JP4802879B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、燃料の性状を検出する機能を有する内燃機関の制御装置にする。
内燃機関の性能や排気ガスには、燃料の性状が大きく影響する。燃料性状には、原油の精製方法や生産国、燃料の販売地域などによって、バラツキが存在する。ディーゼルエンジン用の燃料の場合には、燃料性状の一つとして、着火性の良し悪しを表すセタン価がある。低セタン価の燃料、すなわち着火性の悪い燃料が使用されると、失火し易くなる傾向がある。失火が生ずると、スモークやHCの排出量が増加するなど、エミッションが悪化したり、あるいは、トルクの低下やトルク変動の増大などを招いたりし易い。
特に、近年の厳しい排出ガス規制の下では、上記のような問題が生じ易くなっている。厳しい排出ガス規制をクリアするために、燃焼の状態を正確に制御する必要があるので、燃料性状の変化に対する余裕が小さくなっているからである。
特開2004−308431号公報には、エンジン始動後のエンジン回転数がアイドル回転数に至るまでの推移を観察し、回転数の落ち込みがある場合には、気化しにくい性状の重質燃料であると判別するようにした装置が開示されている。この装置によれば、所期の燃料性状よりも重質な燃料が使用され、始動後にエンジン回転数の落ち込みが生じた場合には、重質な燃料であると判別することができる。
特開2004−308431号公報 特開2001−98993号公報 特開2003−269202号公報
しかしながら、上記従来の装置では、始動後のエンジン回転数の落ち込みが生じなかった場合には、燃料性状を検出することができない。例えば、所期の燃料性状よりも軽質な燃料が使用された場合には、始動後にエンジン回転数が落ち込まないので、燃料性状を検出することができない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、燃料性状を簡単な構成で精度良く検出することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の圧縮上死点近傍の筒内の温度および/または圧力が通常時より低い筒内温度圧力低下状態を作ることが可能な筒内温度圧力低減手段と、
前記筒内温度圧力低下状態における機関回転変動を検出する機関回転変動検出手段と、
前記筒内温度圧力低下状態において検出された機関回転変動に基づいて、前記内燃機関に使用されている燃料の性状を判定する燃料性状判定手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記内燃機関は、ディーゼルエンジンであり、
前記燃料の性状は、セタン価、またはセタン価と相関する値であることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記筒内温度圧力低減手段は、実圧縮比を通常時に比して低下させる実圧縮比低減手段を含むことを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記内燃機関の吸気弁のバルブタイミングを可変とする可変動弁機構を更に備え、
前記実圧縮比低減手段は、前記可変動弁機構を制御して前記吸気弁の閉じ時期を変化させることにより、実圧縮比を低下させることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れかにおいて、
前記内燃機関の排気ガスを前記内燃機関の吸気通路に還流させるEGR装置を更に備え、
前記筒内温度圧力低減手段は、EGRガスの温度を通常時に比して低下させるEGRガス温度低減手段を含むことを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、
前記筒内温度圧力低減手段は、前記内燃機関のアイドリング時に前記筒内温度圧力低下状態を作ることを特徴とする。
また、第7の発明は、第1乃至第6の発明の何れかにおいて、
前記内燃機関の排気ガスを前記内燃機関の吸気通路に還流させるEGR装置を更に備え、
前記筒内温度圧力低減手段は、
実圧縮比を通常時に比して低下させる実圧縮比低減手段と、
EGRガスの温度を通常時に比して低下させるEGRガス温度低減手段と、
を含むことを特徴とする。
第1の発明によれば、内燃機関の圧縮上死点近傍の筒内の温度および/または圧力を通常時より低くした筒内温度圧力低下状態の下での機関回転変動を検出することができる。そして、その検出された機関回転変動に基づいて、燃料の性状を判定することができる。第1の発明によれば、意図的に筒内温度圧力低下状態を作り、条件を厳しくすることで、燃料性状が機関回転変動に及ぼす影響を大きくすることができる。このため、機関回転変動に基づいて、燃料性状を正確に判定することができる。よって、燃料性状を高い精度で検出することができる。
第2の発明によれば、ディーゼルエンジンにおいて、セタン価、またはセタン価と相関する値を高い精度で検出することができる。その検出されたセタン価に関する値を用いれば、ディーゼルエンジンの各種の運転パラメータを、現在使用されている燃料のセタン価に応じた適切な値に補正することができる。このため、例えば高地走行時や過渡運転状態などの失火し易い状況においても、失火が生ずることを未然に防止することができる。よって、エミッションの悪化やトルクの低下などの弊害が生ずることを回避することができる。
第3の発明によれば、燃料性状の検出時に、実圧縮比を通常時に比して低下させることで、圧縮上死点近傍の筒内の温度および/または圧力を有効に低下させることができる。このため、燃料性状をより高い精度で検出することができる。
第4の発明によれば、可変動弁機構によって吸気弁の閉じ時期を変化させることにより、実圧縮比を低下させることができる。このため、燃料性状の検出時に、実圧縮比を簡単な構造で容易に低下させることができる。
第5の発明によれば、燃料性状の検出時に、EGR装置によって還流するEGRガスの温度を通常時に比して低下させることで、圧縮上死点近傍の筒内の温度および/または圧力を有効に低下させることができる。このため、燃料性状をより高い精度で検出することができる。
第6の発明によれば、内燃機関のアイドリング時に筒内温度圧力低下状態を作ることができる。よって、燃料性状を検出する際に圧縮上死点近傍の温度および/または圧力を低下させることが、内燃機関の運転上で問題となることをより確実に防止することができる。
第7の発明によれば、燃料性状の検出時に、実圧縮比を通常時に比して低下させることと、EGR装置によって還流するEGRガスの温度を通常時に比して低下させることとの双方によって、圧縮上死点近傍の筒内の温度および/または圧力を有効に低下させることができる。このため、燃料性状をより高い精度で検出することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、4サイクルのディーゼルエンジン(圧縮着火内燃機関)10を備えている。ディーゼルエンジン10は、車両に搭載され、その動力源とされているものとする。図示のディーゼルエンジン10は、直列4気筒型であるものとするが、本発明では、エンジンの気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
ディーゼルエンジン10の各気筒には、燃料を筒内に直接噴射するインジェクタ12が設置されている。各気筒のインジェクタ12は、共通のコモンレール14に接続されている。コモンレール14内には、サプライポンプ16によって加圧された高圧の燃料が貯留される。そして、コモンレール14から各インジェクタ12へと燃料が供給される。インジェクタ12は、1サイクル中に複数回、燃料を筒内に噴射可能になっている。
ディーゼルエンジン10の排気通路18は、排気マニホールド20により枝分かれして、各気筒の排気ポート22(図2参照)に接続されている。本実施形態のディーゼルエンジン10は、ターボ過給機24を備えている。排気通路18は、ターボ過給機24の排気タービンに接続されている。
排気通路18の、ターボ過給機24より下流側には、排気ガスを浄化する排気浄化装置26が設けられている。排気浄化装置26としては、例えば、酸化触媒、吸蔵還元型または選択還元型のNOx触媒、DPF(Diesel Particulate Filter)、DPNR(Diesel Particulate-NOx-Reduction system)のうちの一つ、またはこれらの組み合わせなどを用いることができる。
ディーゼルエンジン10の吸気通路28の入口付近には、エアクリーナ30が設けられている。エアクリーナ30を通って吸入された空気は、ターボ過給機24の吸気圧縮機で圧縮された後、インタークーラ32で冷却される。インタークーラ32を通過した吸入空気は、吸気マニホールド34により、各気筒の吸気ポート35(図2参照)に分配される。
吸気通路28の、インタークーラ32と吸気マニホールド34との間には、吸気絞り弁36が設置されている。また、吸気通路28の、エアクリーナ30の下流近傍には、吸入空気量を検出するエアフローメータ38が設置されている。
排気通路18の、排気マニホールド20の近傍には、高圧EGR通路40の一端が接続されている。この高圧EGR通路40の他端は、吸気通路28の、吸気マニホールド34の近傍に接続されている。高圧EGR通路40の途中には、EGRクーラ42が設けられている。EGRクーラ42は、その内部を通る排気ガスを、ディーゼルエンジン10の冷却水によって冷却することができるようになっている。また、高圧EGR通路40の途中であって、EGRクーラ42の下流側には、高圧EGR通路40を通る排気ガス量を調整するEGR弁44が設けられている。
排気浄化装置26より下流側の排気通路18には、低圧EGR通路66の一端が接続されている。この低圧EGR通路66の他端は、ターボ過給機24より上流側の吸気通路28に接続されている。低圧EGR通路66の途中には、低圧EGR通路66を通る排気ガス量を調整するEGR弁68が設けられている。なお、低圧EGR通路66の一端は、ターボ過給機24と排気浄化装置26との間に接続されていてもよい。
図1に示すシステムでは、上記高圧EGR通路40および低圧EGR通路66を通して、排気ガスの一部を吸気通路28に還流させること、つまり外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)を行うことができる。図1に示すシステムでは、上記のように、高圧および低圧の2系統の外部EGR経路が設けられているが、本実施の形態1においては、外部EGR経路は、通常のような1系統のものであってもよい。
本実施形態のシステムは、更に、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ48と、ECU(Electronic Control Unit)50とを備えている。ECU50には、上述した各種のセンサおよびアクチュエータが接続されている。ECU50は、各センサの出力に基づき、所定のプログラムに従って各アクチュエータを駆動させることにより、ディーゼルエンジン10の運転状態を制御する。
図2は、図1に示すシステムにおけるディーゼルエンジン10の一つの気筒の断面を示す図である。以下、同図を参照して、ディーゼルエンジン10について更に説明する。図2に示すように、ディーゼルエンジン10のクランク軸60の近傍には、クランク軸60の回転角度(クランク角)を検出するクランク角センサ62が取り付けられている。このクランク角センサ62は、ECU50に接続されている。クランク角センサ62の信号によれば、機関回転速度を検出することもできる。
また、ディーゼルエンジン10には、吸気弁52の開弁特性を可変とする吸気可変動弁機構54が設けられている。この吸気可変動弁機構54は、吸気弁52の閉じ時期を変化させることができるものである。なお、吸気可変動弁機構54は、吸気弁52の閉じ時期に加えて、開き時期や作用角、リフト量などを更に変化させることが可能なものであってもよい。吸気可変動弁機構54の具体的な機構は、特に限定されるものではなく、例えば、吸気弁52を駆動するカム軸(図示せず)の位相を連続的に可変とする機構などの機械的な機構のほか、任意のタイミングで開閉可能な電磁駆動弁や油圧駆動弁などを用いることもできる。この吸気可変動弁機構54は、ECU50に接続されている。
図3は、吸気弁52のリフト特性を示す図である。図3中の破線は、通常時の吸気弁52のリフト特性である。吸気可変動弁機構54によれば、吸気弁52の閉じ時期を通常時よりも遅くすることができる。図3中の実線は、吸気弁52を遅閉じしたときのリフト特性である。
ディーゼルエンジン10における圧縮行程は、実質的には吸気弁52が閉じた後から始まる。このため、吸気弁52の閉じ時期を遅らせると、実質的な圧縮行程が短くなるので、実圧縮比(実質的な圧縮比)を小さくすることができる。
また、図2に示すディーゼルエンジン10には、排気弁56側にも、排気可変動弁機構58が備えられている。但し、本実施形態では、排気可変動弁機構58は、なくてもよい。つまり、通常の動弁機構で排気弁56を駆動するようになっていてもよい。
[実施の形態1の特徴]
ディーゼルエンジン10での燃焼には、燃料のセタン価が大きく影響する。セタン価が低い燃料、すなわち着火性の悪い燃料が使用された場合には、失火が起き易くなる。特に、機関負荷や機関回転速度が移り変わる過渡運転時や、大気圧の低い高地を走行している時などにおいては、より失火し易くなる。以下、図4を参照して、高地走行時を例に説明する。
図4は、使用される燃料のセタン価、失火のし易さ、および大気圧の関係を示す図である。同図に示すように、標準的なセタン価の燃料と比べて、セタン価が低い燃料が使用された場合には、失火のし易さが増大する。また、セタン価が同じでも、大気圧が低いほど、失火し易さが増大する。これは、次のような理由によるものである。
燃料の着火のし易さは、ディーゼルエンジン10側の要因としては、燃料噴射時の筒内の温度および圧力、すなわちピストン64が圧縮上死点近傍にある時の筒内の温度および圧力に大きく影響される。圧縮上死点近傍の温度が高いほど、また圧力が高いほど、着火し易くなる。つまり、失火しにくくなる。一方、大気圧が低くなると、空気の密度が小さくなり、筒内の空気量が少なくなる。このため、圧縮上死点近傍の温度および圧力が低くなるので、失火し易くなる。
図4に示す例では、平地の大気圧Pのときには、標準セタン価の燃料はもちろん、低セタン価の燃料であっても、失火のし易さは許容限度以下になっている。これに対し、高地走行時に大気圧がPに低くなったときには、標準セタン価の燃料では失火のし易さが依然として許容限度以下になっているが、低セタン価の燃料では失火のし易さが許容限度を超えてしまっている。このようにして、一般に、燃料のセタン価が低くなるほど、失火に対する余裕が少なくなる。なお、セタン価が図4に示す例より更に低い燃料の場合には、平地の大気圧Pにおいても失火のし易さが許容限度を超える場合もあり得る。
失火、あるいは失火に近い状態が生ずると、エミッションの悪化、トルクの低下、トルク変動の増大、などの弊害が生ずる。このため、低セタン価の燃料が使用されている場合には、ディーゼルエンジン10の運転パラメータ(例えば燃料噴射時期、燃料を複数回に分けて噴射する場合の噴射回数および各回の噴射量、バルブタイミング、EGR率など)を、失火が起きにくくなる方向に補正することが望ましい。そのためには、使用されている燃料のセタン価を精度良く検出することが必要である。そこで、本実施形態では、次のようにして、燃料のセタン価を検出することとした。
(セタン価の検出方法)
失火あるいは失火に近い状態(以下、両者を単に「失火」と称する)が生じ易い状態となると、機関回転変動(機関回転速度の変動)が大きくなる。この理由は、一つには、失火が生じたサイクルでは、そうでないサイクルと比べてトルクが低下するので、失火直後に機関回転速度が落ち込むからである。また、失火が生ずると、未燃燃料を含んだ排気ガスが排出される。その排気ガスがEGRによって還流すると、筒内に噴射された燃料に加えて、EGRガス中に含まれる未燃燃料の分が筒内で余剰に燃焼することになる。このため、失火が生ずると、何サイクルか後のサイクルにおいて、過大なトルクが発生して、機関回転速度が瞬間的に高くなることがある。このようなことから、失火が生じ易い状態であるほど、機関回転変動が大きくなる。
図5は、標準セタン価の燃料が使用された場合と、低セタン価の燃料が使用された場合との、機関回転変動の例を示す図である。図5に示すように、機関回転速度は、各気筒で発生する圧縮仕事および膨張仕事に起因して、周期的に変動する。そして、セタン価の低い燃料ほど、失火し易くなるので、機関回転変動が大きくなる。機関回転変動の度合いは、1周期毎の機関回転速度の山の高さhや、隣接する山の高さの差Δhによって判断することができる。よって、例えば、適当な期間に渡って上記hあるいはΔhの値を計測し、それらを平均した値を、機関回転変動の大きさとすることができる。
ここで、前述したように、着火のし易さは、圧縮上死点近傍の筒内の温度および圧力の双方に依存する。すなわち、圧縮上死点近傍の温度が同じであれば、圧力が高いほど着火し易くなる。また、圧縮上死点近傍の圧力が同じであれば、温度が高いほど着火し易くなる。そこで、本実施形態では、圧縮上死点近傍の温度と圧力とを総合した着火のし易さを、「圧縮上死点近傍の温度・圧力」と表記することにする。
図6は、上記のようにして算出した機関回転変動の大きさを縦軸に、圧縮上死点近傍の温度・圧力を横軸にとったグラフを、セタン価の異なる複数の燃料について表した図である。図6中の4つのグラフは、(1)〜(4)の順にセタン価が高いものとする。このうち、(1)は標準セタン価の燃料、(2)〜(4)は標準より低いセタン価の燃料であるものとする。
図6に示すように、セタン価が低くなるほど、機関回転変動は大きくなる。このため、図6に示すような関係を予め調べておき、ディーゼルエンジン10の機関回転変動の大きさを計測すれば、その機関回転変動の大きさに基づいて、セタン価を判定することが可能である。一方、セタン価が同じであっても、圧縮上死点近傍の温度・圧力が低くなると、失火し易くなるので、機関回転変動は大きくなる。
本実施形態では、ディーゼルエンジン10がアイドリングを行っているときにセタン価の検出を行う。図6は、そのアイドリング時のグラフであるものとする。
図6中のTPは、通常のアイドリング時における圧縮上死点近傍の温度・圧力である。圧縮上死点近傍の温度・圧力がTPであるときであっても、セタン価が低くなるほど機関回転変動が大きくなる関係があることに変わりはないが、図6から分かるように、この場合には、セタン価の違いによる機関回転変動の大きさの違いは小さい。つまり、通常のアイドリング時には、標準セタン価の燃料が使用されている場合と、低セタン価の燃料が使用されている場合とで、機関回転変動の大きさの差が少ない。このため、セタン価を精度良く検出することが困難であるという問題がある。
ここで、ディーゼルエンジン10では、前述したように、吸気可変動弁機構54によって吸気弁52の閉じ時期を遅らせることにより、実圧縮比を通常時よりも低下させることが可能である。実圧縮比を低くすると、圧縮上死点近傍の温度・圧力が低くなる。図6中のTPは、吸気弁52の遅閉じにより実圧縮比を低下させた場合のアイドリング時における圧縮上死点近傍の温度・圧力である。
圧縮上死点近傍の温度・圧力が低下すると、燃料の着火性が悪化するが、その影響はセタン価の低い燃料ほど大きく現れる。このため、圧縮上死点近傍の温度・圧力がTPからTPに低くなると、標準セタン価の燃料が使用されている場合と、低セタン価の燃料が使用されている場合との、機関回転変動の大きさの差が拡大する(図6参照)。このようなことから、実圧縮比を通常時よりも低下させた場合には、セタン価をより高い精度で判定することができる。
そこで、本実施形態では、次のような方法で、燃料のセタン価を検出することとした。まず、ディーゼルエンジン10のアイドリング時に、吸気弁52の閉じ時期を遅らせることで実圧縮比を低下させた状態を作る。次いで、この状態の下で、機関回転変動を検出する。そして、予め記憶された図6に示すような関係に基づいて、検出された機関回転変動の大きさに対応するセタン価を算出する。このような処理によれば、セタン価を高い精度で検出することができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図7は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。なお、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図7に示すルーチンによれば、まず、セタン価の検出が可能な条件が成立しているか否かが判別される(ステップ100)。本実施形態では、ディーゼルエンジン10が安定したアイドリングを行っているときにセタン価の検出を行うこととしている。アイドリング時であれば、機関回転変動が多少大きくなっても、さほど問題となることはないからである。そこで、このステップ100においては、安定したアイドリング状態にあるか否かが、クランク角センサ62、アクセル開度センサ48等の信号に基づいて判別される。
また、セタン価の検出が可能な条件として、補機類の負荷が安定している状態にあることを付け加えてもよい。その場合には、上記ステップ100において、例えば、エアーコンディショナーがオフされていること、電力を多量に消費する機器の作動がないこと、などの条件が更に判別される。補機類の負荷が安定している状態でセタン価を検出することとした場合には、補機類の負荷変動による機関回転変動が生ずることを確実に防止することができる。このため、誤検出を確実に防止することができ、セタン価をより高い精度で検出することができる。
上記ステップ100において、セタン価の検出が可能な条件が成立していなかった場合には、今回の処理サイクルがそのまま終了される。一方、セタン価の検出が可能な条件の成立が認められた場合には、次に、吸気弁52の閉じ時期を通常時より遅くする制御が行われる(ステップ102)。具体的には、図3中の破線に示す吸気弁52のリフト特性が実現されるように、吸気可変動弁機構54が制御される。このステップ102の処理により、圧縮上死点近傍の温度・圧力が図6中のTPからTPへと低下する。
続いて、機関回転変動の大きさが、所定の手法に従って、算出される(ステップ104)。具体的には、図5に基づいて既述した通り、例えば、1周期毎の機関回転速度の山の高さh、あるいは隣接する山の高さの差Δhの値が、クランク角センサ62の信号に基づいて、適当な期間に渡って計測され、それらの平均値が機関回転変動の大きさとして算出される。
次いで、上記ステップ104で算出された機関回転変動の大きさに基づいて、セタン価が算出される(ステップ106)。具体的には、次のような処理が行われる。まず、上記ステップ104で算出された機関回転変動の大きさから、通常のアイドリング時における機関回転変動の大きさを差し引いた値、すなわち、図6中のR〜Rと同様の値が算出される。この値Rを回転変動拡大幅と呼ぶことにする。なお、通常のアイドリング時における機関回転変動の大きさは、予め検出されてECU50に記憶されているものとする。そして、ECU50には、燃料のセタン価と、回転変動拡大幅Rとの関係が予め記憶されているものとする。そのような関係は、図6に示すような実験データから得ることができる。そして、上記ステップ106では、ECU50に記憶された上記の関係に基づいて、ディーゼルエンジン10に現在使用されている燃料のセタン価を算出することができる。算出されたセタン価の値は、ECU50に記憶される。
なお、上記ステップ106において、回転変動拡大幅Rが図6中のRより小さかった場合には、標準よりもセタン価の高い燃料であると判定することができる。
以上説明した図7に示すルーチンの処理によれば、ディーゼルエンジン10に現在使用されている燃料のセタン価を高精度に検出することができる。検出されたセタン価の値は、例えば次のように利用することができる。すなわち、高地走行時や過渡運転状態において各種の運転パラメータに補正を施す場合の補正値を、検出されたセタン価に応じた最適な値とすることができる。
その一例として、過渡運転時における燃料噴射時期の進角補正について、以下に簡単に説明する。アクセルペダルが踏み込まれて要求トルクが急増した場合の過渡運転時には、その要求トルクを満足するべく、燃料噴射量を急増させる要求が生ずる。しかしながら、アクセルペダルが踏み込まれた後、吸気絞り弁36の開度を大きくしても、筒内の空気が増えるまでには時間遅れが生ずる。よって、筒内の空気が十分に増加するまでの間は、増量された燃料噴射量に対し、筒内の空気量が目標よりも少ない状態となる。このため、圧縮上死点近傍の温度・圧力が本来よりも低くなり、失火し易い状況となる。このような状況の下では、燃料噴射時期を進角することによって燃焼し易い状態とし、失火を防止しようとする制御が行われる場合がある。
その一方で、燃料噴射時期を進角すると、燃焼騒音が大きくなる。このため、ディーゼルエンジン10の運転状態や車両の走行条件などによっては、燃焼騒音が大きくなり過ぎないように、燃料噴射時期が進角されすぎるのを抑制する制御が同時に行われる場合もある。
上述したような場合において、燃料噴射時期の進角度合いや、その抑制度合いを、セタン価に応じた最適な値に補正することができる。例えば、低セタン価の燃料が使用されていることが検出された場合には、燃料噴射時期の進角度合いを通常より大きくしたり、あるいは、噴射進角の抑制度合いを通常より小さくしたりすることで、最終的な燃料噴射時期が通常時より進角側に移行するように制御することができる。図7に示すルーチンの処理によって検出されたセタン価を利用して、例えば上記のような制御を行うことにより、低セタン価が使用されている場合であっても、失火が生ずることを有効に抑制することができる。
また、本実施形態によれば、アイドリング時に、圧縮上死点近傍の温度・圧力を低くするという厳しい運転状態を意図的に作り出すことにより、低セタン価の燃料が機関回転変動に及ぼす影響を敢えて大きくすることができる。このため、セタン価を高い精度で検出することができる。
また、本実施形態によれば、セタン価が低いことによる影響が出易い状況、すなわち高地走行や過渡運転状態などの状況になる前に、セタン価を事前に検出しておくことができる。よって、上記の例示のような、高地走行時や過渡運転時の補正を確実に行うことができる。
また、本実施形態では、機関回転変動に基づいてセタン価を判定するようにしている。このようにしたことにより、例えば出力トルクの低下や、機関に生ずる振動などに基づいてセタン価を判定する場合と比べて、セタン価をより高い精度で検出することができる。出力トルクや機関振動は、失火のし易さ以外の条件に大きく影響されるのに対して、機関回転変動には、失火のし易さの影響が強く現れるからである。
また、本実施形態では、セタン価の検出時、圧縮上死点近傍の温度・圧力を低下させることで、失火が発生し易いような状況を敢えて作ることにより、検出精度を向上させるようにしている。これに対し、失火が発生し易いような状況を作る方法として、燃料噴射時期を遅角することも考えられる。しかしながら、燃料噴射時期を遅角する方法は、実際に失火が多発する状況になるまでの余裕が小さい。このため、燃料噴射時期を遅角することとした場合には、最悪の場合、失火が多発して機関停止に至る可能性がある。
一方、圧縮上死点近傍の温度・圧力を低下させる方法は、燃料噴射時期を遅角する方法と比べ、実際に失火が多発する状況になるまでの余裕が大きい。このため、本実施形態によれば、セタン価を検出するための制御を行っている最中に機関停止などの事態が生ずることを確実に防止することができる。
ところで、上述した実施の形態1では、セタン価の検出時、吸気弁52の閉じ時期を遅らせることで実圧縮比を低下させることとしているが、実圧縮比を低下させる方法は、このような方法に限定されるものではない。例えば、吸気弁52の閉じ時期を下死点より前に早めることで実圧縮比を低下させるようにしてもよい。更に、実圧縮比を低下させる方法は、吸気可変動弁機構54を用いる方法にかぎらず、ピストン64の高さやシリンダブロックの高さを変えることによって圧縮比を変化させる可変圧縮比機構を用いる方法であってもよい。
また、上述した実施の形態1では、燃料性状としてセタン価を検出する場合を例に説明したが、本発明は、セタン価以外の燃料性状を検出する場合にも適用することが可能である。
また、上述した実施の形態1では、本発明をディーゼルエンジンの制御に適用した場合について説明したが、本発明は、ディーゼルエンジンに限らず、火花点火機関などの他の内燃機関の制御にも適用することが可能である。
また、上述した実施の形態1においては、ECU50が、上記ステップ102の処理を実行することにより前記第1の発明における「筒内温度圧力低減手段」が、上記ステップ104の処理を実行することにより前記第1の発明における「機関回転変動検出手段」が、上記ステップ106の処理を実行することにより前記第1の発明における「燃料性状判定手段」が、それぞれ実現されている。また、ECU50が、上記ステップ102の処理を実行することにより前記第3および第4の発明における「実圧縮比低減手段」がそれぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を簡略化または省略する。本実施形態は、図1および図2に示すハードウェア構成を用いて、ECU50に、前述した図7に示すルーチンに代えて、後述する図8に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
前述したように、図1に示すシステムは、高圧EGR通路40と低圧EGR通路66との二つの経路によって外部EGRを行うことができるようになっている。以下、高圧EGR通路40を通して行われるEGRを「高圧EGR」と称し、低圧EGR通路66を通して行われるEGRを「低圧EGR」と称する。本実施形態のシステムでは、通常運転時は、高圧EGRと低圧EGRとを、運転状態に応じた所定の比率で行っているものとする。
高圧EGRの場合には、EGRクーラ42での冷却により、EGRガスの温度を低下させることができる。一方、低圧EGRでは、ターボ過給機24での膨張と、排気浄化装置26での放熱とを経た排気ガスを還流させる。このため、低圧EGRの場合も、EGRガスの温度は低下する。
通常運転時には、一般に、ターボ過給機24および排気浄化装置26を通過することによる温度低下よりも、EGRクーラ42を通過することによる温度低下の方が大きくなる。よって、高圧EGRのEGRガスの方が低圧EGRのEGRガスより低温になる。このため、EGR率が同じであっても、高圧EGRの割合が大きいほど、吸気温度が低くなる。
これに対し、アイドリング時には、ターボ過給機24および排気浄化装置26を通過することによる温度低下の方が、EGRクーラ42を通過することによる温度低下よりも大きくなる。よって、低圧EGRのEGRガスの方が高圧EGRのEGRガスより低温になる。このため、EGR率が同じであっても、低圧EGRの割合が大きいほど、吸気温度が低くなる。
吸気温度が低くなると、圧縮上死点近傍の温度・圧力が低下する。図6から分かるとおり、圧縮上死点近傍の温度・圧力を低下させるほど、セタン価の違いによる機関回転変動の大きさの違いが顕著になる。このため、機関回転変動によってセタン価を検出する上では、圧縮上死点近傍の温度・圧力を低下させるほど、検出精度をより高くすることができる。そこで、本実施形態では、アイドリング時にセタン価の検出を行う場合、実圧縮比を通常時より低下させる制御に加えて、低圧EGRの割合を通常時より大きくすることで、吸気温度を低下させる制御を行うこととした。
[実施の形態2における具体的処理]
図8は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。以下、図8において、図7に示すステップと同様のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図8に示すルーチンでは、図7中のステップ102が、ステップ108に置換されている。すなわち、図8に示すルーチンによれば、セタン価の検出を行う際、実施の形態1と同様の吸気弁52の遅閉じ制御に加えて、低圧EGRの割合を増大させる制御が行われる(ステップ108)。低圧EGRの割合を増大させる制御としては、具体的には、EGR弁68の開度を通常時より大きく、かつ、EGR弁44の開度を通常時より小さくことにより、同じEGR率のまま、低圧EGRの割合を大きくすることが行われる。これにより、低圧EGRによる低温なEGRガスの割合が増大するので、全体としてのEGRガスの温度を低下させることができる。その結果、吸気温度が低下するので、セタン価検出時における圧縮上死点近傍の温度・圧力TPを実施の形態1と比べて更に低下させることができる。
吸気弁52のバルブタイミングを変化させる方法で実圧縮比を低下させる場合には、機構上の制約による限界が存在する。このため、ディーゼルエンジン10の機種によっては、実圧縮比を低下させることだけでは、セタン価の検出を行う際の圧縮上死点近傍の温度・圧力TPを十分に低下させることができない場合もあり得る。本実施形態によれば、そのような場合においても、低圧EGRの割合を大きく方法を併用することで、圧縮上死点近傍の温度・圧力TPを十分に低下させることができる。このため、セタン価をより高い精度で検出することができる。
図8に示すルーチンは、上述した点以外は、図7に示すルーチンと同様である。このため、図8に示すルーチンについてのこれ以上の説明は省略する。
なお、上述した実施の形態2では、低圧EGRの割合を増大させることによってEGRガスの温度を低下させるようにする場合について説明したが、EGRガスの温度を通常時より低下させることができる方法であれば、他の方法を採用した場合であっても、上記と同様の効果を得ることができる。例えば、セタン価の検出時に、低圧EGRの割合を増大させる制御に代えて、EGRクーラ42への冷却水循環量を通常時より増大させる制御を行うことによってEGRガスの温度を低下させることもできる。
また、上述した実施の形態2では、燃料性状(セタン価)の検出時、実圧縮比を低下させる制御と、EGRガスの温度を低下させる制御とを併用して、圧縮上死点近傍の温度・圧力を低下させるようにしているが、本発明では、燃料性状の検出時、EGRガスの温度を低下させる制御のみよって、圧縮上死点近傍の温度・圧力を低下させるようにしてもよい。更に、本発明では、燃料性状の検出時に圧縮上死点近傍の温度・圧力を低下させる方法は、実圧縮比低減やEGRガス温度低減に限定されるものではなく、圧縮上死点近傍の温度および圧力の少なくとも一方を低下させることができる方法であれば、いかなる方法であってもよい。
なお、上述した実施の形態2においては、高圧EGR通路40、EGRクーラ42、EGR弁44、低圧EGR通路66およびEGR弁68が前記第5の発明における「EGR装置」に相当している。また、ECU50が、上記ステップ108の処理を実行することにより前記第5の発明における「EGRガス温度低減手段」が実現されている。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 図1に示すシステムにおけるディーゼルエンジンの一つの気筒の断面を示す図である。 本発明の実施の形態1における吸気弁のリフト特性を示す図である。 燃料のセタン価、失火のし易さ、および大気圧の関係を示す図である。 標準セタン価の燃料が使用された場合と、低セタン価の燃料が使用された場合との、機関回転変動の例を示す図である。 機関回転変動の大きさを縦軸に、圧縮上死点近傍の温度・圧力を横軸にとったグラフを、セタン価の異なる複数の燃料について表した図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 ディーゼルエンジン
12 インジェクタ
14 コモンレール
18 排気通路
20 排気マニホールド
22 排気ポート
24 ターボ過給機
26 排気浄化装置
28 吸気通路
34 吸気マニホールド
36 吸気絞り弁
38 エアフローメータ
40 高圧EGR通路
44 EGR弁
46 吸気圧センサ
47 排気温センサ
48 アクセル開度センサ
50 ECU
52 吸気弁
54 吸気可変動弁機構
56 排気弁
58 排気可変動弁機構
62 クランク角センサ
64 ピストン
66 低圧EGR通路
68 EGR弁

Claims (5)

  1. 圧縮着火内燃機関の燃料噴射時の筒内の温度および/または圧力が燃料性状の判定を行う前より低い筒内温度圧力低下状態を作ることが可能な筒内温度圧力低減手段と、
    前記筒内温度圧力低下状態における機関回転変動を検出する機関回転変動検出手段と、
    前記筒内温度圧力低下状態において検出された機関回転変動に基づいて、前記内燃機関に使用されている燃料の性状を判定する燃料性状判定手段と、
    を備え
    前記筒内温度圧力低減手段は、実圧縮比を燃料性状の判定を行う前に比して低下させることにより前記筒内温度圧力低下状態を作る実圧縮比低減手段を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関の吸気弁のバルブタイミングを可変とする可変動弁機構を更に備え、
    前記実圧縮比低減手段は、前記可変動弁機構を制御して前記吸気弁の閉じ時期を変化させることにより、実圧縮比を低下させることを特徴とする請求項記載の内燃機関の制御装置。
  3. 圧縮着火内燃機関の燃料噴射時の筒内の温度および/または圧力が燃料性状の判定を行う前より低い筒内温度圧力低下状態を作ることが可能な筒内温度圧力低減手段と、
    前記筒内温度圧力低下状態における機関回転変動を検出する機関回転変動検出手段と、
    前記筒内温度圧力低下状態において検出された機関回転変動に基づいて、前記内燃機関に使用されている燃料の性状を判定する燃料性状判定手段と、
    前記内燃機関の排気ガスを前記内燃機関の吸気通路に還流させるEGR装置と、
    を備え、
    前記筒内温度圧力低減手段は、EGRガスの温度を燃料性状の判定を行う前に比して低下させることにより前記筒内温度圧力低下状態を作るEGRガス温度低減手段を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 前記燃料の性状は、セタン価、またはセタン価と相関する値であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記筒内温度圧力低減手段は、前記内燃機関のアイドリング時に前記筒内温度圧力低下状態を作ることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
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