JP2001505192A

JP2001505192A - 肌及び粘膜を消毒するための組成物

Info

Publication number: JP2001505192A
Application number: JP52103798A
Authority: JP
Inventors: ベーレンズ、サビーネ; ハルケ、ハンス・ペーター
Original assignee: エール・リキード・サンテ（アンテルナスィオナル）
Priority date: 1996-11-04
Filing date: 1997-10-28
Publication date: 2001-04-17
Also published as: EP0958344A2; CA2270473C; DE19646759A1; CA2270473A1; US6258370B1; AU5315898A; WO1998020094A3; WO1998020094A2; DE19646759C2

Abstract

(57)【要約】本発明は、光沢剤を含有する、肌、手、及び粘膜を消毒するための方法及び組成物に関する。該組成物は、ＵＶ光に曝すと、可視波長の範囲にある強い蛍光を発し、肌及び物品を脱色するような従来の色素を用いた場合の不都合を示さずに、処置された肌又は粘膜に対して完全な消毒がなされたことを確認するためのモニターを容易に行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】肌及び粘膜を消毒するための組成物本発明は、手、肌、及び粘膜を消毒するための組成物のような、光沢剤（opti calbrightener）を含有する組成物に関する。手術前に、手術部位の領域内の肌又は粘膜は、防腐性消毒薬（antisepticdisi nfectant）で処置される。ここで、完全な消毒が達成されるように、上皮が完全に濡れるようにすることが必要である。このため、肌及び粘膜を消毒するために、消毒薬の適用を視覚的にモニターし得るような強度に着色された調製物が通常使用される。しかし、これらの組成物の不都合は、例えば心臓の機能不全又は呼吸器系疾患における、例えば血液の喪失の結果生じる青白さ、又は血液の不十分な酸素飽和による青い色のような手術中に起き得る肌の色の変化を色素によってマスクしてしまうことであり、このため、手術部位に対して必要な措置が遅れたり、あるいは完全に妨げられてしまうことさえある。さらに、とりわけ患者の肌に色素が著しく付着すると、きわめて厄介なことになることが見出されている。さらに、用いた色素で汚れた衣服、手術台、床、装置などをきれいにすることは困難である。上述の不都合を有していない、手術部位が完全に消毒されるように、表面又は粘膜表面上に組成物を適用することによって表面を消毒するための方法を提供することが、本発明の目的である。該目的は、少なくとも一つの光沢剤を含有する組成物によって達成される。光沢剤とは、紫外線放射によって可視波長の範囲にある蛍光放射が引き起こされる化合物、すなわち、紫外線照射を吸収し、より長波長の可視光を放射する物質である。使用するのに好ましい光沢剤は、洗濯物をきれいにするための洗剤、又は例えば、石鹸及び化粧品の輝きを増加させるための様々な個人用衛生調製品にも用いられる物質と同一の物質である。特に好ましい光沢剤は、例えば、ジアミノスチルベンジスルホン酸のようなスチルベン化合物、4-メチル-7-ジエチルアミノクマリンのようなクマリン誘導体、例えば、1.3-ジフェニル-4-メチル-5-アルキルピラゾリンのような1,3-ジアリルジピラゾリン誘導体、例えば、Ｎ-メチル-4-メトキシナフタルイミドのようなナフタルイミド誘導体、及び、例えば1,2-ビス（5-メチルベンゾオキサゾール-2-イル）エチレンのようなベンゾオキサゾール誘導体であー）が、特にきわめて好ましい。すために用いられる光沢剤は、該天然繊維がヒトの肌とかなり似ているので、もちろん特に適切である。しかし、例えば、ポリアミド、紙、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、及び綿のような他の繊維用の光沢剤も適している。光沢剤の使用によって、きわめて低い色素濃度を含有する、好ましくは通常の色素を全く含有しない消毒薬の調製が可能となる。それ故、従来の、強度に着色された消毒薬に比べて、これらは、手並びに装置及び作業表面を消毒するのにも適しており、これらの部位の濡れ具合の完全さをモニターする可能性も初めて与える。本発明による消毒薬の励起波長は、用いる光沢剤に依存し、好ましくは、通常のＵＶランプの範囲、すなわち、好ましくは約300〜400nmの範囲にある。それ故、本発明による消毒薬で処置した肌の表面は、ＵＶランプに曝すと明るく蛍光を発し、該組成物で処置した表面のモニターリングが容易になり、このため、所望の表面の完全な消毒が担保される。通常の日光では、本発明の消毒薬は着色せず、このため、処置した肌の領域、並びに衣服、床、及び装置のような該組成物に接触した他の全ての物品は着色されない。本発明により使用される光沢剤の顕著な利点は、多くの従来の色素に比べて、これは吸収されず、それ故全身活性を有さず、このため毒物学的に安全である。さらに、それらは、感作特性を全く持たない。該光沢剤は、適切な波長のＵＶ光に曝したときに、被処置表面と未処置表面との区別が明確に可能となるような量で使用される。このために、光沢剤は、典型的には、消毒薬の総量に対して、0.0001〜3重量％の量、好ましくは0.001〜2.0 重量％で使用される。さらに、光沢剤の濃度は、意図した組成物の使用に依存する。手を洗浄するための消毒薬は、多くの場合使用後に再び洗い落とされるので、これらの組成物は、しばしばより高い濃度、例えば、0.2〜1.0重量％の範囲の濃度を必要とするのに対して、他の組成物の場合には、0.005〜0.5重量％、特に0.05〜0.3重量％というより低い濃度で、全く十分であろう。本発明の消毒薬は、さらなる成分として、抗微生物活性成分、液状担体、及び賦形剤のような従来の成分を含有する。適切な組成物は、従来技術から公知である。抗微生物活性成分には、四級化合物（quaternary compound）グアニジン誘導体、フェノール誘導体ヨウ素脱離性化合物（iodine-eliminating compound）、芳香族アルコール、脂肪族アルコール、過酸化水素のような過酸化化合物、又は過酢酸のような有機過酸化合物が含まれる。賦形剤には、アルキルエーテルサルフェート、アルキルベンゼンスルフォネート、アルキルサルフェート、脂肪酸エステル、脂肪酸アルコール、脂肪族アルコール若しくは脂肪酸のポリアルコキシル化誘導体、アルキルポリグリコシド、ベタイン、サルテイン（saltaine）、イミダゾリン及びそれらの誘導体、及び脂肪族四級アンモニウム塩のような陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、又は非イオン性界面活性剤が含まれる。賦形剤には、濃縮剤も含まれる。肌及び粘膜を消毒するための組成物は、好ましくは、以下の構成成分：抗微生物活性成分 −四級化合物 0.005〜50重量％ −グアニジン誘導体 0.1〜10重量％ −フェノール誘導体 0.02〜5重量％ −ヨード脱離性化合物 0.5〜20重量％ −過酸化化合物 0.001〜10重量％ −芳香族アルコール 0.5〜5重量％及び／又は 1〜15重量％ −アルコール賦形剤 −界面活性剤（好ましくは、コカミドプロピルベタイン（cocamidopropylbetaine）、スルフォザクシネート、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム）及び／又は −安定化剤（好ましくはＨ₂Ｏ₂、緩衝物質）を一以上含有する。肌を消毒するための組成物は、好ましくは、以下の構成成分：抗微生物活性成分 −アルコール 5〜96重量％ −四級化合物 0.05〜50重量％ −グアニジン誘導体 0.1〜10重量％ −フェノール誘導体 0.01〜10重量％ −ヨード脱離性化合物 0.5〜20重量％ −過酸化化合物 0.001〜10重量％ −芳香族アルコール 0.5〜10重量％ −脂肪酸 0.1〜5重量％及び／又は 0.1〜5重量％ −ヒドロキシカルボン酸賦形剤 −安定化剤（好ましくはH₂O₂）を一以上含有する。手を消毒するための組成物は、好ましくは、以下の構成成分：抗微生物活性成分 −アルコール 5〜96重量％ −四級化合物 0.05〜50重量％ −グアニジン誘導体 0.1〜10重量％ −フェノール誘導体 0.01〜10重量％ −過酸化化合物 0.001〜10重量％ −芳香族アルコール 0.5〜10重量％ −脂肪酸 0.1〜5重量％及び／又は 0.1〜5重量％ −ヒドロキシカルボン酸賦形剤 −スーパー脂肪剤（superfatting agent）（好ましくは、トリグリセリド、脂肪族アルコール、脂肪酸）、 −湿潤剤（好ましくは、ソルビトール溶液、1,2-プロピレングリコール、ＰＥＧ誘導体、乳酸ナトリウム） −濃縮剤（好ましくは、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタン、ポリアクリレート） −香料及び／又は −色素を一以上含有する。手を洗浄するための消毒薬は、好ましくは、以下の構成成分：抗微生物活性成分 −アルコール 5〜30重量％ −四級化合物 0.1〜20重量％ −グアニジン誘導体 0.1〜10重量％ −フェノール誘導体 0.5〜5重量％ −ヨード脱離性化合物 0.5〜20重量％ −過酸化化合物 0.001〜10重量％及び／又は 0.5〜10重量％ −芳香族アルコール賦形剤 −界面活性剤（好ましくは、コカミドプロピルベタイン、スルフォ−サクシネート、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム）、 −安定化剤（好ましくは、Ｈ₂Ｏ₂） −濃縮剤（好ましくは、ヒドロキシエチルセルロース） −色素及び／又は −香料を一以上含有する。好ましい抗微生物活性成分は、四級化合物：オクテニジンジヒドロクロライドベンゾアルコニウムクロライド；グアニジン誘導体：クロルヘキシジンジヒドロクロライド；クロルヘキシジンジグルコネート；フェノール誘導体： 2-ビフェニロール；ヨード脱離性化合物：ポリビニルピロリドン−ヨード（ＰＶＰ-ヨード）；過酸化化合物：Ｈ₂Ｏ₂；芳香族アルコール：フェノキシエタノール、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール；アルコール：エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール；ヒドロキシカルボン酸：乳酸；脂肪酸：ウンデシレン酸である。ここに記載した組成物も本発明の目的である。以下、実施態様を参照しながら、本発明をさらに詳述する。例例１：肌及び粘膜を消毒するための組成物肌及び粘膜を消毒するための組成物として、以下の構成成分を含有する組成物を調製する。オクテニジンジヒドロクロライド 0.10重量％フェノキシエタノール 2.00重量％コカミドプロピルベタイン溶液30％ 2.00重量％グルコネートナトリウム 1.00重量％水 100％になるまで最初に、第一の容器にフェノキシエタノールを入れ、そこにオクテニジンジヒドロクロライドを溶かす。第二の容器では、水にグルコネートナトリウム添加し、グルコネートナトリウムが完全に溶けるまで攪拌する。その後、コカミドプロピルベタイン溶液を加え、攪拌する。続いて、二つの溶例２：手を消毒するための組成物手を消毒するための組成物として、以下の構成成分を含有する組成物を調製する。エチルアルコール 80.00重量％ミリステートイソプロピル 1.00重量％ソルビトール溶液 0.50％重量％（ピラゾリン誘導体の分散液） 0.1％重量％香料 0.05重量％水 100％になるまでエタノールと水を混ぜ、ソルビトール溶液を加えて、攪拌を行う。そこに、ミリステートイソプロピル及び香料を加え、清澄な溶液が得られるまで該混合物を再度攪拌を行う。例３：肌を消毒するための組成物手を消毒するための組成物として、以下の構成成分を含有する組成物を調製する。イソプロピルアルコール 45.00重量％ 1-プロパノール 10.00重量％（ピラゾリン誘導体の分散液） 0.1％重量％水 100％になるまで液を加え、清澄な溶液が得られるまで攪拌を行う。例４：手洗い用消毒薬手を消毒するための洗浄用組成物として、以下の構成成分を含有する組成物を調製する。 1-プロパノール 10.00重量％イソプロピルアルコール 8.00重量％ 2-ビフェニロール 2.00重量％コカミドプロピルベタイン 20.00重量％溶液30％（ピラゾリン誘導体の分散液）香料 0.20重量％ヒドロキシエチルセルロース 1.00重量％水 100％になるまでイソプロピルアルコールと1-プロパノールを混ぜ、攪拌しながらヒドロキシエチルセルロースを加える。その後、該混合液に水を加え、該混合物を攪拌しながら2-ビフェニロール、コカミドプロピルベタイン溶液、及び香料をこの順序で添拌を行う全ての混合物は、366nmの波長を有するＵＶ光に曝すと、強い蛍光を示す（ＵＶランプ：CAMAG Reprostar II又はDESAGA Heidelberg UVISユニバーサルユニット）。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項【提出日】平成１０年１０月２８日（１９９８．１０．２８）【補正内容】請求の範囲１．表面に組成物を適用することによって表面を消毒する方法であって、該組成物が、少なくとも一つの光沢剤を含有し、前記組成物がフルオロ脂肪族界面活性剤も、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、並びに二価硫黄及び四価硫黄の酸素酸のアルカリ金属塩から選択される還元剤も含有していないことを特徴とする方法。２．組成物に含有される光沢剤が、ジアミノスチルベンジスルホン酸のようなスチルベン化合物、4-メチル-7-ジエチルアミノクマリンのようなクマリン誘導体、1,3-ジフェニル-4-メチル-5アルキルピラゾリンのような1,3-ジアリルジピラゾリン誘導体、Ｎ-メチル-4-メトキシナフタルイミドのようなナフタルイミド誘導体、及び、1,2-ビス（5-メチルベンゾオキサゾール-2-イル）エチレンのようなベンゾオキサゾール誘導体から選択される請求項１の方法。３．組成物が、四級化合物、グアニジン誘導体、ヨウ素脱離性化合物、過酸化化合物、芳香族アルコール、非芳香族アルコール、脂肪酸、ヒドロキシカルボン酸、フェノール誘導体、又は過酢酸のような有機過酸化合物から選択される抗微生物活性成分をさらに一以上含有する請求項１〜２の何れか１項に記載の方法。４．組成物が、界面活性剤、湿潤剤、濃縮剤、香料、スーパー脂肪剤、又は色素のような賦形剤をさらに一以上含有する請求項１〜３の何れか１項に記載の方法。５．組成物が、一以上の安定化剤をさらに含有する請求項１〜４の何れが１項に記載の方法。６．組成物が、0,1〜１重量％のオクテニジンジヒドロクロライドを含有する請求項３に記載の方法。７．消毒すべさ表面が肌の表面又は粘膜表面である請求項１〜６の何れか１項に記載の方法。８．消毒すべき表面が、手術室の装置及び/又は作業表面である請求項１〜６の何れか１項に記載の方法。９．手を消毒するための請求項１〜６の何れか１項に記載の方法。１０．組成物が、0.0001〜3.0重量％の光沢剤を含有する請求項１〜９の何れか１項に記載の方法。１１．組成物が、0.001〜2重量％の光沢剤を含有する請求項１０の方法。１２．請求項１〜６の何れか１項に明記された組成物。１３．請求項１０又は１１の何れか１項に明記された組成物。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims

【特許請求の範囲】１．表面に組成物を適用することによって表面を消毒する方法であって、該組成物が、少なくとも一つの光沢剤を含有することを特徴とする方法。２．組成物に含有される光沢剤が、ジアミノスチルベンジスルホン酸のようなスチルベン化合物、4-メチル-7-ジエチルアミノクマリンのようなクマリン誘導体、1,3-ジフェニル-4-メチル-5アルキルピラゾリンのような1,3-ジアリルジピラゾリン誘導体、Ｎ-メチル-4-メトキシナフタルイミドのようなナフタルイミド誘導体、及び、1,2-ビス（5-メチルベンゾオキサゾール-2-イル）エチレンのようなベンゾオキサゾール誘導体から選択される請求項１の方法。３．組成物が、四級化合物、グアニジン誘導体、ヨウ素脱離性化合物、過酸化化合物、芳香族アルコール、非芳香族アルコール、脂肪酸、ヒドロキシカルボン酸、フェノール誘導体、又は過酢酸のような有機過酸化合物から選択される抗微生物活性成分をさらに一以上含有する請求項１〜２の何れか１項に記載の方法。４．組成物が、界面活性剤、湿潤剤、濃縮剤、香料、スーパー脂肪剤、又は色素のような賦形剤をさらに一以上含有する請求項１〜３の何れか１項に記載の方法。５．組成物が、一以上の安定化剤をさらに含有する請求項１〜４の何れか１項に記載の方法。６．組成物が、0,1〜1重量％のオクテニジンジヒドロクロライドを含有する請求項３に記載の方法。７．消毒すべき表面が肌の表面又は粘膜表面である請求項１〜６の何れか１項に記載の方法。８．消毒すべき表面が、手術室の装置及び/又は作業表面である請求項１〜６の何れか１項に記載の方法。９．手を消毒するための請求項１〜６の何れか１項に記載の方法。１０．組成物が、0.0001〜3.0重量％の光沢剤を含有する請求項１〜９の何れか１項に記載の方法。１１．組成物が、0.001〜2重量％の光沢剤を含有する請求項１０の方法。１２．請求項１〜６の何れか１項に明記された組成物。１３．請求項１０又は１１の何れか１項に明記された組成物。