JP4815090B2 - Haemophilusinfluenzae外膜タンパク質およびワクチン接種におけるその使用 - Google Patents

Haemophilusinfluenzae外膜タンパク質およびワクチン接種におけるその使用 Download PDF

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、新たに同定されたHaemophilus influenzaキメラ蛋白質およびこのタンパク質をコードするポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、このキメラ蛋白質を単離する方法およびHaemophilus influenzae感染症の治療に使用するためのワクチン組成物に関する。
【0002】
(発明の背景)
Haemophilus influenzae(Hi)は、グラム陰性の球桿菌であり、かつ完全なヒト片利共生生物である。Hiの株は、多糖莢膜中に被包されているかまたは被包されていないかのいずれかであり、したがって、型識別可能な(被包性の)および型識別不能な(非被包性の)株に分類される。
【0003】
Hiの被包性病原性株は、主に6歳以下の子供の侵襲性疾患を惹起するが、これに限られるものではない。たとえば、Haemophilus influenzaeタイプb(Hib)は、子供の髄膜炎および他の侵襲性感染症の主な原因である。Hib感染症に有効なワクチンは存在するが、多糖莢膜に対する抗体の産生に依拠するものであり、したがって、型識別不能なHaemophilus influenzae(ntHi)に対しては効力がない。
【0004】
型識別不能なHaemophilus influenzae(ntHi)は、定着株の大部分を占め、侵襲性であることはまれであるが中耳炎、静脈洞炎、慢性結膜炎および慢性のまたは増悪した下気道感染症を含めて粘膜疾患の大きな原因になっている。現在、約30%、ntHiでは62%程度が、ペニシリンに対して耐性をもつ。保菌は、子供で44%、大人で約5%と推定されており、何ヶ月も持続することがある。ntHiにより惹起される中耳炎に対して、病原機序についても宿主免疫応答についても十分に明らかにされていない。
【0005】
中耳炎は、2歳未満の子供によく見られる疾患である。それは、急性の局所的障害または全身的障害の徴候を伴って中耳に流体が存在することにより定義づけられる。急性徴候としては、耳痛、耳漏、難聴が挙げられ、全身的徴候としては、発熱、嗜眠、過敏、食欲不振、嘔吐または下痢が挙げられる。Streptococcus pneumoniaeおよび型識別不能なHaemophilus influenzae(ntHi)は、こうした状態を惹起する主要な細菌であり、それぞれ培養種の25〜50%および15〜30%を占める。Moraxella catarrhalisは、この疾患の他の代表的原因である。さらに、ntHiは、再発性中耳炎の原因の53%を占める。子供の約60%および80%は、それぞれ1歳および3歳までにこの疾患の少なくとも1つのエピソードを経験する(10ヶ月頃がピークである)。
【0006】
ntHiに対する防御免疫が存在するという証拠はある。しかし、天然に生じるエピトープ(外膜タンパク質P2、P4、P6)の抗原連続変異が、宿主の免疫防御を回避するntHiの能力に関して主要な役割を果たしている。
【0007】
したがって、Haemophilus influenzaeに対するさらなる有効なワクチン、特に、現在利用可能なHi多糖ワクチンによる作用を受けない型識別不能なHaemophilus influenzaeに対するワクチンが必要とされている。
【0008】
主要外膜タンパク質(MOMP)P5は、H. influenzaeの熱変性可能な外膜タンパク質である。P5は、呼吸器ムチンまたはRSV感染呼吸器上皮細胞に結合することにより付着因子としてntHi病理発生に関与する可能性がある(Reddy et al. (1996) Infect. Immun. 64:1477-1479; Jiang et al. (1999) Infect. Immun. 65:1351-1356)。この結合活性は、該タンパク質の表面露出領域により媒介されうる。該タンパク質は、種々のモデルにおいて防御抗原であることが明らかにされている。
【0009】
該タンパク質の構造に関して矛盾する報告がある。該タンパク質は集合コイルドコイルから構成された線毛構造をとると報告されているが、これは、P5と、4つの表面露出ループを有する8ストランドβバレル形成性タンパク質であるE. coli OmpAとの間で観測された配列類似性に矛盾する(Munson et al. (1993) Infect Immun. 61:4017-4020)。
【0010】
慢性気管支炎を有する患者では、ntHiによる持続感染期間中、そのOMP P5配列が改変されたntHi変異株が現われる。異なる解剖学的部位からの単離株もまた、そのような変異性を示す。しかしながら、この変異性は、ほとんど4つの領域に限られている。これらの領域は、表面に露出されると推定される領域、したがって免疫系圧に暴露される可能性のある領域に相当する。感染における、P5変異株の出現は、ntHiについての回避機構でありうるか、またはこれにより細菌が異なる解剖学的部位に定着することができるようにするものと考えられる(Webb and Cripps (1998) J. Med. Microbiol. 47:1059-1067; Duim et al. (1997) Infect. Immun. 65:1351-1356)。それにもかかわらず、マウス抗P5精製抗体は同種のおよび少数の異種のntHi株に対して殺細菌性をもつことが明らかにされている(Quigley-Reape et al. (1995) Abstr. E70, p239. In Abstracts ofthe 95th ASM general meeting 1995)。
【0011】
LB1(f)は、ntHi1128株由来のMOMP P5の配列から誘導される19アミノ酸ペプチドである(領域Arg117〜Gly135を占有する)。P5の一次配列の解析により、このペプチドは、P5の第3の露出ループとしておよび潜在的なB細胞エピトープとして定義づけられた。LB1(f)ペプチド;リンカーペプチド;およびT細胞エピトープを含むキメラフィンブリンペプチド(LB1ペプチドと呼ばれる)で動物を免疫すると、MOMP P5に対する防御免疫応答が誘発され、続いてntHiに暴露された動物においてntHiの定着が低減される(US 5,843,464を参照されたい)。
【0012】
H. influenzaeの1つの株だけに由来するタンパク質抗原をワクチンに使用することに伴う問題は、得られる防御の大部分が同種チャレンジに限られる傾向があることである[Bakaletz et al. (1997) Vaccine 15:955-961 ; Haase et al. (1991) Infect. Immun. 59:1278-1284; Sirakova et al. (1994) Infect. Immun. 62:2002-2020]。ntHi外膜タンパク質には抗原多様性があるので、ntHiと同じように不均質な1群の生物に対して広く有効なワクチンを開発するには新しいストラテジーが必要となる。
【0013】
WO 99/64067には、MOMP P5(またはこのタンパク質の天然に存在する変異体)を発現する広範にわたる異種Haemophilus influenzae株に対するワクチンとしてのLB1(f)ペプチドのより有効な使用が開示されている。これには、異種ntHi MOMP P5タンパク質中に存在するLB1(f)ペプチドの集団を定義づけるLB1(f)ペプチドの3つの抗原基の同定が含まれていた。これらのペプチドのキメラは、多種多様なntHi株に対して防御免疫応答を取得するための免疫原として提案された。
【0014】
存在する問題は、有効な免疫原としてこれらのペプチドを最適に機能させるために、それらは、天然の構造のエピトープを認識してそれに結合する抗体を生成させることができなければならないことである。
【0015】
したがって、本発明は、エピトープがその天然のコンフォメーションにおいてさらに良好に免疫系により認識されるように、LB1(f)ペプチドを他の外膜タンパク質の表面露出ループに挿入するか、または好ましくはMOMP P5自体の中に戻すことにより、LB1(f)ペプチドの有効性を増加させる方法に関する。本発明のそのような組換え外膜タンパク質は、次の利点のうちの1つ以上を有する:重要なLB1(f)Bエピトープの置かれている状況は、より良好な免疫認識および免疫原性に有利な状況である(拘束構造をとる);防御LB1(f)エピトープは、防御LB1(f)ペプチドに免疫応答が集中するように、外膜タンパク質由来の超可変非防御エピトープと置換可能である;組換え改変外膜タンパク質は、広範にわたるntHi株に対するより良好な防御免疫応答を提供するのに役立つ。
【0016】
(発明の概要)
本発明の目的は、1つ以上の表面露出ループを含んでなる組換え外膜タンパク質を提供することである。ここで、該タンパク質の1つ以上の天然の表面露出ループ(これらのループは天然の野生型タンパク質に存在する)は、配列番号1〜8(いずれもLB1(f)ペプチドを含む)からなる群より選択されたアミノ酸配列またはこれらと少なくとも75%の同一性を有しntHiのMOMP P5の対応する抗原決定部位を免疫学的に模擬しうる該配列の抗原関連変異体を含む1つ以上の改変ループと置換されている。
【0017】
好ましくは、組換え外膜タンパク質は、型識別不能なHaemophilus influenzaeまたはMoraxella catarrhalisに由来する天然(野生型)外膜タンパク質から誘導される。これは、単一分子中にH. influenzaeに対するさらなる防御抗原を提供するうえで、または中耳炎の2つの原因:ntHiおよびMoraxella catarrhalisに対して宿主を防御することのできる単一分子を提供するうえで有利である。
【0018】
好ましい実施形態では、組換え改変MOMP P5タンパク質が提供される。そのようなタンパク質は、天然の防御コンフォメーション(これは好ましくは不変でなければならない)で第3のループ中に既にLB1(f)ペプチドを含有しているという点で有利である。もちろん、この実施形態で、ただ1つの(単一の)天然ループが、LB1(f)ペプチドを含むループとの置換により改変される場合、この単一の天然ループが天然OMPの第3のループ(これには既にLB1(f)ペプチドが含まれている)であるような実施形態は本発明に包含されない。
【0019】
さらなる目的は、そのようなタンパク質をコードするポリヌクレオチドを提供することである。本発明はまた、該タンパク質を単離する方法、およびHaemophilus influenzae感染症または中耳炎の治療に使用するためのワクチン組成物に関する。
【0020】
以下の図面および詳細な説明を参照することにより、本発明をより十分に理解することができよう。
【0021】
(図面の簡単な説明)
図面の説明については下記を参照されたい。
【0022】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明の外膜タンパク質
本発明の組換え外膜タンパク質は、少なくとも1つの表面露出ループを有する任意の天然(野生型)細菌外膜タンパク質から誘導することが可能である。好ましくは、該天然外膜タンパク質は、グラム陰性細菌、最も好ましくはHaemophilus influenzae(好ましくは型識別不能なH. influenzae)またはMoraxella catarrhalisに由来するものである。
【0023】
本発明の目的に合った種々のH. influenzae外膜タンパク質のDNA配列は公知であり、GenbankまたはWO 96/33276に記載されている。そのような開示の情報により、当業者は、ntHi由来の天然遺伝子をクローン化することが可能である。本発明の目的に合った好ましい天然ntHi外膜タンパク質は次のとおりである:P1(Bolduc et al. 2000 Infect. Immun. 68:4505);P2(Sikkema and Murphy (1992) Infect. Immun. 60:5204; Kyungcheol and Murphy (1997) Infect. Immun. 65:150; Neary et al. (1999) 99th Gen. meeting of the ASM, Poster E-10.; Duim et al. (1996) Infect. Immun. 64: 4673);P4;P5(WO 94/26304);D15(WO 94/12641);Omp26(WO 97/01638);HMW[1 & 2] (Barenkamp and Leininger (1992) Infect. Immun. 60:1302 ; Loosmore et al. WO00/20609 ; Loosmore et al. WO00/35477 ; Barenkamp WO9736914A);HMW[3 & 4] (Barenkamp et al. WO9736914-A1);HxuA (Cope et al. (1994) Mol. Microbiol. 13:863.; Hanson et al. (1992) PNAS 89:1973.);..HgpA(Jin et al. (1996) Infect. Immnu. 64:3134 ; Hanson et al. (1992) Infect. Immun. 60: 2257; Jin et al. (1999) Microbiology 145:905.);TbpA(Loosmore et al US 6,008,326; Loosmore et al. US 6,015,688);Hsf/Hia(Loosmore et al WO 00/55191; Barenkamp and StGemeIII (1996) Mol. Microbiol. 19:1215.);Hap(StGeme et al. (1994) Mol. Microbiol. 14:217.);Iomp1681 (GB 0025998.6);D15b(WO 00/47737);HasR(WO 00/50599);YadA;IgAprotease;およびVirG(GB 0026002.6)。
【0024】
本発明の目的に合った種々のMoraxella catarrhalis外膜タンパク質のDNA配列は公知であり、GenbankまたはWO 00/78968に記載されている。そのような開示の情報により、当業者は、Moraxella catarrhalis由来の天然遺伝子をクローン化することが可能である。本発明の目的に合った好ましい天然Moraxella catarrhalis外膜タンパク質は次のとおりである:OmpA;OmpB1/B2(Chen et al., WO 98/33814);OmpCD(Hsiao et al. (1995) Microb. Pathog. 19:215.);OmpE(Murphy et al. US 5,948,412);Omp106(WO 97/41731 & WO 96/34960);TbpA(WO 97/13785 & WO 97/32980);LbpA(WO 98/55606);CopB(Helminen et al. (1993) Infect. Immun. 61:2003-2010);OmplA1(WO 00/15802);D15(WO 99/63093);D15b(WO 00/52042);PilQ(WO 99/64448);Mip(WO 00/09694);HasR(WO 99/64602);OmpA(WO 00/71724);AperE(GB 9912038. 8);OmpF(GB 9912674.0);OmpS(GB 9912705.2);HutAl/A2(GB 9912838.1/GB 9913354. 8);FHA C(GB 9921693. 9);PorA(PCT/EP00/09034);CyaE(GB 9922829.8);UspA1 & UspA2(WO 93/03761);およびOmp2l。
【0025】
本発明の組換え外膜タンパク質
当業者は、周知の方法および上記の外膜タンパク質の既知のトポロジーモデルを用いて、天然外膜タンパク質の表面露出ループを容易に決定することができる。典型的には、当業者は、βストランド(外膜を横切る細菌OMPの二次構造)を探索する二次構造予測プログラムを実行することにより、これらのループがどこにあるかを決定するであろう。膜を横切るOMP中のβストランドは、長さ約10アミノ酸となる傾向および両親媒性をもつ傾向がある。OMPは外膜の内側から始まって内側で終了する傾向があるので、通常、βストランドのペアを探索する(合計で少なくとも2本のβストランドを探索するが、20本程度にまで及ぶこともある)。多くの場合、芳香族アミノ酸が、そのようなストランドの開始位置および/または終了位置を占める。表面露出ループは、βストランドのペア間に存在する。表面露出ループを同定する更なる指標としては、a)該ループが膜の内面上のループよりも長い傾向があること(2〜6個のアミノ酸に対して5〜30個以上のアミノ酸)、およびb)同一細菌の異なる株中の同一配列を比較した場合、該ループがきわめて変化に富む傾向があること(これに対してβストランド配列は保存される傾向がある)が挙げられる。好ましくは、表面露出ループを、相同な外膜タンパク質(20、30、40、50、60、70、80、または90%を超えるアミノ酸同一性を有する)の実験的に調べられたトポロジーモデル(または構造)を用いて決定する。表面露出ループを決定するための実験も存在し、この場合、ループは、タンパク質の、宿主中で抗体を誘発する部分(こうして集められた抗体を用いて、タンパク質一次配列上のどこに表面エピトープがあるかを決定することができる)であり、かつ、タンパク質の、プロテアーゼによって処理されやすい領域である。
【0026】
たとえば、(ntHiの)MOMP P5の4つの表面(外部)露出ループを、図1(グループ2b LB1(f) MOMP P5の保存的トポロジー)および図2(グループ1 LB1(f) MOMP P5のMOMP P5ループのトポロジーのより正確な描写)に示す。MOMP P5の他の変異体についても、当業者によって容易に決定することができる。なぜなら、外膜会合領域(図2に示されている)は、すべてのMOMP P5タンパク質間で高度に保存されているからである。したがって、図2において外膜の外面に沿って左から右に見て、A、F、D、G、A、G、WおよびCの境界残基は、おそらく、外膜と会合していると思われるので、4つの外部ループの位置は、正確に評価すれば、前述の境界残基よりも外側の、しかし該残基を含まない、4つのアミノ酸配列ということになる。
【0027】
LB1(f)ペプチドは、13〜約22個のアミノ酸からなる。このペプチドは、3つの主要な免疫学的グループ1、2、および3に分けられる(グループ2は、2つのわずかに異なるサブグループ2aおよび2bに細分される)。3つのグループに属する既知のLB1(f)ペプチド(およびその変異体)の大きなセットが、参照により本明細書に組み入れられるWO 99/64067に開示されている。
【0028】
LB1(f)ペプチドを含有するようになんらかの方法で野生型表面ループを改変する場合、(天然)表面露出ループを改変表面露出ループと置換する。したがって、この条件には、LB1(f)ペプチドが天然ループ上の任意の位置で標的ループ内に挿入(または配置)される場合が包含される。好ましくは、挿入は、ループの中心で行われる。ループの置換は、天然ループの配列の完全な変更または部分的な変更でありうる。部分的な変更は、ループに含まれる1、2、3、4、5個またはそれ以上のアミノ酸が対象となりうるが、好ましくは、ループ中のアミノ酸の連続配列が対象となる。好ましくは、全ループを置換するかまたはループの一方の末端の1〜2個のアミノ酸を除く全ループを置換する。X個のアミノ酸のループは、組換え外膜タンパク質の最適なフォールディングのためにX個のアミノ酸のペプチドと置換することが可能である。
【0029】
本発明の改変ループは、LB1(f)ペプチドを含むものでなければならない。これらのループは、本発明の組換え外膜タンパク質において非天然状態であるという意味で、改変されている(したがって、改変ループは、MOMP P5由来のループ3の野生型配列であってもよい)。WO 99/64067に開示されるように、LB1(f)ペプチドのグループには、配列番号1〜4で示される、グループの代表的なペプチドに対して少なくとも75%の同一性を有する多種多様な免疫学的に関連する変異配列が包含される。最も好ましくは、天然の表面露出ループを、MOMP P5由来の(好ましくは天然の)ループ3全体と完全に置換すべきである。そのような置換ループは、改変外膜タンパク質内でループ3 LB1(f)エピトープの天然のコンフォメーションをとる可能性が高い。ループ3全体の具体例を配列番号5〜8に示す。当業者であれば、MOMP P5配列を図2のトポロジーモデルと比較することによって、それらを容易に決定することが可能である。改変ループは、好ましくは13〜75アミノ酸の長さであり、より好ましくは15〜50、さらに好ましくは20〜40、最も好ましくは約30アミノ酸の長さである。
【0030】
LB1(f)ペプチドは、グループ1、2a、2b、および3の代表的なペプチド(それぞれ、配列番号5、6、8、および7のループ3配列全体の中に含まれる配列番号1、2、4、および3)ならびにこれらのペプチドの抗原関連変異体(またはループ3配列全体)に関連づけられる。「抗原関連変異体」は、天然の変異体(具体例としてはWO 99/64067に開示されているペプチド)、または、MOMP P5タンパク質のLB1(f)抗原決定部位を免疫学的に模擬する人為的に改変された変異体のいずれかでありうる。ペプチドの抗原関連変異体は、配列番号1〜8で提供されるペプチドのうちの1つに対して少なくとも75%のアミノ酸配列同一性(より好ましくは少なくとも85%、最も好ましくは少なくとも95%の同一性)を有し、しかも、型識別不能なHaemophilus influenzaeのMOMP P5の対応する抗原決定部位を免疫学的に模擬しうるものでなければならない。本発明において「ntHiのMOMP P5の対応する抗原決定部位を免疫学的に模擬する」とは、外膜タンパク質のループに挿入されるかもしくはそれと置換される(変異)ペプチド(またはループ3全体)が、MOMP P5内のその天然環境に置かれた野生型LB1(f)配列(WO 99/64067の表2、3、および4に列挙されている)のうちの1つを特異的に認識する抗体を誘発することができることと定義し、および/または、外膜タンパク質のループに挿入されるかもしくはそれと置換される(変異)ペプチド(またはループ3全体)が、MOMP P5内のその天然状況に置かれた野生型LB1(f)配列(WO 99/64067の表2、3、および4に列挙されている)のうちの1つを認識するのと同一の免疫特異的抗体によって認識されうることと定義する。好ましくは、以上で使用される認識試験は、先に定義した抗体を用いるELISA試験において一方の配列(野生型または変異型)が他方の配列(それぞれ変異型または野生型)の結合力の30、40、50、60、70、80、90%を超える結合力を有するというものである。最も好ましくは、変異型配列は、型識別不能なH. influenzaeから宿主を防御しうるという点で、野生型配列とほぼ等価である。
【0031】
抗原関連変異体は、アミノ酸を付加、挿入、置換または欠失したものであってよい。好ましい変異体は、保存的(好ましくは単一の)アミノ酸置換によって指示物と区別されるものである。
【0032】
標準的な周知の分子生物学的方法(たとえば、標準的教科書Sambrook et al. ; "Molecular Cloning a Laboratory Manual" (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Pressを参照されたい)を用いて、当業者はそのようなペプチド挿入および置換を達成することができる。特に、天然外膜タンパク質標的のDNA配列を知ることにより、天然ループ配列をコードするヌクレオチド配列を、改変ループ配列をコードするヌクレオチド配列とPCRにより置換すべく、プライマーを簡単にデザインすることが可能である。
【0033】
好ましい実施形態では、天然外膜タンパク質標的はMOMP P5自体である。ループ1、2、3および4の配列は、図2に見ることができる。驚くべきことに、本発明の改変MOMP P5タンパク質は、次の利点のうちの1つ以上を有する:LB1(f)ペプチドは、その天然環境において該ペプチドに対して有効な最適免疫応答が得られる天然のコンフォメーションをとるのにより有利な位置に配置される;(ループ1、2および4内の)高度に可変的な非防御性のループ構造は、これらのエピトープ以外に免疫応答が集中するように、除去してよい;広範なntHi株に対する防御免疫を宿主に提供することのできる単一の免疫原性MOMP P5分子を作製することができる;単一分子内の異なるループ上にLB1(f)ペプチドがクラスター化することにより、広範なntHi株に対する宿主の免疫応答が相乗的に改良される。
【0034】
好ましくは、タンパク質の第3のループは変更せずに残す。このことは、このループが天然のコンフォメーションでLB1(f)ペプチドを既に有しているので有利である。
【0035】
好ましくは、改変MOMP P5タンパク質は、ループ1、2および4のうちの1つ以上(好ましくはすべて)が、異なるグループ1、2a、2bまたは3のLB1(f)ペプチドを含む改変ループと(任意の順序で)置換されたものであって、またこの改変ループが、ループ3に残存するLB1(f)ペプチドと異なるグループに属するものである。たとえば、ループ3ペプチドがグループ3に属する場合、天然ループ1、2および4は、それぞれ(実際には任意の順序で)、グループ1、2aおよび2bペプチドまたはそれらの抗原関連変異体を含む改変ループと置換することができる。好ましくは、LB1(f)ペプチドは、配列番号1〜4(各グループのペプチドを代表するものを含む)の群から選択される。天然ループ全体をループ3配列全体と置換する場合、好ましくは、ループ3配列は、配列番号5〜8(各LB1(f)グループを代表するものを含む)の群から選択される。
【0036】
あるいは、改変MOMP P5タンパク質は、ループ1および2のうちの1つ以上(好ましくは両方)が、異なるグループ1、2a、2bまたは3のLB1(f)ペプチドを含む改変ループと(任意の順序で)置換されたものであって、またこの改変ループが、ループ3に残存するLB1(f)ペプチドと異なるグループに属し、そしてループ4が、さらなるH. influenzae防御エピトープを含む改変ループと置換されたものである。そのようなさらなるエピトープは、好ましくは、ntHi由来のMOMP P2のループ5または6に含まれるペプチドである。好ましくは、ループ4全体は、ループ5または6 MOMP P2ペプチド配列全体である改変ループと置換される(これらのループ領域を明確に規定するMOMP P2のトポロジーモデルは当技術分野で公知である:Kyungcheol and Murphy (1997) Infect. Immun. 65:150 ; Neary et al. (1999) 99th Gen. meeting of the ASM, Poster E-10. ; Duim et al. (1996) Infect. Immun. 64:4673)。好ましくは、LB1(f)ペプチドは、配列番号1〜4の群から選択される。天然ループ全体をループ3配列全体と置換する場合、好ましくは、ループ3配列は、配列番号5〜8(各LB1(f)グループを代表するものを含む)の群から選択される。
【0037】
さらに、4つのループ領域すべてをインタクトな状態のまま有する本発明のMOMP P5タンパク質の末端剪断体(truncation)もまた、本発明のタンパク質であるとみなす。
【0038】
本発明のポリヌクレオチド
本発明のさらなる態様は、本発明の組換え外膜タンパク質をコードするDNAまたはRNA分子である。これを確立する際、コドン使用の縮重が関係する。好ましくは、さまざまな発現宿主中で発現させるのに最適である周知のコドンを利用すべきである。好ましくは、LB1(f)をコードするヌクレオチドは、WO 99/64067の表6〜8に与えられている野生型配列と同一の配列をもつ。
【0039】
本発明はまた、すべての上記ポリヌクレオチドに対して、相補的なポリヌクレオチドを提供する。
【0040】
本発明のポリヌクレオチドを本発明のポリペプチドの組換え生産に使用する場合、ポリヌクレオチドは、成熟ポリペプチドのみに対するコード配列であってもよいし;あるいはリーダーもしくは分泌配列、プレ-、プロ-もしくはプレプロ-タンパク質配列、または他の融合ペプチド部分をコードする配列のような他のコード配列を有するリーディングフレーム中の成熟ポリペプチドに対するコード配列であってもよい。たとえば、融合ポリペプチドの精製を容易にするマーカー配列をコードすることができる。本発明のこの態様の特定の好ましい実施形態では、マーカー配列は、pQEベクター(Qiagen, Inc.)中に提供されGentz et al., Proc Natl Acad Sci USA (1989) 86:821-824に記載されているヘキサ-ヒスチジンペプチドであるか、またはHAタグであるか、またはグルタチオン-s-トランスフェラーゼである。ポリヌクレオチドにはまた、転写非翻訳配列、スプライシングおよびポリアデニル化シグナル、リボソーム結合部位ならびにmRNAを安定化させる配列のような、非コード5'および3'配列が含まれていてもよい。
【0041】
ベクター、宿主細胞、発現
本発明のさらなる態様は、適合性宿主細胞中に存在するときに本発明の組換え外膜タンパク質を発現しうる、本発明のDNAまたはRNA分子を含んでなる発現ベクター、およびこの発現ベクターを含んでなる宿主細胞である。
【0042】
このほかの実施形態は、染色体内に本発明のDNAまたはRNA分子を含有してなる組換え宿主である(該分子は、ゲノム上の既知のヌクレオチド配列を用いる相同的組換えのような周知の方法によって容易に組み込むことが可能である)。このとき、該分子は、本発明の組換え外膜タンパク質を発現するのに好適な状況に置かれている。
【0043】
組換え生産を行うために、本発明のポリヌクレオチド用の発現系またはその一部分を組み込むべく宿主細胞に遺伝工学的処理を施すことができる。宿主細胞中へのポリヌクレオチドの導入は、Davis et al., BASIC METHODS IN MOLECULAR BIOLOGY (1986)およびSambrook et al., MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N. Y. (1989)のような多くの標準的実験マニュアルに記載されている方法により、たとえば、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE-デキストラン媒介トランスフェクション、トランスベクション、マイクロインジェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、トランスダクション、スクレープローディング、バリスティック導入またはインフェクションにより行うことができる。
【0044】
適切な宿主の代表的な例としては、髄膜炎菌、連鎖球菌、ブドウ球菌、E. coli、StreptomycesおよびBacillus subtilis細胞のような細菌細胞;酵母細胞およびAspergillus細胞のような真菌細胞;Drosophila S2およびSpodoptera Sf9細胞のような昆虫細胞;CHO、COS、HeLa、C127、3T3、BHK、HEK 293およびBowes黒色腫細胞のような動物細胞;ならびに植物細胞が挙げられる。本発明のDNA分子を宿主細胞のゲノムに組み込む場合、好ましくは、宿主は、ntHiまたはMoraxella catarrhalisである。
【0045】
多種多様な発現系を使用することができる。そのような系としては、特に、染色体、エピソームおよびウイルスに由来する系、たとえば、細菌プラスミド由来のベクター、バクテリオファージ由来のベクター、トランスポゾン由来のベクター、酵母エピソーム由来のベクター、挿入エレメント由来のベクター、酵母染色体エレメント由来のベクター、バキュロウイルス、SV40などのパポバウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウイルスおよびレトロウイルスのようなウイルス由来のベクター、ならびにそれらの組み合わせに由来するベクター、具体的には、コスミドやファージミドのようにプラスミドの遺伝エレメントとバクテリオファージの遺伝エレメントとに由来するベクターが挙げられる。発現系は、発現を調節および惹起する制御領域を含有していてもよい。一般的には、宿主中でポリペプチドを生産すべくポリヌクレオチドの保持、増殖、または発現を行うのに好適な任意の系またはベクターを使用することが可能である。たとえばSambrook et al., MOLECULAR CLONING, A LABORATORY MANUAL (前出)に記載されているようなさまざまな周知の常法のいずれかを用いて、適切なヌクレオチド配列を発現系に挿入することが可能である。
【0046】
組換え発現ペプチド / ポリペプチドの精製
本発明のさらなる態様は、本発明の組換え外膜タンパク質を生産する方法である。この方法には、該タンパク質を生産するのに十分な条件下で宿主細胞(発現ベクター内に本発明のDNA分子が含まれているかまたはその染色体内に組み込まれているかのいずれか)を培養すること、および組換え外膜タンパク質を回収することが含まれる。タンパク質を精製産物として回収してもよい。また既知の方法を用いて、宿主細胞から生成されうるブレブ(外膜小胞)調製物内にタンパク質を回収してもよい(特に、グラム陰性細菌、好ましくはntHiまたはM.catarrhalisである場合)。既知の方法(WO 92/01791を参照されたい)を用いて、宿主細胞から生成されうるゴースト(外膜)調製物内にタンパク質を回収してもよい(特に、グラム陰性細菌、好ましくはntHiである場合)。最後に、宿主細菌由来の死滅全細胞、生存全細胞、または生存-弱毒化全細胞の調製物内にタンパク質を回収してもよい。
【0047】
本発明のタンパク質を含有する宿主から外膜小胞またはゴーストを単離する方法については、当業者の一般常識の範囲内にある。そのような方法の利点は、本発明の組換え外膜タンパク質が小胞内に適切にフォールディングされて保持されるので、免疫原として使用する場合、その天然のコンフォメーションが免疫系に提示されることである。
【0048】
本発明のタンパク質は、硫酸アンモニウム沈殿またはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含めて周知の方法により、組換え細胞培養物から回収および精製することができる。単離および精製の際にポリペプチドが変性した場合、タンパク質をリフォールディングするための周知の方法を用いて、活性なコンフォメーションを再生することが可能である。
【0049】
ベクター中のキメラLB1(f)ポリペプチドの遺伝子配列を、ポリペプチドの精製に役立つヒスチジンタグ配列でタグづけすることができるが、上記の方法のうちの1つでヒスチジンタグのないポリペプチドを精製することもできるので、それは本発明に必須の要素ではない。
【0050】
ワクチン
本発明のさらなる態様は、製薬上許容される賦形剤中の免疫原性量(好ましくは有効量または防御量)の本発明の組換え外膜タンパク質(単離もしくは精製されているか、あるいは外膜小胞、ゴースト、または死滅全細胞、生存全細胞、もしくは生存-弱毒化全細胞の調製物中に存在するかのいずれか)および任意のアジュバントを含んでなるワクチン組成物(または免疫原性組成物)である。これに関連して、免疫原性量を、ワクチン接種を受けた宿主中で抗体応答を誘発するのに十分なタンパク質の量と定義する。
【0051】
本発明のさらなる態様は、Haemophilus influenzae疾患(好ましくは、中耳炎、静脈洞炎、結膜炎、または下気道感染症)を予防または治療するための、製薬上許容される賦形剤中の免疫原性量の本発明の組換え外膜タンパク質および任意のアジュバントの使用;有効量の前述のワクチン(有効量とは、ntHi感染症から宿主[たとえば、チンチラ]をある程度防御することのできる量を指す)を哺乳動物に投与することを含んでなる、Haemophilus influenzae感染症に罹患しやすい哺乳動物中における免疫応答の誘発方法;ならびに有効量の本発明のワクチンを哺乳動物に投与することを含んでなる、Haemophilus influenzae感染症の予防方法である。
【0052】
本発明のワクチンは、多種多様なntHi株に対する交差防御免疫応答を誘発しうる(特に、1つ以上の改変ループをntHi外膜タンパク質に組み込んだ場合)。
【0053】
本発明の好ましいワクチンには、1つ以上の改変ループ領域を含む改変M.catarrhalis外膜タンパク質が含まれているの。なぜならば、かかる調製物は、単一分子で免疫化することによって中耳炎から宿主をより効果的に防御しうるからである。
【0054】
ワクチン調製については、Vaccine Design ("The subunit and adjuvant approach" (eds. Powell M.F. & Newman M.J). (1995) Plenum Press New York)に概説されている。
【0055】
さらに、本発明のタンパク質は、好ましくは、本発明のワクチン製剤中でアジュバント化される。好適なアジュバントとしては、水酸化アルミニウムゲル(ミョウバン)またはリン酸アルミニウムのようなアルミニウム塩が挙げられるが、カルシウム、鉄または亜鉛の塩であってもよいし、アシル化チロシン、またはアシル化糖、カチオンもしくはアニオン誘導体化多糖、またはポリホスファゼンの不溶性懸濁液であってもよい。他の公知のアジュバントとしては、CpG含有オリゴヌクレオチドが挙げられる。このオリゴヌクレオチドは、CpGジヌクレオチドがメチル化されていないことが特徴である。そのようなオリゴヌクレオチドは周知であり、たとえば、W096/02555に記載されている。
【0056】
さらなる好ましいアジュバントは、TH1型の免疫応答を優先的に誘発するものである。高レベルのTh1型サイトカインは、所与の抗原に対する細胞媒介性免疫応答の誘発を促す傾向があり、一方、高レベルのTh2型サイトカインは、抗原に対する体液性免疫応答の誘発を促す傾向がある。好適なアジュバント系としては、たとえば、モノホスホリルリピドA、好ましくは3-デ-O-アシル化モノホスホリルリピドA(3D-MPL)、または3D-MPLとアルミニウム塩との組み合わせが挙げられる。CpGオリゴヌクレオチドもまた、優先的にTH1応答を誘発する。増強された系としては、モノホスホリルリピドAとサポニン誘導体との組み合わせ、特に、WO 94/00153に開示されているような、QS21と3D-MPLとの組み合わせ、またはWO 96/33739に開示されているような、QS21がコレステロールでクエンチされている反応原性がより低い組成物が挙げられる。水中油型エマルション中にQS21 3D-MPLおよびトコフェロールを含んでなる、特に効力の高いアジュバント製剤が、WO 95/17210に記載されている。これは好ましい製剤である。
【0057】
本発明のワクチン組成物は、好ましくは、経口的に、鼻腔内に、または非経口的に投与される(たとえば、皮下注射、筋肉内注射、静脈内注射、皮内注射、経皮注射など)。非経口投与に好適な製剤としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および、レシピエントの血液と製剤を等張化させる溶質を含有していてもよい水性および非水性の無菌注射液;ならびに、懸濁化剤または粘稠化剤を含んでいてもよい水性および非水性の無菌懸濁剤が挙げられる。製剤は、1回用量または複数回用量の容器、たとえば、密封アンプルやバイアルに入れてもよいし、使用直前に無菌液体担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態で保存してもよい。上述したように、ワクチン製剤はアジュバントを含んでいてもよい。用量は、ワクチンの比活性に依存し、通常の実験によって容易に決定することができる。それは、典型的なワクチン被接種者において顕著な有害副作用を起こすことなく免疫防御応答を誘発する量でなければならない(典型的にはタンパク質抗原1〜100μg、好ましくは5〜50μg、最も典型的には5〜25μgの範囲である)。
【0058】
さらなる他の態様は、本発明のポリヌクレオチドを含んでなる免疫学的/ワクチン製剤に関する。そのような技術は当技術分野で公知である。たとえば、Wolff et al., Science, (1990) 247:1465-8を参照されたい。
【0059】
本発明のタンパク質は、増強された殺細菌活性を得るべく、H. influenzaeの他のタンパク質に由来する抗原と組み合わせて多価サブユニットワクチンとして投与することができる。また、H. influenzae bのPRP莢膜多糖(好ましくは、破傷風トキソイドのようなタンパク質にコンジュゲートされたもの)などの多糖抗原と組み合わせて投与することもできる。他のタンパク質のエピトープと組み合わせて投与するために、本発明のタンパク質を、個別に、混合物として(たとえば、外膜小胞調製物内に入れて)、またはコンジュゲートもしく遺伝的融合ポリペプチドとして投与する。コンジュゲートは、タンパク様物質を連結するための標準的な方法によって形成される。本発明のタンパク質は、他の生物(たとえば、被包性または非被包性の、細菌、ウイルス、真菌および寄生生物)の抗原と組み合わせて使用することができる。たとえば、本発明のタンパク質は、中耳炎または他の疾患に関与する他の微生物の抗原と組み合わせると効果的である。こうした微生物としては、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus pyrogenesグループA、Staphylococcus aureus、RSウイルスおよびMoraxella catarrhalisが挙げられる。
【0060】
ntHiが原因の中耳炎に対する可能性のあるワクチンとしての本発明のタンパク質の評価は、チンチラ動物モデルで行うことができる(WO 99/64067)。このモデルは、子供の中耳炎の発症を模擬したものであり、アデノウイルスおよびntHiを1週間ずらして逐次的に鼻腔内投与することに基づく。この条件では、細菌は、鼻咽頭に定着した後、エウスタキオ管を通って中耳に侵入することができる。そこに進入してしまうと、ntHiが増殖して、子供で観察されるのと同じような炎症過程が誘発されるであろう。
【0061】
ワクチンの評価において、チンチラが能動免疫を獲得するときまでに、チャレンジの時点で、それらは齢をとりすぎているので、鼻腔内経路でntHiを接種することができない。すなわち、たとえアデノウイルスで前感染を行ったとしても、それらはほとんど中耳炎を発症しないことになる。別のチャレンジ経路として、頭蓋骨を貫通して中耳(水疱)に細菌を直接接種することが利用される。水疱を介したチャレンジの必要性を回避すべく、受動移入/チャレンジプロトコルを使用することもできる。
【0062】
これらのチャレンジタイプのいずれを用いても、それぞれ中耳内の炎症のレベルまたは中耳圧の変化および中耳内の流体の存在を評価する耳鏡観察(外耳を介した観察)またはティンパノメトリーにより、疾患の重症度を記録することができる。ワクチンの有効性は、重症度および/または炎症の持続期間の減少ならびに耳および鼻咽頭への定着の減少によって決定される。
【0063】
本発明のワクチンは、本発明のタンパク質がチンチラ上皮咽喉細胞へのntHiの付着を阻害するかまたはin vivoで鼻咽頭へのntHiの定着を防止しうるかを調べることにより、さらに評価することができる。鼻咽頭への定着は、中耳炎の発症に必要な最初の段階であるので、この定着阻害もまた、中耳炎の発症を阻害するのに役立つであろう。
【0064】
引用文献は、参照により本明細書に組み入れるものとする。
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】 MOMP P5のアミノ酸配列。4つの外部ループの位置の保存的評価が示されている。ループ3は、グループ2b LB1(f)ペプチドに相当する。
【0066】
【図2】 nthi 1128株由来のMOMP P5の外膜に組み込まれた部分のトポロジーモデル(ループ3はグループ1 LB1(f)ペプチドに相当する)。外膜の外面に沿って左から右に見て、A、F、D、G、A、G、WおよびCの境界残基は、おそらく、外膜と会合していると思われる。したがって、4つの外部ループの位置のおおまかな(かつより正確な)評価をすると、前述の境界残基よりも外側の、しかし該残基を含まない、4つのアミノ酸配列ということになる。

Claims (10)

  1. 型識別不能なヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenza)MOMP P5キメラタンパク質であって、
    配列番号9の1番目から37番目までのアミノ酸を含む第1領域、
    配列番号9の38番目から57番目までのアミノ酸、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7及び配列番号8からなる群から選択される第1ループを含む第2領域、
    配列番号9の58番目から88番目までのアミノ酸を含む第3領域、
    配列番号9の89番目から100番目までのアミノ酸、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7及び配列番号8からなる群から選択される第2ループを含む第4領域、
    配列番号9の101番目から135番目までのアミノ酸を含む第5領域、
    配列番号9の136番目から150番目までのアミノ酸、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7及び配列番号8からなる群から選択される第3ループを含む第6領域、
    配列番号9の151番目から180番目までのアミノ酸を含む第7領域、
    配列番号9の181番目から204番目までのアミノ酸、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7及び配列番号8からなる群から選択される第4ループを含む第8領域、及び、
    配列番号9の205番目から353番目までのアミノ酸を含む第9領域、
    を含む、ただし、第1、2、3又は4ループの少なくとも1つは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7及び配列番号8からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、かつ、前記領域はそれぞれ共有結合されている、前記タンパク質
  2. 第3ループを含む第6領域が、配列番号9の136番目から150番目までのアミノ酸からなるように選択される、請求項1に記載のキメラタンパク質。
  3. 第1領域が配列番号9の1番目から37番目までのアミノ酸からなる、
    第3領域が配列番号9の58番目から88番目までのアミノ酸からなる、
    第5領域が配列番号9の101番目から135番目までのアミノ酸からなる、
    第7領域が配列番号9の151番目から180番目までのアミノ酸からなる、及び、
    第9領域が配列番号9の205番目から353番目までのアミノ酸からなる、
    請求項1に記載のキメラタンパク質
  4. 第2領域が、配列番号9の38番目から57番目までのアミノ酸、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7及び配列番号8からなる群から選択される第1ループからなる、
    第4領域が、配列番号9の89番目から100番目までのアミノ酸、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7及び配列番号8からなる群から選択される第2ループからなる、
    第6領域が、配列番号9の136番目から150番目までのアミノ酸、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7及び配列番号8からなる群から選択される第3ループからなる、及び、
    第8領域が、配列番号9の181番目から204番目までのアミノ酸、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7及び配列番号8からなる群から選択される第4ループからなる、
    請求項3に記載のキメラタンパク質
  5. 第6領域が、配列番号9の136番目から150番目までのアミノ酸からなるように選択される第3ループからなる、請求項4に記載のキメラタンパク質
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の有効量のキメラタンパク質を含む免疫原性組成物
  7. 製薬上許容される賦形剤をさらに含む、請求項6に記載の免疫原性組成物
  8. アジュバントをさらに含む、請求項7に記載の免疫原性組成物
  9. ヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae)感染に罹患しやすい哺乳動物での免疫応答を誘発するための医薬の製造における、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有効量のキメラタンパク質、又は、請求項6〜8のいずれか1項に記載の有効量の免疫原性組成物の使用。
  10. 哺乳動物がヒトである、請求項9に記載の使用。
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