JP4816664B2 - 中継装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のプロトコルを用いて通信を行う通信システムに用いられる中継装置に関するものである。
従来から、伝送路に対して親機および複数台の通信端末(子機)が接続され、各通信端末と親機との間で通信を行う通信システムが知られている。この種の通信システムの一例として、親機が定期的に通信端末の状態を監視し、通信端末の状態に変化(たとえば通信端末に付設されたスイッチのオンオフ)があった場合、その状態変化に対応する処理(たとえば他の通信端末に接続された照明、空調設備等のオンオフ)を行うように親機から他の通信端末に信号を送るものがある(たとえば特許文献1〜3参照)。この通信システムでは、図11に示すように通信端末Y同士は直接通信を行うことはなく、常に親機Xを介して通信を行うことになる。
ただし、上述したような構成では、通信端末Y同士は常に親機Xを介して通信を行うものであって、親機Xが通信端末Yに対してポーリングを行うため通信速度が遅く、たとえばアナログ量(電力量の計量値等)のように比較的データ量の多い情報の伝送には不向きである。また、親機Xの故障時などにシステム全体が停止してしまうため、通信システムとしての信頼性が低いという問題もある。
これに対して、伝送路Wに接続された通信端末同士がピア・ツー・ピア(以下、P2Pという)で直接通信を行うように構成され、通信速度を向上させることで比較的データ量の多い情報も伝送可能とした通信システムが提案されている。
ここにおいて、通信速度や信頼性の観点からは後者のように通信端末同士が直接通信を行う通信システムが望ましいが、一般的には前者のように親機Xを介して通信端末Y同士が通信を行う通信システムが広く普及しているので、既設の通信システムを有効に利用するために、図12に示すように前者の通信システムと高速通信が可能な後者の通信システムとを混在させた通信システムが考えられる。
図12の通信システムにおいて、親機Xを介して通信する第1通信端末Yは第1プロトコルの信号を用いて通信を行うのに対し、互いに直接通信する第2通信端末Zは第1プロトコルの信号に同期する形で第1プロトコルの信号に重畳される第2プロトコルの信号を用いて通信を行う。ここで、第1プロトコルの信号と第2プロトコルの信号との間には周波数や信号レベル等に差異があるため、第1通信端末Yと第2通信端末Zとは同一の伝送路に接続されているものの互いに通信を行うことはできない。
ところで、一般的な通信システムにおいては、伝送路長を延長する場合や伝送路に接続される端末の台数が増加する場合に、複数に分割された伝送路間に介在する形で設けられることにより信号の中継を行う中継器が用いられることがある。すなわち、第1および第2の伝送路が中継器を介して接続されている場合、たとえば第1の伝送路から中継器に入力された信号に減衰あるいは反射による波形の歪みが生じていても、この信号を中継器に設けられているアンプやフィルタに通すことにより、前記信号を整形して第2の伝送路に中継することが可能である。
特許第1180690号公報 特許第1195362号公報 特許第1144477号公報
しかし、図12の例のように第1プロトコルおよび第2プロトコルを用いて通信が行われる通信システムでは、第1プロトコルに対応した第1プロトコル中継器を設けることで第1プロトコルの信号を中継することはできるものの、第2プロトコルの信号は第1プロトコル中継器のフィルタでカットされ中継器を通過することができない。
また、第1プロトコルおよび第2プロトコルの両方の信号を通過させるように中継器を設計することも考えられるが、この場合、第1プロトコルの信号と第2プロトコルの信号との間には、たとえば周波数の差に起因して中継器を通過する際の遅延時間にずれが生じ、中継後において第2プロトコルの信号が第1プロトコルの信号に同期せず通信エラーとなるおそれがある。
結果的に、第1および第2の伝送路に跨る形で第1プロトコルを用いた通信と第2プロトコルを用いた通信との両方を行うことはできないという問題がある。
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであって、第1プロトコルと第2プロトコルとの両方を用いながらも第1および第2の伝送路に跨る形で通信を行うことが可能となる中継装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、第1プロトコルの信号を通過させる第1プロトコル中継器を介して第1および第2の伝送路が接続されており、各伝送路を伝送される第1プロトコルの信号と第1プロトコルの信号に同期する形で第1プロトコルの信号に重畳される第2プロトコルの信号とを用いて通信が行われる通信システムに用いられる中継装置であって、第1の伝送路と第2の伝送路との間において第1プロトコル中継器と並列に接続され、一方の伝送路を伝送される信号から第2プロトコルの信号を抽出する抽出手段と、抽出手段で抽出された第2プロトコルの信号の波形を整形する整形手段と、整形手段で整形された第2プロトコルの信号を他方の伝送路を伝送される第1プロトコルの信号に同期させて前記他方の伝送路に送出する重畳手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、第1プロトコル中継器で中継することができない第2プロトコルの信号に関しては、第1プロトコルと並列に接続される中継装置によって第1の伝送路と第2の伝送路との間を中継することができる。しかも、中継装置には、整形手段で整形された第2プロトコルの信号を中継先となる伝送路を伝送される第1プロトコルの信号に同期させて前記中継先の伝送路に送出する重畳手段が備わっているので、中継後において第2プロトコルの信号は第1プロトコルの信号に同期することとなる。したがって、本発明の中継装置を通信システムに用いることで、第1プロトコルと第2プロトコルとの両方を用いながらも、第1および第2の伝送路に跨る形で通信を行うことが可能になるという利点がある。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記抽出手段が、前記第1の伝送路を伝送される信号から前記第2プロトコルの信号を抽出する第1抽出部と、前記第2の伝送路を伝送される信号から第2プロトコルの信号を抽出する第2抽出部とを有し、前記整形手段が、第1抽出部で抽出された第2プロトコルの信号の波形を整形する第1整形部と、第2抽出部で抽出された第2プロトコルの信号の波形を整形する第2整形部とを有し、前記重畳手段が、第1整形部で整形された第2プロトコルの信号を第2の伝送路を伝送される前記第1プロトコルの信号に同期させて第2の伝送路に送出する第1重畳部と、第2整形部で整形された第2プロトコルの信号を第1の伝送路を伝送される第1プロトコルの信号に同期させて第1の伝送路に送出する第1重畳部とを有することを特徴とする。
この構成によれば、第2プロトコルの信号に関して、第1の伝送路から第2の伝送路への中継と、第2の伝送路から第1の伝送路への中継との双方向の中継が可能になる。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記第1プロトコルの信号が、周期的に繰り返されるものであって、1周期ごとに前記第2プロトコルのパケットを重畳するのに適した通信適合期間が複数回ずつ設定されており、前記重畳手段が、第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号の通信適合期間内に第2プロトコルのパケットを送出することを特徴とする。
この構成によれば、第1プロトコルの信号がサイクリックに送信され、且つ第1プロトコルの信号の通信適合期間に第2プロトコルのパケットが重畳される方式を採用した一般的な通信システムに対して、本発明の中継装置を適用することができる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記重畳手段が、前記第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号のうち、前記抽出手段が第2プロトコルのパケットを抽出した前記通信適合期間と同一のタイミングとなる通信適合期間内に第2プロトコルのパケットを送出することを特徴とする。
この構成によれば、中継先の第1プロトコルの信号のうち中継元と同一のタイミングとなる通信適合期間に第2プロトコルのパケットが重畳されるので、中継の前後において第1プロトコルの信号に対する第2プロトコルの重畳形態を変える必要がなく、信号変化のトレースや処理が容易になる。
請求項5の発明は、請求項3の発明において、前記重畳手段が、前記第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号のうち、第2プロトコルのパケットを重畳可能な最先の通信適合期間内に第2プロトコルのパケットを送出することを特徴とする。
この構成によれば、第1プロトコル中継器での中継時に第1プロトコルの信号に生じる遅延時間と、中継装置での中継時に第2プロトコルのパケットに生じる遅延時間との間にずれがある場合でも、中継先の第1プロトコルの信号のうち最先の通信適合期間に第2プロトコルのパケットが重畳されるので、第2プロトコルのパケットの遅延時間を短く抑えることができる。
請求項6の発明は、請求項3の発明において、前記重畳手段が、前記第2プロトコルのパケットを時間軸方向に細分化し、第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号のうち、細分化後のパケットを重畳可能な最先の通信適合期間から順次細分化後のパケットを送出することを特徴とする。
この構成によれば、第1プロトコル中継器での中継時に第1プロトコルの信号に生じる遅延時間と、中継装置での中継時に第2プロトコルのパケットに生じる遅延時間との間にずれがある場合でも、重畳手段が第2プロトコルのパケットを時間軸方向に細分化してから中継先に送出するので、細分化前のパケットであれば重畳できない程度に短い通信適合期間でも細分化後のパケットを順次送出することができ、結果的に、パケットを細分化しないで中継する場合に比べてパケットの遅延時間を短く抑えることができる。
請求項7の発明は、請求項3ないし請求項6のいずれかの発明において、前記重畳手段が、前記第1および第2のいずれか一方の伝送路を伝送される前記第1プロトコルの信号のタイミングに基づいて、前記第2プロトコルのパケットを送出するタイミングを決定することを特徴とする。
この構成によれば、いずれか一方の伝送路を伝送される第1プロトコルの信号のみを監視することで、第2プロトコルのパケットを送出するタイミングを決定することができるので、第1の伝送路と第2の伝送路との両方を伝送される第1プロトコルの信号をそれぞれ監視する構成に比べて、構成の簡略化を図ることができる。
請求項8の発明は、請求項3ないし請求項7のいずれかの発明において、前記第1プロトコルの信号の1周期ごとに複数回ずつ設定された前記通信適合期間が、中継通信用と非中継通信用とに分類されており、前記重畳手段が、前記第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号における中継通信用の通信適合期間内に第2プロトコルのパケットを送出することを特徴とする。
この構成によれば、同一の伝送路に接続され第2プロトコルのパケットを用いて通信する複数台の端末は、中継装置が第2プロトコルのパケットを中継している間でも、非中継通信用の通信適合期間を用いることにより互いに通信することができる。
本発明は、第1プロトコルと第2プロトコルとの両方を用いながらも第1および第2の伝送路に跨る形で通信を行うことが可能になるという利点がある。
以下の各実施形態で説明する本発明の中継装置は、図2に示すように伝送路Wに接続される親機Xと、伝送路Wに接続され親機Xと通信する複数台(図示例では2台)の第1通信端末Y1,T2と、伝送路Wに接続され互いに直接通信する複数台(図示例では2台)の第2通信端末Z1,Z2とを備えたNMAST(登録商標)のような通信システムに用いられるものである。以下では、各第1通信端末Y1,Y2を区別しないときにはこれらをまとめて第2通信端末Yと呼び、各第2通信端末Z1,Z2を区別しないときには第2通信端末Zと呼ぶ。
以下、この通信システムの構成について説明する。
複数台の第1通信端末Yは、親機Xに対して2線式の伝送路Wによって並列接続されており、親機Xおよび第1通信端末Yは、親機Xから第1通信端末Yへのデータ伝送と第1通信端末Yから親機Xへのデータ伝送とが時分割で行われる時分割多重伝送システム(以下、基本システムという)を構築する。
基本システムにおいて、第1通信端末Yは、スイッチやセンサ等(図示せず)を付設した監視端末器と、負荷(図示せず)を付設した制御端末器との2種類に分類される。これにより、監視端末器に付設したスイッチやセンサ等からの第1監視情報に応じて、制御端末器に付設した負荷を制御することが可能となる。ここで、第1通信端末Yにはそれぞれアドレス(識別子)が設定されており、監視端末器は第1監視情報を受けると親機Xに対して第1監視情報に対応した制御情報を伝送し、親機Xは制御情報を受け取るとアドレスによって前記監視端末器と対応付けられている制御端末器に対して制御情報を伝送し、制御端末器は制御情報を受け取ると当該制御情報に従って負荷を制御する。負荷を制御するための制御情報は第1監視情報を反映しているから、監視端末器と制御端末器との間に親機Xが介在しているものの、制御情報が伝送路を通して伝送されることにより第1監視情報が負荷の制御に反映されることになる。
次に、基本システムの動作について説明する。
親機Xは、伝送路Wに対して図3に示すような形式の電圧波形からなる伝送信号を送出する。すなわち、伝送信号は、後述の割込信号を検出するための割込パルス期間Aと、後述の割込パルス期間Eおよび短絡検出期間Fに合わせて設定された予備期間Bと、第1通信端末Yにデータを伝送するための信号送信期間Cと、第1通信端末Yからの返送信号を受信するタイムスロットである信号返送期間Dと、割込信号を検出するための割込パルス期間Eと、短絡を検出するための短絡検出期間Fと、処理が間に合わないときの予備領域期間Gとからなる複極(±24V)の時分割多重信号であり、パルス列からなるキャリアをパルス幅変調することによってデータを伝送するものである。
各第1通信端末Yでは、伝送路Wを介して受信した伝送信号の信号送信期間Cに含まれるアドレスデータがそれぞれに設定されているアドレスに一致すると、伝送信号から負荷を制御するための制御情報を取り込むとともに、伝送信号の信号返送期間Dに同期して制御情報を電流モードの信号(伝送路Wを適当な低インピーダンスを介して短絡することにより送出される信号)として返送する。また、第1通信端末Yの内部回路の電源は、伝送路Wを介して伝送される伝送信号を整流し安定化することによって供給される。
親機Xは、常時は伝送信号に含まれるアドレスデータをサイクリックに変化させて第1通信端末Yに順次アクセスする常時ポーリングを行う。常時ポーリングの際には、伝送信号に含まれるアドレスデータが自己のアドレスに一致した第1通信端末Yは、伝送信号に制御情報が含まれていれば制御情報を取り込んで動作し、自己の動作状態を伝送ユニットに返送する。
一方、親機Xは、いずれかの監視端末器(第1通信端末Y)において第1監視情報に対応して発生する割込信号を受信したときに、当該割込信号を発生した第1通信端末Yを検索した後、その第1通信端末Yにアクセスして第1監視情報に呼応した制御情報を返送させる割込ポーリングも行う。
すなわち、親機Xにおいては、常時はアドレスデータをサイクリックに変化させた伝送信号を伝送路Wに送出する常時ポーリングを行い、監視端末器(第1通信端末Y)で発生した割込信号を伝送信号の割込パルス期間Aあるいは割込パルス期間Eに同期して検出すると、モードデータを割込ポーリングモードとした伝送信号を送出する。割込信号を発生した第1通信端末Yは、割込ポーリングモードの伝送信号のアドレスデータの上位ビットが自己のアドレスの上位ビットに一致していれば、その伝送信号の信号返送期間Dに同期して自己のアドレスの下位ビットを返送データとして返送する。これにより親機Xでは割込信号を発生した第1通信端末Yのアドレスを取得できる。
割込信号を発生した第1通信端末Yのアドレスが親機Xで取得されると、親機Xは当該第1通信端末Yに対して制御情報の返送を要求する伝送信号を送出し、第1通信端末Yは第1監視情報に対応した制御情報を親機Xに返送する。親機Xは制御情報を受け取ると、該当する第1通信端末Yの第1監視情報をクリアするように指示を与え、当該第1通信端末Yでは第1監視情報のクリアを返送する。
制御情報を受け取った親機Xは、当該制御情報の発信元の第1通信端末(監視端末器)Yとアドレスの対応関係によって対応付けられている第1通信端末(制御端末器)Yへ送信する制御情報を生成し、この制御情報を含む伝送信号を伝送路Wに送出して前記第1通信端末(制御端末器)Yに付設した負荷を制御する。
上述した基本システムでは、ポーリング・セレクティング方式のプロトコル(以下、第1プロトコルという)に従い、親機Xを介して第1通信端末(監視端末器、制御端末器)Y同士が通信を行うこととなる。
ところで、図2に示す通信システムでは、複数台の第2通信端末Zが、上記基本システムと伝送路Wを共用するように前記伝送路Wを介して互いに並列接続されている。一方の第2通信端末Z1には、第2通信端末Z間で伝送される第2監視情報を出力する被監視機器11が接続され、他方の第2通信端末Z2には、前記第2監視情報を第2通信端末Zから取得する監視装置12が接続されている。
すなわち、伝送路Wを介した通信(データ伝送)を行うのは第2通信端末Zであるが、伝送するデータ(第2監視情報)を生成するのは被監視機器11であって、受信したデータを処理するのは監視装置12である。ここに、第2通信端末Zは各々に接続された被監視機器11あるいは監視装置12からのデータを変換し伝送路W上に送出することで通信を行うアダプタとして機能する。被監視機器11や監視装置12は、定期的に通信を行うことによって第2通信端末Zとデータの授受を行う。なお、被監視機器11の一例としては基本システムで制御される照明器具の消費電力を計量する電力計測器が考えられ、監視装置12の一例としては電力計測器で計量された消費電力を表示する検針装置がある。
ここで、第2通信端末Zは、上述した第1プロトコルとは異なるプロトコル(以下、第2プロトコルという)に従って、親機Xを介することなくデータ(第2監視情報)を他の第2通信端末Zに伝送する機能を有している。第1プロトコルの信号と第2プロトコルの信号との間には周波数や信号レベル等に差異があるため、第1通信端末Yと第2通信端末Zとは同一の伝送路Wに接続されているものの、互いに通信を行うことはできない。
具体的には、第2通信端末Zは、他の第2通信端末Zに伝送すべきデータを含んだパケットを第2プロトコルに従って伝送信号に重畳させて伝送路Wに送出し、且つ他の第2通信端末Zが送信した第2プロトコルのパケットを受信する。つまり、第1プロトコルによる第1通信端末Y同士の通信は上述したように親機Xを介して行われるのに対し、第2プロトコルによる第2通信端末Z同士の通信は第2通信端末Z間で直接行われるものであって親機Xには依存しない。そのため、第2プロトコルによる通信は、第1プロトコルによる通信に比べて通信速度を高速化できるものであって、たとえばアナログ量(電力量の計量値等)のように比較的データ量の多い情報の伝送に用いられる。
また、第2通信端末Zは、基本システムの親機Xと第1通信端末Yとの間で伝送される第1プロトコルの伝送信号を監視し、この伝送信号から第1プロトコルのデータ伝送状況(以下、ステートという)を解析するとともに、ステートが第2プロトコルのパケットの伝送に適した状況にあるか否かを判定し、伝送に適していると判断したタイミングでパケットを送信する機能を具備している。
すなわち、基本システムで使用する第1プロトコルにおいては、パルス列からなるキャリアをパルス幅変調した伝送信号を伝送しており、この伝送信号に第2プロトコルのパケットを重畳するに当たっては、伝送信号がハイレベルあるいはローレベルに安定している期間に重畳することが望ましい。しかしながら、伝送信号は図3に示すような信号フォーマットを採用しており、予備期間Bや短絡検出期間Fや予備領域期間Gは、伝送信号がハイレベルあるいはローレベルに安定している時間が相対的に長いからパケットを伝送するのに適した期間(以下、通信適合期間という)と考えられるものの、その他の期間は、伝送信号がハイレベルあるいはローレベルに安定している時間が相対的に短いことや、第1プロトコルによる親機Xと第1通信端末Yとの間の信号(割込信号や返送データ)の伝送の影響を受けやすいことなどからパケットを伝送するのに適さない期間(以下、通信不適合期間という)と考えられる。また、伝送信号の立ち上がりおよび立ち下がりの期間も、高調波ノイズの影響や信号の電圧反転に伴う過渡応答の影響などにより通信不適合期間とみなすことができる。
そこで、第2通信端末Zは伝送信号のステートを解析し、その解析結果(伝送信号のステート)に基づいて通信適合期間か通信不適合期間かの判定を行い、通信適合期間と判断したときに限って第2プロトコルのパケットを送出するように構成されている。このように第1プロトコルの伝送信号に同期させる形で伝送信号に第2プロトコルのパケットを重畳させることにより、共通の伝送路Wを使用する第1プロトコルの通信と第2プロトコルの通信との干渉を避けることができる。ここで、第2通信端末Zは、送信データのデータ量が多く一度の通信適合期間内で送信しきれなかった場合には、当該通信適合期間の終了に合わせて通信を中断し、次回の通信適合期間に残りのデータを送信する。
なお、第2通信端末Zの各部への電源供給は、基本システムの第1通信端末Yと同様に親機Xから伝送路Wを介して伝送される伝送信号を整流し安定化することによって供給される方式(集中給電方式)によって為される構成とするが、商用電源を整流し安定化することによって供給される方式(ローカル給電方式)で為されるようにしてもよい。
(実施形態1)
本実施形態の中継装置1は、図4に示すように、上述した構成の通信システムにおいて親機Xが接続された第1の伝送路W1に対して第2の伝送路W2を付加する場合に、第1の伝送路W1と第2の伝送路W2との間に挿入されるものである。以下では、各伝送路W1,W2を区別しないときにはこれらをまとめて伝送路Wと呼ぶ。
図4の例では、監視装置12を接続した第2通信端末Z1と被監視機器11を接続した第2通信端末Z2とが第1の伝送路W1に接続され、被監視機器11を接続した第2通信端末Z3が第2の伝送路W2に接続されている。監視装置12は、第2通信端末Zに接続されることで第2通信端末Zと通信するとともに、第1の伝送路W1に接続されることで第1プロトコルの通信も可能になるものとする。ここに、監視装置12と親機Xとはそれぞれ第2プロトコルの信号に対して高インピーダンスとなる高入力インピーダンスモジュール2を介して第1の伝送路W1に接続されている。なお、図4では第1通信端末Yの図示を省略している。
ここで、第1の伝送路W1と第2の伝送路W2との間には、第1プロトコルの伝送信号を中継するための第1プロトコル中継器3が挿入されており、中継装置1は第1プロトコル中継器3と並列に接続される。第1プロトコル中継器3は、伝送信号を増幅するアンプ(図示せず)および伝送信号を抽出するフィルタ(図示せず)を具備し、第1の伝送路W1側から入力される伝送信号に減衰あるいは反射による波形の歪みが生じていても、前記伝送信号を整形して第2の伝送路W2に中継できるものであって、伝送路長を延長する場合や伝送路に接続される端末の台数が増加して親機Xの給電応力が不足した場合などに用いられる。
ただし、第1プロトコル中継器3は第1プロトコルの伝送信号のみを通過させるものであって、第2プロトコルのパケット(信号)は第1プロトコル中継器3を通過することはない。そこで、第1の伝送路W1と第2の伝送路W2との間で第2プロトコルのパケットを中継するためには、本実施形態の中継装置1が必要となる。
中継装置1は、図1に示すように、一方の伝送路Wを伝送される信号(第2プロトコルの信号が重畳された伝送信号)から第2プロトコルの信号を抽出する抽出手段4と、抽出された第2プロトコルの信号の波形を整形する整形手段5と、波形整形後の第2プロトコルの信号を他方の伝送路Wに送出する重畳手段6とを備えている。さらに、中継装置1には、第2プロトコルのパケットの送出先(以下、中継先という)となる伝送路Wを伝送される第1プロトコルの伝送信号を監視する監視部7が設けられている。
ここで、整形手段5は、信号を増幅するアンプ(図示せず)や所定周波数の信号を通過させるフィルタ(図示せず)を具備し、伝送路長が長くなることで信号が減衰した場合や、反射によって信号の波形が歪んだ場合などに、前記信号をアンプやフィルタに通すことで信号波形の整形を行うものである。なお、実際には整形手段5にシュミット回路を設け、シュミット回路によりさらに波形整形を行うことが望ましい。
また、重畳手段6は、監視部7によって監視される伝送信号を用いて中継先の伝送路Wにおける第1プロトコルの伝送状況(ステート)を解析するとともに、このステートが第2プロトコルのパケットの伝送に適した状況にあるか否かを判定し、伝送に適していると判断したタイミングでパケットを送信する機能を有する。重畳手段6から中継先の伝送路Wにパケットを送出するタイミングは、伝送信号のうち所定の通信適合期間内にパケットが重畳されるように決定されるものとするが、これに限らず、たとえば伝送信号の所定のタイミングでパケットの送出を開始させることも考えられる。
上記構成によれば、中継装置1はたとえば図5に示すフローチャートに従って動作する。すなわち、通信システムが起動すると(S1)、監視部7で第1プロトコルの伝送信号を受信し(S2)、その後、抽出手段4にて伝送路Wから第2プロトコルのパケットを受信するまで待機する(S3)。抽出手段4がパケットを受信すると、重畳手段6は、監視部7によって監視される伝送信号に基づいて前記パケットを中継先の伝送路Wに送出するタイミングを決定し、このタイミングまで待機する(S4,S5)。前記パケットの送出タイミングになると重畳手段6がパケットを中継先の伝送路Wに送出し(S6)、パケットの送出が完了すれば(S7)第2プロトコルの受信待ちの処理(S3)に戻る。
ここにおいて、本実施形態では第1および第2のいずれの伝送路Wを第2プロトコルのパケットの抽出元(以下、中継元という)とする場合でも、抽出したパケットを他方の伝送路Wに中継することができるように、以下の構成を採用している。
要するに、抽出手段4には、第1の伝送路W1側からパケットを抽出する第1抽出部4aと、第2の伝送路W2側からパケットを抽出する第2抽出部4bとが設けられ、整形手段5には、第1抽出部4aで抽出されたパケットの波形整形を行う第1整形部5aと、第2抽出部4bで抽出されたパケットの波形整形を行う第2整形部5bとが設けられ、また、重畳手段6には、第1整形部5aの出力パケットを第2の伝送路W2に送出する第1重畳部6aと、第2整形部5bの出力パケットを第1の伝送路W1に送出する第2重畳部6bとが設けられている。
さらに、監視部7に関しても、第1重畳部6aにおいて中継先である第2の伝送路W2にパケットを送出するタイミングを決定するために用いられる伝送信号(つまり、第2の伝送路W2を伝送される伝送信号)を監視する第1監視部7aと、第2重畳部6bにおいて中継先である第1の伝送路W1にパケットを送出するタイミングを決定するために用いられる伝送信号(つまり、第1の伝送路W1を伝送される伝送信号)を監視する第2監視部7bとに分割されている。これにより、図1においてパケットの流れを一点鎖線で示すように第1の伝送路W1から第2の伝送路W2への中継と、図1においてパケットの流れを二点鎖線で示すように第2の伝送路W2から第1の伝送路W1への中継との双方向の中継が可能となる。ただし、以下では第1の伝送路W1から第2の伝送路W2にパケットを中継する場合を例として説明する。
ところで、第1プロトコルの伝送信号には第1プロトコル中継器3を通過する際に遅延時間が発生し、第2プロトコルのパケットには中継装置1を通過する際に遅延時間が発生するが、第1プロトコルの伝送信号と第2プロトコルのパケットとの間では、たとえば周波数の差に起因して遅延時間にずれが生じることがある。そのため、仮に重畳手段6が第2プロトコルのパケットを整形手段5から受け取ってすぐに中継先の伝送路Wに送出してしまうと、図6に示すように、中継先の信号においては第1プロトコルの伝送信号と第2プロトコルのパケットPとの間で時間軸方向にずれが生じ、同期がとれずに通信エラーを生じる可能性がある。図6の例では、第1プロトコルの伝送信号の遅延時間に比べて第2プロトコルのパケットPの遅延時間が長いため、中継先である第2の伝送路W2において第1プロトコルの伝送信号の変化点(通信不適合期間)に第2プロトコルのパケットPが重なり、第2プロトコルを用いた通信が不成立となる。
そこで、本実施形態では、第1プロトコルの伝送信号が上述したように周期的に繰り返されるものであって、且つ1周期ごとに第2プロトコルのパケットPを重畳するのに適した通信適合期間(予備期間Bや短絡検出期間Fや予備領域期間G)が複数回ずつ設定されている点に着眼し、重畳手段6が中継先の伝送路Wに対して第2プロトコルのパケットPを送出するタイミングを以下のように決定している。
すなわち、重畳手段6は、中継元の伝送信号のうち抽出手段4が第2プロトコルのパケットPを抽出した通信適合期間と同一のタイミングになる通信適合期間を、監視部7にて監視されている中継先の伝送信号の中から選択し、選択された通信適合期間内に前記パケットPを送出するようにパケットPの送出タイミングを決定している。
たとえば図7に示すように、中継元である第1の伝送路W1において伝送信号の予備期間Bと短絡検出期間Fと予備領域期間Gとのそれぞれに分かれてパケットPが重畳されている場合、重畳手段6は、このパケットPが中継先である第2の伝送路W2においても伝送信号の予備期間Bと短絡検出期間Fと予備領域期間Gとのそれぞれに重畳されるようにパケットPの送出タイミングを決定する。ここでは、図6で示したように第1プロトコルの伝送信号の遅延時間よりも第2プロトコルのパケットPの遅延時間が長いため、抽出手段4にてパケットPを受信した時点から伝送信号の1周期分待機後にパケットPを送出することで、中継元の伝送信号の通信適合期間と同一タイミングの通信適合期間にパケットPを送出することを可能としている。
このように、中継先の伝送信号のうち、中継元の伝送信号においてパケットPが抽出された通信適合期間と同一タイミングとなる通信適合期間にパケットPを重畳させることは、信号変化のトレースや中継処理が容易になる点で有利である。なお、中継元の伝送信号のうち抽出手段4が第2プロトコルのパケットPを抽出した通信適合期間は、たとえば、中継元の伝送信号を監視している監視部7において検出することができる。
以上説明した構成によれば、本実施形態の中継装置1にて中継される第2プロトコルのパケットPは、中継先の伝送路Wにおいて第1プロトコルの伝送信号に同期する形で当該伝送信号に重畳されることとなるので、中継元および中継先の両伝送路Wに跨って第1プロトコルを用いた通信と第2プロトコルを用いた通信との両方が可能になる。
(実施形態2)
本実施形態の中継装置1は、重畳手段6が中継先の伝送路Wに対して第2プロトコルのパケットPを送出するタイミングが実施形態1の中継装置1と相違するものである。
すなわち、本実施形態では、重畳手段6は整形後のパケットPを送出可能な最先の通信適合期間を中継先の伝送信号の中から選択し、選択された通信適合期間内に前記パケットPを送出するようにパケットPの送出タイミングを決定する。
たとえば図8に示すように、中継元である第1の伝送路W1において伝送信号の予備期間Bと短絡検出期間Fと予備領域期間Gとのそれぞれに分かれてパケットPが重畳されている場合、重畳手段6は、このパケットPが中継先である第2の伝送路W2においては伝送信号のうち予備期間Bの次の通信適合期間である短絡検出期間Fと、短絡検出期間Fの次の通信適合期間である予備領域期間Gと、予備領域期間Gの次の通信適合期間である予備期間Bとのそれぞれに重畳されるようにパケットPの送出タイミングを決定する。
このように、中継先の伝送信号のうち、整形後のパケットPを送出可能な最先の通信適合期間にパケットPを重畳させることで、実施形態1の構成に比べて中継装置1を通過する際のパケットPの遅延時間を短く抑えることが可能である。具体的には、実施形態1で示した図7の例では中継装置1を通過する際のパケットPの遅延時間が伝送信号の1周期以上であるのに対し、図8の例では中継装置1を通過する際のパケットPの遅延時間は伝送信号の1周期より短く抑えられる。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
本実施形態の中継装置1は、重畳手段6が整形後のパケットPを時間軸方向に細分化し、細分化後のパケットPを重畳可能な最先の通信適合期間から順次、細分化後のパケットPを送出する点が実施形態2の中継装置1と相違する。
すなわち、たとえば図9に示すように、中継元である第1の伝送路W1において伝送信号の予備期間Bと短絡検出期間Fと予備領域期間Gとのそれぞれに分かれてパケットPが重畳されている場合、重畳手段6は、中継先である第2の伝送路W2において第1プロトコルの伝送信号のうち予備期間Bから順次パケットPが重畳されるようにパケットPの送出タイミングを決定する。このとき、第1プロトコルの伝送信号の遅延時間よりも第2プロトコルのパケットPの遅延時間が長ければ、図示例のように予備期間Bの途中からパケットPの送出が開始することとなるので、重畳手段6は、細分化されたパケットPを前記予備期間Bの残りの期間内で重畳可能な分だけ重畳させ、以降の通信適合期間(短絡検出期間F、予備領域期間G、予備期間B)でも同様に細分化されたパケットPを順次重畳させる。
このように、中継先の伝送信号のうち、細分化後のパケットPを送出可能な通信適合期間に細分化後のパケットPを順次割り振ることにより、実施形態2の構成に比べて中継装置1を通過する際のパケットPの遅延時間を一層短く抑えることが可能である。具体的には、実施形態2で示した図8の例に比べると、図9の例では中継装置1を通過する際のパケットPの遅延時間は予備期間Bの半分程度短縮される。
その他の構成および機能は実施形態2と同様である。
(実施形態4)
本実施形態の中継装置1は、重畳手段6が第1および第2のいずれか一方の伝送路Wを伝送される伝送信号の伝送状況(ステート)に基づいて、第2プロトコルのパケットPの送出タイミングを決定する点が実施形態1の中継装置1と相違する。
すなわち、第1の伝送路W1を伝送される伝送信号と第2の伝送路W2を伝送される伝送信号との間には、伝送信号が第1プロトコル中継器3で中継される際に発生する遅延時間の分だけ時間差が生じることになるものの、前記遅延時間が通信適合期間に比べて十分に短い場合には、一方の伝送路W上の伝送信号から他方の伝送路W上の伝送信号のステートを推測することができる。したがって、第2の伝送路W2を伝送される伝送信号を監視する第1監視部7aと、第1の伝送路W1を伝送される伝送信号を監視する第2監視部7bとのいずれか一方を省略することが可能となる。
たとえば第1監視部7aが省略されている場合において、第1の伝送路W1から第2の伝送路W2へパケットPを中継するに当たっては、重畳手段6は、第2監視部7bにより監視される第1の伝送路W1上の伝送信号に基づいて、中継先である第2の伝送路W2上の伝送信号のステートを推測し、パケットPを送出するタイミングを決定する。
本実施形態の構成によれば、第1監視部7aと第2監視部7bとの一方を省略することができるから、第1監視部7aと第2監視部7bとの両方を具備する場合に比べて構成を簡略化することができ、処理も簡単になるという利点がある。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
(実施形態5)
本実施形態の中継装置1は、伝送信号の1周期ごとに複数回ずつ設定された通信適合期間を中継通信用と非中継通信用とに分類し、重畳手段6が中継通信用の通信適合期間内にのみパケットPの重畳を行うものとした点が実施形態1の中継装置1と相違する。
すなわち、たとえば図10に示すように第1の伝送路W1に3台の第2通信端末Z1〜Z3が接続され且つ第2の伝送路W2に1台の第2通信端末Z4が接続されている場合においては、第1の伝送路W1側の2台の第2通信端末Z1,Z2が中継装置1を介すことなく互いに通信するとともに、第1の伝送路W1側の残りの第2通信端末Z3と第2の伝送路W2側の第2通信端末Z4とが互いに中継装置1を介して通信することがある。このとき、仮に、中継装置1が第1プロトコルの伝送信号の1周期ごとに複数回ずつ設定された通信適合期間の全てを使用してパケットPの中継を行うと、中継装置1を介さずに第2プロトコルで通信する第2通信端末Z1,Z2は、中継装置1でパケットPが中継されている間には通信を行うことができず、第2通信端末Z3,Z4間の通信が終了するまで待機しなければならなくなる。
そこで、本実施形態では図10に示すように、伝送信号の通信適合期間を中継通信用と非中継通信用とに分類し、重畳手段6は中継通信用の通信適合期間内にのみパケットPの重畳を行うものとする。図10の例では、上述したように通信適合期間となる予備期間Bと短絡検出期間Fと予備領域期間Gとに加え、信号返送期間Dを通信適合期間としており、これら通信適合期間のうち、予備期間Bと短絡検出期間Fと予備領域期間Gとを非中継通信用に分類し、残りの信号返送期間Dを中継通信用に分類してある。なお、ここでは、第1通信端末Yからの返送信号を受信するタイムスロットである信号返送期間Dを通信適合期間として利用するために、信号返送期間D手前の割込パルス期間Eに擬似的な第1プロトコルの割込信号を発生して、親機Xからの伝送信号を割込ポーリングモードとすることにより信号返送期間Dにおいて第1プロトコルの通信が行われることがないようにし、第2プロトコルの通信用の帯域を確保する。
上記構成により、中継装置1を介さずに行われる第2通信端末Z1,Z2間の通信と、中継装置1を介して行われる第2通信端末Z3,Z4間の通信との両方を伝送信号の1周期の間に実行することができる。したがって、中継装置1を介さずに第2プロトコルで通信する第2通信端末Z1,Z2に関しては、第2通信端末Z3,Z4間の通信が終了するまで待つ必要がなく、結果的に通信速度が向上するという利点がある。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
なお、上記各実施形態で説明した中継装置1の各部への電源供給は、第2通信端末Zと同様に親機Xから伝送路Wを介して伝送される伝送信号を整流し安定化することによって供給される方式(集中給電方式)によって為される構成とするが、商用電源を整流し安定化することによって供給される方式(ローカル給電方式)で為されるようにしてもよい。
本発明の実施形態1の中継装置の構成を示す概略ブロック図である。 同上の中継装置が用いられる通信システムの概略システム構成図である。 同上で用いる伝送信号の形式の説明図である。 同上の中継装置を用いた通信システムの概略システム構成図である。 同上の中継装置の動作を示すフローチャートである。 同上の中継元の信号と中継先の信号との関係を示す説明図である。 同上の中継元の信号と中継先の信号との関係を示す説明図である。 本発明の実施形態2における中継元の信号と中継先の信号との関係を示す説明図である。 本発明の実施形態3における中継元の信号と中継先の信号との関係を示す説明図である。 本発明の実施形態5の中継装置を用いた通信システムの概略システム構成図および伝送信号の説明図である。 従来例を示す概略システム構成図である。 他の従来例を示す概略システム構成図である。
符号の説明
1 中継装置
3 第1プロトコル中継器
4 抽出手段
4a 第1抽出部
4b 第2抽出部
5 整形手段
5a 第1整形部
5b 第2整形部
6 重畳手段
6a 第1重畳部
6b 第2重畳部
P パケット
W1 第1の伝送路
W2 第2の伝送路

Claims (8)

  1. 第1プロトコルの信号を通過させる第1プロトコル中継器を介して第1および第2の伝送路が接続されており、各伝送路を伝送される第1プロトコルの信号と第1プロトコルの信号に同期する形で第1プロトコルの信号に重畳される第2プロトコルの信号とを用いて通信が行われる通信システムに用いられる中継装置であって、第1の伝送路と第2の伝送路との間において第1プロトコル中継器と並列に接続され、一方の伝送路を伝送される信号から第2プロトコルの信号を抽出する抽出手段と、抽出手段で抽出された第2プロトコルの信号の波形を整形する整形手段と、整形手段で整形された第2プロトコルの信号を他方の伝送路を伝送される第1プロトコルの信号に同期させて前記他方の伝送路に送出する重畳手段とを備えることを特徴とする中継装置。
  2. 前記抽出手段は、前記第1の伝送路を伝送される信号から前記第2プロトコルの信号を抽出する第1抽出部と、前記第2の伝送路を伝送される信号から第2プロトコルの信号を抽出する第2抽出部とを有し、前記整形手段は、第1抽出部で抽出された第2プロトコルの信号の波形を整形する第1整形部と、第2抽出部で抽出された第2プロトコルの信号の波形を整形する第2整形部とを有し、前記重畳手段は、第1整形部で整形された第2プロトコルの信号を第2の伝送路を伝送される前記第1プロトコルの信号に同期させて第2の伝送路に送出する第1重畳部と、第2整形部で整形された第2プロトコルの信号を第1の伝送路を伝送される第1プロトコルの信号に同期させて第1の伝送路に送出する第1重畳部とを有することを特徴とする請求項1記載の中継装置。
  3. 前記第1プロトコルの信号は、周期的に繰り返されるものであって、1周期ごとに前記第2プロトコルのパケットを重畳するのに適した通信適合期間が複数回ずつ設定されており、前記重畳手段は、第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号の通信適合期間内に第2プロトコルのパケットを送出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中継装置。
  4. 前記重畳手段は、前記第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号のうち、前記抽出手段が第2プロトコルのパケットを抽出した前記通信適合期間と同一のタイミングとなる通信適合期間内に第2プロトコルのパケットを送出することを特徴とする請求項3記載の中継装置。
  5. 前記重畳手段は、前記第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号のうち、第2プロトコルのパケットを重畳可能な最先の通信適合期間内に第2プロトコルのパケットを送出することを特徴とする請求項3記載の中継装置。
  6. 前記重畳手段は、前記第2プロトコルのパケットを時間軸方向に細分化し、第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号のうち、細分化後のパケットを重畳可能な最先の通信適合期間から順次細分化後のパケットを送出することを特徴とする請求項3記載の中継装置。
  7. 前記重畳手段は、前記第1および第2のいずれか一方の伝送路を伝送される前記第1プロトコルの信号のタイミングに基づいて、前記第2プロトコルのパケットを送出するタイミングを決定することを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の中継装置。
  8. 前記第1プロトコルの信号の1周期ごとに複数回ずつ設定された前記通信適合期間は、中継通信用と非中継通信用とに分類されており、前記重畳手段は、前記第2プロトコルのパケットの送出先となる前記伝送路を伝送される第1プロトコルの信号における中継通信用の通信適合期間内に第2プロトコルのパケットを送出することを特徴とする請求項3ないし請求項7のいずれか1項に記載の中継装置。
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