JP4805220B2 - コーヒー香味改良方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ロブスタおよびアラビア品質焙煎コーヒーの香味改良に関する。
コーヒーは、主にアラビアコーヒー(Coffea Arabica)およびロブスタコーヒー(Coffea Robusta)の2種類で存在する。それらの2つの種類から製造された飲料は、異なる香味特性を有する。ロブスタコーヒーは、強く、土臭く、苦く、中性であることを特徴とする。アラビアコーヒーは、まろやかで、酸性で、芳香性を有することを特徴とする。
生コーヒーは、焙煎すると、焙煎コーヒーに典型的な香味、芳香および色を生じる化学物質(主にクロロゲン酸、糖、カフェイン、トリゴネリン、タンパク質、アミノ酸および微量芳香化合物)の複雑な混合物を含有する。生コーヒーに存在する化学物質は、焙煎コーヒーの香味および芳香の前駆体である。
殆どの生コーヒー(すなわち、乾燥コーヒー豆を生成するように加工されたコーヒーチェリー)は、単に焙煎によって加工される。これは、製品に典型的な香味、芳香および色を生じる。焙煎の前に、生コーヒーを処理して、カフェインを除去することができる(所謂カフェイン除去処理)。この処理では、豆を予め加湿し、溶媒としての超臨界CO2と直に接触させて、カフェインを除去するか、または豆の水溶性部分を抽出し、生抽出物を活性炭で処理して、カフェインを選択的に除去する。次いで、低カフェイン抽出物を向流的に未処理の豆に再注入する。当該処理は、例えば、特許文献1、特許文献2または特許文献3に開示されている。カフェインを生抽出物から除去することができる炭素繊維、カフェイン刷込ポリマー、脂肪材料、ゼオライト、有機溶媒、溶媒系および樹脂などの知られている他の材料が存在する。
カフェイン除去に加えて、いくつかの生コーヒーは、高温の蒸気処理により焙煎の前に処理される。これは、いくつかのコーヒー(特にロブスタコーヒー)における異臭を低減する効果を有し、酸味を生じさせる。生豆の蒸気処理は、10年以上にわたっていくつかの会社によって実施されており、より低コストのコーヒーの品質を向上させて、ブレンド製品におけるより高コストのコーヒーの代用を可能にするため、生産性技術として用いられている。蒸気処理法は、例えば、特許文献4に記載されている。しかし、蒸気処理されたコーヒーの利用は、いくつかの望ましいコーヒー香味および芳香(主に焙煎した匂い)を低下させ、加工臭(β−ダマセノンおよびフルフリルピロール(FFP)などによって示される)を導入するため、制限される。
特許文献5には、コーヒー豆におけるアスパラギンの量を減少させることによってアクリルアミドの量が減少された焙煎コーヒー豆を製造するための方法であって、アスパラギン低下酵素をコーヒー豆に添加することを含む方法が記載されている。
他の米国特許には、生抽出物からさらなる生コーヒー豆成分を低下または除去することが記載されているが、これらの成分は、香味前駆体ではなく、それらの低下または除去は、他の理由で行われている。
クロロゲン酸の樹脂による除去が特許文献6に、木質吸着剤による除去が特許文献7に、架橋改質多糖類に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる除去が特許文献8に記載されている。
リンゴ酸のイオン交換樹脂による除去が特許文献9および特許文献10に、マロ乳酸発酵による除去が特許文献11に記載されている。
カリウムのイオン交換、膜分離または電気透析による除去が特許文献12に記載されている。
特許文献13および特許文献14には、キトサンによる脱酸(pHの上昇)による生抽出物の処理が記載されている。
可溶性コーヒーの芳香分解を制限するための固定化PVPまたはPVPP焙煎および挽きコーヒー抽出物の処理が特許文献15に記載されている。
米国特許第4,922,812号明細書 米国特許第5,147,674号明細書 米国特許第5,208,056号明細書 米国特許第5,019,413号明細書 米国特許出願第2004/0081724号明細書 米国特許第4,031,251号明細書 米国特許第4,160,042号明細書 米国特許第4,872,987号明細書 米国特許第4,976,983号明細書 米国特許第5,132,134号明細書 米国特許第5,147,666号明細書 欧州特許第0534024号明細書 米国特許第4,278,696号明細書 米国特許第4,317,841号明細書 欧州特許出願公開第1632135号明細書 米国特許第4,922,812号明細書
本発明の目的は、生豆蒸気処理法の問題および欠点を克服する、すなわち望ましいコーヒー香味を低減せず、加工臭を導入しないロブスタおよびアラビア品質焙煎コーヒーの香味を改良するための方法を提供することである。
本発明は、生コーヒー豆の水性抽出物における焙煎コーヒー香味前駆体を改良することによって、焙煎ロブスタおよびアラビア品質コーヒーの香味を向上させるための方法を基本的に提供する。
好ましい実施形態において、該方法は、
a)乾燥または予め加湿された生ロブスタまたはアラビアコーヒー豆を水または処理抽出物に接触させて、可溶性固形物の約4から約40重量%の量の水溶性香味前駆体を抽出する工程と、
b)得られた抽出物を直接または間接的に熱で処理して、
b1)ロブスタ抽出物のpHを、約10から360秒間、好ましくは約30から約240秒間、最も好ましくは約90から約120秒間にわたって、約170から約250℃、好ましくは約190から約230℃、最も好ましくは約200から約210℃の温度で、約0.2から約1.0pH単位、好ましくは約0.4から約0.9pH単位、最も好ましくは約0.5から約0.8pH単位低下させ、
b2)アラビア抽出物のpHを、約10から360秒間、好ましくは約30から約240秒間、最も好ましくは約40から約60秒間にわたって、約170から約250℃、好ましくは約190から約230℃、最も好ましくは約200から約215℃の温度で、約0.5から約2.0pH単位、好ましくは約1.0から約2.0pH単位、最も好ましくは約1.5から約2.0pH単位低下させ、
b3)アラビア抽出物のpHを、約2から約60時間にわたって、約50から約90℃の温度で、約0.5から約2.0pH単位、好ましくは約1.0から約2.0pH単位、最も好ましくは約1.5から約2.0pH単位低下させる工程と、
c)得られた抽出物、または処理抽出物の可溶性固形物を、抽出された生コーヒー豆と一緒にし、生コーヒー豆が水で抽出された場合は豆を乾燥させ、あるいは生コーヒー豆が処理抽出物で抽出された場合は豆を乾燥させる工程とを特徴とする。
この方法は、工程a)で得られた抽出物から糖およびクロロゲン酸を限外濾過処理によって単離し、単離された成分を工程b)に従って熱処理し、次いで主抽出物に戻すさらなる工程を特徴としてもよい。
豆が予め加湿される場合は、約50から約60重量%の水分含有量が好ましい。
さらなる好ましい実施形態において、該方法は、
a)乾燥または予め加湿された生ロブスタコーヒー豆を水または処理抽出物に接触させて、可溶性固形物の約4から約40重量%の量の水溶性香味前駆体を抽出する工程と、
b)約5から約30分間にわたって、約5から約60℃の温度で、抽出物を約2から約5重量%の疎水性樹脂または陽イオン交換樹脂で処理して、クマリルトリプトファンまたはカフェオイルトリプトファンの含有量を減少させる工程と、
c)得られた抽出物、または処理抽出物の可溶性固形物を、抽出された生コーヒー豆と一緒にし、生コーヒー豆が水で抽出された場合は豆を乾燥させ、あるいは生コーヒー豆が処理抽出物で抽出された場合は豆を乾燥させる工程とを含む。
好ましくは、ポリビニルピロリドン(PVP)を樹脂として使用する。
処理工程b)を好ましくは2から5回繰り返し、得られた生コーヒー豆のクマリルトリプトファンおよびカフェオイルトリプトファンを、好ましくは少なくとも約50重量%、より好ましくは少なくとも約80重量%、最も好ましくは少なくとも約90重量%減少させる。
他の好ましい実施形態において、該方法は、
a)乾燥または予め加湿された生ロブスタコーヒー豆を水または処理抽出物に接触させて、可溶性固形物の約4から約40重量%の量の水溶性香味前駆体を抽出する工程と、
b)抽出物を約12から約120時間にわたって微生物で抽出して、カフォイルキナ酸(caffoylquinic acid)およびフェルイルキナ酸(feruylquinic acid)を減少させる工程と、
c)得られた抽出物、または処理抽出物の可溶性固形物を、抽出された生コーヒー豆と一緒にし、生コーヒー豆が水で抽出された場合は豆を乾燥させ、あるいは生コーヒー豆が処理抽出物で抽出された場合は豆を乾燥させる工程とを含む。
処理工程b)の後に、ショ糖含有量および/またはpHを好ましくはそれらの本来のレベルに調整する。これは、ショ糖を発酵抽出物に添加して、それを本来のレベルに戻し、次いでリンゴ酸を使用してpHを調整して、出発pHに戻すことによって達成できる。
好ましくはロドトルラムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)を微生物として使用する。
カフォイルキナ酸含有量およびフェルイルキナ酸含有量を好ましくはそれぞれ少なくとも95重量%減少させる。
本発明は、生コーヒー豆の水性抽出物における焙煎コーヒー香味前駆体を改良することによって、焙煎ロブスタおよびアラビア品質コーヒーの香味を向上させるための方法に関する。
驚いたことに、例えば、抽出物を単に熱処理すること、または任意の他の有用な処理によって、生コーヒー豆の水性抽出物における芳香または香味前駆体を改良することによって、所望のコーヒー香味を低下させることなく、かつ蒸気処理の場合は加工臭を導入することなく、望ましくない香味を低下させることができる。
焙煎工程に影響されず、水性焙煎コーヒー抽出物において変化しないカフェイン、リンゴ酸またはクロロゲン酸などの望ましくないコーヒー成分を生豆抽出物から除去または減少させることが知られていたが、水性生コーヒー豆抽出物における香味前駆体を改良することをこれまで誰も試みなかった。生抽出物の改良は、焙煎の前に生コーヒーの香味を操作するための新規の技術である。該方法は、抽出段階に入る前に、生コーヒー豆を約50から約60重量%の水分含有量まで加湿することに基づく。次いで、豆をバッチ法で水に、または連続法で水(開始時)および処理抽出物(通常処理時)に接触させて、水溶性香味前駆体を抽出する。次いで、そのようにして生成された抽出物を、望ましくない香味前駆体を変換または除去し、あるいは望ましい香味前駆体を増強するために、物理的、化学的または生化学的に処理(改良)して、抽出物を選択的に改良する。生抽出物改良方法の主な処理工程を含む流れ図を図1に示す。抽出物熱処理、抽出物樹脂処理および抽出物発酵の技術は、異なる程度の抽出物改良(および香味改良)に対応し、個別的に、または一緒に用いられうる。
任意の第1の処理工程において、ロブスタコーヒー豆またはアラビアコーヒー豆にかかわらず、生コーヒー豆を約50から約60重量%の水分含有量まで予め加湿する。この目的のために、豆を水に十分な時間にわたって浸漬させる。通常、約60から約80℃の水温で約45分の浸漬時間が十分である。
乾燥、または予め加湿させた豆を水に、または連続法では、最初に水(開始時)、次いで既に処理された抽出物(通常処理時)に接触させて、可溶性固形物の約4から約40重量%、好ましくは約10から約30重量%、最も好ましくは約18から約21重量%の量の水溶性香味前駆体を抽出する。約60から100℃の温度範囲内における約2から4時間の抽出時間が通常十分である。
抽出、およびその後の抽出物の処理を単純なバッチ容器で、あるいは連続法である場合は、例えば特許文献16に記載されている所謂円形コンベヤー式抽出器、またはパルスカラム反応器で実施することができる。
加湿コーヒー豆の抽出を水で、または連続法では開始段階後に既に処理された抽出物で実施することができる。既に処理された抽出物を抽出手段として使用することには、処理によって改良された成分を除いて、処理溶液が豆の生のコーヒー成分と平衡状態になるという利点がある。したがって、処理中に改良が施された成分のみを除去して、他のすべての生コーヒー成分を豆に残すことが可能である。また、コーヒー豆は、焙煎コーヒー豆の改良成分の香味および芳香にプラスの影響を与えることができる処理後に改良成分が増加する。
得られた抽出物を次の工程で物理的、化学的または生化学的に処理して、望ましくない香味前駆体を変換または除去し、あるいは望ましい香味前駆体を増強する。
生抽出物熱処理
ロブスタおよび低グレードアラビアコーヒーは、高コストのアラビアコーヒーより生および焙煎豆における滴定酸度のレベルが低い。これは、焙煎化学作用に影響し、ロブスタおよび低グレードアラビアコーヒーに典型的な苦い焙煎した匂いの生成に有利である。加えて、酸味/酸度は、望ましい香味属性と考えられる。蒸気処理は、生コーヒーの酸度を高めるとともに、望ましくないロブスタ臭の一部を低減する。しかし、蒸気処理は、プルーン様の煮込んだ芳香およびプルーン様の紅茶様香味として典型的に記述される上記の所謂加工臭を導入し、全体的な焙煎コーヒー特性を低下させる。加工臭は、望ましくないと考えられ、製品を差別化するため、これによって蒸気処理コーヒーの代用の可能性が制限される。本発明の驚くべき態様は、本発明による抽出物熱処理が、蒸気処理コーヒーに伴うプルーン様加工臭を導入しないことである。具体的には、加工臭の主な指標であるβ−ダマセノンを生成しない。本発明のさらなる驚くべき態様は、熱処理によって、安定し、十分に発達した焙煎コーヒー特性が得られることである。これらの所見は、本発明による水性生コーヒー豆抽出物は、ロブスタおよびアラビア豆の品質を向上させるための新しい経路であることを示している。
主な処理変数は、処理時間および温度である。例えば電子ヒータまたは直接蒸気注入を用いて、飽和生コーヒー抽出物を熱処理する。プラグ流反応器も適するであろう。その目的は、抽出物の温度を保持温度(典型的には80℃)から目標温度に1分間で上昇させることである。次いで、抽出物をこの温度に約10から約360秒間保持する。この処理の効果は、生抽出物における糖(ショ糖、ブドウ糖および果糖)およびクロロゲン酸を加水分解することである。これらの化合物を加水分解して、有機酸(酢酸、ギ酸、酪酸、グリコール酸およびキナ酸)を生成する。この効果は、生抽出物のpHを低下させることである。
ロブスタ抽出物の熱処理は、抽出物のpHを約0.2から約1.0pH単位、好ましくは約0.4から約0.9pH単位、最も好ましくは約0.5から約0.8pH単位低下させるために、約170から約250℃、好ましくは約190から約230℃、最も好ましくは約200から約210℃で、約10から約360秒間、好ましくは約30から約240秒間、最も好ましくは約90から約120秒間にわたって実施される。
図2は、ロブスタ生豆のpH低下および香味向上の温度および時間に対する依存性を示す図である。最大香味向上は、220℃から230℃の温度で、または約90から120秒間で達成される。
ロブスタコーヒー(典型的には、インドネシアまたはベトナムグレードであるが、それに限定されない)の品質を向上させるために、抽出物を理想的には230℃で90秒間処理する。この効果は、溶質交換後の生豆のpHを1.0pH単位まで低下させることである(図2)。これは、焙煎反応を改良して、ロブスタコーヒーの苦く不快な香味に伴うギアコールおよびピラジンの形成を低減する。蒸気処理コーヒーに形成される加工臭に伴う芳香化合物であるβ−ダマセノンは増加しない。この処理の官能的結果は、未処理のロブスタと比較すると、土臭く、苦く不快な香味が少なく、酸味が強くなったロブスタコーヒーである。濃く焙煎すると、コーヒーは、未処理のロブスタより苦みおよび弾力性がはるかに弱い。蒸気処理ロブスタと比較すると、熱処理ロブスタは、検知可能な加工臭がほとんどまたは全くなく、焙煎コーヒーの特徴が強い。本発明による熱処理法を用いて加工されたロブスタコーヒーは、蒸気処理コーヒーよりギアコールの量が少なく、蒸気処理コーヒーよりピラジンの量が多く(ただし、未処理のコーヒーより少ない)、未処理のコーヒーと比較してβ−ダマセノンの増加がない。
アラビア生豆から得られる抽出物は、pHを約0.5から約2.0pH単位、好ましくは約1.0から約2.0pH単位、最も好ましくは約1.5から約2.0pH単位低下させるために、上記と同じ温度、好ましくは200から215℃で、上記と同じ時間、好ましくは約40から60秒間にわたって処理される。
図3は、アラビア生豆についての温度および時間による生豆のpH低下および香味向上の依存性を示す図である。最適な香味向上は、約40から60秒間にわたる約200℃から215℃の温度で達成される。
品質を向上させ、アラビアコーヒー(典型的にはブラジルおよびコロンビアコーヒーであるが、それらに限定されない)における新規の香味特性を開発するために、より低い処理温度およびより短い保持時間を用いる。生豆における1pH単位から1.5pH単位の最大pH低下を達成するのに、典型的には215℃および30から60秒間が十分である(図3)。ここでも、これは、糖およびクロロゲン酸の加水分解をもたらして、有機酸を生成する。焙煎した場合の得られた処理コーヒーは、(ブラジルおよびコロンビアの双方の)酸度を著しく高め、ブラジルコーヒーの場合は、土臭く、薬臭く、カビ臭い香味特性を低減した。
本発明による水性抽出物処理法は、ロブスタおよび低グレードアラビアコーヒーを、コーヒーにおける酸度を高める手段として、高温(170℃を超える温度)に短時間(6分間未満)にわたって曝す。これは、加湿された生コーヒーを約70分間までの時間にわたって120から150℃にて加圧下で加熱する蒸気処理と対照的である。
熱処理法は、生ロブスタおよびアラビアコーヒーにおける滴定酸度を増加させ、ロブスタおよび低グレードアラビアコーヒーに伴うカビ臭を低減する。この方法は、蒸気処理コーヒーに伴う加工臭を導入せず、焙煎コーヒーの特徴を保持することは驚くべきことである。
アラビア抽出物を処理するための代替的な経路は、pHを約0.5から約2.0pH単位、好ましくは約1.0から約2.0pH単位、最も好ましくは約1.5から約2.0pH単位低下させるために、約50から約90℃の温度で約2から約60時間にわたって熱処理する工程を含む。アラビア生豆の低温/長時間処理は、果実/花様香味属性をも向上させる。やはり、この処理は、蒸気処理コーヒーに伴うプルーン様加工臭を導入せず、価値ある芳香前駆体の低下をもたらさない。
該処理方法の好ましい実施形態において、生コーヒー抽出物に存在する糖およびクロロゲン酸を最初に限外濾過法によって単離することができる。次いで、単離された成分を熱処理し、主抽出物に戻す。これの効果は、生抽出物全体の熱処理に起因しうる望ましくない加工風味の生成を回避することである。加工収率を低下させる熱処理の望ましくない副作用である可溶性固形物の析出をも回避する。
生コーヒー豆を水で抽出した場合は、得られた処理抽出物、または処理抽出物の可溶性固形物を抽出された生コーヒー豆に再注入するか、またはそれらと一緒にし、最後の工程において、豆を通常の温度で十分な時間乾燥させる。
生コーヒー豆を既に処理された抽出物で処理した場合は、豆を単に乾燥させる。
生抽出物樹脂処理
クマリルトリプトファンおよびカフェオイルトリプトファンの2つの化合物は、本発明の範囲内で、ロブスタコーヒーの土臭いカビ臭に伴う強力な芳香化合物である3−メンチルインドールまたはスカトールに対する主たる前駆体と特定された。これらの化合物の量を疎水性樹脂または陽イオン交換樹脂で減少させることができ、この処理は、本発明のさらなる好ましい実施形態を形成する。
生ロブスタコーヒー豆を第1の工程おいて、約50から約60重量%の水分含有量まで場合によって予め加湿する。乾燥豆、または場合によって予め加湿された豆を水または処理抽出物に接触させて、可溶性固形物の約4から約40重量%の量の水溶性香味前駆体を抽出する。
次いで、得られた抽出物を約2から約5重量%の疎水性樹脂または陽イオン交換樹脂、好ましくはポリビニルピロリドンで、約5から約60℃で、約5から約30分間にわたって処理して、クマリルトリプトファンまたはカフェオイルトリプトファンの含有量を減少させる。抽出物のこの処理を好ましくは2から5回繰り返す。このようにして処理された生コーヒー豆のクマリルトリプトファンおよびカフェオイルトリプトファン含有量を少なくとも約50重量%、好ましくは少なくとも約80重量%、最も好ましくは少なくとも約90重量%以上減少させる。
上述のように、抽出を水、または既に処理された抽出物で行うことができる。処理抽出物を使用することによって、クマリルトリプトファンおよびカフェオイルトリプトファンのみを豆から抽出する。
この樹脂処理法に対する主な処理変数は、処理におけるポリビニルピロリドン(PVP)含有量%、PVP処理回数、処理時間および温度である。
処理パラメータの影響を0.5から5重量%のPVP、1から3の処理回数、5から80℃、および5から30分間の範囲に対して試験した。生抽出物におけるクマリルトリプトファンおよびカフェオイルトリプトファンの70%の低下を達成するための最適条件(最小のPVP使用量、最小の処理数、最も実用的な温度および時間)は、3重量%のPVPおよび2回の処理数と特定された。処理時間および温度は、重要な要因ではなく、処理全体に対して最も実用的になるように選択されることになる。
処理抽出物においてクマリルトリプトファンおよびカフェオイルトリプトファンが70%減少すると、焙煎されると、3−メチルインドール含有量が80%減少する。
図4は、ロブスタ生コーヒー抽出物からのカフェオイルトリプトファンの除去に対するPVP濃度、処理時間および処理温度の影響を示す図である。図5は、ロブスタ生コーヒー抽出物からのカフェオイルトリプトファンの除去に対するPVP処理数および処理温度の影響を示す図である。
生コーヒー豆を水で抽出した場合は、得られた処理抽出物、または処理抽出物の可溶性固形物を抽出された生コーヒー豆に再注入するか、またはそれらと一緒にし、最後の工程において、豆を通常の温度で十分な時間乾燥させる。
生コーヒー豆を既に処理された抽出物で処理した場合は、豆を単に乾燥させる。
生抽出物発酵
フェルイルキナ酸およびカフォイルキナ酸は、本発明の範囲内で、ロブスタコーヒーにおけるギアコール発酵の主たる前駆体と特定された。ギアコールは、過剰であると、焙煎コーヒー芳香において望ましくないと考えられる焙煎香味化合物である。さらに、生コーヒー抽出物を微生物で約12から約120時間処理して、フェルイルキナ酸およびカフォイルキナ酸を減少させることが可能であることが見いだされた。
該方法は、上記の処理として、生ロブスタコーヒー豆を約50から約60重量%の水分含有量まで場合によって予め加湿する工程を含む。乾燥豆、または場合によって予め加湿された豆を水または処理抽出物に接触させて、可溶性固形物の約4から約40重量%の量の水溶性香味前駆体を抽出する。
得られた抽出物を微生物で約12から約120時間処理して、フェルイルキナ酸およびカフォイルキナ酸の含有量を減少させる。
最後に、生豆コーヒー豆を水で抽出し、次いで最後の工程で乾燥させる場合は、抽出された生コーヒー豆を抽出物または抽出物の可溶性固形物と一緒にする。生豆を予め処理された抽出物で抽出した場合は、豆を単に乾燥させる。
上述のように、既に処理された抽出物で生コーヒー豆を抽出すると、処理抽出物には見られない生豆から当該化合物のみが抽出される。
生コーヒー抽出物を発酵することができる好ましい微生物は、ロドトルラムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)である。該微生物は、ショ糖、カフォイルキナ酸、フェルイルキナ酸および他のフェノール化合物を消費する。また、抽出物のpHを7付近まで上昇させる。ショ糖を添加して、発酵前のレベルに戻し、好ましくは抽出物のpHを約5.5に調整し、次いで混合物を生コーヒーに再注入することによって、得られる製品は、苦みが低減され、土臭いカビ臭が低減されたロブスタコーヒーである。
有用な微生物は、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)、アスペルギルスジャポニカス(Aspergillus japonicus)、ペニシリウム(Penicillium)、ペニシリウムルブルム(Penicillium rubrum)、ロドトルラ(Rhodotorula)、ロドトルラルブラ(Rhodotorula rubra)、ロドトルラムスラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa(ATCC番号:PTA−7574などの酵母およびカビ類である。発生源:腐敗植物/土壌(米国イリノイ州Glenview)。培地:YM(酵母麦芽抽出物)寒天または肉汁、24℃で温置。摘要:延長卵形酵母、多元発芽;桃色または橙赤色コロニー)、ロドトルラフェルリカ(Rhodotorula Ferulica)、ロドトルラグルチニス(Rhodotorula Glutinis)、ロドトルラアウランチアカ(Rhodotorula aurantiaca)、ロドスポリジウムフルビアレ(Rhodosporidium fluviale)、サッカロミセス(Saccharomyces)、およびサッカロミセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ならびにアルスロバクター(Arthrobacter)、アルスロバクターグロビホルミス(Arthrobacter globiformis)、アルスロバクタープロトホルミエ(Arthrobacter protophormiae)、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)、ブレビバクテリウムリネンズ(Brevibacterium linens)、ミクロコカス(Micrococcus)、ロイコノストク(Leuconostoc)などの細菌。一般には、個々の微生物の異なる菌株を使用して、本発明の結果を達成することができる。非限定的な例として、以下の微生物、すなわちアスペルギルスジャポニクス(Aspergillus japonicus)(ATCC番号20236)、ペニシリウムルブルム(ATCC番号46581)、ロドトルラフェルリカ(Rhodotorula Ferulica)(ATCC番号76737)、ロドトルラグルチニス(Rhodotorula Glutonis)(ATCC番号90781および28052)、ロドトルラアウランチアカ(ATCC番号90775)およびブレビバクテリウムリネンズ(ATCC番号9174および9175)を使用することができる。
本発明のこの方法により、カフォイルキナ酸含有量およびフェルイルキナ酸含有量をそれぞれ少なくとも約95重量%減少させることが可能である。
次に、本発明の好ましい実施形態を説明する実施例によって本発明を例示する。それらは、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
実施例
ロブスタコーヒーの生抽出物熱処理
ロブスタコーヒーの香味改良のために、飽和生抽出物を190℃から230℃の温度で30秒間から120秒間にわたって処理する。図2は、生豆のpHに対する熱処理の影響を示す図である。本実施例において、10lの飽和生コーヒー抽出物を40lのジャケット付圧力容器に入れた。圧力容器を密閉し、32バールの圧力の超高圧蒸気の直接注入によって内容物を様々な温度に加熱した。容器内の圧力を変化させることによって抽出物の温度を制御した。抽出物を30秒間から120秒間で所望の温度に保持し、次いで抽出された生コーヒー豆に再注入した。
生コーヒーのpHを0.5単位から1.1単位低下させる。生豆のpHのこの低下は、小さい脂肪族有機酸、最も顕著には乳酸および酢酸を生成する糖(ショ糖、ブドウ糖および果糖)およびクロロゲン酸の加水分解によって導かれる。生豆のpHを低下させる効果は、焙煎中の芳香形成を改良することである。改良豆は、未処理のロブスタコーヒーより高い滴定酸度(TA)内容物を有するとともに、より低いギアコールおよびピラジン内容物をも有する。改良豆から製造されたコーヒーは、従来のコーヒーまたは処理対照から製造された飲料と比較すると、有意に酸味が強く、苦みおよび不快感が弱いと記述された。香味改良の程度は、熱処理温度に比例し、190℃で30秒間処理されたコーヒーは、230℃で120秒間処理(最適香味改良)されたコーヒーより香味改良程度が低かった。120秒より長い時間にわたってこの温度で処理すると、望ましくない香味臭(「炭化」、「焦げ」)が生成し、固体析出物も生成する。
熱処理により、未処理の豆と比較してpHが低下した(典型的には、未処理のコーヒーにおけるpH5.9〜6.2からpH4.8〜5.2に低下した)生(すなわち未焙煎)ロブスタ豆が得られる。生豆は、ショ糖含有量が(2.7g/100gから1.8g/100gに)減少している。豆は、また、全酸含有量が(0.10mmol/kgから0.26mmol/kgに)増加している。
処理コーヒーを焙煎すると、コーヒーのギアコール含有量が約50%減少し(ビニル−ギアコールの307.5mg/kgから153.4mg/kgへの低下によって示される)、ピラジンが、約46%減少し(エチル−ピラジンの21.6mg/kgから11.6mg/kgへの低下によって示される)、未処理のコーヒーよりβ−ダマセノンがわずかに低い(処理コーヒーおよび未処理コーヒーに対してそれぞれ0.7mg/kgおよび0.8mg/kg)製品が得られる。
対照的に、蒸気処理法によって製造された処理ロブスタコーヒーは、ギアコールおよびピラジンの低下がより小さく(それぞれ10%および18%)、β−ダマセノン(加工異臭の指標)が56%増加している。したがって、抽出物加熱処理法を用いて製造されたコーヒーは、蒸気処理コーヒーと異なっている。
アラビア(ブラジルまたはコロンビア)コーヒーの生抽出物熱処理
アラビアコーヒーの香味改良のために、飽和生抽出物を190℃から220℃の温度で30秒間から120秒間にわたって、上記実施例に記載されているようにして処理する。図3は、生豆のpHに対する熱処理の影響を示す図である。本実施例において、10lの飽和生コーヒー抽出物を40lのジャケット付圧力容器に入れた。圧力容器を密閉し、32バールの圧力の超高圧蒸気の直接注入によって内容物を様々な温度に加熱した。容器内の圧力を変化させることによって抽出物の温度を制御した。抽出物を30秒間から120秒間で所望の温度に保持し、次いで抽出された生コーヒー豆に再注入した。
生コーヒーのpHを0.5単位から1.4単位低下させる。生豆のpHのこの低下は、小さい脂肪族有機酸、最も顕著には乳酸および酢酸を生成する糖(ショ糖、ブドウ糖および果糖)およびクロロゲン酸の加水分解によって導かれる。生豆のpHを低下させる効果は、焙煎中の芳香形成を改良することである。改良豆は、未処理のロブスタコーヒーより高い滴定酸度(TA)内容物を有するとともに、より低いギアコールおよびピラジン内容物をも有する。改良豆から製造されたコーヒーは、従来のコーヒーまたは処理対照から製造された飲料と比較すると、有意に酸味が強く、焙煎性が高いと記述された。香味改良の程度は、熱処理温度に比例し、190℃で30秒間処理されたコーヒーは、215℃で90秒間処理(最適香味改良)されたコーヒーより香味改良程度が低かった。120秒より長い時間にわたってこの温度で処理すると、望ましくない香味臭(「炭化」、「タバコ」)が生成し、固体析出物も生成する。
熱処理により、未処理の豆と比較してpHが低下した(典型的には、未処理のコーヒーにおけるpH5.9〜6.1からブラジルについてのpH4.5〜5.0に低下した)生(すなわち未焙煎)アラビア豆が得られる。全有機酸含有量は、0.74mmol/kgから最も極端な熱処理についての1.8mmol/kgに増加する(範囲は1から1.8mmol/kg)。主に焙煎酸(酢酸、ギ酸、キナ酸)が増加する。ショ糖は、約4.4g/100gから約3から3.5g/100gに減少する。
焙煎コーヒーにおいて、ピラジンは、約83%減少し(エチル−ピラジンの16.4mg/kgから2.8mg/kgへの減少によって示される)、ギアコールは、約21%減少する(ビニル−ギアコールの79.5mg/kgから62.9mg/kgへの減少によって示される)。対照的に、β−ダマセノンは、わずかに減少する(0.7mg/kgから0.5mg/kgへの減少)。
ロブスタコーヒーの生抽出物樹脂処理
ロブスタコーヒーの香味改良のために、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)樹脂を使用して、化合物クマリルトリプトファン(CoT)およびカフェオイルトリプトファン(CaT)を除去することができる。これらの化合物は、ロブスタコーヒーのカビ臭の原因物質である3−メチルインドール(スカトール)の前駆体である。飽和生抽出物を室温(23℃)にて飽和抽出物の体積に対するPVPP固形物の比が5%のスラリーとして樹脂で処理する。樹脂抽出混合物を20分間攪拌した後、濾過して、使用した樹脂を除去する。その樹脂処理を2回繰り返した後、透明抽出物のCoTおよびCaT含有量を、CaTおよびCoTについてそれぞれ2.39から0.45g/kgおよび0.44から0.09g/kgずつ約80%減少させる(図4および5)。次いで、生コーヒーを改良抽出物で処理する。焙煎されると、処理された豆から製造されたコーヒーは、3−メチルインドール含有量が約80%減少する。コーヒー飲料は、不快感が弱く、典型的なロブスタカビ臭がない。
ロブスタコーヒーの生抽出物発酵
飽和ロブスタ生コーヒー抽出物を発酵開始前に加圧滅菌によって滅菌し、生物発酵槽に移した。発酵培地を30℃の接種温度まで冷却し、1%の割合で種子培養物を接種した。YM肉汁(Difco、米国)中のロドトルラムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)の接種物(液体窒素上の種子株から成長したクラフト菌株Y8)を使用した。この菌株は、唯一の炭素源として目標化合物(CQAおよびFQA)を含有する選択的培地上で成長させることによって土壌から単離されたものである。下限が40%の溶存酸素(pO2)を1.0vvmで散布しながらバイオリアクタを動作させ、必要に応じて攪拌して、Amax=600rpmのDO設定点を維持した。バイオプロセスを72時間進行させ、目標化合物に対するHPLC分析のための試料を24時間間隔で採取した。72時間目に、発酵肉汁を熱処理して、バイオマスを不活性化し(85℃/30分間)、収穫し、次いで凍結乾燥し、再水和させて、固形物含有量を10.4%とした。次いで、濃縮抽出物に、バイオプロセス中に使い果たされた従来量のショ糖を補給した。それぞれ10%の水分の従来物と抽出乾燥豆との差の計算値である2.78%の割合でショ糖を添加した。pHを約7.0から約5.8に再調整した。抽出物は、この時点で適切な可溶性固形物を13.2%含有し、抽出された生コーヒー豆に再注入された。改良豆から製造されたコーヒーは、従来の豆および処理対照から製造された飲料と比較すると、有意に苦みが弱く、よりまろやかな味を有していた。加工臭はなかった。図6は、72時間の温置時間にわたる目標化合物の除去を示す図である。これらのデータは、24時間後に目標化合物のほぼすべてが除去されたことを示している。したがって、温置を短縮することができ、24時間より長くしなくてもよい。
抽出物発酵法により製造された生豆(ロブスタ)は、未処理の生豆と比較して、約350mg/kg未満、好ましくは約200mg/kg未満の低カフォイルキナ酸、約450mg/kg未満、好ましくは約100mg/kg未満の低フェルイルキナ酸含有量、約1.0g/kg未満、好ましくは約0.5g/kg未満の低CaT含有量(48時間の抽出物発酵後に少なくとも90%減少されている)を有する。
焙煎されると、コーヒーのギアコール含有量は、約71%減少し(ビニル−ギアコールの239.2mg/kgから69.3mg/kgへの減少によって示される)、ピラジンは、約85%減少し(エチル−ピラジンの25.4mg/kgから3.9mg/kgへの減少によって示される)、β−ダマセノン含有量も未処理のコーヒーより低い(処理コーヒーおよび未処理コーヒーについてそれぞれ0.4mg/kgおよび0.8mg/kgである)。3−メチルインドールも約13%(1.01mg/kgから0.9mg/kgに)減少している。
本発明による生抽出物改良方法の流れ図である。 ロブスタ品質コーヒーについての温度および時間による生豆のpH減少および香味向上の依存性を示す図である。 アラビア品質コーヒーについての温度および時間による生豆のpH減少および香味向上の依存性を示す図である。 ロブスタ生コーヒー抽出物からのカフェオイルトリプトファン(CaT)の除去に対するPVP濃度、処理時間および処理温度の影響を示す図である。 ロブスタ生コーヒー抽出物からのカフェオイルトリプトファン(CaT)の除去に対するPVP処理回数および処理温度の影響を示す図である。 ロブスタ生コーヒー抽出物におけるカフォイルキナ酸およびフェルイルキナ酸の減少に対する発酵時間の影響を示す図である。

Claims (25)

  1. 焙煎ロブスタおよびアラビア品質コーヒーの香味を向上させるための方法であって、
    生コーヒー豆を、バッチ法または連続法で、開始時には水と接触させ、定常時には処理抽出物と接触させて、水溶性香料前駆体を抽出する工程、および、
    得られた抽出物を、熱処理、樹脂処理、または発酵処理により改良する工程、
    を含む、生コーヒー豆の水性抽出物における焙煎コーヒー香味前駆体を改良することを特徴とする方法。
  2. a)乾燥、または予め加湿された生ロブスタまたはアラビアコーヒー豆を水、または処理抽出物に接触させて、可溶性固形物の4から40重量%の量の水溶性香味前駆体を抽出する工程と、
    b)得られた抽出物を直接または間接的に熱で処理して、
    b1)ロブスタ抽出物のpHを、170から250℃の温度で10から360秒間にわたって、0.2から1.2pH単位低下させ、
    b2)アラビア抽出物のpHを、170から250℃の温度で10から360秒間にわたって、0.5から2.0pH単位低下させ、
    b3)アラビア抽出物のpHを、50から90℃の温度で2から60時間にわたって、0.5から2.0pH単位低下させる工程と、
    c)前記抽出物、または前記処理抽出物の前記可溶性固形物を前記抽出された生コーヒー豆と一緒にし、前記豆を乾燥させる工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 工程b1)におけるpHを0.4から0.9pH単位低下させることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 工程b2)およびb3)におけるpHを1.0から2.0pH単位低下させることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 前記抽出物を190から230℃の温度にて工程b1)およびb2)で処理することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の方法。
  6. 糖およびクロロゲン酸を工程a)で得られた抽出物から限外濾過処理によって単離し、単離された成分を工程b)に従って熱処理し、次いで主抽出物に戻すさらなる工程を含むことを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の方法。
  7. a)乾燥、または予め加湿された生ロブスタコーヒーを水、または処理抽出物に接触させて、可溶性固形物の4から40重量%の量の水溶性香味前駆体を抽出する工程と、
    b)前記抽出物を5から60℃の温度で5から30分間にわたって2から5重量%の疎水性樹脂または陽イオン交換樹脂で処理して、クマリルトリプトファンまたはカフェオイルトリプトファンの含有量を減少させる工程と、
    c)前記抽出物、または前記処理抽出物の前記可溶性固形物を前記抽出された生コーヒー豆と一緒にし、前記豆を乾燥させる工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記樹脂は、ポリビニルピロリドンであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 工程b)を2から5回繰り返すことを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
  10. 得られた生コーヒー豆のクマリルトリプトファンおよびカフェオイルトリプトファン含有量を少なくとも50重量%以上減少させることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の方法。
  11. a)乾燥、または予め加湿された生ロブスタコーヒー豆を水、または処理抽出物に接触させて、可溶性固形物の4から40重量%の量の水溶性香味前駆体を抽出する工程と、
    b)前記抽出物を微生物で12から120時間にわたって処理して、カフォイルキナ酸およびフェルイルキナ酸を減少させる工程と、
    c)前記抽出物、または前記処理抽出物の前記可溶性固形物を前記抽出された生コーヒー豆と一緒にし、前記豆を乾燥させる工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. ショ糖含有量および/またはpHを工程b)の後に本来のレベルに調整することを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記微生物は、ロドトルラムシラギノサ(Rhodotorula mucilaginosa)であることを特徴とする請求項11または12に記載の方法。
  14. カフォイルキナ酸含有量およびフェルイルキナ酸含有量をそれぞれ少なくとも95重量%減少させることを特徴とする請求項12から13のいずれかに記載の方法。
  15. 水分含有量が50から60重量%の予め加湿された豆を工程a)に使用することを特徴とする請求項2、7または11に記載の方法。
  16. 請求項1から15のいずれかの方法に従って生コーヒー豆を処理することによって得られることを特徴とする生コーヒー豆。
  17. 請求項1から15のいずれかの方法に従って生コーヒー豆を処理し、処理された生コーヒー豆を焙煎することによって得られることを特徴とする焙煎コーヒー。
  18. 生豆は、4.8から5.2の低pH、生コーヒー豆100g当たり2.0g未満の低ショ糖含有量、および生コーヒー豆1kg当たり0.2mmolを上回る高い全酸含有量を有する、請求項1から6のいずれか、または15の方法によって得られることを特徴とするロブスタ生コーヒー豆。
  19. 焙煎豆は、焙煎豆1kg当たり200mg未満の低ビニル−ギアコール含有量、および焙煎豆1kg当たり15mg未満の低エチル−ピラジン含有量を有する、請求項1から6のいずれか、または15の方法に従って得られる生コーヒー豆を焙煎することによって得られることを特徴とするロブスタ焙煎コーヒー豆。
  20. 生豆は、4.5から5.0の低pH、生コーヒー豆100g当たり3.5g未満の低ショ糖含有量、および生コーヒー豆1kg当たり1.0mmolを上回る高い全酸含有量を有する、請求項1から6のいずれか、または15の方法に従って得られることを特徴とするアラビア生コーヒー豆。
  21. 焙煎豆は、焙煎豆1kg当たり70mg未満の低ビニル−ギアコール含有量、および焙煎豆1kg当たり5mg未満の低エチル−ピラジン含有量を有する、請求項1から6のいずれか、または15の方法に従って得られる生コーヒー豆を焙煎することによって得られることを特徴とするアラビア焙煎コーヒー豆。
  22. 生豆は、生豆1kg当たり0.05g未満の低クマリルトリプトファン含有量、および生豆1kg当たり1.0g未満の低カフェオイルトリプトファン含有量を有する、請求項7から10のいずれか、または15の方法によって得られることを特徴とするロブスタ生コーヒー豆。
  23. 焙煎豆は、焙煎豆1kg当たり0.05g未満の低クマリルトリプトファン含有量、および焙煎豆1kg当たり1.0g未満の低カフェオイルトリプトファン含有量、および焙煎豆1kg当たり1.0mg未満の低3−メチルインドール含有量を有する、請求項7から10のいずれか、または15の方法に従って得られる生コーヒー豆を焙煎することによって得られることを特徴とするロブスタ焙煎コーヒー豆。
  24. 生豆は、生豆1kg当たり350mg未満の低カフォイルキナ酸含有量、生豆1kg当たり450mg未満の低フェルイルキナ酸含有量、および生豆1kg当たり1.0g未満の低カフェオイルトリプトファン含有量を有する、請求項11から15のいずれかの方法によって得られることを特徴とするロブスタ生コーヒー豆。
  25. 焙煎豆は、焙煎豆1kg当たり100mg未満の低ビニル−ギアコール含有量、および焙煎豆1kg当たり10mg未満の低エチル−ピラジン含有量を有する、請求項11から15のいずれかの方法に従って得られる生豆を焙煎することによって得られることを特徴とするロブスタ焙煎コーヒー豆。
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