JP4821178B2 - 電界効果トランジスタ - Google Patents

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本発明は、電界効果トランジスタに関する。
非特許文献1には、パワーデバイスの高耐圧化を実現するGaN−HEMTデバイスが記載されている。このGaN−HEMTデバイスはn型導電性SiC基板上に形成されている。SiC基板がソース電極に電気的に接続されており、これによってSiC基板にもフィールドプレート電極の役割を持たせている。
非特許文献2には、AlGaN/GaNパワーHFET(Heterostructure FieldEffect Transistor:HFET)が記載されている。AlGaN/GaNのHFETは導電性シリコン基板上に形成されている。表面ビアホールを介して、ソース電極をシリコン基板に接続している。これによって、導電性シリコン基板をフィールドプレート電極として作用させている。
特許文献1(特開2001−102307号公報)には、ファセット構造を利用して転位を集中させることによって低転位領域を形成するウエハ板作製技術が記載されている。この技術により、良質な窒化ガリウムウエハが作製される。この窒化ガリウムウエハを用いて、半導体レーザ素子が作製される。
特許文献2(特開2003−124115号公報)および特許文献3(特開2003−273470号公報)には、これらの基板を用いて半導体レーザ素子や窒化ガリウム系電子デバイスを作製する場合には、転位が集中しているコア領域を避けるようにデバイス構造を形成している。
電子情報通信学会技術研究報告ED2003-202 MW2003-230, (2004-01) 電子情報通信学会技術研究報告ED2004-212, MW2004-219, (2005-01) 特開2001−102307号公報 特開2003−124115号公報 特開2003−273470号公報
窒化ガリウム系半導体素子の高耐圧化には先行文献(非特許文献1、2)に記載されているように、導電性基板をソース電極と接地させることにより裏面フィールドプレート構造を形成する。そのためにはプロセス上複雑な工程が必要となる。
例えば、非特許文献2では、ソース電極パッドを基板の裏面に設けるためにソースビア構造を採用しており、この構造を形成するために、誘導結合プラズマドライエッチング装置を用いてビアホールを形成する。また、非特許文献1には詳細な記述がなされていないけれども、ソース電極と基板を同電位にするために、非特許文献2と同様のビアホール構造或いはソース電極を基板と接続する構造が必要である。そのためには、やはり複雑なプロセス工程が必要となる。求められていることは、より簡単な構造によりフィルードプレート効果を実現できる電界効果トランジスタである。
そこで、本発明は、上記の事情を鑑みて為されたものであり、フィルードプレート効果を利用可能な構造を有する電界効果トランジスタを提供することを目的とする。
本発明の一側面によれば、電界効果トランジスタは、(a)表面及び裏面を有しており、前記裏面から前記表面に向かう第1の方向に伸びており第1の転位密度を有する第1の領域と前記第1の転位密度より小さな第2の転位密度を有する第2の領域とを含む導電性窒化ガリウム基板と、(b)前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域上に設けられた第1の部分と前記導電性窒化ガリウム基板の前記第2の領域上に設けられた第2の部分とを含む窒化ガリウム系半導体領域と、(c)前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分上に設けられたゲート電極と、(d)前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分上に設けられたドレイン電極と、(e)前記窒化ガリウム系半導体領域上に設けられており前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第1の部分に接続されたソース電極とを備え、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第1の部分の転位密度は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の転位密度より大きく、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第1の部分の導電率は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の導電率より大きい。
この電界効果トランジスタによれば、ソース電極が、窒化ガリウム系半導体領域の第1の部分を介して導電性窒化ガリウム基板と接続される。大きな転位密度を有する第1の部分にソース電極の電位が印加され、ソース電極の電位が導電性窒化ガリウム基板に伝わる。
本発明に係る電界効果トランジスタは、前記導電性窒化ガリウム基板の前記裏面上に設けられたソースパッド電極を更に備えることができる。この電界効果トランジスタによれば、ソースパッド電極が、電界効果トランジスタの基板の裏面に位置するので、電界効果トランジスタの表面にソースパッド電極を設けるのためのエリアが不要になると共に、窒化ガリウム系半導体領域の第1の部分および導電性窒化ガリウム基板を介してソース電極に電気的に接続される。
本発明に係る電界効果トランジスタでは、前記導電性窒化ガリウム基板の前記第2の領域の前記第2の転位密度は、1×10cm−2以下であることができる。この電界効果トランジスタによれば、窒化ガリウム系半導体領域の第2の部分の結晶性が良好になる。
本発明に係る電界効果トランジスタでは、前記窒化ガリウム系半導体領域は、(b1)前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域上に設けられた第1の部分と前記導電性窒化ガリウム基板の前記第2の領域上に設けられた第2の部分とを含んでおり第1の窒化ガリウム系半導体からなるチャネル層と、(b2)前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域上に設けられた第1の部分と前記導電性窒化ガリウム基板の前記第2の領域上に設けられた第2の部分とを含んでおり第2の窒化ガリウム系半導体からなる電子障壁層とを含んでおり、前記電子障壁層および前記チャネル層の一方は他方の上に設けられており、前記チャネル層および前記電子障壁層はヘテロ接合を形成している。この電界効果トランジスタによれば、フィルードプレート効果を利用可能なヘテロ接合トランジスタが提供される。
本発明に係る電界効果トランジスタでは、前記導電性窒化ガリウム基板は、前記第2の転位密度より大きな第3の転位密度を有しており前記第1の方向に伸びる第3の領域をさらに含み、前記窒化ガリウム系半導体領域は、前記導電性窒化ガリウム基板の前記第3の領域上に設けられた第3の部分を含み、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第3の部分の導電率は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の導電率より大きく、前記窒化ガリウム系半導体領域は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第3の部分を前記ドレイン電極から分離するためのアイソレーション領域を含み、前記アイソレーション領域の深さは、前記ヘテロ接合の位置より深い。
この電界効果トランジスタによれば、導電性窒化ガリウム基板の第1および第3の領域に転位を集めて、第2の領域の転位密度を減らすことができる。窒化ガリウム系半導体領域は、ソース電極に接続されていない第3の部分を含むことができ、この第3の部分はアイソレーション領域によってドレインから電気的に分離される。
本発明に係る電界効果トランジスタでは、前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域は、前記第1の方向に交差する第2の方向に沿って伸びている。この電界効果トランジスタによれば、導電性窒化ガリウム基板の第1の領域に転位を集めて、第2の領域の転位密度を減らすことができる。第2の領域には、電界効果トランジスタのための良質の半導体結晶を作製可能である。
本発明に係る電界効果トランジスタでは、前記導電性窒化ガリウム基板は、前記第2の転位密度より大きな第3の転位密度を有しており前記第1の方向に伸びる複数の第3の領域をさらに含み、前記窒化ガリウム系半導体領域は、前記導電性窒化ガリウム基板の前記第3の領域上に設けられた第3の部分を含み、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第3の部分の導電率は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の導電率より大きく、前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域および前記第3の領域は、前記第1の方向に交差する第2および第3の方向にアレイ状に配列されている。この電界効果トランジスタによれば、導電性窒化ガリウム基板の第1および第3の領域に転位を集めて、第2の領域の転位密度を減らすことができる。第2の領域には、電界効果トランジスタのための良質の半導体結晶を作製可能である。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、フィルードプレート効果を利用可能な構造を有する電界効果トランジスタが提供される。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の電界効果トランジスタに係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
(第1の実施の形態)
図1(A)は、第1の実施の形態に係る電界効果トランジスタを示す平面図である。図1(B)は、図1(A)に示されたI−I断面に沿ってとられた断面図である。電界効果トランジスタ11は、導電性窒化ガリウム基板13と、窒化ガリウム系半導体領域15と、ゲート電極17と、ドレイン電極19と、ソース電極21とを備える。導電性窒化ガリウム基板13は、表面13a及び裏面13bを有しており、第1の転位密度を有する第1の領域13cと第2の転位密度を有する第2の領域13dとを含む。第1の領域13cは、裏面13bから表面13aに向かうZ方向に伸びている。第2の領域13dは、第1の領域13cに隣接している。第1の領域13cは、2つの第2の領域13d間に位置している。第2の領域13dの第2の転位密度は、第1の領域13cの第1の転位密度より小さい。窒化ガリウム系半導体領域15は、第1の部分15cと第2の部分15dとを含む。第1の部分15cは、導電性窒化ガリウム基板13の第1の領域13c上に設けられている。第2の部分15dは、導電性窒化ガリウム基板13の第1の領域13c上に設けられている。ゲート電極17は、窒化ガリウム系半導体領域15の第2の部分15d上に設けられている。ドレイン電極19は、窒化ガリウム系半導体領域15の第2の部分15d上に設けられている。ソース電極21は、窒化ガリウム系半導体領域15上に設けられており、また窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cに接続されている。窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cの転位密度は、窒化ガリウム系半導体領域15の第2の部分15dの転位密度より大きい。窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cの導電率は、窒化ガリウム系半導体領域15の第2の部分15dの導電率より大きい。
この電界効果トランジスタ11によれば、ソース電極21が、窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cを介して導電性窒化ガリウム基板13と接続される。大きな転位密度を有する第1の部分15cにソース電極の電位が印加されて、このソース電極21の電位が導電性窒化ガリウム基板13に伝わる。小さい転位密度を有する第2の部分15dがドレインおよびチャネルのために利用される。
電界効果トランジスタ11では、導電性窒化ガリウム基板13の第1の領域13cと窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cとは、所定の面S1に沿って設けられている。つまり、転位密度の大きな領域13c、15cは、Z軸方向に伸びており、窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cは導電性窒化ガリウム基板13の第1の領域13cに直接に繋がっている。ソース電極21の少なくとも一部は、窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15c上に位置しており、これにより窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cを介して導電性窒化ガリウム基板13の第1の領域13cに電気的に接続される。
この実施例では、導電性窒化ガリウム基板13の第1の領域13cは、Z方向に交差するY方向に沿って伸びている。この電界効果トランジスタ11によれば、導電性窒化ガリウム基板13の第1の領域13cに転位を集めて、第2の領域13dの転位密度を減らすことができる。第2の領域13d上には、MOVPE法またはMBE法を用いて電界効果トランジスタ11のために良質の半導体結晶を作製可能である。例えば、導電性窒化ガリウム基板13の第2の領域13の第2の転位密度は、約1×10cm−2以下であることができる。この電界効果トランジスタ11によれば、窒化ガリウム系半導体領域15の第2の部分15dの結晶性が良好になる。
また、一実施例の導電性窒化ガリウム基板13では、第1の領域13cの結晶軸は、第2の領域13dの結晶軸と逆向きである。例えば、導電性窒化ガリウム基板13の裏面13bに現れた第1の領域13cは、窒化ガリウムのN面およびGa面の一方であり、また裏面13bに現れた第2の領域13dは、窒化ガリウムのN面およびGa面の他方である。
引き続いて、電界効果トランジスタ11の一例として、高電子移動度トランジスタを説明する。窒化ガリウム系半導体領域15は、第1の窒化ガリウム系半導体からなるチャネル層23と、第2の窒化ガリウム系半導体からなる電子障壁層25とを含むことができる。第1の窒化ガリウム系半導体は、第2の窒化ガリウム系半導体と異なる。導電性窒化ガリウム基板13上において、チャネル層23および電子障壁層25の一方は他方の上に設けられており、チャネル層23および電子障壁層25はヘテロ接合27を形成している。
本実施例は、電子障壁層25がチャネル層23上に形成されている。チャネル層23は、第1の部分23cと第2の部分25cとを含む。第1の部分23cは、導電性窒化ガリウム基板13の第1の領域13c上に設けられている。また、第2の部分23dは、導電性窒化ガリウム基板23の第2の領域23d上に設けられている。電子障壁層25は、第1の部分25cと第2の部分25dを含む。第1の部分25cは、チャネル層23の第1の部分23c上に設けられている。第2の部分25dは、チャネル層23の第2の部分23d上に設けられている。第1の領域13cは、2つの第2の領域13d間に位置している。第2の領域13dの第2の転位密度が第1の領域13cの第1の転位密度より小さいので、第2の部分23dの第2の転位密度は、第1の部分23cの第1の転位密度より小さく、また第2の部分25dの第2の転位密度は、第1の部分25cの第1の転位密度より小さい。
この電界効果トランジスタ11によれば、ヘテロ接合トランジスタのソース電極は、チャネル層23の第1の部分23cおよび電子障壁層25の第1の部分25cを介して導電性窒化ガリウム基板13に電気的に接続される。これ故に、フィルードプレート効果を利用可能なヘテロ接合トランジスタが提供される。
電子障壁層25の窒化ガリウム系半導体のバンドギャップは、チャネル層23の窒化ガリウム系半導体のバンドギャップより大きく、これ故に、チャネル層23内にはヘテロ接合27に沿って二次元電子ガス29が形成される。二次元電子ガス29がソース電極21からドレイン電極19に向かって流れ、二次元電子ガス29の密度はゲート電極17によって制御される。好適な実施例では、チャネル層23はアンドープ半導体から成り、また電子障壁層25はアンドープ半導体から成る。
電界効果トランジスタ11は、窒化ガリウム系半導体領域15上に設けられた保護膜31を含むことができる。保護膜31は、例えばSiOといったシリコン酸化物、SiNといったシリコン窒化膜、Alといったアルミニウム酸化物のような絶縁物からなり、ソース電極21とゲート電極17との間において半導体領域15上およびドレイン電極19とゲート電極17との間において半導体領域15上に位置している。
電界効果トランジスタ11では、窒化ガリウム系半導体領域15は、一または複数の第3の領域13eをさらに含むことができる。第3の領域13eはZ方向に伸びており、第2の領域13dの転位密度より大きい第3の転位密度を有する。また、第3の転位密度は第1の転位密度と実質的に等しい。窒化ガリウム系半導体領域15は、第3の部分15eを含んでおり、第3の部分15eは、導電性窒化ガリウム基板13の第3の領域13e上に設けられている。第3の部分15eおよび第3の領域13eは、所定の面S2に沿って設けられている。つまり、転位密度の大きな領域13e、15eは、Z軸方向に伸びており、窒化ガリウム系半導体領域15の第3の部分15eは導電性窒化ガリウム基板13の第3の領域13eに直接に繋がっている。所定の面S2と所定の面S1との間隔D1は、例えば100マイクロメートル程度であり、更なる高転位領域が所定のピッチで配列されていることができる。窒化ガリウム系半導体領域15がチャネル層23および電子障壁層25を含むとき、第3の部分15eは、チャネル層23の第3の部分23eと電子障壁層25の第3の部分25eとを含む。
窒化ガリウム系半導体領域15の第3の部分15eの導電率は、窒化ガリウム系半導体領域15の第2の部分15dの導電率より大きく、また窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cの導電率と実質的に同じ程度である。第3の部分15eは、導電性窒化ガリウム基板13を介して窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cに接続されるので、第3の部分15eの電位は第1の部分15cと同電位になる。窒化ガリウム系半導体領域15は、窒化ガリウム系半導体領域15の第3の部分15eをドレイン電極19から分離するためのアイソレーション領域33を含む。アイソレーション領域33によって、窒化ガリウム系半導体領域15の第3の部分15eがドレイン電極19と低抵抗で電気的に繋がることを避けることができる。
窒化ガリウム系半導体領域15がチャネル層23および電子障壁層25を含む場合には、アイソレーション領域33の深さは、ヘテロ接合27の位置より深い。これによって二次元電子ガス29がアイソレーション領域33によって互いに分離される。
アイソレーション領域33として、電気的な分離のため溝を窒化ガリウム系半導体領域15に形成することができる。或いは、アイソレーション領域33として、電気的な分離のための高い抵抗率を有する領域を窒化ガリウム系半導体領域15内に形成することができる。
また、電界効果トランジスタ11では、窒化ガリウム系半導体領域15は、ソース電極21の下に位置する第1の部分15cに沿って伸びるアイソレーション領域35を含むことができる。
図2は、第1の実施の形態に係る電界効果トランジスタの変形例を示す図面である。変形例の電界効果トランジスタ11aは、導電性窒化ガリウム基板13の裏面13b上に設けられたソースパッド電極37を更に備えることができる。ソースパッド電極37が、電界効果トランジスタ11aの基板13の裏面13bに位置するので、電界効果トランジスタ11aの表面にソースパッド電極を設けるのためのエリアが不要になる。
以上説明したように、本実施の形態は、複雑なプロセスを必要とせず裏面フィールドプレート構造を採用することができる。また、第1および第2の領域を有する窒化ガリウム基板を用いるので、この基板上に形成されるエピタキシャル膜の結晶性が向上される。これ故に、窒化ガリウム系パワーデバイスの耐圧を向上できる。
(実施例1)
2×10cm−2の低転位領域、厚さ350μm、2×1018cm−3のキャリア濃度のGaN基板を準備する。この種のGaN基板として、10μm〜1mm間隔でストライプ状の高転位領域(以下、この実施例でコア領域として参照する)を有するものが得られる。このGaN基板上に、有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いて、1.5μmのアンドープGaN層、ついで30nmのアンドープAlGa1−XN障壁層(例えば、X=0.25)を形成する。これにより、ヘテロ構造電界効果トランジスタ(HFET)のためのエピタキシャル基板が作製される。上記の実施の形態のように、低転位領域上にゲート電極およびドレイン電極を形成する。ゲート電極にはNi/Au構造を用い、ドレイン電極にはTi/Al構造を用いる。ゲート長Lgは1.5μmであり、ゲート幅Wgは200μmである。ソース電極は、その一部がコア領域に接するように形成される。ソース電極は、ドレイン電極と同じTi/Al構造を有し、ドレイン電極の形成時に同時にソース電極も形成する。ゲート電極、ドレイン電極およびソース電極のパッド電極は、トランジスタの表面に設けられている。また、素子間分離のために、GaN層およびAlGa1−XN障壁層のエッチングをRIE法で行った。さらに、保護膜としてSiOを用いる。図3(A)に模式的に示されるH−FET11bを作製する。試作したヘテロ構造電界効果トランジスタの最大相互コンダクタンス(gm)は180mS/mmで、最大ドレイン電流は800mA/mmであった。オフ耐圧は960ボルトと高い値である。オン抵抗は2.3mΩcmであり、この値は、パワースイッチングデバイスとしては良好な低い値である。
なお、オーミック抵抗低減のためにキャップ層を形成することもできる。また、さらに、ゲート電極、ドレイン電極およびソース電極の少なくともいずれか一つがリセス構造を有することができる。これらの場合でも、本実施の形態に係る利点は変わりなく発揮される。
(実施例2)
実施例1と同様にして、コア領域と低転位領域とを持つGaN基板上にAlGaN/GaN−HFET構造のためのエピタキシャル基板を形成した。ソースパッド電極は、変形例に示されるように基板の裏面に形成される。このソースパッド電極の材料はTi/Al構造を用いる。図3(B)に模式的に示されるH−FET11cを作製する。その結果、オフ耐圧は1000ボルトまで若干向上する。さらに、ソース配線抵抗を低減させることができるので、オン抵抗が1.8mΩcmと低い値となった。
(実施例3)
2×10cm−2の低転位領域、厚さ350μm、2×1018cm−3のキャリア濃度のGaN基板を準備する。この種のGaN基板は、10μm〜1mm間隔でストライプ状のコア領域を有する。このGaN基板上に、MOCVD法を用いて、1.49μmのアンドープGaN層、0.01μmのアンドープGaIn1−XN層(例えば、X=0.05)、30nmのアンドープAlGa1−YN障壁層(例えば、Y=0.2)を形成する。これにより、HFETのためのエピタキシャル基板が作製される。実施例1と同様にして、図3(C)に模式的に示されるHFET11dを作製した。その結果、オフ耐圧は820ボルトであり、オン抵抗は0.9mΩcmである。
以上説明したように、上記の実施例では、コア領域とその領域を除いた低転位領域を持つ窒化ガリウム半導体基板上に窒化ガリウム系電界効果型トランジスタが形成されている。コア領域の高い密度の多数の転位は窒化ガリウム基板からその上方まで引き継がれて表面まで達している。このため窒化ガリウム系電界効果型トランジスタ表面においてもコア領域とその領域を除いた低転位領域が形成されている。ゲート電極、ドレイン電極が上記低転位領域の表面に設けられ、ソース電極がコア領域に接するように設けられている。ゲート電極とソース電極およびドレイン電極との間にはコア領域が存在しないので、チャネル層等の動作領域は低転位領域に形成されることになり、良好なトランジスタ特性を得ることができる。一方、ソース電極は、引き継がれたコア領域を介して窒化ガリウム基板と電気的に接続される。このため、ソースビア構造などの複雑な構造を採用することなく、窒化ガリウム基板をソース電極と同電位に保つことが可能となり、裏面フィールドプレート作用によってトランジスタの耐圧が高くできる。さらに、窒化ガリウム基板を用いているので、上記動作領域は優れた結晶性となり、先行技術では成し得なかった良好な特性を得ることができる。また、ソースパッド電極を基板の裏面に設けると、チップサイズの縮小に加えて、オン抵抗の低減や寄生ソースインダクタンスが低減される。高転位の領域は規則的に配列されている場合には、電極形成位置が容易に設計できる。このため、パワースイッチング用デバイスを歩留まり良く量産化することができる。
(第2の実施の形態)
図4(A)は、第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタを示す平面図である。図4(B)は、図4(A)に示されたII−II断面に沿ってとられた断面図である。図5は、図4(A)に示されたIII−III断面に沿ってとられた断面図である。電界効果トランジスタ11eは、導電性窒化ガリウム基板43と、窒化ガリウム系半導体領域45と、ゲート電極17と、ドレイン電極19と、ソース電極21とを備える。導電性窒化ガリウム基板43は、表面43a及び裏面43bを有しており、第1の転位密度を有する複数の第1の領域43cと第2の転位密度を有する第2の領域43dとを含む。第1の領域13cは、裏面43bから表面43aに向かうZ方向に伸びている。各第1の領域43cは、第2の領域43dに囲まれている。第2の領域43dの第2の転位密度は、第1の領域43cの第1の転位密度より小さい。窒化ガリウム系半導体領域45は、第1の部分45cと第2の部分45dとを含む。第1の部分45cは、導電性窒化ガリウム基板43の第1の領域43c上に設けられている。第2の部分45dは、導電性窒化ガリウム基板43の第2の領域43d上に設けられている。ゲート電極17は、窒化ガリウム系半導体領域45の第2の部分45d上に設けられている。ドレイン電極19は、窒化ガリウム系半導体領域45の第2の部分45d上に設けられている。ソース電極21は、窒化ガリウム系半導体領域45上に設けられており、また窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45cに接続されている。窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45cの転位密度は、窒化ガリウム系半導体領域45の第2の部分45dの転位密度より大きい。窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45cの導電率は、窒化ガリウム系半導体領域45の第2の部分45dの導電率より大きい。
この電界効果トランジスタ11eによれば、ソース電極21が、窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45cを介して導電性窒化ガリウム基板43と接続される。大きな転位密度を有する第1の部分45cにソース電極の電位が印加されて、このソース電極の電位が導電性窒化ガリウム基板に伝わる。小さい転位密度を有する第2の部分45dがドレインおよびチャネルのために利用される。
電界効果トランジスタ11eでは、導電性窒化ガリウム基板43の各第1の領域43cと窒化ガリウム系半導体領域45の各第1の部分45cとは、所定の面S3に沿って配列されている。つまり、転位密度の大きな領域43c、45cは、Z軸方向に伸びており、窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45cは導電性窒化ガリウム基板43の第1の領域43cに直接に繋がっている。ソース電極21の一部は、窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45c上に位置しており、これにより窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45cを介して導電性窒化ガリウム基板43の第1の領域43cに電気的に接続される。
この実施例では、図5に示されるように、導電性窒化ガリウム基板43の第1の領域43cは、Z方向に交差するY方向に配列されて列を成す。この電界効果トランジスタ11eによれば、導電性窒化ガリウム基板43の第1の領域43cに転位を集めて、第2の領域43dの転位密度を減らすことができる。例えば、導電性窒化ガリウム基板43の第2の領域43dの第2の転位密度は、約1×10cm−2以下であることができる。この電界効果トランジスタ11eによれば、窒化ガリウム系半導体領域45の第2の部分45dの結晶性が良好になる。
電界効果トランジスタ11eでは、図4に示されるように、窒化ガリウム系半導体基板43は、一または複数の第3の領域43eをさらに含むことができる。第3の領域43eはZ方向に伸びており、第2の領域43dの転位密度より大きい第3の転位密度を有する。また、第3の転位密度は第1の転位密度とほぼ等しい。窒化ガリウム系半導体領域45は、第3の部分45eを含んでおり、第3の部分45eは、導電性窒化ガリウム基板43の第3の領域43e上に設けられている。第3の部分45eおよび第3の領域43eは、所定の面S4に沿って設けられている。つまり、転位密度の大きな領域43e、45eは、Z軸方向に伸びており、窒化ガリウム系半導体領域45の第3の部分45eは導電性窒化ガリウム基板43の第3の領域43eに直接に繋がっている。所定の面S3と所定の面S4との間隔D2は、例えば100マイクロメートル程度であり、更なる高転位領域の列が所定のピッチで配列されていることができる。
窒化ガリウム系半導体領域45の第3の部分45eの導電率は、窒化ガリウム系半導体領域45の第2の部分45dの導電率より大きく、また窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45cの導電率とほぼ同じ程度である。第3の部分45eは、導電性窒化ガリウム基板43を介して第1の部分45cに接続されているので、第3の部分45eは第1の部分45cと同電位である。窒化ガリウム系半導体領域45は、窒化ガリウム系半導体領域45の第3の部分45eをドレイン電極19から分離するためのアイソレーション領域63を含む。アイソレーション領域63によって、窒化ガリウム系半導体領域45の第3の部分45eがドレイン電極19と電気的に繋がることを避けることができる。
引き続いて、電界効果トランジスタ11eの一例として、高電子移動度トランジスタを説明する。窒化ガリウム系半導体領域45は、第1の窒化ガリウム系半導体からなるチャネル層53と、第2の窒化ガリウム系半導体からなる電子障壁層55とを含むことができる。導電性窒化ガリウム基板43上において、チャネル層53および電子障壁層55の一方は他方の上に設けられており、チャネル層53および電子障壁層55はヘテロ接合57を形成している。
本実施例は、電子障壁層55がチャネル層53上に形成されている。チャネル層53は、第1の部分53cと第2の部分55cとを含む。第1の部分53cは、導電性窒化ガリウム基板43の第1の領域43c上に設けられている。また、第2の部分53dは、導電性窒化ガリウム基板53の第2の領域53d上に設けられている。電子障壁層55は、第1の部分55cと第2の部分55dを含む。第1の部分55cは、チャネル層23の第1の部分53c上に設けられている。第2の部分55dは、チャネル層53の第2の部分53d上に設けられている。第1の領域43cは、2つの第2の領域43d間に位置している。第2の領域43dの第2の転位密度が第1の領域43cの第1の転位密度より小さいので、第2の部分53dの第2の転位密度は、第1の部分53cの第1の転位密度より小さく、また第2の部分55dの第2の転位密度は、第1の部分55cの第1の転位密度より小さい。窒化ガリウム系半導体領域45がチャネル層53および電子障壁層55を含むとき、第3の部分45eは、チャネル層53の第3の部分53eと電子障壁層55の第3の部分55eとを含む。
この電界効果トランジスタ11eによれば、フィルードプレート効果を利用可能なヘテロ接合トランジスタが提供される。ヘテロ接合トランジスタのソース電極は、チャネル層53の第1の部分53cおよび電子障壁層55の第1の部分55cを介して導電性窒化ガリウム基板43に電気的に接続される。
窒化ガリウム系半導体領域45がチャネル層53および電子障壁層55を含む場合には、アイソレーション領域63の深さは、ヘテロ接合57の位置より深い。これによって二次元電子ガス59がアイソレーション領域63に分離される。
また、電界効果トランジスタ11eでは、窒化ガリウム系半導体領域45は、ソース電極21の下に位置する第1の部分45cに沿って伸びるアイソレーション領域65を含むことができる。
電界効果トランジスタの変形例11aと同様に、ソースパッド電極が導電性窒化ガリウム基板43の裏面43b上に設けられることができる。
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態に係る電界効果トランジスタを示す平面図である。図7は、図6に示されたIV−IV断面に沿ってとられた断面図である。電界効果トランジスタ11fは、導電性窒化ガリウム基板13と、窒化ガリウム系半導体領域15とを備える。窒化ガリウム系半導体領域15上には、X方向に順に、ソース電極21a、ゲート電極17a、ドレイン電極19a、ゲート電極17b、ソース電極21bが配列されている。ゲート電極17a、17bは、窒化ガリウム系半導体領域15の第2の部分15d上に設けられている。ドレイン電極19aは、窒化ガリウム系半導体領域15の第2の部分15d上に設けられている。ソース電極21aは、窒化ガリウム系半導体領域15上に設けられており、また窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cに接続されている。ソース電極21bは、窒化ガリウム系半導体領域15上に設けられており、また窒化ガリウム系半導体領域15の第3の部分15eに接続されている。
この電界効果トランジスタ11fによれば、ソース電極21a、21bが、それぞれ、窒化ガリウム系半導体領域15の第1の部分15cおよび第3の部分15eを介して導電性窒化ガリウム基板13と接続される。大きな転位密度を有する第1の部分15cおよび第3の部分15eにソース電極21a、21bの電位が印加されて、このソース電極21a、21bの電位が導電性窒化ガリウム基板13に伝わる。小さい転位密度を有する第2の部分15dがドレインおよびチャネルのために利用される。2つのドレイン電極19bの間に、ソース電極21a、ゲート電極17a、ドレイン電極19a、ゲート電極17b、ソース電極21bが置かれている。
また、電界効果トランジスタ11fでは、窒化ガリウム系半導体領域15は、ソース電極21a、21bの下に位置する第1の部分15c、15eに沿ってそれぞれ伸びるアイソレーション領域35aを含むことができる。
(実施例4)
窒化ガリウム基板の複数のコア領域(ストライプ状)が100μm間隔で規則的に配列された平面に沿って伸びており、低転位領域の転位密度が1×10cm−2であり、厚みが400μmであり、キャリア濃度が4×1018cm−3である。実施例1と同様に、HFETデバイスを作製した。この場合、コア間の距離が電極間の距離と一致することとなり、窒化ガリウム基板と電極配置とを組み合わせた大電流用のHFET構造デバイスが設計される。ソース電極長Lsは24μmであり、ゲート-ソース間Lgsは1.5μmであり、ゲート長Lgは1.5μmであり、ゲート幅は200μm(2×100μm)であり、ゲート-ドレイン間Lgdは10μmであり、ドレイン電極長Ldは50μmである。このHFETでは、オフ耐圧は900ボルトであり、オン抵抗は2.5mΩcmであり、最大ドレイン電流は120アンペアである。
(第4の実施の形態)
図8は、第4の実施の形態に係る電界効果トランジスタを示す平面図である。図9は、図8に示されたV−V断面に沿ってとられた断面図である。電界効果トランジスタ11gは、導電性窒化ガリウム基板43と、窒化ガリウム系半導体領域45とを備える。窒化ガリウム系半導体領域45上には、X方向に順に、ソース電極21a、ゲート電極17a、ドレイン電極19a、ゲート電極17b、ソース電極21bが配列されている。ゲート電極17a、17bは、窒化ガリウム系半導体領域45の第2の部分45d上に設けられている。ドレイン電極19aは、窒化ガリウム系半導体領域45の第2の部分45d上に設けられている。ソース電極21aは、窒化ガリウム系半導体領域45上に設けられており、また窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45cに接続されている。ソース電極21bは、窒化ガリウム系半導体領域45上に設けられており、また窒化ガリウム系半導体領域45の第3の部分45eに接続されている。
この電界効果トランジスタ11gによれば、ソース電極21a、21bが、それぞれ、窒化ガリウム系半導体領域45の第1の部分45cおよび第3の部分45eを介して導電性窒化ガリウム基板43と接続される。大きな転位密度を有する第1の部分45cおよび第3の部分45eにソース電極21a、21bの電位が印加されて、このソース電極21a、21bの電位が導電性窒化ガリウム基板43に伝わる。小さい転位密度を有する第2の部分45dがドレインおよびチャネルのために利用される。2つのドレイン電極19bの間に、ソース電極21a、ゲート電極17a、ドレイン電極19a、ゲート電極17b、ソース電極21bが置かれている。
また、電界効果トランジスタ11gでは、窒化ガリウム系半導体領域45は、ソース電極21a、21bの下に位置する第1の部分15c、15eに沿ってそれぞれ伸びるアイソレーション領域65aを含むことができる。
(実施例5)
窒化ガリウム基板のコア領域(島状)が100μm間隔で規則的に配列された平面に沿って伸びている。窒化ガリウム基板の低転位領域の転位密度が1×10cm−2であり、厚みが400μmであり、キャリア濃度が4×1018cm−3である。実施例4と同様に、HFET構造のデバイスを作製した。この場合、コア間の距離が電極間の距離と一致することとなり、窒化ガリウム基板と電極配置とを組み合わせた大電流用デバイスが設計される。総ゲート幅が200μmであるとき、オフ耐圧は940ボルトであり、オン抵抗は2.0mΩcmであり、最大ドレイン電流は140アンペアである。
窒化ガリウム系パワーデバイスを構成する窒化ガリウム系半導体の格子定数および熱膨張係数は、SiCやSiの格子定数および熱膨張係数と異なるので、窒化ガリウム系半導体と異なる異種材料からなる基板として形成した窒化ガリウム系エピタキシャル結晶は良好な結晶性を示さない。デバイスの高耐圧化は、結晶性の良否にも依存するので、窒化ガリウム基板を用いるとき、先行技術で用いられるSiC基板およびSi基板を用いて達成されるデバイス特性よりも優れた特性の電界効果トランジスタが提供される。
上記のいくつかの実施の形態に係る電界効果トランジスタは、少なくともチャネル層として、第1の(AlIn1−XGa1−YN層(0≦X<1、0≦Y≦1)を含む。また、該電界効果トランジスタは、電子障壁層として、第1の(AlIn1−XGa1−YN層より大きなバンドギャップエネルギーを有する第2の(AlIn1−UGa1−VN(0≦U≦1、0≦V<1)を含むことができる。これ故に、二次元電子ガスを利用することで良好なヘテロ構造電界効果型トランジスタ(HFET)が提供される。以上のように、本発明に係る実施の形態によれば、高耐圧および低オン抵抗を有する窒化ガリウム系パワースイッチングデバイスを提供できる。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
図1(A)は、第1の実施の形態に係る電界効果トランジスタを示す平面図である。図1(B)は、図1(A)に示されたI−I断面に沿ってとられた断面図である。 図2は、第1の実施の形態に係る電界効果トランジスタの変形例を示す図面である。 図3(A)、図3(B)および図3(C)は、第1の実施の形態に係る実施例を示す図面である。 図4(A)は、第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタを示す平面図である。図4(B)は、図4(A)に示されたII−II断面に沿ってとられた断面図である。 図5は、図4(A)に示されたIII−III断面に沿ってとられた断面図である。 図6は、第3の実施の形態に係る電界効果トランジスタを示す平面図である。 図7は、図6に示されたIV−IV断面に沿ってとられた断面図である。 図8は、第4の実施の形態に係る電界効果トランジスタを示す平面図である。 図9は、図8に示されたV−V断面に沿ってとられた断面図である。
符号の説明
11、11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g…電界効果トランジスタ、13…導電性窒化ガリウム基板、13a…導電性窒化ガリウム基板表面、13b…導電性窒化ガリウム基板の裏面、13c…第1の領域(高転位領域)、13d…第2の領域(低転位領域)、13e…第3の領域(高転位領域)、15…窒化ガリウム系半導体領域、15c…第1の部分、15d…第2の部分、15e…第3の部分、17…ゲート電極、17a…ゲート電極、17b…ゲート電極、19…ドレイン電極、19a…ドレイン電極、19b…ドレイン電極、21…ソース電極、21a…ソース電極、21b…ソース電極、23…チャネル層、23c…第1の部分、23d…第2の部分、23e…第3の部分、25…電子障壁層、25c…第1の部分、25d…第2の部分、25e…第3の部分、27…ヘテロ接合、29…二次元電子ガス、31…保護膜、33、35、35a…アイソレーション領域、37…ソースパッド電極、43…導電性窒化ガリウム基板、43a…導電性窒化ガリウム基板表面、43b…導電性窒化ガリウム基板裏面、43c…第1の領域、43d…第2の領域、43e…第3の領域、45…窒化ガリウム系半導体領域、45c…第1の部分、45d…第2の部分、45e…第3の部分、53…チャネル層、55…電子障壁層、57…ヘテロ接合、59…二次元電子ガス、63、65、65a…アイソレーション領域、

Claims (7)

  1. 表面及び裏面を有しており、前記裏面から前記表面に向かう第1の方向に伸びており第1の転位密度を有する第1の領域と前記第1の転位密度より小さな第2の転位密度を有する第2の領域とを含む導電性窒化ガリウム基板と、
    前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域上に設けられた第1の部分と前記導電性窒化ガリウム基板の前記第2の領域上に設けられた第2の部分とを含む窒化ガリウム系半導体領域と、
    前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分上に設けられたゲート電極と、
    前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分上に設けられたドレイン電極と、
    前記窒化ガリウム系半導体領域上に設けられており前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第1の部分に接続されたソース電極と
    を備え、
    前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第1の部分の転位密度は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の転位密度より大きく、
    前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第1の部分の導電率は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の導電率より大きい、ことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 前記導電性窒化ガリウム基板の前記裏面上に設けられたソースパッド電極を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載された電界効果トランジスタ。
  3. 前記導電性窒化ガリウム基板の前記第2の領域の前記第2の転位密度は、1×10cm−2以下である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された電界効果トランジスタ。
  4. 前記窒化ガリウム系半導体領域は、
    前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域上に設けられた第1の部分と前記導電性窒化ガリウム基板の前記第2の領域上に設けられた第2の部分とを含んでおり第1の窒化ガリウム系半導体からなるチャネル層と、
    前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域上に設けられた第1の部分と前記導電性窒化ガリウム基板の前記第2の領域上に設けられた第2の部分とを含んでおり第2の窒化ガリウム系半導体からなる電子障壁層と
    を含んでおり、
    前記電子障壁層および前記チャネル層の一方は他方の上に設けられており、
    前記チャネル層および前記電子障壁層はヘテロ接合を形成している、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載された電界効果トランジスタ。
  5. 前記導電性窒化ガリウム基板は、前記第2の転位密度より大きな第3の転位密度を有しており前記第1の方向に伸びる第3の領域をさらに含み、
    前記窒化ガリウム系半導体領域は、前記導電性窒化ガリウム基板の前記第3の領域上に設けられた第3の部分を含み、
    前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第3の部分の導電率は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の導電率より大きく、
    前記窒化ガリウム系半導体領域は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第3の部分を前記ドレイン電極から分離するためのアイソレーション領域を含み、
    前記アイソレーション領域の深さは、前記ヘテロ接合の位置より深い、ことを特徴とする請求項4に記載された電界効果トランジスタ。
  6. 前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域は、前記第1の方向に交差する第2の方向に沿って伸びている、ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載された電界効果トランジスタ。
  7. 前記導電性窒化ガリウム基板は、前記第2の転位密度より大きな第3の転位密度を有しており前記第1の方向に伸びる複数の第3の領域をさらに含み、
    前記窒化ガリウム系半導体領域は、前記導電性窒化ガリウム基板の前記第3の領域上に設けられた第3の部分を含み、
    前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第3の部分の導電率は、前記窒化ガリウム系半導体領域の前記第2の部分の導電率より大きく、
    前記導電性窒化ガリウム基板の前記第1の領域および前記第3の領域は、前記第1の方向に交差する第2および第3の方向にアレイ状に配列されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載された電界効果トランジスタ。
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