JP4812055B2 - 高分子電解質の製造方法及び光電変換素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械的強度および安定性が高く、かつ、高光電変換能を有する高分子電解質の製造方法およびそれを用いた光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、低コストで作製できる太陽電池として、グレッツェル等(M.Gratzel Nature,1991,vol353,p737)により報告された湿式太陽電池の開発が盛んに行われている。この技術は、ルテニウム錯体によって増感された酸化チタン多孔質薄膜を電極とするもので、低コストで、しかも、多量のルテニウム錯体を担持できるため、高いエネルギー変換効率を示すというものである。この湿式太陽電池に使用されている電解質は、液体状であるため液漏れ等の問題もある。このため、光電変換素子に使用される電解質として液漏れ等の問題のない固体型電解質の必要性が高まりつつある。この固体型電解質として、例えば特開平9−27352号公報には、樹脂マトリックス中に電解質を担持させたものが開示されている
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平9−27352号公報記載の方法では、ハロゲン系電解質、特にヨウ素系電解質を硬化系に含むため、硬化時に窒素置換が必要となり、煩雑で硬化に要するエネルギーコストが高いなどの問題がある。また、溶液系電解質を用いた場合と比較し、変換効率が低いという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は、種々検討した結果、熱または光、放射線、電子線等のエネルギー線で硬化させた、無機電解質を実質的に含有しない高分子マトリックスに酸化還元系電解質を溶液中で含浸させることにより、溶液系電解質と同等またはそれ以上の光電変換効率を有する高分子電解質の作製を可能とした。即ち、本発明は、
【0005】
(1)高分子マトリックス中に酸化還元系電解質を含浸させることを特徴とする高分子電解質の製造方法、
(2)光電変換素子用である(1)に記載の高分子電解質の製造方法、
(3)酸化還元系電解質がハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物及びハロゲン分子からなる(1)または(2)に記載の高分子電解質の製造方法、
(4)ハロゲン化合物がヨウ素化合物で、ハロゲン分子がヨウ素である(4)に記載の高分子電解質の製造方法、
(5)酸化還元系電解質の含浸が溶媒含有高分子マトリックスを酸化還元系電解質溶液中に浸漬することによりなされる(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の高分子電解質の製造方法、
(6)酸化還元系電解質溶液の溶媒が極性有機溶媒である(5)に記載の高分子電解質の製造方法、
(7)高分子マトリックスが溶媒含有高分子マトリックスである(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の高分子電解質の製造方法、
(8)溶媒含有高分子マトリックスが重合性モノマー溶解液の硬化物であ(7)に記載の高分子電解質の製造方法、
【0006】
(9)重合性モノマーが、アクリロイルまたはメタクリロイル基を有するモノマーである(8)に記載の高分子電解質の製造方法、
(10)記載の重合性モノマーが、ビニルエーテル基を有するモノマーである(8)に記載の高分子電解質および製造方法、
(11)重合性モノマーがエチレンオキシド鎖またはプロピレンオキシド鎖を有する(8)ないし(10)のいずれか1項に記載の高分子電解質の製造方法、
(12)重合性モノマーがフッ化アルキル基を有する(8)ないし(11)のいずれか1項に記載の高分子マトリックスが、高分子電解質および製造方法、
(13)重合性モノマーが4級窒素塩基を有する(8)ないし(12)のいずれか1項に記載の高分子電解質および製造方法、
(14)重合性モノマーが多官能モノマーと一官能モノマーの混合物である(8)ないし(13)のいずれか1項に記載の高分子電解質の製造方法、
(15)(1)ないし(14)のいずれか1項に記載の高分子電解質を有する光電変換素子、
(16)電解質を実質的に含有しない光電変換素子用溶媒含有高分子マトリックス、をそれぞれ提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の高分子電解質の製造方法は、高分子マトリックス中に酸化還元系電解質を含浸させることを特徴とする。この方法で得られる高分子電解質は、太陽電池等に使用される光電変換素子用として好適である。
【0008】
高分子マトリックス中への酸化還元系電解質の含浸は、高分子マトリックスを酸化還元系電解質溶液中に浸漬する方法や該電解質溶液を該マトリックス上に塗布する方法等により行うことができる。酸化還元系電解質溶液中の酸化還元系電解質濃度は、溶液全体の0.01重量%〜99重量%、好ましくは、0.1重量%〜95重量%程度である。含浸時間は1秒〜100時間、好ましくは1分〜20時間程度であるが、これらの条件に特に限定はなく、含浸の難易に合わせ変更することができる。
【0009】
酸化還元系電解質溶液は、上記の酸化還元系電解質を溶媒に溶解させたものである。溶媒としては、電解質が0.01重量%〜500重量%溶解できるものであれば制限はなく、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、アセトニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、3−メトキシプロピオニトリル、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、ジエチルカーボネート、ジエチルエーテル、ジメチルスルフォキシド、スルフォラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、エチル・メチルカーボネート、クロロエチレンカーボネート、トリフルオロメチルプロピレンカーボネート、メチル・プロピルカーボネート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、各種ケトン類、エステル類等の有機溶剤及び、水等が挙げられる。このなかでも、沸点が50℃以上、比誘電率が10以上の溶媒であることが好ましく、例えばプロピレンカーボネート(b.p.:241.7℃、比誘電率:64.4)、エチレンカーボネート(b.p.:248℃、比誘電率:89.6)、アセトニトリル(b.p.:81.8℃、比誘電率:38.0)、3−メトキシプロピオニトリルが好ましい。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
【0010】
この酸化還元系電解質溶液には、さらに、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウム塩、t−ブチルピリジン、メチルフラン、ベンゼン、塩化エチルトリメチルアンモニウム、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、各種クラウンエーテル等を添加することにより、高分子電解質の電極特性を向上させることが可能である。また、表面可塑剤、分散剤、界面活性剤等を添加することによってもこれらの特性の向上が可能となる
【0011】
また、高分子マトリックス中への酸化還元系電解質の含浸は、例えば電解質を封入したマイクロカプセルを溶媒含有モノマー中に分散させ、硬化させた後マイクロカプセルを、例えば加熱により、開くことによっても行うことができる。
【0012】
本発明で使用する酸化還元系電解質はハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物及びハロゲン分子からなるハロゲン酸化還元系電解質、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオンなどの金属錯体等の金属酸化還元系電解質、アルキルチオール−アルキルジスルフィド、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等の芳香族酸化還元系電解質などをあげることができるが、ハロゲン酸化還元系電解質が好ましい。
【0013】
ハロゲン化合物−ハロゲン分子からなるハロゲン酸化還元系電解質におけるハロゲン分子としては、例えばヨウ素分子や臭素分子等があげられ、ヨウ素分子が好ましい。また、ハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物としては、例えばLiI、NaI、KI、CsI、CaI2等のハロゲン化金属塩あるいはテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイドなどのハロゲンの有機4級アンモニウム塩等があげられるが、ヨウ素イオンを対イオンとする塩類化合物が好ましい。ヨウ素イオンを対イオンとする塩類化合物としては、例えばヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化トリメチルアンモニウム塩等があげられる。酸化還元系電解質全体に対するヨウ素分子の割合は、0.01重量モル%〜99重量モル%で、好ましくは1重量モル%〜90重量モル%である。高分子電解質全体に対する酸化還元系電解質の割合は0.01重量%〜80重量%で、好ましくは、0.05重量%〜30重量%程度である。
【0014】
酸化還元系電解質を含浸させる前の高分子マトリックスは、三次元網目構造を有するもので、実質的に電解質を含有していない。「実質的に」とは高分子マトリックス製造時の原料由来の電解質以外の電解質を含有しない意味である。この高分子マトリックスは、通常熱硬化性樹脂やエネルギー線硬化性樹脂を硬化させて得られる。より好ましくは、これらの樹脂を溶媒に溶解した後に硬化させた、溶媒含有高分子マトリックスがあげられる。溶媒含有高分子マトリックス中の溶媒含量は、1重量%〜99.9重量%、好ましくは10重量%〜95重量%程度である。なお、光電変換素子を製造する場合は、酸化チタンに代表される金属酸化物半導体の多孔質膜基板上で樹脂を硬化させて得られる高分子マトリックスがより実用的である。
【0015】
高分子マトリックスを得るための樹脂としては、例えばエネルギー線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。エネルギー線硬化性樹脂としては、例えば(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類が挙げられ、(メタ)アクリレート基、あるいはビニル基を一つ有する一官能モノマーと(メタ)アクリレート基、あるいはビニル基を2つ以上有する二官能以上の多官能モノマーとの併用して得られたものがが好ましい。一官能モノマーに対する多官能モノマーの割合は、0.01%〜100%で、0.5%〜30%が好ましい。硬化前の樹脂液の粘度は、気泡の除去を容易にするため、低い方が好ましい。
【0016】
(メタ)アクリレート基を一つ有する一官能モノマーとして好ましいものは、例えば、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラフルフリル(メタ)アクリレート、モルホリルノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールエチルカーボネート(メタ)アクリレート等が挙げられ、さらに好ましくは、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(重合数は2から50)(メタ)アクリレートである。
【0017】
(メタ)アクリレート基を2つ以上有する二官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーとして好ましいのは、例えばテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサプロピレングリコールアジ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートであり、特に好ましくは、EO変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(重合数は2から50)ポリ(メタ)アクリレートである。
【0018】
これらモノマーの基本骨格としては、主鎖及び側鎖にエチレンオキシドやプロピレンオキシド等の(C2−C50)アルキレンオキシド骨格を有するものが好ましい。また、組み合わせとしては、(メタ)アクリレート基を一つ有する一官能モノマーとしてエチルカルビトールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート等の(C2−C48)アルコキシポリ(C2−C48)アルキレングリコール(重合数は2から50)モノ(メタ)アクリレートを使用し、(メタ)アクリレート基を2つ以上有する二官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーとしてテトラエチレングリコールジアクリレート、オクタエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポリアルキレン(C2−C3)グリコール(重合数は4から10)ポリ(メタ)アクリレート使用することが好ましい。
【0019】
本発明で使用可能なビニルエーテル基を一つ有する一官能モノマーとして好ましいものは、例えば、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、t−アミルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、n−オクタデシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、プロペニルエーテルプロピレンカーボネート、アミノプロピルビニルエーテル、2−ジメチルアミノエチルビニルエーテル等が挙げられ、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、プロペニルエーテルプロピレンカーボネートが特に好ましい。また、ビニルエーテル変性モノマーあるいはビニルエーテル変性オリゴマー類を用いることも可能である。
【0020】
本発明で使用可能なビニルエーテル基を2つ以上有する二官能モノマーとして好ましいものは、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等が挙げられ、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテルが特に好ましい。また、ビニルエーテル変性モノマーあるいはビニルエーテル変性オリゴマー類を用いることも可能である。
【0021】
これらモノマーの基本骨格としては、主鎖及び側鎖にエチレンオキシドやプロピレンオキシド等の(C2−C50)アルキレンオキシド骨格を有するものが好ましい。また、組み合わせとしては、ビニルエーテル基を一つ有する一官能モノマーとしてエチルカルビトールビニルエーテル、メトキシトリエチレングリコールビニルエーテル、メトキシジプロピレングリコールビニルエーテル等の(C2−C48)アルコキシポリ(C2−C48)アルキレングリコール(重合数は2から50)モノビニルエーテルを使用し、ビニルエーテル基を2つ以上有する二官能以上の多官能ビニルエーテルモノマーとしてテトラエチレングリコールジビニルエーテル、オクタエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のポリアルキレン(C2−C3)グリコール(重合数は4から10)ポリビニルエーテルを使用することが好ましい。
【0022】
本発明では、高分子骨格内にフッ化アルキル基を有する高分子マトリックスを使用することがでる。このような高分子マトリックスは、フッ化アルキル基を分子骨格内に有するモノマーの単独重合、及び2種以上の共重合により得られる。また、本マトリックスは、フッ化アルキル基を分子骨格内に有するモノマーとフッ化アルキル基を含有しないモノマーの共重合によっても得ることが可能である。この場合、フッ化アルキル基を含有しないモノマーに対し、フッ化アルキル基を有するモノマーの割合は、0%〜100%であり、0.01%〜95%が好ましく、1%〜50%が特に好ましい。
【0023】
本発明で用いるフッ化アルキル基を分子骨格内に有するモノマーとしては、例えば、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロブチルジ(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロヘキシルジ(メタ)アクリレート、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、トリフルオロメチルエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロメチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロメチルテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロメチルエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリフルオロメチルジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリフルオロメチルテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−ジフルオロエチレン、トリフルオロエチルビニルエーテル、ペンタフルオロプロピルビニルエーテル、トリフルオロエチルグリシジルエーテル、ペンタフルオロプロピルグリシジルエーテル、テトラフルオロブチルグリシジルエーテル、トリフルオロメチルエチレングリコールビニルエーテル、トリフルオロメチルジエチレングリコールビニルエーテル、トリフルオロメチルテトラエチレングリコールビニルエーテル、トリフルオロメチルエチレングリコールジビニルエーテル、トリフルオロメチルジエチレングリコールジビニルエーテル、トリフルオロメチルテトラエチレングリコールジビニルエーテル、テトラフルオロブチルジグリシジルエーテル、ヘキサフルオロペンチルジグリシジルエーテル等が挙げられ、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート等が好ましい。
【0024】
本発明では、4級窒素塩を高分子骨格内に有する高分子マトリックスをもちいることができる。このような高分子マトリックスは、4級窒素塩を分子骨格内に有するモノマーの単独重合、及び2種以上の共重合により得られる。また、本マトリックスは、4級窒素塩を分子骨格内に有するモノマーと実質的にイオン種を含有しないモノマーの共重合によっても得ることが可能である。その場合、実質的にイオン種を含有しないモノマーに対し、4級窒素塩を分子骨格内に有するモノマーの割合は、0%〜100%であり、0.01%〜95%が好ましく、1%〜50%が特に好ましい。
【0025】
本発明で使用する4級窒素塩を分子骨格内に有するモノマーは、例えば、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドエチル(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドジエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドプロピル(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドプロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジメチルアンモニウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、ジメチルアンモニウムヨーダイドジエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアンモニウムヨーダイドジプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアンモニウムヨーダイドジブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアンモニウムヨーダイドジ(ポリアルキル)(メタ)アクリレート、1−メチルイミダゾリウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、1−メチルイミダゾリウムヨーダイドジエチル(メタ)アクリレート、1−メチルイミダゾリウムヨーダイドジプロピル(メタ)アクリレート、1−メチルイミダゾリウムヨーダイドジブチル(メタ)アクリレート、2−メチルイミダゾリウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、2−メチルイミダゾリウムヨーダイドジエチル(メタ)アクリレート、2−メチルイミダゾリウムヨーダイドジプロピル(メタ)アクリレート、2−メチルイミダゾリウムヨーダイドジブチル(メタ)アクリレート、3−メチルイミダゾリウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、3−メチルイミダゾリウムヨーダイドジエチル(メタ)アクリレート、3−メチルイミダゾリウムヨーダイドジプロピル(メタ)アクリレート、3−メチルイミダゾリウムヨーダイドジブチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアリルアンモニウムヨーダイド、N,N-ジメチルアリルジエチルアンモニウムヨーダイド、N,N-ジメチルアリルジプロピルアンモニウムヨーダイド、ジアリル-N,N-ジメチルアンモニウムヨーダイド、ジアリル-N,N-ジメチルジエチルアンモニウムヨーダイド、ジアリル-N,N-ジメチルジプロピルアンモニウムヨーダイド、トリメチルアンモニウムフルオライドエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムクロライドエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムブロミドエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムパークロレートエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムボレートエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムテトラフルオロボレートエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヘキサフルオロフォスフェートエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチルビニルエーテル、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチレングリコールビニルエーテル、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドエチルビニルエーテル等が挙げられ、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドジエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドエチル(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジメチルアンモニウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、ジメチルアンモニウムヨーダイドジエチル(メタ)アクリレート、1−メチルイミダゾリウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、1−メチルイミダゾリウムヨーダイドジエチル(メタ)アクリレート、2−メチルイミダゾリウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、2−メチルイミダゾリウムヨーダイドジエチル(メタ)アクリレート、3−メチルイミダゾリウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、3−メチルイミダゾリウムヨーダイドジエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアリルアンモニウムヨーダイド、N,N-ジメチルアリルジエチルアンモニウムヨーダイド、ジアリル-N,N-ジメチルアンモニウムヨーダイド、ジアリル-N,N-ジメチルジエチルアンモニウムヨーダイド、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチルビニルエーテル、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチレングリコールビニルエーテル、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドエチルビニルエーテル等が好ましく、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウムヨーダイドエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドエチル(メタ)アクリレート、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジメチルアンモニウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、1−メチルイミダゾリウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、2−メチルイミダゾリウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、3−メチルイミダゾリウムヨーダイドジ(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアリルアンモニウムヨーダイド、N,N-ジメチルアリルジエチルアンモニウムヨーダイド、1,2−ジメチルイミダゾリウムヨーダイドエチルビニルエーテル等が特に好ましい。
【0026】
本発明において、エネルギー線硬化性樹脂を紫外線を用いて硬化させる場合は、通常光重合開始剤等を用いる。光重合開始剤の使用割合は、上記の重合性モノマーの総重量に対し、0.5〜20重量%が好ましく、特に好ましくは1〜10重量%である。
【0027】
光重合開始剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノープロパン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキシド、ビス[4−(di(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルフォニオ−フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロフォスフェート、ビス[4−(di(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルフォニオ−フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート等があり、単独または2種以上を組合せて用いることができる。
【0028】
さらに、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤を単独あるいは2種以上と組合せて用いることができる。
【0029】
本発明で使用する高分子マトリックス製造に使用する熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂類、メラミン樹脂類(例えば、ジアリルメラミンの単独重合体、あるいは他モノマーとの共重合体、メチロールメラミン等のアルコキシメラミン等の硬化物)などが挙げられる。エポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル類とアミン系硬化剤や非アミン系硬化剤等との共重合体が挙げられる。グリシジルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル等が挙げられ、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールが好ましい。アミン系硬化剤としては、例えば、ジアミノエチレン、ジアミノエチレングリコール、ジアミノプロピレングリコール、ジアミノジエチレングリコール、ジアミノジプロピレングリコール等が挙げられ、ジアミノジエチレングリコール、ジアミノジプロピレングリコールが好ましい。非アミン系硬化剤としては、エチレングリコール、グリセリン、クレゾール、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸等、カルボン酸系架橋剤として、テレフタル酸、アセトンジカルボン酸等が挙げられる。
【0030】
本発明で使用する高分子マトリックスは、溶媒を含有する溶媒含有高分子マトリックスが好ましい。溶剤としては、例えばプロピレングリコール、エチレングリコール、アセトニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、3-メトキシプロピオニトリル、γ-ブチロラクトン等があげられる。その含有割合は、高分子マトリックス総重量の0.1重量%〜99.9重量%程度で、好ましくは1重量%〜99重量%であり、特に好ましくは5重量%〜95重量%である。
【0031】
本発明で使用する高分子マトリックスを製造するには、例えば次のようにすればよい。即ち、例えば光電変換素子用の場合、光電変換素子用多孔質基板へモノマーを塗布し、次いで硬化させればよい。多孔質基板へのモノマーの塗布方法としては、ディップコート法、スピンコート法、スクリーン印刷法、転写法、ドクターブレード法、カーテンコート法等が使用できる。さらには、電極及び対電極の間隔が狭い場合には、毛細管現象等を利用することも可能である。
【0032】
溶媒含有高分子マトリックスを製造するには、例えばモノマーを前記の溶媒に溶解し、その溶解液を硬化させればよい。は、モノマー溶解液の濃度は重合性モノマー溶解液総重量の0.1重量%〜99.9重量%程度で、好ましくは1重量%〜99重量%であり、特に好ましくは5重量%〜95重量%である。
【0033】
その硬化方法としては、熱、または光、電子線、放射線等のエネルギー線を使用することが可能であり、これらに限定されるものではない。硬化条件としては、(1)光硬化の場合、1mJ/cm2 〜100J/cm2 で、50mJ/cm2 〜1000mJ/cm2 の範囲が好ましい。照射波長は、150nm〜450nmで、200〜400nmの紫外線の範囲が好ましい。また、照射時の温度は0℃〜300℃で、10℃〜200℃の範囲が好ましい。(2)熱硬化の場合、硬化温度は、−50℃〜300℃で、0℃〜250℃の範囲が好ましく、加熱時間は1秒〜100時間で、10秒〜10時間程度であることが好ましい。(3)電子線硬化の場合、照射エネルギーは、1Gy〜1000kGyで、100Gy〜500kGyの範囲であることが好ましい。また、これらの方法で硬化された高分子電解質の膜厚は、1μm〜10cmで、5μm〜100μm程度が好ましいが、これらの範囲に限定されるものではない。
【0034】
本発明の光電変換素子としては、例えば色素増感太陽電池セルがあげられる。このセルの作製方法の一例としては、(1)導電性ガラスに白金を蒸着させた対極基板Aと、光増感色素(例えば、ルテニウム錯体色素、ローダミン系色素、アゾ系色素、ハイドロキノン系色素等)を担持した金属酸化物半導体の多孔質基板Bを、隙間を持たせて二辺で貼り合わせ、(2)その隙間に上記の硬化性樹脂組成物を注入し、熱または光、電子線、放射線等のエネルギー線で該樹脂組成物を硬化させ、(3)(2)で得られた装置を電解質溶液に浸し、高分子中に電解質を含浸させ、(4)多孔質基板Bと対極基板Aにリード線等の導電体を繋ぐ、の4工程からなるものが挙げられる。
【0035】
以下、実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0036】
実施例1
モノマーとして、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)9gと、ポリエチレングリコールジアクリレート(日本化薬(株)製 PEG−400DA)1gと、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(日本チバガイギー(株)製 イルガキュアー184)0.1gをプロピレンカーボネート30gに溶解し、混合溶液とした。次いで、導電性ガラスに白金を蒸着させた対極基板Aと、多孔質基板B(透明導電性ガラス電極上に多孔質酸化チタンを焼結し、色素を担持した基材)を隙間50μmを持たせて二辺で貼り合わせた。次いで、この隙間に前記の混合溶液を注入し、200mJ/cm2の紫外線照射し溶媒含有高分子マトリックスとした。次に、この装置を室温条件下で(0.3Mヨウ化リチウム−0.03Mヨウ素)/プロピレンカーボネート溶液中に15時間浸し、溶媒含有高分子マトリックス中にヨウ化リチウムとヨウ素を含浸し、高分子電解質とし、両電極にリード線を取り付けて、光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.51V、短絡電流が6.91mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.36、変換効率が1.15%であった。
【0037】
実施例2
実施例1において、プロピレンカーボネート30gを40gにすること以外は、実施例1と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.51V、短絡電流が8.34mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.37、変換効率が1.59%であった。また、原子吸光法及び電位差滴定法により高分子電解質中のリチウムイオンおよびヨウ素の定量を行った。結果、リチウムイオンが0.16重量%、ヨウ素が0.63重量%含まれていた。これらは、含浸液中での濃度と比較し80%以上と、含浸により高分子化合物中への酸化還元系電解質のドープが効率よくおこなわれていることを示した。
【0038】
実施例3
実施例2において、モノマーをエチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)9gと、ポリエチレングリコールジアクリレート(日本化薬(株)製 PEG−400DA)1gを、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)9.5gと、ポリエチレングリコールジアクリレート(日本化薬(株)製 PEG−400DA)0.5gとすること以外は実施例2と同様に処理して光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.56V、短絡電流が7.18mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.36、変換効率が1.44%であった。
【0039】
実施例4
実施例3において、含浸溶液(0.3Mヨウ化リチウム−0.03Mヨウ素)/プロピレンカーボネート溶液を(0.1Mヨウ化リチウム−0.1Mヨウ素−0.6M1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド−1.0Mt-ブチルピリジン)/3−メトキシプロピオニトリルとすること以外は実施例3と同様に処理して、光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.67V、短絡電流が7.25mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.64、変換効率が3.10%であった。
【0040】
実施例5
実施例2において、ポリエチレングリコールジアクリレート(日本化薬(株)製 PEG−400DA)1gを、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製 DPHA)1gとすること以外は実施例2と同様に処理して、光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.52V、短絡電流が5.47mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.41、変換効率が1.10%であった。
【0041】
実施例6
実施例2において、ポリエチレングリコールジアクリレート(日本化薬(株)製 PEG−400DA)1gを、Eo変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製 DPHA−12Eo)1gとすること以外は実施例2と同様に処理して、光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.54V、短絡電流が7.02mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.38、変換効率が1.41%であった。
【0042】
実施例7
実施例2において、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)9gを、メトキシトリエチレングリコールアクリレート(共栄社化学(株)製 MTG−A)9gとする以外は実施例2と同様に処理して、光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.50V、短絡電流が8.10mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.39、変換効率が1.48%であった。
【0043】
実施例8
モノマーとして、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)9gと、ポリエチレングリコールジアクリレート(日本化薬(株)製 PEG−400DA)1gと、重合開始剤アゾビスイソブチロニトリル0.1gをプロピレンカーボネート30gに溶解し、混合溶液とした。次いで、導電性ガラスに白金を蒸着させた対極基板Aと、多孔質基板B(透明導電性ガラス電極上に多孔質酸化チタンを焼結し、色素を担持した基材)を隙間50μmを持たせて二辺で貼り合わせた。次いで、この隙間に前記の混合溶液を注入し、60℃1時間加熱し溶媒含有高分子マトリックスとした。次に、この装置を室温条件下で(0.3Mヨウ化リチウム−0.03Mヨウ素)/プロピレンカーボネート溶液中に15時間浸し、溶媒含有高分子マトリックス中にヨウ化リチウムとヨウ素を含浸し、高分子電解質とし、両電極にリード線を取り付けて、光電変換素子とした。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.50V、短絡電流が6.50mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.36、変換効率が1.02%であった。
【0044】
実施例9
実施例1において、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)9gをフッ化アルキレンエチルアクリレート(大阪有機化学(株)製ビスコート17F)4.5gとエチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)4.5gとし、プロピレンカーボネート30gをプロピレングリコールモノメチルエーテル10gとすること以外は、実施例1と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.70V、短絡電流が6.23mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.62、変換効率が2.67%であった。
【0045】
実施例10
実施例9において、フッ化アルキレンエチルアクリレート(大阪有機化学(株)製 ビスコート17F)4.5gとエチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)4.5gを、フッ化アルキレンエチルアクリレート(大阪有機化学(株)製 ビスコート17F)1gとエチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)8gとすること以外は、実施例9と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.72V、短絡電流が6.12mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.59、変換効率が2.61%であった。
【0046】
実施例11
実施例1において、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)9gを、トリメチルアンモニウムエチルアクリレートヨードニウム塩9gとし、プロピレンカーボネート30gをトリエチレングリコール25gとすること以外は、実施例1と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.69V、短絡電流が6.54mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.50、変換効率が2.26%であった。
【0047】
実施例12
実施例11において、トリメチルアンモニウムエチルアクリレートヨードニウム塩9gを、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)8g、トリメチルアンモニウムエチルアクリレートヨードニウム塩1gとすること以外は、実施例11と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.69V、短絡電流が7.00mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.62、変換効率が2.98%であった。
【0048】
実施例13
実施例1において、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)9gとポリエチレングリコールジアクリレート(日本化薬(株)製 PEG−400DA)1gを、トリメチルアンモニウムエチルアクリレートヨードニウム塩1g、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)8g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート1gとすること以外は、実施例1と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.70V、短絡電流が6.81mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.62、変換効率が2.93%であった。
【0049】
実施例14
実施例11において、トリメチルアンモニウムエチルアクリレートヨードニウム塩9gを、1,2−ジメチルイミダゾリウム−5−エチルメタクリレートヨードニウム塩9gとし、プロピレンカーボネート30gをトリエチレングリコール25gとすること以外は、実施例11と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.65V、短絡電流が6.19mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.55、変換効率が2.23%であった。
【0050】
実施例15
実施例14において、1,2−ジメチルイミダゾリウム−5−エチルメタクリレートヨードニウム塩9gを、1,2−ジメチルイミダゾリウム−5−エチルメタクリレートヨードニウム塩4.5gとエチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)4.5gとすること以外は実施例14と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.68V、短絡電流が5.38mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.65、変換効率が2.38%であった。
【0051】
実施例16
実施例13において、トリメチルアンモニウムエチルアクリレートヨードニウム塩1gを、1,2−ジメチルイミダゾリウム−5−エチルメタクリレートヨードニウム塩1gとすること以外は実施例13と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.68V、短絡電流が5.87mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.62、変換効率が2.51%であった。
【0052】
実施例17
実施例1において、エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)9gと、ポリエチレングリコールジアクリレート(日本化薬(株)製PEG−400DA)1gを、ジエチレングリコールジビニルエーテル10gとし、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(日本チバガイギー(株)製 イルガキュアー184)0.1gを(UVI−6990)0.1gとすること以外、実施例1と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.68V、短絡電流が5.72mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.64、変換効率が2.60%であった。
【0053】
比較例1
実施例1で用いた光電変換素子の高分子電解質を溶液電解質とした物である。色素を担持した基板Bから50μmの隙間を持たせて対極基板Aを貼り合わせ、この隙間に(0.3Mヨウ化リチウム−0.03Mヨウ素)/プロピレンカーボネート溶液を注入した。次いで、リード線を取り付け、光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.53V、短絡電流が7.97mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.34、変換効率が1.44%であった。
【0054】
比較例2
比較例1において電解質溶液(0.3Mヨウ化リチウム−0.03Mヨウ素)/プロピレンカーボネートを(0.1Mヨウ化リチウム−0.1Mヨウ素−0.6M1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド)/3−メトキシプロピオニトリルとすること以外は比較例1と同様に処理して、本発明による光電変換素子を作製した。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.62V、短絡電流が7.09mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.64、変換効率が2.77%であった。
【0055】
比較例3
エチルカルビトールアクリレート(共栄社化学(株)製 EC−A)10gに1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(日本チバガイギー(株)製 イルガキュアー184)0.1gを添加し、200mJ/cm2の紫外線を照射し、硬化させた。この硬化物に、(0.3Mヨウ化リチウム−0.03Mヨウ素)/プロピレンカーボネート溶液10gを加え、混練ロールで混練し、ゲル状電解質とし、これを色素を担持した酸化チタンの多孔質基板Bに塗布し、白金を蒸着させた対極基板Aと貼り合わせ、両電極にリード線を取り付けて、光電変換素子とした。この光電変換素子にAM1.5のソーラーシュミレーター(1000W/m2)光を照射し、電流、電圧特性を測定した。結果、1cm2当たり、開放電圧が0.50V、短絡電流が5.55mAであり、フィルファクター(曲線因子)が0.50、変換効率が1.37%であった。
【0056】
以上の実施例及び比較例の記載から、実施例1〜17の光電変換素子は、比較例のものと比較し、ほぼ同等、あるいはそれ以上の開放電圧、短絡電流、フィルファクター、変換効率を示していることがわかる。
【0057】
次に、本発明により作成された高分子電解質の安定性試験として、ピン刺しによる液漏れ試験を行った。各実施例及び比較例の基板Aをペットフィルムに代える他は各例と同様にして装置を作製、これにフィルム側から画鋲で穴を開け、その穴からの溶液または樹脂の漏れを観察した。結果を表1に示す。
【0058】
【0059】
観察の評価基準は次の通りである。
○:液漏れは観察されず。
△:ピンを刺した直後は液漏れが生じなかったが、圧力を加えるとピンを刺した場所から液漏れが生じた。
×:ピンで刺したと同時に液漏れが生じた。
【0060】
表1から明らかなように、実施例1〜17に対応する本発明の素子はで液漏れは全くしなっかたのに対し、比較例1および2に対応する素子は、ピンで刺したと同時に液漏れが生じた。また、単官能アクリレートを使用した比較例3は、ピンを刺した直後は液漏れが生じなかったが、圧力を加えるとピンを刺した場所から液漏れが生じた。
【0061】
【発明の効果】
本発明の方法によると、高分子マトリックスが短い光照射時間で簡単に製造でき、かつ酸化還元系電解質溶液中への浸漬という簡便な方法で光電変換素子用の高分子電解質が得られるので、時間とエネルギーの節約が可能である。また、本発明により得られる高分子電解質は、機械的強度、安定性及び加工性に優れている。また、電解質溶液系と比較し、ほぼ同等あるいはそれ以上の開放電圧、短絡電流、フィルファクター、変換効率を示し、かつ液漏れの心配が無いため、長期安定性、および、安全性の高い光電変換素子、電池素子等への使用が可能であると考えられる。
【0062】
Claims (12)
- 高分子マトリックス中に酸化還元系電解質を含浸させる高分子電解質の製造方法であって、該高分子マトリックスが重合性モノマーを硬化させて得られ、かつ該重合性モノマーが(メタ)アクリレート基、あるいはビニル基を一つ有する一官能モノマーと(メタ)アクリレート基、あるいはビニル基を2つ以上有する二官能以上の多官能モノマーとの混合物であることを特徴とする光電変換素子用高分子電解質の製造方法。
- 酸化還元系電解質がハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物及びハロゲン分子からなる請求項1に記載の高分子電解質の製造方法。
- ハロゲン化合物がヨウ素化合物で、ハロゲン分子がヨウ素である請求項2に記載の高分子電解質の製造方法。
- 酸化還元系電解質の含浸が高分子マトリックスを酸化還元系電解質溶液中に浸漬することによりなされる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の高分子電解質の製造方法。
- 酸化還元系電解質溶液の溶媒が極性有機溶媒である請求項4に記載の高分子電解質の製造方法。
- 高分子マトリックスが、溶媒に溶解した重合性モノマー溶解液を硬化させて得られる溶媒含有高分子マトリックスである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の高分子電解質の製造方法。
- 重合性モノマーがエチレンオキシド鎖またはプロピレンオキシド鎖を有する請求項6に記載の高分子電解質の製造方法。
- 重合性モノマーがフッ素化アルキル基を有するモノマーである請求項6又は7に記載の高分子電解質の製造方法。
- 重合性モノマーが4級窒素塩を有する請求項6ないし8のいずれか1項に記載の高分子電解質の製造方法。
- 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の高分子電解質を有する光電変換素子。
- 溶媒含有高分子マトリックス製造時の原料由来の電解質以外の電解質を含有しない溶媒含有高分子マトリックスであって、該溶媒含有高分子マトリックスが、溶媒に溶解した重合性モノマーを硬化させて得られ、かつ該重合性モノマーが(メタ)アクリレート基、あるいはビニル基を一つ有する一官能モノマーと(メタ)アクリレート基、あるいはビニル基を2つ以上有する二官能以上の多官能モノマーとの混合物である光電変換素子用溶媒含有高分子マトリックス。
- 請求項11に記載の溶媒含有高分子マトリックス中に電解液を含浸して得られる高分子電解質を含む光電変換素子。
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