JP4807565B2 - 流量予測装置 - Google Patents

流量予測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4807565B2
JP4807565B2 JP2006024040A JP2006024040A JP4807565B2 JP 4807565 B2 JP4807565 B2 JP 4807565B2 JP 2006024040 A JP2006024040 A JP 2006024040A JP 2006024040 A JP2006024040 A JP 2006024040A JP 4807565 B2 JP4807565 B2 JP 4807565B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
weight ratio
prediction model
flow
rainfall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006024040A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007205001A (ja
Inventor
哲郎 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2006024040A priority Critical patent/JP4807565B2/ja
Publication of JP2007205001A publication Critical patent/JP2007205001A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4807565B2 publication Critical patent/JP4807565B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S10/00Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution
    • Y04S10/50Systems or methods supporting the power network operation or management, involving a certain degree of interaction with the load-side end user applications

Landscapes

  • Barrages (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、河川の上流流域の雨量に基づいて河川の下流を流れる河川水の流量を予測し、または、河川の上流流域の雨量に基づいて下水処理場・ポンプ場・系統制御所・給電指令所・ダム管理所・水力発電所等の貯水施設へ河川から流れ込む河川水の流量を予測する流量予測装置に関する。
ダムへ流入する河川水の流量やダムの上流の河川における河川水の流量の予測は、ダム運用の安全性や経済性のために非常に重要である。数時間先の流量予測は、降雨時のダム放流量を適切に行うことができ、流域の安全性確保に役立てることができる。数時間先から数日先の予測、特に翌日の予測は、発電計画を適切に立案することができ、水力エネルギーの有効利用・経済性の向上に寄与できる。
従来、ダムの流入量の予測は、熟練運用者の経験と直感的知識により行われていることが多い。また、数時間先までの予測作業の自動化も実現されており、その例として、タンクモデル、貯留関数法、ニューラルネットワーク等を用いる様々な方法が提案され、その予測精度は向上してきている。上記のような予測手法では、ダム周辺、及びダムの上流流域の降雨状況を表す雨量を入力として、流量または流量の変化分などを出力としている。
この場合、ダム周辺及びダム上流流域内の降雨状況は地点によって異なるため、複数地点における雨量を用いる。さらに、近年では地上に設置された雨量計だけでなく、雨量レーダーによる解析結果を用いた、広範囲にわたるメッシュ雨量を用いる例もある。
なお、雨量計は広いエリア中の一地点の降雨量を計測しているに過ぎないので、局所的に降雨状況が異なると全体的な降雨状況を表すデータとはいえない。また、メッシュ雨量も範囲が細かすぎる場合がある。そこで、複数地点の雨量や複数区画のメッシュ雨量を平均化して用いることも行われている。
ここで、雨量またはメッシュ雨量の平均化の際には、各地点において降雨が始まった時刻から予測対象のダムに流れ込む時刻までの時間(流下時間)を考慮する必要がある。これは、一般に上流の雨が降り始めてから下流のダム地点の流入量が増加するまで、数時間程度の時間遅れがあり、これは当然ながら雨量の地点によって異なるからである。
例えば、上流のA地点からCダムまでの流下時間が1時間、上流のB地点からCダムまでの流下時間が2時間であるとすると、下式のように1時間ずらして平均雨量データを計算する。
Figure 0004807565
これにより、流量との相関が強い平均雨量を得ることができる。雨量は一時の雨量だけでなく、過去数時間分の雨量が累積して流量となって現れるため、予測に際しては、平均雨量を過去数時間分用いる。平均雨量を何時間分用いればよいかはダムによって異なることはいうまでもない。
また、平均化の方法として、複数の河川が存在するときには、河川ごとの平均雨量を算出して用いる方法と、全ての流域をまとめた流域平均雨量を用いる方法と、がある。
従来技術としては、例えば、特許文献1(特開2001−167078号公報、発明の名称「ダムまたは河川による流量予測方法」)が開示されており、ダムの流入量の予測に上流流域の流域平均雨量を用いる方法が開示されている。
また、特許文献2(特開平5−134715号公報、発明の名称「ニューラルネットワーク応用雨水流入量予測装置」)では、下水処理場やポンプ場における雨水の流入量予測方法に関するものであり、上流流域のメッシュ雨量を用いて流入量を予測する方法が開示されている。
特開2001−167078号公報(段落番号0015〜0051) 特開平5−134715号公報(段落番号0016〜0052)
上記特許文献1に記載の従来技術では、ダムの流入量の予測に上流流域の流域平均雨量を用いる方法が開示されており、詳しくは、上流河川の流域面積を用いて各河川の雨量を加重平均して、流域平均雨量を算出している。しかし、この方法は、明確に流域が分離可能であれば正確な流域平均雨量を計算できると考えられるが、一般的には流域の境界が明確でない。従って、流域面積を適切に設定することができず、適切な流域平均雨量の算出は困難である。また、同一流域内に複数の雨量計が存在する場合についての算出方法は開示されていない。
さらに、メッシュ雨量について、流域面積比によって流域平均雨量を算出するという前記開示技術を適用すれば、メッシュ雨量を平均し、流域平均雨量を算出する方法が考えられる。しかし、広範囲にわたるメッシュ雨量のすべてが予測対象の貯留施設の流入量または河川の流量に流入するとは限らない。すなわち、一般的な地点雨量を用いる場合では、地点雨量を用いた適切な流域平均雨量の算出が困難であるし、メッシュ雨量を用いる場合では、メッシュごとの加重比を適切に設定することが困難である。
また、上記特許文献2に記載の従来技術では、メッシュ雨量の平均化を行なわず、そのまま用いる方法がとられている。すなわち、メッシュごとに過去数時間にわたる雨量データを全て用いる方法である。この方法では、メッシュごとの加重比を明示的に考慮する必要がないが、流量予測モデルとして用いられているニューラルネットワークの入力因子の数が膨大でニューラルネットワークの構造が大規模で複雑なものとなってしまう。
例えば、メッシュ数が縦横5メッシュずつ、入力因子として考慮すべき時間が現在から過去4時間前までとすると、5メッシュ×5メッシュ×5時間分の125個とかなり多くの雨量データを入力することとなってしまう。メッシュ数が数個程度と少なく、入力として考慮するべき時間も短い場合はよいが、一般的に入力因子数が多くなってくると、ニューラルネットワークの学習に多大な時間を要すること、入出力関係の適切な学習が困難であることから、適切な方法とはいえない。
そこで本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数地点の雨量または複数区画の雨量(複数のメッシュ雨量)の加重比の最適化により流域平均雨量データを算出してパラメータを低減するとともに、学習効率を高めて精度良い流量予測モデルを構築し、予測精度の向上も実現する流量予測装置を提供することにある。
本発明の請求項1に係る流量予測装置は、
河川の上流流域の雨量から下流の河川水の流量を予測する装置であり、河川の上流流域の複数地点または複数区画における雨量データと、ある雨量データが下流の河川水の流量に対して及ぼす影響度合いを複数の雨量データそれぞれについて表す初期値の加重比と、が登録されている流量予測装置であって、
ある雨量データと当該雨量データに係る加重比との積を複数地点または複数区画について総和してなる流域平均雨量データを、時刻別に複数算出する加重比決定用流域平均雨量算出手段と、
流域平均雨量データと当該流域平均雨量データに係る流量データとを時刻別で複数用いて相関係数を算出する相関係数算出手段と、
相関係数に基づいて評価値を生成し、流域平均雨量データと流量データとの相関が最も高いことを表す評価値である場合に評価が高い加重比であると判定し、当該加重比を最適候補の加重比として記憶する加重比評価手段と、
当該最適候補の加重比を所定規則に基づいて変更して新た加重比を生成する加重比決定用加重比最適化手段と、
を有し、これら加重比決定用流域平均雨量算出手段、相関係数算出手段、加重比評価手段および加重比決定用加重比最適化手段を繰り返し機能させ、所定期間にわたり評価が高い加重比が判定されなかった場合に、記憶されている最適候補の加重比を流域平均雨量データと流量データとの相関が最も高くなる最適な加重比決定する加重比決定手段と、
る雨量データと当該雨量データに係るものであって加重比決定手段で決定された最適な加重比との積を複数地点または複数区画について総和してなる流域平均雨量データを用いて流量予測モデルを構築する予測モデル構築手段と、
予測モデル構築手段で構築された流量予測モデルに対し、加重比決定手段で決定された最適な加重比による流域平均雨量データを入力して河川水の予測流量に係る予測流量データを生成する予測手段と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る流量予測装置は、
河川の上流流域の雨量から下流の河川水の流量を予測する装置であり、河川の上流流域の複数地点または複数区画における雨量データと、ある雨量データが下流の河川水の流量に対して及ぼす影響度合いを複数の雨量データそれぞれについて表す初期値の加重比と、が登録されている流量予測装置であって、
ある雨量データと当該雨量データに係る加重比との積を複数地点または複数区画について総和してなる流域平均雨量データを、時刻別に複数算出する予測モデル構築用流域平均雨量算出手段と、
流域平均雨量データと当該流域平均雨量データに係る流量データとを時刻別で複数用いて流量予測モデルを学習する予測モデル学習手段と、
過去の実績に係る流域平均雨量データと対応する実績の流量データとを用いて流量予測モデルにより予測して予測流量データを生成し、実績の流量データと予測流量データとの予測誤差に基づいて評価値を生成し、予測誤差が最も少ないことを表す評価値である場合に評価が高い流量予測モデルおよび加重比であると判定し、当該流量予測モデルおよび当該加重比を最適候補の流量予測モデルおよび最適候補の加重比として記憶する予測モデル・加重比評価手段と、
最適候補の加重比を所定規則に基づいて変更して新たに加重比を生成する予測モデル構築用加重比最適化手段と、
を有し、これら予測モデル構築用流域平均雨量算出手段、予測モデル学習手段、予測モデル・加重比評価手段および予測モデル構築用加重比最適化手段を繰り返し機能させ、繰り返しを終了して最後に記憶されている最適候補の流量予測モデルおよび最適候補の加重比を予測誤差が最も少なくなる最適な流量予測モデルおよび最適な加重比決定する予測モデル構築手段と、
予測モデル構築手段で構築された最適な流量予測モデルに対し、予測モデル構築手段で決定された最適な加重比による流域平均雨量データを入力して河川水の予測流量に係る予測流量データを生成する予測手段と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る流量予測装置は、
河川の上流流域の雨量から下流の河川水の流量を予測する装置であり、河川の上流流域の複数地点または複数区画における雨量データと、ある雨量データが下流の河川水の流量に対して及ぼす影響度合いを複数の雨量データそれぞれについて表す初期値の加重比と、が登録されている流量予測装置であって、
ある雨量データと当該雨量データに係る加重比との積を複数地点または複数区画について総和してなる流域平均雨量データを、時刻別に複数算出する加重比決定用流域平均雨量算出手段と、
流域平均雨量データと当該流域平均雨量データに係る流量データとを時刻別で複数用いて相関係数を算出する相関係数算出手段と、
相関係数に基づいて評価値を生成し、流域平均雨量データと流量データとの相関が最も高いことを表す評価値である場合に評価が高い加重比であると判定し、当該加重比を最適候補の加重比として記憶する加重比評価手段と、
当該最適候補の加重比を所定規則に基づいて変更して新た加重比を生成する加重比決定用加重比最適化手段と、
を有し、これら加重比決定用流域平均雨量算出手段、相関係数算出手段、加重比評価手段および加重比決定用加重比最適化手段を繰り返し機能させ、所定期間にわたり評価が高い加重比が判定されなかった場合に、記憶されている最適候補の加重比を流域平均雨量データと流量データとの相関が最も高くなる加重比決定する加重比決定手段と、
る雨量データと当該雨量データに係るものであって加重比決定手段で決定された加重比との積を、複数地点または複数区画について総和して流域平均雨量データとし当該流域平均雨量データを時刻別に複数算出する予測モデル構築用流域平均雨量算出手段と、
流域平均雨量データと当該流域平均雨量データに係る流量データとを時刻別で複数用いて流量予測モデルを学習する予測モデル学習手段と、
過去の実績に係る流域平均雨量データと対応する実績の流量データとを用いて流量予測モデルにより予測して予測流量データを生成し、実績の流量データと予測流量データとの予測誤差に基づいて評価値を生成し、予測誤差が最も少ないことを表す評価値である場合に評価が高い流量予測モデルおよび加重比であると判定し、当該流量予測モデルおよび当該加重比を最適候補の流量予測モデルおよび最適候補の加重比として記憶する予測モデル・加重比評価手段と、
最適候補の加重比を所定規則に基づいて変更して新たに加重比を生成する予測モデル構築用加重比最適化手段と、
を有し、これら予測モデル構築用流域平均雨量算出手段、予測モデル学習手段、予測モデル・加重比評価手段および予測モデル構築用加重比最適化手段を繰り返し機能させ、繰り返しを終了して最後に記憶されている最適候補の流量予測モデルおよび最適候補の加重比を予測誤差が最も少なくなる最適な流量予測モデルおよび最適な加重比決定する予測モデル構築手段と、
予測モデル構築手段で構築された最適な流量予測モデルに対し、予測モデル構築手段で決定された最適な加重比による流域平均雨量データを入力して河川水の予測流量に係る予測流量データを生成する予測手段と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る流量予測装置は、
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の流量予測装置において、
前記流量予測モデルはニューラルネットワークであることを特徴とする。
以上のような本発明によれば、複数地点の雨量または複数区画の雨量(複数のメッシュ雨量)の加重比の最適化により流域平均雨量データを算出してパラメータを低減するとともに、学習効率を高めて精度良い流量予測モデルを構築し、予測精度の向上も実現する流量予測装置を提供することができる。
以下、本発明の最良の形態の流量予測装置について図を参照しつつ説明する。図1は、本形態の流量予測装置の構成図である。
流量予測装置1は、入力手段10、出力手段20、記録媒体読書手段30、データ発信手段40、データ収集手段50、データ蓄積手段60、加重比決定手段70、予測モデル構築手段80、予測手段90を備えている。
入力手段10は、手入力を行うキーボードである。
出力手段20は、ディスプレイやプリンタなどであり、各種データ表示・印刷も行う。
記憶媒体読書手段30は、FD(Flexible Disc)、MO(Magnet Optical Disc)、USBメモリなどの記憶媒体に対して情報の読み書きを行う装置である。
データ発信手段40は、ネットワーク2と接続するための手段であり、データ蓄積手段60からデータ発信手段40・ネットワーク2を経由して、外部へ情報の出力を行うことができるようになされている。
データ収集手段50は、監視制御システム、複数地域にある雨量計または気象情報会社などからネットワーク2を介して各種データを取得する手段であり、さらに雨量データ収集手段51、流量データ収集手段52を備える。
雨量データ収集手段51は、過去、現在および未来の雨量データを収集する手段である。まず、過去および現在の雨量データについて説明する。ここでいう過去および現在の雨量データとは、例えば、各地域に独自で設置した雨量計などの計測装置・センサから収集整理して入力された雨量データであったり、または、雨量レーダーによる解析結果を用いた所定区画内のメッシュ雨量を表す雨量データである。雨量データにはどこの雨量であるかを表す場所データも付加されており、時刻データ、雨量データおよび場所データが関連付けられて登録される。また、過去および現在の実績についての雨量データは、気象情報サービス会社からネットワーク2を介して配信される雨量データを用いるようにしても良い。この雨量データも時刻データ、雨量データおよび場所データが関連付けられて登録される。
雨量データの詳細としては、特に晴、小雨、大雨、台風、というように雨量が異なる天候時の前後の一定期間の連続する雨量データが登録されるものとする。また、小雨から大雨へというように雨量・流量が変化する期間のうちの一定期間の連続する雨量データも登録されているものとする。さらに、月日を変えて小雨・大雨等の降雨条件が異なるような雨量データも登録されているものとする。これら過去および現在の雨量データは図3,図4,図5,図7で示すようにデータ蓄積手段60の雨量データベース62に蓄積される。
この雨量データについて、例えば、図2で示すようなモデルを想定して説明する。図2は河川モデルにおける雨量データおよび流量データを説明する説明図である。
このモデルでは、上流において支流1,2,・・・,i,・・・nが本流に入り込み、下流の予測対象100(例えば貯水施設)へ流量Qの水が流れ込むようなモデルである。これら支流の各流域付近に雨量計1,2,・・・,i,・・・nを配置し、この雨量計から出力される雨量データR(1),R(2)・・・,R(i),・・・R(n)を収集する。必要な雨量データとしては、ある時刻における全ての箇所の雨量データR(1),・・・R(n)を一組とし、さらに時刻別に複数組みのデータを求めるものである。
なお、雨量に加え、例えば天候(晴、雨、曇、雪)、気温、湿度、日照量等も含む気象データを収集してももちろん良い。
次に未来の雨量データについて説明する。これは未来の気象予報も収集し、気象予報に含まれる雨量データを収集する。この予測に係る雨量データは、気象情報サービス会社から気象予報を受信して得た気象データに含まれるものであり、ある箇所・ある時刻における予測雨量を表す雨量データである。未来の雨量データも、図3,図4,図5,図7で示すようにデータ蓄積手段60の雨量データベース62に蓄積される。雨量データは過去・現在・未来という一連のデータが蓄積される。
流量データ収集手段52は、予測対象である河川の流量データを収集する手段である。流量データは、図2で示すように、予測対象100へ流れ込む河川本流の流量Qを表すデータである。流量データは、例えば、予測対象100付近の河川に設置した流量計や監視システムから所定期間毎または常時入力される。この流量計や監視システムは、ネットワーク2を介して接続されるような流量計である。この流量データは、時刻データが関連付けられて登録される。これら過去および現在の流量データは図3,図4,図5,図7で示すようにデータ蓄積手段60の流量データベース63に蓄積される。
これら雨量データおよび流量データについてはデータ蓄積手段60に保存し、日々更新してこれらデータを蓄積していくようにしても良い。このデータ蓄積手段60では計測時刻・季節・雨量の程度が特定できる特定データを主キーとして雨量データおよび流量データが関連付けられて登録されたデータベースとしても良い。なお、データ蓄積手段60には他にも複数のデータが登録されているが、後述する。
加重比決定手段70は、上流の複数地点または複数区画における過去の雨量データを雨量データベース62から読み出し、また、流量データベース63から過去の流量データを読み出し、これらのような雨量データおよび流量データに基づいて、ある箇所の雨量データが下流の流量に対して及ぼす影響度合いを複数箇所の雨量データそれぞれについて表す加重比を決定する手段である。ここに加重比を決定するとは、雨量の増減が下流の流量の増減に大きく影響を及ぼす箇所の雨量データの加重比を大きくし、また、雨量の増減が下流の流量の増減に小さく影響を及ぼす箇所の雨量データの加重比を小さくする、ことである。
続いて加重比を用いる理由について説明する。先に雨量データを収集したが、流域の複数地点や複数区画にわたるため、予測に用いる雨量データも複数扱うこととなり、このままではパラメータ数が多すぎるという問題があった。さらにパラメータ数が多いと複雑な流量予測モデルとなってモデル構築や流量予測に時間や手間を要するという問題もあった。そこで、特に流量に対して影響度の高くない箇所の雨量データの加重を低く、また、流量に対して影響度の高い箇所の雨量データの加重を高くした流域平均雨量データとして表すものである。この流域平均雨量データは、流域平均雨量データの増減と流量の増減とが関連するため、流量に対して影響度が高いパラメータである。さらに流域平均雨量データ自体は複数地点における複数の雨量データを合わせたパラメータであるため、パラメータ数を少なくしており、流域平均雨量データを用いることで流量予測モデルの構築時や流量予測時において時間や手間を少なくすることができる。
加重比決定手段70は、詳しくは、図3の加重比決定手段の構造図で示すように、加重比決定用流域平均雨量算出手段71、相関係数算出手段72、加重比評価手段73、加重比決定用加重比最適化手段74を備える。そして、データ蓄積手段60が備える加重比データベース61、雨量データベース62、流量データベース63の各データが読み出されて用いられる。加重比データベース61は、最適化途中の加重比および最適化された加重比が登録される。雨量データベース62は、雨量データのうち特に過去の雨量データが用いられる。流量データベース63は、流量データのうち特に過去の流量データが用いられる。
まず、加重比決定用流域平均雨量算出手段71は、加重比データベース61から加重比を読み出し、また、雨量データベース62から過去のある時刻の雨量データを複数箇所について読み出して、流域平均雨量データを算出する。この流域平均雨量データは、後述するが上流のある地点またはある区画における雨量データとこの雨量データに係る加重比との積を複数地点または複数区画について総和したものである。この加重比の初期値は適当な値(但し総和は1.0である)である。
なお、図2で示すように、雨量R(1),R(2)・・・,R(i),・・・R(n)が下流の流量Qに表れるまでの流下時間は、上流側と下流側とで異なるためいずれも相違しており、それぞれ時間遅れが生じている。流域1の雨量R(1)が下流の流量Qに現れるまでの流下時間をa1、・・・、流域iの雨量R(i)が下流の流量Qに現れるまでの流下時間をai、・・・、流域nの雨量R(n)が下流の流量Qに現れるまでの流下時間anとする。このように下流では過去の雨量に影響される。
これら雨量R(1),R(2)・・・,R(i),・・・R(n)には加重比が乗算される。加重比はw(1),w(2),・・・,w(i),・・・,w(n)である。雨が降っても河川に少ししか流れ込まない地域では雨量R(i)の影響は小さいため加重比w(i)は小さく、また、雨が降ると河川に多く流れ込む地域では雨量R(i)の影響は大きいため加重比w(i)は大きくなる。この場合、加重比w(1),・・・,w(i),・・・,w(n)の総和が1.0を満たすように配慮する。加重比の値は、例えば、0か定数aかの2値としてもよい。この場合では、加重比が0の場合は雨量を使わない、加重比がaの場合は雨量を使うことを表す。例えば、n=6でw(1)=0、w(2)=0.25、w(3)=0.25、w(4)=0.25、w(5)=0、w(6)=0.25というようになる。この場合でもw(1),・・・,w(i),・・・,w(n)の総和が1.0を満たすようにする。
また、加重比の値は、0から1までの小数の値としてもよい。この場合では、例えば、n=6でw(1)=0.1、w(2)=0.5、w(3)=0.05、w(4)=0、w(5)=0.2、w(6)=0.15というような値をとる。また、例えば、n=6でw(1)=0.01、w(2)=0.01、w(3)=0.005、w(4)=0.005、w(5)=0.01、w(6)=0.96というようになる。このようにw(i)は0から1までの値を取りうるが、いずれも加重比w(1),・・・,w(i),・・・,w(n)の総和が1.0を満たすように配慮する。そしてこのような流域平均雨量データを時刻別に複数算出する。ある時刻tの流域平均雨量データをR とする。また、上流側のある支流の雨量R(i)の影響が下流のある予測対象100の流量Qに現れるまでに時間遅れとなる流下時間aiがあるため、ある時刻tの予測対象100に流れ込む雨量R(i)をR(i)t−aiとする。このときにおける図2で示した河川モデルにおいて流域平均雨量データRを数式で表すと次式のようになる。
Figure 0004807565
これにより複数箇所や複数区画の雨量を取り込んだ流域平均雨量データRを取得する。そして、この流域平均雨量データRは時刻tを異ならせて複数取得する。
続いて、相関係数算出手段72は、加重比決定用流域平均雨量算出手段71から流域平均雨量データR 、および、流量データベース63から過去の流量データ、をそれぞれ読み出し、これら流域平均雨量データ、流量データを用いて、加重比を評価するための相関係数の算出を行う手段である。まず、相関係数rは次式で表される。
Figure 0004807565
相関係数とは、2つのデータの相関度合いを測る統計指標である。相関係数は−1≦r≦+1の値をとり、r>0のとき正相関,r<0のとき負相関、r=0のときに無相関であることを意味する。例えばこの相関係数rが1に近いとき(例えば0.8以上)に流域平均雨量の増減と流量の増減とは同じ傾向を示すと判断する。
加重比評価手段73は、相関係数算出手段72で算出された相関係数rに基づいて評価が高い加重比であるか否かを判定し、評価が高いならばこの加重比(詳しくはw(1),・・・,w(i),・・・,w(n)である)を加重比データベース61に登録する手段である。まず、この相関係数rに基づく評価では評価関数Eを用いる。評価関数Eとしては、様々な計算方法が考えられるが、一例として次式を示す。
Figure 0004807565
ここで、評価関数Eに具体的な値の相関係数を入力して出力される値を評価値とし、この評価値に基づいて評価する。そして、評価値が1に近いときには相関係数が1(正相関)や−1(負相関)に近いことを表すものであって流域平均雨量データと流量データとの相関が高く評価が高い。また、評価値が0に近いときには相関係数が0(無相関)に近いことを表すものであって流域平均雨量データと流量データとの相関が低く評価が低い。
つまり評価関数Eに具体的な相関係数rを入力して得られた評価値が前よりも高い評価が得られる評価値であるか否かを判定し、評価が高い場合には流域平均雨量データは下流の流量の増減に影響が大きいパラメータとなるため、この流域平均雨量データの加重比を加重比データベース61に登録する。最初の一回は、初期値として用いた加重比を登録するが、以後は前よりも高い評価が得られるたびに加重比データベース61に加重比が上書き登録される。
加重比決定用加重比最適化手段74では、加重比評価手段73により高い評価が得られた加重比に対してさらに所定規則に基づいて増減させることで変更して新たな加重比として加重比データベース61に別途登録する手段である。なお、高い評価が得られた元の加重比は加重比データベース61に残して登録されている。ここで加重比を変更する所定規則として数理計画法やメタヒューリスティク手法などの各種最適化手法を適用して加重比を変更することが可能である。適用する最適化手法の詳細については本発明の要旨ではないので省略する。
その後は、加重比データベース61に新しく追加登録した加重比を用いて、加重比決定用流域平均雨量算出手段71、相関係数算出手段72、加重比評価手段73を機能させて流域平均雨量データの加重比を評価し、前の評価と新しく得た評価とを比較して評価が前よりも良いならば新しい加重比を最良の加重比として加重比データベース61に上書き登録し、また加重比決定用加重比最適化手段74でこの加重比に対してさらに所定規則に基づいて加重比を書き換える。以下、加重比決定用流域平均雨量算出手段71、相関係数算出手段72、加重比評価手段73、加重比決定用加重比最適化手段74を繰り返し機能させ、最終的に評価が最も高い(相関が高い)ような加重比w(1),・・・,w(i),・・・,w(n)を加重比として決定する。なお、評価関数Eの評価が最高になってから所定期間にわたり評価が最高にならない場合は繰り返しを終了する。
このような流域平均雨量データは、各々の流域iの雨量の増減に応じて下流側の流量が同じ傾向で増減するように決定される。
続いて予測モデル構築手段80によりモデル構築が行われる。
予測モデル構築手段80は、詳しくは図4で示すように、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81、予測モデル学習手段82、予測モデル評価手段83を備える。
そして、データ蓄積手段60が備える加重比データベース61、雨量データベース62、流量データベース63、予測モデルデータベース64の各データが用いられる。
流量予測モデル構築のため、既に起こった過去の実績である雨量データ、および、過去の実績である流量データが用いられる。特に晴、小雨、大雨、台風、というように雨量が異なる天候時の前後一定期間の連続する雨量データや流量データが用いられる。また、小雨から大雨へというように雨量・流量が変化する期間の一定期間の連続する雨量データおよび流量データが用いられる。さらに、月日を変えて小雨・大雨等の降雨条件が異なるような雨量データおよび流量データが用いられる。上記条件を満たしつつ複数箇所での雨量データを取得する。また、時刻が対応する流量データを取得する。
まず、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81は、加重比データベース61から、先に加重比決定手段70により決定された評価の高い最適な加重比を読み出し、また、雨量データベース62から過去の雨量データを読み出して、数2により流域平均雨量データを算出する。さらに時刻別に複数時刻の流域平均雨量データを算出する。
予測モデル学習手段82は、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81から流域平均雨量データを読み出し、また、流量データベース63から流域平均雨量データと時刻的に対応する流量データを複数読み出し、そして、この流量データおよび予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81で算出された流域平均雨量データを複数時刻について用いて流量予測モデルを構築する。
ここで、予測手法の詳細については本発明の要旨ではないので詳細な説明は省略するが、代表的な流量予測モデルとしては、重回帰モデル、ニューラルネットワークモデル、ファジィ推論モデル、自己回帰モデル、カルマンフィルタモデル、事例ベース推論モデルなどがある。本形態では、流量予測モデルとしてニューラルネットワークモデルを採用した場合の予測手法について簡単に説明する。ニューラルネットワークモデルは様々な文献に記載されているため、簡単に説明するに留めるが、一般に入力層、中間層、出力層からなる3階層ニューラルネットワーク構造を有しており、さらに、入力層、中間層、出力層の各層にはシグモイド関数で表現されたニューロンによる素子が設けられ、入力層と中間層との素子間、中間層と出力層との素子間に結合を持つ。
このニューラルネットワークでは入力層における素子が入力因子に、また、出力層における素子が出力因子に、それぞれ相当する。そしてニューロン間では結合の度合いを結合係数で表しており、この結合係数は、ニューラルネットワークの素子間の結合の重みを表すための係数である。結合係数が大きければ、結合が重みを有している、つまり、必要な結合であるとされ、結合係数が小さければ、結合が重みを有していない、つまり、不要な結合であるとされる。結合係数w(i)の大きさを更新することで、入出力間の非線形関係を学習することができる。
入力層素子数をn、中間層素子数をm、出力層素子数を1、入力層と中間層間の結合係数をwij、中間層と出力層間の結合係数をwj、入力をx=(x、x、x、・・・、x)とすると、入出力関係は以下の各式のように表される。中間層素子jへの入力は次式のようになる。
Figure 0004807565
また、中間層素子jの出力は次式のようになる。
Figure 0004807565
また、出力層素子への入力は次式のようになる。
Figure 0004807565
また、出力層素子の出力は次式のようになる。
Figure 0004807565
このようなニューラルネットワークモデルでは、モデル構造や結合係数を変更することで非線形の入出力関係を処理することができるため、流量予測モデルとして多用されている。
このようなニューラルネットワークの各種予測モデル構築とは、複数の入力層素子(入力因子)に入力された入力値(時系列データ)に対し、出力層素子(出力因子)から所望の出力値が得られるように入力層と中間層、また、中間層と出力層との結合係数を変更することをいう。これにより結合係数が確定するものとする。
ニューラルネットワークの学習では学習データが必要であり、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81で算出した過去のある時刻の流域平均雨量データと、流量データベース63から読み出した同じ時刻の流量データと少し後の時刻の流量データとを用いる。これらは入力用となるある時刻における流域平均雨量データおよび流量データ、並びに出力用となる少し後の時刻の流量データとを、複数時刻にわたり収集し、上記ニューラルネットワークの入出力データセットを複数用意して、例えば周知のバックプロパゲーション法など周知の各種の学習アルゴリズムを用いてニューラルネットワークを構築する。構築された流量予測モデルの結合係数のデータは予測モデルデータベース64に書き込まれて蓄積保存される。
本形態では、過去のある時刻Tから連続する流域平均雨量データ(例えば、a時間前、ある時刻T、a時間後という三点)やある時刻Tの流量データを入力因子とし、また、ある時刻から所定期間遅れた時刻(例えばある時刻Tからa時間後)の流量データを出力因子として流量予測モデルを構築する手段である。本形態のニューラルネットワークによる流量予測モデルによる予測ではa時間前、現在、a時間未来の流域平均雨量データや現在の流量データを入力すると、a時間未来の流量データを得るものである。
そして、予測モデル評価手段83は流量予測モデルを評価する手段である。評価が低い場合には再度学習させるようにする。以下、予測モデル学習手段82および予測モデル評価手段83を繰り返し機能させて最良の流量予測モデルに近づくまで流量予測モデルを学習させる。これにより、流域平均雨量データに対応した流量予測モデルを構築する。
続いて予測手段90では、これら流量予測モデルを用いて予測を行う。
予測手段90は、詳しくは図5で示すように、予測用流域平均雨量算出手段91、予測流量算出手段92を備えている。
まず、予測用流域平均雨量算出手段91は、加重比データベース61から、先に加重比決定手段70により決定された最適な加重比を読み出し、また、雨量データベース62から読み出した過去、現在、未来の雨量データを用いてa時間前、現在、a時間未来の流域平均雨量データを生成する。
予測流量算出手段92は、予測モデルデータベース64からの結合係数により決定される流量予測モデルを用いて、流域平均雨量算出手段91で算出された流域平均雨量データや、流量データベース63から読み出した流量データを流量予測モデルに入力して未来の予測流量データを生成する手段である。例えば、先の例ではa時間前、現在、a時間未来の流域平均雨量データおよび現在の流量データを流量予測モデルに入力して予測流量データを得るというものである。
このようにして得られた予測流量データはデータ蓄積手段60の予測値データベース65に登録される。さらにデータ発信手段40・ネットワーク2を介して、例えば他の端末で表示したり、出力手段20で出力させたり、記録媒体読書手段30で記録したりする。
以上本形態の流量予測装置1について説明した。本形態では上記各手段を含む一台のコンピュータとし、入力手段10をキーボード、出力手段20をディスプレイやプリンタ、記録媒体読書手段30をFDやUSBメモリ、データ蓄積手段60をハードディスクや主記憶装置とし、加重比決定手段70、予測モデル構築手段80、予測手段90をCPUのプログラムにより機能させるような手段としても良い。
以上説明した本発明によれば、パラメータの削減により流量予測モデルの構築時間や予測時間を短縮しコスト削減を実現することができる。また高い予測精度の予測値を得ることが可能である。従来では流域平均雨量を算出する基準がなかったが、本発明では複数の流域の雨量を流域平均雨量として単純化することにより、開発期間の短縮によるコストダウン、予測精度の高精度化が同時に実現可能である。
続いて先に説明した流量予測装置をさらに改良した形態について、図を参照しつつ説明する。図6は他の形態の流量予測装置の構成図、図7は他のモデル構築手段の構造図である。
流量予測装置1’は、図6で示すように、入力手段10、出力手段20、記録媒体読書手段30、データ発信手段40、データ収集手段50、データ蓄積手段60、予測モデル構築手段80’、予測手段90を備えている。本形態では、図7で示すように改良された予測モデル構築手段80’内で加重比が決定されるため、加重比決定手段70をなくした構成としている。本形態では予測モデル構築手段80’以外は先の形態とは同じ構成であり、同じ符号を付すとともに重複する説明を省略する。予測モデル構築手段80’は、図7で示すように、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81、予測モデル学習手段82、予測モデル・加重比評価手段84、予測モデル構築用加重比最適化手段85を備える。図4で示した予測モデル構築手段80と比較すると、特に図7では予測モデル・加重比評価手段84、予測モデル構築用加重比最適化手段85が相違している。相違点に重点を置いて説明する。
まず、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81は、加重比データベース61から加重比を読み出し、また、雨量データベース62から雨量データを読み出して、流域平均雨量データを算出する。最初は適当な初期値である加重比が読出される。
そして、この流域平均雨量データを用いて流量予測モデルを構築する。
予測モデル学習手段82は、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81から流域平均雨量データを読み出し、また、流量データベース63からこの流域平均雨量データと時刻が対応する流量データを読み出し、そして、これら流量データおよび流域平均雨量データを用いて流量予測モデルを構築する。なお、流量予測モデルとしては、本形態ではニューラルネットワークを採用している。
本形態でも先の形態のように流域平均雨量データRtと実績の流量データQをニューラルネットワークの入力因子として、また、対応する時刻の流量データQを出力因子として、それぞれ入力して、ニューラルネットワークの学習を行なう。
予測モデル・加重比評価手段84は、学習した流量予測モデルを評価する手段である。詳しくは過去の実績に係る流域平均雨量データRtと対応する実績の流量データQとを用いて流量予測モデルにより予測して予測流量データQfを生成し、実績の流量データQと予測流量データQfとの予測誤差eを用いて評価し、評価が高い流量予測モデルおよび加重比であるか否かを判定する手段である。
まず、流域平均雨量データRtを用いた場合の予測流量データQfと実績の流量データQとの予測誤差eを算出する。ここで添え字iは予測流量データQfと実績の流量データQとの時刻を示すものとする。流量データベース63に蓄積された評価用の過去実績のある時刻iにおける流量データQと、対応する時刻iの流域平均雨量データRtを流量予測モデルに入力して得た予測流量データQfと、を多数時刻について算出し、これら多数時刻の流量データQと予測流量データQfとを用いて、ある時刻iの予測誤差eを次式により算出する。
Figure 0004807565
そして時刻iを異ならせて複数時刻の予測誤差eを算出する。これら予測誤差eを評価関数Eに代入する。評価関数Eとしては、様々な計算方法が考えられるが、一例として次式を示す。
Figure 0004807565
ここで、評価関数Eに具体的な予測誤差eを入力して出力される値を評価値とし、この評価値に基づいて評価する。そして、評価値が大きいときには予測流量データQfと実績の流量データQとの差が少ないことを表すものであって予測モデルの予測精度が高く評価が高い。また、評価値が小さいときには予測流量データQfと実績の流量データQとの差が多いことを表すものであって予測モデルの予測精度が低く評価が低い。
そして評価が前よりも高いか否かを判定し、評価が高くなったならば(評価値が前よりも大きくなったならば)学習結果となる結合係数を予測モデルデータベース64に書き換え登録する。また、評価値が高くなったときの加重比も加重比データベース61に書き換え登録する。
予測モデル構築用加重比最適化手段85では予測モデル・加重比評価手段84により評価値が高いと評価された加重比に対してさらに数理計画法やメタヒューリスティク手法などの所定規則に基づいて増減させることで変更して新たな加重比として加重比データベース61に別途登録する手段である。適用する最適化手法の詳細については本発明の要旨ではないので省略する。加重比データベース61に登録する加重比w(i)について、最初の一回は、初期値として用いた加重比を登録することとなる。
以下、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81により最適な加重比を用いる新しい流域平均雨量データを生成し、予測モデル学習手段82により流量予測モデルの学習を行い、予測モデル・加重比評価手段84により評価して前回よりも評価が下回るならば結合係数や加重比w(i)を破棄するが、評価が上回るならば結合係数や加重比w(i)を書き換え登録する。そして、予測モデル構築用加重比最適化手段85により新たな加重比w(i)を決定し、以下これら予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81、予測モデル学習手段82、予測モデル・加重比評価手段84および予測モデル構築用加重比最適化手段85を繰り返し機能させて、評価が高い加重比w(i)を決定しつつ流量予測モデルの結合係数も決定する。これにより、流域平均雨量データに対応した流量予測モデルを構築する。
そして、予測手段90により予測するというものである。予測手段90による予測は先に説明した予測と同一であり、重複する説明を省略する。本形態によれば、流量予測モデルの出力誤差を低減するような加重比w(i)が得られるため、流量予測モデルの高精度化を図りつつ最適な加重比w(i)も得られる。
続いて先に説明した流量予測装置をさらに改良した形態について説明する。先の形態では、加重比決定手段70を用いずに予測モデル構築手段80’で加重比決定を行ったが、本形態では図3で示す加重比決定手段70と図7で示す予測モデル構築手段80’とを併用して用い、両者で加重比決定を行う構成である。このため、構成は図1の流量予測装置1において予測モデル構築手段80に代えて予測モデル構築手段80’を配置したものである。
なお、後述するが加重比決定手段70の加重比評価手段73と予測モデル構築手段80’の予測モデル・加重比評価手段84とで共用する評価関数Eを用いて評価する点も先の形態と相違している。
加重比決定手段70は、詳しくは、図3で示すように、加重比決定用流域平均雨量算出手段71、相関係数算出手段72、加重比評価手段73、加重比決定用加重比最適化手段74を備える。
予測モデル構築手段80’は、詳しくは、図7で示すように、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81、予測モデル学習手段82、予測モデル・加重比評価手段84、予測モデル構築用加重比最適化手段85を備える。
まず、加重比決定手段70は、上流の複数地点または複数区画における過去の雨量データを雨量データベース62から読み出し、また、流量データベース63から過去の流量データを読み出し、これらのような雨量データおよび流量データに基づいて、ある箇所の雨量データが下流の流量に対して及ぼす影響度合いを複数箇所の雨量データそれぞれについて表す加重比を決定する手段である。
まず、加重比決定用流域平均雨量算出手段71は、加重比データベース61から加重比を読み出し、また、雨量データベース62から過去のある時刻の雨量データを複数箇所について読み出して、流域平均雨量データを算出する。加重比の初期値は適当な値(但し総和は1.0である)である。流域平均雨量データは先の数2で示すようになる。これにより複数箇所の雨量を取り込んだ流域平均雨量データを取得する。そして、この流域平均雨量データは時刻を異ならせて複数取得する。
続いて相関係数算出手段72は、加重比決定用流域平均雨量算出手段71から流域平均雨量データR 、また、流量データベース63から過去の流量データ、をそれぞれ読み出し、これら流域平均雨量データ、流量データを用いて、加重比を評価するための相関係数の算出を行う手段である。詳しくは、先の数3で示すような相関係数rである。
加重比評価手段73は、相関係数算出手段72で算出された相関係数rに基づいて評価が高い加重比であるか否かを判定し、評価が高いならばこの加重比を加重比データベース61に登録する手段である。まず、この相関係数rを評価関数Eに代入する。評価関数Eとしては、次式で示したような式である。ここで、a、bは、評価関数の各項の重みを表している。
Figure 0004807565
ここで、評価関数Eの第1項に具体的な相関係数rを、また、第2項に具体的な予測誤差eを入力して出力される値を評価値とし、この評価値に基づいて評価する。第1項と第2項に分けて検討する。
まず第1項について検討する。第1項がaに近い、つまりrが1に近いときには相関係数が1(正相関)や−1(負相関)に近いことを表すものであって流域平均雨量データと流量データとの相関が高く評価が高くなるように作用する。また、第1項が0に近い、つまりrが0に近いときには相関係数が0(無相関)に近いことを表すものであって流域平均雨量データと流量データとの相関が低く評価が低くなるように作用する。
続いて第2項について検討する。予測誤差eが0に近く第2項が大きな値(例えば1000や10000という値)を示すときには予測流量データQfと実績の流量データQとの差が少ないことを表すものであって予測モデルの予測精度が高く評価が高くなるように作用する。また、予測誤差eが大きく第2項が0に近いときには予測流量データQfと実績の流量データQとの差が多いことを表すものであって予測モデルの予測精度が低く評価が低くなるように作用する。
つまり、評価関数の評価値が大きいほど評価が高く、評価値が小さいほど評価が低くなる。
なお、この加重比決定手段70の加重比評価手段73における評価では第1項のみが影響し、第2項についての影響はない。そして評価が最も高い値か否かを判定し、評価が高い場合に加重比データベース61における今までの加重比を書き換える。なお、最初の一回は、初期値として用いた加重比を登録するが、以後は評価値が最も高い加重比が登録される。
加重比決定用加重比最適化手段74では、評価値が高い加重比に対して所定規則に基づいて増減させることで変更して新たな加重比として加重比データベース61に別途登録する手段である。ここで加重比を変更する所定規則として数理計画法やメタヒューリスティク手法などの各種最適化手法を適用して加重比を変更することが可能である。
その後は、加重比データベース61に新しく登録した加重比を用いて、加重比決定用流域平均雨量算出手段71、相関係数算出手段72、加重比評価手段73を機能させて評価し、前の評価と新しく得た評価と比較して評価が前よりも低いならば新しい加重比を破棄し、評価が前よりも高いならば新しい加重比を加重比データベース61に登録し、また加重比決定用加重比最適化手段74で加重比を生成する。以下、加重比決定用流域平均雨量算出手段71、相関係数算出手段72、加重比評価手段73、加重比決定用加重比最適化手段74を繰り返し機能させ、最終的に評価が高い加重比w(1),・・・,w(i),・・・,w(n)を加重比として決定する。なお、高い評価を得てから所定期間にわたりより高い評価が得られない場合は繰り返しを終了する。
このような加重比による平均雨量は、各々の流域の雨量の増減に応じて下流側の流量の同じ傾向で増減するように決定される。これにより予め評価の高い加重比が決定される。
続いて予測モデル構築手段80’により学習を行う。
まず、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81は、加重比データベース61から、先に加重比決定手段70により決定された最適な加重比を読み出し、また、雨量データベース62から雨量データを読み出して、流域平均雨量データを算出する。
そして、この流域平均雨量データを用いて流量予測モデルを構築する。
予測モデル学習手段82は、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81から流域平均雨量データを読み出し、また、流量データベース63からこの流域平均雨量データと時刻が対応する流量データを読み出し、そして、これら流量データおよび流域平均雨量データを用いて流量予測モデルを構築する。なお、流量予測モデルとしては、本形態ではニューラルネットワークを採用している。
予測モデル・加重比評価手段84は、学習した流量予測モデルを評価する手段である。まず、流域平均雨量データRを用いた場合の予測流量データQfと実績の流量データQとの予測誤差eを算出する。流量データベース63に蓄積された評価用の過去の実績の流量データと流量予測データを用いて各時刻iの予測誤差eを数9により算出する。そして、これら予測誤差eを評価関数Eに代入して評価値を算出する。評価関数Eとしては、先に示した数11により算出する。なお、この予測モデル構築手段80’における評価では先の数11の第2項のみが影響し、第1項については影響はない。そして評価が高いか否かを判定し、評価が高ければ学習結果となる結合係数を予測モデルデータベース64に書き換え登録する。また、加重比も加重比データベース61に書き換え登録する。
そして予測モデル構築用加重比最適化手段85では数理計画法やメタヒューリスティク手法などの各種最適化手法を適用して新たな加重比w(i)に変更する。そして新しい加重比w(i)を加重比データベース61に追加登録する。なお、直前の加重比w(i)を加重比データベース61に残しておく。
以下、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81により新しい流域平均雨量データを生成し、予測モデル学習手段82により流量予測モデルの学習を行い、予測モデル評価手段83により評価して前回よりも評価が下回るならば結合係数や加重比w(i)を破棄し、また、上回るならば結合係数や加重比w(i)を書き換え登録する。そして、予測モデル構築用加重比最適化手段85により新たな加重比w(i)を決定し、以下これら予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81、予測モデル学習手段82、予測モデル・加重比評価手段84および予測モデル構築用加重比最適化手段85を繰り返し機能させて、評価が高い加重比w(i)を決定しつつ流量予測モデルの結合係数も決定する。これにより、流域平均雨量データに対応した流量予測モデルを構築する。
そして、予測手段90により予測するというものである。本形態でも、流量予測モデルの出力誤差を低減するような加重比w(i)が得られるため、流量予測モデルの高精度化を図りつつ最適な加重比w(i)も得られる。
なお、ここでは加重比決定手段70を繰り返し機能させた後に予測モデル構築手段80’を繰り返し機能させるという繰り返し処理を一回行うものとして説明したが、さらにこのような繰り返し処理を複数回にわたり行うようにして評価関数Eによる評価が最大になるように加重比の決定および流量予測モデルの学習を行うようにしても良い。これにより、予測精度をより高めた流量予測モデルを構築することもできる。
続いて本発明の流量予測装置を用いて実際の予測を行った予測結果について図を参照しつつ詳しく説明する。図8は他の河川モデルにおける雨量データおよび流量データを説明する説明図である。また、流量予測装置として、図1に示して最初に説明した流量予測装置1(加重比決定手段70でのみ加重比を調整する装置)を用いている。
以下、雨量データおよび流量データの具体的数値を挙げて説明する。本形態では、図8で示すように、同時に支流1,2がほぼ同一箇所で本流へ流れ込む簡単化した河川モデルを考える。この例では、予測対象100として貯水施設を例示している。ある時刻tにおいて予測対象100に流れ込む流量をQとする。上流の雨量としては、2箇所に雨量計があり、雨量計が出力する雨量をそれぞれR(1)とR(2)とする。なお、後述するが、説明を簡単にするために、上流の雨量R(1)が下流の流量Qに表れるまでの流下時間と、下流の雨量R(2)が下流の流量Qに表れるまでの流下時間とは、ほぼ同じ時刻に河川のほぼ同一箇所で流れ込むため時間遅れが同じである関係にある。つまりa1=a2=aである。本例ではさらに説明を簡単にするため時間遅れもないものとし、a1=a2=0であるものとして説明する。この場合、流域平均雨量データRの算出式は次式により表される。
Figure 0004807565
そして、具体的数値を当てはめて説明する。下の表は、ある時間帯(1時〜10時)における、地点1、地点2の雨量R(1)、R(2)と、加重比w(1)を0.5、w(2)を0.5とした場合の流域平均雨量データRを示す(表中の雨量の単位は、mm/hである)。
Figure 0004807565
また、以下に流域平均雨量データRと流量データQの例を示す(表中の雨量の単位はmm/h、流量の単位はm/s)。
Figure 0004807565
この時の相関係数rを数3にしたがって計算すると相関係数rは0.904となる。数4の評価関数Eによる評価値を計算すると、0.818となっている。
次に、この加重比w(1)とw(2)との最適化を行っていく。最適化の例として、例えば0.1ステップでw(1)とw(2)とを変化させた場合の評価関数Eによる評価値を図9の加重比−評価関数を表す特性図に示す。図9の特性図では、w(1)の0から1.0までの値を横軸に取っている。なお、w(1)+w(2)=1.0であるため、w(1)の値が決定されればw(2)の値についても自動的に決定されることから、w(1)の全ての値を網羅すれば最適な加重比w(1)とw(2)とを選択することができる。この例では、w(1)が0.2、w(2)が0.8の場合で評価関数Eの評価値がE=0.896と最大となり、このときの加重比が最適な加重比として求められる。
以上から、本ケースでは、加重比決定手段70はw(1)を0.2、w(2)を0.8と決定する。
続いて、予測モデル構築手段80の予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81では、加重比決定手段70で最適に決定された加重比を用いて数12で流域平均雨量データRを算出し、予測モデル学習手段82および予測モデル評価手段83を繰り返し機能させて最良の流量予測モデルに近づくまで流量予測モデルを学習させる。この学習する流量予測モデルとしてニューラルネットワークを用いる場合の例で説明する。ニューラルネットワークを予測に用いる場合には、まず、ニューラルネットワークの学習を行なう必要がある。詳細な説明は省略するが、予測モデル構築用流域平均雨量算出手段81で算出した過去数時間分の流域平均雨量データRと流量データQを用いて、ニューラルネットワークの学習を行なう。流量データQの予測に際しては、予測時点における過去数時間分(ダムによって異なる)の流域平均雨量データR、または予報雨量などをニューラルネットワークに入力して、流量データQの予測流量データQfを得る。このようにして得られた流量予測モデルを用いて予測するものである。このように流域平均雨量データR用いることでニューラルネットワークへの入力因子を減らして学習速度を高め、また、予測精度を高めた良好な流量予測モデルが得られる。
また、他の実施例2について説明する。先の実施例1では時間遅れを考慮しなかったが、この実施例2では上流と下流とで時間を空けて河川に流れ込むため時間遅れが発生する関係にある。図10は他の雨量データおよび流量データを説明する説明図である。この例でも、予測対象100として貯水施設を例示している。そして、ある時点において、予測対象100に流れ込む流量をQとし、上流の雨量としては、2箇所に雨量計があり、雨量計が出力する雨量データをそれぞれR(1)とR(2)とする。なお、詳しくは雨量データR(1)は1時間遅れ、雨量データR(2)は2時間遅れである。ここで、加重比決定手段70の加重比決定用流域平均雨量算出手段71では、時刻tの流域平均雨量データRを、下の式によって計算する。
Figure 0004807565
数13は、数2において、n=2、a1=1、a2=2としたものである。また、wは0から1までの値であり、雨量データR(1)とR(2)との加重比をそれぞれ、w(1)、w(2)とする。
ここに加重比w(1)、w(2)と時刻別の雨量データR(1)とR(2)による流域平均雨量データRの具体的な値は、例えば、次表のように表される。
Figure 0004807565
以下、加重比決定手段70は先の実施例1と同様に機能して最適な流量予測を行うこととなる。このようにして流域平均雨量データRを算出するようにしても良い。
以上本発明の流量予測装置について説明した。ダムや貯水施設などへ流入する水の流量予測や河川の流量予測は、ダムゲート操作に直結しており、下流域の安全上の問題から、精度良い予測が求められている。これらの予測においては、広範囲にわたる降雨量をどのように考慮するかによって流量予測精度が大きく異なる。
また、今後、地上雨量計の設置を計画するような場合、事前に気象事業者から提供されるメッシュ雨量データを用いて流量予測に最適な雨量地点を選定することができる。この選定結果に基づいて雨量計設置地点を決定すれば、無駄な費用をかけずに適切な設備計画を立案することも可能である。
本発明は、どの地点の雨量を用いて予測を行えばよいかを、自動的に決定することが可能である。また、予測システムを構築する前であれば、流量と雨量との相関を最大化するような最適な加重比を算出することで、測定すべき雨量地点を選定することが可能となる。すでに予測システムが構築されている場合、または計算機上で予測計算のシミュレーションが可能な場合であれば、予測誤差を最小化するような最適な加重比を自動的に算出することが可能である。いずれの場合も高精度な流量予測手段を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態の流量予測装置の構成図である。 河川モデルにおける雨量データおよび流量データを説明する説明図である。 加重比決定手段の構造図である。 モデル構築手段の構造図である。 予測手段の構造図である。 他の形態の流量予測装置の構成図である。 他のモデル構築手段の構造図である。 他の河川モデルにおける雨量データおよび流量データを説明する説明図である。 加重比−評価関数を表す特性図である。 他の河川モデルにおける雨量データおよび流量データを説明する説明図である。
符号の説明
1,1’:流量予測装置
10:入力手段
20:出力手段
30:記録媒体読書手段
40:データ発信手段
50:データ収集手段
51:雨量データ収集手段
52:流量データ収集手段
60:データ蓄積手段
61:加重比データベース
62:雨量データベース
63:流量データベース
64:予測モデルデータベース
65:予測値データベース
70:加重比決定手段
71:加重比決定用流域平均雨量算出手段
72:相関係数算出手段
73:加重比評価手段
74:加重比決定用加重比最適化手段
80,80’:モデル構築手段
81:予測モデル構築用流域平均雨量算出手段
82:予測モデル学習手段
83:予測モデル評価手段
84:予測モデル・加重比評価手段
85:予測モデル構築用加重比最適化手段
90:予測手段
91:予測用流域平均雨量算出手段
92:予測流量算出手段
2:ネットワーク
100:予測対象

Claims (4)

  1. 河川の上流流域の雨量から下流の河川水の流量を予測する装置であり、河川の上流流域の複数地点または複数区画における雨量データと、ある雨量データが下流の河川水の流量に対して及ぼす影響度合いを複数の雨量データそれぞれについて表す初期値の加重比と、が登録されている流量予測装置であって、
    ある雨量データと当該雨量データに係る加重比との積を複数地点または複数区画について総和してなる流域平均雨量データを、時刻別に複数算出する加重比決定用流域平均雨量算出手段と、
    流域平均雨量データと当該流域平均雨量データに係る流量データとを時刻別で複数用いて相関係数を算出する相関係数算出手段と、
    相関係数に基づいて評価値を生成し、流域平均雨量データと流量データとの相関が最も高いことを表す評価値である場合に評価が高い加重比であると判定し、当該加重比を最適候補の加重比として記憶する加重比評価手段と、
    当該最適候補の加重比を所定規則に基づいて変更して新た加重比を生成する加重比決定用加重比最適化手段と、
    を有し、これら加重比決定用流域平均雨量算出手段、相関係数算出手段、加重比評価手段および加重比決定用加重比最適化手段を繰り返し機能させ、所定期間にわたり評価が高い加重比が判定されなかった場合に、記憶されている最適候補の加重比を流域平均雨量データと流量データとの相関が最も高くなる最適な加重比決定する加重比決定手段と、
    る雨量データと当該雨量データに係るものであって加重比決定手段で決定された最適な加重比との積を複数地点または複数区画について総和してなる流域平均雨量データを用いて流量予測モデルを構築する予測モデル構築手段と、
    予測モデル構築手段で構築された流量予測モデルに対し、加重比決定手段で決定された最適な加重比による流域平均雨量データを入力して河川水の予測流量に係る予測流量データを生成する予測手段と、
    を備えることを特徴とする流量予測装置。
  2. 河川の上流流域の雨量から下流の河川水の流量を予測する装置であり、河川の上流流域の複数地点または複数区画における雨量データと、ある雨量データが下流の河川水の流量に対して及ぼす影響度合いを複数の雨量データそれぞれについて表す初期値の加重比と、が登録されている流量予測装置であって、
    ある雨量データと当該雨量データに係る加重比との積を複数地点または複数区画について総和してなる流域平均雨量データを、時刻別に複数算出する予測モデル構築用流域平均雨量算出手段と、
    流域平均雨量データと当該流域平均雨量データに係る流量データとを時刻別で複数用いて流量予測モデルを学習する予測モデル学習手段と、
    過去の実績に係る流域平均雨量データと対応する実績の流量データとを用いて流量予測モデルにより予測して予測流量データを生成し、実績の流量データと予測流量データとの予測誤差に基づいて評価値を生成し、予測誤差が最も少ないことを表す評価値である場合に評価が高い流量予測モデルおよび加重比であると判定し、当該流量予測モデルおよび当該加重比を最適候補の流量予測モデルおよび最適候補の加重比として記憶する予測モデル・加重比評価手段と、
    最適候補の加重比を所定規則に基づいて変更して新たに加重比を生成する予測モデル構築用加重比最適化手段と、
    を有し、これら予測モデル構築用流域平均雨量算出手段、予測モデル学習手段、予測モデル・加重比評価手段および予測モデル構築用加重比最適化手段を繰り返し機能させ、繰り返しを終了して最後に記憶されている最適候補の流量予測モデルおよび最適候補の加重比を予測誤差が最も少なくなる最適な流量予測モデルおよび最適な加重比決定する予測モデル構築手段と、
    予測モデル構築手段で構築された最適な流量予測モデルに対し、予測モデル構築手段で決定された最適な加重比による流域平均雨量データを入力して河川水の予測流量に係る予測流量データを生成する予測手段と、
    を備えることを特徴とする流量予測装置。
  3. 河川の上流流域の雨量から下流の河川水の流量を予測する装置であり、河川の上流流域の複数地点または複数区画における雨量データと、ある雨量データが下流の河川水の流量に対して及ぼす影響度合いを複数の雨量データそれぞれについて表す初期値の加重比と、が登録されている流量予測装置であって、
    ある雨量データと当該雨量データに係る加重比との積を複数地点または複数区画について総和してなる流域平均雨量データを、時刻別に複数算出する加重比決定用流域平均雨量算出手段と、
    流域平均雨量データと当該流域平均雨量データに係る流量データとを時刻別で複数用いて相関係数を算出する相関係数算出手段と、
    相関係数に基づいて評価値を生成し、流域平均雨量データと流量データとの相関が最も高いことを表す評価値である場合に評価が高い加重比であると判定し、当該加重比を最適候補の加重比として記憶する加重比評価手段と、
    当該最適候補の加重比を所定規則に基づいて変更して新た加重比を生成する加重比決定用加重比最適化手段と、
    を有し、これら加重比決定用流域平均雨量算出手段、相関係数算出手段、加重比評価手段および加重比決定用加重比最適化手段を繰り返し機能させ、所定期間にわたり評価が高い加重比が判定されなかった場合に、記憶されている最適候補の加重比を流域平均雨量データと流量データとの相関が最も高くなる加重比決定する加重比決定手段と、
    る雨量データと当該雨量データに係るものであって加重比決定手段で決定された加重比との積を、複数地点または複数区画について総和して流域平均雨量データとし当該流域平均雨量データを時刻別に複数算出する予測モデル構築用流域平均雨量算出手段と、
    流域平均雨量データと当該流域平均雨量データに係る流量データとを時刻別で複数用いて流量予測モデルを学習する予測モデル学習手段と、
    過去の実績に係る流域平均雨量データと対応する実績の流量データとを用いて流量予測モデルにより予測して予測流量データを生成し、実績の流量データと予測流量データとの予測誤差に基づいて評価値を生成し、予測誤差が最も少ないことを表す評価値である場合に評価が高い流量予測モデルおよび加重比であると判定し、当該流量予測モデルおよび当該加重比を最適候補の流量予測モデルおよび最適候補の加重比として記憶する予測モデル・加重比評価手段と、
    最適候補の加重比を所定規則に基づいて変更して新たに加重比を生成する予測モデル構築用加重比最適化手段と、
    を有し、これら予測モデル構築用流域平均雨量算出手段、予測モデル学習手段、予測モデル・加重比評価手段および予測モデル構築用加重比最適化手段を繰り返し機能させ、繰り返しを終了して最後に記憶されている最適候補の流量予測モデルおよび最適候補の加重比を予測誤差が最も少なくなる最適な流量予測モデルおよび最適な加重比決定する予測モデル構築手段と、
    予測モデル構築手段で構築された最適な流量予測モデルに対し、予測モデル構築手段で決定された最適な加重比による流域平均雨量データを入力して河川水の予測流量に係る予測流量データを生成する予測手段と、
    を備えることを特徴とする流量予測装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の流量予測装置において、
    前記流量予測モデルはニューラルネットワークであることを特徴とする流量予測装置。
JP2006024040A 2006-02-01 2006-02-01 流量予測装置 Active JP4807565B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006024040A JP4807565B2 (ja) 2006-02-01 2006-02-01 流量予測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006024040A JP4807565B2 (ja) 2006-02-01 2006-02-01 流量予測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007205001A JP2007205001A (ja) 2007-08-16
JP4807565B2 true JP4807565B2 (ja) 2011-11-02

Family

ID=38484699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006024040A Active JP4807565B2 (ja) 2006-02-01 2006-02-01 流量予測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4807565B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI668583B (zh) * 2017-02-10 2019-08-11 日商三菱日立電力系統股份有限公司 Test plan device and test plan method

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4827861B2 (ja) * 2008-01-18 2011-11-30 中国電力株式会社 流入量予測システム、流入量予測方法及びプログラム
JP5014213B2 (ja) * 2008-03-17 2012-08-29 中国電力株式会社 貯水施設の運用支援システム、運用支援方法及びプログラム
JP4969599B2 (ja) * 2009-03-10 2012-07-04 中国電力株式会社 流入量予測システム、流入量予測方法およびプログラム
JP4528348B1 (ja) * 2009-06-06 2010-08-18 康夫 高島 山地河川流域の流量推定用回帰関数の演算方法、同関数の選定方法、および山地河川流域の年平均流量推定方法
JP5189704B1 (ja) * 2012-09-13 2013-04-24 康夫 高島 山地河川流域の流量推定用回帰関数の演算方法、同関数の選定方法、および山地河川流域の年平均流量推定方法
WO2014178116A1 (ja) * 2013-04-30 2014-11-06 中国電力株式会社 流量予想装置及び流量予想システム
JP6222689B2 (ja) * 2013-06-04 2017-11-01 株式会社東芝 流量予測装置、流量予測方法、流量予測プログラム、および流量予測システム
JP5823459B2 (ja) * 2013-09-03 2015-11-25 中国電力株式会社 流入量予測装置、流入量予測方法、水位予測装置およびプログラム
JP5593459B1 (ja) * 2014-01-07 2014-09-24 康夫 高島 山地河川流域の流量推定用回帰関数の演算方法、同関数の選定方法、および山地河川流域の年平均流量推定方法
CN104674748B (zh) * 2014-12-23 2016-09-28 南京南瑞集团公司 一种梯级水电站群弃水概率量化方法
US20200050718A1 (en) * 2016-10-31 2020-02-13 Nec Corporation Simulation apparatus, simulation method, and storage medium
JP6834390B2 (ja) * 2016-11-16 2021-02-24 富士通株式会社 水位推定プログラム、水位推定方法、および水位推定装置
KR101946632B1 (ko) * 2016-12-05 2019-02-11 (주)위 에너지 소수력 발전을 기반으로 하는 마이크로그리드 시스템
JP2018163542A (ja) * 2017-03-27 2018-10-18 日本電気株式会社 予測装置、予測システム、予測方法、および予測プログラム
JP7347918B2 (ja) * 2017-11-20 2023-09-20 日本無線株式会社 水位予測方法、水位予測プログラム及び水位予測装置
JP7055654B2 (ja) * 2018-02-08 2022-04-18 株式会社東芝 流出解析装置及び流出解析パラメータ調整方法
CN110045760A (zh) * 2019-04-15 2019-07-23 广西扬翔股份有限公司 排污控制方法及排污控制系统
CN110057410B (zh) * 2019-04-23 2020-12-04 中国市政工程华北设计研究总院有限公司 一种人均日生活污水污染物产生量测算方法及装置
JPWO2021124436A1 (ja) * 2019-12-17 2021-06-24
JP6906094B1 (ja) * 2020-09-14 2021-07-21 株式会社日立パワーソリューションズ ダム水位予測支援システム
JP7153752B2 (ja) * 2020-09-14 2022-10-14 株式会社日立パワーソリューションズ ダム水位予測支援システム
CN112488390B (zh) * 2020-11-30 2021-08-17 北京京航计算通讯研究所 一种城市排水量预测方法及系统
JP2022157180A (ja) * 2021-03-31 2022-10-14 三菱重工業株式会社 装置、遠隔監視システム、装置の制御方法、及び、遠隔監視システムの制御方法
CN113095588B (zh) * 2021-04-28 2023-08-11 四川省靓固智能科技有限公司 一种降雨对地下管廊影响的预测方法
CN116596166B (zh) * 2023-07-17 2023-09-22 湖南清源华建环境科技有限公司 一种用于城市洪涝的智慧排水管理系统

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2955413B2 (ja) * 1991-11-12 1999-10-04 株式会社東芝 ニューラルネットワーク応用雨水流入量予測装置
JP3100322B2 (ja) * 1995-10-03 2000-10-16 三菱重工業株式会社 河川水位予測装置
JPH09256338A (ja) * 1996-03-22 1997-09-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 河川水位予測装置
JP4146053B2 (ja) * 1999-12-13 2008-09-03 富士電機システムズ株式会社 ダムまたは河川における流量予測方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI668583B (zh) * 2017-02-10 2019-08-11 日商三菱日立電力系統股份有限公司 Test plan device and test plan method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007205001A (ja) 2007-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4807565B2 (ja) 流量予測装置
Rezaie-Balf et al. Daily river flow forecasting using ensemble empirical mode decomposition based heuristic regression models: Application on the perennial rivers in Iran and South Korea
KR0148039B1 (ko) 배수유량예측장치
JP2019194424A (ja) 河川流域に関する水文解析および管理のためのプロセスおよびシステム
JP4414378B2 (ja) 河川流量推定システムおよび方法、河川水位推定システムおよび方法、並びにプログラム
KR102073768B1 (ko) 포털 기반 가뭄정보 제공 시스템
CN113139700A (zh) 一种河流流量预测方法、装置、设备及存储介质
KR20140140361A (ko) 앙상블 유출 예측기법을 적용한 하천 수질예측 시스템
JP2011154029A (ja) 雨水排水支援制御装置
CN113221439B (zh) 一种基于bp神经网络的排水系统实时率定与动态预测方法
CN114611778B (zh) 一种基于入库流量的水库水位预警方法及系统
Ashrafi et al. Applying wavelet transformation and artificial neural networks to develop forecasting-based reservoir operating rule curves
Aghelpour et al. Forecasting different types of droughts simultaneously using multivariate standardized precipitation index (MSPI), MLP neural network, and imperialistic competitive algorithm (ICA)
KR101556463B1 (ko) 열대 저기압의 강풍과 폭우 지수를 이용한 인명 및 재산피해 규모 추정 방법, 시스템, 및 프로그램
JP4146053B2 (ja) ダムまたは河川における流量予測方法
JP4399122B2 (ja) 雨水流入予測装置
Chen et al. Rainfall forecasting in sub-Sahara Africa-Ghana using LSTM deep learning approach
CN116068883A (zh) 一种水利闸门的远程智能控制方法及系统
Ødegård et al. Value of information analysis of snow measurements for the scheduling of hydropower production
Oluwatobi et al. Modeling and simulation of river discharge using artificial neural networks
JP4423607B2 (ja) 降雨予測システム及びそれを利用した排水ポンプ運転支援システム
JP4326408B2 (ja) 下水流入量予測装置
JP2007033233A (ja) 河川汚濁負荷推定システム、方法、およびプログラム
Shaukat et al. Sediment load forecasting of Gobindsagar reservoir using machine learning techniques
CN113743022A (zh) 一种高精度气候变化数据的存储和可视化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110228

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110721

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110803

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4807565

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250