JP4820605B2 - 球状体の拭き取り装置 - Google Patents

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本発明は、洗浄された球状体の表面の水分を拭き取る球状体の拭き取り装置に関するものである。
従来、ボール等の球状物品、林檎やみかん等の球状の果物等の球状体を洗浄したときは、洗浄した球状体を洗浄槽から取り出して、その表面に付着する水分を吸水性の布巾等を用いて拭き取っている。洗浄した球状体に温風等を吹き付けて、その表面に付着する水分を飛ばすこともある。
上述した洗浄された球状体の表面の水分を布巾等で拭き取る方法は、非常に手間がかかり、かつ、作業者に肉体的苦痛を与える問題がある。また、温風等を吹き付けて、洗浄された球状体の表面の水分を飛ばす方法は、別途の温風源等を必要とする問題があり、満遍なく水分を飛ばすためには、温風等の向きを変えたり、球状体の向きを変えたりする必要もある。
そこで、本発明の課題は、洗浄された球状体の表面の水分を簡単に満遍なく拭き取ることができる球状体の拭き取り装置を提供することである。
上記のような課題を解決するため、本発明は、洗浄された球状体の表面の水分を拭き取る球状体の拭き取り装置において、外周面が前記球状体が嵌まり込む円弧断面の吸水性部材で形成され、水平軸の回りに回転する吸水ロールの外周側に所定の間隔を開けて、その下端側から上方へ円弧状に延びるガイド部材を設け、前記吸水ロールをこのガイド部材が延びる方向に回転させて、ガイド部材との間に挟持されるようにその下端側から供給される洗浄された球状体を、前記ガイド部材の内周のガイド面に転接させながらその上端側へ移送し、前記球状体の表面の水分を前記吸水ロールの吸水性部材に吸収して拭き取る構成を採用した。
すなわち、外周面が球状体が嵌まり込む円弧断面の吸水性部材で形成され、水平軸の回りに回転する吸水ロールの外周側に所定の間隔を開けて、その下方から上方へ円弧状に延びるガイド部材を設け、吸水ロールをこのガイド部材が延びる方向に回転させて、ガイド部材との間に挟持されるようにその下端側から供給される洗浄された球状体を、ガイド部材の内周のガイド面に転接させながらその上端側へ移送し、球状体の表面の水分を吸水ロールの吸水性部材に吸収して拭き取ることにより、洗浄された球状体の表面の水分をコンパクトなスペースで簡単に満遍なく拭き取ることができるようにした。なお、球状体をガイド部材の下端側から上端側へ移送するようにしたのは、拭き取られて滴下する水分によって球状体が再び濡れるのを防止するためである。
前記ガイド部材のガイド面の円弧長を前記球状体の周長よりも長くすることにより、球状体の全表面の水分を拭き取ることができる。
前記ガイド部材のガイド面を弾力性を有する部材で覆うことにより、球状体の直径に多少のばらつきがあっても、これらの球状体を吸水ロールとの間で確実に挟持して、ガイド部材の上端側へ移送することができる。
発明の球状体の拭き取り装置は、外周面が球状体が嵌まり込む円弧断面の吸水性部材で形成され、水平軸の回りに回転する吸水ロールの外周側に所定の間隔を開けて、その下方から上方へ円弧状に延びるガイド部材を設け、吸水ロールをこのガイド部材が延びる方向に回転させて、ガイド部材との間に挟持されるようにその下端側から供給される洗浄された球状体を、ガイド部材の内周のガイド面に転接させながらその上端側へ移送し、球状体の表面の水分を吸水ロールの吸水性部材に吸収して拭き取る構成も採用したので、洗浄された球状体の表面の水分をコンパクトなスペースで簡単に満遍なく拭き取ることができる。
前記ガイド部材のガイド面の円弧長を球状体の周長よりも長くすることにより、球状体の全表面の水分を拭き取ることができる。
前記ガイド部材のガイド面を弾力性を有する部材で覆うことにより、球状体の直径に多少のばらつきがあっても、これらの球状体を吸水ロールとの間で確実に挟持して、ガイド部材の上端側へ移送することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。
図1乃至図3は、第1の実施形態を示す。この球状体の拭き取り装置は、洗浄されたボールAの表面に付着する水分を拭き取るものであり、図1および図2に示すように、外周面がボールAの半分が嵌まり込む円弧断面のスポンジで形成され、水平軸31aの回りに回転する吸水ロール31の外周側に間隔を開けて、その下方から上方へ円弧状に延びるガイド部材32が設けられ、吸水ロール31がガイド部材32の延びる方向へ、水平軸31aに取り付けられたスプロケット33で回転駆動されるようになっている。ガイド部材32は約180°の円周角で円弧状に延び、その内周のガイド面32aの円弧長は、ボールAの周長よりも長く形成されている。
前記洗浄されたボールAは、吸水ロール31の側方の投入シュート34から傾斜案内板35を介してガイド部材32の下端側に供給され、吸水ロール31とガイド部材32との間に挟持されて、ガイド部材32のガイド面32aと転接しながらその上端側へ移送され、吸水ロール31で表面の水分を吸収されて拭き取られ、ガイド部材32の上端側から排出シュート36に排出される。
図3に基づいて、前記吸水ロール31でボールAの表面の水分を拭き取る過程を説明する。ボールAは吸水ロール31と逆回転でガイド部材32のガイド面32aと転接しながら表面の水分を吸水ロール31で吸収される。図3(a)に示すように、ボールAが吸水ロール31の水平軸31aよりも下側を移送されるときは、吸水ロール31に吸収されずに滴下する水分の一部がボールAの表面に沿って流下するが、この水分が流下するボールAの表面は未だ水分が拭き取られていない部分であり、ボールAの回転に伴って吸水ロール31で拭き取られる。また、吸水ロール31に吸収された水分は、ボールAとの接触による吸水ロール31の圧縮変形で搾り出されるので、ボールAと接触した後上方へ回転する吸水ロール31のスポンジにはあまり水分が含まれず、つぎのボールAと接触するときに、効率よくその水分を吸収することができる。
図3(b)に示すように、ボールAが吸水ロール31の水平軸31aの高さまで移送されると、吸水ロール31に吸収されない水分はほとんど直下へ滴下する。この状態では、ボールAが半周長以上にガイド部材32のガイド面32aと転接し、その上側半分以上の表面の水分が拭き取られている。こののち、図3(c)に示すように、ボールAがガイド部材32の上端まで移送される間に、残りの部分の表面の水分が拭き取られ、全表面の水分の拭き取りが完了する。
図4(a)、(b)は、第2の実施形態を示す。この球状体の拭き取り装置は、基本的な構成は第1の実施形態のものと同じであり、前記ボールAを案内するガイド部材32のガイド面32aが弾力性を有するスポンジシート37で覆われている点のみが異なる。この実施形態では、図4(b)に示すように、ボールAの直径に多少のばらつきがあっても、これらのボールAをスポンジシート37の弾性力で吸水ロール31との間に挟持し、ガイド部材32の上端側へ確実に移送することができる。また、スポンジシート37は吸水性も有するので、ボールAの表面の水分を吸収する働きもする。
上述した各実施形態では、洗浄された球状体を中空のボールとしたが、本発明に係る球状体の拭き取り装置は、他の球状物品や球状の果物や野菜等の表面の水分を拭き取ることもできる。
第1の実施形態の球状体の拭き取り装置を示す縦断面図 図1のVIII−VIII線に沿った断面図 (a)、(b)、(c)は、それぞれ図1の拭き取り装置における水分の拭き取 り過程を説明する縦断面図 (a)は第2の実施形態の球状体の拭き取り装置を示す縦断面図、(b)は(a )の要部拡大断面図
符号の説明
31 吸水ロール
31a 水平軸
32 ガイド部材
32a ガイド面
33 スプロケット
34 投入シュート
35 傾斜案内板
36 排出シュート
37 スポンジシート

Claims (3)

  1. 洗浄された球状体の表面の水分を拭き取る球状体の拭き取り装置において、外周面が前記球状体が嵌まり込む円弧断面の吸水性部材で形成され、水平軸の回りに回転する吸水ロールの外周側に所定の間隔を開けて、その下端側から上方へ円弧状に延びるガイド部材を設け、前記吸水ロールをこのガイド部材が延びる方向に回転させて、ガイド部材との間に挟持されるようにその下端側から供給される洗浄された球状体を、前記ガイド部材の内周のガイド面に転接させながらその上端側へ移送し、前記球状体の表面の水分を前記吸水ロールの吸水性部材に吸収して拭き取るようにしたことを特徴とする球状体の拭き取り装置。
  2. 前記ガイド部材のガイド面の円弧長を前記球状体の周長よりも長くした請求項1に記載の球状体の拭き取り装置。
  3. 前記ガイド部材のガイド面を弾力性を有する部材で覆った請求項1又は2に記載の球状体の拭き取り装置。
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