JP4815070B2 - トイレット用水の処理剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレット用水の処理剤に関し、特に循環式あるいは吸引式等のトイレット用水を処理するに適した処理剤であって、優れた殺菌力、防臭性、持続性、隠蔽力を有することに加え、繊維製品等に対する染着による汚染のないトイレット用水の処理剤に関する。
【0002】
【技術背景】
航空機、鉄道車両、船舶、長距離バス等では、循環式トイレットや吸引式トイレットが使用されている。
循環式トイレットは、予め汚物タンクに適量の水を入れ、これにトイレット用水の処理剤を溶解しておき、使用の都度、循環ポンプにより洗浄水が循環して、便器(一般に、ボールと称される)を洗浄する方式である。
従って、使用2回目以降は洗浄水とともに排泄物が混入してくるので、循環式トイレット用水の処理剤は、洗浄力、着色力(隠蔽力) 、防臭力、殺菌力等が要求される。
【0003】
吸引式トイレットは、集中汚物タンクを減圧にし、各トイレットから汚物を吸引により集める方式であって、使用の都度、新しい水(再利用しない)でボールを洗浄するため、処理剤は特に着色力、防臭力を必要としないが、末端の処理業者が作業時に不快感を持たないよう、これらの能力を持たせることが望ましい。
【0004】
従来のトイレット用水の処理剤は、洗浄剤(界面活性剤)、殺菌剤、着色剤、防臭剤の外に、必要に応じて、消泡剤、防食剤等を含んでなる。
上記の洗浄剤(界面活性剤)としては非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤等が、殺菌剤としては塩素化フェノールの塩、塩素化シアヌール酸等の塩素系殺菌剤、2−ブロモー2−ニトロプロパンジオール−1,3等の臭素系殺菌剤、塩化ベンザルコニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン系殺菌剤が、防臭剤としては悪臭成分であるアンモニア、硫化水素等をマスキングするための香料が用いられている。
【0005】
着色剤としては直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応染料等の水溶性染料、分散染料、油溶性染料等の水不溶性染料、顔料等が用いられているが、これらの染料や顔料では、繊維への染着の問題、安定性の問題、殺菌剤との相溶性の問題等、種々問題があり、満足されていない。
【0006】
また、殺菌剤の中で塩素系のものを使用する場合には、塩素特有の刺激臭が鼻につき不快感があるばかりか、強い金属腐食の問題もある。
臭素系殺菌剤は、金属腐食が強く、しかも殺菌力が弱いため、カチオン系殺菌剤を補助するために少量用いられている程度である。
このような理由から、従来、殺菌剤としては、主にカチオン系殺菌剤が用いられている。
【0007】
加えて、着色剤として水溶性染料を用いた場合、衣服その他の繊維製品に染料が付着すると洗濯をしても落ちないという問題があるため、処理剤はもとより、処理剤を溶解した水の取り扱いは注意を必要とする。
なお、殺菌剤としてカチオン系殺菌剤が用いられている場合には、アニオン系の染料もしくはアニオン系の助剤を含む染料は、殺菌剤と反応し、隠蔽力が低下したり殺菌力が低下する問題を抱えている。
これに対し、カチオン系の塩基性染料は、カチオン系殺菌剤と反応しないため、殺菌効果を落としたり隠蔽力が低下する問題はないが、水溶性染料であるため繊維製品への染着という問題がある。
【0008】
一方、水不溶性染料および顔料は、室温において繊維への染着は無いものの、水に溶解せず、また水中で均一に分散しないため、時間の経過により沈殿し、隠蔽力で十分な効果が得られないという問題がある。
水不溶性染料または顔料を水系で分散させるため、界面活性剤を用いて分散化し、水中で長時間分散するようにしたものがあるが、これに用いられている界面活性剤は、通常アニオン界面活性剤であるため、トイレット処理剤の殺菌剤として主に用いられているカチオン系殺菌剤と反応を起こし、水不溶性染料または顔料の凝集、および殺菌力低下等を引き起こしてしまうため、使用できない。
【0009】
【発明の目的】
本発明は、従来のトイレット処理剤の優れた殺菌力、隠蔽力、防臭力を有することに加え、特に繊維に対する染着がないトイレット用水の処理剤を提供することを目的とする。
【0010】
【発明の概要】
本発明者等は、前述のような繊維への染着や殺菌力低下、染料および顔料の取扱いの不都合を解消して、上記の目的を達成するために、種々検討した結果、カチオン系殺菌剤を含有するトイレット処理剤に対し、非イオン性、カチオン性、両性のいずれかの界面活性剤で分散化された顔料や水不溶性染料からなる着色剤分散体を用いることが極めて有効であるとの知見を得た。
【0011】
この知見を下に、本発明者らは、更に検討を重ねた結果、殺菌剤としてカチオン系殺菌剤を使用しても、上記着色剤分散体を使用すれば、
a)上記着色剤が繊維へ付着した場合であっても、洗濯することにより、容易に着色が落ちること、
b)着色剤および界面活性剤とカチオン系殺菌剤との凝集は生じず、またこの殺菌剤の殺菌作用は消失しないこと、
c)界面活性剤で分散化された着色剤を使用しているため、長期間に渡って隠蔽力を保持できること、
を見出し、本発明を開発するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、四級アンモニウム塩系化合物からなるカチオン系殺菌剤を殺菌剤とするトイレット用水の処理剤であって、(i)ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルポリオキシエチレンエーテル、アルキルポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンエーテル、脂肪酸ポリオキシエチレンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビトールエステル、ポリオキシエチレンひまし油、アルキルポリオキシエチレンアミン、アルキルポリオキシエチレンアミド、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、及び脂肪酸ショ糖エステルの中の少なくとも1種の非イオン界面活性剤;(ii)第一級アミン塩、アシルアミノエチルジエチルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルポリオキシエチレンアミンの中の少なくとも1種のカチオン界面活性剤;及び(iii)アルキルベタイン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ソルビタンモノアルキレート、ソルビタンジアルキレート、ソルビタントリアルキレート、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマーの中の少なくとも1種の両性界面活性剤、の1種以上の界面活性剤で分散化された顔料、分散染料、油溶性染料の1種類以上からなる着色剤分散体を含むことを特徴とするトイレット用水処理剤を要旨とする。
【0013】
本発明における着色分散体中の着色剤は、トイレット用水中に存在する各種の物質(主として人の排泄物)に対する優れた隠蔽力は有するが、室温で衣服等の繊維製品への染着力が低いか全くないもの、あるいはたとえ付着しても水洗いや通常の洗剤を使用した洗濯により容易に落ちるものが好ましく、具体的には、顔料、分散染料、油溶性染料が挙げられる。
【0014】
この顔料としては、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、群青、紺青、酸化クロム、カーボンブラック等の無機顔料、アゾ顔料(モノアゾ、ジスアゾ、β−ナフトール、ナフトールAS、ベンズイミダゾロン、ジスアゾ縮合物等)、金属錯体顔料、イソインドリノンおよびイソインドリン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリノンおよびペリレン顔料、アントラキノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、ジオキサジン顔料、キノフタロン顔料等の有機顔料であり、例えば、C.I.(カラーイッデックス)ピグメント ブルー 15、C.I.ピグメント ブルー 15:1、C.I.ピグメント ブルー 15:2、C.I.ピグメント ブルー 15:3、C.I.ピグメント ブルー 22、C.I.ピグメント ブルー 60、C.I.ピグメント ブルー 64、C.I.ピグメント バイオレット 19、C.I.ピグメント バイオレット 23、C.I.ピグメント バイオレット 29、C.I.ピグメント バイオレット 30、C.I.ピグメント バイオレット 37、C.I.ピグメント バイオレット 40、C.I.ピグメント バイオレット 50、C.I.ピグメント グリーン 7、C.I.ピグメント グリーン36等が挙げられる。
【0015】
上記の分散染料や油溶性染料には、アゾ染料、アントラキノン染料、キノフタロン染料、複素環染料等があり、例えば、C.I.ディスパーズ ブルー 3、C.I.ディスパーズ ブルー 19、C.I.ディスパーズ ブルー 27、C.I.ディスパーズ ブルー 56、C.I.ディスパーズ ブルー 60、C.I.ディスパーズ ブルー 79、C.I.ディスパーズ ブルー 81、C.I.ディスパーズ ブルー 87、C.I.ディスパーズ ブルー 102、C.I.ディスパーズ ブルー 125、C.I.ディスパーズ ブルー 148、C.I.ディスパーズ ブルー 165、C.I.ディスパーズ ブルー183、C.I.ディスパーズ ブルー 186、C.I.ディスパーズ ブルー 301、C.I.ディスパーズ バイオレット 23、C.I.ディスパーズ バイオレット 26、C.I.ディスパーズ バイオレット 28 C.I.ディスパーズ バイオレット 35、C.I.ディスパーズ バイオレット57、C.I.ディスパーズ バイオレット 77、C.I.ディスパーズ グリーン 9、C.I.ソルベント ブルー 11、C.I.ソルベント ブルー 14、C.I.ソルベント ブルー 19、C.I.ソルベント ブルー 36、C.I.ソルベント バイオレット 13、C.I.ソルベント バイオレット 28、C.I.ソルベント グリーン 3、C.I.ソルベント グリーン 7等が挙げられる。
【0016】
以上の顔料、分散染料、油溶性染料は、いずれかを単独で使用してもよく、また2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】
これらの着色剤は、水に溶けないため、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤で分散化される。
【0018】
この非イオン界面活性剤としては、アルキルポリオキシエチレンエーテル、アルキルポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンエーテル、脂肪酸ポリオキシエチレンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビトールエステル、ポリオキシエチレンひまし油、アルキルポリオキシエチレンアミン、アルキルポリオキシエチレンアミド、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、脂肪酸ショ糖エステル等が、カチオン界面活性剤としては、第一級アミン塩、アシルアミノエチルジエチルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルポリオキシエチレンアミン等が、両性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ソルビタンモノアルキレート、ソルビタンジアルキレート、ソルビタントリアルキレート、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマー等が挙げられる。
これら界面活性剤は、何れかを単独で使用してもよく、また2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】
上記の界面活性剤の量は、上記の着色剤を分散化できる量であれば特に限定されないが、一般には、着色剤に対し1〜100重量%であり、これより多いとトイレット用水の処理剤中に占める量が多くなり、トイレット用水の処理剤における他の必要成分が入らなくなり、少ないと良好な分散状態が保てなくなる。
【0020】
上記の着色剤を上記の界面活性剤を用いて分散化する方法は、着色剤を分散媒体中に均一に分散化できればどのような方法でもよく、例えば界面活性剤と着色剤と水の外に、必要に応じて消泡剤、防腐剤、乾燥防止剤等を適宜含む状態で、3本ロールミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ペイントシェーカー等で分散、混合する方法を用いることができる。
【0021】
以上のように、本発明における着色剤分散体は、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤の1種以上で分散化された顔料、分散染料、油溶性染料の1種以上からなり、この着色分散体は、本発明によるトイレット用水の処理剤中に均一に分散できるものであるならどのようなものでも使用できるが、殺菌剤を含まない水系での分散状態が平均粒径で5μm以下の微粒子状をなすものが好ましく使用できる。
この分散状態での平均粒径が5μmより大きい粒子状をなす着色剤分散体を使用すると、該分散体中の着色剤は、界面活性剤で処理されていても、トイレット用水に長時間に渡って良好な分散状態を維持することが困難になり、例えば長時間のフライトを要する航空機等に使用される場合には、沈殿することが懸念される。
なお、このような分散状態での平均粒径が5μm以下の微粒子状をなす着色剤分散体を得るには、どのような方法であってもよいが、例えば、上記のような着色剤を、反応生成濾過後のウエット状態、あるいは一度乾燥した状態で、上記の界面活性剤や水等と共に、上記のミル等で分散、混合する方法等で得ることができる。
【0022】
この着色剤分散体は、本発明におけるトイレット用水の処理剤に用いる場合には、着色剤分散体を生成したままの液状品で用いてもよいし、この液状品を乾燥して粉末状として用いてもよい。
液状品として用いる場合は、水分調整し、安定な濃度にしておけば、長期間の保存が可能となる。乾燥し粉末状として用いる場合は、スプレードライ等の手法が採用できる。
【0023】
上記の着色剤分散体は、本発明のトイレット用水の処理剤全量に対し、該分散体中の顔料、分散染料、油溶性染料の1種以上からなる着色剤の量が0.1〜25重量%となるように配合するのが好ましい。これ未満であると、着色剤による隠蔽効果が悪くなり、これより多いと、この隠蔽効果が飽和し、不経済となる。
【0024】
上記の着色剤分散体と共に本発明のトイレット用水の処理剤に配合されるカチオン系殺菌剤は、四級アンモニウム塩系化合物であり、具体的には、塩化ベンザルコニウム、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキル(牛脂)トリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキル(ヤシ)トリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキル(ヤシ)アルキルベンジルアンモニウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジオレインジメチルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンドデシルモノメチルアンモニウムクロライド、アルキル(ヤシ)イソキノリウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロライド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロライド、1、6‐ヘキサメチレンビス(トリメチルアンモニウムブロマイド)、デカメチレン‐ビス‐(トリメチルアンモニウムブロマイド)、トリメチル−3−クロロ−2−ヒドロキシ−プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−オキシエチレンアンモニウムクロライド、モノメチルトリヒドロキシエチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロライド、テトラキス(ヒドロキシエチル)アンモニウムクロライド、オクタデシルトリス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロライド、オクタデシルトリス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロライド、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、グルコン酸クロルヘキサジン等が使用でき、これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0025】
これらのカチオン系殺菌剤は、本発明のトイレット用水処理剤全量に対し、0.5〜40重量%となるように配合される。
これ未満であると、殺菌効果が十分発現せず、これより多くても、殺菌効果が飽和し、不経済となる。
【0026】
本発明のトレット用水の処理剤においては、上記の殺菌剤、着色剤分散体の他に、必要に応じて、洗浄剤として非イオン界面活性剤、両性界面活性剤が、脱臭剤として硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄等が、芳香剤として香料等が配合でき、これらの他にも、増量剤、溶解速度調整剤、抗菌剤、金属腐食防止剤(金属防食剤)、その他各種の添加剤を、適宜の量で配合することができる。
【0027】
本発明のトイレット用水の処理剤は、上記の液状品あるいは粉末状の着色剤分散体、カチオン系殺菌剤、洗浄剤としての界面活性剤、水、その他上記のような成分を混合、攪拌することにより調製することができる。
このトイレット用水の処理剤の形状は、液剤、粉剤、粒剤、錠剤等であり、液剤の場合は、着色剤分散体と、殺菌剤と、界面活性剤と、水、その他の成分を混合、攪拌することで調製することができ、粉剤、粒剤、錠剤の場合は、これらの成分に、食塩、芒硝、硫酸マグネシウム等の無機塩、高分子量のポリエチレングリコール等、ブドウ糖、乳糖等の糖類、セルロース粉、パルプ粉、古紙粉等の天然繊維等の基材を配合して調製する。
これら基材の量は、以上の各成分を固化し、粉末状にする量であり、特に限定されないが、少なすぎれば固化せず、多すぎても無駄となるため、一般には、本発明のトイレット用水の処理剤全量に対し50〜90重量%程度である。
【0028】
【実施例】
実施例1
スミトーン シアニンブルー HBA−2(C.I.ピグメント ブルー 15《青色顔料》:住化カラー社製《製造した顔料を濾過して得られるウエット状態のものを使用し、このウエット状態中の顔料の量で》)30重量部、ノイゲンEA−167(ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル《非イオン界面活性剤》:第一工業製薬社製)10重量部と、水60重量部をビーズミルで分散処理した後、スプレー乾燥機で乾燥し、水系での分散状態において平均粒径5μm以下の粉末青色顔料分散体(SP−1)を作成した。
ブレンダーに、カチオン系殺菌剤としてカチオーゲンDDM(ジデシルジメチルアンモニウムクロライド濃度80重量%:第一工業製薬社製)を15重量部、上記粉末青色顔料分散体(SP−1)を5重量部、洗浄剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテルを3重量部、抗菌剤として2−ブロモ−2−ニトロプロパンジオール−1,3を1重量部、香料を2重量部、金属防食剤としてベンゾトリアゾールを5重量部、基材として硫酸マグネシウムを47重量部、硫酸ナトリウムを10重量部、セルロース粉を12重量部入れ、混練し、乾燥して、粉末のトイレット用水の処理剤を得た。
この粉末のトイレット用水の処理剤を50倍に希釈し、循環式トイレットに使用したところ、し尿色は隠蔽された。
また、この希釈したトイレット用水の処理剤を繊維に付着させた後、洗濯したところ、繊維への染着は認められなかった。
【0029】
実施例2〜4および比較例1〜3
配合組成を表1に示すものとした以外は、実施例1と同様にして、水系での分散状態において平均粒径5μm以下の粉末着色剤分散体SP−2,SP−3,SP−4を作成した。
【0030】
【表1】
Figure 0004815070
*1非イオン界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
(第一工業製薬社製)
*2カチオン界面活性剤:第四級アンモニウム(第一工業製薬社製)
*3非イオン界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル
(第一工業製薬社製)
*4非イオン界面活性剤:ポリオキシエチレン誘導体(花王社製)
【0031】
表2に示す組成をニーダー、ブレンダー等にて混練し、本発明および比較のトイレット用水の処理剤を調製した。
【0032】
【表2】
Figure 0004815070
Figure 0004815070
Figure 0004815070
*5:カチオン系殺菌剤:塩化ベンザルコニウム(濃度50重量%)(日華化学社製商品名“ニッカノンBZ”を使用)
*6:洗浄剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル
*7:抗菌剤:2−ブロモ−2−ニトロプロパンジオール−1,3
*8:金属防食剤:ベンゾトリアゾール
【0033】
〔試験例〕
(1)分散性、溶解性試験
バットに水20リットル(以下、リットルをLと記し、ミリリットルをmLと記す)を入れ、上記の実施例1〜4および比較例1〜3で調製した本発明および比較のトイレット用水処理剤7種それぞれを12.5gづつ加え、5分間攪拌した後、その分散性、溶解性を調べた。
この結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
Figure 0004815070
【0035】
比較例1〜2で調製したトイレット用水処理剤は、水に不溶の反応物(着色剤と殺菌剤等との反応生成物等)があったのに対し、実施例1〜4のトイレット用水処理剤は、何れも水中に均一に分散した。
【0036】
(2)繊維染着性試験
Douglas CDS No.3試験法に順じ繊維染着試験を実施した。
バットに20Lの水を入れ、実施例1〜4、比較例1〜3で調製した本発明および比較のトイレット用水処理剤5種それぞれを12.5g溶解(分散)し、試験用液とした。
先ず、2×2インチの四角い試験片とした白色無地の木綿、ウール、ポリエステルの各繊維それぞれに、上記バット内の溶液を染込ませた後、60℃で乾燥させた。
ついで、これらの各試験片を、スーパーマーケット等で市販されている通常の洗剤でもみ洗いし、各繊維への7種のトイレット用水処理剤の染着性を調べた。
この結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
Figure 0004815070
【0038】
比較例1〜3のトイレット用水処理剤は木綿、ウールを染めたのに対し、実施例1〜4のトイレット用水処理剤は木綿、ウール、ポリエステルを全く染めなかった。
【0039】
実施例5
スミトーン シアニンブルー RH−3(C.I.ピグメント ブルー 15:2:住化カラー社製《製造した顔料を濾過後乾燥したものを使用》)30重量部、ツイッター30(アルキルベタイン型両性界面活性剤:一方社油脂社製)15重量部、水60重量部を使用し、スプレー乾燥機での乾燥をしない以外は、実施例1と同様にして、液状の青色顔料分散体(分散体の平均粒径5μm以下)(SP−5)を作成した。
ブレンダーに、カチオン系殺菌剤としてカチオーゲンDDM(ジデシルジメチルアンモニウムクロライド濃度80重量%:第一工業製薬社製)を20重量部、上記液状青色顔料分散体(SP−5)を10重量部、洗浄剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテルを5重量部、抗菌剤として2−ブロモ−2−ニトロプロパンジオール−1,3を1重量部、香料を2重量部、金属防食剤としてベンゾトリアゾールを5重量部、水を57重量部入れ、混合し、液状のトイレット用水の処理剤を得た。
この液状のトイレット用水の処理剤を50倍に希釈し、循環式トイレットに使用したところ、し尿色は隠蔽された。
また、この希釈したトイレット用水の処理剤を繊維に付着させた後、洗濯したところ、繊維への染着は認められなかった。
【0040】
比較例4
液状青色顔料分散体(SP−5)の代わりにポルックス ブルー PP−BB(アニオン分散剤使用水性顔料分散体:住化カラー社製)を用いる以外は実施例5と同様にしてトイレット用水処理剤を調製し、実施例5と同様にして循環式トイレットに使用したところ、水不溶解分が発生した。
【0041】
実施例6
スミトーン シアニンブルー RH−3(C.I.ピグメント ブルー 15:2:住化カラー社製《製造した顔料を濾過後乾燥したものを使用》)40重量部、ノイゲンEA−167(ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル:第一工業製薬社製)10重量部、水50重量部を使用する以外は、実施例5と同様にして、液状青色顔料分散体(分散体の平均粒径5μm以下)(SP−6)を作成した。
ブレンダーに、カチオン系殺菌剤としてカチオーゲンDDM(ジデシルジメチルアンモニウムクロライド濃度80重量%:第一工業製薬社製)を15重量部、上記液状青色顔料分散体(SP−1)を12重量部、洗浄剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテルを3重量部、抗菌剤として2−ブロモ−2−ニトロプロパンジオール−1,3を1重量部、香料を2重量部、金属防食剤としてベンゾトリアゾールを5重量部、基材として硫酸マグネシウムを40重量部、硫酸ナトリウムを7重量部、セルロース粉を15重量部入れ、混練し、粉末のトイレット用水の処理剤を得た。
この粉末のトイレット用水の処理剤を50倍に希釈し、循環式トイレットに使用したところ、し尿色は隠蔽された。
また、この希釈したトイレット用水の処理剤を繊維に付着させた後、洗濯したところ、繊維への染着は認められなかった。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のトイレット用水処理剤によれば、次ぎのような効果を奏することができる。
(1)優れた殺菌力、防臭性、隠蔽性と、これらの優れた持続性とを有し、トイレット用水への溶解ないし分散性が良好である。
(2)本発明で使用する着色剤分散体は、繊維製品への付着(染着)力は少ないか全くないもの、あるいはたとえ付着しても水洗いや通常の洗剤を使用した洗濯により容易に落ちるものであるため、本発明の処理剤が繊維製品等に付着しても、通常の洗濯により簡単に落ちるため、本発明の処理剤による繊維製品等への染着汚染はない。
(3)分散性が良いことに加え、本発明で使用する着色剤分散体は、トイレット用水中に存在する各種の物質(主として人の排泄物)に対する優れた隠蔽性を有するため、本発明の処理剤は、長時間に渡って隠蔽力を保持することができる。
(4)殺菌剤として使用するカチオン系殺菌剤と、隠蔽性のために使用する着色剤分散体とが反応して凝集を生じることはなく、分散状態が長時間保てるため、カチオン系殺菌剤による優れた殺菌効果を持続させることができる。

Claims (4)

  1. (i)ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルポリオキシエチレンエーテル、アルキルポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンエーテル、脂肪酸ポリオキシエチレンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビトールエステル、ポリオキシエチレンひまし油、アルキルポリオキシエチレンアミン、アルキルポリオキシエチレンアミド、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、及び脂肪酸ショ糖エステルの中の少なくとも1種の非イオン界面活性剤;(ii)第一級アミン塩、アシルアミノエチルジエチルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルポリオキシエチレンアミンの中の少なくとも1種のカチオン界面活性剤;及び(iii)アルキルベタイン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ソルビタンモノアルキレート、ソルビタンジアルキレート、ソルビタントリアルキレート、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマーの中の少なくとも1種の両性界面活性剤、
    の1種以上の界面活性剤で分散化された顔料、分散染料、及び油溶性染料の1種以上からなる着色剤分散体と、四級アンモニウム塩系化合物からなるカチオン系殺菌剤を含有することを特徴とするトイレット用水の処理剤。
  2. 着色剤分散体が、該分散体中の顔料、分散染料、油溶性染料の1種以上からなる着色剤の量で0.1〜25重量%、カチオン系殺菌剤が0.5〜40重量%含まれることを特徴とする請求項1記載のトイレット用水の処理剤。
  3. 着色剤分散体が、水系での分散状態において平均粒径5μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のトイレット用水の処理剤。
  4. 非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤の1種以上で分散化された顔料、分散染料、油溶性染料の1種以上からなる着色剤分散体を調製し、次いで該着色剤分散体に四級アンモニウム塩系化合物からなるカチオン系殺菌剤を添加してなるトイレット用水の処理剤
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