JP4803590B2 - デラミボトル - Google Patents

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本発明は流出部材付きデラミボトルに関する。
容器体内液体が減少して置換用空気が容器体内へ流入すると、容器体内液体に悪影響を及ぼすため、このような外気流入を防止するため、外容器体内へ内袋を装着させ、液体を注出すると、外容器体に設けた外気流入孔から外容器と内袋との間に外気が入って、外容器体胴部は弾性復元するが、内袋は収納液体流出のまま体積を縮小して内袋内液体には外気が触れないよう設けたデラミボトルが知られている(特許資料1)。
公表特許雄公報第2000−513683号
上記デラミボトルは、外容器体に穿設した外気吸入孔部分において、内袋内液体成分がその外気吸入孔内方の内袋部分を透過して外気吸入孔から散失することがあった。該欠点は、デラミボトルにレフィールキャップを嵌合させたままで保存し、液体使用時にノズル付きキャップ等に交換する場合に、レフィールキャップ嵌合のまま保存する期間が長くなるため特に問題となるものであった。
本発明は、上記レフィールキャップで使用時には外気吸入孔が閉塞されており、ノズル付きキャップ、櫛付きキャップ等に交換したときその外気吸入孔が開口するよう設けて、上記レフィールキャプ使用時における、外気吸入孔内方の内袋部分からの液体成分散失を防止できるよう設けたものである。
第1の手段として、外容器体2の口頭部外面へ、ノズル付き等の流出部材11の装着筒12を螺合させた、デラミボトル1において、
上記外容器体の口頸部4を、胴部上端から肩部5を介して起立させると共に、口頸部4の上部を雄ねじ筒として、該雄ねじ筒下方の口頸部部分に、上下両面を当接するスリット6を横設し、
上記装着筒12を口頸部へ螺合させて下限まで締付したとき、装着筒12下端面が肩部5上面へ圧接すると共に、装着筒12内面の雌ねじが雄ねじ筒を引上げすることで、上記スリットが口頸部4の弾性に抗して開口して、該開口7内を通って外気が外容器体と内袋3との間へ流入可能とし、
上記スリット6を、雄ねじ筒下方の口頸部部分の上下に小間隙を隔てて単数ないし複数のスリットを横設させ、上下各スリットの各両端部が上方からみて上下に重なる状態に穿設した。
請求項1記載のようにすることで、流出部材の装着筒12を外容器体口頸部4の外面へ螺合させ、下限まで締付けたときにだけ、スリット6が開口7してその開口内を通って外気が外容器体と内袋3との間へ流入することとなり、よって上記流出部材の装着筒12を口頸部外面へ螺合させて強く締付けしていない状態にあっては内袋内液体の成分がスリットから散出することを防止できる。
また請求項のようにすることで、流出部材の装着筒を外容器体口頸部外面へ螺合させたときのスリット6の開口を大きく、しかもその開口を容易とすることが出来る。
以下図面について説明すると、1はデラミボトルで、該デラミボトルは公知のように外容器体2と該外容器体内へ収納された内袋3とからなり、内袋の口部上端は外容器体口頸部4の上端上面へ気密に接合させてある。外容器体は胴部上端から肩部5を介して口頸部を起立しており、該口頸部の上部は雄ねじ筒としており、該雄ねじ筒下方の口頸部部分には図3が示すように、任意に定めた前後両部に一対の第1、第2スリット6a を、かつこれ等両スリットやや下方の左右両部に一対の第3、第4スリット6b を、それぞれ穿設し、かつ上方からみて第1、第2スリットの各左右両部と第3、第4スリットの各前後両部とは上下に重なる位置へ設けている。
それ等スリット6は、スリット切離面の上下両面をほぼ気密に接しており、図4のように開口7させない限りそのスリットを通って外気が外容器体内へ流入しないよう設けている。
上記スリットは、図5、図6が示すように横長の楕円形状としてもよく、上方側スリット線部分6c は口頸部内面に達しない、浅いスリット線とし、かつ下方側スリット線部分は口頸部内面に達する深いスリット線として後述のようにスリット開口時には、図7のように下方側スリット線が開口し、上方側スリット線はV字形状に開き変形するが、口頸部内面側は開かないよう設けている。
液体収納状態において、当初は図2が示すように頂壁外周から周壁を垂下させるだけのキャップを、レフィールキャップ8として嵌合させてデラミボトルを保管する。
デラミボトル内液体を使用するとき、上記レフィールキャップ8を外し、図1が示すようなノズル等を有するキャップ状の流出部材11に交換する。該流出部材の装着筒12を外容器体口頸部4外面へ螺合させる。
該図示の流出部材11は、装着筒12上端から内向きフランジ13を介して上部小径のノズル14を起立し、又該ノズルの中間部内面からは延長筒15を垂下させている。装着筒12の上部内面は小内径として該小内径部分へ、弁孔16を中心部に有する底板17外周から内筒18を起立し、該内筒の中間部外面から外向きフランジ19を突出させ、該外向きフランジ外周から嵌合筒20を起立させて弁座形成部材21を嵌合させ、又該部材内へ弁部材22を嵌合させ、該弁部材周壁下端から上記弁孔上面を開閉自在に閉塞する第1弁板23を突出させている。又弁部材周壁内へは上記延長筒15を嵌合させ、かつその周壁上端からフランジ状の第2弁板24を外方突出させて上記内向きフランジの内周部下面へ当接させて外気吸入弁25を形成し、かつノズル14の下端周壁部分に外気導入孔26を穿設させると共に上記嵌合筒下端に設けた透孔27を通って外容器体口頸部外面と装着筒12内面との間へ外気が入るよう設けている。
図1は、外容器体口頸部に対してノズル付き流出部材の装着筒12を螺合させ、該装着筒を下限まで螺合し、締付けた状態を示すもので、該状態では装着筒12下端面は外容器体の肩部5上面へ圧接し、又口頸部上部の雄ねじ筒は、装着筒12内面の雌ねじとの螺合締付けにより口頸部の弾性に抗して上方へ引上げられ、よって既述スリット6は図示のように開口7する。尚31はノズル上端へ嵌合させた口キャップである。
図1状態から口キャップ31を外し、デラミボトルを傾け、外容器体の胴部を弾性に抗して圧搾すれば弁孔16を通ってノズル14からデラミボトル内液体が注出され、注出終了と同時に第1弁板23が閉じ、するとデラミボトルの外容器体内は負圧化するため、外気導入孔26、外気吸入弁25、口頸部4と装着筒12との間、又開口状態にあるスリット6を通って外気が流入して外容器体内の負圧状態を解消し、又内袋は液体減少部分だけ収縮する。
尚図示例では流出部材11をノズル付きとしたが、該流出部材をどのような部材とするかは自由に選択してよく、要するにその部材の装着筒を外容器体口頸部へ強く締付けたとき、スリットが開くよう設ければよい。
要部を断面で示す、本発明の流出部材付きデラミボトルの断面図である。 デラミボトルの口頸部にレフィール用キャップを嵌合させた状態で示す要部の断面図である。 デラミボトル要部の側面図である。 図3の状態からスリットを開口させて示す側面図である。 第2実施例で示す、楕円形状スリット付きデラミボトル要部の側面図である。 図5の要部拡大断面図である。 図6の状態から楕円形状スリットが開口した状態を示す断面図である。
符号の説明
1 デラミボトル 2 外容器体
3 内袋 4 口頸部
5 肩部 6 スリット
7 開口 8 レフィールキャップ
11 流出部材 12 装着筒

Claims (1)

  1. 外容器体(2)の口頭部外面へ、ノズル付き等の流出部材(11)の装着筒(12)を螺合させた、デラミボトル(1)において、
    上記外容器体の口頸部(4)を、胴部上端から肩部(5)を介して起立させると共に、口頸部(4)の上部を雄ねじ筒として、該雄ねじ筒下方の口頸部部分に、上下両面を当接するスリット(6)を横設し、
    上記装着筒(12)を口頸部へ螺合させて下限まで締付したとき、装着筒(12)下端面が肩部(5)上面へ圧接すると共に、装着筒(12)内面の雌ねじが雄ねじ筒を引上げすることで、上記スリットが口頸部(4)の弾性に抗して開口して、該開口()内を通って外気が外容器体と内袋(3)との間へ流入可能とし、
    上記スリット(6)を、雄ねじ筒下方の口頸部部分の上下に小間隙を隔てて単数ないし複数のスリットを横設させ、上下各スリットの各両端部が上方からみて上下に重なる状態に穿設したことを特徴とする、デラミボトル。
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