JP2004039336A - 冷陰極管用圧電インバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】低温域で駆動周波数が共振周波数を下回ることによる消灯やちらつきの問題、および高温域で駆動周波数が高くなりすぎることによる電力変換効率の低下の問題を緩和して、広い温度範囲に亘って安定動作する冷陰極管用圧電インバータを構成する。
【解決手段】冷陰極管CFLに流れる管電流が目標値に維持されるように、周波数制御駆動回路101は駆動用トランジスタQ1,Q2の駆動周波数を制御する。管電流検出用抵抗Rdにより検出された電圧信号を周波数制御駆動回路101へ与える部分に、感温素子である負特性サーミスタRdhを含む管電流制御回路100を設ける。管電流の目標値が所定周囲温度範囲内で周囲温度が低くなるほど増大し、所定周囲温度範囲より低温域および高温域でその変化が飽和するように管電流制御回路100の抵抗分圧比温度特性を定めておく。
【選択図】 図1
【解決手段】冷陰極管CFLに流れる管電流が目標値に維持されるように、周波数制御駆動回路101は駆動用トランジスタQ1,Q2の駆動周波数を制御する。管電流検出用抵抗Rdにより検出された電圧信号を周波数制御駆動回路101へ与える部分に、感温素子である負特性サーミスタRdhを含む管電流制御回路100を設ける。管電流の目標値が所定周囲温度範囲内で周囲温度が低くなるほど増大し、所定周囲温度範囲より低温域および高温域でその変化が飽和するように管電流制御回路100の抵抗分圧比温度特性を定めておく。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶ディスプレイ等の表示装置のバックライト等として用いられる冷陰極管を駆動する冷陰極管用圧電インバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧電トランスを用いた冷陰極管用圧電インバータとして、▲1▼特開平9−107684が開示されている。この公報▲1▼には、駆動回路に設けたインダクタと圧電トランスの一次側静電容量(以下単に「一次側容量」という。)との共振を利用した準E級駆動回路が示されている。
【0003】
液晶ディスプレイのバックライト等に用いられる冷陰極管は、その輝度が一定に保たれるように制御する必要がある。そのため、公報▲1▼に示されているように、管電流が一定となるような制御が行われる。
【0004】
ところが、冷陰極管の輝度は、管電流だけではなく周囲温度にも依存する。図10はその例を示している。この図に示すように、冷陰極管の輝度は、通常、周囲温度40〜50℃で最大輝度になるように設計されている。そのため、周囲温度(冷陰極管の温度)が低い時に液晶ディスプレイの画面が暗くて見にくくなる。逆に、周囲温度(冷陰極管の温度)が高い時には、画面表示が白色化したり、冷陰極管用圧電インバータや液晶パネル自体の温度が過上昇するという問題が生じる。
【0005】
そこで、冷陰極管輝度の温度特性を補償する技術として▲2▼特開昭61−39491、▲3▼特開平5−53522、▲4▼特開2000−150191、▲5▼特開2000−243586が開示されている。
【0006】
公報▲2▼▲3▼の冷陰極管用インバータには、インバータ回路の前段にシリーズレギュレータ(ドロッパ)を設けて、インバータ回路への入力電源電圧を変化させて管電流を変化させることによって、冷陰極管の輝度の温度依存性を補償するようにした構成が示されている。
【0007】
公報▲4▼▲5▼の冷陰極管用圧電インバータには、管電流の目標値を温度に応じて制御することによって、周囲温度の変化に係わらず略一定の輝度で点灯させるようにした構成が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のとおり、冷陰極管の輝度は、管電流が同じであっても周囲温度が低いと低下し、周囲温度が高いと上昇する。そのため、周囲温度の変化に関わらず一定輝度を保つためには、周囲温度によって管電流の目標値を変える制御を行う必要がある。すなわち、低温時には管電流の目標値を高くすることによって、実際に管電流を増大させ、高温時には管電流の目標値を低くすることによって、実際に管電流を減少させればよい。
【0009】
ところが、圧電トランスを用いたインバータの場合には、以降に述べるように圧電トランスの特性上、単純に上述の制御を行うことが困難になるという問題があった。
【0010】
図13は圧電トランス昇圧比の周波数特性を示している。ここで、fmin ,fmax は周波数制御可変範囲の下限値と上限値である。特に、図13の(a)は、負荷インピーダンス一定・周囲温度一定の下での特性を示している。ここで、圧電トランス昇圧比が最大になる周波数frを、この発明では圧電トランスの「共振周波数」という。公報▲1▼に示されているように、圧電インバータでは、図13の(a)に示した圧電トランスの昇圧比−周波数特性のカーブの右肩部分(圧電トランスの共振周波数よりも高い周波数領域)の特性を利用して管電流の制御を行う方法が一般に用いられている。
【0011】
例えば、図13(a)のfopt の周波数で圧電トランスを駆動していたとする、その時の圧電トランスの昇圧比はGopt となっている。ここで何らかの外乱によって管電流が減少した場合には、駆動周波数をfopt より低くし、圧電トランスの昇圧比をGopt より大きくする。このことにより管電流を増大方向に制御して、上記減少分を相殺する。逆に、管電流が増大した場合には、駆動周波数を高くすることによって管電流を減少方向に制御して、上記増大分を相殺する。このように、圧電トランスの昇圧比周波数特性を利用して、駆動周波数の制御によって、周囲温度に関わらず管電流を略一定に保つ制御のことを、以下「周波数制御」という。
【0012】
まず、公報▲4▼に示された圧電インバータを極低温で動作させた場合の問題について説明する。
周囲温度の低下にともない、上記周波数制御によって駆動周波数は低下するが、周囲温度が極端に低くなって、駆動周波数が共振周波数frを下回ったとすると、駆動周波数の変化に対する圧電トランスの昇圧比の変化が逆特性となり、正帰還制御がかかってしまう。その結果、管電流が上昇することなく駆動周波数が急激に低下し、発振器の発振可能な最低周波数fmin に張りついてしまう。すなわち制御不能に陥り、冷陰極管は消灯してしまう。
【0013】
このことを詳細に述べると次のとおりである。
今、上記周波数制御により駆動周波数が共振周波数frを下回ると、圧電トランスの昇圧比が必要な値になるまでに低下していまい、管電流が減少方向に転じる。このとき、管電流はその目標値に未だ達しないため、上記周波数制御の作用により、駆動周波数が更に低下する。すなわち、負帰還動作することなく、駆動周波数は、発振器の発振可能な最低周波数fmin にまで低下してしまう。
【0014】
ところで、圧電トランスには、図13の(c)に示すように、周囲温度が低くなるほど昇圧比が低下するという温度依存性があるため、管電流を増すために駆動周波数を低くする際に圧電トランス昇圧比の低下分も含めて制御回路は駆動周波数を更に下げようとする。その上、図13の(b)に示すように、圧電トランスは管電流が大きくなるほど昇圧比が低下するという特性もあるため、上記の周波数制御によって管電流が増大し始めると、昇圧比が更に低下して、制御回路は駆動周波数を更に下げようとする。したがって、周囲温度が低下して、駆動周波数が共振周波数frに近づくに伴って、圧電トランスの昇圧比特性の山の高さが低くなり、駆動周波数が急速に低下する。言い換えると、周囲温度の低下によって駆動周波数が共振周波数frを下回ると、駆動周波数が低い方向へ容易に引き込まれてしまう。
【0015】
圧電インバータにおいて、駆動周波数がfmin に達すると、それを検知して駆動周波数を最高周波数fmax までジャンプさせて、再度周波数掃引を始める(強制掃引する)ように回路を構成すれは、冷陰極管が消灯したままになるという不都合は解消できる。しかし、駆動周波数がfmin とfmax を往復し、それにともない管電流が増減するので、冷陰極管のちらつきが問題となる。
【0016】
これに対し、公報▲2▼▲3▼の冷陰極管用インバータでは、管電流の目標値が制御不能なほどに大きく設定されたとしても、管電流がその目標値に達しないだけのことであり、冷陰極管が消灯したり、ちらついたりすることはない。すなわち、上述の問題は巻線型インバータでは起こらない、周波数制御を行う制御回路を備えた圧電インバータ特有の問題である。
【0017】
次に、圧電インバータを高温で動作させた場合の問題について説明する。
ここで、公報▲1▼▲4▼に示されているように、駆動回路に設けられたインダクタと圧電トランスの一次側容量との共振を利用した準E級駆動回路の例を示す。図11の(a)はその回路図、(b)はその各部の波形図である。この例では、駆動用トランジスタQ1,Q2のゲートに、信号VG1,VG2が交互に加えられる。Q1,Q2のオンの期間にVccからインダクタL1,L2にエネルギが蓄えられ、Q1,Q2のオフの期間にインダクタL1,L2と圧電トランスPTの一次側容量との共振による半波正弦波状の駆動波形が圧電トランスPTに加わる。準E級駆動回路は、プッシュプル駆動により圧電トランスを略正弦波で駆動できるため、圧電トランスPTでの損失が少ない。また、駆動用トランジスタQ1,Q2をゼロボルトスイッチングできることから、高効率の駆動が実現できる。
【0018】
この準E級駆動回路で周波数制御を行い、周囲温度が次第に上昇し、周波数制御に伴って管電流が減少していった場合を考える。
まず、周囲温度が高いと、所定の輝度を保つために管電流の目標値が低く設定され、周波数制御によって圧電トランスの駆動周波数が高くなる。しかし、インダクタL1,L2のインダクタンスと圧電トランスPTの一次側容量とで定まる共振周波数は駆動周波数とは無関係である。すなわち、この共振周波数は基本的に変わらない。
【0019】
図12は駆動周波数の変化に伴う駆動用トランジスタのドレイン・ソース間電圧Vdsの波形変化を示している。(a)は、駆動周波数がfopt であるときのVdsの波形、(b)は、駆動周波数がfopt より高くなったときのVdsの波形である。このように共振周波数が変わらないまま駆動周波数が最適周波数fopt より高くなると、ドレイン・ソース間電圧Vdsが0に戻る前に駆動用トランジスタがターンオンしてしまうため、ゼロボルトスイッチングできなくなり、電力変換効率が低下するという問題が生じる。
【0020】
一方の駆動用トランジスタQ1またはQ2のVdsがゼロボルトに達するまでに、他方の駆動用トランジスタQ2またはQ1がオンすると、圧電トランスPTの一次側容量に溜まったエネルギがサージ電流として駆動用トランジスタQ1,Q2や圧電トランスPTに流れる。ここで圧電トランスPTの一次側容量をCin、駆動用トランジスタQ1またはQ2がオンする直前の圧電トランスの一次側電極電圧をVcin とすると、サージ電流が流れることによりCin・Vcin2/2のエネルギが一瞬の間に失われる。このサージ電流による損失のために、駆動用トランジスタQ1,Q2や圧電トランスPTが過剰に温度上昇してしまう。
【0021】
しかも、今度は周囲温度が低い場合と反対の理由で、周囲温度が上がると昇圧比が上昇して、管電流を目標値まで減少させるための駆動周波数はますます高くなるので、周囲温度の上昇に伴って電力変換効率は急激に悪化する。
【0022】
更にそれどころか、圧電トランスPTの一次側容量には一般に正の温度依存性があり、周囲温度が高くなるほど増大する傾向があるため、周囲温度の上昇に伴って共振周波数が高くなり、駆動周波数と共振周波数との差がますます大きくなる。その結果、電力変換効率はなおさら急激に悪化する。
【0023】
この高温時における問題も巻線型インバータでは起こらない、圧電インバータ特有の問題である。
【0024】
この発明の目的は、上記低温時の問題および高温時の問題を解消して、広い温度範囲に亘って安定動作する冷陰極管用圧電インバータを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
この発明の冷陰極管用圧電インバータは、冷陰極管に流れる管電流の値が所定の目標値に近づくように圧電トランスへの駆動信号の周波数を変化させる周波数制御駆動回路と、所定の周囲温度範囲で周囲温度が低くなるほど管電流の目標値を増大させるように制御するとともに、所定の周囲温度範囲より低温域で管電流の目標値を、所定の上限値を超えないように定め、所定の周囲温度範囲より高温域で管電流の目標値を、所定の下限値を下回らないように定める管電流制御回路とを備える。すなわち、駆動信号の周波数が圧電トランスの昇圧比最大となる周波数を下回らないようにするための上限値を「所定の上限値」とする。
【0026】
また、この発明の冷陰極管用圧電インバータは、周囲温度が高くなるほどデューティ比が小さくなり、且つ高温域でデューティ比が一定値以下に下がらないように前記駆動回路への入力電圧を断続して、冷陰極管の輝度を調光するバースト調光回路を備える。
【0027】
また、この発明の冷陰極管用圧電インバータは、冷陰極管に流れる管電流の値が所定の目標値に近づくように前記駆動信号の周波数を変化させる周波数制御駆動回路と、所定の周囲温度範囲で周囲温度が低くなるほど管電流の目標値を増大させる管電流制御回路と、周囲温度が高くなるほど圧電トランスのー次側駆動電圧が低くなるように駆動回路への入力電圧を低くする駆動電圧制御回路とを備える。
【0028】
また、この発明の圧電インバータは、冷陰極管に流れる管電流の値が所定の目標値に近づくように圧電トランスへの駆動信号の周波数を変化させる周波数制御駆動回路と、駆動回路への入力電圧の平均値を検出して、該平均値が略一定になるように駆動回路への入力電圧を制御する駆動電圧制御回路とを備え、圧電トランスとして一次側静電容量が正の温度依存性を有する圧電トランスを用いる。
【0029】
これにより、圧電トランスの駆動用トランジスタに直列接続したインダクタと圧電トランスの一次側静電容量とによって定まる共振周波数を周囲温度によって変化させて、周囲温度が高くなるほど圧電トランスの一次側駆動電圧の波高値が低くなるようにする。
【0030】
また、この発明の冷陰極管用圧電インバータは、圧電トランスの一次側静電容量が正の温度依存性を有する圧電トランスを用いるとともに、管電流の目標値が所定周囲温度範囲内で、周囲温度が低くなるほど増大させる管電流制御回路を備える。これにより前記高温時および低温時における問題の発生をより確実に抑える。
【0031】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの構成を図1および図2を参照して説明する。
図1は冷陰極管用圧電インバータの回路図である。ここでPTは複数の圧電板を積層するとともに2つの一次側電極と1つの二次側電極を設けたローゼン型圧電トランスである。それぞれNチャンネルFETである2つの駆動用トランジスタQ1,Q2と、そのドレインに接続したインダクタL1,L2は、圧電トランスPTの駆動回路を構成している。この駆動回路が、本発明に係る「駆動回路」に相当する。
【0032】
管電流制御回路100は、冷陰極管CFLに流れる管電流に比例した電圧信号を入力するとともに、その電圧信号を周囲温度に応じて調整して出力する。周波数制御駆動回路101は、管電流制御回路100からの電圧信号を入力して、それに応じた周波数で駆動用トランジスタQ1,Q2を駆動する。つまり管電流制御回路100から出力される電圧信号が一定になるように駆動周波数を調整するのであるが、その駆動周波数は周囲温度などにより変動して一定ではない。駆動電圧制御回路102は、圧電トランスPTへの一次側駆動電圧を検出して、そのピーク電圧が一定となるように、駆動回路への入力電圧を制御する。バースト調光回路103は、駆動電圧制御回路102のチョッパ回路部分のオンデューティ比を制御することによって冷陰極管CFLの輝度を調整する。
【0033】
上記駆動回路のQ1,Q2は、駆動制御回路14の出力によって交互にオンオフして圧電トランスPTを準E級駆動する。これにより、圧電トランスPTの二次側電極からは昇圧された略正弦波状の高電圧が出力される。CFLは冷陰極管であり、圧電トランスPTの二次側電極は冷陰極管CFLのホット端子に接続していて、冷陰極管CFLのコールド端子を管電流検出用の抵抗Rdを介して接地している。
【0034】
周波数制御駆動回路101の動作は次のとおりである。
【0035】
まず、抵抗Rdの両端には管電流に1対1で対応する電圧が発生し、これが管電流制御回路100と整流器10を介して直流電圧信号に変換され、コンパレータ11の非反転入力端子に入力される。コンパレータ11の反転入力端子には基準電圧Vref2が入力されているため、反転入力端子に入力される電圧がVref2より大きいか小さいか、すなわち管電流が基準値(目標値)より多いか少ないかでコンパレータ11の出力は正になったり負になったりする。積分器12はコンパレータ11の出力を積分(平滑化)して、短時間には急変しない所定の電圧信号としてVCO13に入力する。駆動用トランジスタQ1、Q2の駆動周波数はVCO13の発振周波数により定まり、VCO13の発振周波数は積分器12から入力される制御電圧により定まる。
【0036】
もし、管電流が何らかの理由で目標値より多くなった場合には、コンパレータ11の出力は正になる。そして、それが次々とそれまでの積分器12の出力に積算されていくため、積分器12の出力電圧が上昇する。そのため、VCO13の発振周波数も上昇し、駆動周波数が上昇する。駆動周波数が上昇すると、圧電トランスPTの昇圧比が低下するので管電流が減少し、管電流が目標値まで戻ったところで安定化する。
【0037】
管電流が目標値より少なくなった場合には、上記とは逆の動作で目標値に戻るように制御される。
【0038】
このように、駆動用トランジスタQ1,Q2、インダクタL1,L2による駆動回路、圧電トランスPT、冷陰極管CFL、管電流制御回路100および周波数制御駆動回路101は、管電流を目標値に保つための負帰還ループを構成している。
【0039】
次に、周囲温度が変動したときの、管電流変化について述べる。
管電流制御回路100のRth,R3,R4の抵抗値は管電流検出抵抗Rdの抵抗値より十分大きいとする。まず、極端に高温になった場合を考えると、Rthの抵抗値がR3,R4に比べて十分小さくなる。そのため、Rdで検出された電圧信号は、そのまま周波数制御駆動回路101へ与えられる。次に、極端に低温になった場合を考えると、Rthの抵抗値がR3,R4に比べて十分大きくなる。そのため、Rdで変換された電圧信号は、R4/(R3+R4)倍に小さくなって、周波数制御駆動回路101へ与えられる。すなわち管電流の目標値が、高温時を基準とした場合に(R3+R4)/R4倍だけ大きくなる。周波数制御駆動回路101は、その入力信号の整流電圧が基準電圧Vref2と一致するように上記負帰還ループを制御するため、高温時に比べて、管電流が(R3+R4)/R4倍だけ大きくなる。
【0040】
ここで管電流の目標値の係数の温度特性およびそれによる駆動信号の周波数(以下「駆動周波数」という)の温度特性を図2に示す。
管電流の目標値の係数は、通常使用される常温域で周囲温度が上昇するに伴って減少し、低温域で(R3+R4)/R4、高温域で1となる。その結果、駆動周波数は、低温域で略fc、高温域で略fhとなり、常温域でその間の周波数をとることになる。この低温域での駆動周波数の上限値fcは図13の(a)に示した共振周波数frより高い周波数であり、高温域での駆動周波数の下限値fhは図13の(a)に示したVCOの発振可能な最高周波数fmax よりも小さくしておく。
【0041】
上記常温域は、この発明に係る「所定の周囲温度範囲」に相当する。共振周波数frは「圧電トランスの昇圧比が最大となる周波数」に相当する。
【0042】
このようにして、所定の周囲温度範囲で周囲温度が低くなるほど管電流の目標値を増大させるように制御するとともに、所定の周囲温度範囲より低温域で管電流の目標値を、駆動周波数が圧電トランスの昇圧比が最大となる周波数(共振周波数fr)を下回らないための上限値を超えないように定め、周囲温度範囲より高温域で管電流の目標値を、所定の下限値を下回らないように定める。なお、この「所定の下限値」は、前述した高温時の電力効率低下の影響が、インバータ機能に問題を与えない範囲に選ばれる。
【0043】
以上のようにして、駆動周波数が共振周波数frを下回らないため、従来問題となり得た低温時での不点灯や、前述した駆動周波数の強制掃引によるちらつきの問題が緩和できる。また、高温時において駆動周波数が極端に高くならないため、駆動用トランジスタQ1,Q2のスイッチングがゼロボルトスイッチング状態から外れて、駆動用トランジスタQ1,Q2や圧電トランスPTの損失が急上昇するといった問題が緩和できる。
【0044】
図1においてインダクタL1,L2のインダクタンスは、圧電トランスPTの一次側容量との共振周波数が、図13の(a)に示した最適周波数fopt 近傍となるように定める。因みに、この最適周波数fopt でインバータの電力変換効率が最大となる。常温域における中心温度での駆動周波数は、通常、この最適周波数fopt 近傍になるように設計する。
【0045】
図1に示した管電流制御回路100を用いれば、そのRth,R3,R4の値を設定することにより、
▲1▼低温での管電流目標値増加が大きく、高温での管電流目標値減少が小さい。
【0046】
▲2▼低温での管電流目標値増加が小さく、高温での管電流目標値減少が大きい。
【0047】
▲3▼低温・高温での管電流目標値差が大きい。
【0048】
▲4▼低温・高温での管電流目標値差が小さい。
【0049】
等の各種設定が可能となる。すなわち周囲温度に対する管電流の目標値を設定する上での自由度が高いという特徴を備えている。
【0050】
さて、次に駆動電圧制御回路102の動作について説明する。
まず、ダイオードD1とコンデンサC1は整流平滑回路を構成し、圧電トランスPTの一次側駆動電圧を整流平滑する。抵抗R1,R2はその電圧を分圧し、コンパレータ15の非反転入力端子へ与える。このコンパレータ15の反転入力端子には基準電圧Vreflを入力しているため、非反転入力端子に入力される電圧がVreflより大きいか小さいか、すなわち一次側駆動電圧の波高値が基準値(目標値)より多いか少ないかでコンパレータ15の出力は正になったり負になったりする。積分器16はコンパレータ15の出力を積分(平滑化)して、短時間には急変しない所定の電圧信号としてコンパレータ17の反転入力端子へ入力する。
【0051】
発振器OSC1は三角波を出力する。コンパレータ17は、この発振器OSC1から出力された三角波と、積分器16から出力された電圧とを比較することによって、積分器16から出力される電圧に応じたデューティの矩形波信号を発生し、オアゲート18を介してチョッパ用トランジスタQ3のゲートへ出力する。この矩形波信号によってチョッパ用トランジスタQ3が駆動され、それに応じた駆動電圧が、Q1,Q2,L1,L2からなる駆動回路へ印加される。なお、ダイオードD2は、チョッパ用トランジスタQ3のオフ時にもインダクタL1,L2に流れる電流を連続させるためのフライホイールダイオードである。
【0052】
もし、一次側駆動電圧の波高値が何らかの理由で目標値より高くなった場合には、コンパレータ15の出力は正になる。そして、それが次々とそれまでの積分器16の出力に積算されていくため、積分器16の出力電圧は上昇する。そのため、コンパレータ17から出力される矩形波信号のデューティが小さくなり、チョッパ用トランジスタQ3の駆動のデューティも小さくなる。チョッパ用トランジスタQ3の駆動のデューティが小さくなると、Q1,Q2,L1,L2からなる駆動回路に印加される駆動電圧の平均値が低下するため、圧電トランスPTの一次側駆動電圧の波高値がしだいに低くなり、波高値が目標値まで戻ったところで安定化する。
【0053】
一次側駆動電圧の波高値が目標値より低くなった場合には、上記とは逆の動作で目標値に戻るように制御される。
【0054】
なお、駆動電圧制御回路102における発振器OSC1の発振周波数は、周波数制御駆動回路101におけるVCO13の周波数の二倍以上の周波数に設定しておく。
【0055】
図1においてバースト調光回路103は、120〜300Hz程度の比較的低周波の三角波信号を発生する発振器OSC2とコンパレータ19とから成る。コンパレータ19は、上記三角波信号と調光電圧Vcontとを比較し、その比較結果に基づきオアゲート18を介して、チョッパ用トランジスタQ3の動作を断続(チョッピング)する。このように、調光電圧Vcontでチョッピングのオンデューティ比を変えることによって冷陰極管の輝度を調整する。
【0056】
次に、第2の実施形態に係る冷陰極管用インバータについて、図3および図4を参照して説明する。
図3はその回路図である。ここで管電流制御回路100′、周波数制御駆動回路101、は図1に示したものと異なる。またバーストデューテイ比温度補正回路104を新たに設けている。その他の部分は図1に示したものと同様である。
【0057】
図3において管電流制御回路100′は基準電圧Vref2を抵抗R3,R4および負特性サーミスタRth1で分圧して、コンパレータ11の基準電圧として与えるように構成している。整流器10は管電流検出用抵抗Rdで検出された管電流に比例する電圧信号を整流し、コンパレータ11の非反転入力端子へ与える。このコンパレータ11から駆動制御回路14へ至るまでの回路部分の動作は図1に示したものと同様である。但し図3の例では、VCO13の出力信号を分周する分周回路20を途中に設けている。これは、VCO13の出力信号をチョッピング周波数信号として兼用するためである。すなわち、図1では、三角波信号を発生する発振器OSC1を専用に設けたが、この図3に示す例では、VCO13の出力信号をチョッピング回路の周波数信号として用いている。例えば分周回路20を二分周回路とすることによって、チョッピング周波数を駆動周波数の二倍にすることができる。
【0058】
図3に示した回路で、周囲温度が高くなればコンパレータ11の反転入力端子電圧が低下し、そのことによって管電流の目標値が低下する。第1の実施形態で述べたように、コンパレータ11の2つの入力端子間電位差が0になるように負帰還ループがかかるので、コンパレータ11の反転入力端子電圧に応じて駆動周波数が高くなり、管電流値が減少する。逆に、周囲温度が低くなれば駆動周波数が低くなり、管電流値が大きくなる。これにより、周囲温度の変動に応じた適切な駆動周波数で圧電トランスPTを駆動する。
【0059】
Rth1≒∞Ωとなる低温域では、コンパレータ11の反転入力端子電圧がVref2×R4/(R3+R4)より大きくならない。この飽和特性を利用して、第1の実施形態の場合と同様に、駆動周波数が共振周波数frを下回らないように管電流制御回路100′の回路定数を定める。
【0060】
また、R4とR10との並列抵抗値をRxで表すと、高温域(極端にはRth1≒0Ω)では、コンパレータ11の反転入力端子電圧がVref2×Rx/(R3+Rx)より小さくならない。この飽和特性を利用して、第1の実施形態の場合と同様に、駆動周波数が極端に高くならないようにする。
【0061】
バーストデューティ比温度補正回路104は、外部から印加される調光電圧Vcontおよび基準電圧Vref3を、抵抗R6,R7,R8,R9および負特性サーミスタRth2からなる抵抗回路で分圧する。バースト調光回路103は、バーストデューティ比温度補正回路からの出力電圧と、発振器OSC2からの三角波とをコンパレータ19で比較するようにしている。
【0062】
いま、常温域の中央温度(25°C)、且つVcont=3,0Vのときデューティ比が100%になるようにした例について図4を参照して説明する。
図4の(a)は周囲温度に対するバーストデューティ比の関係、(b)は周囲温度をパラメータとする、調光電圧Vcontに対するバーストデューティ比の変化を示す図、(c)は周囲温度と管電流との関係を示す図である。この例では、調光電圧Vcontを下げていくとバーストデューティ比は下がる。いま、図4の(b)に示すように、周囲温度25°Cにおいて、Vcont=3.0Vでデューティ比が100%、Vcont=0Vでデューティ比が20%になる。周囲温度が低下して、Rth2の抵抗値が大きくなれば、同じVcont電圧を印加しても、コンパレータ19に印加される電圧は高くなる。つまりバーストデューティ比が大きくなる。その結果、Vcont=0Vでのデューティ比は30%程度となる。すなわち低温ではバーストデューティ比が大きくなる。逆に、周囲温度が高くなると、その逆の作用でバーストデューティ比が小さくなる。
【0063】
なお、バーストデューティ比が小さくなりすぎると冷陰極管CFLが消灯するという問題が生じるので、抵抗R8をサーミスタRth2に直列接続することによって、たとえRth2=0Ωとなった場合でも、冷陰極管CFLが消灯しないだけのバーストデューティ比を確保するようにしている。
【0064】
上記バーストデューティ比は100%以上にはなり得ないため、図4の(a)に示したように、Vcont=3.0V(バーストデューティ比=100%の時)において、周囲温度が25°Cよりも高くなった時にのみバーストデューティ比が低下する。その結果、図4の(c)に示すように、管電流制御回路100′だけを使用した場合に比べて、高温域での管電流をより抑えることができる。そのため、例えば低温域での管電流を余り増大させずに、高温域での管電流の低下を大きくしたい場合に有効である。
【0065】
なお、バーストデューティ比温度補正回路104およびバースト調光回路103は管電流の平均値を制御する。これに対し、管電流制御回路100′および周波数制御駆動回路101が行う駆動周波数制御による管電流の制御は、管電流の波高値を検出して行う。したがって、両者の制御は独立している。例えば、高温時にバーストデューティ比が低下し、その結果、管電流の平均値が減少しても、それが起因となって、管電流制御回路100′および周波数制御駆動回路101の制御により駆動周波数が高くなることはない。
【0066】
次に、第3の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータについて、図5および図6を参照して説明する。
図5はその回路図である。ここで管電流制御回路100′は図3に示した管電流制御回路100′と同様である。周波数制御駆動回路101の構成も図3に示したものと基本的に同一である。但し、分周回路20は設けていない。駆動電圧制御回路102はコンパレータ15の非反転入力端子に、基準電圧Vref1を抵抗R6,R7およびダイオードD3,D4で分圧して入力している点で、図1および図3とは異なる。
【0067】
前述したように駆動電圧制御回路102は、コンパレータ15の二入力電圧が一致するように負帰還制御されるので、コンパレータ15の反転入力端子に印加される電圧が変動すると、それに応じて駆動回路への入力電圧が変化する。ここで、ダイオードD3,D4の順方向降下電圧Vfは負の温度依存性をもっている。通常、ダイオード1個当たり−2.0〜−2.5mV/℃であるため、この例のようにダイオードを2つ直列接続した場合には、−4.0〜−5mV/℃程度の温度特性となる。このため、コンパレータ15の反転入力端子電圧は、低温になるほど大きくなり、高温になるほど小さくなる。この作用により、駆動回路への入力電圧は駆動電圧制御回路102の動作によって、低温時には高く、高温時には低くなる。これにより、低温になるほど圧電トランスPTの駆動周波数をあまり下げなくても管電流を増加させることができる。逆に、高温になるほど駆動周波数をあまり高くしなくても管電流を減少させることができる。
【0068】
図6は、管電流制御回路100′による周囲温度対駆動周波数の特性と、駆動電圧制御回路102を併用した場合の周囲温度対駆動周波数の特性とをそれぞれ示している。このように周囲温度によって駆動回路への入力電圧を制御する駆動電圧制御回路を併用することによって、周囲温度変化による駆動周波数の変動幅を小さくすることができる。そのため、周囲温度が変化し、それに応じて管電流値が変化しても、駆動周波数を変換効率の高いfopt の近傍に維持することができる。
【0069】
このようにして、低温時に駆動周波数が共振周波数frを下回ることによる問題および高温時に駆動周波数が高くなりすぎることによる問題を緩和するとともに、周囲温度に係わらず常にインバータの変換効率を高く維持することができる。
【0070】
なお、図5に示した例では、駆動電圧制御回路102の出力電圧に温度依存性を持たせるために、2個のダイオードを用いたが、必要な温度特性に合わせてダイオードの数を変えたり、ダイオードの代わりに負特性サーミスタ等の感温素子を用いてもよい。
【0071】
次に、第4の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータについて、図7および図8を参照して説明する。
図7はその回路図である。駆動電圧制御回路102以外は図5に示したものと同様である。図5に示した例では、圧電トランスPTの一次側駆動電圧を整流し、その分圧電圧をコンパレータ15に帰還させていたが、この図7に示す例では、駆動電圧制御回路102の出力電圧、すなわちチョッピングした矩形波電圧そのものを、抵抗R1,R2で分圧し、コンデンサC1で平滑した電圧を帰還させている。
【0072】
図8の(a)は、圧電トランスPTの一次側静電容量の温度依存性を示している。この圧電トランスPTは、図8の(a)に示すように、その一次側静電容量が正の温度依存性を持っている。すなわち、この圧電インバータを用いる周囲温度範囲においては、圧電トランスPTの一次側容量は、温度が高くなるほど増大する。
【0073】
図8の(b)は、駆動電圧制御回路の出力電圧(駆動回路への入力電圧)が一定である時の、圧電トランスへの一次側駆動電圧(駆動用トランジスタQ1,Q2のドレイン−ソース間電圧Vds)の波形である。高温になるほど、圧電トランスPTの一次側容量が増大するため、インダクタL1,L2と圧電トランスPTの一次側容量のキャパシタンスとで定まる共振周波数が低くなる。そのため、図8の(b)に示すように、半波正弦波状の共振波形の幅が広くなると同時に共振波形の波高値が低くなる。逆に、低温になると、圧電トランスPTの一次側容量が減少し、共振周波数が高くなるため、共振波形の幅が狭くなる。
【0074】
駆動電圧制御回路102は、その出力電圧の平均電圧が一定になるように制御するので、上記共振波形の幅が広がると同時に、その波高値は低下し、逆に時間幅が狭くなるにともない波高値は高くなる。このように圧電トランスPTの一次側駆動電圧を検出するのではなく、駆動電圧制御回路の出力電圧を検出して、その平均値を一定にするようにしたことにより、圧電トランスPTの一次側駆動電圧の波高値が低温で高く、高温で低くなる。
【0075】
図8の(c)はその結果を示している。この作用により、低温時に駆動周波数が共振周波数frを下回ることによる問題および高温時に駆動周波数が高くなりすぎることによる問題が緩和できる。
【0076】
この第4の実施形態では、駆動電圧制御回路102の出力電圧の温度特性を任意に設定できないという点で、第3の実施形態の場合より自由度が低いが、図5に示したような感温検知素子としてのダイオードD3,D4が不要になるため、回路全体が簡素化できるという効果を奏する。
【0077】
なお、図7に示した例では、管電流制御回路100′を設けたことによって、第1〜第3の実施形態の場合と同様に、周囲温度に応じて駆動周波数も制御するようにしたが、コンパレータ11の反転入力端子に一定の基準電圧を与えるようにして、駆動電圧制御回路102にのみによって、周囲温度に応じた制御を行うようにしてもよい。
【0078】
次に、第5の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの構成を図9を参照して説明する。
この第5の実施形態では、準E級駆動回路を用いないで、駆動用トランジスタQ1,Q2からなるハーフブリッジ駆動回路で圧電トランスを駆動する。インダクタL3,コンデンサC2による共振回路は、Ql、Q2からなるハーフブリッジ駆動回路の出力電圧から高調波成分を除去し、略正弦波電圧を圧電トランスPTに入力する。この時、圧電トランスPTの入力容量Cinと外付けコンデンサC2との合成容量と、インダクタL3のインダクタンスとで決まる共振周波数が、前記fopt 近傍になるように、L3,C2の値を設定する。
【0079】
圧電トランスPTの出力は冷陰極管CFLのホット端子に接続していて、冷陰極管のコールド端子は管電流検出抵抗Rdに接続している。
【0080】
管電流制御回路100′の作用は図7に示したものと同様である。すなわち、管電流制御回路100′は、基準電圧Vref2を抵抗R3,R4,R5、および負特性サーミスタRthlを用いて分圧し、その分圧電圧をコンパレータ11の反転入力端子へ与えることによって、管電流の目標値を決める。
【0081】
周波数制御駆動回路101において、整流器10は、Rdで検出された電圧信号を整流し、コンパレータ11の非反転入力端子に与える。積分器12は、コンパレータ11の出力信号を積分(平滑化)してVCO13に与える。VCO13は、積分器12から与えられた電圧に応じて周波数で発振し、コンパレータ17の非反転入力端子へ与える。
【0082】
駆動電圧制御回路102はQ1,Q2からなるハーフブリッジ駆動回路の駆動信号を生成する。ダイオードD1はハーフブリッジ駆動回路の中点電圧を整流する。抵抗R1,R2、コンデンサC1は、その整流電圧を分圧するとともに、平滑し、コンパレータ15の非反転入力端子へ与える。
【0083】
抵抗R11,R12,R13,負特性サーミスタRth3は、基準電圧Vref1を分圧し、コンパレータ15の反転入力端子に入力する。積分器16は、コンパレータ15の出力を積分(平滑化)し、その電圧信号をコンパレータ17の反転入力端子へ与える。コンパレータ17は、その出力電圧信号をオアゲート18へ与える。
【0084】
バーストデューティ比温度補正回路104およびバースト調光回路103の構成は図3に示した対応部分と同様である。すなわち、バースト調光回路103は、OSC2の出力とバーストデューティー比温度補正回路104との比較結果を出力する。
【0085】
バースト調光回路103の出力およびコンパレータ17の出力はオアゲート18に入力される。デッドタイム生成回路21は、オアゲート18の出力信号を基に駆動用トランジスタQ1,Q2を駆動する。
【0086】
この図9に示した冷陰極管用圧電インバータの作用は次のとおりである。
実施例1〜4と同様に、本実施例においても、入力電圧Vinの変化に応じて駆動電圧制御回路の駆動デューティを変えることで、圧電トランスPTの駆動電圧を一定に保つ。また、それと駆動周波数を制御することにより管電流を所望の値に制御する。さらに、調光電圧Vcontに応じてバーストデューティを変化させ、冷陰極管の輝度を調光する。
【0087】
管電流制御回路100′および周波数制御駆動回路101は、実施例2,3,4と同様に動作する。すなわち管電流を検出・整流した電圧が管電流制御回路100′の出力電圧に一致するように駆動周波数を変えることにより、管電流を制御する。高温になると管電流が減少し、低温になると管電流が増加し、しかもその増減がある値以上に増減しないように飽和特性を持っていることは前述の各実施形態の場合と同様である。
【0088】
これにより、低温時の輝度低下を抑制しながら、駆動周波数が圧電トランスPTの共振周波数frを下回るという不具合を抑制する。また、高温時に、目標管電流が小さくなり過ぎることによる問題、すなわち駆動周波数がfopt からずっと高くなることにより圧電トランスの効率が低下するという問題を解消する。
【0089】
なお、この第5の実施形態に示したハーフブリッジ駆動回路による場合、準E級駆動回路のように高温時にゼロボルトスイッチ状態とはならないため、サージ電流が流れて損失が増えるという問題は生じない。
【0090】
バースト調光回路103、およびバーストデューティ比温度補正回路104は第2の実施形態の場合と同様の働きをする。つまり低温時の管電流増加をあまり大きくせず、高温時に管電流を大きく減少させる。
【0091】
駆動電圧制御回路102において、ハーフブリッジ駆動回路の中点電圧の平均値は圧電トランスPTの駆動電圧にほぼ比例する。このため、この電圧を所望の値に制御することにより、圧電トランスPTの駆動電圧を制御する。
【0092】
コンパレータ15の反転入力端子電圧は、高温では低く、低温では高くなるが、その電圧には上限値および下限値がある。すなわち飽和特性を持っている。駆動電圧制御回路102では、コンパレータ15の両入力電圧が一致するように負帰還がかかるため、ハーフブリッジ駆動回路の中点電圧に比例する圧電トランスPTの駆動電圧は、高温で低くなり、低温で高くなる。つまり第3の実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。これにより、低温域・高温域のいずれにおいても、駆動周波数がfopt からあまり大きく外れないようにでき、インバータの変換効率の低下が抑制できる。
【0093】
駆動電圧制御回路102内のデッドタイム生成回路21は、駆動用トランジスタQ1,Q2が同時にONして貫通電流が流れることを防いでいる。すなわち、Q1,Q2には立上り・立下りの遅れ時間があり、且つそれがQ1とQ2とでばらつきがある。そこでデッドタイム生成回路21が、非常に短い時間(Q1,Q2の立上り・立下り時間よりも少し長い時間)だけ、Q1,Q2が共にOFFするような時間(デッドタイム)を生成することにより、Q1,Q2が同時にONする時間を無くし、VinがQ1,Q2を通して接地されるのを防止している。
【0094】
なお、以上に示した各実施形態では、プッシュプル準E級駆動回路またはハーフブリッジ駆動回路を用いた例を示したが、その他の駆動回路、例えばシングルエンドE級駆動回路やフルブリッジ駆動回路にも同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。
【0095】
【発明の効果】
この発明によれば、所定の周囲温度範囲より低温域で、駆動周波数が共振周波数frを下回ることによる消灯やちらつきの問題、および高温域で駆動周波数が高くなりすぎることによる電力変換効率の低下の問題が緩和できる。
【0096】
また、この発明によれば、周囲温度が高くなるほどデューティ比が小さくなり、且つ高温域でデューティ比が一定値以下に下がらないように駆動回路への入力電圧を断続して、冷陰極管の輝度を調光するバースト調光回路を備えたことにより、駆動周波数の制御だけによる場合に比べて、高温域での管電流をより抑えることができる。そのため、例えば低温域での管電流を余り増大させずに、高温域での管電流の低下を大きくすることができる。
【0097】
また、この発明によれば、周囲温度が高くなるほど圧電トランスのー次側駆動電圧が低くなるように駆動回路への入力電圧を低くする駆動電圧制御回路をも設けたことにより、高温域で駆動信号の周波数が高くなりすぎたり、低温域で駆動信号の周波数が低くなりすぎることによる問題がより緩和できる。
【0098】
また、この発明によれば、駆動回路への入力電圧の平均値を検出して、該平均値が略一定になるように駆動回路への入力電圧を制御する駆動電圧制御回路を備え、圧電トランスとして一次側静電容量が正の温度依存性を有する圧電トランスを用いることにより、高温時に電力変換効率が悪化する問題が緩和できる。
【0099】
また、この発明の冷陰極管用圧電インバータは、圧電トランスの一次側静電容量が正の温度依存性を有する圧電トランスを用いるとともに、管電流の目標値が所定周囲温度範囲内で、周囲温度が低くなるほど増大させる管電流制御回路を設けることにより上記高温時および低温時における問題がより緩和できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの回路図
【図2】同冷陰極管用圧電インバータの管電流目標値の係数と駆動周波数の周囲温度に対する変化を示す図
【図3】第2の実施形態に係る冷陰極管圧電インバータの回路図
【図4】同冷陰極管用圧電インバータの各種特性を示す図
【図5】第3の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの回路図
【図6】周囲温度に対する駆動周波数の変化の例を示す図
【図7】第4の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの回路図
【図8】同冷陰極管用圧電インバータの各種特性を示す図
【図9】第5の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの回路図
【図10】冷陰極管の温度に対する輝度の特性例を示す図
【図11】従来の準E級駆動回路とその波形図
【図12】駆動周波数の変化による共振波形の変化を示す図
【図13】圧電トランス昇圧比の周波数特性を示す図
【符号の説明】
11,15,17,19−コンパレータ
Q1,Q2−駆動用トランジスタ
Q3−チョッパ用トランジスタ
PT−圧電トランス
CFL−冷陰極管
Rth,Rth1,Rth2,Rth3−負特性サーミスタ
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶ディスプレイ等の表示装置のバックライト等として用いられる冷陰極管を駆動する冷陰極管用圧電インバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧電トランスを用いた冷陰極管用圧電インバータとして、▲1▼特開平9−107684が開示されている。この公報▲1▼には、駆動回路に設けたインダクタと圧電トランスの一次側静電容量(以下単に「一次側容量」という。)との共振を利用した準E級駆動回路が示されている。
【0003】
液晶ディスプレイのバックライト等に用いられる冷陰極管は、その輝度が一定に保たれるように制御する必要がある。そのため、公報▲1▼に示されているように、管電流が一定となるような制御が行われる。
【0004】
ところが、冷陰極管の輝度は、管電流だけではなく周囲温度にも依存する。図10はその例を示している。この図に示すように、冷陰極管の輝度は、通常、周囲温度40〜50℃で最大輝度になるように設計されている。そのため、周囲温度(冷陰極管の温度)が低い時に液晶ディスプレイの画面が暗くて見にくくなる。逆に、周囲温度(冷陰極管の温度)が高い時には、画面表示が白色化したり、冷陰極管用圧電インバータや液晶パネル自体の温度が過上昇するという問題が生じる。
【0005】
そこで、冷陰極管輝度の温度特性を補償する技術として▲2▼特開昭61−39491、▲3▼特開平5−53522、▲4▼特開2000−150191、▲5▼特開2000−243586が開示されている。
【0006】
公報▲2▼▲3▼の冷陰極管用インバータには、インバータ回路の前段にシリーズレギュレータ(ドロッパ)を設けて、インバータ回路への入力電源電圧を変化させて管電流を変化させることによって、冷陰極管の輝度の温度依存性を補償するようにした構成が示されている。
【0007】
公報▲4▼▲5▼の冷陰極管用圧電インバータには、管電流の目標値を温度に応じて制御することによって、周囲温度の変化に係わらず略一定の輝度で点灯させるようにした構成が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のとおり、冷陰極管の輝度は、管電流が同じであっても周囲温度が低いと低下し、周囲温度が高いと上昇する。そのため、周囲温度の変化に関わらず一定輝度を保つためには、周囲温度によって管電流の目標値を変える制御を行う必要がある。すなわち、低温時には管電流の目標値を高くすることによって、実際に管電流を増大させ、高温時には管電流の目標値を低くすることによって、実際に管電流を減少させればよい。
【0009】
ところが、圧電トランスを用いたインバータの場合には、以降に述べるように圧電トランスの特性上、単純に上述の制御を行うことが困難になるという問題があった。
【0010】
図13は圧電トランス昇圧比の周波数特性を示している。ここで、fmin ,fmax は周波数制御可変範囲の下限値と上限値である。特に、図13の(a)は、負荷インピーダンス一定・周囲温度一定の下での特性を示している。ここで、圧電トランス昇圧比が最大になる周波数frを、この発明では圧電トランスの「共振周波数」という。公報▲1▼に示されているように、圧電インバータでは、図13の(a)に示した圧電トランスの昇圧比−周波数特性のカーブの右肩部分(圧電トランスの共振周波数よりも高い周波数領域)の特性を利用して管電流の制御を行う方法が一般に用いられている。
【0011】
例えば、図13(a)のfopt の周波数で圧電トランスを駆動していたとする、その時の圧電トランスの昇圧比はGopt となっている。ここで何らかの外乱によって管電流が減少した場合には、駆動周波数をfopt より低くし、圧電トランスの昇圧比をGopt より大きくする。このことにより管電流を増大方向に制御して、上記減少分を相殺する。逆に、管電流が増大した場合には、駆動周波数を高くすることによって管電流を減少方向に制御して、上記増大分を相殺する。このように、圧電トランスの昇圧比周波数特性を利用して、駆動周波数の制御によって、周囲温度に関わらず管電流を略一定に保つ制御のことを、以下「周波数制御」という。
【0012】
まず、公報▲4▼に示された圧電インバータを極低温で動作させた場合の問題について説明する。
周囲温度の低下にともない、上記周波数制御によって駆動周波数は低下するが、周囲温度が極端に低くなって、駆動周波数が共振周波数frを下回ったとすると、駆動周波数の変化に対する圧電トランスの昇圧比の変化が逆特性となり、正帰還制御がかかってしまう。その結果、管電流が上昇することなく駆動周波数が急激に低下し、発振器の発振可能な最低周波数fmin に張りついてしまう。すなわち制御不能に陥り、冷陰極管は消灯してしまう。
【0013】
このことを詳細に述べると次のとおりである。
今、上記周波数制御により駆動周波数が共振周波数frを下回ると、圧電トランスの昇圧比が必要な値になるまでに低下していまい、管電流が減少方向に転じる。このとき、管電流はその目標値に未だ達しないため、上記周波数制御の作用により、駆動周波数が更に低下する。すなわち、負帰還動作することなく、駆動周波数は、発振器の発振可能な最低周波数fmin にまで低下してしまう。
【0014】
ところで、圧電トランスには、図13の(c)に示すように、周囲温度が低くなるほど昇圧比が低下するという温度依存性があるため、管電流を増すために駆動周波数を低くする際に圧電トランス昇圧比の低下分も含めて制御回路は駆動周波数を更に下げようとする。その上、図13の(b)に示すように、圧電トランスは管電流が大きくなるほど昇圧比が低下するという特性もあるため、上記の周波数制御によって管電流が増大し始めると、昇圧比が更に低下して、制御回路は駆動周波数を更に下げようとする。したがって、周囲温度が低下して、駆動周波数が共振周波数frに近づくに伴って、圧電トランスの昇圧比特性の山の高さが低くなり、駆動周波数が急速に低下する。言い換えると、周囲温度の低下によって駆動周波数が共振周波数frを下回ると、駆動周波数が低い方向へ容易に引き込まれてしまう。
【0015】
圧電インバータにおいて、駆動周波数がfmin に達すると、それを検知して駆動周波数を最高周波数fmax までジャンプさせて、再度周波数掃引を始める(強制掃引する)ように回路を構成すれは、冷陰極管が消灯したままになるという不都合は解消できる。しかし、駆動周波数がfmin とfmax を往復し、それにともない管電流が増減するので、冷陰極管のちらつきが問題となる。
【0016】
これに対し、公報▲2▼▲3▼の冷陰極管用インバータでは、管電流の目標値が制御不能なほどに大きく設定されたとしても、管電流がその目標値に達しないだけのことであり、冷陰極管が消灯したり、ちらついたりすることはない。すなわち、上述の問題は巻線型インバータでは起こらない、周波数制御を行う制御回路を備えた圧電インバータ特有の問題である。
【0017】
次に、圧電インバータを高温で動作させた場合の問題について説明する。
ここで、公報▲1▼▲4▼に示されているように、駆動回路に設けられたインダクタと圧電トランスの一次側容量との共振を利用した準E級駆動回路の例を示す。図11の(a)はその回路図、(b)はその各部の波形図である。この例では、駆動用トランジスタQ1,Q2のゲートに、信号VG1,VG2が交互に加えられる。Q1,Q2のオンの期間にVccからインダクタL1,L2にエネルギが蓄えられ、Q1,Q2のオフの期間にインダクタL1,L2と圧電トランスPTの一次側容量との共振による半波正弦波状の駆動波形が圧電トランスPTに加わる。準E級駆動回路は、プッシュプル駆動により圧電トランスを略正弦波で駆動できるため、圧電トランスPTでの損失が少ない。また、駆動用トランジスタQ1,Q2をゼロボルトスイッチングできることから、高効率の駆動が実現できる。
【0018】
この準E級駆動回路で周波数制御を行い、周囲温度が次第に上昇し、周波数制御に伴って管電流が減少していった場合を考える。
まず、周囲温度が高いと、所定の輝度を保つために管電流の目標値が低く設定され、周波数制御によって圧電トランスの駆動周波数が高くなる。しかし、インダクタL1,L2のインダクタンスと圧電トランスPTの一次側容量とで定まる共振周波数は駆動周波数とは無関係である。すなわち、この共振周波数は基本的に変わらない。
【0019】
図12は駆動周波数の変化に伴う駆動用トランジスタのドレイン・ソース間電圧Vdsの波形変化を示している。(a)は、駆動周波数がfopt であるときのVdsの波形、(b)は、駆動周波数がfopt より高くなったときのVdsの波形である。このように共振周波数が変わらないまま駆動周波数が最適周波数fopt より高くなると、ドレイン・ソース間電圧Vdsが0に戻る前に駆動用トランジスタがターンオンしてしまうため、ゼロボルトスイッチングできなくなり、電力変換効率が低下するという問題が生じる。
【0020】
一方の駆動用トランジスタQ1またはQ2のVdsがゼロボルトに達するまでに、他方の駆動用トランジスタQ2またはQ1がオンすると、圧電トランスPTの一次側容量に溜まったエネルギがサージ電流として駆動用トランジスタQ1,Q2や圧電トランスPTに流れる。ここで圧電トランスPTの一次側容量をCin、駆動用トランジスタQ1またはQ2がオンする直前の圧電トランスの一次側電極電圧をVcin とすると、サージ電流が流れることによりCin・Vcin2/2のエネルギが一瞬の間に失われる。このサージ電流による損失のために、駆動用トランジスタQ1,Q2や圧電トランスPTが過剰に温度上昇してしまう。
【0021】
しかも、今度は周囲温度が低い場合と反対の理由で、周囲温度が上がると昇圧比が上昇して、管電流を目標値まで減少させるための駆動周波数はますます高くなるので、周囲温度の上昇に伴って電力変換効率は急激に悪化する。
【0022】
更にそれどころか、圧電トランスPTの一次側容量には一般に正の温度依存性があり、周囲温度が高くなるほど増大する傾向があるため、周囲温度の上昇に伴って共振周波数が高くなり、駆動周波数と共振周波数との差がますます大きくなる。その結果、電力変換効率はなおさら急激に悪化する。
【0023】
この高温時における問題も巻線型インバータでは起こらない、圧電インバータ特有の問題である。
【0024】
この発明の目的は、上記低温時の問題および高温時の問題を解消して、広い温度範囲に亘って安定動作する冷陰極管用圧電インバータを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
この発明の冷陰極管用圧電インバータは、冷陰極管に流れる管電流の値が所定の目標値に近づくように圧電トランスへの駆動信号の周波数を変化させる周波数制御駆動回路と、所定の周囲温度範囲で周囲温度が低くなるほど管電流の目標値を増大させるように制御するとともに、所定の周囲温度範囲より低温域で管電流の目標値を、所定の上限値を超えないように定め、所定の周囲温度範囲より高温域で管電流の目標値を、所定の下限値を下回らないように定める管電流制御回路とを備える。すなわち、駆動信号の周波数が圧電トランスの昇圧比最大となる周波数を下回らないようにするための上限値を「所定の上限値」とする。
【0026】
また、この発明の冷陰極管用圧電インバータは、周囲温度が高くなるほどデューティ比が小さくなり、且つ高温域でデューティ比が一定値以下に下がらないように前記駆動回路への入力電圧を断続して、冷陰極管の輝度を調光するバースト調光回路を備える。
【0027】
また、この発明の冷陰極管用圧電インバータは、冷陰極管に流れる管電流の値が所定の目標値に近づくように前記駆動信号の周波数を変化させる周波数制御駆動回路と、所定の周囲温度範囲で周囲温度が低くなるほど管電流の目標値を増大させる管電流制御回路と、周囲温度が高くなるほど圧電トランスのー次側駆動電圧が低くなるように駆動回路への入力電圧を低くする駆動電圧制御回路とを備える。
【0028】
また、この発明の圧電インバータは、冷陰極管に流れる管電流の値が所定の目標値に近づくように圧電トランスへの駆動信号の周波数を変化させる周波数制御駆動回路と、駆動回路への入力電圧の平均値を検出して、該平均値が略一定になるように駆動回路への入力電圧を制御する駆動電圧制御回路とを備え、圧電トランスとして一次側静電容量が正の温度依存性を有する圧電トランスを用いる。
【0029】
これにより、圧電トランスの駆動用トランジスタに直列接続したインダクタと圧電トランスの一次側静電容量とによって定まる共振周波数を周囲温度によって変化させて、周囲温度が高くなるほど圧電トランスの一次側駆動電圧の波高値が低くなるようにする。
【0030】
また、この発明の冷陰極管用圧電インバータは、圧電トランスの一次側静電容量が正の温度依存性を有する圧電トランスを用いるとともに、管電流の目標値が所定周囲温度範囲内で、周囲温度が低くなるほど増大させる管電流制御回路を備える。これにより前記高温時および低温時における問題の発生をより確実に抑える。
【0031】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの構成を図1および図2を参照して説明する。
図1は冷陰極管用圧電インバータの回路図である。ここでPTは複数の圧電板を積層するとともに2つの一次側電極と1つの二次側電極を設けたローゼン型圧電トランスである。それぞれNチャンネルFETである2つの駆動用トランジスタQ1,Q2と、そのドレインに接続したインダクタL1,L2は、圧電トランスPTの駆動回路を構成している。この駆動回路が、本発明に係る「駆動回路」に相当する。
【0032】
管電流制御回路100は、冷陰極管CFLに流れる管電流に比例した電圧信号を入力するとともに、その電圧信号を周囲温度に応じて調整して出力する。周波数制御駆動回路101は、管電流制御回路100からの電圧信号を入力して、それに応じた周波数で駆動用トランジスタQ1,Q2を駆動する。つまり管電流制御回路100から出力される電圧信号が一定になるように駆動周波数を調整するのであるが、その駆動周波数は周囲温度などにより変動して一定ではない。駆動電圧制御回路102は、圧電トランスPTへの一次側駆動電圧を検出して、そのピーク電圧が一定となるように、駆動回路への入力電圧を制御する。バースト調光回路103は、駆動電圧制御回路102のチョッパ回路部分のオンデューティ比を制御することによって冷陰極管CFLの輝度を調整する。
【0033】
上記駆動回路のQ1,Q2は、駆動制御回路14の出力によって交互にオンオフして圧電トランスPTを準E級駆動する。これにより、圧電トランスPTの二次側電極からは昇圧された略正弦波状の高電圧が出力される。CFLは冷陰極管であり、圧電トランスPTの二次側電極は冷陰極管CFLのホット端子に接続していて、冷陰極管CFLのコールド端子を管電流検出用の抵抗Rdを介して接地している。
【0034】
周波数制御駆動回路101の動作は次のとおりである。
【0035】
まず、抵抗Rdの両端には管電流に1対1で対応する電圧が発生し、これが管電流制御回路100と整流器10を介して直流電圧信号に変換され、コンパレータ11の非反転入力端子に入力される。コンパレータ11の反転入力端子には基準電圧Vref2が入力されているため、反転入力端子に入力される電圧がVref2より大きいか小さいか、すなわち管電流が基準値(目標値)より多いか少ないかでコンパレータ11の出力は正になったり負になったりする。積分器12はコンパレータ11の出力を積分(平滑化)して、短時間には急変しない所定の電圧信号としてVCO13に入力する。駆動用トランジスタQ1、Q2の駆動周波数はVCO13の発振周波数により定まり、VCO13の発振周波数は積分器12から入力される制御電圧により定まる。
【0036】
もし、管電流が何らかの理由で目標値より多くなった場合には、コンパレータ11の出力は正になる。そして、それが次々とそれまでの積分器12の出力に積算されていくため、積分器12の出力電圧が上昇する。そのため、VCO13の発振周波数も上昇し、駆動周波数が上昇する。駆動周波数が上昇すると、圧電トランスPTの昇圧比が低下するので管電流が減少し、管電流が目標値まで戻ったところで安定化する。
【0037】
管電流が目標値より少なくなった場合には、上記とは逆の動作で目標値に戻るように制御される。
【0038】
このように、駆動用トランジスタQ1,Q2、インダクタL1,L2による駆動回路、圧電トランスPT、冷陰極管CFL、管電流制御回路100および周波数制御駆動回路101は、管電流を目標値に保つための負帰還ループを構成している。
【0039】
次に、周囲温度が変動したときの、管電流変化について述べる。
管電流制御回路100のRth,R3,R4の抵抗値は管電流検出抵抗Rdの抵抗値より十分大きいとする。まず、極端に高温になった場合を考えると、Rthの抵抗値がR3,R4に比べて十分小さくなる。そのため、Rdで検出された電圧信号は、そのまま周波数制御駆動回路101へ与えられる。次に、極端に低温になった場合を考えると、Rthの抵抗値がR3,R4に比べて十分大きくなる。そのため、Rdで変換された電圧信号は、R4/(R3+R4)倍に小さくなって、周波数制御駆動回路101へ与えられる。すなわち管電流の目標値が、高温時を基準とした場合に(R3+R4)/R4倍だけ大きくなる。周波数制御駆動回路101は、その入力信号の整流電圧が基準電圧Vref2と一致するように上記負帰還ループを制御するため、高温時に比べて、管電流が(R3+R4)/R4倍だけ大きくなる。
【0040】
ここで管電流の目標値の係数の温度特性およびそれによる駆動信号の周波数(以下「駆動周波数」という)の温度特性を図2に示す。
管電流の目標値の係数は、通常使用される常温域で周囲温度が上昇するに伴って減少し、低温域で(R3+R4)/R4、高温域で1となる。その結果、駆動周波数は、低温域で略fc、高温域で略fhとなり、常温域でその間の周波数をとることになる。この低温域での駆動周波数の上限値fcは図13の(a)に示した共振周波数frより高い周波数であり、高温域での駆動周波数の下限値fhは図13の(a)に示したVCOの発振可能な最高周波数fmax よりも小さくしておく。
【0041】
上記常温域は、この発明に係る「所定の周囲温度範囲」に相当する。共振周波数frは「圧電トランスの昇圧比が最大となる周波数」に相当する。
【0042】
このようにして、所定の周囲温度範囲で周囲温度が低くなるほど管電流の目標値を増大させるように制御するとともに、所定の周囲温度範囲より低温域で管電流の目標値を、駆動周波数が圧電トランスの昇圧比が最大となる周波数(共振周波数fr)を下回らないための上限値を超えないように定め、周囲温度範囲より高温域で管電流の目標値を、所定の下限値を下回らないように定める。なお、この「所定の下限値」は、前述した高温時の電力効率低下の影響が、インバータ機能に問題を与えない範囲に選ばれる。
【0043】
以上のようにして、駆動周波数が共振周波数frを下回らないため、従来問題となり得た低温時での不点灯や、前述した駆動周波数の強制掃引によるちらつきの問題が緩和できる。また、高温時において駆動周波数が極端に高くならないため、駆動用トランジスタQ1,Q2のスイッチングがゼロボルトスイッチング状態から外れて、駆動用トランジスタQ1,Q2や圧電トランスPTの損失が急上昇するといった問題が緩和できる。
【0044】
図1においてインダクタL1,L2のインダクタンスは、圧電トランスPTの一次側容量との共振周波数が、図13の(a)に示した最適周波数fopt 近傍となるように定める。因みに、この最適周波数fopt でインバータの電力変換効率が最大となる。常温域における中心温度での駆動周波数は、通常、この最適周波数fopt 近傍になるように設計する。
【0045】
図1に示した管電流制御回路100を用いれば、そのRth,R3,R4の値を設定することにより、
▲1▼低温での管電流目標値増加が大きく、高温での管電流目標値減少が小さい。
【0046】
▲2▼低温での管電流目標値増加が小さく、高温での管電流目標値減少が大きい。
【0047】
▲3▼低温・高温での管電流目標値差が大きい。
【0048】
▲4▼低温・高温での管電流目標値差が小さい。
【0049】
等の各種設定が可能となる。すなわち周囲温度に対する管電流の目標値を設定する上での自由度が高いという特徴を備えている。
【0050】
さて、次に駆動電圧制御回路102の動作について説明する。
まず、ダイオードD1とコンデンサC1は整流平滑回路を構成し、圧電トランスPTの一次側駆動電圧を整流平滑する。抵抗R1,R2はその電圧を分圧し、コンパレータ15の非反転入力端子へ与える。このコンパレータ15の反転入力端子には基準電圧Vreflを入力しているため、非反転入力端子に入力される電圧がVreflより大きいか小さいか、すなわち一次側駆動電圧の波高値が基準値(目標値)より多いか少ないかでコンパレータ15の出力は正になったり負になったりする。積分器16はコンパレータ15の出力を積分(平滑化)して、短時間には急変しない所定の電圧信号としてコンパレータ17の反転入力端子へ入力する。
【0051】
発振器OSC1は三角波を出力する。コンパレータ17は、この発振器OSC1から出力された三角波と、積分器16から出力された電圧とを比較することによって、積分器16から出力される電圧に応じたデューティの矩形波信号を発生し、オアゲート18を介してチョッパ用トランジスタQ3のゲートへ出力する。この矩形波信号によってチョッパ用トランジスタQ3が駆動され、それに応じた駆動電圧が、Q1,Q2,L1,L2からなる駆動回路へ印加される。なお、ダイオードD2は、チョッパ用トランジスタQ3のオフ時にもインダクタL1,L2に流れる電流を連続させるためのフライホイールダイオードである。
【0052】
もし、一次側駆動電圧の波高値が何らかの理由で目標値より高くなった場合には、コンパレータ15の出力は正になる。そして、それが次々とそれまでの積分器16の出力に積算されていくため、積分器16の出力電圧は上昇する。そのため、コンパレータ17から出力される矩形波信号のデューティが小さくなり、チョッパ用トランジスタQ3の駆動のデューティも小さくなる。チョッパ用トランジスタQ3の駆動のデューティが小さくなると、Q1,Q2,L1,L2からなる駆動回路に印加される駆動電圧の平均値が低下するため、圧電トランスPTの一次側駆動電圧の波高値がしだいに低くなり、波高値が目標値まで戻ったところで安定化する。
【0053】
一次側駆動電圧の波高値が目標値より低くなった場合には、上記とは逆の動作で目標値に戻るように制御される。
【0054】
なお、駆動電圧制御回路102における発振器OSC1の発振周波数は、周波数制御駆動回路101におけるVCO13の周波数の二倍以上の周波数に設定しておく。
【0055】
図1においてバースト調光回路103は、120〜300Hz程度の比較的低周波の三角波信号を発生する発振器OSC2とコンパレータ19とから成る。コンパレータ19は、上記三角波信号と調光電圧Vcontとを比較し、その比較結果に基づきオアゲート18を介して、チョッパ用トランジスタQ3の動作を断続(チョッピング)する。このように、調光電圧Vcontでチョッピングのオンデューティ比を変えることによって冷陰極管の輝度を調整する。
【0056】
次に、第2の実施形態に係る冷陰極管用インバータについて、図3および図4を参照して説明する。
図3はその回路図である。ここで管電流制御回路100′、周波数制御駆動回路101、は図1に示したものと異なる。またバーストデューテイ比温度補正回路104を新たに設けている。その他の部分は図1に示したものと同様である。
【0057】
図3において管電流制御回路100′は基準電圧Vref2を抵抗R3,R4および負特性サーミスタRth1で分圧して、コンパレータ11の基準電圧として与えるように構成している。整流器10は管電流検出用抵抗Rdで検出された管電流に比例する電圧信号を整流し、コンパレータ11の非反転入力端子へ与える。このコンパレータ11から駆動制御回路14へ至るまでの回路部分の動作は図1に示したものと同様である。但し図3の例では、VCO13の出力信号を分周する分周回路20を途中に設けている。これは、VCO13の出力信号をチョッピング周波数信号として兼用するためである。すなわち、図1では、三角波信号を発生する発振器OSC1を専用に設けたが、この図3に示す例では、VCO13の出力信号をチョッピング回路の周波数信号として用いている。例えば分周回路20を二分周回路とすることによって、チョッピング周波数を駆動周波数の二倍にすることができる。
【0058】
図3に示した回路で、周囲温度が高くなればコンパレータ11の反転入力端子電圧が低下し、そのことによって管電流の目標値が低下する。第1の実施形態で述べたように、コンパレータ11の2つの入力端子間電位差が0になるように負帰還ループがかかるので、コンパレータ11の反転入力端子電圧に応じて駆動周波数が高くなり、管電流値が減少する。逆に、周囲温度が低くなれば駆動周波数が低くなり、管電流値が大きくなる。これにより、周囲温度の変動に応じた適切な駆動周波数で圧電トランスPTを駆動する。
【0059】
Rth1≒∞Ωとなる低温域では、コンパレータ11の反転入力端子電圧がVref2×R4/(R3+R4)より大きくならない。この飽和特性を利用して、第1の実施形態の場合と同様に、駆動周波数が共振周波数frを下回らないように管電流制御回路100′の回路定数を定める。
【0060】
また、R4とR10との並列抵抗値をRxで表すと、高温域(極端にはRth1≒0Ω)では、コンパレータ11の反転入力端子電圧がVref2×Rx/(R3+Rx)より小さくならない。この飽和特性を利用して、第1の実施形態の場合と同様に、駆動周波数が極端に高くならないようにする。
【0061】
バーストデューティ比温度補正回路104は、外部から印加される調光電圧Vcontおよび基準電圧Vref3を、抵抗R6,R7,R8,R9および負特性サーミスタRth2からなる抵抗回路で分圧する。バースト調光回路103は、バーストデューティ比温度補正回路からの出力電圧と、発振器OSC2からの三角波とをコンパレータ19で比較するようにしている。
【0062】
いま、常温域の中央温度(25°C)、且つVcont=3,0Vのときデューティ比が100%になるようにした例について図4を参照して説明する。
図4の(a)は周囲温度に対するバーストデューティ比の関係、(b)は周囲温度をパラメータとする、調光電圧Vcontに対するバーストデューティ比の変化を示す図、(c)は周囲温度と管電流との関係を示す図である。この例では、調光電圧Vcontを下げていくとバーストデューティ比は下がる。いま、図4の(b)に示すように、周囲温度25°Cにおいて、Vcont=3.0Vでデューティ比が100%、Vcont=0Vでデューティ比が20%になる。周囲温度が低下して、Rth2の抵抗値が大きくなれば、同じVcont電圧を印加しても、コンパレータ19に印加される電圧は高くなる。つまりバーストデューティ比が大きくなる。その結果、Vcont=0Vでのデューティ比は30%程度となる。すなわち低温ではバーストデューティ比が大きくなる。逆に、周囲温度が高くなると、その逆の作用でバーストデューティ比が小さくなる。
【0063】
なお、バーストデューティ比が小さくなりすぎると冷陰極管CFLが消灯するという問題が生じるので、抵抗R8をサーミスタRth2に直列接続することによって、たとえRth2=0Ωとなった場合でも、冷陰極管CFLが消灯しないだけのバーストデューティ比を確保するようにしている。
【0064】
上記バーストデューティ比は100%以上にはなり得ないため、図4の(a)に示したように、Vcont=3.0V(バーストデューティ比=100%の時)において、周囲温度が25°Cよりも高くなった時にのみバーストデューティ比が低下する。その結果、図4の(c)に示すように、管電流制御回路100′だけを使用した場合に比べて、高温域での管電流をより抑えることができる。そのため、例えば低温域での管電流を余り増大させずに、高温域での管電流の低下を大きくしたい場合に有効である。
【0065】
なお、バーストデューティ比温度補正回路104およびバースト調光回路103は管電流の平均値を制御する。これに対し、管電流制御回路100′および周波数制御駆動回路101が行う駆動周波数制御による管電流の制御は、管電流の波高値を検出して行う。したがって、両者の制御は独立している。例えば、高温時にバーストデューティ比が低下し、その結果、管電流の平均値が減少しても、それが起因となって、管電流制御回路100′および周波数制御駆動回路101の制御により駆動周波数が高くなることはない。
【0066】
次に、第3の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータについて、図5および図6を参照して説明する。
図5はその回路図である。ここで管電流制御回路100′は図3に示した管電流制御回路100′と同様である。周波数制御駆動回路101の構成も図3に示したものと基本的に同一である。但し、分周回路20は設けていない。駆動電圧制御回路102はコンパレータ15の非反転入力端子に、基準電圧Vref1を抵抗R6,R7およびダイオードD3,D4で分圧して入力している点で、図1および図3とは異なる。
【0067】
前述したように駆動電圧制御回路102は、コンパレータ15の二入力電圧が一致するように負帰還制御されるので、コンパレータ15の反転入力端子に印加される電圧が変動すると、それに応じて駆動回路への入力電圧が変化する。ここで、ダイオードD3,D4の順方向降下電圧Vfは負の温度依存性をもっている。通常、ダイオード1個当たり−2.0〜−2.5mV/℃であるため、この例のようにダイオードを2つ直列接続した場合には、−4.0〜−5mV/℃程度の温度特性となる。このため、コンパレータ15の反転入力端子電圧は、低温になるほど大きくなり、高温になるほど小さくなる。この作用により、駆動回路への入力電圧は駆動電圧制御回路102の動作によって、低温時には高く、高温時には低くなる。これにより、低温になるほど圧電トランスPTの駆動周波数をあまり下げなくても管電流を増加させることができる。逆に、高温になるほど駆動周波数をあまり高くしなくても管電流を減少させることができる。
【0068】
図6は、管電流制御回路100′による周囲温度対駆動周波数の特性と、駆動電圧制御回路102を併用した場合の周囲温度対駆動周波数の特性とをそれぞれ示している。このように周囲温度によって駆動回路への入力電圧を制御する駆動電圧制御回路を併用することによって、周囲温度変化による駆動周波数の変動幅を小さくすることができる。そのため、周囲温度が変化し、それに応じて管電流値が変化しても、駆動周波数を変換効率の高いfopt の近傍に維持することができる。
【0069】
このようにして、低温時に駆動周波数が共振周波数frを下回ることによる問題および高温時に駆動周波数が高くなりすぎることによる問題を緩和するとともに、周囲温度に係わらず常にインバータの変換効率を高く維持することができる。
【0070】
なお、図5に示した例では、駆動電圧制御回路102の出力電圧に温度依存性を持たせるために、2個のダイオードを用いたが、必要な温度特性に合わせてダイオードの数を変えたり、ダイオードの代わりに負特性サーミスタ等の感温素子を用いてもよい。
【0071】
次に、第4の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータについて、図7および図8を参照して説明する。
図7はその回路図である。駆動電圧制御回路102以外は図5に示したものと同様である。図5に示した例では、圧電トランスPTの一次側駆動電圧を整流し、その分圧電圧をコンパレータ15に帰還させていたが、この図7に示す例では、駆動電圧制御回路102の出力電圧、すなわちチョッピングした矩形波電圧そのものを、抵抗R1,R2で分圧し、コンデンサC1で平滑した電圧を帰還させている。
【0072】
図8の(a)は、圧電トランスPTの一次側静電容量の温度依存性を示している。この圧電トランスPTは、図8の(a)に示すように、その一次側静電容量が正の温度依存性を持っている。すなわち、この圧電インバータを用いる周囲温度範囲においては、圧電トランスPTの一次側容量は、温度が高くなるほど増大する。
【0073】
図8の(b)は、駆動電圧制御回路の出力電圧(駆動回路への入力電圧)が一定である時の、圧電トランスへの一次側駆動電圧(駆動用トランジスタQ1,Q2のドレイン−ソース間電圧Vds)の波形である。高温になるほど、圧電トランスPTの一次側容量が増大するため、インダクタL1,L2と圧電トランスPTの一次側容量のキャパシタンスとで定まる共振周波数が低くなる。そのため、図8の(b)に示すように、半波正弦波状の共振波形の幅が広くなると同時に共振波形の波高値が低くなる。逆に、低温になると、圧電トランスPTの一次側容量が減少し、共振周波数が高くなるため、共振波形の幅が狭くなる。
【0074】
駆動電圧制御回路102は、その出力電圧の平均電圧が一定になるように制御するので、上記共振波形の幅が広がると同時に、その波高値は低下し、逆に時間幅が狭くなるにともない波高値は高くなる。このように圧電トランスPTの一次側駆動電圧を検出するのではなく、駆動電圧制御回路の出力電圧を検出して、その平均値を一定にするようにしたことにより、圧電トランスPTの一次側駆動電圧の波高値が低温で高く、高温で低くなる。
【0075】
図8の(c)はその結果を示している。この作用により、低温時に駆動周波数が共振周波数frを下回ることによる問題および高温時に駆動周波数が高くなりすぎることによる問題が緩和できる。
【0076】
この第4の実施形態では、駆動電圧制御回路102の出力電圧の温度特性を任意に設定できないという点で、第3の実施形態の場合より自由度が低いが、図5に示したような感温検知素子としてのダイオードD3,D4が不要になるため、回路全体が簡素化できるという効果を奏する。
【0077】
なお、図7に示した例では、管電流制御回路100′を設けたことによって、第1〜第3の実施形態の場合と同様に、周囲温度に応じて駆動周波数も制御するようにしたが、コンパレータ11の反転入力端子に一定の基準電圧を与えるようにして、駆動電圧制御回路102にのみによって、周囲温度に応じた制御を行うようにしてもよい。
【0078】
次に、第5の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの構成を図9を参照して説明する。
この第5の実施形態では、準E級駆動回路を用いないで、駆動用トランジスタQ1,Q2からなるハーフブリッジ駆動回路で圧電トランスを駆動する。インダクタL3,コンデンサC2による共振回路は、Ql、Q2からなるハーフブリッジ駆動回路の出力電圧から高調波成分を除去し、略正弦波電圧を圧電トランスPTに入力する。この時、圧電トランスPTの入力容量Cinと外付けコンデンサC2との合成容量と、インダクタL3のインダクタンスとで決まる共振周波数が、前記fopt 近傍になるように、L3,C2の値を設定する。
【0079】
圧電トランスPTの出力は冷陰極管CFLのホット端子に接続していて、冷陰極管のコールド端子は管電流検出抵抗Rdに接続している。
【0080】
管電流制御回路100′の作用は図7に示したものと同様である。すなわち、管電流制御回路100′は、基準電圧Vref2を抵抗R3,R4,R5、および負特性サーミスタRthlを用いて分圧し、その分圧電圧をコンパレータ11の反転入力端子へ与えることによって、管電流の目標値を決める。
【0081】
周波数制御駆動回路101において、整流器10は、Rdで検出された電圧信号を整流し、コンパレータ11の非反転入力端子に与える。積分器12は、コンパレータ11の出力信号を積分(平滑化)してVCO13に与える。VCO13は、積分器12から与えられた電圧に応じて周波数で発振し、コンパレータ17の非反転入力端子へ与える。
【0082】
駆動電圧制御回路102はQ1,Q2からなるハーフブリッジ駆動回路の駆動信号を生成する。ダイオードD1はハーフブリッジ駆動回路の中点電圧を整流する。抵抗R1,R2、コンデンサC1は、その整流電圧を分圧するとともに、平滑し、コンパレータ15の非反転入力端子へ与える。
【0083】
抵抗R11,R12,R13,負特性サーミスタRth3は、基準電圧Vref1を分圧し、コンパレータ15の反転入力端子に入力する。積分器16は、コンパレータ15の出力を積分(平滑化)し、その電圧信号をコンパレータ17の反転入力端子へ与える。コンパレータ17は、その出力電圧信号をオアゲート18へ与える。
【0084】
バーストデューティ比温度補正回路104およびバースト調光回路103の構成は図3に示した対応部分と同様である。すなわち、バースト調光回路103は、OSC2の出力とバーストデューティー比温度補正回路104との比較結果を出力する。
【0085】
バースト調光回路103の出力およびコンパレータ17の出力はオアゲート18に入力される。デッドタイム生成回路21は、オアゲート18の出力信号を基に駆動用トランジスタQ1,Q2を駆動する。
【0086】
この図9に示した冷陰極管用圧電インバータの作用は次のとおりである。
実施例1〜4と同様に、本実施例においても、入力電圧Vinの変化に応じて駆動電圧制御回路の駆動デューティを変えることで、圧電トランスPTの駆動電圧を一定に保つ。また、それと駆動周波数を制御することにより管電流を所望の値に制御する。さらに、調光電圧Vcontに応じてバーストデューティを変化させ、冷陰極管の輝度を調光する。
【0087】
管電流制御回路100′および周波数制御駆動回路101は、実施例2,3,4と同様に動作する。すなわち管電流を検出・整流した電圧が管電流制御回路100′の出力電圧に一致するように駆動周波数を変えることにより、管電流を制御する。高温になると管電流が減少し、低温になると管電流が増加し、しかもその増減がある値以上に増減しないように飽和特性を持っていることは前述の各実施形態の場合と同様である。
【0088】
これにより、低温時の輝度低下を抑制しながら、駆動周波数が圧電トランスPTの共振周波数frを下回るという不具合を抑制する。また、高温時に、目標管電流が小さくなり過ぎることによる問題、すなわち駆動周波数がfopt からずっと高くなることにより圧電トランスの効率が低下するという問題を解消する。
【0089】
なお、この第5の実施形態に示したハーフブリッジ駆動回路による場合、準E級駆動回路のように高温時にゼロボルトスイッチ状態とはならないため、サージ電流が流れて損失が増えるという問題は生じない。
【0090】
バースト調光回路103、およびバーストデューティ比温度補正回路104は第2の実施形態の場合と同様の働きをする。つまり低温時の管電流増加をあまり大きくせず、高温時に管電流を大きく減少させる。
【0091】
駆動電圧制御回路102において、ハーフブリッジ駆動回路の中点電圧の平均値は圧電トランスPTの駆動電圧にほぼ比例する。このため、この電圧を所望の値に制御することにより、圧電トランスPTの駆動電圧を制御する。
【0092】
コンパレータ15の反転入力端子電圧は、高温では低く、低温では高くなるが、その電圧には上限値および下限値がある。すなわち飽和特性を持っている。駆動電圧制御回路102では、コンパレータ15の両入力電圧が一致するように負帰還がかかるため、ハーフブリッジ駆動回路の中点電圧に比例する圧電トランスPTの駆動電圧は、高温で低くなり、低温で高くなる。つまり第3の実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。これにより、低温域・高温域のいずれにおいても、駆動周波数がfopt からあまり大きく外れないようにでき、インバータの変換効率の低下が抑制できる。
【0093】
駆動電圧制御回路102内のデッドタイム生成回路21は、駆動用トランジスタQ1,Q2が同時にONして貫通電流が流れることを防いでいる。すなわち、Q1,Q2には立上り・立下りの遅れ時間があり、且つそれがQ1とQ2とでばらつきがある。そこでデッドタイム生成回路21が、非常に短い時間(Q1,Q2の立上り・立下り時間よりも少し長い時間)だけ、Q1,Q2が共にOFFするような時間(デッドタイム)を生成することにより、Q1,Q2が同時にONする時間を無くし、VinがQ1,Q2を通して接地されるのを防止している。
【0094】
なお、以上に示した各実施形態では、プッシュプル準E級駆動回路またはハーフブリッジ駆動回路を用いた例を示したが、その他の駆動回路、例えばシングルエンドE級駆動回路やフルブリッジ駆動回路にも同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。
【0095】
【発明の効果】
この発明によれば、所定の周囲温度範囲より低温域で、駆動周波数が共振周波数frを下回ることによる消灯やちらつきの問題、および高温域で駆動周波数が高くなりすぎることによる電力変換効率の低下の問題が緩和できる。
【0096】
また、この発明によれば、周囲温度が高くなるほどデューティ比が小さくなり、且つ高温域でデューティ比が一定値以下に下がらないように駆動回路への入力電圧を断続して、冷陰極管の輝度を調光するバースト調光回路を備えたことにより、駆動周波数の制御だけによる場合に比べて、高温域での管電流をより抑えることができる。そのため、例えば低温域での管電流を余り増大させずに、高温域での管電流の低下を大きくすることができる。
【0097】
また、この発明によれば、周囲温度が高くなるほど圧電トランスのー次側駆動電圧が低くなるように駆動回路への入力電圧を低くする駆動電圧制御回路をも設けたことにより、高温域で駆動信号の周波数が高くなりすぎたり、低温域で駆動信号の周波数が低くなりすぎることによる問題がより緩和できる。
【0098】
また、この発明によれば、駆動回路への入力電圧の平均値を検出して、該平均値が略一定になるように駆動回路への入力電圧を制御する駆動電圧制御回路を備え、圧電トランスとして一次側静電容量が正の温度依存性を有する圧電トランスを用いることにより、高温時に電力変換効率が悪化する問題が緩和できる。
【0099】
また、この発明の冷陰極管用圧電インバータは、圧電トランスの一次側静電容量が正の温度依存性を有する圧電トランスを用いるとともに、管電流の目標値が所定周囲温度範囲内で、周囲温度が低くなるほど増大させる管電流制御回路を設けることにより上記高温時および低温時における問題がより緩和できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの回路図
【図2】同冷陰極管用圧電インバータの管電流目標値の係数と駆動周波数の周囲温度に対する変化を示す図
【図3】第2の実施形態に係る冷陰極管圧電インバータの回路図
【図4】同冷陰極管用圧電インバータの各種特性を示す図
【図5】第3の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの回路図
【図6】周囲温度に対する駆動周波数の変化の例を示す図
【図7】第4の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの回路図
【図8】同冷陰極管用圧電インバータの各種特性を示す図
【図9】第5の実施形態に係る冷陰極管用圧電インバータの回路図
【図10】冷陰極管の温度に対する輝度の特性例を示す図
【図11】従来の準E級駆動回路とその波形図
【図12】駆動周波数の変化による共振波形の変化を示す図
【図13】圧電トランス昇圧比の周波数特性を示す図
【符号の説明】
11,15,17,19−コンパレータ
Q1,Q2−駆動用トランジスタ
Q3−チョッパ用トランジスタ
PT−圧電トランス
CFL−冷陰極管
Rth,Rth1,Rth2,Rth3−負特性サーミスタ
Claims (5)
- 二次側出力電圧を冷陰極管へ印加する圧電トランスと、該圧電トランスの一次側を駆動する駆動回路とを備えた冷陰極管用圧電インバータにおいて、
冷陰極管に流れる管電流の値が所定の目標値に近づくように圧電トランスへの駆動信号の周波数を変化させる周波数制御駆動回路と、
所定の周囲温度範囲で周囲温度が低くなるほど前記管電流の目標値を増大させるように制御するとともに、前記所定の周囲温度範囲より低温域で前記管電流の目標値を、所定の上限値を超えないように定め、所定の周囲温度範囲より高温域で前記管電流の目標値を所定の下限値を下回らないように定める管電流制御回路とを備えたことを特徴とする冷陰極管用圧電インバータ。 - 周囲温度が高くなるほどデューティ比が小さくなり、且つ前記高温域でデューティ比が所定値以下に下がらないように前記駆動回路への入力電圧を断続して、冷陰極管の輝度を調光するバースト調光回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の冷陰極管用圧電インバータ。
- 二次側出力電圧を冷陰極管へ印加する圧電トランスと、該圧電トランスの一次側を駆動する駆動回路とを備えた冷陰極管用圧電インバータにおいて、
冷陰極管に流れる管電流の値が所定の目標値に近づくように圧電トランスへの駆動信号の周波数を変化させる周波数制御駆動回路と、
所定の周囲温度範囲で周囲温度が低くなるほど前記管電流の目標値を増大させる管電流制御回路と、
前記周囲温度が高くなるほど前記圧電トランスのー次側駆動電圧が低くなるように前記駆動回路への入力電圧を低くする駆動電圧制御回路とを備えたことを特徴とする冷陰極管用圧電インバータ。 - 駆動用トランジスタと、該駆動用トランジスタに直列接続したインダクタとを含み、該インダクタと圧電トランスの一次側静電容量とを共振させて前記圧電トランスを駆動する駆動回路を備え、前記圧電トランスの二次側出力電圧を冷陰極管へ印加するようにした冷陰極管用圧電インバータにおいて、
冷陰極管に流れる管電流の値が所定の目標値に近づくように圧電トランスへの駆動信号の周波数を変化させる周波数制御駆動回路と、
前記駆動回路への入力電圧の平均値を検出して、該平均値が略一定になるように前記駆動回路への入力電圧を制御する駆動電圧制御回路とを備え、
前記圧電トランスとして一次側静電容量が正の温度依存性を有する圧電トランスを用い、前記インダクタと前記一次側静電容量とによって定まる共振周波数を周囲温度によって変化させるようにしたことを特徴とする冷陰極管用圧電インバータ。 - 所定の周囲温度範囲で周囲温度が低くなるほど前記管電流の目標値を増大させる管電流制御回路を備えた請求項3または4に記載の冷陰極管用圧電インバータ。
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