JP4807022B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱調理器などの誘導加熱装置に関するものである。
従来、誘導加熱装置では、加熱コイルを介して負荷に高周波電力を供給する方法として昇圧回路を用いた制御技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、誘導加熱装置にアクティブフィルタを内蔵して、高調波電流抑制を行う技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−257609号公報 特開平1−246783号公報
しかしながら、前記従来の技術を用いた誘導加熱装置において、加熱開始時にアクティブフィルタおよびインバータ回路を同時に起動・ソフトスタートすると、アクティブフィルタからみたインバータ回路の負荷インピーダンスが急峻に変動することになり、アクティブフィルタの出力電圧がオーバーシュートしてしまい、部品の耐圧破壊が発生してしまうことや、アクティブフィルタが出力電圧を安定化させるために必要以上に時間がかかるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱開始時においてもアクティブフィルタの出力電圧を過昇圧することなく、またアクティブフィルタの出力電圧を早く安定化させることが可能な誘導加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、加熱開始時におけるアクティブフィルタが起動開始から起動完了するまでのアクティブフィルタ起動期間中は、アクティブフィルタからみたインバータ回路の負荷インピーダンスが安定となるようにインバータ回路を駆動制御し、アクティブフィルタ起動期間中は、インバータ回路を所定の動作周波数およびオン時間に固定して動作させるものである。
これによって、アクティブフィルタ起動期間中におけるインバータ回路の負荷インピーダンスの変動量は抑制された状態となるため、アクティブフィルタは出力電圧を過昇圧することなく、安全かつ迅速に起動して安定動作することが可能となる。
本発明の誘導加熱装置は、加熱開始時にアクティブフィルタの出力電圧を過昇圧することなく、安全かつ迅速に起動して安定動作させることが可能である。
第1の発明は、商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善するアクティブフィルタと、アクティブフィルタの出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路とを備え、加熱開始時におけるアクティブフィルタが起動開始から起動完了するまでのアクティブフィルタ起動期間中は、アクティブフィルタからみたインバータ回路の負荷インピーダンスが安定となるようにインバータ回路を駆動制御し、アクティブフィルタ起動期間中は、インバータ回路を所定の動作周波数およびオン時間に固定して動作させる誘導加熱装置とすることにより、アクティブフィルタ起動期間中におけるインバータ回路の負荷インピーダンスの変動量は抑制された状態となるため、アクティブフィルタは出力電圧を過昇圧することなく、安全かつ迅速に起動して安定動作することが可能となる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、アクティブフィルタ起動期間中は、出力電力が所定値となるようにインバータ回路動作を制御することにより、第1の発明と同様、アクティブフィルタは出力電圧を過昇圧することなく、安全かつ迅速に起動して安定動作することが可能となる。
の発明は、特に、第1の発明において、アクティブフィルタ起動期間中は、出力電力が所定の変動幅以下となるようにインバータ回路動作を制御することにより、第1の発明と同様、アクティブフィルタは出力電圧を過昇圧することなく、安全かつ迅速に起動して安定動作することが可能となる。
の発明は、商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善するアクティブフィルタと、アクティブフィルタの出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路とを備え、加熱開始時におけるアクティブフィルタが起動開始から起動完了するまでのアクティブフィルタ起動期間中は、アクティブフィルタからみたインバータ回路の負荷インピーダンスが安定となるようにインバータ回路を駆動制御し、アクティブフィルタ起動期間中は、インバータ回路を所定の変動幅以下の動作周波数およびオン時間で動作させることにより、第1の発明と同様、アクティブフィルタは出力電圧を過昇圧することなく、安全かつ迅速に起動して安定動作することが可能となる。
の発明は、商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善するアクティブフィルタと、アクティブフィルタの出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路とを備え、加熱開始時におけるアクティブフィルタが起動開始から起動完了するまでのアクティブフィルタ起動期間中は、アクティブフィルタからみたインバータ回路の負荷インピーダンスが安定となるようにインバータ回路を駆動制御し、検査時は、アクティブフィルタ起動期間中であっても出力電力が所定の変動量で変化するようにインバータ回路を駆動制御することにより、アクティブフィルタ起動期間中も出力電力を上昇可能となり、所定の出力電力までより迅速に到達することが可能となる。
の発明は、特に、第の発明において、検査時は、アクティブフィルタ起動期間中であってもインバータ回路の動作周波数およびオン時間を所定の変動量で変化させることにより、第の発明と同様、アクティブフィルタ起動期間中も出力電力を上昇可能となり、所定の出力電力までより迅速に到達することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における誘導加熱装置を示すものである。
図1において、商用電源1は、低周波交流電源である200V商用電源であり、ブリッジダイオードと入力フィルタを含む整流回路2の入力端に接続される。整流回路2のカソード側の出力端に力率改善用に用いられるチョークコイル3が接続される。また、チョークコイル3と整流回路2のアノード側の出力端間にスイッチング素子4が接続される。さらに、ダイオード5はスイッチング素子4の高電位側端子(コレクタ)に接続するように配置される。ダイオード5のカソード側端子とスイッチング素子4の低電位側端子(エミッタ)間に平滑コンデンサ6が接続され、平滑コンデンサ6には入力電圧を任意の電圧に昇圧した電圧が供給される。チョークコイル3、スイッチング素子4、ダイオード5、平滑コンデンサ6はアクティブフィルタ7を構成する。ただし、本実施の形態においてアクティブフィルタ7を高周波動作させるためスイッチング速度の速いMOSFETを使用しているが、MOSFETに付帯する逆方向ダイオードは無くても動作に何ら影響を与えないため、図には記載していない。
平滑コンデンサ6の高電位側出力端間にはチョークコイル8が接続される。チョークコイル8の出力端と平滑コンデンサ6の低電位側端子間にスナバコンデンサ9とダイオード(逆導通素子)10とスイッチング素子11の並列接続体が接続される。また、スイッチング素子11の高電位側端子(コレクタ)にダイオード(逆導通素子)12が接続するように配置される。さらに、ダイオード12のカソード側端子とスイッチング素子11の低電位側端子(エミッタ)間に平滑コンデンサ13が接続される。平滑コンデンサ6、チョークコイル8、スナバコンデンサ9、ダイオード10、スイッチング素子11、ダイオード12、平滑コンデンサ13は昇圧回路14を構成する。平滑コンデンサ13は、平滑コンデンサ6の電圧を昇圧した電圧をインバータ回路15に供給するものである。
インバータ回路15は昇圧回路14の出力端、つまり、平滑コンデンサ13の両端に接続される。平滑コンデンサ13の両端にはスイッチング素子16および17を直列接続したものが接続される。スイッチング素子16および17にはそれぞれダイオード(逆導通素子)18、19が逆並列に(スイッチング素子の高電位側端子(コレクタ)とダイオードのカソードが接続されるように)接続される。また、スイッチング素子17(スイッチング素子16であってもよい)に並列にスナバコンデンサ20が接続される。さらに、スイッチング素子17(スイッチング素子16であってもよい)に並列に加熱コイル21と共振コンデンサ22の直列接続体が接続される。加熱コイル21は被加熱体である鍋などの負荷23と対向して配置されている。
図1に示す誘導加熱装置は、カレントトランス(出力検知手段)40より入力電流を検知する電流検知部24と、使用者が操作部39を操作するとその操作内容よりマイコン26が設定する火力設定に応じた電流参照値を出力する基準電流設定部25から出力された信号がマイクロコンピュータ26(以下マイコン)によって比較され、マイコン26からは所定の入力が得られるよう可変導通比設定部27に信号が出力される。可変導通比設定部27では、マイコン26により設定された駆動周波数で、スイッチング素子16および17の導通比を設定し、スイッチング素子16とスイッチング素子17を排他的に導通制御する。インバータ回路制御手段28は、これらの電流検知部24、基準電流設定部25、マイコン26、可変導通比設定部27を内包する。
また、インバータ回路15の入力電圧となる平滑コンデンサ13の電圧を検知する電圧検知部29から出力された信号は、マイコン26によって基準電圧設定部30と比較され、マイコン26からは所定の平滑コンデンサ13の電圧が得られるよう可変導通比設定部31に信号が出力される。可変導通比設定部31では、マイコン26により設定された駆動周波数で、スイッチング素子11の導通比を設定し、スイッチング素子11の導通制御を行う。昇圧回路制御手段32は、これらのマイコン26、電圧検知部29、基準電圧設定部30、可変導通比設定部31を内包し、マイコン26をインバータ回路制御手段28と共有し、回路および制御の簡素化を可能にする。
また、アクティブフィルタ7のスイッチング素子4の駆動を制御するアクティブフィルタ制御手段33は、誘導加熱装置の入力電流をカレントトランス40により検知する入力電流検知部34を備え、前記入力電流検知部34の出力と参照正弦波検知部35の出力をアクティブフィルタ駆動制御用IC36で比較し、アクティブフィルタ駆動制御用IC36からは導通比設定部37に信号が出力され、導通比設定部37では参照正弦波電圧波形と同等の入力電流波形が得られるよう発振部38により設定される駆動周波数でスイッチング素子4の導通比を設定し、スイッチング素子4の導通制御を行う。さらに、アクティブフィルタ駆動制御用IC36はインバータ回路制御手段28および昇圧回路制御手段32に内包されるマイコン26との通信ポートを有しており、マイコン26が任意のタイミングでアクティブフィルタ駆動制御用IC36の駆動・停止タイミングを制御することが可能である。アクティブフィルタ制御手段33は、これらの入力電流検知部34、参照正弦波検知部35、アクティブフィルタ駆動制御用IC36、導通比設定部37、発振部38を内包する。ただし、アクティブフィルタ駆動制御用IC36はマイコン26からの動作許可信号がない場合はいかなる時も動作しないように設定されており、マイコン26によりアクティブフィルタ7の駆動・停止タイミングを制御することが可能である。
図1に示す誘導加熱装置は操作部39を有しており、操作部39は使用者の操作内容をマイコン26に送信する。マイコン26は操作部39からの受信内容に基づいて、加熱開始、火力調整、加熱停止を行う。
以上のように構成された誘導加熱装置において、以下に動作を説明する。
商用電源1は整流回路2により全波整流され、アクティブフィルタ7に供給される。アクティブフィルタ7は商用電源1が平滑コンデンサ6の電圧よりも小さい場合にアクティブフィルタ7に含まれるダイオード5および整流回路2のブリッジダイオードがターンオンできずに入力電流波形が歪み、力率が著しく低くなる際に、アクティブフィルタ制御手段33においては、アクティブフィルタ駆動用IC36により電流検知部34により検知する電流波形が参照正弦波検知部35の検知波形と等しくなり、かつ電圧検知手段42によりアクティブフィルタ7の出力電圧である平滑コンデンサ6を検知し、平滑コンデンサ6の電圧が目標電圧となるように可変導通比設定部37に信号を出力し、可変導通比設定部37は前記信号に基づいてスイッチング素子4のオン・オフ信号を出力する。
スイッチング素子4をターンオン・オフさせることで、商用電源1からチョークコイル3を介して入力電流が流れるようになり、商用電源1側に歪んだ入力電流を流さないようにするものである。また、第1のスイッチング素子4がターンオンしている状態では商用電源1からチョークコイル3にエネルギーが蓄えられており、その後、可変導通比設定部37で設定された導通時間が経過するとスイッチング素子4がターンオフし、チョークコイル3に蓄えられたエネルギーがダイオード5を介して、平滑コンデンサ6に供給されるため、平滑コンデンサ6の電圧は商用電源1より高い電圧に昇圧され、平滑コンデンサ13を介してインバータ回路15に供給される。図3にアクティブフィルタ7の1周期の動作波形を示す。
また、アクティブフィルタ駆動制御用IC36はマイコン26が送信する動作許可信号を受信しないと動作しないように設計されている。これによりマイコン26が任意のタイミングでアクティブフィルタ7を駆動・停止させることが可能となる。
商用電源1の電圧は、アクティブフィルタ7によって図2(b)に示すように昇圧され平滑コンデンサ6に出力される。
昇圧回路14はスイッチング素子11がターンオンしている期間中にチョークコイル8にエネルギーを蓄え、スイッチング素子11がターンオフすると、チョークコイル8に蓄えられたエネルギーがダイオード12を介して平滑コンデンサ13を充電することで昇圧動作をするものである。本実施の形態では、スイッチング素子11の動作周波数および導通時間を可変として、平滑コンデンサ13の電圧を調整している。また、スイッチング素子11はダイオード12とスナバコンデンサ9が並列に接続されているため、スイッチング素子11をオフする時、スナバコンデンサ9が傾きをもって充電開始し、スイッチング素子11はZVSターンオフ動作を実現する。
スイッチング素子11がオフしている期間中にスナバコンデンサ9は平滑コンデンサ6と同じ電圧になると平滑コンデンサ6と同等の電圧に固定され、その後、平滑コンデンサ6の電圧がスナバコンデンサ9より高い電圧になると、スナバコンデンサ9は放電を開始し、スナバコンデンサ9が放電完了すると、ダイオード10がオンする。
本実施の形態では、スナバコンデンサ9の放電完了後、所定時間内にスイッチング素子11がターンオンする連続駆動モードとしているが、スナバコンデンサ9が放電完了してから所定時間以上経過してから、スイッチング素子11をターンオンしても問題ない。また、スナバコンデンサ9が放電完了する前にスイッチング素子11をターンオンしても動作可能であるが、その場合、チョークコイル8に流れていた電流が急激にスイッチング素子11に流れ込むため損失が増加してしまうことになり、本実施の形態では、スナバコンデンサ9が放電完了後、所定時間内にスイッチング素子11がターンオンさせる。
以上が図1に示した昇圧回路14の動作である。アクティブフィルタ7の出力にあたる平滑コンデンサ6が、昇圧回路14によって図2(d)に示すように昇圧され平滑コンデンサ13に出力される。平滑コンデンサ13の電圧値は使用者が操作部39に設定した電力が被加熱物体に入力されるように調整される。図4に昇圧回路14の1周期の動作波形を示す。
昇圧回路14によって昇圧された平滑コンデンサ13の電圧は、インバータ回路15に供給される。インバータ回路15はスイッチング素子16および17のオン・オフによって加熱コイル21に図2(e)に示すように所定の周波数の高周波電流を発生させる。スイッチング素子16がオンしている状態からオフすると、スナバコンデンサ20が傾きをもって放電するため、スイッチング素子16はZVSターンオフ動作を実現する。スナバコンデンサ20が放電しきると、ダイオード19がオンし、ダイオード19がオンしている期間中にスイッチング素子17のゲートにオン信号を加えると、ダイオード19がターンオフしてスイッチング素子17に電流が転流し、スイッチング素子17はZVS&ZCSターンオフ動作を実現する。スイッチング素子17がオンしている状態からオフすると、スナバコンデンサ20は傾きをもって充電するため、スイッチング素子17はZVSターンオフ動作を実現する。前記スナバコンデンサ20が、平滑コンデンサ13と同じ電圧まで充電されるとダイオード18がオンし、ダイオード18がオンしている期間中にスイッチング素子16のゲートにオン信号を加えると、ダイオード18がターンオフしてスイッチング素子16に電流が転流し、スイッチング素子16はZVS&ZCSターンオン動作を実現する。以上が図1に示したインバータ回路15の動作である。図5にインバータ回路15の1周期の動作波形を示す。
本実施の形態では、スイッチング素子16および17は平滑コンデンサ13を短絡しないようにデッドタイム約2μsの間隔を設けて、交互にオン・オフさせている。また、本実施の形態においては、スイッチング素子16および17の駆動周波数および導通時間を可変することで高周波電力の制御を行っている。
図1に記載の誘導加熱装置においては、使用者により被加熱体に様々な材質の負荷23(鍋、フライパンなど)が用いられるため、アクティブフィルタ7からみた負荷インピーダンスは多種多様である。つまり、加熱開始時にアクティブフィルタ7とインバータ回路15を同時に起動・ソフトスタートさせた際に、インバータ回路15の動作周波数およびオン時間を所定の値で変化させた時においてはインバータ回路15の負荷インピーダンスの変動量は負荷23の材質や構造により多種多様となるため、アクティブフィルタ7の制御量とインバータ回路15の制御量のベストマッチングは一意的には決定できない。そのため、アクティブフィルタ7とインバータ回路15を同時起動・ソフトスタートさせるとアクティブフィルタ7の制御量とアクティブフィルタ7からみたインバータ回路15の負荷インピーダンスの変動量がミスマッチングとなった場合、アクティブフィルタ7の出力電圧(平滑コンデンサ6の電圧)がオーバーシュートして部品(平滑コンデンサ6や、スイッチング素子4など)の耐圧破壊が発生することになる。
本実施の形態では、加熱開始時にアクティブフィルタ7が起動開始から起動完了するまでのアクティブフィルタ起動期間中は、アクティブフィルタ7からみたインバータ回路15の負荷インピーダンスが安定となるようにインバータ回路15を駆動制御することにより、アクティブフィルタ起動期間中におけるアクティブフィルタ7からみたインバータ回路15の負荷インピーダンスの変動量は抑制された状態で起動・ソフトスタートすることが可能となり、出力電圧(平滑コンデンサ6の電圧)を過昇圧することなく安全かつ迅速に起動し安定動作することが可能となる。インバータ回路15はアクティブフィルタ7の起動完了後にマイコン26により所定の出力電力に到達するまで所定の制御量で動作周波数およびオン時間を変化させ、スイッチング素子16および17を駆動制御する。アクティブフィルタ起動期間中におけるインバータ回路15は、出力電力が所定値または所定の変動幅以下となるようにカレントトランス40および入力電流検知部24により検知した入力電流をフィードバック定数としてマイコン26がスイッチング素子16および17の動作周波数またはオン時間を所定値に固定または所定の変動幅以下で制御することにより、アクティブフィルタ7からみたインバータ回路15の負荷インピーダンスの変動量を一定または所定の変動量以下に抑制可能とする。
図1に示す誘導加熱装置において、ホーロー鍋を加熱した際にスイッチング素子16および17のオン時間を3μs固定、動作周波数を略23kHz固定で起動させた際の波形を図6に示す。図6よりアクティブフィルタ起動期間中はインバータ回路15のスイッチング素子16および17のオン時間が固定されているため、アクティブフィルタ7からみたインバータ負荷インピーダンスが安定した状態となり、アクティブフィルタ7は出力電圧となる平滑コンデンサ6の電圧を過昇圧することなく起動可能となることが分かる。
以上のように、本実施の形態においては、加熱開始時にアクティブフィルタ7からみたインバータ回路15の負荷インピーダンスが安定となるようにインバータ回路15を駆動制御した状態でアクティブフィルタ7を起動するアクティブフィルタ起動期間を設けることにより、アクティブフィルタ7はインバータ回路15の負荷インピーダンスの変動量が抑制された状態で起動・ソフトスタートすることが可能となり、出力電圧(平滑コンデンサ6の電圧)を過昇圧することなく安全かつ迅速に起動し安定動作することができる。
また、本実施の形態では、工場において基板が正確に動作するかどうか確認する基板の検査時には、アクティブフィルタ起動期間中であってもインバータ回路15の出力電力が所定の変動量で変化するように、インバータ回路15の動作周波数およびオン時間を所定の制御量で制御することにより、所定の出力電力まで迅速に到達させることが可能となり、基板検査時間を短縮することも可能である。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱装置は、加熱開始時にアクティブフィルタの出力電圧を過昇圧することなく、安全かつ迅速に起動して安定動作させることが可能であるので、誘導加熱調理器としてはもちろんのこと、誘導加熱式コピーローラー、誘導加熱式溶解炉、誘導加熱式ジャー炊飯、またはその他の誘導加熱式加熱装置としても有用である。
本発明の実施の形態における誘導加熱装置の回路図 同誘導加熱装置の各部における電圧・電流の波形図 同誘導加熱装置のアクティブフィルタにおける電圧・電流の波形図 同誘導加熱装置の昇圧回路における電圧・電流の波形図 同誘導加熱装置のインバータ回路における電圧・電流の波形図 同誘導加熱装置におけるホーロー鍋の加熱開始時の波形図
符号の説明
1 商用電源
7 アクティブフィルタ
14 昇圧回路
15 インバータ回路
21 加熱コイル
23 負荷
28 インバータ回路制御手段
32 昇圧回路制御手段
33 アクティブフィルタ制御手段
40 カレントトランス(出力検知手段)

Claims (6)

  1. 商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善するアクティブフィルタと、アクティブフィルタの出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路とを備え、加熱開始時におけるアクティブフィルタが起動開始から起動完了するまでのアクティブフィルタ起動期間中は、アクティブフィルタからみたインバータ回路の負荷インピーダンスが安定となるようにインバータ回路を駆動制御し、
    アクティブフィルタ起動期間中は、インバータ回路を所定の動作周波数およびオン時間に固定して動作させることを特徴とする誘導加熱装置。
  2. アクティブフィルタ起動期間中は、出力電力が所定値となるようにインバータ回路動作を制御する請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. アクティブフィルタ起動期間中は、出力電力が所定の変動幅以下となるようにインバータ回路動作を制御する請求項1に記載の誘導加熱装置。
  4. 商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善するアクティブフィルタと、アクティブフィルタの出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路とを備え、加熱開始時におけるアクティブフィルタが起動開始から起動完了するまでのアクティブフィルタ起動期間中は、アクティブフィルタからみたインバータ回路の負荷インピーダンスが安定となるようにインバータ回路を駆動制御し、
    アクティブフィルタ起動期間中は、インバータ回路を所定の変動幅以下の動作周波数およびオン時間で動作させることを特徴とする誘導加熱装置。
  5. 商用電源整流後に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって力率を改善するアクティブフィルタと、アクティブフィルタの出力に接続され、スイッチング素子のオン・オフによって高周波電流を発生させるインバータ回路とを備え、加熱開始時におけるアクティブフィルタが起動開始から起動完了するまでのアクティブフィルタ起動期間中は、アクティブフィルタからみたインバータ回路の負荷インピーダンスが安定となるようにインバ
    ータ回路を駆動制御し、
    検査時は、アクティブフィルタ起動期間中であっても出力電力が所定の変動量で変化するようにインバータ回路を駆動制御する誘導加熱装置。
  6. 検査時は、アクティブフィルタ起動期間中であってもインバータ回路の動作周波数およびオン時間を所定の変動量で変化させる請求項に記載の誘導加熱装置
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