JP4809177B2 - 睫毛用又は眉毛用化粧料 - Google Patents
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Description
従来、これらの睫毛用化粧料は、固形状油分、例えばワックス、粉体、皮膜形成剤、水溶性高分子等を中心に構成されており、化粧料として求められる様々な使用性、使用感、及び機能性をもたせるために、水中油型、油中水型、水性型、油性型等、種々の剤型の検討や配合する原料の検討が行われてきた。
例えば、化粧の落としやすさについては、非水溶性ポリマー物質と水溶性皮膜形成ポリマーを組み合わせて使用することで、石鹸と水による化粧除去性が容易になるといった技術(例えば特許文献1参照)があった。
さらに、睫毛にツヤ感を付与する技術としては、水溶性カルボキシビニルポリマーと塩基性物質とデキストリンと顔料とを用いて、外観色、塗布色ともクリアな発色を有し、睫毛に濡れたようなツヤを演出する技術(例えば、特許文献2参照)があった。
また、睫毛を太く長く見せるといった化粧効果については、ナイロン等の繊維を配合する技術が知られているが、さらに化粧膜の彩度を向上させるという点では、着色剤で着色した繊維を表面処理して用いる技術(例えば、特許文献3参照)や、着色された光干渉繊維を用いる技術が(例えば、特許文献4参照)あった。
また、特許文献2のように、水溶性カルボキシビニルポリマーと塩基性物質とデキストリンと顔料とを用いて外観色、塗布色ともクリアな発色を有し、睫毛に濡れたようなツヤを演出する技術は、ツヤ感は得られるものの、化粧料の透明性が高いため着色力が不足し、彩度の高い鮮やかな化粧膜は得られない場合があった。
更に、特許文献3や4のように、着色剤で着色した繊維を配合する技術や着色された光干渉繊維を配合する技術は、着色繊維により、高彩度な化粧膜は得られるものの、化粧膜が色沈みをすることがあり、着色した繊維の効果を十分に活かせない場合があった。
次の成分(A)、(B)、(C);
(A)着色繊維
(B)粉体を、次のモノマー(a)〜(c);
(a)下記の一般式(1)で示されるモノマー 55〜65質量%
(b)下記一般式(2)で示されるモノマー 20〜30質量%
(c)アクリル酸及び/又はメタクリル酸 15〜20質量%
を重合してなる、シロキシ基含有(メタ)アクリル酸系共重合体で表面処理することにより得られる表面被覆粉体
(C)皮膜形成成分
を配合した睫毛用又は眉毛用化粧料に関するものである。
本発明の睫毛用又は眉毛用化粧料に使用される成分(A)の着色繊維とは、繊維を着色したものであり通常化粧料に使用されるものであればいずれのものも使用することができる。例えば繊維としては、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等、またはこれらを複合した繊維があげられる。
前記繊維を着色する着色剤としては通常化粧料に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用できる。例えばカーボンブラック、黒酸化鉄、黒酸化チタン等の黒色顔料、タルク、カオリン、セリサイト、酸化チタン、雲母、酸化亜鉛、ケイ酸、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの白色系顔料、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸化鉄等の無機赤色系顔料、黄酸化鉄等の黄色系顔料、マンガンバイオレット、グンジョウバイオレット、グンジョウピンク、コバルトバイオレットなどの無機紫色系顔料、酸化クロム、水酸化クロム、コバルトチタン酸等の無機緑色系顔料、群青、紺青等の無機青色系顔料、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッド硫酸バリウム、酸化チタンコーテッドタルク等の真珠光沢顔料、アルミニウムパウダー、カッパーパウダーなどの金属粉末顔料、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号(1)、赤色105号(1)、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色201号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色227号、赤色230号(1)、赤色230号(2)、赤色231号、赤色232号、橙色205号、橙色207号、黄色203号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色203号、青色205号、かっ色201号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、橙色402号、黄色402号、黄色403号(1)、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、黒色401号等の水溶性のタール系色素、赤色202号、赤色218号、赤色223号、赤色226号、赤色228号、橙色201号、黄色201号、黄色205号、青色201号、青色204号、紫色201号、赤色404号、赤色405号、橙色401号、黄色401号、黄色404号、黄色405号、青色403号、青色404号等の水不溶性のタール系色素、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、クロシン、クチナシ色素、ベニバナ色素、ウコン色素、パプリカ色素、アナトー色素、コチニール色素等の天然色素、酸性色素、塩基性色素、及び分散染料等が挙げられる。中でも赤色102号、黄色4号、青色1号に代表される水溶性タール色素が高い彩度が得られ、着色性、安定性に優れることから顕著な化粧効果が得られる点で特に好ましい。また、これらの着色剤は、1種又は2種以上を使用することが可能であり、種々の色調を演出することができる。
繊維に対する着色剤の使用量は、特に制限されず、目的に応じて決められるが、着色繊維全体の0.01〜30質量%(以下、単に「%」で示す)が好ましく、更に0.01〜10%が好ましい。この範囲であれば高彩度で均一な化粧膜を使用部位に付与することができ、化粧効果が顕著に現れ、その効果の持続性が充分に得られる。
表面処理の方法は特に制限されないが、例えば、シリカの場合は、溶媒に表面処理剤としてのシリカと着色干渉繊維を入れ、この繊維にシリカを被覆又は付着させる方法や、溶媒に懸濁させた後、これを繊維に吹き付ける方法等が挙げられる。
着色繊維に対する表面処理剤の使用量は、特に制限されず、目的に応じて決められるが、表面処理された着色繊維全体の0.01〜30%が好ましく、更に0.1〜20%が好ましい。この範囲であれば繊維の分散性が向上し、化粧効果が顕著に現れ、その効果の持続性が充分に得られる。
本発明において、シロキシ基含有(メタ)アクリル酸系共重合体とは、シロキシ基含有アクリル酸系共重合体と、シロキシ基含有メタクリル酸系共重合体を意味する。
以下に示すモノマー(a)〜(c)を重合することにより得ることができるが、構成するモノマーのうち、モノマー(a)の構造は、下記一般式(1)で示されるものである。
具体的には油溶性の皮膜形成成分として、ロジン酸ペンタエリスリット等のテルペン系樹脂、トリメチルシロキシケイ酸、キャンデリラレジン(ここで、キャンデリラレジンとは、キャンデリラワックスを有機溶剤にて分別抽出して得られる樹脂分で、樹脂分が好ましくは65%以上、更に好ましくは85%以上の割合で含有されるものである。)、アクリル酸アルキルジメチコン共重合体、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリイソブチレン等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を使用することができる。
水溶性の皮膜形成成分としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を使用することができる。
また、皮膜形成成分を水性溶媒に分散して用いることもできる。皮膜形成成分としては、例えば、アクリル酸アルキル(共)重合体、メタクリル酸アルキル(共)重合体、アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合体、酢酸ビニル重合体、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体、メタアクリル酸アルキル・スチレン共重合体、ビニルピロリドン・スチレン共重合体、オルガノポリシロキサン重合体等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を水性溶媒に分散したポリマーエマルションとしては、例えば、アクリル酸アルキル(共)重合体エマルション、メタクリル酸アルキル(共)重合体エマルション、アクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体エマルション、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体エマルション、メタクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体エマルション、メタクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、メタクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、酢酸ビニル重合体エマルション、酢酸ビニル含有共重合体エマルション、ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルション、オルガノポリシロキサン重合体エマルション等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。ここで、水性溶媒とは、水を主成分として多価アルコール等を含有してもよい溶媒をいう。
本発明の睫毛用又は眉毛用化粧料に使用される成分(D)の固形油としては、室温で固体の油性成分であれば特に制限されないが、例えば、ポリエチレンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、合成炭化水素ワックス、マイクロクリスタリンワックスパラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト等の炭化水素系類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然ロウ類、トリベヘン酸グリセリル、コレステロール脂肪酸エステル等の固形エステル油類、パルミチン酸デキストリン、パルミチン酸/2―エチルヘキサン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル類、ステアリン酸スクロース、酢酸ステアリン酸スクロース等のショ糖脂肪酸エステル、イヌリンステアレート、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤等が挙げられる。これらは、必要に応じて1種または2種以上を用いることができる。
水可溶性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、でんぷん糖、ラクチトール等の糖類、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、フコイダン(硫酸化フコース含有多糖類)、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、乳酸ナトリウム等の塩類、アミノ酸及びその誘導体、アロエベラ、ウィッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等が挙げられる。
500mLフラスコに、モノマー成分としてのトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート60質量部(以下、単に「部」と略す)、メタクリル酸15部およびメチルメタクリレート25部と、溶媒としての酢酸ブチル110部、酢酸エチル70部およびイソプロパノール30部と、反応開始剤である2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.5部とを仕込んだ。溶存酸素を除くため、このフラスコを窒素ガスでバブリングを行い、密封した。反応容器を恒温槽中に移し、60℃で攪拌しながら15時間かけて重合を行った。重合終了後、ジメチルポリシロキサン(SH200C−6cs:東レ・ダウシリコーン社製)へ溶媒置換を行い、シロキシ基含有メタクリル酸共重合体のジメチルポリシロキサン樹脂溶液(固形分濃度20%)を得た。このシロキシ基含有(メタ)アクリル酸系共重合体は前記化学式(3)において、x=45、y=25,z=30で示される構造を有するものであった。また、この重合体のGPCにおけるポリスチレン換算の数平均分子量は約20,000であった。
合成例1において、モノマー成分としてのトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート55部、メタクリル酸15部、メチルメタクリレート30部、に替える以外は、合成例1と同様に製造してシロキシ基含有メタクリル酸共重合体のジメチルポリシロキサン樹脂溶液(固形分濃度20%)を得た。
ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)にイソプロピルアルコール500部、セリサイト(サンシンセリサイトFSE:三信鉱業社製))950部、前記合成例1で製造したシロキシ基含有メタクリル酸共重合体のジメチルポリシロキサン樹脂溶液A(固形分濃度20%)250部を加え、均一分散する。次いで、攪拌しながら、100℃に加熱し、減圧下でイソプロピルアルコールを留去し、室温まで冷却後、パルベライザーで粉砕して表面被覆セリサイトを得た。このもののシロキシ基含有メタクリル酸系共重合体による被覆量は、表面被覆セリサイトの5%であった。
前記合成例3のセリサイトを雲母に替える以外は、合成例3と同様に処理して、表面被覆タルクを得た。このもののシロキシ基含有メタクリル酸系共重合体による被覆量は、表面被覆雲母の5%であった。
前記合成例3のセリサイトを雲母に替えて、合成例1で製造したシロキシ基含有メタクリル酸共重合体のジメチルポリシロキサン樹脂溶液Aを、前記合成例2で製造したシロキシ基含有メタクリル酸共重合体のジメチルポリシロキサン樹脂溶液Bに替える以外は、合成例3と同様に処理して、表面被覆雲母チタンを得た。このもののシロキシ基含有メタクリル酸系共重合体による被覆量は、表面被覆雲母チタンの5%であった。
前記合成例3のセリサイト950部をベンガラ鉄980部に替え、シロキシ基含有メタクリル酸共重合体のジメチルポリシロキサン樹脂溶液A(固形分濃度20%)250部を100部に替える以外は、合成例3と同様に処理して、表面被覆ベンガラを得た。このもののシロキシ基含有メタクリル酸系共重合体による被覆量は、表面被覆ベンガラの2%であった。
前記合成例3のセリサイト950部を黒酸化鉄980部に替え、シロキシ基含有メタクリル酸共重合体のジメチルポリシロキサン樹脂溶液A(固形分濃度20%)250部を100部に替える以外は、合成例3と同様に処理して、表面被覆黒酸化鉄を得た。このもののシロキシ基含有メタクリル酸系共重合体による被覆量は、表面被覆黒酸化鉄の2%であった。
前記合成例3のセリサイト950部をタルク900部に替え、シロキシ基含有メタクリル酸共重合体のジメチルポリシロキサン樹脂溶液A(固形分濃度20%)250部を500部に替える以外は、合成例3と同様に処理して、表面被覆タルクを得た。このもののシロキシ基含有メタクリル酸系共重合体による被覆量は、表面被覆タルクの10%であった。
前記合成例3のセリサイト950部をチタン・酸化チタン焼結物990部に替え、シロキシ基含有メタクリル酸共重合体のジメチルポリシロキサン樹脂溶液A(固形分濃度20%)250部を50部に替える以外は、合成例3と同様に処理して、表面被覆チタン・酸化チタン焼結物を得た。このもののシロキシ基含有メタクリル酸系共重合体による被覆量は、表面被覆チタン・酸化チタン焼結物の1%であった。
表1に示す処方のマスカラを調製し、イ.化粧効果(ツヤ感および透明感)、ロ.化粧効果(色沈みのなさおよび彩度の高さ)、ハ.リムーバーでの除去のしやすさについて下記の方法により官能評価を行った。その結果もあわせて表1に示す。
*2:ベントン38(NLインダストリー社製)
*3:赤102号(2%)および青色1号(1.5%)で着色されたナイロン繊維(6T、2mm)
*4:黄色4号(5%)で着色されたナイロン繊維(7T、2mm)
*5:無着色のナイロンファイバー (7T、2mm)
*6:製造例1の表面被覆セリサイト
*7:サンシンセリサイトFSE(三信鉱業社製)
*8:5%メチルハイドロジェンオルガノポリシロキサン処理
*9:5%パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン処理
実施例1〜5及び比較例1〜6
A.成分(1)〜(5)を90℃で均一に加熱溶解する。
B.成分(6)〜(21)を均一に混合する。
C.BにAを加え均一に混合する。
D.Cを容器に充填して製品とする。
10名の官能検査パネルにより、各試料を下記イ〜ハについて、(1)絶対評価基準を用いて7段階に評価し、各試料の評点の平均値を(2)4段階判定基準を用いて判定した。尚、評価項目ロについては、試料を睫毛に塗布した、直後と、パネルに通常の生活をしてもらい、12時間後の化粧効果について比較し、評価した。また、評価項目ハについては、以下に示す処方のリムーバー約1gをコットンにとり、使用部位に約5秒間なじませた後、化粧膜をふきとった時の状態について評価を行った。
イ.化粧効果(ツヤ感と透明感)
ロ.化粧効果(色沈がなく彩度が高い)
ハ.リムーバーでの除去のしやすさ
(1)絶対評価基準
(評点):(評価)
6:非常に良い
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
(2)4段階判定基準
5点を超える :非常に良好:◎
3点を超えて5点以下:良好 :○
2点を超えて3点以下:やや不良 :△
2点以下 :不良 :×
(成分) (%)
(1)軽質流動イソパラフィン 10
(2)カルボキシメチルセルロース 0.5
(3)水酸化ナトリウム 0.1
(4)精製水 89.3
(5)防腐剤 0.1
(製造方法)
A.成分(2)〜(5)を混合溶解し、(1)を加えて乳化する。
B.Aを容器に充填し製品とする。
一方、着色繊維の代わりに無着色の繊維を用いた比較例1や、無着色の繊維と着色剤を共に配合した比較例2では、化粧膜の彩度の高さとツヤ感の点で、表面被覆セリサイトの代わりに、未処理のセリサイトを用いた比較例3では色沈みのなさの点で、シリコーン処理、パーフルオロアルキルリン酸エステル処理を用いた比較例4、5では、特にリムーバーでの除去のしやすさ点で、また、皮膜形成成分を配合していない比較例6では、化粧効果の持続性の点で満足のいくものが得られなかった。
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 3
(2)キャンデリラレジン*10 7
(3)カルナバワックス 5
(4)セタノール 1
(5)精製水 26.9
(6)トリエタノールアミン 2
(7)シロキシ基含有メタクリル酸共重合体表面被覆雲母*11 10
(8)シロキシ基含有メタクリル酸共重合体表面被覆雲母チタン*12 5
(9)アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション*13 35
(10)シリカ処理着色ナイロン繊維*14 3
(11)着色レーヨン繊維*15 0.5
(12)パラオキシ安息香酸メチルエステル 0.5
(13)1,3ブチレングリコール 1
(14)香料 0.1
*10:キャンデリラ樹脂E−1(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*11:製造例2の表面被覆雲母
*12:製造例3の表面被覆雲母チタン
*13:固形分20%
*14:青色1号(3%)で着色された繊維を更にシリカ(2%)で表面処理をしたもの(6T、3mm)
*15:レーヨン繊維を青色1号(2.5%)で着色したもの(10T、2mm)
(製造方法)
A.成分(1)〜(4)を80℃で均一に加熱溶解する。
B.成分(5)〜(14)を均一に混合し80℃に加熱する。
C.AにBを加え乳化する。
D.Cを容器に充填して製品とする。
以上のようにして得られたマスカラは、ツヤ感および透明感が高い化粧膜を付与する化粧効果、色沈みがなく高彩度の化粧膜を付与する化粧効果、及びそれらの化粧効果の持続性、およびリムーバーでの除去のしやすさに優れたものであった。
(成分) (%)
(1)トリメチルシロキシケイ酸 20
(2)カルナバワックス 8
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 40.1
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体*16 5
(5)精製水 15
(6)シロキシ基含有メタクリル酸共重合体表面被覆ベンガラ*17 5
(7)着色ポリプロピレン繊維*18 5
(8)L−セリン 0.5
(9)トレハロース 0.2
(10)パラオキシ安息香酸メチル 1
(11)ポリビニルピロリドン 0.2
*16:KF−6017(信越化学工業社製)
*17:製造例4の表面被覆ベンガラ
*18:赤102号(3%)で着色されたポリプロピレン繊維(5T、2mm)
(製造方法)
A.成分(1)〜(4)を80℃で均一に加熱溶解する。
B.成分(5)〜(11)を均一に混合し80℃に加熱する。
C.AにBを加え乳化する。
D.Cを容器に充填して製品とする。
以上のようにして得られたマスカラは、ツヤ感および透明感が高い化粧膜を付与する化粧効果、色沈みがなく高彩度の化粧膜を付与する化粧効果、及びそれらの化粧効果の持続性、およびリムーバーでの除去のしやすさに優れたものであった。
(成分) (%)
(1)デカメチルシクロペンタシロキサン 82.8
(2)トリメチルシロキシケイ酸 10
(3)シロキシ基含有メタクリル酸共重合体表面被覆黒酸化鉄*19 2
(4)着色レーヨン繊維*20 5
(5)酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体 0.1
(6)ローズヒップ油 0.1
*19:製造例5の表面被覆黒酸化鉄
*20:カーボンブラック(1.5%)で着色されたレーヨン繊維(7T、3mm)
(製造方法)
A.成分(1)〜(6)を均一に混合する。
B.Aを容器に充填して製品とする。
以上のようにして得られたマスカラは、ツヤ感および透明感が高い化粧膜を付与する化粧効果、色沈みがなく高彩度の化粧膜を付与する化粧効果、及びそれらの化粧効果の持続性、およびリムーバーでの除去のしやすさに優れたものであった。
(成分) (%)
(1)ポリイソブチレン*21 1
(2)軽質流動イソパラフィン 57.4
(3)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.1
(4)シロキシ基含有メタクリル酸共重合体表面被覆タルク*22 30
(5)着色セルロース繊維*23 10
(6)酸化チタン 0.5
(7)炭酸カルシウム 1
*21:分子量70万
*22:製造例6の表面被覆タルク
*23:橙色402号(5%)で処理したセルロース繊維(10T、1mm)
(製造方法)
A.成分(1)〜(3)を80℃で均一に加熱溶解する。
B.成分(4)〜(7)を80℃で均一に混合する。
C.BにAを加え均一に混合する。
D.Cを容器に充填して製品とする。
以上のようにして得られたマスカラは、ツヤ感および透明感が高い化粧膜を付与する化粧効果、色沈みがなく高彩度の化粧膜を付与する化粧効果、及びそれらの化粧効果の持続性、およびリムーバーでの除去のしやすさに優れたものであった。
(成分) (%)
(1)パルミチン酸デキストリン 3(2)流動パラフィン 5
(3)軽質流動イソパラフィン 70.7
(4)ポリエチレンワックス 2
(5)トリメチルシロキシケイ酸 1
(6)シロキシ基含有メタクリル酸共重合体
表面被覆チタン・酸化チタン焼結物*24 10
(7)無水ケイ酸 8
(8)シリカ処理着色ナイロン繊維*14 0.1
(9)シロキシ基含有メタクリル酸共重合体表面被覆タルク*22 0.1
(10)ローズマリーエキス 0.1
*24:製造例7の表面被覆チタン・酸化チタン焼結物
(製造方法)
A.成分(1)〜(5)を90℃で均一に溶解する。
B.成分(6)〜(10)を均一に混合する。
C.BにAを加え均一に混合する。
D.Cを容器に充填して製品とする。
以上のようにして得られた眉毛用マスカラは、眉毛を美しく整えることができ、ツヤ感および透明感が高い化粧膜を付与する化粧効果、色沈みがなく高彩度の化粧膜を付与する化粧効果、及びそれらの化粧効果の持続性、およびリムーバーでの除去のしやすさに優れたものであった。
Claims (5)
- 次の成分(A)、(B)、(C);
(A)着色繊維
(B)粉体を、次のモノマー(a)〜(c);
(a)下記の一般式(1)で示されるモノマー 55〜65質量%
(b)下記一般式(2)で示されるモノマー 20〜30質量%
(c)アクリル酸及び/又はメタクリル酸 15〜20質量%
を重合してなる、シロキシ基含有(メタ)アクリル酸系共重合体で表面処理することにより得られる表面被覆粉体
(C)皮膜形成成分
を配合したことを特徴とする睫毛用又は眉毛用化粧料。 - さらに成分(D)固形油を配合したことを特徴とする請求項1に記載の睫毛用又は眉毛用化粧料。
- 成分(A)の着色繊維が水溶性タール系色素から選ばれる1種または2種以上の着色剤を用いて着色されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の睫毛用又は眉毛用化粧料。
- 成分(C)の皮膜形成成分がテルペン系樹脂、トリメチルシロキシケイ酸、アクリル酸アルキルジメチコン共重合体、キャンデリラレジン、ポリイソブチレンから選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の睫毛用又は眉毛用化粧料。
- 油性化粧料であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の睫毛用又は眉毛用化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006267797A JP4809177B2 (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | 睫毛用又は眉毛用化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
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