JP4808311B2 - セラミックガス供給部材およびこれを適用した電気化学装置 - Google Patents

セラミックガス供給部材およびこれを適用した電気化学装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気化学セル等に対してガスを供給するためのセラミックガス供給部材、およびこれを備えた積層焼結体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平1−128359号公報に記載の固体電解質型燃料電池においては、ジルコニア製の薄板の一方の面に燃料極を形成し、他方の面に酸素極を形成し、このジルコニアの薄板と、中空のセラミックス絶縁体板とを交互に積層する。これによって、密閉した酸素室と燃料室とを交互に有する多層セル構造を形成している。そして、この多層セル構造中に、燃料室に燃料を供給するためのスルーホールと、酸素室に酸素を供給するためのスルーホールとを形成している。また、セラミックス絶縁体層中にスルーホール導電体を形成し、これによって複数の単電池を並列接続している。また、特開平1−128366号公報にも、これと類似の固体電解質型燃料電池が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
こうしたタイプの固体電解質型燃料電池は、単位体積当たりの発電量が理論的には高くなるはずである。また、酸素室、酸素供給用スルーホール、燃料室、燃料供給用スルーホール、単電池の並列接続用のスルーホール導電体を、一体焼結によって生成させるものである。従って、酸素室、燃料室や酸素、燃料の供給手段の気密性保持や、各単電池の各電極の電気的接続について、面倒な問題が少ないはずであると考えられる。
【0004】
しかし、ガス供給部材として機能するセラミック層内では、できるだけガスに乱流を引き起こすことによって、ガスの混合を促進することが好ましい。なぜなら、例えば固体電解質型燃料電池の場合には、ガスのうち電極に近い領域では燃料の濃度が低下するので、発電効率が低下し、電極から離れた領域では燃料の濃度が高くなり、燃料が無駄になるからである。こうした燃料等の濃度の不均一を防止するためには、ガス流路内でガスに乱流を引き起し、混合することが有用である。
【0005】
ガス流路内に乱流、渦流を生じさせるためには、ガス流路内に邪魔板を設置することが考えられる。しかし、セラミック積層焼結体を成形する際に、こうした邪魔板をセラミック層内に形成し、位置決めすることも困難である。
【0006】
本発明の課題は、セラミックの積層焼結法によって製造されるガス供給部材において、ガス供給部材を通して供給されるべきガスに渦流ないし乱流を生じさせ得るような構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気化学装置に適用され、当該電気化学装置に含まれる複数の電気化学セルの電極対してガスを供給するために配置される、複数のセラミック層の積層体からなるガス供給部材であって、積層された第一のセラミック層と第二のセラミック層とを備えており、前記第一のセラミック層が複数の互いに分離された第一の空間を形成する第一の隔壁を備えており、前記第二のセラミック層が複数の互いに分離された第二の空間を形成する第二の隔壁を備えており、複数の前記第一の空間と複数の前記第二の空間とが互いに連通し、ガス流路を構成しているもので、
前記第一のセラミック層の両側にそれぞれ前記第二のセラミック層が積層されていることを特徴とする。
【0009】
本発明者は、グリーンシート積層法等によって製造可能なセラミックガス供給部材において、ガス供給部材を2つ以上のセラミック層に分割することを想到した。即ち、ガス供給部材は、少なくとも第一のセラミック層と第二のセラミック層とを備えている。そして各セラミック層はそれぞれ一体に成形されている。ここで、これら2つのセラミック層のうち一方(第二のセラミック層)にガス分配機能を保持させる。この状態で、第一のセラミック層の隣接する第一の空間が、第二のセラミック層の第二の空間に連通するようにし、これによって隣接する第一の空間を連通させる。こうした構造を繰り返すことによって、第一のセラミック層の複数第一の空間と、第二のセラミック層の複数の第二の空間とがすべて連通し、一つまたは複数のガス流路を構成するようになる。
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。
【0011】
本発明の積層焼結体は、好ましくは電気化学セルを内蔵する電気化学装置である。他の用途としては、排ガス浄化装置、ガス混合器、燃料改質器、ガス分離装置などがある。
【0012】
図1において、電気化学装置1Aは細長い平板形状をしており、一方の端部1aおよび他方の端部1bを有する。一方の端部1a側の例えば端面5には、第一のガスの供給口3A、排出口3B、第二のガスの供給口4A、排出口4Bが設けられている。A、Bは第一のガスの流れを示し、C、Dは第二のガスの流れを示す。6は装置1Aの主面である。
【0013】
図2(a)は、第一のセラミック層7Aの平面図であり、図2(b)は、第二のセラミック層8Aの平面図であり、図3は、第一のセラミック層および第二のセラミック層からなるガス供給部材20Aを示す平面図であり、第二のセラミック層8A側から見たものである。図4(a)は、外壁11を示す平面図であり、図4(b)は電気化学セルの集合セル層12を電極13(または14)側から見た平面図である。図5は、装置1Aの横断面図(図2−図4のV−V線に沿った切ってみた図)であり、図6は、装置1Aの縦断面図(図2−図4のVI−VI線に沿った切ってみた図)である。
【0014】
集合セル12層は、1枚の平板形状の固体電解質層17と、層17の一方の主面上に形成された電極13と、他方の主面上に形成された電極14とを備えている。電極13はガス流路15A、15Bに面しており、電極14はガス流路16A、16Bに面している。
【0015】
本例では、電極13および14は、それぞれ矩形をしており、隣接する電極同士は空間的に離れている。そして、各電極13の裏面側にはそれぞれ対応する各電極14が形成されており、各セル30を構成している。従って、セル層12は、複数のセル30の組み合わせから構成されている。隣接するセル30は、それぞれ直列接続および/または並列接続できる。この電気的接続方法は特に限定されない。しかし、好ましくは固体電解質層17内に、図示しないスルーホールを形成し、スルーホールによって、隣接するセルの電極同士を接続することができる。
【0016】
特に図5、図6に示すように、装置1Aは、上下1枚ごとの外壁11と、中央にある集合セル層12と、セル層12の上下にそれぞれ積層されているガス供給部材20Aとからなる。
【0017】
本発明のガス供給部材20Aは、第一のセラミック層7Aと第二のセラミック層8Aとの積層焼結体からなる。セラミック層7Aの一方の端部には、ガスの供給口3A(4A)および排出口3B(4B)が形成されている。セラミック層7Aの中央部分には、長手方向に向かって細長い中央隔壁7aが設けられている。また、中央隔壁7aから横方向に隔壁7bが形成されている。中央隔壁7aと隔壁7bとによって、複数の第一の空間10Aが形成されている。10Aは略L字形状をしている。セラミック層7A内では、隣接する第一の空間10Aは互いに分離されている。
【0018】
セラミック層8Aの一方の端部には、ガスの供給口3A(4A)および排出口3B(4B)が形成されている。セラミック層8Aの中央部分には、長手方向に向かって細長い中央隔壁8aが設けられている。また、中央隔壁8aから横方向に隔壁8bが形成されている。中央隔壁8aと隔壁8bとによって、複数の第二の空間9Aが形成されている。9Aは略長方形をしている。セラミック層8A内では、隣接する第二の空間9Aは互いに分離されている。
【0019】
セラミック層7Aと8Aとを積層することによって、図3、5、6に示すように、中央隔壁7aと8aとが当接し、隙間のない隔壁を形成する。中央隔壁7a、8aによって、ガス流路が、往路15A、16Aと復路15B、16Bとに区分される。
【0020】
ここで、各第一の空間10Aのうち、10aは1つの9Aに連通しており、10bは、隣接する9Aに連通している。つまり、1つの第一の空間10Aが、2つの第二の空間9Aに連通している。同様に、各第二の空間9Aのうち、9aは1つの10Aに連通しており、9bは、隣接する10Aに連通している。つまり、1つの第二の空間9Aが、2つの第一の空間10Aに連通している。この結果、流路の全長にわたって、第一の空間10Aおよび第二の空間9Aが連通し、往路および復路を形成している。
【0021】
ガスは、矢印A(C)のように往路内に入り、この後隔壁7bに衝突し、第二の空間9Aへと流れ、再び第一の空間10Aへと流れる。この結果、ガスは必然的に往路および復路内においてガス供給部材の厚さ方向に向かって蛇行する。従って、ガスには乱流や渦流が発生し、ガスの混合が促進される。
【0022】
また、本実施形態においては、更に以下の作用効果が得られる。
【0023】
即ち、多層のセラミック成形体を一体焼結させて固体電解質型燃料電池を製造する際には、次の問題があった。一体の積層体のうち少なくとも2つのセラミック層にはガス供給部材としての機能を付与しなければならない。これは、ガスの供給口から排出口へと向かってガス流路を形成することを意味している。このガス流路は、ガスの供給口から排出口へと向かって連通している。このため、ガス流路を形成するためには、セラミック層を2つ以上の部品に分割しなければならない。このように分割された複数の部品については、各部品の相対的位置を定める簡易な方法はない。このため、セラミック層において各部品を積層する段階で、各部品の電極に対する位置合わせを正確に行うことは困難である。
【0024】
例えば、図示の実施例においては、隔壁7a、7bは第一のセラミック層に一体に成形されており、隔壁8a、8bは第二のセラミック層に一体に成形されている。従って、これらの各隔壁は、グリーンシート積層時に容易に位置決めされる。本発明は、このように複数のセラミック層の各空間を組み合わせて利用する点が特徴である。
【0025】
かりに、セラミック層8Aの内部のみにおいてガス流路を形成しようとすると、必然的に隔壁8bを多数切断し、空間9Aを連通させる必要がある。しかし、このような設計は困難である。なぜなら、セラミック層8A内でガス流路を連通させると、必然的に中央隔壁8aおよびその支持部31が、セラミック層8Aの周壁32とは分離されてしまうからである。言い換えると、支持部31と周壁32とが一カ所でもつながっていると、ガス供給口3Aと排出口3Bとはセラミック層8A内で連通しないことになる。このように、中央隔壁8aおよびその支持部31と、セラミック層8Aの周壁32とが分離されてしまうので、支持部31および中央隔壁8a側と、周壁32側とを相対的に位置決めすることが困難である。
【0026】
図7(a)は、他の実施形態に係る第一のセラミック層7Aを示す平面図であり、図7(b)は、セラミック層8Bを示す平面図であり、図7(c)は、集合セル層12を示す平面図であり、図8は、第一のセラミック層7Aと第二のセラミック層8Bとの積層焼結体からなるガス供給部材20Bを示す平面図である。
【0027】
セラミック層7Aは、図2(a)のセラミック層と同様のものである。セラミック層8Bは、周壁32、支持部31、中央隔壁8aの他に、横方向に延びる隔壁8bを備えている。ここで、隔壁8bによって区画される各第二の空間9Bは、それぞれ略L字形状をしている。この結果、各第二の空間9Bの形状は、各電極13(または14)の形状と一致していないので、隔壁8b(符号21)が電極13(14)上に位置(符号22)し、接触することになる。この場合にも本発明の効果を奏することができる。
【0028】
しかし、隔壁8bが電極13(14)上に位置すると、隔壁の直下においては電極の利用効率が低下する。このため、第二の隔壁が電極に対して接触しないことが好ましい。
【0029】
本発明において好ましくは、電気化学装置が細長い形状をしており、その一端の低温領域を保持し、他端は保持しない。なお、ここで細長いとは、縦横比が3倍以上のものは含み、縦横比が5倍以上であることが更に好ましい。これによって、装置の両端を保持した場合に起こるような引張応力は生じない。
【0030】
ただし、本発明は、積層焼結体の一方の端部にガス供給口があり、他方の端部にガス排出口がある場合を含む。
【0031】
図9(a)は、他の実施形態に係る第一のセラミック層7Bを示す平面図であり、図9(b)は、セラミック層8Aを示す平面図であり、図10は、セラミック層7Bとセラミック層8Aとの積層焼結体からなるガス供給部材20Cを示す平面図である。
【0032】
セラミック層8Aは、図2(b)のセラミック層と同様のものである。セラミック層7Bは、周壁32、支持部31、中央隔壁7aの他に、横方向に延びる隔壁7cを備えている。ここで、隔壁7cは、中央隔壁7aに対して垂直な方向から若干傾斜する方向に延びている。このため、各第一の空間10Bは、それぞれ平行四辺形をなしている。この結果、隣接する各第一の空間10Bは、それぞれ1つの第二の空間9Aに対して連通することになる。
【0033】
図11(a)は、他の実施形態に係る第一のセラミック層7Bを示す平面図であり、図11(b)は、他の実施形態に係る第一のセラミック層8Cを示す平面図であり、図12は、セラミック層7Bとセラミック層8Cとの積層焼結体からなるガス供給部材20Dを示す平面図である。
【0034】
セラミック層7Bは、図9(a)のセラミック層と同様のものである。セラミック層8Cは、周壁32、支持部31、中央隔壁8aの他に、横方向に延びる隔壁8cを備えている。ここで、隔壁8cは、中央隔壁8aに対して垂直な方向から若干傾斜する方向に延びている。そして、各空間10Bの形状と空間9Cの形状とはほほ合同であるが、隔壁および空間の傾斜方向が逆になっている。このため、隣接する各第一の空間10Bは、それぞれ1つの第二の空間9Cに対して連通することになる。
【0035】
本発明において好ましくは、第一のセラミック層の両側にそれぞれ第二のセラミック層が積層されている。そして、各第二のセラミック層側でそれぞれガスを供給、分配する。図13および図14は、この実施形態に係るものである。
【0036】
図13(a)、(c)は、それぞれ第二のセラミック層8A、8Dを示す平面図であり、図13(b)は、第一のセラミック層7Aを示す平面図である。セラミック層7A、8A、8Dは、それぞれ図2に示すセラミック層と同じものである。図14は、電気化学装置1Bの横断面図である。
【0037】
装置1Bは、2枚の外壁11と、これらの間に挟まれた2つの集合セル層12とを備えている。各セル層12と外壁11との間には、それぞれ本発明によるガス供給部材20Aが挟まれている。ガス供給部材20Aは、図3に示すものと同様である。
【0038】
本例においては、2つのセル層12の間に、本発明によるガス供給部材20Dを介在させ、積層している。このガス供給部材20Dは、1つのセラミック層7Aと、2つのセラミック層8Aおよび8Dからなる。2つのセル層12の各一方の電極13が、それぞれセル層12の間のガス流路15A、15Bに面している。また、各セル層12の各他方の電極14が、それぞれセル層12と外壁11との間のガス流路16A、16Bに面している。
【0039】
本発明においては、図14に示すように、固体電解質層を備えたセル層を複数層積層することができ、これによって一層セルの集積効率が上がる。
【0040】
本発明の電気化学セルは、固体電解質型燃料電池の他、酸素ポンプや高温水蒸気電解セルとして使用できる。このセルは、水素の製造装置に使用でき、また水蒸気の除去装置に使用できる。更に、本発明のセルを、NOxの分解セルとして使用できる。
【0041】
第一のガスと第二のガスは、同じであっても、異なっていてもよい。その種類は、酸化性ガス、還元性ガス、不活性ガスなどがあり、用途によって好ましい実施形態がある。
【0042】
燃料電池の場合には、第一のガスが酸化性ガスであり、第二のガスが還元性ガスである。酸化性ガスとしては、空気や酸素などがある。また、還元性ガスとしては、水素やメタン、一酸化炭素などを含むガスを例示できる。燃料電池では、第一の電極が電位が高く、陽極であり、第二の電極は電位が低く、陰極である。この場合の第一の電極はカソード、第二の電極はアノードの働きをする。
【0043】
更に、酸素ポンプの場合には、第一、第二のガスは酸化性であっても、還元性ガスであってもよい。たとえば、第一のガスは空気や酸素であり、第二のガスが酸素を注入される側のプロセスガスであり、不活性ガスなどを例示できる。この場合、第一の電極は陰極でカソードとして働き、また、第二の電極は陽極でアノードとして働く。
【0044】
また、NOx分解装置や水蒸気除去装置の場合、第一のガスは、不活性ガスや空気である。第二のガスは、NOxや水蒸気を含むプロセスガスであり、各種内燃機関の排ガスの他、不活性ガスや水素、メタンである。この場合、第一の電極は陰極でカソードとして働き、また、第二の電極は陽極でアノードとして働く。
【0045】
固体電解質材料としては、イットリア安定化ジルコニア、イットリア部分安定化ジルコニア、酸化セリウム系セラミックスの他、スカンジア安定化ジルコニア、イッテルビア安定化ジルコニア、ランタンガレートを例示できる。
【0046】
陽極の主原料は、ランタンを含有するペロブスカイト型複合酸化物であることが好ましく、ランタンマンガナイト又はランタンコバルタイトであることが更に好ましく、ランタンマンガナイトが一層好ましい。ランタンマンガナイトは、ストロンチウム、カルシウム、クロム、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム等をドープしたものであってよい。
【0047】
陰極の主原料は、ニッケル、酸化ニッケル、ニッケル─ジルコニア混合粉末、酸化ニッケル─ジルコニア混合粉末、パラジウム、白金、パラジウム−ジルコニア混合粉末、白金─ジルコニア混合粉末、ニッケル−セリア、酸化ニッケル−セリア、パラジウム−セリア、白金−セリアの各混合粉末等が好ましい。
【0048】
スルーホール導電体の材質は、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウム、珪素、金、銀、白金、パラジウム、ルテニウム、モリブデン、タングステンなどの金属、ランタンクロマイト、ランタンコバルタイト、ランタンマンガナイトなどの導電性セラミックス、前記した金属とセラミックスとの複合材料、前記した導電性セラミックスとセラミックスとの複合材料が好ましい。
【0049】
本発明の電気化学装置の製造方法は限定されないが、生産性の観点からは、グリーンシート積層法によって製造することが特に好ましい。この際には、各層を、ドクターブレード法、プレス法、押し出し法等によって成形して各グリーンシートを作製し、これを積層し、焼結させる。
【0050】
成形の際に使用できる有機バインダーとしては、ポリメチルアクリレート、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、スターチ、ワックス、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマーを例示できる。造孔材としては、セルロース、カーボン、アクリルパウダー等を例示できる。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、セラミックの積層焼結法によって製造されるガス供給部材において、ガス供給部材を通して供給されるべきガスに渦流ないし乱流を生じさせ得るような構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層焼結体1Aの斜視図である。
【図2】(a)は、第一のセラミック層7Aの平面図であり、図2(b)は、第二のセラミック層8Aの平面図である。
【図3】第一のセラミック層および第二のセラミック層からなるガス供給部材20Aを示す平面図であり、第二のセラミック層8A側から見たものである。
【図4】(a)は、外壁11を示す平面図であり、図4(b)は集合セル層12を電極13(または14)側から見た平面図である。
【図5】装置1Aの横断面図(図2−図4のV−V線に沿った切ってみた図)である。
【図6】装置1Aの縦断面図(図2−図4のVI−VI線に沿った切ってみた図)である。
【図7】(a)は、他の実施形態に係る第一のセラミック層7Aを示す平面図であり、図7(b)は、セラミック層8Bを示す平面図であり、図7(c)は、集合セル層12を示す平面図である。
【図8】第一のセラミック層7Aと第二のセラミック層8Bとの積層焼結体からなるガス供給部材20Bを示す平面図である。
【図9】(a)は、他の実施形態に係る第一のセラミック層7Bを示す平面図であり、図9(b)は、セラミック層8Aを示す平面図である。
【図10】セラミック層7Bとセラミック層8Aとの積層焼結体からなるガス供給部材20Cを示す平面図である。
【図11】(a)は、他の実施形態に係る第一のセラミック層7Bを示す平面図であり、図11(b)は、他の実施形態に係る第一のセラミック層8Cを示す平面図である。
【図12】セラミック層7Bとセラミック層8Cとの積層焼結体からなるガス供給部材20Dを示す平面図である。
【図13】(a)、(c)は、それぞれ第二のセラミック層8A、8Dを示す平面図であり、図13(b)は、第一のセラミック層7Aを示す平面図である。
【図14】電気化学装置1Bの横断面図である。
【符号の説明】
1A、1B 積層焼結体(電気化学装置) 1a 積層焼結体の一方の端部 1b 積層焼結体の他方の端部 3A、4Aガスの供給口 3B、4B ガスの排出口 5 端面 7a、8a 往路と復路を区画する中央隔壁 7b、8b 隔壁 7a、7b 第一の隔壁 8a、8b 第二の隔壁 9A、9B 第二の空間 10A、10B 第一の空間 11 外壁 12集合セル層 13 一方の電極 14 他方の電極 15A、16A ガス流路の往路 15B、16B ガス流路の復路 17 固体電解質層 20A、20B、20C 20D ガス供給部材 31中央隔壁の支持部 32 周壁

Claims (5)

  1. 電気化学装置に適用され、当該電気化学装置に含まれる複数の電気化学セルの電極対してガスを供給するために配置される、複数のセラミック層の積層体からなるガス供給部材であって、
    積層された第一のセラミック層と第二のセラミック層とを備えており、前記第一のセラミック層が複数の互いに分離された第一の空間を形成する第一の隔壁を備えており、前記第二のセラミック層が複数の互いに分離された第二の空間を形成する第二の隔壁を備えており、複数の前記第一の空間と複数の前記第二の空間とが互いに連通し、ガス流路を構成しているもので、
    前記第一のセラミック層の両側にそれぞれ前記第二のセラミック層が積層されていることを特徴とする、セラミックガス供給部材。
  2. 前記第二のセラミック層が前記電気化学セルに隣接して積層されており、前記第二の隔壁が前記電極に対して接触しないことを特徴とする、請求項1記載のセラミックガス供給部材。
  3. 前記ガス供給部材が細長い形状をしており、このガス供給部材の一方の端部にガスの供給口と排出口とが設けられており、前記ガス供給部材の内部に前記ガスの往路と復路とが設けられていることを特徴とする、請求項1又は2記載のセラミックガス供給部材。
  4. 請求項1−3のいずれか一つの請求項に記載のセラミックガス供給部材を適用したことを特徴とする電気化学装置。
  5. 前記電気化学セルが、固体電解質層、この固体電解質層の一方の側に設けられている一方の電極および前記固体電解質層の他方の側に設けられている他方の電極を備えており、前記第二のセラミック層が前記電気化学セルに隣接して積層されており、前記一方の電極および前記他方の電極のうち少なくとも一方が前記第二の空間に面している固体電解質型燃料電池である、ことを特徴とする請求項4に記載の電気化学装置。
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