、すなわち導通孔近傍において、接着剤による段差を低減することができ、気泡の発生を抑制できるのである。
(実施の形態1)
初めに、本実施の形態における細胞電気生理センサ12の構造について説明する。
図1は本実施の形態1における細胞電気生理センサ12の全体の断面図である。この細胞電気生理センサ12は、導入口13を有するウエル14と、プレート15と、流路基板16との三層構造からなる。
そしてこの細胞電気生理センサ12の要部Xを拡大した図2に示すように、プレート15には上面から下面までを貫く貫通孔17が形成されており、この貫通孔17には細胞を捕捉するためのチップ18が実装されている。なお、本実施の形態では、貫通孔17は円柱形状とした。
また、このチップ18を境界に、チップ18の上方には第一電極槽19、またチップ18の下方には第二電極槽20とが配置されている。ここで、第一電極槽19とは、電解液21Aを入れる槽であり、この電解液21Aを介して第一電極22と電気的に接続されるものを言う。同様に第二電極槽20とは、電解液21Bを入れる槽であり、電解液21Bを介して第二電極23と電気的に接続されるものを言う。
そしてチップ18は、細胞保持基板24と、この細胞保持基板24上の外周から上方に向って形成された枠部25とを備えており、この細胞保持基板24は、第一電極槽19と第二電極槽20とを繋ぐ導通孔26を、細胞保持基板24の表面に対して略垂直に形成している。
また、プレート15の貫通孔17は、貫通孔17の上面から略直線形に形成された部分と、チップ18の側面と対向する部分からプレート15の下面に向けて外方に広がるテーパ形状の拡張部27とを有している。なお、この拡張部27は、チップ18の側面周辺に円環状に設けても、チップ18に対向させて設けてもよく、少なくともプレート15の一部分に設けられていればよい。
そして、この拡張部27の内部およびチップ18の側面と貫通孔17内壁との間には、紫外線硬化型樹脂からなる接着層28が形成されている。
また、本実施の形態では、貫通孔17の内壁は、プレート15の上面や下面よりも表面粗度が大きく、さらに貫通孔17の拡張部27の内壁は、直線形に形成された部分よりも表面粗度が大きいように形成している。
そして、図3に示すように、チップ18の側面には、この側面外周形状に沿った環状の凹凸29が幾層にも形成されている。
本実施の形態では、細胞保持基板24の導通孔26の直径は、5μm以下とした。導通孔26の開口部と被験体細胞30との密着性を高めるためである。また、本実施の形態では、図3に示すように細胞保持基板24は円形であり、枠部25は円筒形とした。
また、図1に示すように、この細胞電気生理センサ12は、ウエル14に形成された導入口13と、プレート15に形成された貫通孔17と、チップ18に形成された導通孔26とがそれぞれ連結するように配置されている。図4は、このウエル14、プレート15、チップ18を上から見た図であり、それぞれの導入口13、貫通孔17、導通孔26とが連結している様子を示している。
本実施の形態では、プレート15の材料として熱可塑性樹脂である環状オレフィンコポリマーを用い、チップ18の材料としてはシリコンを用いた。プレート15に熱可塑性樹脂を用いるのは、ウエル14や流路基板16との接合を、熱溶着で行うことが出来、接着剤を用いる場合と比較し、接着強度が増すためである。また比較的安価で、かつ絶縁性も確保できるためである。そしてチップ18としてシリコンを用いたのは、微細加工に適しているためである。
なお、ウエル14、プレート15、流路基板16の材料としては、特に上述の環状オレフィンコポリマーが好ましい。これは透明性、アルカリ・酸などの無機系薬剤に対する耐性が高く、本発明の製造工程もしくは使用環境に適しているためである。その他の材料としては、環状オレフィンポリマー、線状オレフィンポリマー、またはポリエチレン(PE)などが熱溶着の加工性がよいため好ましい。さらにはポリカーボネート(PC)、種々のオレフィンポリマー、ポリメタクリル酸メチルアセテート(PMMA)などを用いてもよい。
接着層28の材料としては、アクリル系あるいはエポキシ系の紫外線硬化型樹脂を用いた。
次に、本実施の形態の細胞電気生理センサ12を用いて、細胞の電気生理活動を測定する方法について説明する。
まず、図5に示すように、第一電極槽19に細胞外液である電解液21Aを充填し、第二電極槽20内に細胞内液である電解液21Bを充填する。
ここで被験体細胞30として哺乳類筋細胞を用いる場合、代表的な電解液21Bとしては、K+イオンを155mM、Na+イオンを12mM程度、Cl-イオンを4.2mM程度添加したものが挙げられ、電解液21Aとしては、K+イオンを4mM程度、Na+イオンを145mM程度、Cl-イオンを123mM程度添加したものが挙げられる。
この状態では、第一電極22と第二電極23との間で、100kΩ〜10MΩ程度の導通抵抗値を観測することができる。これは電解液21Aと電解液21Bとが導通孔26を介してつながっており、第一電極22と第二電極23との間で電気回路が形成されるためである。
次に図6に示すように、第一電極槽19に被験体細胞30を投入し、第一電極槽19の上方から加圧するか、あるいは第二電極槽20側から減圧することによって、被験体細胞30を導通孔26の開口部に吸引する。これにより第一電極槽19と第二電極槽20との間の電気接続がほぼ断絶された、抵抗の非常に高い状態となる。この状態では、被験体細胞30の電気生理活動によって細胞内外の電位が変化した場合、わずかな電位差あるいは電流であっても高精度に測定することができる。
以下に、本実施の形態における細胞電気生理センサ12の製造方法を説明する。
はじめに、図7を用いて、チップ18の製造方法について説明する。
まず、図7(a)に示すように、シリコンからなる基板18Aの下面にレジストマスク33Aを配置し、基板18Aの上面にはレジストマスク33Bを配置する。ここで、レジストマスク33Aには、導通孔26に相当する部分に、導通孔26の開口部と略同形状のエッチングホール31と、また個片化用の溝(図7(b)に示す32)を設けるためのエッチングホール31とを形成しておく。そしてレジストマスク33Bには枠部25Bに相当する部分以外の面に、エッチングホール34を形成しておく。
次に、図7(b)に示すように、基板18Aの下面を後述のドライエッチングによって、導通孔26を形成する。また、導通孔26と同時に個片化用の溝32を形成する。
そして、図7(c)と図7(d)に示すように、基板18Aの上面を、前述の導通孔26および溝32と繋がるまでドライエッチングしていく。
その後図7(e)に示すように、レジストマスク33A、33Bを取り除けば、枠部25と細胞保持基板24とからなるチップ18が完成する。
ここで、前述のドライエッチング工程について、以下に説明する。
このドライエッチング工程では、エッチングを促進するガス(以下促進ガスという)とエッチングを抑制するガス(以下抑制ガスという)とを用いる。本実施の形態では、促進ガスとしてSF6、抑制ガスとしてC48を用いた。
まず、基板18Aの上方において、外部コイルの誘導結合法によりプラズマを生成させ、ここへエッチングガスとしてSF6を導入すると、Fラジカルが生成される。
そしてこのFラジカルが基板18Aと反応し、基板18Aは化学的にエッチングされる。
この時、基板18Aに高周波を印加すると、基板18Aにはマイナスのバイアス電圧が発生する。すると、エッチングガスに含まれるプラスイオン(SF5 +)が基板18Aに向かって垂直に衝突し、このイオン衝撃によって基板18Aが物理的にエッチングされる。
その結果、ドライエッチングは基板18Aの垂直方向(下方)に進むことになる。
一方、抑制ガスC48を用いる際には、基板18Aに高周波を加えないでおく。そうすることによって、基板18Aにはバイアス電圧は全く発生しない。
したがって、抑制ガスC48に含まれるCF+は、偏向を受けることなく、基板18Aのドライエッチング穴の壁面に付着し、均一な膜を形成する。
そしてこのCF+の膜は、保護膜となってエッチングを抑制する。ここでこの保護膜は、貫通孔17の壁面部分だけでなく底面にも形成されるが、底面に形成された保護膜は、壁面に形成された保護膜に比較して、上記イオン衝撃により容易に除去されるため、エッチングは下方に進むことになる。
ただし図3のチップ18の斜視図のように、底面の保護膜が除去された部分の下方は、エッチングが下方向だけでなく横方向へも等方的に進行するため、チップ18の側面などのエッチング面には環状の凹部と凸部とが層状に連なる凹凸29が形成される。
一方、図8に示すプレート15は、まずプレスまたは真空蒸着によってプレート15の表面全体に電極を形成する。そしてチップ18を実装する位置に、プレート15の上面から下面までを貫く貫通孔17をツイストドリルで形成する。その後前述の電極をフォトリソグラフィーによりパターニングし、さらにAgとAgClとの混合物をディスペンスまたは印刷等して第一電極22と第二電極23とを形成する。なおドリル穴開けとパターニングの工程の順序は逆であってもよい。
次に、貫通孔17の下方から、ツイストドリルで貫通孔17にテーパ形状の拡張部27を形成する。この拡張部27を形成する工程では、前述の貫通孔17を形成する時よりも口径の大きいツイストドリルを用いると容易に形成できる。また、このようにツイストドリルを用いて貫通孔17を形成することで、貫通孔17の内壁に切削痕による凹凸(図示せず)を形成することができる。また、拡張部27の内壁は、口径の大きいツイストドリルを用いることで、より粗度の大きい凹凸を形成することができる。
そしてその後、図9に示すように、プレート15とウエル14とをレーザ溶着などで接合させる。
次に、図10に示すように、貫通孔17の拡張部27に粘性の比較的大きな接着剤を塗布してから、チップ18をプレート15の下方から挿入し、貫通孔17にはめ込む。
その後、貫通孔17の拡張部27の下方から紫外線を照射し、接着剤を硬化させ、接着層28を形成する。
そして最後に、図1に示すように、プレート15と流路基板16とをレーザ溶着によって接合し、本実施の形態における細胞電気生理センサ12を製造することができる。
次に、本実施の形態における効果を以下に説明する。
まず、本実施の形態では、導通孔26近傍において、接着剤による段差を低減し、気泡の発生を抑制することができる。この理由を、以下に詳述する。
図12に示す従来例は、貫通孔2がほぼ直線形で、チップ4とプレート3とは、チップ4の下面とプレート3の下面とを跨ぐように、接着剤8によって接着しているものである。このような構成では、導通孔7の近傍に、硬化した接着剤8による疎水性の大きな段差ができ、この段差部分に気泡11が発生することがあった。そしてこの気泡11が導通孔7を塞ぎ、正常な導通抵抗値を得ることができず、測定が不能になるという問題があった。
一方本発明の貫通孔17は、チップ18の側面と対向する部分から前記プレート15の下面に向けて外方に広がるテーパ形状の拡張部27を有している。
したがって、この拡張部27に接着剤を埋め込むことで、チップ18とプレート15とを、チップ18の側面と貫通孔17の内壁との間で接着することが出来るのである。
またこの拡張部27は接着剤の注入口が広がっている為、接着剤の流動性が良好となっている。したがって、接着剤を圧入すれば、チップ18側面に接着剤を行き渡らせることができ、細胞保持基板24と、接着層28と、プレート15のそれぞれの下面を略面一とすることができる。
これにより、チップ18の細胞保持基板24の下面とプレート15の下面との界面、すなわち導通孔26近傍に付着する接着剤を有効に低減することができ、気泡の発生を抑制できるのである。また図2のごとく接着層28がプレート15とチップ18間にくさび状に突入した形状とすることで、この部分における水密性を高めることもできる。
また、本実施の形態では、接着剤の紫外線硬化反応を促進することができ、貫通孔17とチップ18との密着性を高めることができる。
すなわち、図13に示す比較例のように、貫通孔35とチップ18との隙間に接着剤を塗布しても、隙間は非常に微細なため、紫外線が吸収され難いという問題がある。したがって、接着剤の硬化反応が不完全になったり、硬化反応が完全に終了するまでに接着剤が流れ出たりして、チップ18とプレート15との間に空間が出来てしまい、気泡発生の要因となるのである。
一方、本実施の形態では、紫外線を、貫通孔17とチップ18側面との間の接着層28に効率よく照射することが出来る。それは、貫通孔17がプレート15の下面から上方に向って先細くなるようなテーパ構造を有しているためである。
これにより、照射した紫外線は、貫通孔17の拡張部27表面で大量に吸収され、また透過した紫外線は貫通孔17内壁に当たって反射し、チップ18と貫通孔17との間の微細な隙間へと収束していく。したがって、紫外線硬化反応が促進され、チップ18とプレート15との間に隙間なく接着層28を形成することができ、その結果、気泡の発生を抑制することができるのである。
また本実施の形態では、貫通孔17の内壁の粗度を大きく(粗く)しているため、接着層28の密着性を向上させることが出来る。なお、貫通孔17内壁の粗度は少なくともプレート15表面より大きくすることが望ましい。
そして貫通孔17の内壁のうち、特にテーパ構造部分の内壁の粗度をより大きくしていることから、接着剤の密着性を高め、隙間なく充填することが出来る。
さらに本実施の形態では、チップ18の外側面、すなわち枠部25の外表面の略全体に接着層28を形成することができ、チップ18の実装強度を増大させることが出来る。
それは、チップ18の表面に環状の凹凸29を形成したためである。すなわち、本実施の形態では、貫通孔17の下方に形成した拡張部27に接着剤を塗布し、その後このチップ18を貫通孔17の下方から挿入している為、チップ18を挿入する際に、凹凸29部に接着剤が付着するのである。そして本実施の形態では、チップ18の外周を囲むように層状の凹凸29が形成されていることから、チップ18外周に満遍なく接着剤が引き伸ばされ、より強固に接着させることが出来るのである。
また本実施の形態は、プレート15の下面から上方に向けて先細くなるようなテーパを設けることによって、このテーパ構造部分に接着剤を塗布した場合、接着剤がテーパに沿ってチップ18の側壁側に流れるため、貫通孔17とチップ18との接着を強固に、確実に行うことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態と実施の形態1との違いは、図11に示すように、貫通孔17の拡張部27をザグリ形状(円環状)にしたことである。
このような構成によって、拡張部27には接着剤を暫定的に保持しやすくなり、チップ18を、位置を調整しながら挿入することが出来る。したがって、プレート15とチップ18と接着層28のそれぞれの下面を面一としやすくなり、気泡の発生を抑制する効果が向上する。
その他の構造、効果については実施の形態1と同様であるため省略する。
なお、上記実施の形態では、細胞保持基板24を枠部25の下方に形成したが、細胞保持基板24を枠部25の上方に形成してもよい。この場合、プレート15の貫通孔17は、チップ18の側面と対向する部分からプレート15の上面に向けて外方に広がる拡張部27を設け、この拡張部27に接着層28を形成することによって、上記実施の形態と同様の効果が得られる。
また、接着層28の材料は紫外線硬化型樹脂にかぎらず、熱硬化型樹脂を用いてもよい。
そしてこの接着剤は、チップ18をプレート15の貫通孔17に挿入した後、拡張部27に塗布してもよいが、上記実施の形態で示したように、先に接着剤を塗布する方がよい。これは、誤って接着剤が導通孔26に付着し、塞いでしまうのを防ぐ為である。
本発明の細胞電気生理センサは、細胞電気生理測定を確実に行うことにおいて有用である。
本発明の細胞電気生理センサの全体を示す断面図 本発明の細胞電気生理センサの断面図(図1に示すX部) 本発明のチップの斜視図 本発明の細胞電気生理センサの上面図 本発明の細胞電気生理センサの動作を示す断面図 本発明の細胞電気生理センサの動作を示す断面図 (a)〜(e)本発明のチップの製造工程を示す断面図 本発明の製造工程を示す断面図 同断面図 同断面図 本発明の細胞電気生理センサの断面図 従来の細胞電気生理センサの断面図 本発明と比較するための細胞電気生理センサの断面図
符号の説明
12 細胞電気生理センサ
13 導入口
14 ウエル
15 プレート
16 流路基板
17 貫通孔
18 チップ
18A 基板
19 第一電極槽
20 第二電極槽
21A 電解液
21B 電解液
22 第一電極
23 第二電極
24 細胞保持基板
25 枠部
26 導通孔
27 拡張部
28 接着層
29 凹凸
30 被験体細胞
31 エッチングホール
32 溝
33A レジストマスク
33B レジストマスク
34 エッチングホール
35 貫通孔(比較例)

Claims (5)

  1. 第一の面から第二の面までを貫く貫通孔を有するプレートと、
    この貫通孔にはめ込まれたチップと、
    このチップを境界にして前記プレートの第一の面側に設けられた第一電極槽と、
    前記プレートの第二の面側に設けられた第二電極槽とを備え、
    前記チップは、
    前記第一電極槽と前記第二電極槽とを繋ぐ導通孔を有する細胞保持基板と、
    この細胞保持基板の外周から第一の面側に向って形成された枠部とを有し、
    前記プレートの前記貫通孔は、
    前記チップの側面と対向する部分から前記プレートの第二の面に向けて外方に広がる拡張部を有し、
    この拡張部には接着層が形成されており、
    前記チップの側面と対向する部分から前記プレートの第二の面に向けて口径が広がるテーパ構造とした細胞電気生理センサ。
  2. 第一の面から第二の面までを貫く貫通孔を有するプレートと、
    この貫通孔にはめ込まれたチップと、
    このチップを境界にして前記プレートの第一の面側に設けられた第一電極槽と、
    前記プレートの第二の面側に設けられた第二電極槽とを備え、
    前記チップは、
    前記第一電極槽と前記第二電極槽とを繋ぐ導通孔を有する細胞保持基板と、
    この細胞保持基板の外周から第一の面側に向って形成された枠部とを有し、
    前記プレートの前記貫通孔は、
    前記チップの側面と対向する部分から前記プレートの第二の面に向けて外方に広がる拡張部を有し、
    この拡張部には接着層が形成されており、
    前記プレートの第二の面で開口するザグリ構造とした請求項1に記載の細胞電気生理センサ。
  3. 前記貫通孔の内壁は、
    前記プレートの第一の面および第二の面の表面よりも
    表面粗度が大きい請求項1あるいは請求項2のいずれかに記載の細胞電気生理センサ。
  4. 前記チップの側面には、
    この側面外周形状に沿った環状の凹凸が形成されている請求項1からのいずれか一つに記載の細胞電気生理センサ。
  5. 前記接着層は、
    紫外線硬化型樹脂からなる請求項1からのいずれか一つに記載の細胞電気生理センサ。
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