JP2004256408A - 毛髪用洗浄剤及びこれを用いた毛髪の洗浄方法 - Google Patents

毛髪用洗浄剤及びこれを用いた毛髪の洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水溶液中のカタラーゼ活性の安定性を向上させ、充分な過酸化水素除去効果を有するカタラーゼ配合の毛髪用洗浄剤の提供すること。
【解決手段】カタラーゼ水溶液に対して安定化剤としてパラオキシ安息香酸エステルを配合することを特徴とするカタラーゼ活性を安定化させた毛髪用洗浄剤及び酸化染料を含有する第1剤と過酸化水素を含有する第2剤を混合して使用する酸化型染毛剤を用いて染毛処理を行った後の毛髪を、請求項1又は2記載の毛髪用洗浄剤を用いて洗浄し、毛髪中に残存する過酸化水素を速やかに分解除去することを特徴とする染毛処理後の毛髪の洗浄方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、毛髪用洗浄剤及びこれを用いた毛髪の洗浄方法に関するものであり、更に詳しくは、酸化型染毛剤を用いて染毛処理を行った後の毛髪を、カタラーゼ活性を安定化させた毛髪用洗浄剤を用いて洗浄し、毛髪中に残存する過酸化水素を速やかに分解除去する染毛処理後の毛髪の洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、酸化型染毛剤を用いた染毛後、残存する過酸化水素を除去する目的で洗髪が行われるが、過酸化水素分解効果をもつものが配合されていない毛髪用洗浄剤では、過酸化水素の除去は不充分であり、毛髪中に残存する過酸化水素が経時的に毛髪メラニンや染料を脱色・褪色させ、染毛効果を充分維持できなかった。
【0003】
一方、過酸化水素分解能を有するカタラーゼは、水溶液中ではその安定性が悪いという欠点があった。従来、液状カタラーゼを安定化させる方法として、特許文献1には、カタラーゼ水溶液にグリセリン15〜20容量%、クエン酸ソーダ4〜6重量%、エチルアルコール3〜8容量%及び食塩5〜10重量%を添加する方法が、特許文献2には、カタラーゼを20重量%以上のエチルアルコールと5重量%以上の糖アルコール(ソルビトール、マルチトール、又はマンニトール)を含む水溶液に溶解させる方法が、特許文献3には、カタラーゼ水溶液に塩化アンモニウム0.5〜5%、エタノール1〜2%、及びクエン酸ナトリウム1〜3%を添加する方法が、特許文献4には、カタラーゼの0.1〜5.0重量%水溶液にシステイン、アセチルシステイン、グルタチオン、トコフェロール、アスコルビン酸、チオグリコール酸又はその塩類、チオグリセリン、システアミンから選ばれる少なくとも1種の還元剤を0.01〜1.0重量%配合する方法が、また特許文献5には、カタラーゼ水溶液にメチルアルコールを0.005〜3.0容量%添加する方法が、各々記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特公昭55−7234号公報
【特許文献2】
特公昭62−55836号公報
【特許文献3】
特公平3−58710号公報
【特許文献4】
特開平8−175935号公報
【特許文献5】
特開2002−223795号公報
【0005】
これらの方法は、各種安定化剤やアルコール類を単独あるいは組合わせて液状カタラーゼに添加し、安定化を図るものであるが、数種の安定化剤を併用して液状カタラーゼに添加するため、液状カラターゼの調製が煩雑であったり、高価な還元剤を使用する必要がある等の欠点や、劇物に指定されているメチルアルコールを使用するため液状カタラーゼの適用範囲が制限される等の欠点があった。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的とするところは、水溶液中のカタラーゼ活性の安定性を向上させ、充分な過酸化水素除去効果を有するカタラーゼ配合の毛髪用洗浄剤の提供すること、及び酸化染料を含有する第1剤と過酸化水素を含有する第2剤を混合して使用する酸化型染毛剤を用いて染毛処理を行った後の毛髪を、本発明の毛髪用洗浄剤を用いて洗浄し、毛髪中に残存する過酸化水素を速やかに分解除去することを特徴とする染毛処理後の毛髪の洗浄方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、カタラーゼ水溶液に、パラオキシ安息香酸のエステルを添加することにより上記課題が解決できることを見出し本発明を完成した。
【0008】
即ち、本発明の第1は、カタラーゼ水溶液に対して安定化剤としてパラオキシ安息香酸エステルを配合することを特徴とするカタラーゼ活性を安定化させた毛髪用洗浄剤に関する。
【0009】
好ましい実施態様としては、0.1〜10重量%カタラーゼ水溶液に、安定化剤としてパラオキシ安息香酸メチルエステル、パラオキシ安息香酸エチルエステル、パラオキシ安息香酸プロピルエステル、パラオキシ安息香酸イソプロピルエステル、パラオキシ安息香酸ブチルエステル、パラオキシ安息香酸イソブチルエステル、パラオキシ安息香酸ベンジルエステルから選ばれる少なくとも1種のパラオキシ安息香酸エステルを配合することを特徴とする請求項1記載の毛髪用洗浄剤に関する。
【0010】
また、本発明の第2は、酸化染料を含有する第1剤と過酸化水素を含有する第2剤を混合して使用する酸化型染毛剤を用いて染毛処理を行った後の毛髪を、請求項1又は2記載の毛髪用洗浄剤を用いて洗浄し、毛髪中に残存する過酸化水素を速やかに分解除去することを特徴とする染毛処理後の毛髪の洗浄方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の毛髪用洗浄剤に用いるカタラーゼは、毛髪中に残存する過酸化水素を速やかに分解除去することの目的で用いられ、かかる目的を達成できるものであればいずれのものも使用することができる。例えば、Micrococcus属由来、Aspergillus属由来、豚肝臓由来等の動植物又は微生物から抽出及び必要に応じて精製されたカタラーゼが挙げられる。これらの中では、pH安定性や温度安定性が良い点からAspergillus niger(アスペルギルス・ニガー)由来のカタラーゼを使用することが好ましい。
【0012】
これらのカタラーゼは通常水溶液として用いられ(水溶液中のカタラーゼ含量は通常5〜70重量%)、このカタラーゼ水溶液を本発明の毛髪用洗浄剤へ添加する量は、0.1〜10重量%の範囲内が高い洗浄効果を発揮するという点で好ましい。
【0013】
本発明の毛髪用洗浄剤に安定化剤として用いるパラオキシ安息香酸エステルは、カタラーゼ活性の安定化の目的で用いられ、かかる目的を達成できるものであればいずれのものも使用することができる。例えば、パラオキシ安息香酸メチルエステル、パラオキシ安息香酸エチルエステル、パラオキシ安息香酸プロピルエステル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチルエステル、パラオキシ安息香酸イソブチルエステル、パラオキシ安息香酸ベンジルエステルから選ばれる少なくとも1種のパラオキシ安息香酸エステルが挙げられる。
【0014】
これらのパラオキシ安息香酸エステルを本発明の毛髪用洗浄剤へ添加する量は0.01〜1.0重量%の範囲内が高いカタラーゼ安定化効果を発揮するという点で好ましい。また0.05〜0.5重量%であることが更に好ましい。
【0015】
また、本発明の毛髪用洗浄剤には、上記のカタラーゼ水溶液や、パラオキシ安息香酸のエステルが添加される他、必要に応じて、それ以外の組成として、通常使用されている界面活性剤、分散剤、金属封鎖剤、油脂、加脂剤、溶剤、増粘剤、帯電防止剤、保存剤、香料等が添加できる。これらの添加は室温で可能である。
【0016】
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム液、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム液、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリン酸ジエタノールアミド等を用いることができる。界面活性剤を本発明の毛髪用洗浄剤へ添加する量は1.0〜20重量%の範囲内が高い洗浄効果を発揮するという点で好ましい。
【0017】
保存剤としては、パラオキシ安息香酸メチルエステル、パラオキシ安息香酸エチルエステル、パラオキシ安息香酸プロピルエステル、パラオキシ安息香酸イソプロピルエステル、パラオキシ安息香酸ブチルエステル、パラオキシ安息香酸イソブチルエステル、パラオキシ安息香酸ベンジルエステル等を用いることができる。保存剤を本発明の毛髪用洗浄剤へ添加する量は0.01〜1.0重量%の範囲内が高いカタラーゼ安定化効果を発揮するという点で好ましい。
【0018】
本発明の染毛処理後の毛髪の洗浄方法としては、酸化染料を含有する第1剤と過酸化水素を含有する第2剤を混合して使用する酸化型染毛剤を用いて染毛処理を行った後の毛髪を、前記毛髪用洗浄剤を用いて洗浄し、毛髪中に残存する過酸化水素を速やかに分解除去することを特徴とするものである。
【0019】
上記第1剤に含有する酸化染料としては、例えばパラフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、硫酸トルエン−2,5−ジアミン等が挙げられる。
【0020】
この第1剤には、酸化染料以外に必要に応じて無水亜硫酸ナトリウム、アンモニア水等を添加することもできる。
【0021】
上記第2剤には、過酸化水素以外に必要に応じてポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.)等を添加することができる。
【0022】
上記第1剤と第2剤を1:1〜1:3の割合で混合した酸化型染毛剤を用いて染毛処理を行った後の毛髪を、本発明の毛髪用洗浄剤を1〜20mL用いて洗浄することで、毛髪用洗浄剤中のカタラーゼ水溶液の酵素反応により過酸化水素を速やかに分解除去することのより染色効果を維持することができる。
【0023】
【実施例】
【0024】
以下に実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。
【0025】
実施例1
(毛髪洗浄剤中のカタラーゼ活性の安定性)
下記の各組成のカタラーゼ含有毛髪用洗浄剤を40℃に保存し、経時的に下記方法によりカタラーゼ活性を測定して、カタラーゼ活性の安定性を評価した。
なおカタラーゼは、ナガセケムテックス社製の商品名:レオネットFプラスを使用した。
【0026】
(被検毛髪用洗浄剤の組成)
(1)カタラーゼ含有毛髪用洗浄剤A
レオネットFプラス:3.0重量%
パラオキシ安息香酸メチルエステル:0.1重量%
パラオキシ安息香酸プロピルエステル:0.1重量%
ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム:10重量%
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド:3.0重量%
ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム:3.0重量%
精製水にて100mLに定容した。
【0027】
(2)カタラーゼ含有毛髪用洗浄剤B
レオネットFプラス:3.0重量%
パラオキシ安息香酸メチルエステル:0.1重量%
パラオキシ安息香酸プロピルエステル:0.1重量%
ラウリル硫酸アンモニウム:10重量%
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン:3.0重量%
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン:3.0重量%
精製水にて100mLに定容した。
【0028】
(3)カタラーゼ含有毛髪用洗浄剤C
レオネットFプラス:3.0重量%
パラオキシ安息香酸メチルエステル:0.1重量%
パラオキシ安息香酸プロピルエステル:0.1重量%
ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム液:10重量%
ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム液:3.0重量%
ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド:3.0重量%
精製水にて100mLに定容した。
【0029】
(4)カタラーゼ含有毛髪用洗浄剤D
レオネットFプラス:3.0重量%
パラオキシ安息香酸メチルエステル:0.1重量%
パラオキシ安息香酸プロピルエステル:0.1重量%
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン:10重量%
テトラデセンスルホン酸ナトリウム:3.0重量%
ラウリン酸ジエタノールアミド:3.0重量%
精製水にて100mLに定容した。
【0030】
カタラーゼ活性の測定法としては、0.0375容量%の過酸化水素水を含む50mmol/Lリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)1mLに被検酵素液0.2mLを添加し、30℃にて5分間反応後、7.2mmol/Lの四塩化チタンを含む4mol/L硫酸6mLを加えて反応を停止させ、420nmにおける吸光度を測定し、下記の計算式からカタラーゼ活性を算出した。なお、被検酵素は、10mmol/Lリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)で稀釈し、酵素反応時のブランクは酵素液の代わりに10mmol/Lリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)0.2mLを用いた。
酵素活性=((ブランクA420−A420)/ブランクA420)×11×稀釈倍数
ブランクA420:反応ブランクの420nmにおける吸光度
420:反応溶液の420nmにおける吸光度
結果を表1に示す。なお、表中のカタラーゼ活性は、それぞれの毛髪用洗浄剤の0日目の活性を100%として相対値で示した。
【0031】
【表1】
Figure 2004256408
【0032】
実施例2
(洗浄後の毛髪中の残存過酸化水素濃度)
下記の方法により、各種ブリーチ剤を用いて過酸化水素処理を施した人毛を通常の毛髪洗浄剤とカタラーゼ含有毛髪用洗浄剤とで洗浄し、洗浄後の毛髪中の残存過酸化水素濃度を比較した。
【0033】
洗浄試験法としては、人毛(約2g:1重量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液で超音波洗浄15分した物)の束を作成し、各種ブリーチ処理(ブリーチ処理剤については表2に記載)し、流水にて充分洗浄後、タオルで水分を拭き取った。
【0034】
各種毛髪洗浄剤処理としては、1)無処理(対照区)、2)アモロス社製、商品名:アモロスプロシャンプー5重量%水溶液、3)アモロス社製、アモロスプロシャンプー5重量%水溶液及びナガセケムテックス社製商品名:レオネットFプラス3重量%水溶液の混合物の3種類を行なった。
【0035】
その後、流水にて充分に洗浄後、タオルで水分を拭き取った。次に洗浄処理をした被検人毛束をそれぞれハサミで細かく刻み乳鉢に入れ、液体窒素で急冷して乳鉢ですりつぶした。ビーカーにすりつぶした被検体を入れ、0.85重量%のNaClを含む20mmol/Lリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)を5mL投入した。その後超音波洗浄機で30分間処理し、抽出液を得た。更に抽出液をろ紙にてろ過し、ろ液中の過酸化水素濃度をパーオキサイド紙(メルク社製)にて測定した。ろ紙上の被検毛髪を乾燥機(120℃、45分)にて乾燥後、秤量し、検体毛髪1g当たりの残存過酸化水素量(ppm)を算出した。
【0036】
結果を表2に示す。なお、対照区として洗浄なしの試験区を設けた。
【0037】
【表2】
Figure 2004256408
【0038】
実施例3
(洗浄後の毛髪中の残存過酸化水素濃度)
実施例2に記載の方法により、各種アルカリ度に調整したブリーチ剤を用いて過酸化水素処理を施した人毛を通常の毛髪洗浄剤とカタラーゼ含有毛髪洗浄剤とで洗浄し、洗浄後の毛髪中の残存過酸化水素濃度を比較した。
【0039】
使用ブリーチ剤としては、第1剤に2.0重量%ポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.)水溶液をアンモニア水で各種アルカリ度に調整したもの(アルカリ度については表3に記載)を用い、第2剤に6.0重量%過酸化水素水を用いた。また使用シャンプーとしては、10.0重量% ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液を用いた。
結果を表3に示す。なお、対照区として洗浄なしの試験区を設けた。
【0040】
【表3】
Figure 2004256408
【0041】
アルカリ度とは、供試第1剤を中和するのに必要な0.1mol/LHClの量(mL)であり、ヘアカラー商品のアルカリ度の目安は下記の通りである。
アルカリ度 0〜2.5 :酸性〜中性ヘアダイ
アルカリ度 2.5〜5 :低アルカリヘアダイ
アルカリ度 5〜10 :アルカリヘアダイ
アルカリ度 20 :ブリーチ剤
【0042】
実施例4
(過酸化水素残留によるヘアダイへの影響)
下記の酸化染料A、Bをそれぞれ第1剤:第2剤=1:1の割合で混合した薬液に、羊毛シート片を40℃にて30分間浸漬して染色後、充分に水洗し、自然乾燥した。乾燥した生地片を各過酸化水素濃度(0、5、500、50,000ppm)の溶液に光暴露のもと48時間浸漬後、充分に水洗し、自然乾燥し、乾燥した生地片の褪色度を色差計を用いて測定した。結果を表4に示す。
【0043】
(酸化染料の組成)
(1)酸化染料A
第1剤
パラフェニレンジアミン:0.3重量%
オルトアミノフェノール:0.3重量%
無水亜硫酸ナトリウム:0.3重量%
強アンモニア水(28%)にてpH11に調整し、精製水にて100mLに定容した。
第2剤
過酸化水素水(35%):17.1重量%
ポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.):2.0重量%
精製水にて100mLに定容した。
【0044】
(2)酸化染料B
第1剤
硫酸トルエン‐2,5‐ジアミン:0.6重量%
無水亜硫酸ナトリウム:0.3重量%
強アンモニア水(28%):pH11に調整
精製水にて100mLに定容した。
第2剤
過酸化水素水(35%):17.1重量%
ポリオキシエチレンセチルエーテル(40E.O.):2.0重量%
精製水にて100mLに定容した。
【0045】
【表4】
Figure 2004256408
【0046】
表2、3および実施例2、3の結果より、酸化染料による染色後に洗浄を行わない場合(残存過酸化水素:約500ppm)や通常のシャンプーでの洗浄の場合(残存過酸化水素:約5ppm)では、経時的に染料の褪色がみられるが、カタラーゼ含有のシャンプーでの洗浄の場合(残存過酸化水素:ほぼ0ppm)では、染料の褪色がほとんど認められない。
【0047】
【発明の効果】
本発明により、毛髪用洗浄剤中のカタラーゼ活性の安定性を向上させ、充分な過酸化水素除去効果を有する毛髪用洗浄剤が提供でき、さらに酸化染料を含有する第1剤と過酸化水素を含有する第2剤を混合して使用する酸化型染毛剤を用いて染毛処理を行った後の毛髪を、本発明の毛髪用洗浄剤を用いて洗浄し、毛髪中に残存する過酸化水素を速やかに分解除去する染毛処理後の毛髪の洗浄が可能となる。このことにより、毛髪中に残存する過酸化水素が経時的に毛髪メラニンや染料を脱色・褪色させることを防止でき、染毛効果を充分維持することが可能となる。

Claims (3)

  1. カタラーゼ水溶液に対して安定化剤としてパラオキシ安息香酸エステルを配合することを特徴とするカタラーゼ活性を安定化させた毛髪用洗浄剤。
  2. 0.1〜10重量%カタラーゼ水溶液に、安定化剤としてパラオキシ安息香酸メチルエステル、パラオキシ安息香酸エチルエステル、パラオキシ安息香酸プロピルエステル、パラオキシ安息香酸イソプロピルエステル、パラオキシ安息香酸ブチルエステル、パラオキシ安息香酸イソブチルエステル、パラオキシ安息香酸ベンジルエステルから選ばれる少なくとも1種のパラオキシ安息香酸エステルを配合することを特徴とする請求項1記載の毛髪用洗浄剤。
  3. 酸化染料を含有する第1剤と過酸化水素を含有する第2剤を混合して使用する酸化型染毛剤を用いて染毛処理を行った後の毛髪を、請求項1又は2記載の毛髪用洗浄剤を用いて洗浄し、毛髪中に残存する過酸化水素を速やかに分解除去することを特徴とする染毛処理後の毛髪の洗浄方法。
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