JP4814773B2 - 紙葉類断裁装置及びこれを備えたシート取扱い装置並びに画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、本発明は紙葉束の断裁に要する断裁刃とその駆動機構及び紙葉束を押圧保持するプレス機構を至って簡単な構造で構成することが可能な紙葉類断裁装置の提供をその課題としている。
Xに沿って断裁する装置であって、紙葉束Pを支持する紙載台15と、上記紙載台15の切断位置に紙葉束Pを押圧保持するプレス手段20と、紙載台15上の紙葉束Pの一端から他端に切断線Xに沿って移動する断裁刃保持手段26と、上記断裁刃保持手段26に配置された複数の断裁刃25と、上記断裁刃保持手段26を上記切断線Xに沿って移動する駆動手段MLとを備える。そして上記複数の断裁刃は直径が異なる円板状回転刃で切断線方向に切込み深さが深くなるように配列し、最大直径の断裁刃の刃先を上記紙載台に設けた刃受部材と係合させるように配置する。
装置フレーム10は上記紙載台15と上記断裁刃25と上記プレス手段20を支持する適宜の枠体で構成されている。この装置フレーム10は例えば製本装置などに組み込まれる場合はシート束の搬送機構部に配置され、その装置仕様に応じて適宜の構造で構成される。図示のものは固定フレーム11と、この固定フレーム11に支持された可動フレーム12とから構成されている。固定フレーム11には紙載台15が一体的に固定され、可動フレーム12は紙載台15に対して上下昇降自在に支持されている。図1に示す構造を説明すると、固定フレーム11は、紙載台15を構成する下枠11aと、その上方に距離を隔てて略々平行する上枠11bと、この上下枠11a、11bを連結する左右の側枠11c、11dとの枠組みで構成されている。また上記可動フレーム12は上記固定フレーム11の側枠11c、11dに形成されたガイド溝11eに嵌合保持され紙載台15に対して上下動自在に支持されている。その上下機構(後述のシフト手段)については後述する。
紙載台15は紙葉束Pを束状に載置するテーブル部材で構成され、装置フレーム10に固定されている。この紙載台15は装置仕様によって水平姿勢又は垂直姿勢或いは所定角度で傾斜した姿勢で構成される。つまり紙載台15に紙葉類を搬送する搬送経路(後述の製本装置に於ける断裁経路68)の構成に応じて種々の姿勢で配置され、例えば鉛直姿勢の場合にはこの紙載台15に紙葉束Pを押圧保持するニップ手段と協働して紙葉束Pを保持するように構成する。図示のものは水平姿勢で紙葉束Pを搬送する搬送経路に配置される。また、製本装置において製本綴じした紙葉束の周縁をトリミングカットする構成にあっては、この紙載台15に、例えば回転テーブルを設けて天部・地部・小口部を順次断裁するように構成する。
上述の紙載台15には紙葉類を断裁位置に押圧保持するプレス手段20が配置される。これは後述する断裁刃25で紙葉束Pを断裁する際にその剪断力で紙葉束Pが位置ズレしないように保持する為である。その構造は従来から種々の機構が知られ、その一例を図6に基づいて説明する。図6(a)に示すプレス手段20は、前述の可動フレーム12に加圧スプリング21を介してプレス部材22で紙載台上の紙葉束Pを押圧保持するようになっている。つまり前記可動フレーム12に一体形成したブラケット12c、12dに左右2本の支持ステム21a、21bが嵌合支持され、この支持ステム21a、21bに板状のプレス部材22が連結固定されている。そしてブラケット12c、12dとプレス部材22との間に加圧スプリング21(図示のものは圧縮スプリング)が嵌装されている。
断裁刃25は上述の紙載台15に支持され前記プレス手段20で押圧保持された紙葉束Pを切断線Xに沿って断裁する為、次の構成を備えている。断裁刃25は断裁刃保持手段26に取付けられ、紙葉束Pの切断長さ(図2に示すL0)より短い間隔Lxで複数配置され切断線Xに沿って走行するように構成されている。この為断裁刃25は円板形状の円板刃25A又は平板状の平刃25Bで構成され、後述する断裁刃保持手段26に固定されている。
上述の複数の断裁刃25は断裁刃保持手段26に所定間隔で配置され紙葉束Pの切断線Xに沿って移動(走行)するように構成される。この断裁刃保持手段26は(1)切断線Xに沿ってループ状に旋回するベルト、チェーンなどの可撓性帯状体(可撓性無端帯)26x、又は(2)切断線Xに沿って直線的に往復動するスライド部材26yで構成される。上記(1)の可撓性帯状体26xについて図2に従って説明する。図示の可撓性帯状体26xは伝動用チェーン(以下単に「チェーン」という)で構成され、図2(b)に示すように樹脂或いは金属製のリンクセグメント26a、26bを連結ピン26cで連鎖状に連結し、この連結ピン26cにはローラ軸26dが遊動回転するように嵌合されている。そしてリンクセグメント26aは同図(c)に示すように張出し片26eが設けられている。この張出し片26eを備えたリンクセグメント26aはアタッチメントとして通常の伝動用チェーンのリンクセグメント26bと交換装着されている。
上述の断裁刃保持手段26を可撓性帯状体26xで構成する場合には、これに支持された複数の断裁刃25を切断線Xに沿って直線的に移動走行するように案内するガイド手段35が必要となる。図2に示すものは切断線Xに沿って定規状に断裁刃25を案内するガイド手段35が設けられ、このガイド手段35は前記可動フレーム12か又は前記固定フレーム11かいずれかに配置される。前者について説明すると図3(b)に示すように切断線Xに沿ってガイド部材(ガイド手段;以下同様)35が可動フレーム12に固定されている。そしてこのガイド部材35には断裁刃25を嵌合する案内溝35aが設けられ、この案内溝35aには前記チェーン構造体のローラ軸26cと摺接してチェーン構造体が蛇行するのを防止するチェーン摺接面35bと、断裁刃25と摺接してこれを切断線Xに沿って直線運動するように案内する刃摺接面35cとが設けられている。
特に図3(b)に示すガイド部材35には、上述のチェーン摺接面35bと刃摺接面35cを備えるのと同時に研磨手段37を備えている。樹脂製のガイド部材35には研磨部材取付け開口37bとこの開口部に研磨部材(以下研磨砥石という)37aが備えられ、円板刃25の切断刃先を研磨砥石で研磨するようになっている。この研磨砥石37aはガイド部材35の適宜個所に部分的に配置され、紙葉束Pと接して回転する刃先面を研磨するように作用する。これは断裁刃25Aを鉄系金属で構成した場合、湿度環境或いは装置使用間隔が長いと錆の発生が多発することがある。このような場合、紙葉束を試し切断(刃先研磨のための切断)して刃先を研磨することによって耐久性を増長することが出来る。
上述のように断裁刃保持部材26に所定間隔Lxで配置された断裁刃25の刃受け構造について説明すると、断裁刃の刃先に当接する刃受け機構は、マナ板状の刃受け部材45又は固定刃48(図3(b)参照)で構成される。前者の刃受け部材45はゴム或いは樹脂などの軟質材で構成され、刃受けローラ45a又は刃受け板部材45bで構成される。図6(a)に示す刃受けローラ45aは前記切断線Xに沿って紙載台15に回転自在(遊動状態)に組み込まれ、紙載台15に紙葉束Pがセットされる際に刃受けローラ45aが転動するように構成されている。従ってローラ外周の刃受け面は断裁の都度外周方向に位置変化するためローラ外周は略々均等に損耗され耐久性に富んだ刃受け構造となる。また同図(b)に示す刃受け板部材45bは軟質の板上部材で構成されている。尚この刃受け板部材45bを損耗に従って位置移動するように構成することによって耐久性に富んだ刃受け構造となる。
次に上記各構成の断裁刃25を駆動制御する断裁動作について説明する。これを図1及び図2に示す構成について説明すると、前記紙載台15上に紙葉束Pを載置し所定の断裁位置にセットする。この紙載束Pのセットは通常紙載台15の上流側に紙葉束搬送手段、例えばグリップ搬送部材或いはニップローラなどを配置し、この紙葉束搬送手段の送り量で紙葉束Pの断裁量(カット幅)を設定する。また、紙葉束Pの天部・地部・小口部の3方向を断裁(トリミングカット)する場合は紙載台15の上流側に回転テーブルを装備する。
まず画像形成装置Aは複写機、プリンタ、印刷機など種々の構造のものが採用可能であるが静電印刷装置を図示する。この画像形成装置Aはケーシング51内に給紙部52と、印字部53と、排紙部54と制御部とが内蔵されている。給紙部52にはシートサイズに応じた複数のカセット52aが準備され、制御部から指示されたサイズのシートが給紙経路55に繰り出される。この給紙経路55にはレジストローラ55aが設けられ、シートを先端揃えした後所定のタイミングで下流側の印字部53に給送する。
次に上述の画像形成装置Aの下流側には製本装置が連結され、画像形成されたシートを束状に部揃えし、この束状に部揃えした紙葉束をステープル、接着テープ、接着糊などで綴じ合わせて製本処理する。この製本処理後の紙葉束を前述の断裁装置で断裁揃えして排紙スタッカに収納する。図9に示す製本装置は束状に部揃えした紙葉束の中央をステープル綴じして綴じ合わせ、この中綴じした紙葉束を折り畳んで冊子状に製本し、その後折り畳み先端を断裁して揃える装置を示す。
11 固定フレーム
11a 下枠
11b 上枠
11c 側枠
11d 側枠
11e ガイド溝
12 可動フレーム
14 偏心カム
15 紙載台
20 プレス手段
21 加圧スプリング
21a 支持ステム
21b 支持ステム
22 プレス部材
23a、23b 第1揺動レバー
23c、23d 第2揺動レバー
25 断裁刃
25a、25b、25c 断裁刃(円板刃)
25d、25e、25f 断裁刃(平刃)
26x 断裁刃保持手段(チェーン)
26y 断裁刃保持手段(スライド部材)
26p 連結ピン
26c ローラ軸
27 回転輪
27R、27L スプロケット(プーリ)
28 テンションレバー
35 ガイド手段(ガイド部材)
35a 案内溝
35b チェーン摺接面
35c 刃摺接面
37 研磨部材
45 刃受部材
48 固定刃
49 刃先ガイド面
A 紙葉類断裁装置
ML 駆動モータ(刃走行駆動手段)
MP プレスモータ
P 紙葉束
X 切断線
A 画像形成装置
53 画像形成部
62 集積トレイ
65 ステップラ
64 製本経路
68 断裁経路
69 断裁装置
70 グリップ回転手段
Claims (6)
- 束状の紙葉類を所定の切断線に沿って断裁する装置であって、
紙葉束を支持する紙載台と、
上記紙載台上の紙葉束を所定の切断線に沿って切断する断裁刃と、
上記断裁刃を保持して上記紙葉束の一端から他端に移動する断裁刃保持手段と、
上記紙載台に配置され紙葉束を挟んで上記断裁刃と対向する刃受部材と、
上記断裁刃保持手段を上記切断線に沿って移動する駆動手段と、
を備え、
上記断裁刃は、
上記切断線方向に距離を隔てて配列された直径の異なる複数の円板状回転刃で構成され、
この複数の円板状回転刃は、切断線方向に切込み深さが深くなるように配列されていると共に、
直径が最大の断裁刃の刃先を上記刃受部材と係合するように配置したことを特徴とする紙葉類断裁装置。 - 前記断裁刃保持手段の移動に伴う前記複数の断裁刃の切込み深さは前記紙載台上の紙葉束の最大許容断裁厚さに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類断裁装置。
- 前記断裁刃保持手段は前記紙載台上の紙葉束の切断線に沿ってループ状に旋回するベルト、チェーンなどの可撓性無端帯で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙葉類断裁装置。
- 前記紙載台には前記切断線に沿って刃受部材が配置され、
この刃受部材は前記複数の断裁刃のうち切り込み深さが最大の断裁刃の刃先と係合する軟質部材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紙葉類断裁装置。 - 順次供給されるシートを束状に集積するトレイ手段と、
上記トレイ手段からのシート束を綴じ合わせる束綴じ手段と、
上記束綴じ手段で綴じ合わされたシート束を断裁する断裁装置と、を備え、
上記断裁装置は請求項1乃至4のいずれか1項に記載の構成を備えていることを特徴とする製本装置。 - 順次シート上に画像形成する画像形成手段と、
上記画像形成手段からのシートを束状に部揃えするトレイ手段と、
上記トレイ手段からのシート束を綴じ合わせる束綴じ手段と、
上記束綴じ手段で綴じ合わされたシート束を断裁する断裁装置と、を備え、
上記断裁装置は請求項1乃至4のいずれか1項に記載の構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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