JP2012094962A - 中継装置および通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】通信トラフィックの低減を図ることができる中継装置および通信システムを提供する。
【解決手段】中継装置1は、第1の伝送路21と第2の伝送路22との間に接続され第2の通信信号を中継する信号中継部10と、記憶部15と、信号中継部10における第2の通信信号の中継機能の有効・無効を切り替える中継制御部16とを備えている。記憶部15には、第2通信端末5の各々について信号中継部10から見て第1の伝送路21と第2の伝送路22とのどちら側に接続されているかを表す端末情報が、予め記憶されている。中継制御部16は、信号中継部10に中継元から入力された第2の通信信号の送信先と記憶部15に記憶された端末情報とに基づいて、第2の通信信号の中継の要否を判断し、中継の要否の判断結果に応じて信号中継部10の中継機能の有効・無効を切り替える。
【選択図】図1

Description

本発明は、第1の通信信号と第1の通信信号に重畳される第2の通信信号とを用いて通信が行われる通信システムに用いられる中継装置および通信システムに関する。
従来から、伝送路に対して伝送ユニット(親機)および複数台の通信端末(子機)が接続され、各通信端末と伝送ユニットとの間で通信を行う通信システムが広く普及している。この種の通信システムの一例として、伝送ユニットが定期的に通信端末の状態を監視し、通信端末の状態に変化があった場合、その状態変化に対応する処理を行うように伝送ユニットから他の通信端末に信号を送るシステムがある(たとえば特許文献1〜3参照)。
ただし、上記構成の通信システムは、通信端末同士が常に伝送ユニットを経由して通信を行い、伝送ユニットが通信端末に対してポーリングを行うため通信速度が遅く、たとえばアナログ量のように比較的データ量の多い情報の伝送には不向きである。さらに、上記通信システムは、伝送ユニットの故障時などにシステム全体が停止してしまうため、システムとしての信頼性が低いという問題もある。
そこで、伝送ユニットを介して通信端末同士が通信を行う既設の通信システムと、通信端末同士がピア・ツー・ピア(P2P)で直接通信を行う通信システムとを混在させた通信システムが提案されている。この通信システムにおいては、伝送ユニットを介して通信する第1通信端末と、互いに直接通信する第2通信端末とが伝送路を共用するので、既設の通信システムに第2通信端末を容易に増設することができる。第1通信端末は第1の通信信号(第1プロトコルの信号)を用いて通信を行い、第2通信端末は第1の通信信号に重畳される第2の通信信号(第2プロトコルの信号)を用いて通信を行う。
ところで、一般的な通信システムにおいては、伝送路長を延長する場合や伝送路に接続される端末の台数が増加する場合に、複数に分割された伝送路間に介在する形で中継器が設けられることがある。すなわち、第1の伝送路と第2の伝送路とが中継器を介して接続されることにより、中継器は、一方の伝送路上から入力された信号を他方の伝送路へ中継する。
第1および第2の通信信号を用いる通信システムでは、第1の通信信号を中継する第1の中継器に加えて、第2の通信信号を中継する中継装置を第1の中継器と並列に接続することにより、第1および第2の通信信号を中継可能となる(たとえば特許文献4参照)。この中継装置は、一方の伝送路上で第1の通信信号に重畳された第2の通信信号を他方の伝送路上の第1の通信信号に重畳させることにより、第2の通信信号を中継する。
特許第1180690号公報 特許第1195362号公報 特許第1144477号公報 特開2009−225328号公報
しかし、特許文献4記載の中継装置では、一方の伝送路上で第1の通信信号に重畳された第2の通信信号は、全て他方の伝送路へ中継されることになるため、中継先の伝送路では使用されない不要な第2の通信信号まで中継されることになる。したがって、通信システムに上記中継装置が用いられた場合、伝送路上の通信トラフィックが増大し、通信の遅延やパケットロスにつながる可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、通信トラフィックの低減を図ることができる中継装置および通信システムを提供することを目的とする。
本発明の中継装置は、第1の通信信号を通過させる第1の中継器を介して第1の伝送路と第2の伝送路とが接続されており、伝送路を伝送される第1の通信信号により第1通信端末間で通信が行われるとともに、第1の通信信号に重畳される第2の通信信号により第2通信端末間で通信が行われる通信システムに用いられる中継装置であって、第1の伝送路と第2の伝送路との間に接続され第1の伝送路と第2の伝送路とのうち中継元となる一の伝送路から中継先となる他の伝送路へ第2の通信信号を中継する信号中継部と、第2通信端末の各々について信号中継部から見て第1の伝送路と第2の伝送路とのどちら側に接続されているかを表す端末情報を記憶する記憶部と、信号中継部に中継元から入力された第2の通信信号の送信先および端末情報に基づいて、信号中継部における第2の通信信号の中継機能の有効・無効を切り替える中継制御部とを備え、中継制御部は、中継先となる伝送路側に接続された第2通信端末が送信先に含まれていれば中継機能を有効にし、中継先となる伝送路側に接続された第2通信端末が送信先に含まれていなければ中継機能を無効にすることを特徴とする。
この中継装置において、第2通信端末は複数台あって当該複数台のうち一部が親機で残りが子機となり、第2の通信信号は、ポーリング方式によって親機から複数台の子機に対して順次送信されることが望ましい。
この中継装置において、伝送路に接続された第2通信端末の端末情報を当該第2通信端末から伝送路を介して通信により収集する情報収集部をさらに備え、記憶部には、情報収集部で収集された端末情報が記憶されることがより望ましい。
この中継装置において、情報収集部は、信号中継部の起動時に端末情報を自動的に収集することがより望ましい。
この中継装置において、第1の通信信号は、伝送路に接続された伝送ユニットから周期的に送信される時分割方式の伝送信号であって、送信先の第1通信端末からの返信を受け付ける返送期間を含んでおり、伝送ユニットは、第1通信端末から割込信号を受けると当該第1通信端末を送信先として伝送信号を送信し、第2通信端末は、伝送信号ごとに定められている通信適合期間に第2の通信信号を重畳させ、情報収集部は、信号中継部の起動時には、伝送ユニットに割込信号を送信することにより伝送信号における返送期間を通信適合期間として使用可能とし、当該返送期間に第2通信端末からの第2の通信信号を受けて端末情報を収集することがより望ましい。
本発明の通信システムは、中継装置を複数台用いて伝送路が拡張された通信システムであって、各中継装置の情報収集部は、それぞれ伝送路を介して接続された他の中継装置が収集した端末情報を当該他の中継装置から取得することを特徴とする。
本発明は、第1の通信信号に重畳された第2の通信信号を中継しながらも、中継先の伝送路では不要な第2の通信信号については中継しないので、通信トラフィックの低減を図ることができるという利点がある。
実施形態1の構成を示し、(a)は通信システムの概略システム構成図、(b)は中継装置の概略ブロック図である。 同上の中継装置が用いられる通信システムの概略システム構成図である。 同上で用いられる伝送信号の形式の説明図である。 同上の通信システムの他の構成を示す概略システム構成図である。 実施形態2の中継装置の構成を示す概略ブロック図である。 同上で用いられる信号を示す説明図である。 同上の他の例で用いられる信号を示す説明図である。 同上の動作を示すフローチャートである。
まず、以下の各実施形態に係る中継装置を用いる通信システムの基本構成について説明する。下記実施形態の通信システムは、図2に示すように、2線式の伝送路2に接続される伝送ユニット3を備えた通信システムである。
この通信システムは、伝送路2に接続され伝送ユニット3と通信する複数台(図示例では2台)の第1通信端末4と、伝送路2に接続され互いに直接通信する複数台(図示例では2台)の第2通信端末5とを備えている。この通信システムでは、伝送路2を伝送される第1の通信信号(第1プロトコルの信号)と、第1の通信信号に重畳される第2の通信信号(第2プロトコルの信号)とを用いて通信が行われる。第2の通信信号は、第1の通信信号より周波数が高い。なお、伝送ユニット3および第1通信端末4の各々と伝送路2との間には、第2の通信信号に対して高インピーダンスとなるインピーダンス整合モジュール6(図1(a)参照)がそれぞれ挿入されている。
複数台の第1通信端末4は、伝送ユニット3に対して伝送路2を介して並列接続されている。伝送ユニット3および第1通信端末4は、伝送ユニット3から第1通信端末4へのデータ伝送と第1通信端末4から伝送ユニット3へのデータ伝送とが時分割で行われる時分割多重伝送システム(以下、「基本システム」という)を構築する。
基本システムにおいて、第1通信端末4は、スイッチやセンサなど(図示せず)を付設した監視端末器と、負荷(図示せず)を付設した制御端末器との2種類に分類される。これにより、監視端末器に付設したスイッチやセンサなどからの監視入力に応じて、制御端末器に付設した負荷を制御することが可能となる。ここで、第1通信端末4は予め割り当てられた自己のアドレスをそれぞれ記憶部(図示せず)に記憶している。
監視端末器は、監視入力を受けると伝送ユニット3に対して監視入力に対応した制御情報を伝送する。伝送ユニット3は、制御情報を受け取るとアドレスによって上記監視端末器と対応付けられている制御端末器に向けて制御情報を伝送する。制御端末器は、制御情報を受け取ると上記制御情報に従って負荷を制御する。制御情報はスイッチ等の監視入力を反映しているから、結局、スイッチ等の監視入力が負荷の制御に反映されることになる。
続いて、基本システムの動作について説明する。
伝送ユニット3は、伝送路2に対して図3に示すような形式の電圧波形からなる伝送信号(第1の通信信号)を送信する。すなわち、伝送信号は、予備割込期間31と、予備期間32と、送信期間33と、返送期間34と、割込期間35と、短絡検出期間36と、休止期間37とからなる複極(±24V)の時分割多重信号である。予備割込期間31は2次割込を検出するための期間、予備期間32は割込期間35および短絡検出期間36に合わせて設定された期間であり、送信期間33は第1通信端末4にデータを伝送するための期間である。返送期間34は第1通信端末4からの返送信号を受信するタイムスロットであり、割込期間35は後述の割込信号を検出するための期間であり、短絡検出期間36は短絡を検出するための期間である。休止期間37は処理が間に合わないときのための期間である。伝送信号は、パルス列からなるキャリアをパルス幅変調することによってデータを伝送する信号である。
各第1通信端末4では、伝送路2を介して受信した伝送信号の送信期間33に含まれるアドレスデータが各々の記憶部(図示せず)に記憶されているアドレスに一致すると、伝送信号から負荷を制御するための制御情報を取り込む。さらに、第1通信端末4は、伝送信号の返送期間34に同期して制御情報を電流モードの信号(適当な低インピーダンスを介して伝送路2を短絡することにより送出される信号)として返送する。なお、第1通信端末4の内部回路の電源は、伝送路2を介して伝送される伝送信号を整流し安定化することによって供給される。
伝送ユニット3は、常時は伝送信号に含まれるアドレスデータをサイクリックに変化させて第1通信端末4に順次アクセスする常時ポーリングを行う。常時ポーリングの際には、伝送信号に含まれるアドレスデータが自己のアドレスに一致した第1通信端末4は、伝送信号に制御情報が含まれていれば制御情報を取り込んで動作し、自己の動作状態を伝送ユニット3に返送する。
また、伝送ユニット3は、いずれかの監視端末器(第1通信端末4)においてスイッチ等の監視入力に対応して発生する割込信号を受信すると、割込信号を発生した第1通信端末4を検索し、その第1通信端末4にアクセスして割込ポーリングも行う。
すなわち、伝送ユニット3は、常時はモードデータを通常モードとした伝送信号を送出し、監視端末器(第1通信端末4)で発生した割込信号を伝送信号の割込期間35に同期して検出すると、モードデータを割込ポーリングモードとした伝送信号を送出する。
割込信号を発生した第1通信端末4は、割込ポーリングモードの伝送信号のアドレスデータの上位ビットが自己のアドレスの上位ビットに一致していれば、その伝送信号の返送期間34に同期して自己のアドレスの下位ビットを返送データとして返送する。これにより伝送ユニット3では割込信号を発生した第1通信端末4のアドレスを取得できる。
割込信号を発生した第1通信端末4のアドレスが伝送ユニット3で取得されると、伝送ユニット3は当該第1通信端末4に対して制御情報の返送を要求する伝送信号を送出し、第1通信端末4はスイッチ等の監視入力に対応した制御情報を伝送ユニット3に返送する。伝送ユニット3は制御情報を受け取ると、該当する第1通信端末4の監視入力をクリアするように指示を与え、当該第1通信端末4では監視入力のクリアを返送する。
制御情報を受け取った伝送ユニット3は、当該制御情報の発信元の第1通信端末(監視端末器)4とアドレスの対応関係によって対応付けられている第1通信端末(制御端末器)4へ送信する制御情報を生成する。伝送ユニット3は、この制御情報を含む伝送信号を伝送路2に送出して、第1通信端末(制御端末器)4に付設した負荷を制御する。
上述したように、基本システムでは、ポーリング・セレクティング方式のプロトコル(第1プロトコル)に従い、伝送ユニット3を介して第1通信端末(監視端末器、制御端末器)4同士が通信を行うこととなる。
ところで、上記通信システムでは、複数台の第2通信端末5が、上記基本システムと伝送路2を共用しつつ、第1プロトコルの伝送信号に重畳される第2の通信信号を用いて互いに通信を行う。一部の第2通信端末5には、第2通信端末5間で伝送される監視情報を出力する被監視機器8が接続され、他の第2通信端末5には、前記監視情報を第2通信端末5から取得する監視装置9が接続されている。被監視機器8や監視装置9は、定期的に通信を行うことによって第2通信端末5とデータの授受を行う。
すなわち、伝送路2を介した通信(データ伝送)を行うのは第2通信端末5であるが、伝送するデータ(監視情報)を生成するのは被監視機器8であって、受信したデータを処理するのは監視装置9である。ここに、第2通信端末5は、各々に接続された被監視機器8あるいは監視装置9からのデータを変換し伝送路2上に送出することで通信を行うアダプタとして機能する。なお、被監視機器8の一例としては基本システムで制御される照明器具の消費電力を計量する電力計測器があり、監視装置9の一例としては電力計測器で計量された消費電力を表示する検針装置がある。
第2通信端末5は、上述した第1プロトコルとは異なるプロトコル(第2プロトコル)に従って、伝送ユニット3を経由することなくピア・ツー・ピア(P2P)で伝送データ(監視情報)を他の第2通信端末5に直接伝送する。具体的には、第2通信端末5は、他の第2通信端末5に伝送すべきデータを含んだパケットを第2プロトコルに従って伝送路2に送出し、且つ他の第2通信端末5が送信した第2プロトコルのパケットを受信する。第2プロトコルのパケットは、伝送ユニット3から送出されている伝送信号に重畳される。要するに、第1プロトコルによる第1通信端末4同士の通信は伝送ユニット3を経由して行われるのに対し、第2プロトコルによる第2通信端末5同士の通信は伝送ユニット3を経由せず通信端末間で直接行われる。そのため、第2プロトコルによる通信は、第1プロトコルによる通信に比べて通信速度を高速化でき、たとえばアナログ量(電力量の計量値等)のように比較的データ量の多い情報の伝送に用いられる。
また、第2通信端末5は、基本システムの伝送ユニット3と第1通信端末4との間で伝送される第1プロトコルの伝送信号を監視し、この伝送信号から第1プロトコルのデータ伝送状況(以下、「ステート」という)を解析する。さらに、第2通信端末5は、ステートが第2プロトコルのパケットの伝送に適した状況にあるか否かを判定し、伝送に適していると判断したタイミングでパケットを送信する機能を具備している。
すなわち、基本システムで使用される第1プロトコルにおいては、パルス列からなるキャリアをパルス幅変調した伝送信号が用いられている。第2通信端末5は、この伝送信号に第2の通信信号を重畳するに当たっては、伝送信号がハイレベルあるいはローレベルに安定している通信適合期間に合わせて第2の通信信号を重畳する。
ここで、伝送信号は図3に示すような信号フォーマットを採用している。予備割込期間31や予備期間32や休止期間37は、通信信号が重畳されても第1プロトコルの通信に影響がなく、重畳された通信信号も伝送信号の影響を受けにくいので、第2の通信信号を重畳するのに適した期間(以下、「通信適合期間」という)と考えられる。
その他の期間(送信期間33と返送期間34と割込期間35と短絡検出期間36)は、伝送信号がハイレベルあるいはローレベルに安定している時間が相対的に短く、通信信号が重畳されると第1プロトコルの通信に影響を与えやすい。また上記他の期間に通信信号が重畳されると、重畳された通信信号も伝送ユニット3と第1通信端末4との間で授受される信号(割込信号や返送データ)の影響を受けやすい。そのため、上記他の期間は第2の通信信号を重畳するのに適さない期間(以下、「通信不適合期間」という)と考えられる。また、伝送信号の立ち上がりおよび立ち下がりの期間も、高調波ノイズの影響や信号の電圧反転に伴う過渡応答の影響などにより通信不適合期間とみなすことができる。
そこで、第2通信端末5は伝送信号のステートを解析し、その解析結果(伝送信号のステート)に基づいて通信適合期間か通信不適合期間かの判定を行い、通信適合期間と判断したときに限って第2の通信信号を送出するように構成されている。第2通信端末5は、このように第1の通信信号に同期させるように伝送信号の通信適合期間にのみ第2の通信信号を重畳させることにより、共通の伝送路2を使用する第1プロトコルの通信と第2プロトコルの通信との干渉を回避する。
ここで、第2通信端末5は、送信データのデータ量が多く一度の通信適合期間内で送信しきれなかった場合には、当該通信適合期間の終了に合わせて通信を中断し、次回の通信適合期間に残りのデータを送信する。
なお、第2通信端末5の各部への電源供給は、基本システムの第1通信端末4と同様に伝送ユニット3から伝送路2を介して伝送される伝送信号を整流し安定化することによって供給される方式(集中給電方式)によって為される。ただし、この構成に限らず、第2通信端末5の各部への電源供給は、商用電源を整流し安定化することによって供給される方式(ローカル給電方式)で為されてもよい。
(実施形態1)
本実施形態の中継装置1は、図1(a)に示すように、上記構成の通信システムにおいて、伝送ユニット3が接続された第1の伝送路21に対して第2の伝送路22が付加された場合に、第1の伝送路21と第2の伝送路22との間に挿入される。以下では、各伝送路21,22を区別しないときにはこれらをまとめて伝送路2と呼ぶ。
図1(a)の例では、第2通信端末51と第2通信端末52とが第1の伝送路21に接続され、第2通信端末53と第2通信端末54とが第2の伝送路22に接続されている。第2通信端末51と第2通信端末53とには監視装置9がそれぞれ接続され、第2通信端末52と第2通信端末54とには被監視機器8がそれぞれ接続されている。以下では、各第2通信端末51,52,53,54を区別しないときにはこれらをまとめて第2通信端末5と呼ぶ。なお、図1(a)では第1通信端末の図示を省略している。
本実施形態においては、複数台の第2通信端末5のうち、監視装置9に接続された一部の第2通信端末51,53が親機として機能し、被監視機器8に接続された残りの第2通信端末52,54が子機として機能する。第1の伝送路21には第2通信端末52以外にも被監視機器8に接続された子機としての第2通信端末(図示せず)が接続され、第2の伝送路22には第2通信端末54以外にも被監視機器8に接続された子機としての第2通信端末(図示せず)が接続される。
第2の通信信号は、親機としての各第2通信端末51,53から、それぞれ対応する子機としての第2通信端末52,54に対してポーリング方式によって順次送信される。これにより、監視装置9は複数台の被監視機器8からの監視情報をポーリング方式によって順次収集することができる。
ここで、第1の伝送路21と第2の伝送路22との間には、第1プロトコルの伝送信号を中継するための第1の中継器7が挿入されており、本実施形態の中継装置1は第1の中継器7と並列に接続される。第1の中継器7は、伝送信号を増幅するアンプ(図示せず)および伝送信号を抽出するフィルタ(図示せず)を具備し、一方の伝送路2から入力される伝送信号に減衰や反射による波形の歪みが生じていても、伝送信号を整形して他方の伝送路2に中継する。第1の中継器7は、伝送路長を延長する場合や伝送路2に接続される通信端末の台数が増加して伝送ユニット3の給電応力が不足する場合などに用いられる。なお、第1の中継器7は、伝送信号の下流側となる伝送路(図1(a)では第2の伝送路22)に対しては伝送ユニット3と同様に伝送信号を出力するので、伝送信号の下流側となる伝送路との間にはインピーダンス整合モジュール6が挿入されている。
ただし、第1の中継器7は第1プロトコルの伝送信号のみを通過させ、第2の通信信号(第2プロトコルの信号)は第1の中継器7を通過することはない。そこで、第1の伝送路21と第2の伝送路22との間で第2の通信信号を中継するためには、本実施形態の中継装置1が必要となる。
中継装置1は、図1(b)に示すように、第1の中継器7と並列に接続され第1の伝送路21と第2の伝送路22との間で第2の通信信号を中継する信号中継部10を備えている。
信号中継部10は、一方の伝送路2を伝送される伝送信号から第2の通信信号を抽出する抽出部11と、抽出された第2の通信信号の波形を整形する整形部12と、波形整形後の第2の通信信号を他方の伝送路2に送出する重畳部13とを備えている。さらに、中継装置1の信号中継部10には、第2の通信信号の送出先(以下、「中継先」という)となる伝送路2を伝送される第1プロトコルの伝送信号を監視する監視部14が設けられている。
ここで、整形部12は、信号を増幅するアンプ(図示せず)や所定周波数の信号を通過させるフィルタ(図示せず)を具備し、伝送路長が長くなることで信号が減衰した場合や、反射によって信号の波形が歪んだ場合などに、信号波形の整形を行う。なお、整形部12にはシュミット回路を設け、シュミット回路によりさらに波形整形を行うことが望ましい。
また、重畳部13は、監視部14によって監視される伝送信号を用いて中継先の伝送路2における第1プロトコルのデータ伝送状況(ステート)を解析するとともに、このステートが第2の通信信号の伝送に適した状況にあるか否かを判定する。重畳部13は、第2の通信信号の伝送に適していると判断したタイミングで、中継先の伝送路2に第2の通信信号を送信する。重畳部13が中継先の伝送路2に第2の通信信号を送出するタイミングは、伝送信号のうち所定の通信適合期間内に第2の通信信号が重畳されるように決定される。
ここにおいて、本実施形態の信号中継部10は第1および第2のいずれの伝送路2を第2の通信信号の抽出元(以下、「中継元」という)とする場合でも、抽出した第2の通信信号を中継先の伝送路2に中継することができるように、以下の構成を採用している。
要するに、抽出部11には、第1の伝送路21上の伝送信号から第2の通信信号を抽出する第1抽出部111と、第2の伝送路22上の伝送信号から第2の通信信号を抽出する第2抽出部112とが設けられている。また、整形部12には、第1抽出部111で抽出された第2の通信信号の波形整形を行う第1整形部121と、第2抽出部112で抽出された第2の通信信号の波形整形を行う第2整形部122とが設けられている。さらに、重畳部13には、第1整形部121が出力する第2の通信信号を第2の伝送路22に送出する第1重畳部131と、第2整形部122が出力する第2の通信信号を第1の伝送路21に送出する第2重畳部132とが設けられている。
監視部14に関しても、第1重畳部131による中継先となる第2の伝送路22上の伝送信号を監視する第1監視部141と、第2重畳部132による中継先となる第1の伝送路21上の伝送信号を監視する第2監視部142とに分割されている。これにより、信号中継部10は、第2の通信信号に関して第1の伝送路21から第2の伝送路22への中継と、第2の伝送路22から第1の伝送路21への中継との双方向の中継が可能となる。
ところで、第1プロトコルの伝送信号には第1の中継器7を通過する際に、第2の通信信号には信号中継部10を通過する際にそれぞれ遅延時間が発生するが、伝送信号と第2の通信信号とでは、たとえば周波数の差に起因して遅延時間にずれが生じることがある。そのため、仮に重畳部13が第2の通信信号を整形部12から受け取ってすぐに中継先の伝送路2に送出すると、中継先においては第1プロトコルの伝送信号と第2の通信信号との間で時間軸方向にずれが生じ、同期がとれずに通信エラーを生じる可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1プロトコルの伝送信号が上述したように周期的に繰り返され、且つ1周期ごとに第2の通信信号を重畳するのに適した通信適合期間が複数回ずつ設定されている点に着眼し、第2の通信信号の送出タイミングを以下のように決定する。
すなわち、重畳部13は、中継元の伝送信号のうち抽出部11が第2の通信信号を抽出した通信適合期間と同一のタイミングになる通信適合期間を、監視部14にて監視されている中継先の伝送信号の中から選択する。重畳部13は、選択した通信適合期間内に前記第2の通信信号を送出するように第2の通信信号の送出タイミングを決定する。
一例として、中継元の伝送路2において伝送信号の予備割込期間31と予備期間32と休止期間37とに分かれて第2の通信信号が重畳されている場合について説明する。この場合、重畳部13は、第2の通信信号が中継先の伝送路2においても、中継元と同様に伝送信号の予備割込期間31と予備期間32と休止期間37とに分かれて重畳されるように第2の通信信号の送出タイミングを決定する。なお、中継元の伝送信号のうち抽出部11が第2の通信信号を抽出した通信適合期間は、たとえば、中継元の伝送信号を監視している監視部14において検出することができる。
ところで、本実施形態の中継装置1は、図1(b)に示すように信号中継部10の他、記憶部15と、信号中継部10における第2の通信信号の中継機能の有効・無効を切り替える中継制御部16とを備えている。
記憶部15には、第2通信端末5の各々について信号中継部10から見て第1の伝送路21と第2の伝送路22とのどちら側に接続されているかを表す端末情報が、予め記憶されている。記憶部15に記憶される端末情報は、通信システムの構築時や通信システムの起動時などに、通信システムの施工業者あるいはユーザが専用の設定用端末等を用いて設定する。
中継制御部16は、信号中継部10に中継元から入力された第2の通信信号の送信先と記憶部15に記憶された端末情報とに基づいて、第2の通信信号の中継の要否を判断し、中継の要否の判断結果に応じて信号中継部10の中継機能の有効・無効を切り替える。
具体的に説明すると、記憶部15には、複数台の第2通信端末5のアドレスが、信号中継部10から見て第1の伝送路21側になる第1グループと、信号中継部10から見て第2の伝送路22側になる第2グループとに分類されて端末情報として記憶されている。つまり、記憶部15に記憶されている端末情報においては、第1の伝送路21に接続された第2通信端末51,52のアドレスは第1グループに分類され、第2の伝送路22に接続された第2通信端末53,54のアドレスは第2グループに分類されている。
ただし、第2通信端末5が各々に接続された被監視機器8あるいは監視装置9からのデータを変換し伝送路2上に送出するアダプタとして機能する場合、第2通信端末5は固有のアドレスを持たないこともある。このような場合、第2通信端末5間の通信には、第2通信端末5に接続されている監視装置9あるいは被監視機器8のアドレスが用いられるので、記憶部15には、第2通信端末5のアドレスに代えて監視装置9や被監視機器8のアドレスが記憶されていてもよい。
中継制御部16は、信号中継部10に接続されており、中継元の伝送路2から信号中継部10に入力された第2の通信信号より、当該第2の通信信号の送信先の第2通信端末5のアドレスを抽出する。中継制御部16は、記憶部15の端末情報を参照し、第2の通信信号の送信先の第2通信端末5が第1の伝送路21と第2の伝送路22とのどちらに接続されているかを判断する。つまり、中継制御部16は、抽出した送信先の第2通信端末5のアドレスが第1グループと第2グループとのどちらに分類されているかを判断する。
このとき、中継制御部16は、信号中継部10に対し第1の伝送路21と第2の伝送路22とのどちらから第2の通信信号が入力されたかを監視することによって、第2の通信信号の中継元と中継先とを特定する。たとえば、第2の通信信号が第1の伝送路21から信号中継部10に入力されている場合、中継制御部16により、第1の伝送路21が第2の通信信号の中継元、第2の伝送路22が中継先と特定される。
ここにおいて、中継先の伝送路2でも第2の通信信号が使用されるのであれば、第2の通信信号の中継は必要であるが、中継先の伝送路2で第2の通信信号が使用されないのであれば、第2の通信信号の中継は不要である。そこで、中継制御部16は、中継先となる伝送路2側に接続された第2通信端末5が、第2の通信信号の送信先に含まれていれば、第2の通信信号の中継が必要であると判断し、信号中継部10の中継機能を有効にする。一方、中継先となる伝送路2側に接続された第2通信端末5が、第2の通信信号の送信先に含まれていなければ、中継制御部16は、第2の通信信号の中継が不要と判断し、信号中継部10の中継機能を無効にする。
すなわち、中継制御部16は、中継先が第2の伝送路22である場合に、記憶部15において第2グループに分類されているアドレスが1つでも第2の通信信号の送信先に含まれていると、信号中継部10の中継機能を有効にする。一方、中継制御部16は、中継先が第2の伝送路22である場合に、記憶部15において第2グループに分類されているアドレスが1つも第2の通信信号の送信先に含まれていなければ、信号中継部10の中継機能を無効にする。
具体例を挙げると、第1の伝送路21に接続された第2通信端末51と、同じく第1の伝送路21に接続された第2通信端末52とが互いに通信する場合、中継機能は無効になる。同様に、第2の伝送路22に接続された第2通信端末53と、同じく第2の伝送路22に接続された第2通信端末54とが互いに通信する場合にも、中継機能は無効になる。一方、第2通信端末51と第2通信端末54とが互いに通信する場合や、第2通信端末53と第2通信端末52とが互いに通信を行う場合には、中継機能は有効になる。
ここで、本実施形態では、親機としての第2通信端末5は、ポーリング対象(第2の通信信号の送信先)を順次変化させながら子機としての複数台の第2通信端末と通信を行う。そのため、中継制御部16は、中継先の伝送路2に接続された第2通信端末5にポーリング対象が含まれているか否かによって信号中継部10の中継機能の有効・無効を切り替えることになる。つまり、中継制御部16は、親機とポーリング対象とが異なる伝送路2に接続されていれば信号中継部10の中継機能を有効にし、親機とポーリング対象とが同一の伝送路2に接続されていれば信号中継部10の中継機能を無効にする。
以上説明した構成の中継装置1によれば、中継制御部16が信号中継部10の中継機能の有効・無効を切り替えるので、中継先の伝送路2では使用されない不要な第2の通信信号についてまで中継されることがない。したがって、上記構成の中継装置1を用いた通信システムでは、第2の通信信号を全て中継する中継装置を用いる場合に比べて、伝送路2上の通信トラフィックを低減でき、通信の遅延やパケットロスを防止した効率のよい重畳通信が可能になる。
また、本実施形態では、親機としての第2通信端末5がポーリング方式で子機としての複数台の第2通信端末5に順次アクセスするので、各第2通信端末5がそれぞれ勝手なタイミングで通信をする場合に比べて、通信トラフィックを低減することができる。すなわち、親機としての第2通信端末5は、ポーリング対象(第2の通信信号の送信先)を順次変化させながら通信を行うので、子機としての複数台の第2通信端末5が一斉に通信を行うことはなく、伝送路2上の通信トラフィックを低減できる。
また、図1(a)の例では、第1の伝送路21と第2の伝送路22とが第1の中継器7、中継装置1を介して接続されている通信システムを例示したが、複数台の第1の中継器7、中継装置1を用いればさらに通信システムの規模を拡大することも可能である。つまり、複数台の第1の中継器7、中継装置1を用いれば伝送路2が3区画以上に拡張された通信システム、たとえば図4に示すように第1の伝送路21と第2の伝送路22と第3の伝送路23とが接続された通信システムも実現可能である。図4の例では、第1の伝送路21と第2の伝送路22とが第1の中継器71、中継装置101を介して接続され、さらに、第2の伝送路22と第3の伝送路23とが第1の中継器72、中継装置102を介して接続されている。
図4の通信システムでは、第1の伝送路21と第2の伝送路22との間に接続された中継装置101が、第1の伝送路21と第2の伝送路22との間で第2の通信信号を中継する。この中継装置101の記憶部15では、第1の伝送路21に接続されている第2通信端末51,52が第1グループに分類され、第2、第3の伝送路22,23に接続された第2通信端末53,54,55,56が第2グループに分類されている。
一方、第2の伝送路22と第3の伝送路23との間に接続された中継装置102は、第2の伝送路22と第3の伝送路23との間で第2の通信信号を中継する。この中継装置102の記憶部15では、第1、第2の伝送路21,22に接続されている第2通信端末51,52,53,54が第1グループに分類され、第3の伝送路23に接続された第2通信端末55,56が第2グループに分類されている。
そのため、たとえば第1の伝送路21に接続された第2通信端末51と、第2の伝送路22に接続された第2通信端末54とが互いに通信する場合、中継装置101の中継機能は有効となり、中継装置102の中継機能は無効となる。第1の伝送路21に接続された第2通信端末51と、第3の伝送路23に接続された第2通信端末56とが互いに通信する場合には、両中継装置101,102の中継機能が有効になる。
なお、本実施形態では親機としての第2通信端末5がポーリング方式で子機として第2通信端末5と通信する通信システムを例示したが、この例に限らず、中継装置1は、たとえばイベントドリブン方式の通信システムに用いられてもよい。
(実施形態2)
本実施形態の中継装置1は、伝送路2に接続された第2通信端末5の端末情報を当該第2通信端末5から伝送路2を介して通信により収集する情報収集部17(図5参照)を備える点が実施形態1の中継装置1と相違する。
情報収集部17は図5に示すように記憶部15に接続されており、情報収集部17が第2通信端末5から収集した端末情報は記憶部15に記憶される。すなわち、記憶部15に記憶される端末情報は、実施形態1では施工業者あるいはユーザが専用の設定用端末等を用いて設定していたのに対し、本実施形態では情報収集部17で収集された情報が自動的に設定されることになる。
情報収集部17は、信号中継部10の起動時に、伝送路2に接続されている第2通信端末5から端末情報を自動的に収集する。要するに、中継装置1の電源投入時、あるいは中継装置1が伝送路2に接続されたときに、情報収集部17により端末情報の収集が行われる。端末情報の収集には、第2通信端末5間の通信と同じく、第1の通信信号に重畳される第2の通信信号が用いられる。つまり、情報収集部17は、第1の通信信号に重畳される第2の通信信号を用いて第2通信端末5に端末情報を要求し、第2の通信信号を用いて第2通信端末5から送信された端末情報を収集する。
次に、情報収集部17が端末情報を収集する際の具体的な処理について説明する。
信号中継部10が起動すると、情報収集部17は、まず第1の伝送路21に対して端末情報を要求する第2の通信信号を送出する。情報収集部17から端末情報の要求を受けた第2通信端末5は、少なくとも自己のアドレスを含む端末情報を第2の通信信号により情報収集部17に返信する。情報収集部17は、第1の伝送路21側の第2通信端末5からの返信を受けると、当該第2通信端末5のアドレスを第1グループに分類し、端末情報として記憶部15に記憶する。
その後、情報収集部17は、第2の伝送路22に対して端末情報を要求する第2の通信信号を送出し、第2の伝送路22側の第2通信端末5から返信を受けると、当該第2通信端末5のアドレスを第2グループに分類し、端末情報として記憶部15に記憶する。これにより、信号中継部10から見て第1の伝送路21側に接続されている第2通信端末5のアドレスは第1グループ、第2の伝送路22側に接続されている第2通信端末5のアドレスは第2グループに分類され、端末情報として記憶部15に記憶される。
ここにおいて、各伝送路2に第2通信端末5がそれぞれ複数台ずつ接続されている場合には、情報収集部17は、各伝送路2に接続された第2通信端末5に対してアドレス順(優先度順)に順次ポーリングを行い、当該ポーリングの応答として端末情報を取得する。すなわち、情報収集部17は、端末情報を要求する第2の通信信号の送信先となるアドレスを、サイクリックに変化させながらポーリング方式で各第2通信端末5に順次アクセスする。
さらに、本実施形態では、信号中継部10の起動後の一定期間(以下、「設定期間」という)は、第2の通信信号を用いた通信は全て情報収集部17が端末情報を収集するために使用され、第2通信端末5同士の通信には第2の通信信号が使用されない。したがって、信号中継部10の起動時における設定期間においては、図6(a)に示すように伝送信号における通信適合期間(予備割込期間31と予備期間32と休止期間37)は、全て情報収集部17による端末情報の収集(図中「170」)に割り当てられる。その結果、信号中継部10の起動から、情報収集部17が端末情報を全て収集するのに要する時間を比較的短くできる。
また、設定期間の経過後であっても、第2通信端末5の交換や増設などにより、情報収集部17にて端末情報を再度収集する必要が生じる場合がある。そこで、情報収集部17は、設定期間の経過後であっても、中継装置1に設けられている設定スイッチ(図示せず)が操作されることにより、上述したような端末情報を収集するための処理を再度実行するように構成されている。情報収集部17は、このように設定期間の経過後に端末情報を収集した場合、記憶部15に記憶されている端末情報を新たに収集した端末情報に変更する。
ただし、設定期間の経過後に情報収集部17が端末情報を収集する場合には、既に第2通信端末5同士が第2の通信信号を用いて通信している状態にある。そこで、設定期間の経過後においては、情報収集部17は、図6(b)に示すように伝送信号における通信適合期間の一部(ここでは予備期間32)のみを使用して端末情報を取得する(図中「170」)。これにより、伝送信号の通信適合期間のうち、情報収集部17による端末情報の収集に割り当てられた期間(予備期間32)以外の期間(予備割込期間31と休止期間37)については、第2通信端末5同士の通信(図中「171」)に用いることができる。
したがって、情報収集部17は、設定期間の経過後に端末情報を収集する際には、伝送信号の通信適合期間を占有することなく第2通信端末5と通信を行うので、第2通信端末5間の通信を継続しつつ、端末情報の収集を行うことができる。
以上説明した本実施形態の中継装置1によれば、情報収集部17が端末情報を自動的に収集して記憶部15に設定するので、施工業者あるいはユーザが専用の設定用端末等を用いて設定する手間が省け、通信システムの構築作業が容易になるという利点がある。しかも、信号中継部10の起動時における設定期間においては、伝送信号の通信適合期間が全て端末情報の収集に割り当てられるので、情報収集部17は、端末情報の収集を極力早期に完了させることができる。また、設定期間の経過後には、伝送信号の通信適合期間の一部のみが端末情報の収集に割り当てられるので、情報収集部17は、第2通信端末5同士の通信を止めることなく、端末情報の収集を行うことができる。
また、図4に示したような伝送路2が3区画以上に拡張された通信システムにおいては、各中継装置101,102の情報収集部17は、それぞれ伝送路を介して接続された他の中継装置101,102の情報収集部17が収集した端末情報を取得する。
すなわち、各中継装置101,102は、まず、伝送路2を介して直接接続されている第2通信端末5から端末情報を収集する。これにより、中継装置101においては、第1の伝送路21に接続された第2通信端末51,52が第1グループに分類され、第2の伝送路22に接続された第2通信端末53,54が第2グループに分類される。一方、中継装置102においては、第2の伝送路22に接続された第2通信端末53,54が第1グループに分類され、第3の伝送路23に接続された第2通信端末55,56が第2グループに分類される。
その後、各中継装置101,102は、それぞれ他の中継装置101,102から各々が収集した端末情報を取得する。つまり、中継装置101は、第2の伝送路22を介して接続されている中継装置102から、第3の伝送路23に接続された第2通信端末55,56のアドレスを取得し、これらのアドレスを第2グループに分類する。中継装置102は、第2の伝送路22を介して接続されている中継装置101から、第1の伝送路21に接続された第2通信端末51,52のアドレスを取得し、これらのアドレスを第1グループに分類する。
その結果、中継装置101の記憶部15では、第1の伝送路21に接続されている第2通信端末51,52が第1グループに分類され、第2、第3の伝送路22,23に接続された第2通信端末53,54,55,56が第2グループに分類される。一方、中継装置102の記憶部15では、第1、第2の伝送路21,22に接続されている第2通信端末51,52,53,54が第1グループに分類され、第3の伝送路23に接続された第2通信端末55,56が第2グループに分類される。
このように、中継装置1が自己の配下にある第2通信端末5の端末情報をまとめて他の中継装置1に送ることにより、各中継装置1の情報収集部17は、他の中継装置1を介して接続された第2通信端末5の端末情報についても収集することができる。要するに、通信システムが複数台の中継装置1を用いて階層的に構築されていても、各中継装置1の情報収集部17は通信システム全体の第2通信端末5の端末情報を取得できる。
ところで、本実施形態では、信号中継部10の起動時における設定期間に、端末情報の収集に通信適合期間である予備割込期間31と予備期間32と休止期間37とを割り当てているが、以下の構成を採用すればさらに早く端末情報の収集を完了することができる。
伝送信号には、送信先の第1通信端末4からの返信を受け付けるための返送期間34が接続されているが、この返送期間34は、通常、第2の通信信号が重畳される通信適合期間から外されている。そこで、情報収集部17は、信号中継部10の起動時における設定期間には、図7に示すように伝送信号の割込期間35に割込信号を送信(図中「172」)し、この返送期間34を通信適合期間として使用可能とする。これにより、端末情報の収集に使用できる通信適合期間の伝送信号に占める割合が大きくなる。
すなわち、返送期間34は、第1通信端末4から電流モードの信号を受けるために伝送信号がハイレベルに安定しているものの、第1通信端末4から伝送ユニット3に向けて返送データが伝送される可能性があるため、通常時には、通信不適合期間となる。ただし、信号中継部10の起動時における設定期間には、伝送ユニット3は、情報収集部17からの割込信号を受けることにより、中継装置1(情報収集部17)にアクセスして割込ポーリングを行う。そのため、このときの伝送信号の返送期間34は中継装置1に専有され、中継装置1が伝送ユニット3に返信を行わない限り、返送期間34に返送データの伝送が行われることはない。情報収集部17は、全ての第2通信端末5から端末情報を取得すると、割込信号を解除し、伝送信号のモードデータを割込ポーリングモードから通常モードに戻す。
したがって、設定期間においては、情報収集部17は、図7に示すように予備割込期間31と予備期間32と休止期間37とに加えて、返送期間34をも通信適合期間として使用し、これらの通信適合期間に第2通信端末5から端末情報を収集(図中「170」)する。返送期間34は、他の通信適合期間(予備割込期間31、予備期間32、休止期間37)に比べて時間が長く、第2の通信信号にて伝送できるデータ量も多いため、結果的に、情報収集部17は端末情報の収集を極力早期に完了させることができる。
この構成を採用した場合でも、設定期間の経過後においては、情報収集部17は、図6(b)のように伝送信号における通信適合期間の一部(ここでは予備期間32)のみを使用して端末情報を取得する。要するに、情報収集部17が返送期間34を通信適合期間として使用するのは設定期間の間だけであるので、設定期間の経過後に行われる第2通信端末5同士の通信に影響を与えることはない。
次に、図4に示したような伝送路2が3区画以上に拡張された通信システムにおいて、設定期間に割込信号の送信を行う情報収集部17を採用した中継装置101,102が用いられた場合の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。
まず、中継装置101,102が起動すると、各中継装置101,102はそれぞれ、割込信号を送信することにより擬似割込みをかけ(S1,S2)、伝送路2を介して直接接続された第2通信端末5から端末情報を収集する(S3,S4)。その後、各中継装置101,102は、他方の中継装置101,102から端末情報を取得し(S5)、端末情報の収集を完了する(S6)。端末情報の収集が完了すると、中継装置101,102は割込信号を解除し、通常動作に移行する(S7)。
その後、伝送路2上に第2通信端末5が追加されると(S8:Yes)、中継装置101,102は当該第2通信端末5に端末情報を要求し(S9)、端末情報を取得する(S10)。これにより、記憶部15に記憶されている端末情報が更新され、通信システムの最新のシステム構成に適合した端末情報となる。端末情報の更新が完了すると、中継装置101,102は通常動作(S7)に戻る。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
1,101,102 中継装置
2 伝送路
3 伝送ユニット
4 第1通信端末
5,51〜56 第2通信端末
7,71,72 第1の中継器
10 信号中継部
15 記憶部
16 中継制御部
17 情報収集部
21 第1の伝送路
22 第2の伝送路
34 返送期間

Claims (6)

  1. 第1の通信信号を通過させる第1の中継器を介して第1の伝送路と第2の伝送路とが接続されており、前記伝送路を伝送される前記第1の通信信号により第1通信端末間で通信が行われるとともに、前記第1の通信信号に重畳される第2の通信信号により第2通信端末間で通信が行われる通信システムに用いられる中継装置であって、
    前記第1の伝送路と前記第2の伝送路との間に接続され前記第1の伝送路と前記第2の伝送路とのうち中継元となる一の前記伝送路から中継先となる他の前記伝送路へ前記第2の通信信号を中継する信号中継部と、
    前記第2通信端末の各々について前記信号中継部から見て前記第1の伝送路と前記第2の伝送路とのどちら側に接続されているかを表す端末情報を記憶する記憶部と、
    前記信号中継部に前記中継元から入力された前記第2の通信信号の送信先および前記端末情報に基づいて、前記信号中継部における前記第2の通信信号の中継機能の有効・無効を切り替える中継制御部とを備え、
    前記中継制御部は、前記中継先となる前記伝送路側に接続された前記第2通信端末が前記送信先に含まれていれば前記中継機能を有効にし、前記中継先となる前記伝送路側に接続された前記第2通信端末が前記送信先に含まれていなければ前記中継機能を無効にすることを特徴とする中継装置。
  2. 前記第2通信端末は複数台あって当該複数台のうち一部が親機で残りが子機となり、前記第2の通信信号は、ポーリング方式によって前記親機から複数台の前記子機に対して順次送信されることを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
  3. 前記伝送路に接続された前記第2通信端末の前記端末情報を当該第2通信端末から前記伝送路を介して通信により収集する情報収集部をさらに備え、前記記憶部には、前記情報収集部で収集された前記端末情報が記憶されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中継装置。
  4. 前記情報収集部は、前記信号中継部の起動時に前記端末情報を自動的に収集することを特徴とする請求項3に記載の中継装置。
  5. 前記第1の通信信号は、前記伝送路に接続された伝送ユニットから周期的に送信される時分割方式の伝送信号であって、送信先の前記第1通信端末からの返信を受け付ける返送期間を含んでおり、前記伝送ユニットは、前記第1通信端末から割込信号を受けると当該第1通信端末を送信先として前記伝送信号を送信し、
    前記第2通信端末は、前記伝送信号ごとに定められている通信適合期間に前記第2の通信信号を重畳させ、
    前記情報収集部は、前記信号中継部の起動時には、前記伝送ユニットに割込信号を送信することにより前記伝送信号における前記返送期間を前記通信適合期間として使用可能とし、当該返送期間に前記第2通信端末からの前記第2の通信信号を受けて前記端末情報を収集することを特徴とする請求項4に記載の中継装置。
  6. 請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の中継装置を複数台用いて前記伝送路が拡張された通信システムであって、各中継装置の前記情報収集部は、それぞれ前記伝送路を介して接続された他の中継装置が収集した前記端末情報を当該他の中継装置から取得することを特徴とする通信システム。
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