JP4814577B2 - 結束装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル状の被結束物の周囲をバンドで結束する結束装置に関し、特に前記バンドの表面(外周面)に所定の文字あるいはマーク等を印字するレーザ印字装置を備えた結束装置に関する。
被結束物、例えばコイル状に巻かれた薄板状の鋼板あるいは紙等は、コイル状に巻かれた状態でストラップ(バンド)による結束がおこなわれた状態で、製造メーカ等から出荷される。
従来、このような被結束物について、その内容あるいは送り先等に関するデータは、被結束物そのものにチョーク性のもので印字するようなこともおこなわれるが、かかる場合、使用する際にはその印字部分をきれいに拭き取っておく必要がある。
また、別の手法として、紙あるいはプラチック等のタグに前記内容や送り先等のデータを記載し、該タグを被結束物に貼着したり針金等で付着することによって、出荷されていた。
しかし、前述のようにタグを被結束物に付着するのは、厄介な作業であるとともに、搬送中に損傷したり或いはちぎれたりすることがある。
かかる場合には、タグに記載されている内容あるいは送り先等が判らなくなることがある。
また、前記タグを付着する作業を無くすために、前記ストラップに紙製等のタグを自動的に貼着するような装置も提供されていた(特許文献1参照)。
特開2004−10083号公報。
しかしながら、前記タグを被結束物を結束しているストラップに紙製等のタグを付着あるいは貼着する場合には、搬送中にタグが擦れて見え難くあるいは見えなくなったり、剥がれ落ちてしまうことがある。さらには、搬送終了後には前記タグをいちいち剥がさなければならないが、この作業のために無用な時間を要する。
本発明は、このような状況に鑑みておこなわれたもので、被結束物の内容や送り先等に関するデータを、容易に、該被結束物を結束するストラップ表面に印字でき且つ印字状況を視認することができる結束装置を提供することを目的とする。
前記本発明の目的は、以下の構成からなる結束装置によって解決される。つまり、本発明にかかる結束装置は、コイル状の被結束物の周囲を巻回するよう供給された結束用のストラップを緊締することによって該被結束物を結束する結束装置であって、
この結束装置が、
内部に前記ストラップが通過する空間が該被結束物の周囲に環状又は略環状に形成されて、該ストラップを被結束物の周囲を周回するようにガイド・供給するストラップシュートと、
前記ストラップシュートの一部に設けられ、内部に供給されているストラップの外周面の一部をレーザ光に対して露呈可能にする露呈手段と、
前記露呈手段により露呈している部分のストラップを所定位置に位置決めする位置決め装置と、
前記位置決め装置により位置決めされた状態で前記露呈手段により露呈している部分のストラップにレーザ印字するべく該露呈しているストラップの外周面に向けてレーザ光照射口が向くように設けられたレーザ印字装置とを具備すること特徴とする。
前述のような構成からなる本発明にかかる結束装置によると、ストラップシュートに供給されているストラップの、前記露呈手段により露呈している部分が、前記位置決め装置によって確実に位置決めされ、その状態でレーザ印字装置によって印字される。レーザ光による印字の場合、明瞭な印字をおこなおうとすると、照射口から印字位置までの距離が、正確でなければならない(許容誤差として、距離的に0.5mm程度しか許されない)が、本発明にかかる結束装置では、前記位置決め装置によって正確な位置決めがおこなわれ、その位置決めされた状態でレーザ光による印字が実施されるため、ストラップの表面に明瞭なレーザ印字をおこなうことが可能となる。
また、前記結束装置において、前記露呈手段が、前記ストラップシュートの該当する部分(レーザ光に対して露呈可能になった部分)が透明なガラスあるいは樹脂によって構成されることによって実現され、レーザ光が通過可能であるような構成であってもよい。
また、前記結束装置において、前記露呈手段が、ストラップシュートの外周面の幅方向の中央で左右に背割りされ、この背割りされた部分が左右に離間可能になった構成により実現されていてもよい。
また、前記結束装置において、前記露呈手段が、開閉可能な扉部材が前記ストラップシュートに配置されることによって実現されていてもよい。
また、前記結束装置において、前記露呈手段が、ストラップシュートの外周面に開口窓が形成されることによって実現されていてもよく、かかる場合、最もシンプルな構成となる。
また、前記結束装置において、前記露呈手段から露呈するストラップに向けて監視カメラが配設され、前記レーザ印字装置により印字される状況または印字結果が、確認できるよう構成されていると、印字に関して信頼性の高い結束装置となる。
また、前記結束装置において、前記監視カメラが、映像表示モニターと接続され、映像表示モニターにより、前記印字される状況または印字結果が、確認できるよう構成されていると、前記映像表示モニターをコントロール・ルーム等に配置しておけば、印字場所から離れた位置で印字結果等を視覚により確認することができる。従って、印字結果が不良である場合、直ちに対応することが可能となる。
以下、本願発明にかかる結束装置の実施例を図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は発明の一実施例にかかる結束装置の全体の概略の構成を示す側面図(被結束物の軸長手方向から見た図)、図2は図1の90度異なる方向から見た図、図3(a)は図1に示すレーザ印字装置部分の拡大図、図4は図3のIV−IV矢視図、図5は図4のV−V矢視図である。
図1に図示するように、この結束装置Aは、側面視において全体が環状(リング状)の形態を有し且つ該環状の内周部に内周方へ開放したガイド溝1aを有するストラップシュート(バンドシュートとも呼ばれる)1と、このストラップシュート1の上方に一体に近接・離間自在(昇降自在)に配置され該ストラップシュート1にストラップ(バンドとも呼ばれる。この実施例では金属製(特に鋼製)のストラップ)Stを供給し且つ被結束物Bを該ストラップStにより緊締して後に結束する結束ヘッド装置3と、結束ヘッド装置3のストラップ供給経路の上流側(図1において結束ヘッド装置3の右上方)に配置され該結束ヘッド装置3にストラップStを供給するストラップ供給シュート5と、前記環状のストラップシュート1の図1において左側方に該ストラップシュート1に近接して設けられ当該ストラップStの外周面に所定のマーク(製造メーカを示す文字、図形、あるいは製品番号、ロット番号、製造年月日等の記号や数字あるいはバーコード等を含む)を印字するレーザ印字装置7(図3(a),図4,図5参照)と、該レーザ印字装置7の側方(図1において紙面の手前方)に配置されストラップStの外周面にレーザ印字される内容を映像表示モニター10(図9参照)に写し出させるための監視カメラ8(図3,図4参照)とを有する。また、前記ストラップシュート1の、前記レーザ印字装置7のレーザ照射口(単に照射口ともいう)に向かって露呈する外周部に、該ストラップシュート1の内部のストラップStの外周面を露呈する露呈手段15が形成されている。
ところで、前記ストラップシュート1の全体の基本的な構成は、この実施例では周知の構成のものが使用されている。つまり、前記環状のストラップシュート1の底部1Qが分離・接合可能になった該ストラップシュート1は、図3(b)にその横断面が拡大して図示されるように、該ストラップシュート1のフレーム1Bと該フレーム1Bに拡幅可能に配置される左右一対のガイド部材1Aとを有する。そして、これらフレーム1Bと左右一対のガイド部材1Aとによって内包される領域、つまりストラップシュート1の内部に、周回させるストラップStをガイドする前記ガイド溝1aが形成されている。前記ガイド部材1Aは、環状のストラップシュート1の長手方向において所定寸法を有し、この所定寸法のガイド部材1Aが、複数個、側面視において、前記環状を形成するように、配設されている。つまり、前記環状のストレート部では、側面視においてストレート状のガイド部材1Asが、そのストレート部の長さを充足させる数だけ配置されている。また、前記環状のコーナ部では、側面視が所定の曲率を有するガイド部材1Ac(あるいはストレート状のガイド部材1As)が、そのコーナ部を充足する数だけ配置されている。しかし、図3(a)に図示するように、前記レーザ印字装置7の前方部位のガイド部材1A(この実施例では3個のガイド部材1A)だけ、前述したガイド部材1Aに比べて長手方向における寸法が短い且つ形態が異なる(機能的に異なる)ガイド部材1Aaが配置されている。このガイド部材1Aaの詳細な構成については、後述する。
ところで、前記ガイド溝1aは、図3(b)に図示するように、内周方(被結束物方)の面が内周方(図3(b)において右方)へ向かって外力が作用しない状態において、ストラップStの幅より狭い寸法で溝状に開放されているとともに、左右のガイド部材1Aはフレーム1Bに対して、弾性部材(コイルバネ)1Sを介して取着されており、ガイド溝1a内を周回するストラップStを、前記結束ヘッド装置3が所定以上の力で内周方(被結束物B方)へ引っ張る方向に外力を加えると、該ガイド溝1aから前記環状のストラップシュート1の内方へストラップStが突出して外れ、被結束物Bの周囲を緊締することができるように構成されている。
また、前記環状のストラップシュート1は、図1あるいは図1と直交する方向から見た図2に図示するように、可動する機台Bs2に対して複数の支持部材11を介して固定されている。そして、前記機台Bs2は、フロアFrに固定されている固定基材Bs1に対して、所定距離(この実施例では、この「所定距離」として結束ヘッド装置3が退避位置から被結束物Bを結束する結束位置までの距離:図2の「L2」参照)だけ、被結束物Bに近接・離間可能に配置されている。つまり、図2において、被結束物Bがある左方へ近接することが可能になっている。前記近接・離間動作は、この実施例の場合には、伸縮可能なシリンダ装置12によって、おこなうよう構成されているが、このようなシリンダ装置12でなく、他の駆動手段、例えば、動モータ等によっておこなうよう構成することもできることは言うまでもない。また、前記機台Bs2には、矩形状のフレーム3Fと腕部材3Rを有する前記結束ヘッド装置3が、昇降用シリンダ4によって、左右に立設されたガイド部材3Gに沿って、被結束物の大きさ(径)R1に合わせて、図1の実線で示す位置から下方に寸法L1だけ下降できるよう配置されている。また、この結束ヘッド装置3の下端部には、前記環状のガイド部材1Aの一部を形成するガイド部材1Adが配設され、このガイド部材1Adからストラップシュート1のガイド溝1a内とストラップStが供給されるよう構成されている。そして、前記結束ヘッド装置3の前記シリンダ4の伸縮動作に基づく昇降動作によって、様々な大きさ(例えば、図1の一点鎖線で表した被結束物Bから二点鎖線で表した被結束物Bまでの任意の大きさ)の被結束物Bを結束できるように構成されている。
そして、この実施例では、図9に構成を概念的に示すように、前記結束ヘッド装置3内に、一対のローラからなる測長装置9と、モータ11Mを備えたストラップ供給用ローラ11とが配置されている。そして、前記ストラップ供給用ローラ11は、制御装置Ctの制御に基づいて、前記ストラップシュート1内へストラップStを所定長さ分供給することができるよう構成され、前記測長装置9は、前記供給されるストラップStの長さに関するデータを、結束装置Aの制御装置Ct(図4参照)へ送るように、構成されている。つまり、前記制御装置Ctは、結束ヘッド装置3内に内蔵されているストラップ供給用ローラ11のモータ11Mを駆動して、該制御装置Ct内の記憶装置内に記憶されている「ストラップシュート1のガイド溝1a内をストラップが1周周回するのに必要な長さ(周回ストラップ長データという)において所望の位置となる印字位置」に関するデータと前記測長装置9で検知したデータの値とを比較し、これらの値が一致すると、前記ストラップ供給用ローラ11のモータ11Mを停止させ、その位置で所望のマーク(例えば、図10のマーク参照)を印字するようレーザ印字装置7を制御するよう構成されている。そして、制御装置Ctは、前記印字が終了すると、再びストラップ供給用ローラ11のモータ11Mを駆動するとともに、「ストラップシュート1のガイド溝1a内をストラップが1周周回するのに必要な長さ(周回ストラップ長データという)」に関するデータと前記測長装置9で検知したデータの値とを比較し、これらの値が一致すると、結束ヘッド装置3内に内蔵されている供給用ローラ11のモータ11Mを停止させるよう制御するべく構成されている。勿論、この「周回ストラップ長データ」と測長装置9で検知したデータとの比較による制御に代えて、前記ストラップStの供給の停止を、該供給されるストラップStの先端がリミットスイッチを押圧したときに前記ストラップ供給用ローラ11が停止するように、構成してもよい。
また、前記結束ヘッド装置3は、前記制御装置Ctの制御によって前述のようにシリンダ4が伸縮させられることに起因して、図1に太線の実線で示す位置から、二点鎖線で示す被結束物B、あるいは一点鎖線で示す被結束物Bに当接するように、細い実線で示す位置まで下降することができる。勿論、この下降の状態は、被結束物Bの大きさに合わせて、図1に示す二つの位置の中間位置へ昇降することもあることは言うまでもない。
さらに、前記制御装置Ctは、前述のように前記結束ヘッド装置3が下降するとき、図9に図示するように、該結束ヘッド装置3のストラップ供給用ローラ11を逆転させることによって、その被結束物Bの周囲にストラップStが所定の締めつけ力で周回する状態になるように当該ストラップStを引き戻し、さらにストラップStを締めつけ、該締めつけた状態で、公知の締結機構(図示せず)により、該締結機構に供給されている結束金具(あるいは溶接等でおこなう場合もある)で、被結束物Bの周囲を周回しているストラップStの先端部と基端部とを不動の状態(固定した状態)に締結することができるよう構成されている。
また、前記制御装置Ctは、前記監視カメラ8と接続され、該監視カメラ8から送信されたデータが所定のものであるか否か、制御装置Ctの画像認識機能により、確認することができるよう構成されている。また、確認の結果、該制御装置Ctからレーザ印字装置7に指示した印字内容に対して誤った印字がなされていると判断した場合、あるいは不明瞭な印字がなされていると判断した場合には、該制御装置Ctが警報を発するよう構成されている。
また、前記監視カメラ8は、画像映像モニター10にも信号線で結ばれており、この監視カメラ8で撮影した映像を映像表示モニター10に映し出すことができるよう構成されている。
この実施例では、前記レーザ印字装置7として、(株)キーエンス(本社:大阪市東淀川区東中島1−3−14)の、レーザ光線による印字をおこなう、商品名「MDV−V9600シリーズの『YVO4 LASER MARKER』」が、使用されている。しかし、この製品に限定されるものでなく、同様の機能を奏する印字装置をこの印字装置7に代えて使用することができることは言うまでもない。
このレーザ印字装置7は、レーザ光線を使用した印字装置であるにもかからわず超小型の形態を有する。また、ストラップSt面上に明瞭に印字されるためには、レーザ光の照射口からの該ストラップStの印字面までの距離が、所定の距離に対して0.5mm程度の誤差範囲内に位置している必要がある。
また、本結束装置Aでは、前記レーザ印字装置7前方に位置するストラップシュート1の外周面(フレーム1B)に露呈手段15が形成され、レーザ印字装置7から照射されるレーザ光に対して、ストラップStの印字しようとする部分が、露呈可能になっている。前記露呈手段15としては、図6(a),(b)に図示するように、前記ストラップシュート1のこの部分におけるフレーム1Bが幅方向の中央で左右に背割りされ、この背割りされた該フレーム1B部分が一対のシリンダ18の可動部に取着されることによって左右に離間可能になり、これらの間にレーザ光を通過させる空間50が形成されるような構成のもの採用されている。また、この実施例では、前記フレーム1Bの左右に背割りされた各部分が、左右に離間するのと同時に互いに近接するべく、左右一対になった所定厚の挟持部材20Dが配置された第1の位置決め装置20を具備する。つまり、前述したように背割りされたフレーム1Bが一体状になっている図6(a)に図示する状態では、前記左右一対になった各挟持部材20Dは、その挟持面20wが左右に離間し、この状態では、フレーム1Bの左右両側に配設されたガイド部材1Aと当該フレーム1Bとがガイド溝1aを形成することによって、内部にストラップStを保持している。一方、該背割りされたフレーム1Bが左右に離間した図6(b)に図示する状態では、前記左右一対になった各位置決め装置20の各挟持部材20Dの挟持面20wが左右から近接して、この状態では、左右の各挟持面20wによって、ストラップStが左右から挟持・位置決めされる。そして、この挟持部材20Dは、厚み寸法が、前記背割りされるフレーム1Bの長さ寸法より短く構成され、その結果、背割りされたフレーム1Bの間にレーザ光が通過する空間が形成される。従って、前記空間を通して、レーザ印字装置7の照射口から、レーザ光をストラップStの外周面の印字箇所に向けて通過させることが可能となる。また、この図6(b)に図示する状態において、ストラップStの内周面方からシリンダ16Cを備えた押圧装置16の押圧部材16Pが押圧することによって、該ストラップStは、前記挟持部材20Dとの間で該ストラップStの厚み方向(図6(b)の上下方向)においても、正確に位置決めすることができ、前記レーザ印字装置7の照射口から正確に所定の距離に印字面を位置させることができるよう構成されている。また、前記押圧装置16は、図6(a)に図示する退避した位置から、図6(b)に図示する作動位置に、シリンダ25(図4参照)等の作動装置によって、退避可能に構成されている。このように、前記押圧装置16は、この実施例では、ストラップStの厚み方向の位置決めをおこなう、第2の位置決め装置として機能している。
ところで、前記押圧装置16は、省略することもでき、このように省略する場合には、図8(a),(b)に図示するように、前記挟持部材20Dの挟持面20wにストラップStを位置決めした状態で挟持するための凹部20yを形成することが望ましく、この凹部20yによって、ストラップStの厚み方向の位置を正確に位置決めすることが可能となる。
また、前記露呈手段15としては、図6に図示するものに限定されるものでなく、例えば、図7(a)に図示するように、ストラップシュート1の外周面となる前記フレーム1Bの一部に開口1gを形成して、該開口1gからレーザ光がストラップStの外周面に照射できるように構成してもよい。あるいは、図7(b)に図示するように、前記開口1gに透明等のガラス1fあるいはプラスチック1fを配置することによって実現することもできる。つまり、これら透明等のガラス1fあるいはプラスチック1fは、レーザ光を殆ど減衰させることなく通過させるため、ストラップStの外周面へのレーザ印字を妨げることがない。さらには、図7(c),(d)に図示するように、ストラップシュート1の前記ーム1Bの一部に、扉1hにより開閉自在になった開口1gを形成し、レーザ印字する際に、該扉1hが開くように構成してもよい。また、図7(e),(f)に図示するように、ストラップシュート1のフレーム1Bの一部が、外周面方に配設されたヒンジ部材1jを中心に、開閉して背割り可能に構成され、レーザ印字する際に、レーザ光がフレーム1Bの間を通過できるようにフレーム1Bを開くように構成してもよい。
前述のように構成された本結束装置Aは、被結束物Bの結束および印字に際して以下のように作用する。以下、前記制御装置Ctの概略の制御内容とともに、本結束装置Aの作用について説明する。つまり、
被結束物Bを結束しようとする場合には、前記制御装置Ctには、その被結束物Bに関するデータ、具体的には、結束に必要なストラップの長さに関するデータおよび印字位置に関するデータがセットされる。このセットされた各データおよび予め記憶されているデータに基づいて、制御装置Ctは、以下の制御をおこなう。つまり、制御装置Ctは、前記結束ヘッド装置3の供給用ローラ11のモータを、ストラップStの先端から所定距離(この距離は、各被結束物Bの径と、所望する被結束物Bへの印字位置(例えば、被結束物Bの上面、左側面等)によって決められる距離)だけストラップシュート1内へ送られるよう作動させて停止する。
また、前記制御装置Ctは、前記露呈手段が可動式の場合、例えば、図6に図示するような構成の場合には、露呈手段15のシリンダ18をONにして、印字しようとするストラップStの外周面が、レーザ印字装置7の照射口から照射されるレーザ光に対して露呈するよう作動させる。この結果、レーザ印字装置7の照射口前方のストラップシュート1は、レーザ光が通過できるようになる。そして、前記シリンダ18の動作により、前記第1の位置決め装置20に対して、ストラップStのレーザ印字されようとする箇所(あるいはその近傍部分)が、該ストラップStの幅方向において前記挟持部材20Dにより位置決めされる。さらに、制御装置Ctは、前記シリンダ25を伸長させるとともに、続いて前記シリンダ16Cを伸長させることによって、第2の位置決め装置である押圧装置16を作動させる。この結果、ストラップStのレーザ印字されようとする箇所(あるいはその近傍部分)が、該ストラップStの厚み方向において、位置決めがなされる。このため、レーザ光の照射口から印字面までの距離が、所定の距離に対して0.5mmの許容誤差しかない状態で位置決めされ、また、ストラップStの幅方向においても所定位置に位置決めされる。
このような状態において、制御装置Ctは、前記印字装置7に対して所定の印字をおこなうように指示する。この所定の印字は、予め定めた所望の文字(図11参照)等であって、例えば、被結束物Bの内容、製造ロット番号、製造日時や送り先等を示すものであってよい。
そして、前述のように、ストラップStが、所定の位置で位置決めされることから、前記レーザ印字装置7によって、明瞭な印字をおこなうことが可能となる。
また、前記印字される際には、前記監視カメラ8は、レーザ印字の状態をリアルタイムでコントロールルーム等に配設された映像表示モニター10に表示するとともに、その画像情報(画像データ)を、制御装置Ctにも送信する。
従って、仮にストラップStの外周面への印字内容が誤っている場合や印字が不明瞭な場合には、作業者が、手動操作等によって、ストラップStのその誤って印字された箇所を廃棄するよう処理し、あらたにストラップStを供給して、所望の印字を再度おこなわせることができる。
一方、前記制御装置Ctは、前記監視カメラ8からの画像情報を画像認識機能によってその内容を読み取って、レーザ印字装置7に指示した印字内容と一致するか否か、チェックし、仮に、一致しない場合や、印字内容が不明瞭である場合には、ストラップStのその誤って印字された箇所を廃棄し、あらたにストラップStを供給して、再度印字をおこなわせる。
そして、印字が所望の状態で終了すると、制御装置Ctは、次にシリンダ12を伸長させて、前記結束ヘッド装置3が図2の実線で示す状態から、被結束物Bの真上に位置する状態に動作させる。この動作によって、前記ストラップシュート1の底部1Aとその上方の部分が、環状の状態を形成する。
次に、制御装置Ctは、前記シリンダ16,25を収縮させるとともに、前記シリンダ18を伸長させて、ストラップStの位置決め状態を解除する。
次に、制御装置Ctは、前記結束ヘッド装置3のストラップ供給ローラ11を駆動させて、前記ストラップシュート1内を印字されたストラップStが1周分周回するように制御をおこなう。
そして、ストラップシュート1内をストラップStが1周分周回すると、制御装置Ctは、前記シリンダ4を収縮させて該結束ヘッド装置3を下降させて被結束物Bに当接させるとともに、この動作に合わせて、前記結束ヘッド装置3の供給用ローラ11をその被結束物Bの大きさに合わせて逆転させて、ストラップStが被結束物Bの周囲を周回するように制御をおこなう。
続けて、制御装置Ctは、前記結束ヘッド装置3の供給用ローラ11をさらに逆転させることによって、該ストラップが被結束物Bの周囲を所定圧力で周回する状態を形成する。この状態から、制御装置Ctは、次に、前記結束ヘッド装置3の締結機構を作動させて、結束金具(溶接により締結する場合には溶接)で、結束ヘッド装置3内のストラップの先端と基端とを不動の状態に締結する。
そして、このように前記結束が完了すると、制御装置Ctは、同様に別の位置においてもストラップStで被結束物Bの周囲を結束する(図10参照)。
このように、二箇所において結束が完了すると、制御装置Ctは、結束装置Aから被結束物Bを払出し装置によって搬送ライン側へ払いだす。
これによって、一連の結束および印字作業が終了する。
このように、本結束装置Aによれば、印字装置7によって、ストラップStの外周面に所望の文字あるいはマークを印字でき、しかも、印字に際して第1および第2の位置決め装置によって位置決めをおこなっているため、これらの印字が明瞭におこなうことができ、しかも仮に誤って印字された場合や不明瞭な印字の場合には、前記監視カメラ8によって視認することができるとともに、制御装置Ctにおいて画像認識機能によって確認できるため、その誤って印字されたストラップSt部分を廃棄し、再度印字をおこなわせることができる。このため、常に、明瞭な正しい印字されたストラップStによって被結束物Bを結束することができる。
本願発明にかかるは結束装置は、鋼板あるいは紙等のコイル状の被結束物の結束に用いることができる。
図1は発明の一実施例にかかる結束装置の全体の概略の構成を示す側面図(被結束物の通過方向から見た図)である。 図1に図示する結束装置を90度異なる方向から見た正面図である。 (a)は、図1,図2に示すレーザ印字装置部分の構成等を示す側面図で、(b)はストラップシュートの構成を示す横断面図である。 図3のIV−IV矢視図(平面図)である。 図4のV−V矢視図である。 図1,図2に示す結束装置の露呈手段と位置決め装置を示す図で(a)は露呈手段および位置決め装置がOFFの状態を示す図、(b)は露呈手段および位置決め装置がONの状態を示す図である。 別の実施例にかかる各露呈手段を示す図で、(a)は第2の実施例にかかる露呈手段を示す斜視図、(b)は第3の実施例にかかる露呈手段を示す斜視図、(c)は第4の実施例にかかる露呈手段を示す斜視図で、露呈手段がOFFの状態を示す図、(d)は(c)に示す露呈手段がONの状態を示す斜視図、(e)は第4の実施例にかかる露呈手段を示す斜視図で、露呈手段がOFFの状態を示す図、(f)は(e)に示す露呈手段がONの状態を示す斜視図である。 図6と異なる構成からなる別の実施例にかかる第2の位置決め装置を示す図で、(a)は位置決め機能を奏する挟持部材の斜視図、(b)は位置決めの要部の平面図である。 図1,図2に示す結束装置の制御システムの構成を示すブロック図である。 ストラップで結束された状態の被結束物の状態を示す斜視図である。 印字されたストラップを示す図である。
符号の説明
A…結束装置
B…被結束物
St…ストラップ
1…ストラップシュート
7…レーザ印字装置
9…測長装置
11…供給用ローラ
16,20…位置決め装置

Claims (3)

  1. コイル状の被結束物の周囲を巻回するよう供給された結束用の金属製のストラップを緊締することによって該被結束物を結束する結束装置であって、
    この結束装置が、
    内部に前記ストラップが通過する空間が該被結束物の周囲に環状又は略環状に形成されて、該ストラップを被結束物の周囲を周回するようにガイド・供給するストラップシュートと、
    前記ストラップシュートの一部に設けられ、内部に供給されているストラップの外周面の一部をレーザ光に対して露呈可能にする露呈手段と、
    前記露呈手段により露呈している部分のストラップを所定位置に位置決めする位置決め装置と、
    前記位置決め装置により位置決めされた状態で前記露呈手段により露呈している部分のストラップにレーザ印字するべく該露呈しているストラップの外周面に向けてレーザ光発射口が向くように設けられたレーザ印字装置とを具備するとともに、
    前記位置決め装置が、左右一対になった挟持部材が左右から近接して該挟持部材の挟持面で前記ストラップを両側から挟持・位置決めする第1の位置決め装置と、前記挟持部材によって両側から挟持・位置決めされている前記ストラップを厚み方向から押圧して該ストラップを厚み方向において位置決めする第2の位置決め装置とによって構成されており、
    前記露呈手段が、ストラップシュートの外周面の幅方向の中央で左右に背割りされ、この背割りされた部分が左右に離間可能になった構成により実現されていることを特徴とする結束装置。
  2. 前記露呈手段から露呈するストラップに向けて監視カメラが配設され、前記レーザ印字装置により印字される状況または印字結果が、確認できるよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の結束装置。
  3. 前記監視カメラが、映像表示モニターと接続され、映像モニターにより、前記印字される状況または印字結果が、確認できるよう構成されていることを特徴とする請求項2記載の結束装置。
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