JP4809839B2 - 低粘着性高分子材料及びその製造方法、並びに該材料を含有するチューインガム組成物 - Google Patents

低粘着性高分子材料及びその製造方法、並びに該材料を含有するチューインガム組成物 Download PDF

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Description

本発明は低粘着性高分子材料に関し、更にこの高分子材料を製造する方法及び該材料を含有するチューインガム組成物に関する。
ジエンモノマー(イソプレン等)の単独重合体のようなある種の炭化水素重合体は、表面に密着させると付着する傾向がある。しかしながら、いくつかの用途においては、このような炭化水素重合体の付着特性は不都合となる。例えば、チューインガム組成物にこのような材料を用いる際に不都合である。
世界中で何百万もの人々がチューインガムを嗜好している。残念ながら、多くのチューインガム消費者が噛んだ後のガムを適切に廃棄しない、或いはできない。噛んだ後のガムは多くの表面に強く付着する傾向があるため、適切に廃棄されないと多くの問題が生じる。そのため、多くの公共区域、特に舗装道路が捨てられた使用済ガムの付着により汚損される。従来の手法で表面に付着したチューインガムを除去するのは難しく、ガムが短くない期間表面に接触していた場合は特に難しい。付着したガムを除去するために、このような表面は高い水圧を利用したパワーウォッシャーを用いて洗浄され、必要に応じて任意に削り取られる。しかしながらこのような方法は、大量の水を使用する必要があり、表面を腐食してしまう場合があり、時間及びエネルギーを要し、更に騒音を起こし大量の水を要することから、処理する区域から人々を退去させないと利用できない。付着した使用済ガムを表面から除去する方法の他の典型例としては研磨処理が挙げられ、この処理では任意にガムを凍結させる低温材料や強力な化学薬品を使用する。すなわち、表面を清掃し付着したガムを除去する処理は費用がかかり、且つその処理自体が一般社会に有害である場合がある。
チューインガムの特性を改良することによって上記の問題を回避する方法が提案されている。例えば、米国特許第5,580,590号は、弾性タンパク質系ポリマーを含有する環境に優しいチューインガム組成物を開示している。弾性タンパク質系ポリマーを用いることにより、噛んだ後のチューインガム組成物を付着した物質表面からより容易に除去することができる。
通常、チューインガム組成物は水不溶性チュアブルガムベース成分を含み、このガムベース成分は一種以上のエラストマー(ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリイソブチレン、イソブチレン−イソプレン共重合体等)を含む。これら材料は粘着性を有するため、表面に強く付着することがある。この強い粘着性により、舗装道路等の表面から捨てられたチューインガムを分離することが困難となる。「材料の粘着性」は、その材料が軽い圧力の下で表面に短時間だけ接触した際に、該表面との結合を形成する能力と定義される。
本発明は、炭素−炭素骨格に直接親水性側鎖を結合させて天然ゴムや合成ゴム等の炭化水素重合体を修飾すると、該炭化水素重合体の粘着特性を低減できるという知見に基づく。
帯電防止樹脂組成物の製造に有用な、ポリ(アルキレンオキシド)基を含む側鎖を有する高分子材料が欧州特許公開A−1179564号に開示されている。この文献には、50〜95質量%の共役ジエン(1,3−ブタジエン、イソプレン等)及びアクリレートエステル(エチル又はプロピルアクリレート等)から選択される一種以上のモノマー、5〜50質量%の4〜500のアルキレンオキシド基及びエチレン性不飽和結合を有する一種以上のモノマー(ポリアルキレンオキシドモノマー)、並びに0〜50質量%の一種以上の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーを含有するグラフト共重合体が記載されている。このポリアルキレンオキシドモノマーは通常、ポリアルキレングリコールのアクリレートエステル又はメタクリレートエステルである。このグラフト共重合体は「グラフティング・スルー(grafting through)法」(「グラフティング・ヴィア・マクロモノマー(grafting via macromonomers)法」としても知られる)により合成され、従って、得られた共重合体中、ポリアルキレンオキシド基は−C(O)O−基を介して重合体骨格の炭素原子に結合する。
従って、本発明の第一の態様によれば、直鎖又は分岐鎖状の炭素−炭素重合体骨格、及びこの骨格に結合した多数の側鎖を有する低粘着性高分子材料が提供され、該側鎖は重合体骨格の炭素原子に直接結合しており、下記式:
又は
(ただし、RはH、−C(O)OR、又は−C(O)Qであり、Rは−C(O)OR又は−C(O)Qであり、R及びRの少なくとも一方は−C(O)Qである。RはH又は−CHであり、RはH又は炭素原子数1〜6のアルキル基である。Qは式−O−(YO)−(ZO)−Rで表される基であり、Y及びZはそれぞれ独立に炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、RはH又は炭素原子数1〜4のアルキル基である。aは3又は4であり、b及びcはそれぞれ独立に0又は1〜125の整数であり、その和(b+c)は10〜250、好ましくは10〜120の範囲内の値である。)により表される。
上記側鎖を結合させて修飾していない炭化水素重合体と比較して、本発明の高分子材料は低い粘着性を示す。更に、未修飾炭化水素重合体よりも低い表面付着性を示す。
本発明の高分子材料において、炭素−炭素重合体骨格は、典型的には、重合可能なエチレン性不飽和炭化水素モノマーの単独重合体、又は二種以上の重合可能なエチレン性不飽和炭化水素モノマーの共重合体から得られる。「重合可能なエチレン性不飽和炭化水素モノマー」は、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を有し、その二重結合が付加重合又は連鎖反応重合することで炭素−炭素重合体骨格を有する直鎖又は分岐鎖状の炭化水素重合体を形成することが可能な、重合性炭化水素を意味する。好ましい一実施態様においては、炭素−炭素重合体骨格は、炭素原子数4又は5の重合可能なエチレン性不飽和炭化水素モノマー(イソブチレン(2−メチルプロパン)等)の単独重合体から得られる。また、他の実施態様においては、炭素−炭素重合体骨格は、共役ジエン炭化水素モノマー、特に炭素原子数4又は5の共役ジエン炭化水素モノマー(ブタジエン、イソプレン等)の単独重合体から得られる。
上述のとおり、炭素−炭素重合体骨格は、二種以上の重合可能なエチレン性不飽和炭化水素モノマーの共重合体から得られるものであってよい。二種のモノマーの共重合体を用いるのが好ましい。例えば、一つの炭素−炭素二重結合を有する炭化水素モノマーと二つの炭素−炭素二重結合を有する炭化水素モノマーとの炭化水素共重合体から炭素−炭素重合体骨格を形成できる。その例としてはイソブチレンとイソプレンの共重合体が挙げられる。他の異なる実施態様においては、炭素−炭素重合体骨格は、ブタジエン−スチレンブロック共重合体から得られる。
本発明の高分子材料においては、常温でエラストマーである直鎖又は分岐鎖状の炭化水素重合体から、実質的に直鎖状の炭素−炭素重合体骨格を形成するのが特に好ましい。エラストマー重合体はガラス転移温度(Tg)を超える温度でゴム弾性を示し、ある種の合成エラストマーは、cis−イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)単位から誘導される重合体の天然ゴムと同様及び他の特性を示す。本発明において、高分子材料は、好ましくはポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、及びイソブチレン−イソプレン共重合体、より好ましくはポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、及びイソブチレン−イソプレン共重合体、最も好ましくはポリイソプレン(天然ゴムであっても合成ポリイソプレンであってもよい)、から選択されたエラストマー重合体由来の実質的に直鎖状の炭素−炭素重合体骨格を有するのが好ましい。ここで、「実質的に直鎖状」とは、炭素−炭素骨格が有意な量の分岐長鎖を含まないことを意味する。
本発明の高分子材料の炭素−炭素重合体骨格を形成する炭化水素重合体の分子量は、高分子材料が過度に硬くなるのを防ぐ観点から、典型的には15000〜50000であり、好ましくは25000〜40000である。
上述のとおり、本発明の高分子材料は、炭素−炭素重合体骨格の炭素原子に直接結合した多数の側鎖を有する。この側鎖は下記式:
又は
により表される。
ここで、RはH、−C(O)OR、又は−C(O)Qであり、Rは−C(O)OR又は−C(O)Qであり、R及びRの少なくとも一方は−C(O)Qである。
はH又は−CHである。
はH又は炭素原子数1〜6のアルキル基である。
Qは式−O−(YO)−(ZO)−Rで表される基であり、Y及びZはそれぞれ独立に炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、RはH又は炭素原子数1〜4のアルキル基である。
aは3又は4であり、b及びcはそれぞれ独立に0又は1〜125の整数であり、その和(b+c)は10〜250、好ましくは10〜120の範囲内の値である。
上記に従い、本発明の一実施態様においては、高分子材料の多数の側鎖は炭素−炭素重合体骨格の炭素原子に直接結合し、下記式:
(ただし、Qは上記と同義である。)により表される。
本発明の他の異なる実施態様においては、高分子材料の多数の側鎖は炭素−炭素重合体骨格の炭素原子に直接結合し、下記式:
(ただし、R、R、及びRは上記と同義である。)により表される。好ましい一実施態様においては、側鎖は上記式中、RがHであり、Rが−CHであり、Rが−C(O)Q(Qは上記と同義)である。他の好ましい実施態様においては、側鎖は上記式中、RがHであり、R及びRの一方が−C(O)Qであり、他方が−C(O)ORである(R及びQは上記と同義)。上記側鎖中の基Qは、下記式:
−O−(YO)−(ZO)−R
で表される基であり、Y、Z、R、b、及びcは上記と同義である。
上述のとおり、本発明の高分子材料は疎水性の炭素−炭素重合体骨格を有し、その骨格には多数の側鎖がグラフト結合しており、該側鎖はアルキレンオキシ分を有するため親水性である。疎水性重合体骨格と骨格にグラフト結合した親水性側鎖を組み合わせて使用することによって、疎水性骨格にグラフト結合した側鎖の数及び性質に応じた特性を持つ両親媒性種が得られる。すなわち、高分子材料中のアルキレンオキシ基の数が減少するにつれて、重合体骨格の疎水性が高分子材料のバルク特性(bulk properties)を支配するようになり、一方高分子材料中のアルキレンオキシ基の数が増加するにつれて、高分子材料が更に親水性となる。更に、グラフト側鎖のアルキレンオキシ鎖長が増加すると、高分子材料のバルク特性が、対応するポリ(アルキレン)重合体に類似したものとなる傾向がある。すなわち、本発明によれば、弾性と親水性の望ましいバランスを示す高分子材料を製造することが可能である。従って、上記で定義した基Q中の乗数b及びcはそれぞれ独立に0〜125であり、その和(b+c)は10〜250、好ましくは10〜120の範囲内の値である。
本発明では、もちろん、全ての側鎖においてb及びcの値が同じである必要はない。本発明の高分子材料において、bが0〜125、cが0〜125、且つその和(b+c)が10〜250の範囲内であれば、炭素−炭素重合体骨格にグラフト結合した異なる側鎖が異なるb値及びc値を有してよいことは言うまでもない。側鎖の作用により好ましい親水性を示し、そのため著しく低い表面付着性を示す高分子材料を確実に得るためには、各側鎖の和(b+c)の値は、好ましくは10〜120、より好ましくは20〜60、特に好ましくは30〜50、最も好ましくは40〜45である。高分子材料の付着性(adhesiveness)又は粘着性(tack)は、密着する表面の特性によるが、和(b+c)が40〜45の範囲内であり、そのため高分子材料が様々な固体表面に対して低い粘着性及び付着性を示し、その結果、水の存在下で様々な固体表面からより容易に除去できることが最も好ましい。上述のとおり、側鎖はポリ(オキシアルキレン)官能基を含むため、ある程度の親水性を示す。上記基Q中のアルキレン基Y及びZはそれぞれ独立に2〜4の炭素原子を含み、このようなアルキレン基の例としては、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられる。炭素含量に応じて側鎖の疎水性が増加するため、Y及びZが共にエチレン基であるのが好ましく、その結果、ポリ(オキシエチレン)基を含む多数の側鎖の効果により、該高分子材料はこのような側鎖を含まない炭化水素重合体と比較して著しく高い親水性を示す。上記Q中の基RはH又は炭素原子数1〜4のアルキル基である。側鎖の親水性の低下を防止するためには、Rはそれ自体が有意な疎水性を側鎖にもたらすような基でないことが好ましく、従ってRは好ましくはH又は−CH、より好ましくはHである。
上述のとおり、高分子材料の特性は、炭素−炭素重合体骨格にグラフト結合した側鎖の性質だけではなく、グラフト側鎖の数によっても変化する。多数の側鎖が骨格に結合していることは本発明の本質的要素である。ここで「多数(multiplicity)」という語は、その語の通常の意味(すなわち、多く「many」)を示し、それ故に、炭素−炭素重合体骨格を形成する炭化水素重合体とは異なる特性を示すと予期できない、一つ又は少数(a few)のグラフト側鎖しか含まない化合物は、本発明の高分子材料には含まれない。本発明において、炭素−炭素重合体骨格にグラフト結合した側鎖の数は、通常は一以上の炭素−炭素重合体骨格の平均である。炭素−炭素重合体骨格にグラフト結合した側鎖の実際の数は、側鎖そのものの特性、並びに側鎖を重合体骨格にグラフト結合させる方法(及びこの方法において用いる反応条件)に応じて決定される。望ましい親水性を示す高分子材料を得るためには、重合体骨格にグラフト結合した側鎖の数の平均が5〜10、すなわち骨格:側鎖が1:5〜1:10であることが好ましい。製造過程で使用される炭化水素重合体の骨格は適当な結合位置を有し、これにより側鎖の位置が決定されるため、炭素−炭素重合体骨格上に側鎖を一定の間隔で配置する必要はないことは明らかである。例えば、炭化水素重合体がポリイソプレン等の骨格中に複数の炭素−炭素二重結合を含むものであれば、それらの二重結合の全て又は一部が側鎖を骨格に結合させる反応に利用できる。
本発明の高分子材料は、炭素−炭素重合体骨格中の炭素原子に直接結合した複数の側鎖を有する。下記式:
−CHCH(CH)−C(O)−O−(YO)−(ZO)−R
(ただし、Y、Z、R、b、及びcは上記と同義である。)で表される側鎖は、直鎖又は分岐鎖状の炭化水素重合体を、溶媒中で、不活性雰囲気下、ラジカル開始剤の存在下で下記モノメタクリレート化合物:
CH=C(CH)C(O)O−(YO)−(ZO)−R
と反応させる方法により形成できる。炭化水素重合体とメタクリレート化合物の反応は適当な溶媒中で行い、ここで適当な溶媒とは使用する反応物とラジカル開始剤に適したものである。通常、この溶媒はトルエン等の無極性有機溶媒である。
使用するラジカル開始剤は、上記溶媒に可溶で、且つ炭化水素重合体骨格からメチレン性水素原子を引き抜きグラフト反応を開始できるものであればいかなるものであってもよい。本発明では、ラジカル開始剤として過酸化ベンゾイルを用いると良い結果が得られた。
反応混合物中での重合体同士の架橋を減らすためには、本発明の方法を希薄溶液中で行うのが好ましい。通常、炭化水素重合体及びモノメタクリレート化合物をそれぞれ11%w/w未満の濃度で使用する。
反応は不活性雰囲気下で行う。通常、このような雰囲気は、反応物と開始剤の溶液を入れた反応容器を窒素で数分間パージすることによって得られる。典型的には、反応混合物を常温を超える温度に加熱して反応を加速し、最大で数日間、反応完了まで撹拌する。反応は、通常60〜130℃、好ましくは60〜65℃の温度で行う。反応時間は、通常20〜150時間、好ましくは20〜50時間である。その後、反応容器を例えば0°Cに急冷することで、或いは急速に反応混合物を溶媒で希釈することで反応を停止する。
得られたグラフト共重合体は、溶媒の一部を除去、蒸発させ、次いでメタノールを加え共重合体を沈殿させることで回収できる。沈殿物を回収する際には、通常、60℃でメタノール中で数回洗浄し、その後真空乾燥して残存溶媒を除去してよい。
本発明の高分子材料は、炭素−炭素重合体骨格中の炭素原子に直接結合した複数の側鎖を有する。下記式:
(ただし、Y、Z、R、a、b、及びcは上記と同義である。)で表される側鎖は、
(i)下記式:
HO−(YO)−(ZO)−R
により表される化合物を、不活性雰囲気下、無水有機溶媒中で水素化ナトリウムと反応させる工程、
(ii)工程(i)で得られた生成物を、下記化合物:
CH=CH−(CH−Br
(ただし、qは1又は2である。)と反応させ、化合物II:
CH=CH−(CH−O−(YO)−(ZO)−R II
を得る工程、
(iii)前記化合物IIをクロロジメチルシランと反応させ、化合物III:
を得る工程、並びに
(iv)前記化合物IIIを還元し、得られたα−ヒドロジメチルシリルポリアルキレンオキシドを、遷移金属塩の存在下、炭化水素重合体骨格中に多数の炭素−炭素二重結合を有する直鎖又は分岐鎖状の炭化水素重合体と反応させる工程、
を含む方法により形成できる。上記工程(ii)において、工程(i)の生成物を、上記式中のaが3である場合に相当する3−ブロモプロパンと反応させるのが好ましい。
上記工程(iv)のヒドロシリル化反応において、炭化水素重合体の炭素−炭素二重結合にシラン化合物が付加していることは明白である。通常、ヒドロシリル化反応は遷移金属又はその塩(特にPt(O)、Pd(O)、Rh(I)、Ni(O)、Co(I)等の電子リッチ錯体を形成するもの)によって促進される。本反応では、この反応の触媒として塩化白金酸(HPtCl)を用いると良い結果が得られた。
好ましい一実施態様においては、上記工程(i)では、無水条件下、アルゴン等の不活性雰囲気中、室温で、ポリ(エチレンオキシド)モノメチルエーテルとトルエンやテトラヒドロフラン等の有機溶媒の溶液に、水素化ナトリウムを加える。この溶液を、典型的には撹拌しながら約60oCで約12時間、加熱した後、臭化アリルを加え、反応を最大で2日間続ける。続いて、トルエン溶液中で塩化白金酸の存在下、α−アリル−ω−メチルポリ(エチレンオキシド)とクロロジメチルシランを、約60℃で数時間反応させてよく、次いでその生成物をLiAlHを用いて還元してよい。上述のとおり、次に、好ましくはポリイソプレンを多数の炭素−炭素二重結合を有する炭化水素重合体として用いて、ヒドロシリル化反応を行う。
上記方法では炭素−炭素二重結合上の付加反応が重要であり、そのため所望量の不飽和結合を含む不飽和炭化水素重合体を選択することによって、所望数の側鎖が重合体骨格に結合した高分子材料を得ることが可能である。
本発明の高分子材料は、炭素−炭素重合体骨格中の炭素原子に直接結合した複数の側鎖を有する。下記式:
(ただし、R及びRの一方は−C(O)Qであり、他方は−C(O)ORであり、Q及びRは上記と同義である。)で表される側鎖は、ポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体又はそのモノエステル誘導体を、化合物HO−(YO)−(ZO)−R(ただし、Y、Z、R、b、及びcは上記と同義である。)と反応させる方法により形成できる。通常、この反応はトルエン等の有機溶媒中で行う。
上記方法において、重合体骨格に結合する側鎖の数は、上記アルコールHO−(YO)−(ZO)−Rとのエステル化反応に使用される共重合体中の、ポリイソプレン分子にグラフト結合した無水マレイン酸の数に応じて決まる。例えば、下記式:
で表されるポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体を用いると、形成可能な上記式の側鎖の数はyの値に応じて決まることは明白である。ポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体(PIP−g−MA)は市販されている。そのようなPIP−g−MAの一つとして、アルドリッチ社製のCAS番号139948−75−7のものがあり、これは約25000の平均分子量、10〜50cP(20質量%トルエン溶液、30℃)のブルックフィールド粘度、及び0.92g/mL(25℃)の密度を有する。このグラフト共重合体中のイソプレン単位の無水マレイン酸単位に対するモノマー比率は98:2であり、これはPIP−g−MAと上記アルコールの反応により一分子あたり約7の側鎖が導入されることを示している。文献記載の手法によりポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体を調製してもよい。例えば、ビゾンテ(Visonte L.L.Y.)ら、「ポリマーズ・フォー・アドバンスド・テクノロジーズ(Polymers for Advanced Technologies)」、Vol.4、1993、490〜495頁に記載の手法に従って、o−ジクロロベンゼンに溶解したポリイソプレンを180〜190℃で無水マレイン酸と反応させ、修飾イソプレンを得た。反応時間を5時間から11時間へと増加させることにより、7、15、19、26、及び29mol%の無水マレイン酸を含む様々なポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体を得た。
PIP−g−MAとポリ(アルキレンオキシ)アルコールの反応は、典型的には、トルエン等の有機溶媒中で、トリエチルアミン等の活性化剤の存在下、高温で行う。トルエンと水は、各成分の沸点より低い温度で沸騰する共沸混合物を形成するため、この反応において共沸蒸留により反応混合物から水を除去するとエステル収率が向上する。また、ポリ(アルキレンオキシ)アルコールをPIP−g−MAのモノエステル誘導体と反応させてもよい。例えば、株式会社クラレから「LIR−410」として市販されているカルボキシル化ポリイソプレンを使用すると良い結果が得られた。このカルボキシル化ポリイソプレンは下記式:
で表され、10の官能基、約25000の分子量、180Pa・s(38℃)の溶融粘度、0.92g/ccの比重、及び−59℃のガラス転移温度を有する。LIR−410の上記アルコールとの反応は、通常、トルエン等の有機溶媒中、高温で行う。上述のとおり、PIP−g−MAを用いた反応の場合、共沸蒸留により反応混合物から水を除去することでエステルの収率を改善することができる。これらの方法は、カルボキシ官能基を有するポリイソプレンを予め調製する必要はあるが、比較的簡素で迅速な反応によって高い収率が得られるという利点を有する。
本発明の高分子材料は低い粘着性を示すため、本発明の高分子材料をチューインガム組成物に導入することによって、低い表面粘着性を示し、それ故に表面に付着しても容易に除去できるチューインガム組成物が得られる。従って、本発明の更なる態様によれば、チュアブルガム組成物を形成するに充分な量の水不溶性ガムベース、及び甘味料を含有することにより、低い表面粘着性を示すチューインガム組成物が提供され、この水不溶性ガムベースの少なくとも一部は上記高分子材料を含有する。
通常、チューインガム組成物は水溶性成分及び水不溶性チュアブルガムベース成分を含む。組成物の水溶性成分は、典型的には、甘味料、香味料、着色剤、酸味料、及びフィラーのうち一種以上であり、加えて安定剤及び/又は抗酸化剤等を含んでもよい。組成物の水不溶性ガムベース成分は、典型的には、チューインガムの咀嚼特性に関与する一種以上のエラストマーに加え、エラストマー可塑剤、オイル、及び水不溶性フィラーを含む。
チューインガム組成物としての咀嚼特性を得るために適したエラストマーは当業者に広く知られている。このようなエラストマーとしては、天然ゴム、天然チュアブルガム、並びにポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリイソブチレン、及びイソブチレン−イソプレン共重合体等の合成エラストマー重合体が挙げられ、これらに限定されない。本発明のチューインガム組成物において、少なくとも弾性部分に、上記高分子材料、好ましくはエラストマー特性を有するものを用いる。通常、チューインガム組成物において、本発明の高分子材料を1重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは50重量%以上のエラストマー成分に用いる。更に、本発明の高分子材料をチューインガム中の全エラストマー成分として使用することも、本発明の範囲に包含される。
組成物中のエラストマー成分を軟化し、チューインガムの所望の咀嚼性(chewability)と食感を確保するために、当業者に公知なように、チューインガム組成物のガムベースは一種以上の可塑剤を含んでいてもよい。従来からエラストマーの特性を修飾するためにチューインガム組成物に使用されている可塑剤としては、天然ロジンエステルが挙げられる。使用できる天然ロジンエステルの例としては、ロジン又は水素化ロジンのグリセロールエステル、及びロジン又は水素化ロジンのペンタエリスリトールエステルが挙げられる。従来から知られているとおり、このような物質はガムベースに対して最大で約70重量%使用してよい。また、チューインガム組成物を軟化するため、或いは組成物の物性を改良するために従来から使用されている物質、例えばグリセロール、レシチン、モノステアリン酸グリセリル等を一種以上、チューインガム組成物に導入することも可能である。このような物質をチューインガム組成物に使用する場合は、通常、その量はチューインガム組成物に対して最大で約15重量%である。
通常、チューインガム組成物には一種以上の甘味料を添加する。甘味料の量は、当然ながら、所望の最終生成物の甘さと、使用する甘味料の甘さに応じて決定する。例えばアスパルテーム等の人工甘味料を使用してよい。当然、甘さは甘味料により得られるが、この甘味料は、甘さに加えて、最終組成物のバルクにも寄与する。従来からチューインガムの製造に用いられているバルク甘味料の例としては、糖類(例えばスクロース、デキストロース、キシロース、コーンシロップ等のデンプン加水分解物)、及び非糖類(例えばポリオール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、水素化デンプン加水分解物)が挙げられる。バルク甘味料の量はチューインガム組成物に対して最大で80重量%であってよく、より典型的には約20〜70重量%である。
通常、本発明のチューインガム組成物は更に一種以上の公知の成分を含み、その例としてはフィラー、香味料、ワックス、着色剤、ゴム、安定剤、乳化剤、及び抗酸化剤が挙げられる。本発明においては、このような成分を、チューインガム製造の技術分野でよく知られている手順に従って使用することができる。
本発明のチューインガム組成物は公知の技術により製造できる。例えば、ガムベースの成分を混合器内で加熱し、ガムベースのエラストマー分を溶解し、且つガムベース成分の均一混合物を形成する。続いて、溶解したガムベースを他の成分と混合し、完全に混合した後、得られた物を混合器から排出し、シート状に巻き所望のサイズに切断する、或いは又はペレット状にキャストするなどして、所望の形状に成形してよい。次いで、当業者に公知の手法により、このガムに砂糖粉末をまぶしたり、キャンデーで被覆したりしてよい。
実施例1
100mlのトルエンを丸底フラスコに入れ、0.434g(1.14×10−5モル)のポリイソプレン(分子量38000、cis−1,4ミクロ構造98.8%)及び1.006g(5.03×10−4モル)のメトキシポリ(エチレングリコール)モノメタクリレート(分子量2000)を加えた。これら反応物の量は、ポリイソプレン:ポリ(エチレングリコール)の比率が1:2となるよう調整した。
得られた混合物を、磁気撹拌機を用いて25〜30℃で2分間、ポリイソプレンが溶解するまで撹拌した。過酸化ベンゾイル(0.025g、1.03×10−4モル)を加え、反応容器をNで5分間パージし不活性雰囲気とした。この容器を60℃に加熱し、この温度を保ちながら48.5時間撹拌した。
反応終了後、反応混合物を0℃に急冷し、トルエンの85〜90%を真空下で留去した。残渣の混合物にメタノールを加えたところ、直ちに生成物が懸濁したコロイド溶液が形成された。なお、生成物の高分子材料はポリイソプレン由来の重合体骨格を含有しており、重合体骨格には下記式:
−CHCH(CH)C(O)O(CHCHO)CH
で表される複数の側鎖がグラフト結合していた。グラフト共重合体懸濁液を遠心分離して固体生成物を回収し、続いて60℃で3度メタノール洗浄し、真空乾燥した。生成物のH NMRスペクトルを図1に示す。なお、NMRスペクトルは、400MHzブルカーDSX NMR分光光度計を用いて、固体プローブ(HP WB 73A MAS 4BL CP VTN)を挿入して周波数400.14MHzで測定した。スペクトルの測定は、単一パルスを使用し、スキャン数8、90度パルス時間3msec、db2、リサイクルディレイ(recycling delay)2秒の条件下、6144の測定点でのデータを回収して行った。0.5及び9.6kHzの回転速度でスペクトルを記録した。図1のNMRスペクトルは3.41ppmに強いピークを示したが、これはサンプルに混入したメタノールに由来するため無視すべきであると考えられる。この生成物のH NMRスペクトル、並びに積分値を参照するためのポリイソプレン及びポリ(エチレングリコール)のH NMRスペクトルから平均側鎖数を計算することが可能であり、ポリイソプレン由来骨格(分子量約38000)あたりの側鎖(分子量約2000)の数は、平均8.4であった。
試験手順
A.メタノール中での膨張
ポリ(エチレングリコール)は親水性であり、そのため有機溶媒への溶解性は良くない。従って、ポリイソプレン及び上記実施例1の重合生成物への極性溶媒(メタノール)の影響を調べることとした。
0.5gのポリイソプレンをバイアルに入れ、5mlのメタノールを加えた(試験1)。
0.5gの実施例1で得られたグラフト共重合体を第二のバイアルに入れ、5mlのメタノールを加えた(試験2)。
試験1では、メタノールを加えた後にポリイソプレンが膨張することはなく、メタノールは無色のままであった。
試験2では、メタノールを加えた後にグラフト共重合体が実質的に膨張し、重合鎖が半透明コロイド懸濁液を形成した。
実施例2
トリエチルアミン触媒を用いたポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体とポリ(エチレングリコール)メチルエーテルの反応
本実施例では、ポリ(エチレングリコール)をアルドリッチ社製ポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体(PIP−g−MA)と反応させた。このPIP−g−MAは下記式:
により表されるCAS番号139948−75−7のものであり、これは約25000の平均M、10〜50cP(20質量%トルエン溶液、30℃)のブルックフィールド粘度、及び0.92g/mL(25℃)の密度を有する。この共重合体中、イソプレン単位の無水マレイン酸単位に対するモノマー比率は98:2である。
50mlのトルエンを反応フラスコに入れ、これに10gのポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体(PIP−g−MA、アルドリッチ)を溶解させ、2mlのトリエチルアミン触媒を加えて磁気撹拌機を設置した。続いて6gのポリ(エチレングリコール)を加え、これを溶解させるために50mlのトルエンを更に加えた。全ての成分が溶解した時点で、反応混合物を85℃に加熱し、この温度で7日間放置した。
その後、反応混合物を室温に冷却し、ビーカーに入れた800mlのペンタンに加えた。その結果白色懸濁液が形成され、この反応混合物を一晩冷蔵庫内に置き8℃で24時間冷却したところ、相分離が起こり、ビーカーの底には白色沈殿が生じ、その上に半透明の上相が存在した。生成物の一部はペンタンに可溶であり、他の一部は不溶であることが明らかとなった。なお、グラフト率が増加するにつれて、重合体骨格に結合する側鎖の数が増加し、得られる高分子のペンタンへの溶解性が低下し、それ故に生成物のスペクトルはペンタンに溶解した部分と溶解せず底に沈殿した部分を示すと考えられる。
両相を分析するために、これらを注意深く分離し濃縮した。濃縮は高真空下で過剰なペンタンを蒸発させることにより行った。
実施例3
共沸蒸留を用いたポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体とポリ(エチレングリコール)メチルエーテルの反応
実施例2で使用したポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体(PIP−g−MA)20g、及びポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(PEGME、平均分子量2000、アルドリッチより購入)12gを秤量し、丸底フラスコに入れた。200mlのトルエンをフラスコに加え、得られた混合物を磁気撹拌機で撹拌した。
共沸蒸留によりポリ(エチレングリコール)メチルエーテルを乾燥するために、ディーンスタークトラップ(Dean Stark trap)を使用して反応フラスコを120℃で2時間加熱した。反応系の温度を130℃に上げ、この温度で2時間加熱を続けた。加熱により留去された20mlの液体は濁っており、トルエンと水の共沸混合物が形成されたことを示していた。更に40mlの液体を留去したところ、これは透明であり、水が全て除去されたことが分かった。
次いで系を窒素置換し、反応を24時間進行させた。
反応混合物を室温に冷却し、1200mlのペンタン中で沈殿させ、乳濁液を得た。乳濁液を冷蔵庫に入れ8℃で24時間冷却し、不溶種を沈殿させた。
得られた2相、すなわち可溶性上層と不溶性沈殿物を分離した。可溶性ペンタン層をロータリーエバポレーターで濃縮した。また、過剰なPEGMEを溶解させるために、不溶性沈殿物を真空乾燥し、クロロホルムに溶解し、メタノール(800ml)中に沈殿させた。再度二相が得られたが、新しい修飾親水性重合体がメタノール中でコロイドを形成していたため、分離は困難であった。コロイド重合体を過剰なPEGMEを含む溶媒から分離するために、混合物を15000rpmで45分間遠心分離する作業を3回繰り返す必要があった。遠心分離管の底部から白色の生成物を回収し、乾燥した。
メタノール溶離液が重合体を幾分含んでいると考えられたため、これもロータリーエバポレーターで濃縮し、クロロホルムに溶解した。過剰なPEGMEを除去するため、この溶液をジエチルエーテル中に沈殿させ、乾燥した。
実施例4
共沸蒸留を用いたポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体とポリ(エチレングリコール)メチルエーテルの反応
実施例2で使用したポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体(PIP−g−MA)262g、及びポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(PEGME、平均分子量2000、アルドリッチより購入)200gを秤量し、磁気撹拌機を取り付けた3リットル丸底フラスコに入れた。また、これに先立ってトルエンに水素化カルシウムを加えて脱水し、ろ過した。このようにある程度乾燥したトルエンを700ml用い、これを上記丸底フラスコに加え、出発物質を溶解した。
共沸蒸留によりポリ(エチレングリコール)メチルエーテル及びトルエンから水を除去するために、ディーンスタークトラップを使用して反応フラスコを120℃で加熱した。反応系の温度を130℃に上げ、この温度で2時間加熱を続け、50mlの液体を除去した。トルエンと水の共沸混合物は、その特異的な沸点に達した時点から蒸発し濁った液体として濃縮された。濃縮中の液体が透明になると、全ての水が除去されトルエンのみが留去されているといえる。
共沸蒸留により更に溶媒を除去する前に、反応を120℃で24時間行った後、130℃で2時間加熱し、その後反応を48時間続けた。
次に、反応系を室温に冷却し、メタノール(4L)中で沈殿させた。生成物を炉内で高真空下72時間乾燥してメタノールを除去した後、過剰量の水(4L)で洗浄し炉内で72時間真空乾燥した。この生成物のH NMRスペクトルを図2に示す。このH NMRスペクトルは、Delta/GX400NMR分光光度計を用いて、周波数400MHzでCDCl(重クロロホルム)中で測定した。生成物のガラス転移温度(Tg)をNetzsch Simultaneous Thermal Analysis STA−409 EPを用いて測定したところ、約50℃であった。
実施例5
共沸蒸留を用いた液体イソプレンゴム(Liquid Isoprene Rubber LIR−410)とポリ(エチレングリコール)メチルエーテルの反応
本実施例では、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルを株式会社クラレ製液体カルボキシル化ポリイソプレン「LIR−410」と反応させた。このカルボキシル化ポリイソプレンは下記式:
により表され、10の官能基(すなわち一分子あたり10のカルボン酸基)、約25000の分子量、180Pa・s(38℃)の溶融粘度、0.92g/ccの比重、及び−59℃のガラス転移温度を有する。
320gのカルボキシル化ポリイソプレンLIR−410をビーカーに秤量し、850mlのトルエンに溶解した。なお、このトルエンは実施例4に記載のとおり予め水素化カルシウムを用いてある程度乾燥したものである。得られたトルエン溶液を磁気撹拌機を備えた3リットル丸底フラスコに入れ、これに260gのポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(PEGME、平均分子量2000、アルドリッチ社製)を溶解するまで撹拌しながら加えた。
ディーンスタークトラップを用いて反応フラスコを130℃に加熱し、その温度で加熱を2時間続け、共沸蒸留によりPEGME及びトルエンから水を除去し、その後80mlの溶媒を除去した。反応混合物を120℃で24時間放置した。この共沸蒸留サイクル(130℃で2時間加熱後、120℃で24時間加熱)を3日間かけて三回繰り返し、その後反応混合物を130℃に加熱して5時間共沸蒸留し、溶媒を120ml除去した。共沸蒸留サイクルが進行するにつれて、反応混合物の粘度が磁気撹拌機が回転しなくなる程度まで増加した。続いて反応混合物を室温に冷却し、ブフナー漏斗を用いて三度水洗した。洗浄した生成物を炉内で高真空下72時間乾燥した。実施例4に示した熱分析手順を用いてガラス転移温度(Tg)を求めたところ、約50℃であった。
実施例6
官能化ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルによるポリイソプレンのヒドロシリル化
本実施例では平均分子量40000のポリイソプレン(アルドリッチ)を用いた。また、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(アルドリッチ)の平均分子量は2000であった。
ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(60g)を反応フラスコ内に秤量し、高真空下、90℃に加熱した。これに1.75gのNaHをテトラヒドロフランに溶解した溶液を加え、50℃で6〜8時間反応させた。臭化アリル(8g)を反応フラスコに加え、20時間反応させた。反応混合物を真空条件下で加熱して溶媒を除去し、生成物をベンゼンで洗浄した。30gの生成物を高真空乾燥し、丸底フラスコ中で40mlの無水トルエンに溶解させ、これに0.3gのHPtClを4mlのテトラヒドロフランに溶解した溶液と24mlのクロロジメチルシランとを加え、得られた混合物を24時間反応させた。反応混合物を高真空下90℃で加熱した後、反応フラスコに無水トルエン(45ml)を加え、次いでLiAlH(5g)を加え、得られた混合物を72時間反応させた。その後、洗浄にベンゼンを用いて混合物をろ過し、ろ液を回収した。ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ペンタン中に入れて沈殿を生成した。ろ過により沈殿を回収し、ロータリーエバポレーターで乾燥した。
乾燥した生成物(8g)及びポリイソプレン(5g)を、反応フラスコ内でベンゼン(50ml)に溶解した。これにHPtCl(0.175g)を1mlのテトラヒドロフランに溶解した溶液を加え、得られた反応混合物を50℃で加熱し、この温度で48時間反応させた後、室温に冷却した。その後、反応混合物をジクロロメタン(200ml)に溶解させ、50gのAlを含むアルミナカラムで二度ろ過し、ジクロロメタンで二度洗浄した。ろ液を回収し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、ペンタンに加えて沈殿を形成した。この沈殿を含むペンタン混合物をろ過し、沈殿とろ液の両方を回収した。得られた沈殿を乾燥、メタノール洗浄し、懸濁溶液を得た。この懸濁溶液を15000rpmで30分間遠心分離し、不溶物を回収し乾燥した。この生成物のH NMRスペクトルを図3に示す。このH NMRスペクトルは、Delta/GX400NMR分光光度計を用いて、周波数400MHzでCDCl(重クロロホルム)中で測定した。各ポリイソプレン骨格にグラフト結合した側鎖の数を求めたところ、平均で145であった。上記不溶物は、下記式:
で表される側鎖がグラフト結合したイソプレンからなるものであった。このグラフト側鎖の数は、生成物の有機溶媒への溶解性を消すに充分であった。上記ろ過で回収したろ液をロータリーエバポレーターで濃縮した。ペンタンに溶解した生成物は、イソプレンにグラフト結合する側鎖が不十分だったため有機溶媒への溶解性を示すと考えられる。
実験
1.プローブ粘着性試験(Probe Tack Test)
実施例4で得られた高分子材料(REV−7)及び実施例5で得られた高分子材料(REV−10)のサンプルをプローブ粘着性試験に用いた。比較のために、分子量Mが40000のポリイソプレン(PIP)、ポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体(実施例4で用いた原料PIP−g−MA)、及びLIR−410(実施例5で用いた原料)のサンプルも同様に試験した。
これらサンプルは以下の通り調製した。どの材料の場合も、まず1グラムの材料をクロロホルムに溶解し、得られた溶液を2.5cm×7.5cmの長方形状顕微鏡用スライドガラスの表面に均一に堆積させた。溶媒を留去したところ、スライドガラスの表面上に、厚さが約0.5mmで一定の高分子材料フィルムが残った。
このプローブ粘着性試験では簡素な手順で粘着性が測定できる。本試験では、直径5mmの円形接触部を有する標準的なステンレス鋼プローブを、スライドガラス上に強固に保持された上記材料フィルムに低接触力(100g/cm)で短接触時間(10秒)だけ接触させ、その後一定速度(1cm/s)で剥離除去する。この分離をする際の力の最大値(最大分離力)を測定する。本実験は、テスティング・マシンズ・インク(Testing Machines, Inc.)社製プローブ粘着性試験機(モデル番号80−02)を使用し、室温で行った。最大分離力はグラム単位で測定し、その後ニュートンに換算した。得られた結果を下表に示す。
上記結果のうち最も特筆すべきは、REV−10のサンプルが全く粘着性を示さない点である。試験に用いた他の4つの材料と比較して、REV−10は非付着性であることが判る。なお、上記装置が測定できる力の最大値は2000g(19.61N)である。非常に粘着性が高く、上記粘着性試験での最大分離力がこの値を超えた場合は、この値を最大分離力とみなす(LIR−410の試験結果参照)。
上記試験に用いた原料は、粘着性に関して一般的にLIR−410>PIP−g−MA>PIPという傾向を示す。これらに比較して、修飾高分子(REV−7及びREV−10)は有意に低い粘着性を示す。これら修飾高分子は、グラフト側鎖の作用により、実際に上記原料よりも高いガラス転移温度を示す。上記原料は全て液体状であり、そのTgは室温より十分に低く約−60℃であるため容易にプローブを湿らせた。固体状の修飾高分子(REV−7及びREV−10)においてはそのような挙動は見られず、このことも低粘着性の要因となった。
上記表中の各材料の平均分離力を棒グラフとして図4に示す。最大誤差も併せて示す。
本実験の再現性は、プローブとサンプルフィルムの接触面積やサンプル温度等のパラメータが不正確な場合に悪化する。しかしながら、得られた結果を定性的に分析すると、REV−7及びREV−10の室温での粘着性は、重合体骨格に結合する側鎖の作用により低下していることが分かる。
2.ループ粘着性試験
実施例4で得られた高分子材料(REV−7)及び実施例5で得られた高分子材料(REV−10)のサンプルをループ粘着性試験に用いた。比較のために、平均分子量が40000のポリイソプレン(PIP、アルドリッチ社製)、ポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体(実施例4で用いた原料)、及びLIR−410(実施例5で用いた原料)のサンプルも同様に試験した。
これらサンプルは以下の通り調製した。どの材料の場合も、まず1グラムの材料をトリクロロメタンに溶解し、得られた溶液を2.5cm×7.5cmの長方形状顕微鏡用スライドガラスの表面に均一に堆積させた。溶媒を留去したところ、スライドガラスの表面上に、厚さが約0.5mmで一定の高分子材料フィルムが残った。
どのサンプルの場合も、装置を以下の通りセットした。
1)幅が25mmで一定の長い軟性テープの両端をくっつけて該テープをループ状とし、その両端を試験機のつかみ部に固定した。試験機は負荷測定装置に接続されていた。
2)上記ループを両端固定部の下に垂直につり下げ、またサンプルフィルムで被覆したスライドガラスを試験機に固定し、ループがスライドガラスの上にくるよう配置した。
試験は室温で以下の手順で行った。
i)上記ループを300mm/分の一定速度で下げ、ベース板上のサンプルフィルムに接触させる。なお、ループ状テープとサンプルフィルムの接触面積が25mm×25mm(最大接触面積)となるまでループを下げる。
ii)上記最大接触面積で1秒間接触させた後、ループを同様の一定速度(300mm/分)でサンプルフィルムから剥離除去する。この分離をする際の力の最大値(最大分離力、単位N)を上記装置で測定する。
iii)再度ループをi)と同様の一定速度で下げ、再びサンプルフィルムと最大接触面積で1秒間接触させた後、i)と同様の一定速度で剥離除去する。これによりループとサンプルの接触表面の最大分離力(単位N)の二回目の測定を行う。
その後、サンプルフィルムとループを交換した。本試験は各材料とも5回ずつ行った。
本試験では各サンプルフィルムと各ループを二種の分離力測定に用いた。すなわち、ループとサンプルフィルムを1回目の接触に供した後に1回目の測定を行い、2回目の接触に供した後に2回目の測定を行った。
5種のフィルムの本試験の結果を、それぞれ以下のとおり記録した。なお、「接触」欄の「1」はループとサンプルフィルムを1回目の接触に供した後の測定を示し、「2」は2回目の接触に供した後の測定を示す。
図5に各高分子の最大分離力の平均値をプロットし、その標準偏差を誤差棒として示す。上記と同様、REV−10が粘着性を示さない点に最も注目すべきである。その分離力値は0.02Nを超えることがなく、これはループを非付着性表面(例えばプローブを湿らせることがなく逆方向に引っ張られても全く抵抗を示さない材料の表面)に接触させた場合の値に等しい。
このループ粘着性試験では、用いた原料は、粘着性に関して一般的にLIR−410>PIP−g−MA>PIPというプローブ粘着性試験と同様の傾向を示す。このループ粘着性試験の結果から、ポリイソプレン重合体骨格への上記側鎖の導入により粘着性が低下したことは明らかである。
3.溶解性試験
実施例4で得られた高分子材料(REV−7)及び実施例5で得られた高分子材料(REV−10)の様々な溶媒(水、トルエン、クロロホルム、ペンタン、及びメタノール)への溶解性を調べた。比較のために、分子量Mが40000のポリイソプレン(PIP)、ポリイソプレン−無水マレイン酸グラフト共重合体(実施例4で用いた原料PIP−g−MA)、LIR−410(実施例5で用いた原料)、及びポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(実施例4及び5で用いた原料PEGME)のサンプルも、同じ溶媒を用いて同様に試験した。
どの材料の場合も、まず1グラムの材料を20mlガラスバイアル中に秤量し、溶媒を加えた。材料と溶媒の混合物を激しく振り、その後超音波槽内に30分間載置した。続いて混合物を再度激しく振り、バイアル内の材料の外観を、例えば溶液が透明か否か等に着目して観察し、記録した。結果を下表に示す。表中、「NO」は溶媒中にサンプルが溶解しなかったことを示し、「YES」は溶媒中にサンプルが溶解したことを示す。
上記結果より以下のことが分かる。
1.PIP、PIP−g−MA、及びLIR−410の溶媒中での挙動は全て同様である。
2.PEGMEの水、ペンタン、及びメタノール中での挙動はPIP、PIP−g−MA、及びLIR−410のそれと逆である。
3.全てのサンプル(原料及び生成物)がトルエン及びクロロホルムに溶解する。
4.上記原料と比較して、REV−7及びREV−10は分子中の親水性側鎖の存在により高い親水性を示す。
5.REV−7及びREV−10はペンタンに比較的溶解しにくく、これらの挙動はその原料であるイソプレン重合体とは異なり、場合によってはコロイド分散物を形成する。
6.REV−7及びREV−10は、メタノール中に、少なくとも部分的には溶解でき、或いはコロイドを形成でき、このことからこれら修飾高分子が分子中の親水性側鎖の存在により極性溶媒親和性を示すことが分かる。
4.小角中性子散乱(SANS)
ILL(グルノーブル、フランス)のD22を使用し、298Kで、平衡系において2mmの路長を有する石英ヘルマセル(Hellma cell)を用い、SANS測定を行った。なお、8Åの冷中性子を使用した。検出器距離は17.5m、視準距離は17.6mとした。Q分解能は10%であった(ΔQ/Q)。Qの範囲は0.002〜0.035Å−1であった。測定時間は、100万カウントで良好な統計値が得られるように選択した。
5%のグラフト共重合体を含む部分重水素化メタノール(CHOD)溶液を、測定サンプルとして用いた。得られた散乱データを、ギニエデバイモデル(Guinier Debye model)を用いて、下記式:
(ただし、Δρは重合体と溶媒の散乱長密度の差であり、φは重合体の体積分率であり、Mは分子量であり、Nはアボガドロ数であり、ρは物理的密度であり、Qは運動量移行ベクトルであり、Rは旋回半径である。)により分析した(デバイ(Debye P.)、「ジャーナル・オブ・フィジカル・アンド・コロイド・ケミストリー(J. Phys. Coll. Chem.)」、1947、51、18)。
メタノール中でのREV−10の有効旋回半径は、図6に示すフィット(fit)より、673±15Åである。REV−7も同様に分析すると、図7に示す通り408±13Åである。これらの値は、該材料の分散物のコロイド特性を示している。
図1は、実施例1により得られた生成物のH NMRスペクトルである。 図2は、実施例4により得られた生成物のH NMRスペクトルである。 図3は、実施例6により得られた生成物のH NMRスペクトルである。 図4は、各材料の平均分離力を示すグラフである。 図5は、各高分子の最大分離力を示すグラフである。 図6は、REV−10の散乱データ及びフィットを示すグラフである。 図7は、REV−7の散乱データ及びフィットを示すグラフである。

Claims (50)

  1. 表面への吸着を減少させたチューインガム組成物であって、チュアブルガム組成物を形成するのに充分な量の非水溶性ガムベースと甘味料を含み、非水溶性ガムベースの少なくとも一部が、直鎖または分岐鎖の炭素−炭素重合体骨格と該骨格に結合する多数の側鎖を有する高分子材料を含み、側鎖は、重合体骨格の炭素原子に直接結合して、
    または
    の式を有し、
    ここで、R1はH、−C(O)OR4または−C(O)Q、R2は−C(O)OR4または−C(O)Qで、R1およびR2の少なくとも1つが−C(O)Q基であり、
    3はHまたは−CH3
    4はHまたは炭素原子数1〜6のアルキル基、
    Qは式−O−(YO)b−(ZO)c−R5を有する基であり、YおよびZがそれぞれ独立に、炭素原子数2〜4のアルキレン基、R5がHまたは炭素原子数1〜4のアルキル基、
    aは3または4、bおよびcはそれぞれ独立に0または1〜125の整数で、bとcの和(b+c)が10〜250の範囲の値であり、
    前記炭素−炭素重合体骨格が、エチレン性不飽和の重合可能な炭化水素モノマーの単独重合体由来、または2種以上のエチレン性不飽和の重合可能な炭化水素モノマーの共重合体由来である、組成物。
  2. 高分子材料の側鎖が、
    の式を有し、
    ここで、Qが請求項1に定義される、請求項1に記載のチューインガム組成物。
  3. 高分子材料の側鎖が、
    の式を有し、
    ここで、Qが請求項1に定義される、請求項1に記載のチューインガム組成物。
  4. 高分子材料の側鎖が、
    の式を有し、
    ここで、R1およびR2の一方が−C(O)Q、もう一方が−C(O)OR4であり、
    QおよびR4が請求項1に定義される、請求項1に記載のチューインガム組成物。
  5. Qのアルキレン基YおよびZが両方とも−CH2CH2−である、請求項1〜4のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  6. QのR5基がHである、請求項1〜5のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  7. QのR5基が−CH3である、請求項1〜5のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  8. Qのbとcの和(b+c)が40〜50の範囲の値である、請求項1〜7のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  9. 炭素−炭素重合体骨格が、エチレン性不飽和の重合可能な炭素原子数4または5の炭化水素モノマーの単独重合体由来である、請求項1〜8のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  10. 炭素−炭素重合体骨格が、イソブチレンの単独重合体由来である、請求項に記載のチューインガム組成物。
  11. 炭素−炭素重合体骨格が、ブタジエンまたはイソプレンの単独重合体由来である、請求項に記載のチューインガム組成物。
  12. 炭素−炭素重合体骨格が、イソブチレンおよびイソプレンの共重合体由来である、請求項1〜8のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  13. 炭素−炭素重合体骨格が、ブタジエン−スチレンのブロック共重合体由来である、請求項1〜8のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  14. エラストマー可塑剤を更に含む、請求項1〜13のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  15. 香料を更に含む、請求項1〜14のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  16. フィラーを更に含む、請求項1〜15のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  17. 直鎖または分岐鎖の炭素−炭素重合体骨格と該骨格に結合する多数の側鎖を有する低粘着性の高分子材料であって、側鎖は、重合体骨格の炭素原子に直接結合して、
    の式を有し、
    Qは式−O−(YO)b−(ZO)c−R5を有する基であり、YおよびZがそれぞれ独立に、炭素原子数2〜4のアルキレン基、R5がHまたは炭素原子数1〜4のアルキル基、
    aは3または4、bおよびcはそれぞれ独立に0または1〜125の整数で、bとcの和(b+c)が10〜250の範囲の値であり、
    前記炭素−炭素重合体骨格が、エチレン性不飽和の重合可能な炭化水素モノマーの単独重合体由来、または2種以上のエチレン性不飽和の重合可能な炭化水素モノマーの共重合体由来である、高分子材料。
  18. 側鎖が、
    の式を有し、
    Qが請求項17に定義される、請求項17に記載の高分子材料。
  19. Qのアルキレン基YおよびZが両方とも−CH2CH2−である、請求項17または18に記載の高分子材料。
  20. QのR5基がHである、請求項17〜19のいずれかに記載の高分子材料。
  21. QのR5基が−CH3である、請求項17〜19のいずれかに記載の高分子材料。
  22. Qのbとcの和(b+c)が40〜50の範囲の値である、請求項17〜21のいずれかに記載の高分子材料。
  23. 炭素−炭素重合体骨格が、エチレン性不飽和の重合可能な炭素原子数4または5の炭化水素モノマーの単独重合体由来である、請求項17〜22のいずれかに記載の高分子材料。
  24. 炭素−炭素重合体骨格が、イソブチレンの単独重合体由来である、請求項23に記載の高分子材料。
  25. 炭素−炭素重合体骨格が、ブタジエンまたはイソプレンの単独重合体由来である、請求項23に記載の高分子材料。
  26. 炭素−炭素重合体骨格が、イソブチレンおよびイソプレンの共重合体由来である、請求項17〜22のいずれかに記載の高分子材料。
  27. 炭素−炭素重合体骨格が、ブタジエン−スチレンのブロック共重合体由来である、請求項17〜22のいずれかに記載の高分子材料。
  28. 請求項17に記載の高分子材料の製造方法であって、
    側鎖が
    の式を有し、
    ここで、Y、Z、R5、a、bおよびcが請求項17に定義され、
    (i)不活性雰囲気下、無水有機溶媒中で式
    HO−(YO)b−(ZO)c−R5
    の化合物を、水素化ナトリウムと反応させること、
    (ii)ステップ(i)の生成物を化合物
    CH2=CH−(CH2q−Br
    と反応させて化合物II、
    CH2=CH−(CH2q−O−(YO)b−(ZO)c−R5 II
    を得ること、
    ここで、qは1または2であり、
    (iii)化合物IIをクロロジメチルシランと反応させて化合物III
    を得ること、
    (iv)化合物IIIを還元し、生成物α−ヒドロジメチルシリルポリアルキレンオキサイドを、遷移金属塩の存在下で炭化水素重合体骨格中に多数の炭素−炭素二重結合を含む直鎖または分岐鎖の炭化水素重合体と反応させること、
    を含む、方法。
  29. ステップ(iv)において、重合体骨格中に多数の炭素−炭素二重結合を含む炭化水素重合体がポリイソプレンである、請求項28に記載の方法。
  30. YおよびZが両方とも−CH2CH2−であり、R5が−CH3である、請求項28または29に記載の方法。
  31. 無水有機溶媒が無水トルエンまたは無水テトラヒドロフランである、請求項28〜30のいずれかに記載の方法。
  32. 直鎖または分岐鎖の炭素−炭素重合体骨格と該骨格に結合する多数の側鎖を有する低粘着性の高分子材料であって、側鎖は、重合体骨格の炭素原子に直接結合して、
    の式を有し、
    ここで、R1はH、−C(O)OR4または−C(O)Q、R2は−C(O)OR4または−C(O)Qで、R1およびR2の少なくとも1つが−C(O)Q基であり、
    3はHまたは−CH3
    4はHまたは炭素原子数1〜6のアルキル基、
    Qは式−O−(YO)b−(ZO)c−R5を有する基であり、YおよびZがそれぞれ独立に、炭素原子数2〜4のアルキレン基、R5がHまたは炭素原子数1〜4のアルキル基、
    bおよびcはそれぞれ独立に0または1〜125の整数で、bとcの和(b+c)が10〜250の範囲の値であり、炭素−炭素重合体骨格が、エチレン性不飽和の重合可能な炭素原子数5の炭化水素モノマーの単独重合体由来であるか、またはイソブチレンの単独重合体由来であるか、またはイソブチレンとイソプレンの共重合体由来である、高分子材料。
  33. 側鎖が、
    の式を有し、
    ここで、Qが請求項32に定義される、請求項32に記載の高分子材料。
  34. 側鎖が、
    の式を有し、
    ここで、R1およびR2の一方が−C(O)Q、もう一方が−C(O)OR4であり、
    QおよびR4が請求項32に定義される、請求項32に記載の高分子材料。
  35. Qのアルキレン基YおよびZが両方とも−CH2CH2−である、請求項32〜34のいずれかに記載の高分子材料。
  36. QのR5基がHである、請求項32〜35のいずれかに記載の高分子材料。
  37. QのR5基が−CH3である、請求項32〜36のいずれかに記載の高分子材料。
  38. Qのbとcの和(b+c)が40〜50の範囲の値である、請求項32〜37のいずれかに記載の高分子材料。
  39. 炭素−炭素重合体骨格が、イソプレンの単独重合体由来である、請求項32〜38のいずれかに記載の高分子材料。
  40. 請求項32に記載の高分子材料の製造方法であって、
    側鎖が
    −CH2CH(CH3)−C(O)−O−(YO)b−(ZO)c−R5
    の式を有し、
    ここで、Y、Z、R5、bおよびcが請求項32に定義され、
    不活性雰囲気下、溶媒中で直鎖または分岐鎖の炭化水素重合体を、化合物
    CH2=C(CH3)C(O)O−(YO)b−(ZO)c−R5
    と、フリーラジカル開始剤の存在下で反応させることを含む、方法。
  41. 溶媒がトルエンである、請求項40に記載の方法。
  42. フリーラジカル開始剤がベンゾイルパーオキサイドである、請求項40または41に記載の方法。
  43. 反応が60℃〜130℃の温度範囲で、20〜150時間行われる、請求項40〜42のいずれかに記載の方法。
  44. 請求項32に記載の高分子材料の製造方法であって、
    側鎖が、
    の式を有し、
    ここで、R1およびR2の一方が−C(O)Q、もう一方が−C(O)OR4であり、
    QおよびR4が請求項32に定義され、
    ポリイソプレン−グラフト−マレイン酸無水物またはそのモノエステル誘導体を、有機溶媒下で、化合物
    HO−(YO)b−(ZO)c−R5
    と反応させることを含み、
    ここで、Y、Z、R5、bおよびcは、請求項32に定義される、方法。
  45. 反応が活性化剤の存在下で行われる、請求項44に記載の方法。
  46. 活性化剤がトリエチルアミンである、請求項45に記載の方法。
  47. 溶媒がトルエンである、請求項44〜46のいずれかに記載の方法。
  48. Qのbとcの和(b+c)が、10〜120の範囲の値である、請求項1〜7および9〜16のいずれかに記載のチューインガム組成物。
  49. Qのbとcの和(b+c)が、10〜120の範囲の値である、請求項17〜21および23〜27のいずれかに記載の高分子材料。
  50. Qのbとcの和(b+c)が、10〜120の範囲の値である、請求項32〜37および39のいずれかに記載の高分子材料。
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