JP2003342128A - 美爪料及びその製造方法 - Google Patents

美爪料及びその製造方法

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JP2003342128A
JP2003342128A JP2002155210A JP2002155210A JP2003342128A JP 2003342128 A JP2003342128 A JP 2003342128A JP 2002155210 A JP2002155210 A JP 2002155210A JP 2002155210 A JP2002155210 A JP 2002155210A JP 2003342128 A JP2003342128 A JP 2003342128A
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radical
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JP2002155210A
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Takashi Nakanishi
中西  孝
Hajime Shimomura
肇 下村
Kazunori Kobayashi
和則 小林
Kenji Uno
憲治 宇野
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Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
Seed Co Ltd
Original Assignee
Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
Seed Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性及び酸素透過性が高く、皮膜形成性に
優れ、その上、樹脂合成時のものを直接使用することが
可能な美爪料及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ラジカル重合性官能基を1つ有するシリ
コーン系単量体10〜80重量%、分子中にカルボキシ
ル基とラジカル重合性官能基を有する単量体3〜50重
量%、これらと共重合可能なラジカル重合性官能基を有
する単量体20〜90重量%からなる共重合体を主成分
とすることを特徴とする酸素透過性美爪料、並びに、ラ
ジカル重合性官能基を1つ有するシリコーン系単量体1
0〜80重量%に対し、分子中にカルボキシル基とラジ
カル重合性官能基を有する単量体3〜50重量%及びこ
れらと共重合可能なラジカル重合性官能基を有する単量
体20〜90重量%を加え、重合後の樹脂濃度が10〜
70重量%となるように溶液重合を行うことを特徴とす
る酸素透過性美爪料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は美爪料及びその製造
方法に関する。さらに詳しく言えば、溶液重合により合
成される爪への塗布時の皮膜形成性と透明性及び酸素透
過性に優れた美爪料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の美爪料はニトロセルロース系樹脂
を種々の溶媒に溶解させたものが使用されてきた。しか
しながら、ニトロセルロース系樹脂によって形成された
皮膜は硬く、摩擦に対して強い性質を有する反面、柔軟
性や密着性に欠けるため、その皮膜の装用性を向上させ
るためにアルキッド樹脂等の可塑剤を配合している。
【0003】ところで、爪は皮膚の角質層と類似した硬
いケラチンで、薄板状の角化細胞が密着して成り立って
いる。爪の床部は、爪甲の形成が不完全で十分角質化し
ていない部分が存在し、酸素透過性が要求される部分で
あるが、従来のニトロセルロース系美爪料には酸素透過
性がほとんど無く、様々な改善が検討されている。
【0004】酸素透過性を有する美爪料に関しては、特
開平5−139931号、特開平5−255043号、
特開平7−61908号等が開示されている。
【0005】また、特開昭59−199621号、特開
平6−157246号公報ではシリコーン系樹脂を使用
した美爪料、特開平8−92038号公報では乳化重合
して得られるシリコーン系ポリマーエマルジョンを用い
た水系美爪料が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のシリコーン系樹
脂を使用した美爪料は、シリコーン成分として分子量の
大きい化合物を用いたため、美爪料の調製時に気泡が混
入する、反応性が不十分である、等の問題を有してい
る。例えば、特開昭59−199621号、特開平6−
157246号公報の美爪料では、爪への密着性に影響
を及ぼす皮膜形成性が不十分であり、架橋成分の添加
や、成膜性の良好な成分を添加する必要がある。また、
美爪料として用いられる樹脂は、合成後に適当な溶媒に
溶解して使用する必要があり、樹脂合成時のものをその
まま使用できない。一方、特開平8−92038号公報
による水系エマルジョン美爪料は、有機溶媒系美爪料に
比べ塗布後の乾燥時間を長く必要とするので、利便性に
劣り、さらに、乳化物であるため透明度が下がり、塗布
後の外観を損ねる可能性がある。
【0007】したがって、本発明の目的は透明性及び酸
素透過性が高く、皮膜形成性に優れ、その上、樹脂合成
時のものを直接使用することが可能な美爪料及びその製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラジカル重合
性官能基を1つ有するシリコーン系単量体10〜80重
量%、分子中にカルボキシル基とラジカル重合性官能基
を有する単量体3〜50重量%、これらと共重合可能な
ラジカル重合性官能基を有する単量体20〜90重量%
からなる共重合体を主成分とすることを特徴とする酸素
透過性美爪料である。
【0009】また、本発明は、ラジカル重合性官能基を
1つ有するシリコーン系単量体10〜80重量%に対
し、分子中にカルボキシル基とラジカル重合性官能基を
有する単量体3〜50重量%及びこれらと共重合可能な
ラジカル重合性官能基を有する単量体20〜90重量%
を加え、重合後の樹脂濃度が10〜70重量%となるよ
うに溶液重合を行うことを特徴とする酸素透過性美爪料
の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】シリコーン系美爪料の密着性に影
響を及ぼす皮膜形成性は、美爪料の表面自由エネルギー
と関係があり、美爪料の濡れが良いほど密着性が向上す
る。しかし、シリコーン系樹脂のような極性の低い高分
子は表面自由エネルギーが低く、爪表面との密着性、つ
まり皮膜形成性が悪い。これを改良するために検討した
結果、美爪料に極性基を導入することが効果的であるこ
とを見出し、なかでも強い極性を有するカルボキシル基
の導入が特に有効であることを見出し本発明に至った。
【0011】本発明では、皮膜形成性を向上させるため
に、分子中にカルボキシル基とラジカル重合性官能基を
有する単量体を使用する。具体例として、(メタ)アク
リル酸、(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、
(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、(メタ)ア
クリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が挙げら
れる。これら分子中にカルボキシル基とラジカル重合性
官能基を有する単量体の使用量は、共重合成分中3〜5
0重量%、好ましくは5〜35重量%である。3重量%
より少ないと皮膜形成性が低下し、50重量%より多い
と酸素透過性が低下する。
【0012】本発明では、酸素透過性を付与するため
に、ラジカル重合性官能基を1つ有するシリコーン系単
量体を使用する。具体例として、ペンタメチルジシロキ
サニルメチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシ
ロキサニルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(ト
リメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル
(メタ)アクリレート、イソブチルヘキサメチルトリシ
ロキサニルメチル(メタ)アクリレート、トリメチルシ
リルメチル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプ
ロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロ
キシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレー
ト、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル
グリセロール(メタ)アクリレート等が挙げられる。こ
れらラジカル重合性官能基を1つ有するシリコーン系単
量体の使用量は、共重合成分中10〜80重量%、好ま
しくは20〜70重量%である。10重量%より少ない
と酸素透過性が低下し、80重量%より多いと皮膜形成
性が低下する。
【0013】本発明では、塗布後の皮膜に適当な硬度や
柔軟性を持たせたり、樹脂の透明性を向上させたり、染
色用色素の定着を向上させるために、前記単量体と共重
合可能なラジカル重合性単量体を使用する。具体例とし
て、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチ
ル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレー
ト、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソス
テアリル(メタ)アクリレート等の直鎖状、分岐鎖状ま
たは環状のアルキルアクリレートが挙げられ、これらか
ら目的に応じて選択することが望ましい。これら前記単
量体と共重合可能なラジカル重合性単量体の使用量は、
共重合成分中20〜90重量%、好ましくは20〜70
重量%である。20重量%より少ないと十分な硬度や皮
膜形成性が得られず、90重量%より多いと酸素透過性
が低下する。
【0014】本発明における溶液重合は、常法に従い各
単量体を溶液中に溶解し、重合開始剤を添加し、窒素雰
囲気中で加熱攪拌する方法で行うことが好ましい。使用
する溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール等のアルコールやアセトン、メチルエチルケ
トン、ジエチルケトン等のケトン、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族系溶媒が挙げられ、これらを適宜混合して用い
る。これら有機溶媒の使用量と種類は美爪料合成後の使
用時の効果に影響を及ぼす。すなわち、使用量が少ない
場合には美爪料の粘度が高くなり爪への塗布性が劣るこ
ととなり、塗布時に樹脂が糸をひいたり、塗布後の表面
が滑らかにならなくなる。多すぎる場合には十分な厚み
を有する皮膜が得られ難くなるので、有機溶媒の使用量
は美爪料中の樹脂濃度が10〜70重量%となるような
量にする。また、分子量が小さい溶媒は揮発性が高く、
乾きやすく塗布中に皮膜の厚みムラを生じさせ、溶媒臭
が強いために使用者に不快感を与えることがあるし、比
較的分子量の大きい溶媒は皮膜の乾燥時間が長くなる等
の不便が生じる。従って、これらを考慮しつつ、用いる
樹脂の溶解性及び合成後の美爪料の特性に応じて適宜組
み合わせて使用することが望ましい。
【0015】本発明の溶液重合は、通常のラジカル重合
開始剤を樹脂成分100重量部に対して0.01〜5重
量部添加して行う。ラジカル重合開始剤としては、例え
ば2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−
アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、
2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、
2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ酪酸
ジメチル、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチ
ルペンタン)に代表されるアゾ化合物や、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイ
ルパーオキサイド、ビス(4−ターシャリーブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α,α′−ビ
ス(ターシャリーブチルペルオキシ)ジイソプロピルベ
ンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ビス(ターシャリーブチルペルオキシ)ヘキサ
ンに代表される過酸化物を使用することができる。
【0016】本発明の美爪料には、着色剤等を添加する
ことができる。例えば、真珠光沢を有する真珠層粉末ま
たは/及び染色した真珠光沢を有する真珠層粉末を配合
することも可能である。
【0017】真珠には種々の有効性があり、また、粉砕
の方法によっては非常に外観的な優位性も持たせること
ができる。その製造方法は、貝殻から真珠層を取り出す
方法については、特公平6−43320号、特願200
1−153341、特公平6−99152号公報等の方
法を用いればよい。稜柱層を除去した貝殻を破砕する
が、その場合、パール光沢が残る程度、すなわち、粒子
径、0.05〜2mm程度に破砕する。これを必要に応
じて、染料や植物エキスで染色して用いる。
【0018】さらに、チタン、ベンガラ等の顔料、紫外
線吸収剤等を加えて、美爪料を作成することも可能であ
るが、その配合量は本発明の主旨に反しない程度とす
る。
【0019】実施例を以下に示すが、本発明はこれらに
限定されるものではない。実施例中、部は重量部を示
す。
【0020】
【実施例】実施例1 500mLフラスコにトリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルメタクリレート40部、メタクリル酸10
部、メチルメタクリレート50部、溶媒として酢酸ブチ
ル110部、酢酸エチル70部、イソプロパノール30
部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を
仕込み、溶存酸素を除くために窒素ガスバブリングを行
い、密封した。反応容器を恒温槽中に移し、60℃で攪
拌しながら15時間かけて重合を行った。重合終了後、
水道水にて反応容器を冷却し美爪料を得た。
【0021】実施例2 500mLフラスコにトリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルメタクリレート30部、メタクリル酸10
部、メチルメタクリレート60部、溶媒として酢酸ブチ
ル120部、酢酸エチル70部、エタノール30部、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を仕込
み、溶存酸素を除くために窒素ガスバブリングを行い、
密封した。反応容器を恒温槽中に移し、60℃で攪拌し
ながら18時間かけて重合を行った。重合終了後、水道
水にて反応容器を冷却した後、酸化チタン1部、ベンガ
ラ1部を添加して美爪料を得た。
【0022】実施例3 500mLフラスコにトリス(ジメチルシロキシ)シリ
ルプロピルメタクリレート50部、メタクリル酸30
部、n−ブチルメタクリレート20部、溶媒として酢酸
ブチル120部、酢酸エチル80部、アセトン10部、
ジクミルパーオキサイド1部を仕込み、溶存酸素を除く
ために窒素ガスバブリングを行い、密封した。反応容器
を恒温槽中に移し、50℃で攪拌しながら8時間かけて
重合を行った。重合終了後、水道水にて反応容器を冷却
した後、真珠末[1]2部を添加して美爪料を得た。
【0023】実施例4 500mLフラスコにトリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルメタクリレート35部、メタクリル酸15
部、メタクリロイロキシエチルコハク酸20部、メチル
メタクリレート30部、溶媒として酢酸ブチル110
部、酢酸エチル70部、イソプロパノール30部、ジク
ミルパーオキサイド0.5部を仕込み、溶存酸素を除く
ために窒素ガスバブリングを行い、密封した。反応容器
を恒温槽中に移し、50℃で攪拌しながら7時間かけて
重合を行った。重合終了後、水道水にて反応容器を冷却
し美爪料を得た。
【0024】実施例5 500mLフラスコにトリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルメタクリレート60部、メタクリル酸20
部、メチルメタクリレート20部、溶媒として酢酸ブチ
ル100部、酢酸エチル100部、イソプロパノール3
0部、ジクミルパーオキサイド1部を仕込み、溶存酸素
を除くために窒素ガスバブリングを行い、密封した。反
応容器を恒温槽中に移し、60℃で攪拌しながら6時間
かけて重合を行った。重合終了後、水道水にて反応容器
を冷却した後、真珠層末[1]2部を添加して美爪料を得
た。
【0025】実施例6 500mLフラスコにトリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルメタクリレート10部、メタクリル酸30
部、メチルメタクリレート30部、n−ブチルメタクリ
レート30部、溶媒として酢酸ブチル150部、酢酸エ
チル80部、イソプロパノール10部、ジクミルパーオ
キサイド1部を仕込み、溶存酸素を除くために窒素ガス
バブリングを行い、密封した。反応容器を恒温槽中に移
し、50℃で攪拌しながら8時間かけて重合を行った。
重合終了後、水道水にて反応容器を冷却した後、ベンガ
ラ1部、真珠層末[2]2部を添加して美爪料を得た。
【0026】比較例1 500mLフラスコにトリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルメタクリレート50部、メチルメタクリレ
ート50部、溶媒として酢酸ブチル110部、酢酸エチ
ル70部、イソプロパノール30部、ジクミルパーオキ
サイド0.5部を仕込み、溶存酸素を除くために窒素ガ
スバブリングを行い、密封した。反応容器を恒温槽中に
移し、50℃で攪拌しながら8時間かけて重合を行っ
た。重合終了後、水道水にて反応容器を冷却し美爪料を
得た。
【0027】比較例2 500mLフラスコに、水150部、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム5部、過硫酸カリウム8部を仕込
み、溶存酸素を除くために窒素ガスバブリングを行っ
た。この反応容器に、トリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルメタクリレート40部、メチルメタクリレ
ート40部、ブチルメタクリレート20部を滴下し、反
応容器を恒温槽中に移し、70℃で攪拌しながら5時間
かけて重合を行った。上記エマルジョンにエチルセルソ
ルブを80部加えポリマーエマルジョン系美爪料を得
た。
【0028】比較例3 500mLフラスコにトリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルメタクリレート30部、メタクリル酸10
部、メチルメタクリレート60部、溶媒として酢酸ブチ
ル10部、酢酸エチル10部、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル0.5部を仕込み、溶存酸素を除くため
に窒素ガスバブリングを行い、密封した。反応容器を恒
温槽中に移し、60℃で攪拌しながら15時間かけて重
合を行った。重合終了後、水道水にて反応容器を冷却し
美爪料を得た。
【0029】比較例4ニトロセルロース樹脂100部を
酢酸エチル120部、アセトン120部に溶解し美爪料
を得た。
【0030】有効性の評価試験 1 酸素透過性 実施例で合成した美爪料をガラス板上に塗布し、溶媒を
室温下で乾燥させ、0.2mmの膜を作製した。この膜
を用いてMOCON社製OX−TRAN 100Aを用
いて36℃で測定を行った。
【0031】2 皮膜形成性 爪に塗布し皮膜の剥離やひび割れが発生するか否かを目
視による官能評価を行った。
【0032】極めて良好=◎ 良好=○ 不良=×
【0033】3 透明性 爪に塗布した皮膜の透明性を目視による官能評価を行っ
た。
【0034】透明=○ 不透明=×
【0035】以上の実施例中に用いた真珠末、真珠層末
の作成方法を以下に記す。
【0036】真珠末[1] アコヤ貝真珠をペンチで割り、核や異物を除き、ハンマ
ーで砕き、これを36メッシュを通り、50メッシュを
通らない部分を集めた。
【0037】真珠層末[1] アコヤ貝貝殻3.0kg、塩酸3.0kg、水道水6.
0kg、酸化アルミニウムを材質とした研磨石(直径8
mm長さ15mmの斜円柱)10.0kgを層内容積6
5リッターの回転式可傾型バレル研磨機(株式会社TK
X社製、形式NK−65型)に入れ、密封した状態で、
回転数38rpmで30分間回転させる。なお、研磨機
の蓋には内径0.8cmと内径1.6cmのバルブを設
置した。取り出し時には蓋に取り付けたバルブを徐々に
開放した後、研磨機の蓋(投入口)を開け、内容物を取
り出す。次いで、振動式選別機(株式会社TKX社製、
形式KEE−3型、選別網2cm角)を用いて貝殻と研
磨石を分別し、水洗した。これを5%水酸化ナトリウム
水溶液5kgに18時間浸漬した。その後、水でよく洗
ったのちに、1%塩酸水溶液5kgに2時間浸漬後水洗
した。
【0038】これを75℃、1時間乾燥し、カッターミ
ル(株式会社西村機械製作所製、形式KM−D3型)と
アトマイザー(不二パウダル株式会社製、形式E2W−
75型)で粉砕し、平均粒子径180ミクロンまで粉砕
した。これを36メッシュを通り、50メッシュを通ら
ない部分(粒子径は300〜425ミクロン)を集め
た。これと約2倍量のエタノールを加えて、30分間攪
拌した後、遠心分離機で過剰なエタノールを回収したの
ち、タンブルドライヤー(楠木機械社製バキュームタン
ブルドライヤー)を使用し、150℃で減圧乾燥させ
た。
【0039】脱色及び不純物を除去するため、これを過
酸化水素水に24時間浸漬した、使用した過酸化水素水
は過酸化水素として2%になるように希釈して用いた。
浸漬後、水洗し、残存している過酸化水素水を除去する
ため、0.1%カタラーゼ緩衝溶液に24時間浸漬処理
した。なお、緩衝溶液はNaH2PO4−Na2HPO4
pH6.73の水溶液を用いた。
【0040】得られた真珠層粉末25gとクチナシグリ
ーン(グリコ栄養食品)0.1%水溶液75gとを軽く
攪拌した後、12時間そのまま静置した。その後、充分
水洗し、30℃で5時間送風乾燥した。
【0041】真珠層末[2] 真珠層粉末を得る方法は真珠層末1と同様の処理を行っ
て真珠層末を得た。得られた真珠層粉末25gと合成色
素紫色401号(大東化成工業株式会社製)0.1%水
溶液75%と上のを軽く攪拌したのち、12時間そのま
ま静置した。その後、充分水洗し、30℃で5時間送風
乾燥した。
【0042】上記実施例組成及び評価結果を表1に示し
た。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表1に示す評価結果より、本発明は酸素透
過性、皮膜形成性、透明性が良好であった。比較例1の
カルボキシル基を有するモノマーを配合しない場合では
皮膜形成性が劣り、比較例2のポリマーエマルジョン系
美爪料では透明性に劣っていた。比較例3では美爪料中
の樹脂濃度が高いため、塗布時に糸をひきやすいため皮
膜形成性に劣り、比較例4に示す従来のセルロース系美
爪料では酸素透過性が殆ど無いものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明の美爪料は、皮膜形成性と透明性
に優れ、かつ十分な酸素透過性を有するので爪の劣化や
圧迫感を軽減することができる。
【0047】また、本発明の美爪料は合成直後にそのま
ま爪に塗布できるので、製造工程を簡素化した生産性に
優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 和則 東京都文京区本郷2丁目40番2号 株式会 社シード内 (72)発明者 宇野 憲治 東京都文京区本郷2丁目40番2号 株式会 社シード内 Fターム(参考) 4C083 AA072 AB232 AB242 AC102 AC212 AC342 AC462 AC512 AC792 AD092 AD162 AD262 BB32 BB36 BB60 CC28 DD01 DD23 DD28 EE06 EE07 EE50 FF01 FF05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル重合性官能基を1つ有するシリ
    コーン系単量体10〜80重量%、分子中にカルボキシ
    ル基とラジカル重合性官能基を有する単量体3〜50重
    量%、これらと共重合可能なラジカル重合性官能基を有
    する単量体20〜90重量%からなる共重合体を主成分
    とすることを特徴とする酸素透過性美爪料。
  2. 【請求項2】 ラジカル重合性官能基を1つ有するシリ
    コーン系単量体10〜80重量%に対し、分子中にカル
    ボキシル基とラジカル重合性官能基を有する単量体3〜
    50重量%及びこれらと共重合可能なラジカル重合性官
    能基を有する単量体20〜90重量%を加え、重合後の
    樹脂濃度が10〜70重量%となるように溶液重合を行
    うことを特徴とする酸素透過性美爪料の製造方法。
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