JP4816172B2 - 圧縮機 - Google Patents
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Description
(1)ケーシング
ケーシング10は、略円筒状の胴部ケーシング部11と、胴部ケーシング部11の上端部に気密状に溶接される椀状の上壁部12と、胴部ケーシング部11の下端部に気密状に溶接される椀状の底壁部13とを有する。そして、このケーシング10には、主に、ガス冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構15と、スクロール圧縮機構15の下方に配置される駆動モータ16とが収容されている。このスクロール圧縮機構15と駆動モータ16とは、ケーシング10内を上下方向に延びるように配置される駆動軸17によって連結されている。そして、この結果、スクロール圧縮機構15と駆動モータ16との間には、間隙空間18が生じる。
スクロール圧縮機構15は、図1に示されるように、主に、ハウジング23と、ハウジング23の上方に密着して配置される固定スクロール24と、固定スクロール24に噛合する可動スクロール26とから構成されている。以下、このスクロール圧縮機構15の構成部品についてそれぞれ詳述していく。
ハウジング23は、その外周面において周方向の全体に亘って胴部ケーシング部11に圧入固定されている。つまり、胴部ケーシング部11とハウジング23とは全周に亘って気密状に密着されている。このため、ケーシング10の内部は、ハウジング23下方の高圧空間28とハウジング23上方の低圧空間29とに区画されていることになる。また、このハウジング23には、上端面が固定スクロール24の下端面と密着するように、固定スクロール24がボルト38により締結固定されている。また、このハウジング23には、上面中央に凹設されたハウジング凹部31と、下面中央から下方に延設された軸受部32とが形成されている。そして、この軸受部32には、上下方向に貫通する軸受孔33が形成されており、この軸受孔33に駆動軸17が軸受34を介して回転自在に嵌入されている。また、このハウジング23には可動スクロール26の背面と対向する平面部にシールリング溝23aが掘られており、そのシールリング溝23aには、シールリング70が収容されている。
固定スクロール24は、主に、鏡板24aと、鏡板24aの下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ24bとから構成されている。鏡板24aには、圧縮室40(後述)に連通する吐出通路41と、吐出通路41に連通する拡大凹部42とが形成されている。吐出通路41は、鏡板24aの中央部分において上下方向に延びるように形成されている。拡大凹部42は、鏡板24aの上面に凹設された水平方向に広がる凹部により構成されている。そして、固定スクロール24の上面には、この拡大凹部42を塞ぐように蓋体44がボルト44aにより締結固定されている。そして、拡大凹部42に蓋体44が覆い被せられることによりスクロール圧縮機構15の運転音を消音させる膨張室からなるマフラー空間45が形成されている。固定スクロール24と蓋体44とは、図示しないパッキンを介して密着させることによりシールされている。
可動スクロール26は、主に、鏡板26aと、鏡板26aの上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ26bと、鏡板26aの下面に形成された軸受部26cと、鏡板26aの両端部に形成されるオルダムキー溝(図示せず)とから構成されている。そして、この可動スクロール26は、オルダムキー溝にオルダムリング39(後述)が嵌め込まれることによりハウジング23に支持される。また、軸受部26cには駆動軸17の上端が嵌入される。可動スクロール26は、このようにスクロール圧縮機構15に組み込まれることによって駆動軸17の回転により自転することなくハウジング23内を公転する。そして、可動スクロール26のラップ26bは固定スクロール24のラップ24bに噛合させられており、両ラップ24b,26bの接触部の間には圧縮室40が形成されている。そして、この圧縮室40では、可動スクロール26の公転に伴い、両ラップ24b,26b間の容積が中心に向かって収縮する。本実施形態に係る高低圧ドーム型スクロール圧縮機1では、このようにしてガス冷媒を圧縮するようになっている。
(概要)
シールリング70は、可動スクロール26の背面およびハウジング23と共同して背圧空間を形成するための部材である。このシールリング70は、切断方向に沿って見た場合において図27に示されるような刃線を有する切断刃80を一方向に動かして図30〜32に示されるような環状部材7を1回切断することによって製造されるものであって、切断後は図19に示されるように、第1凸状部72、接合部73、本体部71、および第2凸状部74の順に連結される環状柱体となる(なお、図3〜6には上側、下側、外周側、および内周側から見た時の切断線を示している。また、図7および図8にはA−A断面およびB−B断面(切断部の中央付近の断面)を示している。)。なお、具体的な切断方法については後に詳述する。また、環状部材7は、図30〜32に示されるように、上下に中心点C2を有する円環状の平面Pu,Pbを、外周側および内周側に中心軸C1を有する円筒面Po,Piを、外周側の上端側に面取り面Ptを、内周側の上端に第2環状辺L2を、内周側の下端に第3環状辺L3を、そして、外周側の下端に第4環状辺L4を有している。そして、この環状部材7は、切断刃80によって適切に切断されシールリング70となった後、上側の円環状の平面(以下、上側円環状平面という)Puが可動スクロール26の背面に対向するように配置される。なお、このとき、当然であるが、下側の円環状の平面(以下、下側円環状平面という)Pbはシールリング溝23aの底面23cに対向し、外周側の円筒面(以下、外周側円筒面という)Poはシールリング溝23aの外壁面23bに対向し、内周側の円筒面(以下、内周側円筒面という)Piはシールリング溝23aの内壁面23dに対向することになる。そして、これらの面のうち、上側円環状平面Puおよび外周側円筒面Poはシール面として機能する。
−切断刃−
本実施の形態に用いられる切断刃80は、切断方向に沿って見た場合において図27に示される刃線を有する。この刃線は、切断方向に沿って見た場合において、第1刃線81、第2刃線82、および第3刃線83から構成されている。第1刃線81は、切断方向に沿って見た場合において直線となっている。第2刃線82は、切断方向に沿って見た場合において第1刃線81の一端から第1刃線81に対して約90°の角度方向に向かって延びている。第3刃線83は、切断方向に沿って見た場合において第1刃線81の他端から弧線を描きながら第2刃線82が延びる側とは逆側に向かって延びている。
先ず、環状部材7を側方から見た場合において、環状部材7の中心軸C1と切断刃80の切断方向とが約45°をなし、また、切断刃80の切断方向に沿って見たときに環状部材7の半径方向と第1刃線81とが直交し且つ第1刃線81が環状部材7の上側円環状平面Puにのみ重なり、第2刃線82が面取り面Ptと交差し、第3刃線83が第2環状辺L2、内周側円筒面Pi、および第3環状辺L3と交差するように、環状部材7と切断刃80とをセットする。この状態で切断刃80を降ろしていくと、第1刃線81は上側円環状平面Puから円筒部材7に侵入して外周側円筒面Poへと抜け、第2刃線82は上側円環状平面Puから円筒部材7に侵入して面取り面Ptを通って外周側円筒面Poへと抜け、第3刃線83は第2環状辺L2から円筒部材7に侵入して上側円環状面Puと内周側円筒面Piの一部とを同時に抜けた後、内周側円筒面Piの他部および第3環状辺L3を抜け、さらに下側円環状面Pbの一部を抜けた後、下側円環状面Pbの他部と外周側円筒面Poの一部を同時に抜け、最後に第4環状辺L4を抜ける。なお、環状部材7のセット方向を変更すれば、逆側からの切断ももちろん可能である。
圧縮機1が運転状態になり、可動スクロール26が旋回運動をし出すと、背圧空間が高圧になる。このときに、シールリング70は、第1刃線81により切断された部分がスライドしてシールリング溝23aの外壁面および可動スクロールの背面と密着する。
また、このスクロール圧縮機構15には、固定スクロール24とハウジング23とに亘り、連絡通路46が形成されている。この連絡通路46は、固定スクロール24に切欠形成されたスクロール側通路47と、ハウジング23に切欠形成されたハウジング側通路48とが連通するように形成されている。そして、連絡通路46の上端、即ちスクロール側通路47の上端は拡大凹部42に開口し、連絡通路46の下端、即ちハウジング側通路48の下端はハウジング23の下端面に開口している。つまり、このハウジング側通路48の下端開口により、連絡通路46の冷媒を間隙空間18に流出させる吐出口49が構成されていることになる。
オルダムリング39は、上述したように、可動スクロールの自転運動を防止するための部材であって、ハウジング23に形成されるオルダム溝(図示せず)に嵌め込まれている。なお、このオルダム溝は、長円形状の溝であって、ハウジング23において互いに対向する位置に配設されている。
駆動モータ16は、本実施の形態において直流モータであって、主に、ケーシング10の内壁面に固定された環状のステータ51と、ステータ51の内側に僅かな隙間(エアギャップ通路)をもって回転自在に収容されたロータ52とから構成されている。そして、この駆動モータ16は、ステータ51の上側に形成されているコイルエンド53の上端がハウジング23の軸受部32の下端とほぼ同じ高さ位置になるように配置されている。
下部主軸受60は、駆動モータ16の下方の下部空間に配設されている。この下部主軸受60は、胴部ケーシング部11に固定されるとともに駆動軸17の下端側軸受を構成し、駆動軸17を支持している。
吸入管19は、冷媒回路の冷媒をスクロール圧縮機構15に導くためのものであって、ケーシング10の上壁部12に気密状に嵌入されている。吸入管19は、低圧空間29を上下方向に貫通すると共に、内端部が固定スクロール24に嵌入されている。
吐出管20は、ケーシング10内の冷媒をケーシング10外に吐出させるためのものであって、ケーシング10の胴部ケーシング部11に気密状に嵌入されている。なお、吐出管20の内端開口、即ち流入口は、ケーシング10の中心線に向かって開口されている。
駆動モータ16が駆動されると、駆動軸17が回転し、可動スクロールが自転することなく公転運転を行う。すると、低圧のガス冷媒が、吸入管19を通って圧縮室40の周縁側から圧縮室40に吸引され、圧縮室40の容積変化に伴って圧縮され、高圧のガス冷媒となる。そして、この高圧のガス冷媒は、圧縮室40の中央部から吐出通路41を通ってマフラー空間45へ吐出され、その後、連絡通路46、スクロール側通路47、ハウジング側通路48、吐出口49を通って間隙空間18へ流出し、案内板58と胴部ケーシング部11の内面との間を下側に向かって流れる。そして、このガス冷媒は、案内板58と胴部ケーシング部11の内面との間を下側に向かって流れる際に、一部が分流して案内板58と駆動モータ16との間を円周方向に流れる。なお、このとき、ガス冷媒に混入している潤滑油が分離される。一方、分流したガス冷媒の他部は、モータ冷却通路55を下側に向かって流れ、モータ下部空間にまで流れた後、反転してステータ51とロータ52との間のエアギャップ通路、または連絡通路46に対向する側(図1における左側)のモータ冷却通路55を上方に向かって流れる。その後、案内板58を通過したガス冷媒と、エアギャップ通路又はモータ冷却通路55を流れてきたガス冷媒とは、間隙空間18で合流して吐出管20の内端部36から吐出管20に流入し、ケーシング10外に吐出される。そして、ケーシング10外に吐出されたガス冷媒は、冷媒回路を循環した後、再度吸入管19を通ってスクロール圧縮機構15に吸入されて圧縮される。
(1)
本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機1では、シールリング70の本体部71と第1凸状部72との間に接合部73が設けられており、この接合部73には応力分散面Pc3が設けられている。このため、この高低圧ドーム型圧縮機1では、従来品に比べて、シールリング70の第1凸状部71の付け根部分が折れにくくなっている。したがって、この高低圧ドーム型圧縮機1では、シール構造の寿命を従来品よりも長くすることができる。
本発明の実施の形態に係る高低圧ドーム型圧縮機1では、シールリング70の上側であって外周側の部分に面取りが施されている。このため、この高低圧ドーム型圧縮機1では、シールリング外周部分の摩耗による段差の発生をなくし、ひっかかり現象を防止する。また、可動スクロールとハウジングの隙間へのシールリングの挟まれを防止する。つまり、この高低圧ドーム型圧縮機1では、シール構造の寿命を従来品よりも長くすることができる。
(A)
先の実施の形態では密閉型の高低圧ドーム型圧縮機1が採用されたが、圧縮機は、高圧ドーム型の圧縮機であってもよい。また、半密閉形や開放型の圧縮機であってもよい。
先の実施の形態に係る圧縮機1では一方のスクロール部材が固定されるタイプのスクロール圧縮機構15が採用されたが、スクロール圧縮機は、両歯や共回りタイプのスクロール圧縮機であってもよい。
先の実施の形態に係る圧縮機1では自転防止機構としてオルダムリングが採用されていたが、自転防止機構としてピン、ボールカップリング、クランク等、いかなる機構が採用されてもよい。
先の実施の形態では圧縮機1が冷媒回路内で用いられる場合を例に挙げたが、用途に付いては空調用に限定するものではなく、単体もしくはシステムに組込まれて用いられる圧縮機や送風機、過給機、ポンプなどであってもよい。
先の実施の形態に係るシールリング70では応力分散面Pc3が曲面であったが、応力分散面は平面であってもよい。このようなシールリングは、切断方向に沿って見た場合において図28に示されるような刃線を有する切断刃90を一方向に動かして図30〜32に示されるような環状部材7を1回切断することによって製造される。ここで、切断刃90は、切断方向に沿って見た場合において、第4刃線91、第5刃線92、および第6刃線93から構成されている。第4刃線91は、切断刃80の第1刃線81と同様に、切断方向に沿って見た場合において直線となっている。第5刃線92は、切断刃80の第2刃線82と同様に、切断方向に沿って見た場合において第4刃線91の一端から第4刃線91に対して約90°の角度方向に向かって延びている。第6刃線93は、切断方向に沿って見た場合において第4刃線91の他端から第4刃線91に対して約225°の角度方向に向かって延びている。なお、第6刃線93が第4刃線91となす角度は、210°〜225°であるのが好ましい。かかる場合、十分に応力が分散できるためである。
先の実施の形態に係るシールリング70では、この第2凸上部74の先端部が応力分散面Pc3に対応するR形状となっていたが、この先端部は切断されて、円弧方向に直交する面に平行な端面されてもかまわない。
7 環状部材
23 ハウジング
23a シールリング溝(溝部)
23b シールリング溝(溝部)の外壁面
23d シールリング溝(溝部)の内壁面
23c シールリング溝(溝部)の底面
26 可動スクロール
26a 鏡板
26b ラップ(渦巻部)
26c 軸受部
70 シールリング
71 本体部
72 第1凸状部
73 接合部
74 第2凸状部
80,90 切断刃
81,91 第1刃線
82,92 第2刃線
83,93 第3刃線
Pa2 第1スライド面(第1摺動面)
Pa4 第2スライド面(第2摺動面)
Pb 下側円環状平面(第12反対面)
Pc3 応力分散面
Pi 内周側円筒面(第11反対面)
Po 外周側円筒面(第11シール面)
Po1 第1外周側部分円筒面(第1シール面)
Po2 第2外周側円筒面(第3シール面)
Po3 第3外周側円筒面(第5シール面)
Po4 第4外周側部分円筒面(第7シール面)
Pu 上側円環状平面(第12シール面)
Pu1 第1上側円弧状平面(第2シール面)
Pu2 第2上側略方形状平面(第4シール面)
Pu3 第3上側略方形状平面(第6シール面)
Pu4 第4上側略方形状平面(第8シール面)
Claims (7)
- 鏡板(26a)と、前記鏡板の第1板面から前記第1板面に垂直な方向に向かって渦巻形状を保持しながら延びる渦巻部(26b)とを有する可動スクロール(26)と、
円環状であって断面方形の溝部(23a)を有するハウジング(23)と、
前記溝部に収容されるシールリング(70)と、
を備え、
前記シールリングは、第1凸状部(72)を一方の端部とし、第2凸状部(74)を他方の端部として、前記第1凸状部、接合部(73)、本体部(71)、および前記第2凸状部の順に連結される環状柱体であり、
前記本体部は、前記溝部の外壁面(23b)に対向する部分円筒状の面である第1シール面(Po1)と、前記鏡板の前記第1板面の裏側の面である第2板面に対向する円弧状の平面である第2シール面(Pu1)とを有し、
前記第1凸状部は、前記第1シール面の中心軸(C1)と同一の中心軸および前記第1シール面と同一の半径を有する部分円筒状の面である第3シール面(Po2)と、第2シール面と同一平面上にあって前記第2シール面を構成する辺のうち前記溝部の外壁面に対向する円弧状の辺の中心点(C2)および半径と同一の中心点および同一の半径を有する円弧状の辺を持つ面である第4シール面(Pu2)と、前記第3シール面を構成する辺のうち前記溝部の底面(23c)に対向する辺(L21)と前記第4シール面を構成する辺のうち前記溝部の内壁面(23d)に対向する辺(L22)とを含む面である第1摺動面(Pa2)とを有し、
前記接合部は、前記第1シール面の中心軸と同一の中心軸および前記第1シール面と同一の半径を有する部分円筒状の面である第5シール面(Po3)と、第2シール面と同一平面上にあって前記第2シール面を構成する辺のうち前記溝部の外壁面に対向する円弧状の辺を含む面である第6シール面(Pu3)と、前記本体部の前記接合部側の端面を構成する頂点のうち前記溝部の底面側であって前記溝部の内壁面側に位置する頂点(V31)と前記第1凸状部の接合部側の端面を構成する辺のうち前記第1摺動面に相当する辺(L23)とを含む面である応力分散面(Pc3)とを有し、
前記第2凸状部は、前記第1シール面の中心軸と同一の中心軸および前記第1シール面と同一の半径を有し前記第1シール面と連続する部分円筒状の面である第7シール面(Po4)と、第2シール面と同一平面上にあって前記第2シール面を構成する辺のうち前記溝部の内壁面に対向する円弧状の辺(L41)の中心点(C2)および半径と同一の中心点および同一の半径を有する円弧状の辺を持つ面である第8シール面(Pu4)と、前記第7シール面を構成する辺のうち前記鏡板の前記第2板面に対向する辺(L42)と前記第8シール面を構成する辺のうち前記溝部の外壁面に対向する辺(L43)とを含む面であって前記第1摺動面に対向する面である第2摺動面(Pa4)とを有する、
圧縮機(1)。 - 前記シールリングは、切断方向に沿って見た場合において直線となる刃線である第1刃線(81,91)と、前記切断方向に沿って見た場合において前記第1刃線の一端から前記第1刃線に対して0°以上180°未満の角度方向に向かって延びる第2刃線(82,92)と、前記切断方向に沿って見た場合において前記第1刃線の他端から前記第1刃線に対して180°よりも大きく270°よりも小さい角度方向に延びる第3刃線(83,93)とを有する切断刃(80,90)を一方向に動かして断面方形の環状部材(7)を1回切断することによって生じるものである、
請求項1に記載の圧縮機。 - 前記第1摺動面は、前記可動スクロールの旋回運動中に一部が前記第2摺動面の一部と接触する、
請求項1または2に記載の圧縮機。 - 前記第2凸状部は、本体部側と反対側の端面が前記第1シール面の円弧方向に直交する面に平行である、
請求項1から3のいずれかに記載の圧縮機。 - 前記第1シール面と前記第2シール面とから形成される角部、前記第3シール面と前記第4シール面とから形成される角部、および前記第5シール面と前記第6シール面とから形成される角部は、前記可動スクロールの旋回運動中に生じる前記可動スクロールと前記ハウジングとの最大隙間よりも大きく面取りされている、
請求項1から4のいずれかに記載の圧縮機。 - 鏡板(26a)と、前記鏡板の第1板面から前記第1板面に垂直な方向に向かって渦巻形状を保持しながら延びる渦巻部(26b)とを有する可動スクロール(26)と、
円環状であって断面方形の溝部(23a)を有するハウジング(23)と、
前記溝部に収容されるシールリング(70)と、
を備え、
前記シールリングは、前記溝部の外壁面に対向する円筒状の面である第11シール面(Po)と、前記鏡板の前記第1板面の裏側の面である第2板面に対向する円環状の平面である第12シール面(Pu)と、前記溝部の内壁面に対向する円筒状の面である第11反対面(Pi)と、前記溝部の底面に対向する円環状の平面である第12反対面(Pb)とを有する断面方形の環状部材(7)を、切断方向に沿って見た場合において直線となる刃線である第1刃線(81,91)と、前記切断方向に沿って見た場合において前記第1刃線の一端から前記第1刃線に対して0°以上180°未満の角度方向に向かって延びる第2刃線(82,92)と、前記切断方向に沿って見た場合において前記第1刃線の他端から前記第1刃線に対して180°よりも大きく270°よりも小さい角度方向に向かって延びる第3刃線(83,93)とを有する切断刃(80,90)を前記第1刃線が前記第11シール面および前記第12シール面のみを通り抜け、前記第2刃線が前記第11シール面、前記第12シール面、および前記第11シール面を構成する辺のうち前記第2板面側の辺のみを通り抜け、前記第3刃線が前記第11シール面、前記第12シール面、前記第11反対面、前記第12反対面、前記第11シール面を構成する辺のうち前記溝部の底面側の辺(L4)、および前記第11反対面を構成する辺(L2,L3)のみを通るように一方向に動かして1回切断することによって生じるものである、
圧縮機。 - 前記第11シール面と前記第12シール面とから形成される角部は、前記可動スクロールの旋回運動中に生じる前記可動スクロールと前記ハウジングとの最大隙間よりも大きく面取りされている、
請求項6に記載の圧縮機。
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