JP4804852B2 - レンズ鏡胴、レンズ鏡胴の制御装置、カメラおよび携帯型情報端末装置 - Google Patents

レンズ鏡胴、レンズ鏡胴の制御装置、カメラおよび携帯型情報端末装置 Download PDF

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Description

本発明は、いわゆる沈胴式のレンズ鏡胴に係り、特に偏心感度の高い高性能レンズを使用する場合に好適なレンズ鏡胴、レンズ鏡胴の制御装置、カメラおよび携帯型情報端末装置に関するものである。
ディジタルカメラ等の撮像装置においては、撮影画像の高品質化、つまりレンズの高性能化およびユーザの要求による小型化等の進展に伴い、撮影時以外にレンズ鏡筒が撮像装置本体内に収納される、いわゆる沈胴式の撮影レンズを用いるものが増加している。さらには、単なる小型化ではなく、より一層の薄型化の要求により、沈胴収納状態でのレンズ鏡胴部分の厚み寸法を極限にまで減らすことが重要となってきている。
このような撮像装置の高性能化および薄型化の要求に対処する技術として、撮影時にレンズの位置を規制することで、偏心感度の高いレンズを用いても画像の劣化を抑える技術がある。このようにすることによって、高性能で且つ薄型のレンズ鏡胴を実現することが可能となる。そのために、従来より数多くの提案がなされており、例えば特許文献1〜特許文献5に示されている。
特許文献1(特開2004−252365号)には、撮影位置においては、回転枠の雄ヘリコイドネジと支持枠の雌ヘリコイドネジとの螺合が解除され、回転枠の突起部と支持枠の位置規制ガイド係合部とが係合することでレンズ群の位置を規制する技術が開示されている。
特許文献2(特開2003−75711号)には、撮影状態において、付勢手段により付勢して、第1のレンズ群のカムフォロワに対して、第2のレンズ群の支持枠の当接部を当接させることによって、第1のレンズ群に対する第2のレンズ群の位置を規制可能とする技術が開示されている。
特許文献3(特開2002−350706号)には、第1のレンズ保持枠に一体的に固定されて、光軸方向に延びるガイド部材によって、第2のレンズ保持枠が光軸方向に移動ガイドされることで、第1のレンズ群に対する第2のレンズ群の位置を規制可能とする技術が開示されている。
特許文献4(特開2000−275495号)では、カム環に形成された溝部または穴部でカム溝を形成し、カム溝に隣接して開口された複数穴によって形成されるバネ手段によって、カム溝にカムフォロワを挟持する保持力を発揮させることで、レンズ群の位置を規制可能とする技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、撮影状態においては、ヘリコイドネジの螺合が解除されているため、撮影状態から沈胴状態へ移動する際のヘリコイドネジの再螺合に不安が残ってしまう。
特許文献2に開示された技術では、撮影状態において、レンズの枠部材を付勢手段によってカムフォロワに圧接させるために、枠部材の光軸方向の寸法が大きくなってしまい、沈胴状態での厚みが増大してしまう。
特許文献3に開示された技術では、第2レンズ保持部材のためのガイドを第1レンズ保持枠に一体形成しているため、撮影状態での第1レンズ群と第2レンズ群との距離が離れている場合には、沈胴状態での厚みが増大してしまう。
特許文献4に開示された技術では、カム溝の他にバネ手段としてカム溝を弾性変形させるための穴を複数形成するため、カム枠の大きさが増大して、沈胴状態での厚みが増大してしまう。
特開2004−252365号公報 特開2003−75711号公報 特開2002−350706号公報 特開2000−275495号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、撮影状態におけるレンズ群の位置を適切に規制して良好な画像を得ることができて、しかも沈胴時における光軸方向寸法を小さくすることをも可能とするレンズ鏡胴、レンズ鏡胴の制御装置、カメラおよび携帯型情報端末装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、簡単な構成で撮影状態におけるレンズ群の位置を適切に規制し、沈胴時の光軸方向寸法を増大させることなくレンズ性能の向上および取得画像の画質の向上を可能とし、特に、偏心感度が最も高いレンズ群以外のレンズ群のカムフォロワに係合するカムの終端位置の精度を効率的に緩和して、カムが形成される部材の生産性を向上することを可能とするレンズ鏡胴を提供することにある。
本発明の請求項2の目的は、特に、偏心感度が最も高いレンズ群以外のレンズ群の位置精度要求を効率的に緩和して、生産性を向上することを可能とするレンズ鏡胴を提供することにある
本発明の請求項の目的は、特に、撮影状態となるときのカム溝の終端部とカムフォロワとの衝突による衝撃を緩和し、カムフォロワおよびカム溝が形成される部材に無理な力が印加されるのを防止することを可能とするレンズ鏡胴を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの適切な押し当てを可能とするレンズ鏡胴を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの簡易な押し当てを可能とするレンズ鏡胴を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの確実な押し当て状態の維持を可能とするレンズ鏡胴を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、簡単な構成で撮影状態におけるレンズ群の位置を適切に規制し、沈胴時の光軸方向寸法を増大させることなくレンズ性能の向上および取得画像の画質の向上を可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、簡単な構成で撮影状態におけるカメラ機能部のレンズ群の位置を適切に規制し、沈胴時の光軸方向寸法を増大させることなくレンズ性能の向上および取得画像の画質の向上を可能とする携帯型情報端末装置を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て状態の適切な判断および確実な押し当てを可能とするレンズ鏡胴の制御装置を提供することにある。
本発明の請求項10の目的は、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て状態のさらに適切な判断およびさらに確実な押し当てを可能とするレンズ鏡胴の制御装置を提供することにある。
本発明の請求項11の目的は、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て動作に係る駆動系の消費電力および押し当て時の衝撃を軽減することを可能とするレンズ鏡胴の制御装置を提供することにある。
本発明の請求項12の目的は、特に、レンズ鏡胴におけるカム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て状態の適切な判断および確実な押し当てを可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項13の目的は、特に、カメラ機能部のレンズ鏡胴におけるカム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て状態の適切な判断および確実な押し当てを可能とする携帯型情報端末装置を提供することにある。
請求項1に記載した本発明に係るレンズ鏡胴は、上述した目的を達成するために、
各群1つ以上のレンズからなる複数のレンズ群の少なくとも一部を沈胴させてレンズ群を収納する沈胴状態から前記レンズ群の少なくとも一部を対物側に移動することにより撮影状態とするレンズ鏡筒において、
前記複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群を支持する第一のレンズ保持枠と、
前記第一のレンズ保持枠に設けられる第一のカムフォロワと、
前記第一のカムフォロワと係合し回転動作により前記第一のレンズ保持枠を光軸方向に進退移動させる第一のカム溝を有する回転筒と、
前記第一のカムフォロワと係合して前記第一のレンズ保持枠の回転を規制する第一の直進溝を有し、前記第一のレンズ保持枠の回転を阻止し光軸に沿う進退移動を許容するライナー部材と、
前記複数のレンズ群のうちの少なくとも他の1つのレンズ群を支持する第二のレンズ保持枠と、
前記第二のレンズ保持枠に設けられる第二のカムフォロワと、
を具備し、
前記回転筒が、前記第二のカムフォロワと係合し回転動作により前記第二のレンズ保持枠を光軸方向に進退移動させる第二のカム溝を有し、
前記ライナー部材が、前記第二のカムフォロワと係合して前記第二のレンズ保持枠の回転を規制する第二の直進溝を有し、前記第二のレンズ保持枠の回転を阻止し光軸に沿う進退移動を許容し、
前記第一の直進溝に係合する前記第一のカムフォロワを、撮影状態において、前記第一のカム溝の終端部に当接することによって前記1つのレンズ群の位置を規制し、
前記第一のカムフォロワを前記第一のカム溝の終端部に当接して位置が規制される前記第一のカム溝は、前記撮影状態側終端部が前記撮影状態位置に遊びを残さずに形成されており、
前記第二の直進溝および前記第二のカム溝は、前記撮影状態の位置で終端されずにそれぞれ前記第二の直進溝方向および前記第二のカム溝方向に沿う適宜なる遊びを残して形成されていることを特徴としている。
請求項2に記載した本発明に係るレンズ鏡胴は、請求項1のレンズ鏡胴であって、
前記第一のカムフォロワを前記第一のカム溝の終端部に当接することによって、位置が規制される前記1つのレンズ群が、前記複数のレンズ群のうちで最も偏心感度の高いレンズ群であることを特徴としている
請求項に記載した本発明に係るレンズ鏡胴は、請求項1または請求項2のレンズ鏡胴であって、
前記沈胴状態から前記撮影状態へ移行する際には、前記撮影状態に到達する前に前記回転筒の駆動速度を低下させ、前記撮影状態に到達してから所定の期間を経過した後に前記回転筒の駆動を停止させることを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るレンズ鏡胴は、請求項のレンズ鏡胴であって、
前記所定の期間の間において、前記回転筒の駆動量に対応する位置カウント情報が検出される場合には、その位置カウント情報をカウントし、該カウント数が、予め設定した最大カウント数に達した時点で前記所定の期間の満了として前記回転筒の駆動を停止させることを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るレンズ鏡胴は、請求項のレンズ鏡胴であって、
前記所定の期間の間は、前記回転筒の駆動量に対応する位置カウント情報を無視し、時間の経過のみによって前記所定の期間の経過を判定することを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るレンズ鏡胴は、請求項のいずれか1項のレンズ鏡胴であって、
前記撮影状態に到達してから前記所定の期間を経過し前記回転筒の駆動を停止させた後に、所定の時間毎および所望のタイミングの少なくともいずれかにて、前記回転筒を前記所定の期間だけ駆動する操作を繰り返すことを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るカメラは、
撮影用光学系として、請求項1〜請求項のいずれか1項のレンズ鏡胴を用いた光学系を含むことを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係る携帯型情報端末装置は、
カメラ機能部を有し、且つ前記カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項のいずれか1項のレンズ鏡胴を用いた光学系を含むことを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るレンズ鏡胴の制御装置は、
請求項1のレンズ鏡胴を制御するレンズ鏡胴の制御装置であって、
前記回転筒を駆動する駆動手段と、
前記駆動手段による前記回転筒の駆動量に応じて位置情報信号を発生させる移動量検出手段と、
前記駆動手段による前記回転筒の移動量を前記移動量検出手段による検出に基づいて駆動制御する制御手段と、
を有し、且つ前記制御手段は、
前記移動量検出手段による位置情報信号の状態に基づいて、前記レンズ群の位置が規制状態であることを判断し、前記駆動手段による駆動を停止させる手段
を含むことを特徴としている。
請求項10に記載した本発明に係るレンズ鏡胴の制御装置は、請求項のレンズ鏡胴の制御装置であって、
前記移動量検出手段による位置情報信号の状態変化の有無を判断する判定手段を有し、
前記判定手段は、予め設定した判定時間以上にわたって、前記位置情報信号の状態変化が無い場合に状態変化無しと判断し、
前記判定手段が前記位置情報信号の状態変化無しと判断した場合には、前記レンズ群の位置が規制状態であると判断して、前記駆動手段による駆動を停止することを特徴としている。
請求項11に記載した本発明に係るレンズ鏡胴の制御装置は、請求項10のレンズ鏡胴の制御装置であって、
前記予め設定される判定時間のうちの前記回転筒が撮影位置に到達する前の期間を第1の判定時間とし、前記判定時間のうちの前記回転筒が撮影位置に到達した後の期間を第2の判定時間とすると、前記第2の判定時間は前記第1の判定時間よりも短いことを特徴としている。
請求項12に記載した本発明に係るカメラは、
撮影用光学系の制御装置として、請求項〜請求項11のいずれか1項のレンズ鏡胴の制御装置を用いた制御装置を含むことを特徴としている。
請求項13に記載した本発明に係る携帯型情報端末装置は、
カメラ機能部を有し、且つ前記カメラ機能部の撮影用光学系の制御装置として、請求項〜請求項11のいずれか1項のレンズ鏡胴の制御装置を用いた制御装置を含むことを特徴としている。
本発明によれば、撮影状態におけるレンズ群の位置を適切に規制して良好な画像を得ることができて、しかも沈胴時における光軸方向寸法を小さくすることをも可能とするレンズ鏡胴、レンズ鏡胴の制御装置、カメラおよび携帯型情報端末装置を提供することができる。
すなわち本発明の請求項1のレンズ鏡胴によれば、
各群1つ以上のレンズからなる複数のレンズ群の少なくとも一部を沈胴させてレンズ群を収納する沈胴状態から前記レンズ群の少なくとも一部を対物側に移動することにより撮影状態とするレンズ鏡筒において、
前記複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群を支持する第一のレンズ保持枠と、
前記第一のレンズ保持枠に設けられる第一のカムフォロワと、
前記第一のカムフォロワと係合し回転動作により前記第一のレンズ保持枠を光軸方向に進退移動させる第一のカム溝を有する回転筒と、
前記第一のカムフォロワと係合して前記第一のレンズ保持枠の回転を規制する第一の直進溝を有し、前記第一のレンズ保持枠の回転を阻止し光軸に沿う進退移動を許容するライナー部材と、
前記複数のレンズ群のうちの少なくとも他の1つのレンズ群を支持する第二のレンズ保持枠と、
前記第二のレンズ保持枠に設けられる第二のカムフォロワと、
を具備し、
前記回転筒が、前記第二のカムフォロワと係合し回転動作により前記第二のレンズ保持枠を光軸方向に進退移動させる第二のカム溝を有し、
前記ライナー部材が、前記第二のカムフォロワと係合して前記第二のレンズ保持枠の回転を規制する第二の直進溝を有し、前記第二のレンズ保持枠の回転を阻止し光軸に沿う進退移動を許容し、
前記第一の直進溝に係合する前記第一のカムフォロワを、撮影状態において、前記第一のカム溝の終端部に当接することによって前記1つのレンズ群の位置を規制し、
前記第一のカムフォロワを前記第一のカム溝の終端部に当接して位置が規制される前記第一のカム溝は、前記撮影状態側終端部が前記撮影状態位置に遊びを残さずに形成されており、
前記第二の直進溝および前記第二のカム溝は、前記撮影状態の位置で終端されずにそれぞれ前記第二の直進溝方向および前記第二のカム溝方向に沿う適宜なる遊びを残して形成されていることによって、特に、簡単な構成で撮影状態におけるレンズ群の位置を適切に規制し、沈胴時の光軸方向寸法を増大させることなくレンズ性能の向上および取得画像の画質の向上が可能となり、特に、偏心感度が最も高いレンズ群以外のレンズ群のカムフォロワに係合するカムの終端位置の精度を効率的に緩和して、カムが形成される部材の生産性を向上することが可能となる。
本発明の請求項2のレンズ鏡胴によれば、請求項1のレンズ鏡胴において、前記第一のカムフォロワを前記第一のカム溝の終端部に当接することによって、位置が規制される前記1つのレンズ群が、前記複数のレンズ群のうちで最も偏心感度の高いレンズ群であることによって、特に、偏心感度が最も高いレンズ群以外のレンズ群の位置精度要求を効率的に緩和して、生産性を向上することが可能となる
本発明の請求項のレンズ鏡胴によれば、請求項1または請求項2のレンズ鏡胴において、前記沈胴状態から前記撮影状態へ移行する際には、前記撮影状態に到達する前に前記回転筒の駆動速度を低下させ、前記撮影状態に到達してから所定の期間を経過した後に前記回転筒の駆動を停止させることによって、特に、撮影状態となるときのカム溝の終端部とカムフォロワとの衝突による衝撃を緩和し、カムフォロワおよびカム溝が形成される部材に無理な力が印加されるのを防止することが可能となる。
本発明の請求項のレンズ鏡胴によれば、請求項のレンズ鏡胴において、前記所定の期間の間において、前記回転筒の駆動量に対応する位置カウント情報が検出される場合には、その位置カウント情報をカウントし、該カウント数が、予め設定した最大カウント数に達した時点で前記所定の期間の満了として前記回転筒の駆動を停止させることによって、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの適切な押し当てが可能となる。
本発明の請求項のレンズ鏡胴によれば、請求項のレンズ鏡胴において、前記所定の期間の間は、前記回転筒の駆動量に対応する位置カウント情報を無視し、時間の経過のみによって前記所定の期間の経過を判定することによって、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの簡易な押し当てが可能となる。
本発明の請求項のレンズ鏡胴によれば、請求項のいずれか1項のレンズ鏡胴において、前記撮影状態に到達してから前記所定の期間を経過し前記回転筒の駆動を停止させた後に、所定の時間毎および所望のタイミングの少なくともいずれかにて、前記回転筒を前記所定の期間だけ駆動する操作を繰り返すことによって、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの確実な押し当て状態の維持が可能となる。
本発明の請求項のカメラによれば、撮影用光学系として、請求項1〜請求項のいずれか1項のレンズ鏡胴を用いた光学系を含むことによって、特に、簡単な構成で撮影状態におけるレンズ群の位置を適切に規制し、沈胴時の光軸方向寸法を増大させることなくレンズ性能の向上および取得画像の画質の向上が可能となる。
本発明の請求項の携帯型情報端末装置によれば、カメラ機能部を有し、且つ前記カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項のいずれか1項のレンズ鏡胴を用いた光学系を含むことによって、特に、簡単な構成で撮影状態におけるカメラ機能部のレンズ群の位置を適切に規制し、沈胴時の光軸方向寸法を増大させることなくレンズ性能の向上および取得画像の画質の向上が可能となる。
本発明の請求項のレンズ鏡胴の制御装置によれば、請求項1のレンズ鏡胴を制御するレンズ鏡胴の制御装置において、前記回転筒を駆動する駆動手段と、前記駆動手段による前記回転筒の駆動量に応じて位置情報信号を発生させる移動量検出手段と、前記駆動手段による前記回転筒の移動量を前記移動量検出手段による検出に基づいて駆動制御する制御手段と、を有し、且つ前記制御手段は、前記移動量検出手段による位置情報信号の状態に基づいて、前記レンズ群の位置が規制状態であることを判断し、前記駆動手段による駆動を停止させる手段を含むことによって、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て状態の適切な判断および確実な押し当てが可能となる。
本発明の請求項10のレンズ鏡胴の制御装置によれば、請求項のレンズ鏡胴の制御装置において、前記移動量検出手段による位置情報信号の状態変化の有無を判断する判定手段を有し、前記判定手段は、予め設定した判定時間以上にわたって、前記位置情報信号の状態変化が無い場合に状態変化無しと判断し、前記判定手段が前記位置情報信号の状態変化無しと判断した場合には、前記レンズ群の位置が規制状態であると判断して、前記駆動手段による駆動を停止することによって、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て状態のさらに適切な判断およびさらに確実な押し当てが可能となる。
本発明の請求項11のレンズ鏡胴の制御装置によれば、請求項10のレンズ鏡胴の制御装置において、前記予め設定される判定時間のうちの前記回転筒が撮影位置に到達する前の期間を第1の判定時間とし、前記判定時間のうちの前記回転筒が撮影位置に到達した後の期間を第2の判定時間とすると、前記第2の判定時間が前記第1の判定時間よりも短いことによって、特に、カム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て動作に係る駆動系の消費電力および押し当て時の衝撃を軽減することが可能となる。
本発明の請求項12のカメラによれば、撮影用光学系の制御装置として、請求項〜請求項11のいずれか1項のレンズ鏡胴の制御装置を用いた制御装置を含むことによって、特に、レンズ鏡胴におけるカム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て状態の適切な判断および確実な押し当てが可能となる。
本発明の請求項13の携帯型情報端末装置によれば、カメラ機能部を有し、且つ前記カメラ機能部の撮影用光学系の制御装置として、請求項〜請求項11のいずれか1項のレンズ鏡胴の制御装置を用いた制御装置を含むことによって、特に、カメラ機能部のレンズ鏡胴におけるカム溝の終端部へのカムフォロワの押し当て状態の適切な判断および確実な押し当てが可能となる。
以下、本発明に係る実施の形態に基づき、図面を参照して本発明のレンズ鏡胴、レンズ鏡胴の制御装置、カメラおよび携帯型情報端末装置を説明する。
図1〜図5は、本発明の第1の実施の形態に係るレンズ鏡胴の構成を示している。図1は、レンズ鏡胴全体の撮影状態における外観構成を模式的に示す斜視図、図2は、図1のレンズ鏡胴の光軸を含む断面における縦断面図、図3は、図1のレンズ鏡胴の要部を分解して示す分解斜視図、図4は、図1のレンズ鏡胴の本発明に係る主要なカム構成を示す模式的展開図、そして図5は、図4のA部を拡大して示す詳細図である。
図1〜図3に示すレンズ鏡胴は、第1のレンズ群11、第2のレンズ群12、第3のレンズ群13、シャッタユニット14、第1のレンズ保持枠15、第2のレンズ保持枠16、第3のレンズ保持枠17、第1の回転筒18、第1のライナー19、第2の回転筒20、第2のライナー21、固定枠22および鏡胴ベース23を具備している。
図1および図2は、撮影状態の様子を示しており、この撮影状態において、第1のレンズ群11、第2のレンズ群12および第3のレンズ群13は、物体側から順次配列されるとともに、第2のレンズ群12と第3のレンズ群13の間に、絞りを含むシャッタユニット14が、挿入配置され、第3のレンズ群13の像側には、例えばCCD(電荷結合素子)を用いて構成される固体撮像素子31が、鏡胴ベース23に支持されて配置される。これら第1のレンズ群11〜第3のレンズ群13は、例えば焦点距離固定の単焦点レンズを構成する。
第1のレンズ群11は、1枚以上のレンズ(この実施の形態にあっては、2枚のレンズ)からなり、第一のレンズ保持枠としての第1のレンズ保持枠15が該第1のレンズ群11を一体的に保持している。この第1のレンズ保持枠15には、この場合基端部の外周面に例えば第一のカムフォロワとしての3個のカムフォロワ15aを突設している(なお、カムフォロワ、カム溝、直進溝等は、同様の機能のものが複数、例えばこの場合3つまた2つずつ1組として設けられているが、全てが図示されているわけではないので、混乱を避けるために共通の機能を果たしている複数個については共通の参照符号を付して示している)。
第2のレンズ群12は、1枚以上のレンズ(この実施の形態にあっては、1枚のレンズ)からなり、第二のレンズ保持枠としての第2のレンズ保持枠16が該第2のレンズ群12を一体的に保持している。この第2のレンズ保持枠16には、この場合外周面に例えば第二のカムフォロワとしての3個のカムフォロワ16aを突設している。シャッタユニット14は、シャッタおよび絞りを有しており、やはり外周面に、例えば3個のカムフォロワ14aを突設している。第1の回転筒18の基端部の外周には、例えば2個のカムフォロワ18aを突設し、これらカムフォロワ18aの間の部分にさらにカムフォロワとしてのヘリコイド部18bを設けている。第1のライナー19の基端部の外周面に、例えば2個のカムフォロワ19aを突設している。第2の回転筒20の基端部の外周面の適宜範囲には、カムフォロワとしてのヘリコイド部20aおよび回転駆動力を受けるギヤ部20bを形成している。第2のライナー21には、基端部の外周面に、例えば3個のカムフォロワ21aを突設している。第3のレンズ群13は、1枚以上のレンズ(この実施の形態にあっては、3枚のレンズ)からなり、第3のレンズ保持枠17が該第3のレンズ群13を一体的に保持している。
第1のレンズ保持枠15、第2のレンズ保持枠16およびシャッタユニット14の外側には、ライナー部材としての第1のライナー19を設けており、この第1のライナー19の外側には、第1の回転筒18を設けている。さらに、第1の回転筒18の外側には、第2のライナー21を設けており、この第2のライナー21の外側には、第2の回転筒20を設けており、さらに第2の回転筒20の外側には、固定枠22を設けている。これら第1のレンズ保持枠15、第2のレンズ保持枠16およびシャッタユニット14と、第1のライナー19と、第1の回転筒18と、第2のライナー21と、第2の回転筒20と、固定枠22とは、実質的に同軸上に且つ隣接するもの同士は相対的に摺動可能として設けられており、さらに第1のライナー19と第1の回転筒18は、光軸方向については一体的に動作するとともに回転方向については相対的に回転可能として互いに係合しており、第2のライナー21と第2の回転筒20も、光軸方向については一体的に動作するとともに回転方向については相対的に回転可能として互いに係合している。
第1のライナー19の円筒周面には、第1のレンズ保持枠15の3個のカムフォロワ15aに対応する3本の光軸方向に平行な第一の直進溝としての直進貫通溝19b、ならびにこの場合第2のレンズ保持枠16の3個のカムフォロワ16aおよびシャッタユニット14の3個のカムフォロワ14aに共通に対応する3本の光軸方向に平行な第二の直進溝としての直進貫通溝19cが設けられている。
第1のライナー19に設けられている3本の直進貫通溝19bは、第1のレンズ保持枠15の回転を規制する貫通溝を形成し、且つ3本の直進貫通溝19cは、第2のレンズ保持枠16およびシャッタユニット14の回転を規制する貫通溝を形成している。第1の回転筒18の内周面には、第1のレンズ保持枠15の3個のカムフォロワ15aに対応する第一のカム溝としての3本のカム溝18c、ならびにこの場合第2のレンズ保持枠16の3個のカムフォロワ16aおよびシャッタユニット14の3個のカムフォロワ14aにそれぞれ対応する3本のカム溝18dおよび第二のカム溝としての3本のカム溝18eが設けられている。第1の回転筒18の内周面の3本のカム溝18cは、それぞれ3個のカムフォロワ15aを介して第1のレンズ保持枠15を光軸方向に移動させるためのカムを形成している。第1の回転筒18の内周面の3本のカム溝18dは、それぞれ3個のカムフォロワ16aを介して第2のレンズ保持枠16を光軸方向に移動させるためのカムを形成しており、第1の回転筒18の内周面の3本のカム溝18eは、それぞれ3個のカムフォロワ14aを介してシャッタユニット14を光軸方向に移動させるためのカムを形成している。
すなわち、第1のレンズ保持枠15の3個のカムフォロワ15aは、第1のライナー19の3本の直進貫通溝19bに挿通係合してさらに第1の回転筒18の内周面の3本のカム溝18cに係合している。第2のレンズ保持枠16の3個のカムフォロワ16aは、第1のライナー19の3本の直進貫通溝19cに挿通係合してさらに第1の回転筒18の内周面の3本のカム溝18dに係合している。シャッタユニット14の3個のカムフォロワ14aは、第1のライナー19の3本の直進貫通溝19cに挿通係合してさらに第1の回転筒18の内周面の3本のカム溝18eに係合している。なお、第1の回転筒18の各カム溝18cの端部には、組み立て/分解時にカムフォロワ15aを各カム溝18cに案内するための光軸方向に沿う通路溝を形成しており、第1の回転筒18の各カム溝18dおよび18eの端部には、組み立て/分解時に各カムフォロワ16a、14aを各カム溝18dおよび18eに案内するための光軸方向に沿うおおむね共通の通路溝を形成している(図4参照)。
さらに、第2の回転筒20の内周面には、第1の回転筒18の基端部外周のカムフォロワ18aに対応する、例えば2本の光軸方向に平行な連動溝20cが設けられている。第2の回転筒20に設けられている連動溝20cは、第2の回転筒20と第1の回転筒18との光軸方向についての相対的な変位を吸収し、且つこれら両者間の相対的な回転を規制する相対的な直進溝を形成している。第2のライナー21の内周面には、第1のライナー19のカムフォロワ19aに対応する、例えば2本の直進溝21bおよび第1の回転筒18のカムフォロワとしてのヘリコイド部18bに対応するカムとしてのヘリコイド部21cが設けられている。第2のライナー21に設けられているヘリコイド部21cと第1の回転筒18のヘリコイド部18bとは、互いに係合し、第2のライナー21に対する第1の回転筒18の相対的な回転により、第2のライナー21に対して第1の回転筒18を進退移動させるヘリコイド機構を形成している。この第2のライナー21の円筒周面には、第1の回転筒18のカムフォロワ18aを第2の回転筒20の連動溝20cに係合させるべく挿通するための、2本の斜行する貫通長孔からなる貫通逃げ溝21dが設けられている。また、固定枠22の内周面には、第2のライナー21のカムフォロワ21aに対応する、例えば3本の光軸方向に平行な直進溝22aが設けられるとともに、第2の回転筒20のカムフォロワとしてのヘリコイド部20aに対応するカムとしてのヘリコイド部22bが形成されている。
固定枠22に設けられている直進溝22aは、第2のライナー21の光軸を中心とする回転を規制し且つ光軸方向についての進退移動を許容する直進溝を形成している。固定枠22に設けられているヘリコイド部22bと第2の回転筒20のヘリコイド部20aとは、互いに係合し、固定枠22に対する第2の回転筒20の回転により、固定枠22に対して、第2の回転筒20を進退移動させるヘリコイド機構を形成している。
すなわち、第1のライナー19のカムフォロワ19aは、第2のライナー21の直進溝21bに係合している。第1の回転筒18のカムフォロワ18aは、第2のライナー21の貫通逃げ溝21dに挿通係合してさらに第2の回転筒20の連動溝20cに係合しており、第1の回転筒18のヘリコイド部18bは、第2のライナー21のヘリコイド部21cに係合している。第2のライナー21のカムフォロワ21aは、固定枠22の直進溝22aに係合している。第2の回転筒20のヘリコイド部20aは、固定枠22のヘリコイド部22bに係合している。
したがって、明確には図示していないが、駆動源としてのモータにより駆動されるギヤが、第2の回転筒20のギヤ部20bに噛合しており、この第2の回転筒20が回転駆動されると、第2の回転筒20の外周面のヘリコイド部20aと固定枠22の内周面のヘリコイド部22bとの作用によって、第2の回転筒20は、回転しながら光軸方向に沿って進退移動する。第2の回転筒20の回転は、連動溝20cとカムフォロワ18aの係合によって第1の回転筒18に伝達され、第1の回転筒18は第2の回転筒20と一体的に回転する。このとき、第2のライナー21は、カムフォロワ21aが固定枠22の直進溝22aに係合して、回転を規制したまま、第2の回転筒20と一体的に進退移動する。第2のライナー21の回転が規制されているので、第2の回転筒20に連動して回転する第1の回転筒18は、第2のライナー21に対して相対的に回転することになり、第2のライナー21の内周面のヘリコイド部21cと第1の回転筒18の外周面のヘリコイド部18bの作用によって、第1の回転筒18は、第2のライナー21に対して相対的に光軸方向に沿って進退移動する。第1のライナー19は、外周面のカムフォロワ19aを第2のライナー21の内周面の直進溝21bに係合して回転を規制したまま、第1の回転筒18と一体的に進退移動する。
第1のレンズ保持枠15は、外周面のカムフォロワ15aを第1のライナー19の直進貫通溝19bに挿通して、回転を規制したまま、第1の回転筒18のカム溝18cに係合しており、第1の回転筒18の回転によってカム溝18cに従って光軸方向に移動する。第2のレンズ保持枠16は、外周面のカムフォロワ16aを第1のライナー19の直進貫通溝19cに挿通して、回転を規制したまま、第1の回転筒18のカム溝18dに係合しており、第1の回転筒18の回転によってカム溝18dに従って光軸方向に移動する。同様に、シャッタユニット14は、外周面のカムフォロワ14aを第1のライナー19の直進貫通溝19cに挿通して、回転を規制したまま、第1の回転筒18のカム溝18eに係合しており、第1の回転筒18の回転によってカム溝18eに従って光軸方向に移動する。このような動作によって、沈胴状態から撮影状態への移行および撮影状態から沈胴状態への移行を行う。
したがって、上述における第1のレンズ保持枠15、第2のレンズ保持枠16およびシャッタユニット14は回転せずに直進進退移動し、第1のライナー19は回転せずに直進進退移動し、第1の回転筒18は回転しつつ進退移動し、第2のライナー21は回転せずに直進進退移動し、第2の回転筒20は回転しつつ進退移動し、固定枠22は固定されていて移動しない。なお、第3のレンズ保持枠17は、図示していないモータおよびギヤ等によって駆動される。
図4は、第1のレンズ保持枠15のカムフォロワ15aと、第2のレンズ保持枠16のカムフォロワ16aと、シャッタユニット14のカムフォロワ14aと、第1の回転筒18のカム溝18c、18dおよび18eと、第1のライナー19の直進貫通溝19bおよび19cとの関係を説明するための第1の回転筒18の模式的な展開図である。図1〜図3の構成では、図4と同様の構成が円周状にほぼ等間隔で3個所設けられている。
すなわち、第1のレンズ保持枠15のカムフォロワ15aは、第1のライナー19の直進貫通溝19bに挿通係合してさらに第1の回転筒18のカム溝18cに係合している。第2のレンズ保持枠16のカムフォロワ16aは、第1のライナー19の直進貫通溝19cに挿通係合してさらに第1の回転筒18のカム溝18dに係合している。シャッタユニット14のカムフォロワ14aは、第1のライナー19の直進貫通溝19cに挿通係合してさらに第1の回転筒18のカム溝18eに係合している。図示のように、第1の回転筒18のカム溝18cの端部には、組み立て/分解時にカムフォロワ15aをカム溝18cに案内するための光軸方向に沿う通路溝を形成しており、第1の回転筒18のカム溝18dおよび18eの端部には、組み立て/分解時にカムフォロワ16aおよび14aをそれぞれカム溝18dおよび18eに案内するための光軸方向に沿うおおむね共通の通路溝を形成している。
沈胴状態においては、カムフォロワ15a、16aおよび14aが、カム溝18c、18dおよび18eの図示右端の案内通路近傍に仮想線で示す15a′、16a′および14a′の位置に示ようにカムフォロワ15a、16aおよび14aが位置している。撮影状態とする際には、第1の回転筒18が矢印Dで示す図示右方に向かって移動するので、相対的にカムフォロワ15a、16aおよび14aは、図示左方に向かって移動して図示実線の位置が撮影位置である。このとき、図示A部を図5に詳細を示すように、各レンズ群のうちで最も偏心感度が高い第1のレンズ群11の第1のレンズ保持枠15のカムフォロワ15aは、カム溝18cの端部に遊びなしに当接しており、最も偏心感度が高い第1のレンズ群11の第1のレンズ保持枠15の位置精度をカム溝18cの端部で厳密に規制している。このとき、直進貫通溝19bは、端部に遊びを残している。または、同時に、第2のレンズ群12の第2のレンズ保持枠16のカムフォロワ16aおよびシャッタユニット14のカムフォロワ14aについては、それぞれカム溝18dおよび18eの端部ならびに直進貫通溝19cの端部のいずれについても若干の遊びを残している。
したがって、この状態では、カムフォロワ15aは、カム溝18cの図示左方の先端部および図示上下方向の両側部を含む端部内面にほぼ円周の半分が当接し、さらに、直進貫通溝19bの図示左右方向の両側が支持される形となり、カムフォロワ15aがしっかり保持される。そこで、第1のレンズ群11に対するカムフォロワ15aの位置、カム溝18cの先端部位置および直進貫通溝19bの位置の精度を充分に高精度とするように、組み立ておよび調整を行うことにより、この実施の形態の場合、最も偏心感度が高い第1のレンズ群11を充分に高精度に位置設定することが可能となり、効果的にレンズ性能を高めることが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態は、上述した構成のレンズ鏡胴を駆動制御するためのレンズ鏡胴の制御装置に関するものである。
図6〜図11を参照して本発明の第2の実施の形態について詳細に説明する。図6は、レンズ鏡胴の制御装置の構成を模式的に示すブロック図、図7は、レンズ鏡胴の沈胴状態から撮影状態に至るまでの動作シーケンスを示すタイミングチャート、図8は、レンズ鏡胴の沈胴状態から撮影状態に至る動作の流れを説明するためのフローチャート、図9は、撮影状態近傍における突き当て処理の1つの状態でのシーケンスの詳細を示すタイミングチャート、図10は、撮影状態近傍における突き当て処理の他の状態でのシーケンスの詳細を示すタイミングチャート、そして図11は、撮影状態に至った後に撮影状態を適正に維持するための定期的な繰り返し処理のシーケンスを示すタイミングチャートである。
図6に示す制御装置は、CPU(中央演算処理装置)101、モータドライバ102、前群モータ103、絞りモータ104、シャッタモータ105、後群モータ106、前群移動量検出装置107、移動量検出装置駆動回路108、前群基準位置検出装置109、後群基準位置検出装置110、前群基準位置検出装置駆動回路111および後群基準位置検出装置駆動回路112、を有している。
CPU101は、モータドライバ102の初期設定、駆動モータの選択、駆動電圧の設定および駆動方向等の命令をモータドライバ102に与えて、モータ系を制御する。CPU101は、さらに移動量検出装置駆動回路108を介して前群移動量検出装置107の電源を制御し、前群基準位置検出装置駆動回路111を介して前群基準位置検出装置109の電源を制御し、そして後群基準位置検出装置駆動回路112を介して後群基準位置検出装置110の電源を制御するとともに、移動量検出装置駆動回路108を介して前群移動量検出装置107の検出信号を入力し、前群基準位置検出装置駆動回路111を介して前群基準位置検出装置109の検出信号を入力し、そして後群基準位置検出装置駆動回路112を介して後群基準位置検出装置110の検出信号を入力して、移動量検出情報および基準位置検出情報を取得する。
モータドライバ102は、CPU101からの命令に従って、例えばDC(直流)モータからなる前群モータ103、例えばパルスモータからなる絞りモータ104、ムービングマグネットモータからなるシャッタモータ105、例えばパルスモータからなる後群モータ106等のモータ系を制御する。このモータの制御は、CPU101からの命令に従って、選択されたモータに対して、駆動電圧を指定された電圧に設定し、駆動命令のタイミングに応じて電力を供給してモータを駆動する。
この場合、先に述べたように、絞りは、シャッタユニット14に含まれてシャッタと一体的に構成され、第1のレンズ群11および第2のレンズ群12からなる前群とシャッタユニット14は、共通の回転筒20および18の回転によって動作するカム機構によってそれぞれ所定の移動特性にて移動する。したがって、前群モータ103は、第1のレンズ群11、第2のレンズ群12およびシャッタユニット14を駆動する。第1のレンズ群11、第2のレンズ群12およびシャッタユニット14は、この場合、前群モータ103の駆動力に応動するカム機構を介してそれぞれ独立に駆動する。絞りモータ104は、シャッタユニット14の絞りを駆動して開口量を、例えば開放、中間および最小の3段階に、制御する。
シャッタモータ105は、シャッタユニット14のシャッタを開閉駆動する。後群モータ106は、第3レンズ群13を駆動する。この場合、第3レンズ13が合焦機能を担っており、後群モータ106は、合焦モータ(フォーカシングモータ)として機能する。
前群移動量検出装置107、前群基準位置検出装置109および後群基準位置検出装置110は、フォトインタラプタ(PI)またはフォトリフレクタ(PR)を用いて、透光/遮光の検出により、パルス状の信号を得る。このため、移動量検出装置駆動回路108、前群基準位置検出装置駆動回路111および後群基準位置検出装置駆動回路112は、前群移動量検出装置107、前群基準位置検出装置109および後群基準位置検出装置110の投光電流ならびに前群移動量検出装置107、前群基準位置検出装置109および後群基準位置検出装置110の出力レベルを適正にする機能を有している。前群移動量検出装置107は、スリット状の遮光板からなるエンコーダが前群モータ103の回転に同期して回転し、フォトインタラプタによる透光/遮光の検出によるパルス状の信号を出力する。
したがって、このパルスをカウントすることによって、前群の移動量を検出する。前群基準位置検出装置109および後群基準位置検出装置110は、フォトインタラプタまたはフォトリフレクタを用いて、前群または後群が基準位置に達した際に出力信号が、例えばL(ハイレベル)からH(ローレベル)に変化するようにして検出する。
〔起動シーケンス〕
次に、図7を参照して、沈胴状態から撮影状態への起動シーケンスを説明する。
鏡胴制御の開始時には、鏡胴駆動系の初期設定を開始する。この初期設定においては、各モータ系を駆動制御するモータドライバ102の初期化、位置検出のための前群移動量検出装置107、前群基準位置検出装置109および後群基準位置検出装置110の初期化を行う。最初に、シャッタ駆動用のシャッタモータ105により、全開制御を行い、シャッタユニット14のシャッタを全開状態に設定する。続いて、絞りモータ104により、絞りリセット制御を行って、開放絞り状態に設定する。
シャッタユニット14のシャッタおよび絞りの起動処理後、前群用モータ103を撮影位置方向へ駆動させる。前群モータ103による駆動量は、前群移動量検出装置107によって検出し、前群移動量検出装置107のフォトインタラプタのパルス状の出力信号のエッジ(立ち上がりまたは立ち下がり)をカウントすることによって移動量を検出する。
前群モータ103の起動開始直後の起動期間は、DCモータの突入電流が過大になるのを防止するために駆動電圧を定常電圧よりも低め(例えば、定常電圧を3.8Vとすると起動期間の駆動電圧は2.0Vとする)に設定する。起動期間完了後に、前群モータ103の駆動電圧を定常電圧(例えば、3.8V)に上昇させる。その後は、前群基準位置検出装置109による基準位置検出待ち状態となる。
前群基準位置検出装置109による基準位置(ホームポジション:HP)信号(HP信号)がL→Hに変化したところが前群の基準位置(HP位置)となる。前群が基準位置(HP位置)に達したことを検出すると、前群の位置情報をリセットする。この位置を基準として撮影位置までの移動量を、前群移動量検出装置107によるパルス状の信号(PI信号)をカウントすることによって、前群の移動量の制御を行う。撮影位置は、予め定められて記憶されているが、記憶媒体に書き換え可能なEEPROM等の不揮発性メモリを用いることによって、変更可能としている。
撮影位置到達前の規定パルス期間は、停止制御期間となっており、撮影位置までの残パルス数に応じて駆動電圧を下げている(例えば2.0V〜1.5V)。これにより撮影位置において機械的なストッパ機構に突き当たったとき、すなわちカムフォロワ15aがカム溝18cの端部に突き当たったとき、の衝撃を抑制することができる。また、突き当たることによりDCモータがロック状態となるが、駆動電圧を予め下げておくことによって、ロック状態時に発生する電流を抑制することも可能となる。撮影位置到達後は、ストッパ機構に突き当たるまで駆動を続ける。前群移動量検出装置107からの検出信号(PI信号)の状態によってストッパ機構への突き当て状態を判断し、前群の駆動を停止するためにブレーキ制御を行う。ストッパ機構への突き当て状態の判断については、後に詳述する。
また、前群が基準位置(HP位置)に達したことを検出すると、後群モータ106の待機位置方向への駆動を開始して、前群が停止するまでの間は、前群との同時駆動制御となる。この場合パルスモータを用いている後群モータ106の駆動時のパルスレートを通常駆動時よりも速めに設定することによって、後群モータ106の駆動時間を短縮化している。後群側については、後群基準位置検出装置110による基準位置検出待ちとなる。後群基準位置検出装置110による基準位置信号(HP信号)がLからHに変化した個所が後群の基準位置(HP位置)となる。後群の基準位置(HP位置)を検出すると、後群の位置情報をリセットして、以後、この位置を基準として待機位置までの移動量を後群用パルスモータによりパルス駆動していく。待機位置は、予め定められて記憶されているが、この場合も、記憶媒体に書き換え可能なEEPROM等の不揮発性メモリを用いることによって、変更可能としている。
次に、図8、図9および図10を参照して、上述したシーケンスに係る前群レンズ系の駆動制御およびストッパ機構への突き当て判定処理についてさらに詳細に説明する。
図8に示すフローチャートにおいて、まず、DCモータからなる前群モータ103の駆動前に前群移動量検出信号(PI信号)の変化待ち時間の最大値(PI未変化判定時間)を0.5sに設定する(ステップS11)。続いて、前群モータ103の駆動電圧を、例えば2.0Vに設定する(ステップS12)。その後に、前群モータ103を撮影位置方向へ駆動開始する(ステップS13)。
駆動開始後、移動量信号待ちになり(ステップS14)、移動量信号の検出時には、起動期間が完了したかどうかを判定する(ステップS15)。このステップS15における判定においては、駆動開始後、移動量検出信号の検出カウント数が規定パルス分移動したかどうかを判定する。未完了の場合には、ステップS14の移動量信号の検出待ちに戻る。移動量信号の検出待ちで未検出の場合は、検出エラー(PIエラー)の判定を行う(ステップS16)。ステップS16における判定内容は、移動量信号のパルスが前回検出時または起動開始時から上述したPI未変化判定時間以上変化しないかどうかを判定する。判定時間以上変化がない場合には、エラー処理を実施する(ステップS17)。判定時間未満の場合には、ステップS14の移動量信号検出待ちに戻る。ステップS17のエラー処理は、前群モータ103の終了処理を行う。
すなわち、DCモータの通電をオフとする。ステップS15の起動期間完了の判定にて、完了と判断した場合は、DCモータの駆動電圧を3.8Vに上昇させる(ステップS18)。
その後、基準位置信号(HP信号)の立上りの検出待ちとなる(ステップS19)。立上り未検出の場合は、基準位置検出エラー(HPエラー)の判定を行う(ステップS20)。判定内容は、基準位置信号が検出されずに、駆動開始から規定時間以上経過したかどうかを判定する。基準位置信号が検出されずに、規定時間以上経過した場合には、エラー処理を実施する(ステップS21)。エラー処理の内容は、起動期間におけるエラー処理と同様である。ステップS19において、基準位置信号の立上りを検出した場合には、位置情報をリセットし、撮影位置までの駆動パルス数を設定する(ステップS22)。
位置情報リセット後は、第1の低電圧(低電圧1)の設定のための移動量信号検出待ちとなる(ステップS23)。移動量信号を検出する毎に移動量をカウントし、第1の低電圧の設定判定を行う(ステップS24)。ステップS24における判定内容は、撮影位置までの駆動残数が第1の低電圧の設定パルス数に到達したかどうかを判定する。到達した場合には、DCモータの駆動電圧を2.0Vに設定する(ステップS25)。未到達の場合は、ステップS23の位置検出信号の検出待ちに戻り、処理を繰り返す。ステップS23の位置検出信号待ちで、未検出の場合には、上述と同様に検出エラー(PIエラー)の判定を行う(ステップS26)。
ステップS26における判定内容およびエラー判定時のエラー処理(ステップS27)は、前述と同様である。
次に第2の低電圧(低電圧2)設定のための移動量信号検出待ちとなる(ステップS28)。移動量信号を検出する毎に移動量をカウントし、第2の低電圧の設定の判定を行う(ステップS29)。ステップS29における判定内容は、撮影位置までの駆動残数が第2の低電圧の設定パルスに到達したかどうかを判定する。到達した場合は、DCモータの駆動電圧を1.5Vに設定する(ステップS30)。未到達の場合には、ステップS28の移動量信号検出待ちに戻り、処理を繰り返す。ステップS28の移動量信号待ちで未検出の場合には、検出エラー判定を行う(ステップS31)。ステップS31における判定内容およびエラー判定時のエラー処理(ステップS32)は、前述と同様である。
次に、撮影位置到達の判定のための移動量検出待ちとなる(ステップS33)。移動量信号(PI信号)を検出する毎に移動量をカウントし、撮影位置に到達したかどうかの判定を行う(ステップS34)。ステップS34における判定内容は、撮影位置までの駆動残数が0パルスに到達したかどうかを判定する。未到達の場合は、ステップS33の移動量信号の検出待ちに戻り、処理を繰り返す。ステップS33の移動量信号待ちで未検出の場合には、検出エラーの判定を行う(ステップS35)。ステップS35における判定内容およびエラー判定時のエラー処理(ステップS36)は、前述と同様である。撮影位置に到達した場合には、前群移動量検出信号の変化待ち時間の最大値(PI未変化判定時間)を0.02秒に再設定する(ステップS37)。
このように、移動量信号の未変化判定時間を撮影位置に到達する前よりも短くすることによって、ストッパ機構に突き当たったときの不要な通電電流および機械的衝撃を軽減する。また、撮影位置到達前の移動量信号の未変化判定時間を短くすると、撮影位置到達前に、手で軽く抑える等の外圧によって停止してしまうため、あまり短く設定することができない。このように、撮影位置前後において、移動量信号未変化判定時間を切換えることによって、適切な駆動制御が可能となる。
その後、移動量信号の検出を行い(ステップS38)、未検出の場合には、第1の突き当て完了判定処理(突き当て完了判定1処理)を行う(ステップS39)。ステップS39の判定内容は、移動量信号パルスが前回の検出時から設定されたPI未変化判定時間以上変化しないかどうかを判定する。判定時間以上変化しない場合には、突き当て完了と判断し、ブレーキ処理(ステップS40)およびDCモータ終了処理(ステップS41)を実施する。
図9に示すように、移動量検出信号(PI信号)の変化がなくなるまでDCモータの駆動を続けることで、確実にストッパ機構に押し当てることが可能となる。判定時間未満の場合には、ステップS38の移動量信号の検出待ちに戻る。ステップS38で、移動量信号が検出された時は、第2の突き当て完了判定処理(突き当て完了判定2処理)を行う(ステップS42)。図10に示すように、ステップS42における判定内容は、撮影位置到達以後の移動量信号検出パルス数が予め設定した最大検出パルス数以上かどうかを判定する。最大検出パルス数以上の場合には、突き当て完了と判断して、ステップS40のブレーキ処理、そしてステップS41のDCモータ終了処理を実施する。
このように、移動量検出信号の検出カウント数に制限を持たせることによって、ストッパ機構での突き当て時に発生するおそれがある、「当てて戻り、当てて戻りという繰り返しにより移動量検出信号が延々と続く現象」が生じたとしてもDCモータの通電を適切に終了することが可能となる。ステップS42においても、判定パルス未満の場合には、ステップS38の移動量検出信号の検出待ちに戻る。
また、図7における起動シーケンスの完了後においても、定期的に、もしくは、任意のタイミングにてストッパ機構への突き当て処理を繰り返し行うことによって、レンズ系の精度を保つことが可能となる。すなわち、このことは、鏡筒先端を押されるなどの外圧に対する対策となる。図11は、このような繰り返し突き当て処理のフローチャートである。この図11の処理を、所定時間毎に定期的にまたは所望のタイミングで随時起動することによって、撮影位置がずれてしまうのを防止することができる。
まずDCモータを駆動する前に、前群の移動量検出信号(PI信号)の変化待ち時間の最大値(PI無変化判定時間)を0.02s(秒)に設定する(ステップS61)。続いて、DCモータの駆動電圧を、上述の図8の処理における撮影位置到達後と同等の1.5Vに設定する(ステップS62)。そして、DCモータをストッパ機構方向へ駆動開始する(ステップS63)。その後に、移動量検出信号(PI信号)の検出を行い(ステップS64)、未検出の場合は、上述した図8のステップS39と同様の第1の突き当て完了判定処理(ステップS65)を行う。ステップS65の第1の突き当て完了判定処理の判定内容は、移動量検出信号パルスが前回検出時、もしくは駆動開始時からPI未変化判定時間以上変化しないかどうかを判定する。判定時間以上変化ない場合は、突き当て完了と判断し、ブレーキ処理(ステップS66)およびDCモータ終了処理(ステップS67)を実施する。判定時間未満の場合は、ステップS64の移動量信号検出待ちに戻る。
ステップS64において、移動量信号が検出された時には、上述した図8のステップS42と同様の第2の突き当て完了判定処理を行う(ステップS68)。ステップS68においては、撮影位置到達後の移動量信号検出パルス数が最大検出パルス数以上かどうかを判定する。最大検出パルス数以上の場合には、突き当て完了と判断し、ステップS66のブレーキ処理およびステップS67のDCモータ終了処理を実施する。判定パルス未満の場合には、ステップS64の移動量信号検出待ちに戻る。
上述した実施の形態においては、ストッパ機構への突き当て完了を移動量検出信号の状態にて決定するようにしているが、簡易には、移動量検出信号を無視して規定時間通電することによって突き当て完了としても良い。
また、上述した実施の形態では、DCモータの回転に同期するパルス状の信号にて移動量を検出し、このパルス状の信号の変化状態によって突き当て状態を判定しているが、移動量を、抵抗板等を用いて電圧値等として検出し、この電圧変動量に基づいて突き当て判定を行うようにしても良い。
さらに、上述した、第1の実施の形態のレンズ鏡胴または第2の実施の形態のレンズ鏡胴の制御装置を搭載してディジタルカメラ等のカメラを構成しても良く、携帯型情報端末装置のカメラ機能に第1の実施の形態のレンズ鏡胴または第2の実施の形態のレンズ鏡胴の制御装置を搭載しても良い。
本発明の第1の実施の形態に係るレンズ鏡胴の外観の構成を示す斜視図である。 図1のレンズ鏡胴の光軸を通る断面の構成を示す縦断面図である。 図1のレンズ鏡胴の構成を説明するための分解斜視図である。 図1のレンズ鏡胴におけるカム機構の詳細な構成を説明するための模式的な展開図である。 図4の展開図のA部を拡大して詳細に示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るレンズ鏡胴の制御装置の要部の構成を模式的に示すブロック図である。 図6のレンズ鏡胴の制御装置における動作シーケンスを説明するためのタイミングチャートである。 図6のレンズ鏡胴の制御装置における動作を説明するためのフローチャートである。 図8のフローチャートにおけるレンズ鏡胴の制御装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図8のフローチャートにおけるレンズ鏡胴の制御装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図6のレンズ鏡胴の制御装置における繰り返し押し当て動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
11 第1のレンズ群
12 第2のレンズ群
13 第3のレンズ群
14 シャッタユニット
15 第1のレンズ保持枠
16 第2のレンズ保持枠
17 第3のレンズ保持枠
18 第1の回転筒
19 第1のライナー
20 第2の回転筒
21 第2のライナー
22 固定枠
23 鏡胴ベース
14a,15a,16a,18a,19a,21a カムフォロワ
18b,20a,21c,22b ヘリコイド部
18c,18d,18e カム溝
19b,19c 直進貫通溝
20b ギヤ部
20c 連動溝
21b,22a 直進溝
21d 貫通逃げ溝
101 CPU(中央演算処理装置)
102 モータドライバ
103 前群モータ
104 絞りモータ
105 シャッタモータ
106 後群モータ
107 前群移動量検出装置
108 移動量検出装置駆動回路
109 前群基準位置検出装置
110 後群基準位置検出装置
111 前群基準位置検出装置駆動回路
112 後群基準位置検出装置駆動回路

Claims (13)

  1. 各群1つ以上のレンズからなる複数のレンズ群の少なくとも一部を沈胴させてレンズ群を収納する沈胴状態から前記レンズ群の少なくとも一部を対物側に移動することにより撮影状態とするレンズ鏡筒において、
    前記複数のレンズ群のうちの1つのレンズ群を支持する第一のレンズ保持枠と、
    前記第一のレンズ保持枠に設けられる第一のカムフォロワと、
    前記第一のカムフォロワと係合し回転動作により前記第一のレンズ保持枠を光軸方向に進退移動させる第一のカム溝を有する回転筒と、
    前記第一のカムフォロワと係合して前記第一のレンズ保持枠の回転を規制する第一の直進溝を有し、前記第一のレンズ保持枠の回転を阻止し光軸に沿う進退移動を許容するライナー部材と、
    前記複数のレンズ群のうちの少なくとも他の1つのレンズ群を支持する第二のレンズ保持枠と、
    前記第二のレンズ保持枠に設けられる第二のカムフォロワと、
    を具備し、
    前記回転筒が、前記第二のカムフォロワと係合し回転動作により前記第二のレンズ保持枠を光軸方向に進退移動させる第二のカム溝を有し、
    前記ライナー部材が、前記第二のカムフォロワと係合して前記第二のレンズ保持枠の回転を規制する第二の直進溝を有し、前記第二のレンズ保持枠の回転を阻止し光軸に沿う進退移動を許容し、
    前記第一の直進溝に係合する前記第一のカムフォロワを、撮影状態において、前記第一のカム溝の終端部に当接することによって前記1つのレンズ群の位置を規制し、
    前記第一のカムフォロワを前記第一のカム溝の終端部に当接して位置が規制される前記第一のカム溝は、前記撮影状態側終端部が前記撮影状態位置に遊びを残さずに形成されており、
    前記第二の直進溝および前記第二のカム溝は、前記撮影状態の位置で終端されずにそれぞれ前記第二の直進溝方向および前記第二のカム溝方向に沿う適宜なる遊びを残して形成されていることを特徴とするレンズ鏡胴。
  2. 前記第一のカムフォロワを前記第一のカム溝の終端部に当接することによって、位置が規制される前記1つのレンズ群が、前記複数のレンズ群のうちで最も偏心感度の高いレンズ群であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡胴。
  3. 前記沈胴状態から前記撮影状態へ移行する際には、前記撮影状態に到達する前に前記回転筒の駆動速度を低下させ、前記撮影状態に到達してから所定の期間を経過した後に前記回転筒の駆動を停止させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンズ鏡胴。
  4. 前記所定の期間の間において、前記回転筒の駆動量に対応する位置カウント情報が検出される場合には、その位置カウント情報をカウントし、該カウント数が、予め設定した最大カウント数に達した時点で前記所定の期間の満了として前記回転筒の駆動を停止させることを特徴とする請求項に記載のレンズ鏡胴。
  5. 前記所定の期間の間は、前記回転筒の駆動量に対応する位置カウント情報を無視し、時間の経過のみによって前記所定の期間の経過を判定することを特徴とする請求項に記載のレンズ鏡胴。
  6. 前記撮影状態に到達してから前記所定の期間を経過し前記回転筒の駆動を停止させた後に、所定の時間毎および所望のタイミングの少なくともいずれかにて、前記回転筒を前記所定の期間だけ駆動する操作を繰り返すことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載のレンズ鏡胴。
  7. 撮影用光学系として、請求項1〜請求項のいずれか1項のレンズ鏡胴を用いた光学系を含むことを特徴とするカメラ。
  8. カメラ機能部を有し、且つ前記カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項のいずれか1項のレンズ鏡胴を用いた光学系を含むことを特徴とする携帯型情報端末装置。
  9. 請求項1のレンズ鏡胴を制御するレンズ鏡胴の制御装置において、
    前記回転筒を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段による前記回転筒の駆動量に応じて位置情報信号を発生させる移動量検出手段と、
    前記駆動手段による前記回転筒の移動量を前記移動量検出手段による検出に基づいて駆動制御する制御手段と、
    を有し、
    且つ前記制御手段は、前記移動量検出手段による位置情報信号の状態に基づいて、前記レンズ群の位置が規制状態であることを判断し、前記駆動手段による駆動を停止させる手段を含むことを特徴とするレンズ鏡胴の制御装置。
  10. 前記移動量検出手段による位置情報信号の状態変化の有無を判断する判定手段を有し、
    前記判定手段は、予め設定した判定時間以上にわたって、前記位置情報信号の状態変化が無い場合に状態変化無しと判断し、
    前記判定手段が前記位置情報信号の状態変化無しと判断した場合には、前記レンズ群の位置が規制状態であると判断して、前記駆動手段による駆動を停止することを特徴とする請求項に記載のレンズ鏡胴の制御装置。
  11. 前記予め設定される判定時間のうちの前記回転筒が撮影位置に到達する前の期間を第1の判定時間とし、前記判定時間のうちの前記回転筒が撮影位置に到達した後の期間を第2の判定時間とすると、前記第2の判定時間は前記第1の判定時間よりも短いことを特徴とする請求項10に記載のレンズ鏡胴の制御装置。
  12. 撮影用光学系の制御装置として、請求項〜請求項11のいずれか1項のレンズ鏡胴の制御装置を用いた制御装置を含むことを特徴とするカメラ。
  13. カメラ機能部を有し、且つ前記カメラ機能部の撮影用光学系の制御装置として、請求項〜請求項11のいずれか1項のレンズ鏡胴の制御装置を用いた制御装置を含むことを特徴とする携帯型情報端末装置。
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