JP4806745B2 - 導電性高分子複合構造体及び導電性高分子の製造方法 - Google Patents

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Description

膜状の導電性高分子と支持体が複合化された導電性高分子複合構造体及び導電性高分子の製造方法に関する。
ポリピロールなどの導電性高分子は、電気化学的な酸化還元によって伸縮あるいは変形する現象である電解伸縮を発現することが知られている。この導電性高分子の電解伸縮は、人工筋肉、ロボットアーム、義手、義足、パワードスーツやアクチュエータ等の用途の駆動に応用されることが期待され、近年注目されている。このような電解伸縮をする導電性高分子を製造する方法としては、電解重合法により製造する方法が一般的である。電解重合方法としては、ピロール等のモノマー成分が加えられた電解液中に、作用電極及び対向電極を設置した後に、両電極に電圧を印加することで、導電性高分子膜を作用電極に形成させる方法が、通常行われる。
導電性高分子膜を用いたアクチュエータについて、セル内に電解液、対極及びポリピロールフィルムを備えたアクチュエータの構成が1997年に報告されている(例えば、非特許文献1参照)。このアクチュエータはポリピロールフィルム及び対極が電解液に浸漬された状態で対極とポリピロールフィルムとの間に電圧を印加することによりポリピロールフィルムが伸縮し、ポリピロールフィルムが14.6MPa(45g)の負荷を受けながらも1%の伸縮をすることが記載されている。つまり、このアクチュエータは、電解伸縮により、長さ方向に14MPaの力を発生させることができる。
デラ・サンタ(A.Della Santa)、外2名、「ポリピロール導電性高分子リニアアクチュエータの性能と運動能力(Performanceand work capacity of a polypyrrole conducting polymer linear actuator)」、シンセティックメタル(Synthetic Metals)、エルゼビア サイエンス(Elscvier Science)、1997年、第90巻、P93−100
上記のアクチュエータも含め、一般にアクチュエータに用いられている作動部材となる導電性高分子の形状は、一般にフィルム形状のものが用いられている。これは質の高い導電性高分子得るために、電解重合法で製造した導電性フィルムを用いていることに起因する。すなわち、電解重合法では一般的に、平面の電極に積層した導電性高分子が得られるため、導電性高分子は必然的にフィルム形状となるものである。
しかしながら、当該アクチュエータは、押圧装置等一定以上の圧力を要求される部位への応用が見込まれるところ、押圧時に膜の腰折れ等が生じ、フィルム形状では圧力を発揮するための適切な形状とはいえない。このため使用を続けるうちに折れ曲がる等の問題が生じないためには、耐圧力性、耐久性を向上させるために、複数の導電性高分子膜を積層させる必要がある。また、導電性高分子膜をアクチュエータ素子として牽引用途に用いる場合においても、同様に大きな力を得るためには、複数の導電性高分子膜を積層させる必要がある。
また、導電性高分子膜を電気化学的に伸縮させるために電圧を印加した場合には、導電性高分子は、抵抗値を有しているために、導電性高分子膜の一端から電圧を印加すると、電圧降下が生じるために所定の作動部の他端(先端)へ電圧を与えることが難しい。さらに、導電性高分子膜を複数積層させた積層体は、積層の各部位への電圧印可の状態が一定ではないために、積層体の各部位において発生する力が、積層の状態や各導電性高分子膜の状態によって、電圧印可積層体の各部位の伸縮率及び発生力が異なることが多い。そのため、導電性高分子膜の積層体を用いて、例えば右先端部と左先端部とにおける伸縮量・押圧力が同じであるような、均一な伸縮をすることができて、牽引用途の場合には均一なテンション、押圧用途の場合は押圧力を発生することができるアクチュエータ素子を得ることは難しい。
すなわち、導電性高分子を含む膜状体について、膜体として用いた場合であっても押圧の用途に用いた場合でも腰折れをすることがなく、また、膜体を複数積層させて積層体とした場合であっても、均一な伸縮をすることができて、牽引用途の場合には均一なテンション、押圧用途の場合は押圧力を発生することができることが課題となる。
そこで、本発明者らは、検討の結果、以下の発明により上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本願発明は、電気化学的酸化還元によって伸縮あるいは変形する電解伸縮性の導電性高分子膜と通電可能な支持体とが複合された導電性高分子複合構造体であって、 該通電可能な支持体が、左右に蛇行した折り返し形状の通電性の線状部材を有する導電性高分子複合構造体である。
また、本願発明は、前記導電性高分子積層構造体の積層体でもある。
また、本願発明は、電気化学的酸化還元によって伸縮あるいは変形する電解伸縮性の導電性高分子膜と通電可能な線状部材とが複合された導電性高分子複合構造体の製造方法であって、前記通電可能な線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する電極であって、当該電極を作用電極に用いた電解重合法によって、導電性高分子膜を前記作用電極上に形成して導電性高分子複合構造体を得る導電性高分子複合構造体の製造方法でもある。
本願発明の導電性高分子複合構造体を用いることにより、膜形状の電気化学的素子として用いた場合であっても、押圧の用途に用いた場合に腰折れをすることがなく、複数積層させて積層体とした場合であっても、均一な伸縮をすることができて、牽引用途の場合には均一なテンション、押圧用途の場合は押圧力を発生することができる。
つまり、本願発明の導電性高分子複合構造体の積層体は、均一な伸縮をすることができて、牽引用途の場合には均一なテンション、押圧用途の場合は押圧力を発生することができる。
また、本願発明の導電性高分子の形成方法は、導電性高分子膜と通電可能な支持体とが複合された導電性高分子複合構造体であって、該支持体が、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する導電性高分子複合構造体を容易に得ることができるので、導電性高分子複合構造体を得る方法として好適である。
以下、本願発明について、図を用いて説明するが、本願発明は、これらに限定されるものではない。
(導電性高分子複合構造体)
図1は、本発明の導電性高分子複合構造体の一実施態様例について斜視図である。
図1の導電性高分子複合構造体1は、膜状体であり、導電性高分子の膜状体2の内部に通電可能な支持体3を含む。
図1において、通電可能な支持体3は、金属製の線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有している。かかる支持体が導電性高分子複合構造体の内部に備えられていることにより、前記支持体が骨格としての役割をするので、前記導電性高分子成型品を押圧用途に用いても、前記導電性高分子成型品は、膜状体としての形状を有していても、電解伸縮により押圧した際にも腰折れを生じることはない。
さらに、通電可能な支持体3は、電極としても作用することから、導電性高分子複合構造体1の一端に電圧を印加した場合でも、前記支持体が電極としての役割も担い、前記導電性高分子複合構造体の全体に電圧を容易に印加することができる。導電性高分子複合構造体中に前記支持体が配される位置は、特に限定されるものではなく、また、前記通電可能な支持体の電気伝導度と前記導電性高分子複合構造体中に含まれる導電性高分子の抵抗値とにより異なるのであるが、導電性高分子複合構造体中において前記支持体が骨格としての役割をすることが可能であり、前記導電性高分子複合構造体の全体に電圧を印加することが可能なように、配置されていることが好ましい。
前記通電可能な支持体は、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有し、前記導電性高分子複合構造体を押圧の用途に用いた場合でも腰折れをすることがなく、通電が可能であれば、特に限定されるものではない。前記通電可能な支持体は、通電性を有するために、線状部材が金属を含むことが好ましい。前記金属としては、通電性を有する金属であれば、特に限定されるものではないが、加工性及び耐腐食性の観点から、Ag、Ni、W、Au、Pt等の金属、またはこれらの合金、SUS若しくはNi合金等の合金を用いることができる。特に、前記導電性基体は、大きな伸縮性能をもつ導電性高分子を得るために、Ni合金またはPt、Ti、Ni、Ta等の元素についての金属単体を含むことが好ましく、Ni合金が特に好ましい。なお前記合金としては、例えば、商品名「INCOLOY alloy 825」、「INCONEL alloy 600」、「INCONEL alloy X−750」(以上、大同スペシャルメタル株式会社製)を用いることができる。また、前記通電可能な支持体は、通電が可能であり、骨格として機能することが可能であれば複層構造の線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有していてもよい。線状部材は、全体として通電が可能であり、骨格として機能することが可能であれば、例えば、通電性を有しない金属酸化物層上および有機物質上に通電性を有する金属層を備えた構造であっても良い。
前記通電可能な支持体は、その製造方法が特に限定されるものではないが、公知の方法で行うことができ、エッチング法、レーザーアブレッシング法、メッキ積層法、またはラビッドプロトタイピング法を用いることができる。また、前記通電可能な支持体は、前記通電可能な支持体の構成材料を異なる材料に貼り付けた後に加工しても良い。さらに、前記通電可能な支持体は、前記各方法により得られた支持体上にスパッタリングまたは蒸着により金属を備えることにより得ることもできる。
前記通電可能な支持体を得るためのエッチング法としては、公知の方法を行うことができるが、例えば、金属板上に、任意の形状のマスキングをした後、腐食液を使って金属板を腐食し所望の形状を作る方法を用いることができる。
前記通電可能な支持体を得るためのレーザーアブレッシング法としては、公知の方法を行うことができるが、例えば、紫外線レーザー光等で材料をアブレーションして所望の形状を作る方法を用いることができる。
前記通電可能な支持体を得るためのメッキ積層法及びラビッドプロトタイピング法は、公知の方法を用いることができるが、構成材料を積み上げて所望の形状を作る方法を用いることができる。
図2(a)、(b)は、図1の導電性高分子複合構造体1のA−A断面の部分拡大図である。前記通電可能な支持体3は、図2(a)に示すように、前記支持体3を前記導電性高分子膜の内部に備えていても良い。また、前記通電可能な支持体3は、図2(b)に示すように、前記導電性高分子膜の外側に備えていても良い。さらには、前記通電可能な支持体3は、前記導電性高分子膜の内部と外部の両方となるように備えていても良い。
本発明の導電性高分子複合構造体は、図1に示したように、通電可能な支持体を備えているが、該通電可能な支持体が、導電性高分子複合構造体の外部の固定用部材と接続されても良い。板状の作用電極上において電解重合法にて得られる導電性高分子膜は、該導電性高分子膜の電解伸縮の運動をエネルギーとして外部の装置に伝えるには、通常、チャック等の固定用部材が必要であり、該導電性高分子膜を傷めることなしに固定用部材を取付けることは難しい。しかし、該通電可能な支持体が、導電性高分子複合構造体の外部の固定用部材と接続されている場合には、導電性高分子複合構造体を傷めることなしに、外部の装置等に取付られるので、アクチュエータ素子としての取り扱いが容易である。
さらに、前記導電性高分子複合構造体は、通電可能な支持体における線状部材の折り返し形状部とブリッジを介して接続された枠を備えていても良い。前記導電性高分子複合構造体に前記枠及びブリッジが通電性を有する構造は、前記枠及び/またはブリッジの一部に電圧を印加することにより、容易に前記導電性高分子複合構造体に電圧を印加することができるので、好ましい。
本発明の導電性高分子複合構造体において通電可能な支持体と複合化された構造を形成する導電性高分子膜は、特に限定されるものではないが、緻密な膜が得られることから、電解重合法より得られた導電性高分子により構成されることが好ましい。
前記導電性高分子膜は、電気化学的酸化還元による伸縮性を有する導電性高分子を電解重合法により製造する導電性高分子の製造方法であって、前記電解重合法が、エーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、ヒドロキシル基、ニトロ基、スルホン基及びニトリル基のうち少なくとも1つ以上の結合あるいは官能基を含む有機化合物及び/又はハロゲン化炭化水素を溶媒として含む電解液を用い、前記電解液中にトリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンを含む導電性高分子の製造方法により得られた導電性高分子膜であることが、1酸化還元サイクル当たり3%以上の伸縮率が得られるので好ましい。特に、前記導電性高分子膜は、電解重合法を用いた導電性高分子の製造方法であって、該電解重合法が、アニオンとして、上記のトリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンの替りに、化学式(1)
(C(2n+1)SO)(C(2m+1)SO)N- (1)
(ここで、n及びmは任意の整数。)
で表されるパーフルオロアルキルスルホニルイミドイオンを含む電解液を用いた導電性高分子の製造方法により得られた導電性高分子膜であることが、1酸化還元サイクル当たり16%以上の伸縮率が得られるので、大きな伸縮を必要とする用途には、さらに好ましい。
前記電解重合法における溶媒として含まれる前記有機化合物としては、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン(以上、エーテル結合を含む有機化合物)、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸-t-ブチル、1,2−ジアセトキシエタン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、フタル酸ジエチル(以上、エステル結合を含む有機化合物)、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート(以上、カーボネート結合を含む有機化合物)、エチレングリコール、ブタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−オクタノール、1−デカノール、1−ドデカノール、1−オクタデカノール(以上、ヒドロキシル基を含む有機化合物)、ニトロメタン、ニトロベンゼン(以上、ニトロ基を含む有機化合物)、スルホラン、ジメチルスルホン(以上、スルホン基を含む有機化合物)、及びアセトニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル(以上、ニトリル基を含む有機化合物)を例示することができる。なお、ヒドロキシル基を含む有機化合物は、特に限定されるものではないが、多価アルコール及び炭素数4以上の1価アルコールであることが、伸縮率が良いために好ましい。なお、前記有機化合物は、前記の例示以外にも、分子中にエーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、ヒドロキシル基、ニトロ基、スルホン基及びニトリル基のうち、2つ以上の結合あるいは官能基を任意の組合わせで含む有機化合物であってもよい。
前記有機化合物は、前記有機化合物を2種以上混合して電解液の溶媒に用いる場合には、エーテル結合を含む有機化合物、エステル結合を含む有機化合物、カーボネート結合を含む有機化合物、ヒドロキシル基を含む有機化合物、ニトロ基を含む有機化合物、スルホン基を含む有機化合物、及びニトリル基を含む有機化合物のうち、伸張に優れた有機化合物と収縮に優れた有機化合物とを組合わせて、電解重合により得られた導電性高分子の1酸化還元サイクル当たりの伸縮率の向上を図ることもできる。
また、前記の導電性高分子の製造方法において電解液に溶媒として含まれるハロゲン化炭化水素は、炭化水素中の水素が少なくとも1つ以上ハロゲン原子に置換されたもので、電解重合条件で液体として安定に存在することができるものであれば、特に限定されるものではない。
前記ハロゲン化炭化水素としては、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタンを挙げることができる。前記ハロゲン化炭化水素は、1種類のみを前記電解液中の溶媒として用いることもできるが、2種以上併用することもできる。また、前記ハロゲン化炭化水素は、上記の有機化合物との混合して用いてもよく、該有機溶媒との混合溶媒を前記電解液中の溶媒として用いることもできる。
前記の導電性高分子の製造方法において、電解重合法に用いられる電解液には、電解重合される有機化合物(例えば、ピロール)およびトリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンを含む。この電解液を用いて電解重合を行うことにより、電解伸縮において1酸化還元サイクル当たりの伸縮率及び/または特定時間あたりの変位率が優れた導電性高分子を得ることができる。上記電解重合により、トリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンが導電性高分子に取り込まれることになる。
前記トリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンは、電解液中の含有量が特に限定されるものではないが、電解液中に0.1〜30重量%含まれるのが好ましく、1〜15重量%含まれるのがより好ましい。
トリフルオロメタンスルホン酸イオンは、化学式CFSO で表される化合物である。また、中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンは、ホウ素、リン、アンチモン及びヒ素等の中心原子に複数のフッ素原子が結合をした構造を有し、アニオンの分子中に中心原子に対して結合するフッ素原子を複数含む。中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンとしては、特に限定されるものではないが、テトラフルオロホウ酸イオン(BF )、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF )、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン(SbF )、及びヘキサフルオロヒ酸イオン(AsF )を例示することができる。なかでも、CFSO 、BF 及びPF が人体等に対する安全性を考慮すると好ましく、CFSO 及びBF がより好ましい。前記の中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンは、1種類のアニオンを用いても良く、複数種のアニオンを同時に電解液中に用いても良く、さらには、トリフルオロメタンスルホン酸イオンと複数種の中心原子に対しフッ素原子を複数含むアニオンとを同時に電解液中に用いても良い。
また、アニオンとして含まれる前記パーフルオロアルキルスルホニルイミドイオンは、アニオン中心である窒素原子にスルホニル基が結合し、さらに、置換基である2つのパーフルオロアルキル基を有している。このパーフルオロアルキルスルホニルはC(2n+1)SOで表され、他のパーフルオロアルキルスルホニル基は、C(2m+1)SOで表される。前記のnおよびmは、それぞれ1以上の任意の整数であり、nとmとが同じ整数であってもよく、nとmとが異なる整数であっても良い。例えばトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ウンデカフルオロペンチル基、トリデカフルオロヘキシル基、ペンタデカフルオロヘプチル基、ヘプタデカフルオロオクチル基などを挙げることができる。前記パーフルオロアルキルスルホニルイミド塩としては、例えば、ビストリフルオロメチルスルホニルアミド塩、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド塩、ビス(ヘプタデカフルオロオクチルスルホニル)イミド塩を用いることができる。
上記化学式(1)のパーフルオロアルキルスルホニルイミドイオンは、カチオンと塩を形成することができ、パーフルオロアルキルスルホニルイミド塩として電解重合法における電解液中に加えられていても良い。パーフルオロアルキルスルホニルイミドと塩を形成するカチオンは、Liの様に1つの元素から構成されていてもよく、複数の元素より構成されていても良い。前記カチオンは、1価の陽イオンとしてパーフルオロアルキルスルホニルイミドイオンを形成することができ、電解液中で解離することができるものであれば、特に限定されるものではない。
前記カチオンが金属元素である場合には、例えばリチウムなどのアルカリ金属から選ばれる元素を用いることができる。また、前記カチオンが分子である場合には、例えば、テトラブチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムに代表されるアルキルアンモニウム、ピリジニウム、イミダゾリウムなどを用いることができる。
前記の導電性高分子の製造方法において、電解重合法に用いられる電解液には、前記有機化合物溶媒と前記トリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンとの溶液中に、導電性高分子の単量体を含み、さらにポリエチレングリコールやポリアクリルアミドなどの公知のその他の添加剤を含むこともできる。
前記の導電性高分子の製造方法において用いられる電解重合法の重合条件は、導電性高分子単量体の電解重合として、公知の電解重合方法を用いることが可能であり、定電位法、定電流法及び電気掃引法のいずれをも用いることができる。例えは、前記電解重合法は、電流密度0.01〜20mA/cm2、反応温度−70〜80℃で行うことができ、良好な膜質の導電性高分子を得るために、電流密度0.1〜2mA/cm、反応温度−40〜40℃の条件下で行うことが好ましく、反応温度が−30〜30℃の条件であることがより好ましい。
本発明の導電性高分子複合構造体は、導電性高分子に電圧を印加することで電気化学的酸化還元により、伸縮運動をすることができる。前記伸縮運動は、例えば、前記導電性高分子複合構造体及び金属電極等の対極を電解液中に浸漬し、前記導電性高分子複合構造体を作用電極として、作用電極及び対極に電圧を印加することにより、生じることができる。前記の電気化学的酸化還元による伸縮運動を生じることができることから、本発明の導電性高分子複合構造体は、アクチュエータ素子として用いることができる。
(導電性高分子の製造方法)
本発明の導電性高分子の製造方法は、電解重合法による導電性高分子の製造方法であって、通電可能な線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する電極を作用電極に用い、膜状の導電性高分子を前記作用電極上に形成する導電性高分子の形成方法である。前記製造方法を用いることにより、上述の導電性高分子膜と通電可能な支持体とが複合された導電性高分子複合構造体を、導電性高分子膜と通電可能な支持体との複雑な貼り合わせ作業をすることなく、容易に得ることができる。
前記の導電性高分子の製造方法に用いられる作用電極は、通電可能な線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する電極が用いられる。図3(a)は、本発明の導電性高分子の製造方法に用いられる作用電極の第一の実施態様例の正面図である。図3(b)は、図3(a)の折り返し部付近の部分拡大図である。図3(a)における電極4は、通電可能な線状部材5が左右に蛇行した折り返し形状を有し、折り返し部6においてブリッジ7を備えている。通電可能な線状部材5は、折り返し部6においてブリッジ7を介して通電性枠体8と接続されている。本発明の導電性高分子の製造方法における作用電極に用いられる電極は、図1における通電可能な線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する支持体3のような、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状のみにより構成されていても良い。しかし、図3(a)、(b)に示すように、前記の通電可能な線状部材5が左右に蛇行した折り返し形状を有する電極4は、該枠体8と前記折り返し部6とが前記ブリッジ部7を介して通電可能に通電性枠体8と接続されていることが、前記線状部材5がバラけるのを防止し、かつ電解重合時における作用電極のセッティング等のハンドリングを向上するために、好ましい。
図3(a)における電極4は略プレート状の形状を有し、その大きさは、特に限定されるものではない。図3(a)の形状においては、例えば、長さLが50mm、幅Wが20mm、枠の線幅Dが5mmとすることもできる。また、図3(b)において、線材幅wを0.03mm、折り返しによる間隔pを0.07mm、ブリッジ長さlを2mmとすることもできる。また、線状部材が左右に蛇行して折り返すことにより生じる間隔pは、線状部材の通電性と骨格としての強度と製造の容易性に鑑みて好適な範囲が定められるものであり、好適な範囲を一概に定めることができないが、例えば前記線状部材がNi合金や貴金属の場合では、1mm未満であることが好ましい。前記間隔が広すぎる場合には、導電性高分子を膜状に形成するのが難しく、骨格としての機能を発揮し難くなり、前記間隔が狭すぎる場合には、アクチュエータ素子の動作を阻害してしまうためである。図3(b)における線上部材の幅wは、例えば0.03mmとして用いることができるが、本発明における支持体を構成する線状部材は、骨格として機能し導電性高分子複合構造体が伸縮することができれば特に限定されるものではない。また、本発明における支持体を構成する線状部材は、厚さが特に限定されるものではなく、電極として機能するのであれば、断面が正方形状、台形状、円形、などいずれの形状であっても良く、複層構造でも良い。上記電極4としては、所望の導電性高分子複合構造体を得るための寸法を用いることができ、上記以外にも、例えば、長さL=50mm、幅W=5mm、枠の線幅Dが5mm、厚さw=0.03mm、間隔p=0.3mm、ブリッジ長さl=2mmの寸法の電極を用いることもできる。
図4は、本発明の導電性高分子の製造方法に用いられる作用電極の第二の実施態様例の正面図である。図4における電極9は、通電可能な線状部材10が左右に蛇行した折り返し形状を有し、折り返し部11においてブリッジ12を備え、ブリッジ12を介して折り返し部へと接続する通電性枠体13を備えている。電極9は、更に、金属製の取付部14、14’も備えている。前記取付部を備えていることにより、前記の導電性高分子の製造方法により、前記取付部を備えた導電性高分子複合構造体を容易に得ることができる。また、取付部14、14’は、螺子止め用穴15、15’も備えている。前記取付部に前記螺子止め用穴を備えることは、前記の導電性高分子の製造方法により得られた導電性高分子複合構造体が金属タブをすでに備えており、前記導電性高分子複合構造体を装置により固定しやすくなるので、好ましい。
図5は、本発明の導電性高分子の製造方法に用いられる作用電極の第三の実施態様例の正面図である。図5において、電極16においては、左右に蛇行した折り返し形状を有する線状部材17が並列に複数配されて、ブリッジ18により隣接する線上部材と接続されている。図5においては、左右に蛇行した折り返し形状を有する線状部材は、列A〜Eまでの5列を備えているが、中央付近の列の通電性を確保できれば、特に限定されるものではない。図5の電極16を作用電極として用いて、電解重合法にて得られた導電性高分子と線状部材(支持体)とが複合された導電性高分子複合構造体は、5本の支持体を備える状態として得られるが、支持体ごとに分割して5つの導電性高分子複合構造体を得ても良く、枠体のみをはずすことで複数の支持体を備えた導電性高分子複合構造体を得ても良い。
また、本発明の導電性高分子の製造方法において、絶縁性基板上に通電可能な線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する電極を設置して、前記電極を作用電極とし、前記電極上に膜状の導電性高分子を形成することが好ましい。前記製造方法においては絶縁性基板上に前記作用電極を設置することにより、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状における折り返しピッチによる線状部材の間隔にも、導電性高分子を容易に得ることができるからである。
また、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する部材をPTFEプレート等の絶縁性基板上に設置して、マスキング等により、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状の部分上にのみ金属層をスパッタリング又は蒸着により形成し、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する電極層を形成し、絶縁性基板上に前記金属層が形成された状態で電解重合法により導電性高分子を形成して、上述の導電性高分子複合構造体を得ても良い。
図6は、本発明の導電性高分子の製造方法に用いられる作用電極の第四の実施態様例の正面図である。図6における電極は、通電可能な線状部材20が左右に蛇行した折り返し形状を有し、線状部材20の上端部及び下端部に金属製の取付部21、21’を備え、PET製のプラスチック板19の上に設置されている。通電可能な線状部材20は、上記における支持体についての説明において述べたエッチング法、レーザーアブレッシング法、メッキ積層法、またはラビッドプロトタイピング法を用いて得られた線状部材を設置しても良いが、PET製のプラスチック板の表面に公知のエッチングすることで容易に線状部材を得ることができる。図6においては、通電性を有する金属からなるスパッタリング層22が、通電可能な線状部材20を覆うように、形成されている。図6の状態で線状部材20に通電し作用電極とし用い、電解重合法にて線状部材20及び/又はスパッタリング層22上に導電性高分子膜が得られる。導電性高分子膜が得られた後、取付部21、21’が接合した線状部材20を絶縁性基板であるPET製のプラスチック板から剥がすことにより、導電性高分子複合構造体が容易に得られる。スパッタリング層は、通電性を有する層として形成されていれば特に厚さが限定されるものではなく、公知のスパッタリング方法により形成することが可能である。また、前記スパッタリング層は、通電性を有する金属により形成されるが、通電性の観点から貴金属からなる層であることが好ましい。
本発明の導電性高分子の製造方法における電解重合法は、特に限定されるものではないが、エーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、ヒドロキシル基、ニトロ基、スルホン基及びニトリル基のうち少なくとも1つ以上の結合あるいは官能基を含む有機化合物及び/又はハロゲン化炭化水素を溶媒として含む電解液を用い、前記電解液中にトリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンを含むことが、得られた導電性高分子膜が、1酸化還元サイクル当たり3%以上の伸縮率が得られるので好ましい。特に、本発明の導電性高分子の製造方法における電解重合法は、アニオンとして、上記のトリフルオロメタンスルホン酸イオン及び/または中心原子に対してフッ素原子を複数含むアニオンの替りに、化学式(1)
(C(2n+1)SO)(C(2m+1)SO)N- (1)
(ここで、n及びmは任意の整数。)
で表されるパーフルオロアルキルスルホニルイミドイオンを含む電解液を用いた導電性高分子の製造方法によりより得られた導電性高分子膜であることが、1酸化還元サイクル当たり16%以上の伸縮率が得られるので、大きな伸縮を必要とする用途には、さらに好ましい。
前記電解重合法における前記有機化合物、前記ハロゲン化炭化水素、パーフルオロアルキルスルホニルイミドイオン、電解液、及び電解重合法の重合条件は、それぞれ、導電性高分子複合構造体の項において、導電性高分子の製造方法に関しての説明部分における有機化合物、ハロゲン化炭化水素、パーフルオロアルキルスルホニルイミドイオン、電解重合法に用いられる電解液、及び電解重合法の重合条件と同様である。
(積層体)
図7は、本発明の導電性高分子複合構造体の積層体についての斜視図である。導電性高分子複合構造体の積層体31は、第一の導電性高分子複合構造体32、第二の導電性高分子複合構造体33、第三の導電性高分子複合構造体34、及び第四の導電性高分子複合構造体35が積層された4層構造を備えている。各導電性高分子複合構造体には、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する支持体が含まれている。第一層目である第一の導電性高分子複合構造体32には、膜状である導電性高分子36の内部に通電可能な支持体37を含む。支持体37は、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有している。第二乃至第三層である第二の導電性高分子複合構造体33、第三の導電性高分子複合構造体34、及び第四の導電性高分子複合構造体においても、第一の導電性高分子複合構造体32と同様に、導電性高分子の膜状体中に、線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有している通電可能な支持体を備えている。図7においては、第二の導電性高分子複合構造体33、第三の導電性高分子複合構造体34、及び第四の導電性高分子複合構造体に含まれる通電可能な支持体が省略されている。
本発明の導電性高分子複合構造体の積層体は、該積層体が電解伸縮するように積層されていれば、特に限定されるものではない。前記積層体は、各導電性高分子複合構造体中に含まれる各支持体が積層方向に一致するように、各導電性高分子複合構造体を積層しても良い。また、前記支持体は、隣接する導電性高分子複合体中に含まれる支持体の折り返しによる間隔についての中央に近接した位置に支持体が配されるように各導電性高分子複合構造体を積層しても良い。図8は、図7の導電性高分子複合構造体の積層体のB−B断面についての部分拡大断面図である。図8(a)において、積層体31は、導電性高分子複合構造体32、33、34,35に含まれる支持体37、38、39、40が積層方向に一致するように、各導電性高分子複合構造体を積層している。また、図8(b)において、積層体31’は、導電性高分子複合構造体32’、33’、34’、35’に含まれる支持体37’、38’、39’、40’が、隣接する導電性高分子複合体中に含まれる支持体の折り返しによる間隔についての中央に近接した位置に支持体が配されるように各導電性高分子複合構造体を積層している。図8(b)に示した積層体の積層構造は、支持体の折り返しによる間隔が導電性積層構造体膜厚より広い場合には、該積層体に均一な電圧印加を与え易いので好ましい。
また、図8(c)においては、積層体31’’は、導電性高分子複合構造体32’’、33’’、34’’、35’’を備えている。各導電性高分子複合構造体は、図2(b)に示す導電性高分子複合構造体と同様に、通電可能な支持体37’’、38’’、39’’、40’’をそれぞれ導電性高分子膜の外側に備えている。各導電性高分子複合構造体は、単独の膜体である場合には、通電可能な支持体の少なくとも一部が露出した構造を有しているものを用いることもできる。図8(c)に示すように、積層体31’’は、各導電性高分子複合構造体における通電可能な支持体のそれぞれが積層体の外側に露出されないように、各導電性高分子複合構造体が積層されている。前記積層体は、各導電性高分子複合構造体について各通電可能な支持体の露出部分を更なる電解重合で形成した導電性高分子層で被覆しなくても、積層構造により通電可能な支持体が露出しないので、良好な耐食性を有する。
図8(c)の実施態様における導電性高分子複合構造体の積層方法は、各導電性高分子複合構造体についての通電可能な支持体が露出しなければ、特に限定されるものではなく、通電可能な支持体が露出した面が互いに向き合うように積層されても良い。また、各導電高分子複合構造体に含まれる通電可能な支持体の位置についても、それぞれ積層方向に一致するように導電性高分子複合構造体を積層しても良く、隣接する導電性高分子複合体中に含まれる支持体の折り返しによる間隔に支持体が配されるように、導電性高分子複合構造体を図8(c)のように積層しても良い。
また、前記積層体は、積層される導電性高分子複合構造体の枚数が限定されるものではなく、積層させる導電性高分子複合構造体の層間の固体電解質層を介在させても良い。前記固体電解質は、前記積層体の電解伸縮を阻害するものでなければ、特に限定されるものではなく、ゲル電解質及び/又は高分子電解質で公知のものを用いることもできる。また、前記固体電解質層により、屈曲運動をするアクチュエータ素子として駆動するように、前記積層体を構成しても良い。さらには、各導電性高分子複合構造体に含まれる支持体に、異なる硬さ支持体を用いて、屈曲運動をするアクチュエータ素子として駆動するように、前記積層体を構成しても良い。
本発明の導電性高分子複合構造体は、均一な伸縮をすることができて、牽引用途の場合には均一なテンション、押圧用途の場合は押圧力を発生することができることから、アクチュエータ素子として、位置決め装置、姿勢制御装置、昇降装置、搬送装置、移動装置、調節装置、調整装置、誘導装置、及び関節装置の駆動部、並びに押圧装置の押圧部に好適に用いることができる。さらに、前記導電性高分子複合構造体を2以上積層させた積層体もアクチュエータ素子として、位置決め装置、姿勢制御装置、昇降装置、搬送装置、移動装置、調節装置、調整装置、誘導装置、及び関節装置の駆動部、並びに押圧装置の押圧部に好適に用いることができる。
本発明の導電性高分子複合構造体の一実施態様例について斜視図。 (a) 図1の導電性高分子複合構造体の第一の態様におけるA−A断面の部分拡大図。 (b) 図1の導電性高分子複合構造体の第二の態様におけるA−A断面の部分拡大図。 (a) 本発明の導電性高分子の製造方法に用いられる作用電極の一実施態様例の正面図。 (b) 図3(a)の折り返し部付近の部分拡大図。 本発明の導電性高分子の製造方法に用いられる作用電極の他の実施態様例の正面図。 本発明の導電性高分子の製造方法に用いられる作用電極の第三の実施態様例の正面図。 本発明の導電性高分子の製造方法に用いられる作用電極の第四の実施態様例の正面図。 本発明の導電性高分子複合構造体の積層体についての斜視図である。 (a) 図7の導電性高分子複合構造体の積層体についての、第一の実施態様例におけるB−B断面についての部分拡大断面図。 (b) 図7の導電性高分子複合構造体の積層体についての、第二の実施態様例におけるB−B断面についての部分拡大断面図。 (c) 図7の導電性高分子複合構造体の積層体についての、第三の実施態様例におけるB−B断面についての部分拡大断面図。
符号の説明
1 導電性高分子複合構造体
2 導電性高分子の膜状体
3 通電可能な支持体
4 電極
5 通電可能な線状部材
6 折り返し部
7 ブリッジ
8 通電性枠体
9 電極
10 通電可能な線状部材
11 折り返し部
12 ブリッジ
13 通電性枠体
14,14’ 取付部
15,15’ 螺子止め用穴
16 電極
17 通電可能な線状部材
18 ブリッジ
19 PET製のプラスチック板
20 通電可能な線状部材
21、21’ 取付部
22 スパッタリング層
31、31’、31’’ 導電性高分子複層構造体の積層体
32、32’、32’’ 第一の導電性高分子複合構造体
33、33’、33’’ 第二の導電性高分子複合構造体
34、34’、34’’ 第三の導電性高分子複合構造体
35、35’、35’’ 第四の導電性高分子複合構造体
36 導電性高分子
37、37’、37’’ 通電可能な支持体
38、38’、38’’ 通電可能な支持体
39、39’、39’’ 通電可能な支持体
40、40’、40’’ 通電可能な支持体

Claims (9)

  1. 電気化学的酸化還元によって伸縮あるいは変形する電解伸縮性の導電性高分子膜と通電可能な支持体とが複合された導電性高分子複合構造体であって、
    通電可能な支持体が、左右に蛇行した折り返し形状の通電性の線状部材を有する導電性高分子複合構造体。
  2. 前記支持体を前記導電性高分子膜の内部及び/または外側に備えた請求項1に記載の導電性高分子複合構造体。
  3. 線状部材が金属を含む請求項1または2に記載の導電性高分子複合構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性高分子複合構造体を2以上積層させた、導電性高分子複合構造体の積層体。
  5. 電気化学的酸化還元によって伸縮あるいは変形する電解伸縮性の導電性高分子膜と通電可能な線状部材とが複合された導電性高分子複合構造体の製造方法であって、
    前記通電可能な線状部材が左右に蛇行した折り返し形状を有する電極であって、当該電極を作用電極に用いた電解重合法によって、導電性高分子膜を前記作用電極上に形成して導電性高分子複合構造体を得る導電性高分子複合構造体の製造方法。
  6. 前記電極が通電性枠体を備え、該枠体と前記折り返し部とがブリッジ部を介して通電可能に接続されている請求項5に記載の導電性高分子複合構造体の製造方法。
  7. 前記通電可能な線状部材が、通電性を有する金属からなる線状部材である請求項5または6記載の導電性高分子複合構造体の製造方法。
  8. 前記通電可能な線状部材が線状基材上にスパッタリングまたは蒸着により金属層を備えた線状部材である請求項5乃至7のいずれかに記載の導電性高分子複合構造体の製造方法。
  9. 絶縁性基板上に前記作用電極を設置して、導電性高分子膜を前記作用電極上および前記左右に蛇行した折り返し形状における折り返しピッチによる線状部材の間隔に存在する絶縁性基板上に形成する請求項5乃至8のいずれかに記載の導電性高分子複合構造体の製造方法。
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