JP4816280B2 - ウェハプリアライメント装置、およびそれを備えた搬送システム、半導体製造装置 - Google Patents

ウェハプリアライメント装置、およびそれを備えた搬送システム、半導体製造装置 Download PDF

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本発明は、半導体製造装置や基板検査装置に関し、特にウエハの中心位置やノッチ位置を検出し、所望の位置へ位置決めをするウエハプリアライメント装置に関するものである。
従来、半導体製造装置や検査装置においては、ウエハプリアライメント装置が用いられている。ウェハプリアライメント装置は、ウェハの結晶方向を示す、外周部に施された切り欠き部(ノッチ)を検出して、ウェハを所望の方向へと回転させるとともに、その中心位置を位置決めする装置である。昨今のウェハプリアライメント装置は、該装置にウェハを載置するウェハ搬送ロボットなどの搬送機構と、該ロボットが搬送するウェハを収納するカセットとともに、所謂、局所的なクリーン環境が保持された搬送システム(フロントエンド装置などと呼ばれる)の一部として収納される。この搬送システムは、半導体製造装置や検査装置の前面に設置されて、半導体製造装置のウェハ処理チャンバや検査装置のステージといった主要部にウェハを搬送する役目を果たす。搬送システムは、主要部にウェハを搬送する前若しくは後に、ウェハプリアライメント装置によって、ウェハの位置決めと回転方向の位置を決定させる。
このウェハプリアライメント装置の従来例としては、例えば、図3のようなものがある。図3は、ウエハ端面を把持する方式のウエハプリアライメント装置の概略構成図である(例えば、特許文献1参照)。図3は装置の側面図を示している。
図3において、1はウエハ端部把持機構であり、前記ウエハ端部把持機構1は、爪部11、把持用ピン12、把持機構駆動部13から構成されている。図示しない搬送機構によって、ウエハ2がウエハプリアライメント装置上のウエハ搭載ステージ100に載置される。載置完了後、ウエハ端部把持機構1は、ウエハ2の半径方向に沿ってウエハ2の中心方向へ移動し、その結果爪部11によってウエハ2の端部が把持される。その後、ウエハにある図示しないウエハノッチを検出するノッチ位置検出部3を前記ウエハノッチが通過するように、ウエハ端部把持機構1によって把持されたウエハ2がウエハ搭載ステージ100とともに回転する。このときウエハ搭載ステージ100に設置された回転検出部101によって、ウエハ搭載ステージ100の回転角度は検出されている。ウエハ2が回転している途上において、前記ウエハノッチがノッチ位置検出部3に設置されているファイバセンサ31に向けてファイバセンサ光源32から発光された検知ビームを横切ったときの回転角度を知ることによってノッチ21の角度を特定することができる。そして、ノッチを横切ったときの角度の情報を元にウエハ2の角度を任意の位置に正確に位置決めすることができる。また、ウエハ2の中心位置はウエハ端部把持機構1がウエハ2を把持したときに決定しており、前記ウエハ端部把持機構1の繰り返し位置決め再現性が高く構成されているため、ウエハ2の位置決め再現性も高い。
特開2003-243294号公報
従来のウエハプリアライメント装置のウエハ搭載ステージの回転検出に使用される回転検出部には主にエンコーダが使用される。このエンコーダは、90°位相差エンコーダパルスのような連続的に回転情報が得られるタイプであったが、近年、ケーブルの省配線化やエンコーダパルスへのノイズ印可による誤動作対策やパルス伝送レート限界による高速回転対応のため、回転情報を間欠的にシリアル通信で伝送するようなシリアル伝送タイプのエンコーダの採用が増加している。
しかしながら、シリアル伝送タイプのエンコーダを採用した場合、回転情報が間欠的にしか得ることが出来ないため、時間的なズレが生じ、ノッチ位置検出部が、ウエハ搭載ステージに保持されて回転するウエハのノッチ位置を検出した時刻の回転情報と、実際のノッチ位置とが正確にあうことがなく、アライメント動作が高精度にできないといった問題があった。
そこで本発明は、シリアル伝送間の間欠的な回転情報を補正して、ノッチ位置検出手段であるセンサ出力変化点の回転情報を演算算出することで正確なノッチ位置を検出し、高精度なアライメント動作が可能なウエハプリアライメント装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、ウェハを保持して回転するウェハ搭載ステージと、前記ウェハのノッチを検出するノッチ位置検出部と、前記ウェハ搭載ステージの回転位置を検出する回転検出部と、前記ノッチ位置検出部が前記ノッチを検出したときの変化信号と前記回転検出部からの回転情報とから前記ノッチの位置を特定する演算処理部と、を備え、前記回転検出部からの前記回転情報が、所定の間隔毎に送出されるシリアル通信形式で送出されるウェハプリアライメント装置において、前記演算処理部は、最新の前記回転情報を更新しながら保持する第一のメモリと、第二のメモリと、タイマと、を備え、前記ノッチ位置検出部からの前記変化信号を取得すると、前記変化信号を取得したときの直前の前記回転情報を前記第一のメモリに保持し、前記変化信号を取得した直後の前記回転情報を前記第二のメモリに保持し、前記変化信号を取得したときから前記直後の回転情報を取得するまでの時間を前記タイマで計測し、前記直前の回転情報と前記直後の回転情報と前記時間と前記シリアル通信の前記所定の間隔とから、前記所定の間隔の途中で取得した前記変化信号時の前記回転情報を演算し、前記変化信号時の回転情報を前記ウェハのノッチ位置であると判断すること、を特徴とするウェハプリアライメント装置とした。
また、請求項2に記載の発明は、ウェハを収納するカセットと、該カセットから前記ウェハを搬出するウェハ搬送ロボットと、該ウェハ搬送ロボットによって載置された前記ウェハをアライメントするウェハプリアライメント装置と、を備えた搬送システムにおいて、前記ウェハプリアライメント装置が請求項1記載のウェハプリアライメント装置であること、を特徴とする搬送システムとした。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2記載の搬送システムを備えたこと、を特徴とする半導体製造装置とした。

本発明によれば、回転検出部に使うエンコーダは、90°位相差エンコーダパルスのような連続的に回転情報が得られるタイプだけでなく、回転情報を間欠的にシリアル通信で伝送するようなシリアル伝送タイプのエンコーダを採用しても、シリアル伝送間の間欠的な回転情報を補正して、ノッチ位置検出手段であるセンサ出力変化点の回転情報を演算算出することで正確なノッチ位置を検出し、高精度なアライメント動作が可能なウエハプリアライメント装置を提供できる。
以下、本発明の方法の具体的実施例について、図に基づいて説明する。
図1は、本発明のウエハプリアライメント装置の構成を示すブロック図である。
図1において、1はウエハ端部把持機構であり、11爪部、12把持用ピン、13把持機構駆動部から構成されている。2はウエハ、3はノッチ位置検出部であり、31ファイバセンサ、32ファイバセンサ光源から構成されている。4は演算処理部であり、CPU42、クロック41、シリアル通信受信部46、第一のメモリ44、第二のメモリ45、タイマ43、センサ変化検出処理部47から構成されている。
本実施例は次のように実行される。
図示しない搬送機構(例えばウェハ搬送ロボット)によって、ウエハ2がウエハプリアライメント装置上のウエハ搭載ステージ100に載置される。載置完了後、ウエハ端部把持機構1は、ウエハ2の半径方向に沿ってウエハ2の中心方向へ移動し、その結果爪部11によってウエハ2の端部が把持される。その後、ウエハにある図示しないウエハノッチを検出するノッチ位置検出部3を前記ウエハノッチが通過するように、ウエハ端部把持機構1によって把持されたウエハ2がウエハ搭載ステージ100とともに回転する。
このときウエハ搭載ステージ100に設置された回転検出部(エンコーダ)101によって、ウエハ搭載ステージ100の回転角度は検出され、回転角度情報はシリアル通信でシリアル通信受信部46に間欠的に送信する。
ウエハ2が回転している途上において、前記ウエハノッチがノッチ位置検出部3に設置されているファイバセンサ31に向けて、ファイバセンサ光源32から発光された検知ビームを横切ったときに、センサ変化検出処理部47はセンサの変化を判断し、CPU42にセンサ変化を通知すると共に、タイマ43に時間計測開始信号を送信する。
CPU42はシリアル通信時間毎又はクロック41のタイミングで一定時間にシリアル通信受信部46で受信した回転角度情報を処理している。処理した回転角度情報は常に最新の情報が第一のメモリ44に更新保持されており、センサ変化検出処理部47からのセンサ変化通知をうけると、第一のメモリ44の更新保持を停止し、次に処理した回転角度情報は第二のメモリ45に保持すると同時に時間計測中のタイマ43に時間計測停止信号を送信し、時間計測を確定させる。
上記の内容について、演算処理部4で取得した値を図2のタイムチャートで説明する。
CPU42は、シリアル通信時間T421で回転角度情報を処理しており、処理された回転角度情報は、常に最新の情報が第一のメモリ44に更新保持されている。
センサ変化検出処理部47は、センサ変化検出471すると、センサ変化通知をCPU42に送る。これにより、CPU42は第一のメモリ44の更新保持を停止するので、第一のメモリ44には直前エンコーダ値A461が保持される。
CPU42は、次の処理の直後、直後エンコーダ値B462を第二のメモリ45に保持する。
一方、タイマ43は、センサ変化検出処理部47からCPU42に送信するセンサ変化通知と同時に送信される時間計測開始信号で時間計測を開始し、CPU42が直後エンコーダ値B462を第二のメモリ45に保持したと同時に送信される時間計測停止信号で時間計測を停止し、タイマ値C431を確定させる。
上記で取得された直前エンコーダ値A461と、直後エンコーダ値B462と、タイマ値C431と、既に分かっているシリアル通信時間T421を使用して、以下のように演算算出をおこない、センサ変化点のエンコーダ値Dを求める。
一定回転速度でエンコーダ増加方向に回転させた場合、
D=A+(B−A)×((T−C)/T)で計算される。
なお、回転の加減速中でCPU42が加減速情報を認識していれば、加減速を加味した演算も可能となる。
また、本実施例のようなウエハ端面を把持する方式のウエハプリアライメント装置だけでなく、ウエハ裏面吸着方式のウエハプリアライメント装置など把持方法が異なったものにも有効である。
以上のように、時間的ズレを補正した前記センサ変化点のエンコーダ値Dを使用して、ノッチ位置を検出することで、90°位相差エンコーダパルスのような連続的に回転情報が得られるタイプと同様に、回転情報を間欠的にシリアル通信で伝送するようなシリアル伝送タイプのエンコーダを採用しても、正確なノッチ位置を検出し、高精度なアライメント動作が可能となる。
また、シリアル伝送タイプのエンコーダが採用できることで、ケーブルの省配線化、耐ノイズ性向上、高速回転対応可能化といった効果もある。
本発明の実施例におけるプリアライメント装置を示すブロック図 本発明の実施例におけるプリアライメント装置のタイムチャート 従来のウエハプリアライメント装置の構成を示す側面図
符号の説明
1 ウエハ端部把持機構
11 爪部
12 把持ピン
13 把持機構駆動部
2 ウエハ
3 ノッチ位置検出部
31 ファイバセンサ
32 ファイバセンサ光源
4 演算処理部
41 クロック
42 CPU
421 シリアル通信時間T
43 タイマ
431 タイマ値C
44 第一のメモリ
45 第二のメモリ
46 シリアル通信受信部
461 直前エンコーダ値A
462 直後エンコーダ値B
47 センサ変化検出処理部
100 ウエハ搭載ステージ
101 回転検出部

Claims (3)

  1. ウェハを保持して回転するウェハ搭載ステージと、前記ウェハのノッチを検出するノッチ位置検出部と、前記ウェハ搭載ステージの回転位置を検出する回転検出部と、前記ノッチ位置検出部が前記ノッチを検出したときの変化信号と前記回転検出部からの回転情報とから前記ノッチの位置を特定する演算処理部と、を備え、前記回転検出部からの前記回転情報が、所定の間隔毎に送出されるシリアル通信形式で送出されるウェハプリアライメント装置において、
    前記演算処理部は、
    最新の前記回転情報を更新しながら保持する第一のメモリと、第二のメモリと、タイマと、を備え、
    前記ノッチ位置検出部からの前記変化信号を取得すると、前記変化信号を取得したときの直前の前記回転情報を前記第一のメモリに保持し、前記変化信号を取得した直後の前記回転情報を前記第二のメモリに保持し、前記変化信号を取得したときから前記直後の回転情報を取得するまでの時間を前記タイマで計測し、前記直前の回転情報と前記直後の回転情報と前記時間と前記シリアル通信の前記所定の間隔とから、前記所定の間隔の途中で取得した前記変化信号時の前記回転情報を演算し、前記変化信号時の回転情報を前記ウェハのノッチ位置であると判断すること、
    を特徴とするウェハプリアライメント装置。
  2. ウェハを収納するカセットと、該カセットから前記ウェハを搬出するウェハ搬送ロボットと、該ウェハ搬送ロボットによって載置された前記ウェハをアライメントするウェハプリアライメント装置と、を備えた搬送システムにおいて、前記ウェハプリアライメント装置が請求項1記載のウェハプリアライメント装置であること、を特徴とする搬送システム。
  3. 請求項2記載の搬送システムを備えたこと、を特徴とする半導体製造装置。
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