JP6409834B2 - エンジンの燃料性状判定装置および燃焼制御装置 - Google Patents

エンジンの燃料性状判定装置および燃焼制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの燃料性状判定装置および燃焼制御装置に関するものである。
エンジンにあっては、燃料性状が、エンジンの燃焼性(例えば着火性)に大きな影響を及ぼす一方、燃料性状が地域等によって大きく相違することもある。このため、エンジンの燃焼制御量を同じ値に設定した場合に、燃料性状が変化した際に、燃焼性が大きく異なってしまうことになる。特許文献1には、燃料噴射時期をリタードして、そのときの燃焼状態(失火or着火)に基づいて、燃料性状としてのセタン価を検出するものが開示されている。
特開2009−36027号公報
燃料性状を精度よく判定するために、燃料噴射時期のリタードを所定期間に亘って行い、この所定期間での燃焼変動の平均(平均値)に基づいて燃料性状を判定することが好ましいものである。しかしながら、所定期間に亘って燃料噴射時期をリタードできない場合もあることから、燃料性状の判定する機会を極力多く確保するという観点からは望ましくないものとなる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その第1の目的は、燃料性状の判定を精度よく行うことと、燃料性状の判定機会を極力多く確保することとの両方を高い次元で満足できるようにしたエンジンの燃料性状判定装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、燃料性状の相違に応じて適切にエンジンの燃焼制御を行えるようにしたエンジンの燃焼制御装置を提供することにある。
前記第1の目的を達成するため、本発明にあっては次のような第1の解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
燃料噴射時期をリタードして、そのときのエンジンの燃焼変動に基づいて燃料性状を判定するものであって、
燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第1検出手段と、
燃料噴射時期のリタードを所定期間に亘って行ったときの燃焼変動の平均を検出する第2検出手段と、
前記各検出手段により検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて燃料性状を判定する第1判定手段と、
を備え、
前記第1判定手段は、前記所定期間に亘ってのリタードが行われたときは、前記第2検出手段により検出された燃焼変動の平均に基づいて燃料性状を判定する一方、該所定期間に亘ってのリタードが行われなかったときは、前記第1検出手段により検出された燃焼変動に基づいて燃料性状を判定する、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、燃料性状の判定として、燃焼変動の平均に基づく精度のよい判定と、判定機会を多く確保することが可能なリタード開始直後の燃焼変動に基づく判定とを行うことを可能として、判定精度の確保と判定機会の確保とを共に高い次元で満足させることができる。また、判定精度の確保を重視して燃料性状の判定を行う上で好ましいものとなる。
前記第1の目的を達成するため、本発明にあっては次のような第2の解決手法を採択してある。すなわち、請求項2に記載のように、
燃料噴射時期をリタードして、そのときのエンジンの燃焼変動に基づいて燃料性状を判定するものであって、
燃料噴射時期のリタード量を第1設定量とした状態で、燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第1検出手段と、
燃料噴射時期のリタード量を前記第1設定量とした状態で、所定期間に亘って燃料噴射時期をリタードしたときの燃焼変動の平均を検出する第2検出手段と、
前記第1検出手段と前記第2検出手段とにより検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて燃料性状を判定する第1判定手段と、
燃料噴射時期のリタード量を前記第1設定量よりも大きな第2設定量とした状態で、燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第3検出手段と、
燃料噴射時期のリタード量を前記第2設定量とした状態で、所定期間に亘って燃料噴射時期をリタードしたときの燃焼変動の平均を検出する第4検出手段と、
前記第3検出手段と前記第4検出手段とにより検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて燃料性状を判定する第2判定手段と、
を備え、
前記第1判定手段によって判定された燃料性状が所定値以上となる良好なときを条件として、前記第2設定量での燃料噴射時期のリタードが実行されて、前記第2判定手段による判定が行われ、
前記第2判定手段は、前記所定期間に亘ってのリタードが行われたときは、前記第4検出手段により検出された燃焼変動の平均に基づいて燃料性状を判定する一方、該所定期間に亘ってのリタードが行われなかったときは、前記第3検出手段により検出された燃焼変動に基づいて燃料性状を判定する、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、請求項1に対応した効果を得ることができる。また、当初は、リタード量を小さい第1設定量とすることにより、現在使用している燃料性状が悪い場合に、燃料噴射時期のリタードに起因して失火やエンジン停止という事態が生じてしまうことを防止することができる。さらに、燃料性状がある程度以上良好なことが確認された場合に、燃料噴射時期のリタード量を大きな第2設定量に設定して、燃料性状がある程度以上良好な燃料についての燃料性状を判定することができる。また、判定精度の確保を重視して燃料性状の判定を行う上で好ましいものとなる。
上記第1の解決手法あるいは第2の解決手法を前提とした好ましい態様は、次のとおりである。
前記燃焼変動が、エンジンの回転数変動とされている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、燃焼変動を精度よく反映すると共に検出の容易なエンジン回転数を利用して、燃料性状の判定を行うことができる。
判定される燃料性状がセタン価とされている、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、着火性に大きな影響を及ぼすセタン価を判定することができる。
前記第2の目的を達成するため、本発明にあっては次のような第3の解決手法を採択してある。すなわち、請求項5に記載のように、
所定の運転条件が成立したときに、燃料噴射時期をリタードして、そのときのエンジンの燃焼変動に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定するものであって、
燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第1検出手段と、
燃料噴射時期のリタードを所定期間に亘って行ったときの燃焼変動の平均を検出する第2検出手段と、
前記各検出手段により検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて、通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する第1制御量決定手段と、
を備え、
前記第1制御量決定手段は、前記所定期間に亘ってのリタードが行われたときは、前記第2検出手段により検出された燃焼変動の平均に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する一方、該所定期間に亘ってのリタードが行われなかったときは、前記第1検出手段により検出された燃焼変動に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する、
ようにしてある。上記解決手法によれば、請求項1に対応したような効果を得つつ、燃料性状に応じて適切に燃焼制御量を決定することができる。
前記第2の目的を達成するため、本発明にあっては次のような第4の解決手法を採択してある。すなわち、請求項6に記載のように、
所定の運転条件が成立したときに、燃料噴射時期をリタードして、そのときのエンジンの燃焼変動に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定するものであって、
燃料噴射時期のリタード量を第1設定量とした状態で、燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第1検出手段と、
燃料噴射時期のリタード量を前記第1設定量とした状態で、所定期間に亘って燃料噴射時期をリタードしたときの燃焼変動の平均を検出する第2検出手段と、
前記第1検出手段と前記第2検出手段とにより検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて、通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する第1制御量決定手段と、
燃料噴射時期のリタード量を前記第1設定量よりも大きな第2設定量とした状態で、燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第3検出手段と、
燃料噴射時期のリタード量を前記第2設定量とした状態で、所定期間に亘って燃料噴射時期をリタードしたときの燃焼変動の平均を検出する第4検出手段と、
前記第3検出手段と前記第4検出手段とにより検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて、通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する第2制御量決定手段と、
を備え、
前記第1制御量決定手段によって決定される燃焼制御量が、燃焼状態が悪い状態に対応したものでないときを条件として、前記第2設定量での燃料噴射時期のリタードが実行されて、前記第2制御量決定手段による燃焼制御量の決定が行われ、
前記第2制御量決定手段は、前記所定期間に亘ってのリタードが行われたときは、前記第4検出手段により検出された燃焼変動の平均に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する一方、該所定期間に亘ってのリタードが行われなかったときは、前記第3検出手段により検出された燃焼変動に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する、
ようにしてある。上記解決手法によれば、請求項2に対応したような効果を得つつ、燃料性状に応じて適切に燃焼制御量を決定することができる。
前記第3の解決手法および第4の解決手法を前提とした好ましい態様は、次のとおりである。すなわち、
前記所定の運転条件が、エンジンのアイドル運転時とされている、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、燃焼制御量を設定する機会を十分に確保する上で好ましいものとなる。また、エンジン回転数がほぼ一定となるアイドル運転時での燃焼変動に基づくことから、燃焼制御量をより適切に設定する上でも好ましいものとなる。
本発明によれば、燃料性状の判定を精度よく行うことと、燃料性状の判定機会を極力多く確保することとの両方を高い次元で満足させることができ、また燃料性状に応じた適切な燃焼制御量に設定することができる。
本発明が適用されたエンジンの一例を示す図。 燃料噴射時期をリタードする状況とエンジンの回転変動との関係を示すタイムチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。
図1において、1はエンジン(エンジン本体)で、実施形態では直列4気筒の自動車用ディーゼルエンジンとされている。エンジン1は、既知のように、シリンダ2とシリンダヘッド3とピストン4とを有している。ピストン4の上方の形成される燃焼室5に対して、吸気ポート6および排気ポート7が開口されている。吸気ポート6は吸気弁8によって開閉され、排気ポート7は排気弁9によって開閉される。そして、シリンダヘッド3には、燃焼室5に臨ませて、燃料噴射弁10が取付けられている。なお、実施形態では、コモンレール式の燃料噴射とされて、燃料噴射弁10からは極めて高圧の燃料が噴射されるようになっている。
吸気ポート6に連なる吸気通路20には、その上流側から下流側に向けて順次、エアクリーナ21、第1排気ターボ式過給機22のコンプレッサホイール22a、第2排気ターボ式過給機23のコンプレッサホイール23a、インタークーラ24、スロットル弁25、サージタンク26が配設されている。そして、サージタンク26と各気筒(の吸気ポート6)とが個々独立して、分岐吸気通路27によって接続されている。
吸気通路20には、バイパス通路28が設けられている。このバイパス通路28は、その上流側端が、コンプレッサホイール22aと23aとの間の吸気通路20に開口されている。また、バイパス通路28の下流側端は、コンプレッサホイール23aとインタークーラ24との間の吸気通路20に開口されている。そして、バイパス通路28には、制御弁29が配設されている。
排気ポート7に連なる排気通路30には、その上流側から下流側に向けて順次、第2排気ターボ式過給機23のタービンホイール23b、第1排気ターボ式過給機22のタービンホイール22b、酸化触媒兼NOx触媒31、DPF32、尿素触媒33、アンモニア処理器34が接続されている。
排気通路30は、バイパス通路33とウエストゲート通路34とを有する。バイパス通路33は、その上流側端がタービンホイール23bの上流側において排気通路30に開口されている。このバイパス通路33の下流側端は、タービンホイール22bと23bとの間の排気通路30に開口されている。そして、バイパス通路33には、排気流通量制御用の制御弁35が配設されている。
ウエストゲート通路34は、その上流側端が、タービンホイール22bと23bとの間の排気通路30に開口されている。このウエストゲート通路34の下流側端は、タービンホイール22bと触媒31との間の排気通路30に開口されている。そして、ウエストゲート通路34には、排気流通量制御用のウエストゲートバルブ36が配設されている。
吸気通路20と排気通路30とは、EGR通路50を介して接続されている。このEGR通路50の上流側端は、タービンホイール23bの上流側の排気通路30に開口されている。また、EGR通路50の下流側端は、スロットル弁25とサージタンク26の間の吸気通路20に開口されている。
EGR通路50には、EGRクーラ51が接続されると共に、EGRクーラ51の下流側においてEGR弁52が配設されている。EGR通路50には、EGRクーラ51をバイパスするバイパス通路53が設けられている。このバイパス通路53は、その上流側端がEGRクーラ51の上流側においてEGR通路50に開口され、その下流側端がEGR弁52の下流側においてEGR通路50に開口されている。そして、バイパス通路54には、制御弁54が配設されている。
第1排気ターボ式過給機22は大型のものとされ、第2排気ターボ式過給機23は小型のものとされている。低回転、低負荷域では、主として小型の第2排気ターボ式過給機23による過給が行われ、このときに、制御弁29、35は閉じられる。また、高負荷域では主として大型の排気ターボ式過給機22による過給が行われ、このときは、制御弁29、35が開かれる。過給圧が所定の上限圧を超えたときは、ウエストゲートバルブ36が開かれる。
次に、燃料噴射時期のリタードによる燃料性状の判定手法およびこれに伴う燃焼制御量の決定手法について、図2を参照しつつ説明する。まず、燃料噴射量のリタードは、小さいリタード量(第1設定量)を所定期間行う初期期間と、大きいリタード量(第2設定量で、第1設定量よりも大)を所定期間行う後期期間とに分けられる。図2中、t1時点からt2時点の間が初期期間であり、t2時点からt3時点の間が後期期間である。なお、後期期間が経過したときは、燃料噴射時期のリタード量が徐々に減少されて、t4時点でリタード量が0とされる(通常運転に復帰)。なお、実施形態では、初期期間と後期期間の長さは同じとしてあるが、互いに相違させることもできる(特に、後期期間を、初期期間よりも長くする)。
燃料噴射量のリタードによる燃焼変動の検出内容としては、エンジンの回転変動とされている。この回転変動としては2種類設定されて、リタード開始直後におけるエンジン回転数の低下量(瞬時的な変動量)と、リタードしている所定期間における全気筒についてのエンジン回転の角速度変動の平均(平均値で、長期的な変動量)とされている。
小さいリタード量(第1設定量)とされる初期期間において、燃料性状判定のための判定しきい値として、エンジン回転数の低下量については第1所定値が設定され、角速度変動の平均については第2所定値が設定される。
大きいリタード量(第2設定量)後期期間においては、燃料性状判定のための判定しきい値として、エンジン回転数の低下量については、第1所定値よりも大きい第3所定値が設定され、角速度変動の平均については、第2所定値よりも大きい第4所定値が設定される。
初期期間においては、エンジン回転の角速度変動の平均が第2所定値以上であるとき、または初期期間が確保できなかった場合にエンジン回転数の低下量が第1所定値以上であるときに、燃料性状が悪い(例えばセタン価44CN未満に対応)と判定される。この場合、燃焼制御量となる燃料噴射時期が、もっとも進角されたものに設定される。
後期期間における燃料性状の判定は、初期期間において角速度変動の平均に基づく燃料性状が悪いと判定されなかったことを条件として実行される。この後期判定では、エンジン回転の角速度変動の平均が第4所定値以上であるとき、または後期期間が確保できなかった場合にエンジン回転数の低下量が第3所定値以上であるときに、燃料性状が中程度(例えばセタン価が44CN〜48CNの間に対応)と判定される。この場合、燃焼制御量となる燃料噴射時期が、中程度に進角されたものに設定される。
後期期間において、エンジン回転数の低下量が第3所定値未満のとき、または後期期間を確保できない場合においてエンジン回転の角速度変動の平均が第4所定値未満であるときに、燃料性状が良い(例えばセタン価が48CN以上)と判定される。この場合、燃焼制御量となる燃料噴射時期が、もっとも遅角されたものに設定される。
なお、初期期間において燃料噴射時期のリタード量を小さくするのは、現在使用されている燃料性状が悪い場合に、失火やエンジン停止という問題を生じる可能性を考慮したものである。また、後期期間においては、燃料性状がある程度良好なことが確認されていることから、検出精度向上等のためにリタード量を大きくしてある。
次に、図3のフローチャートを参照しつつ、本発明の制御例について説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。また、図3に示す制御内容は、図1に示すエンジン制御用のコントローラ(制御ユニット)Uでの制御内容となっている。このコントローラUに対する各種センサや機器類に対する入出力関係は、フローチャートの説明時に説明する。さらに、燃料噴射時期をリタードしているときのエンジン回転数の低下量や角速度変動量は、別ルーチンで演算(検出)されている。
まず、Q1において、判定基本条件が成立したか否かが判別される。この判別は、燃焼に厳しい環境条件を排除するもので、例えば、各種センサからコントローラUに入力される冷却水温度、吸気温度、大気圧、大気温度が、所定範囲にあるか否かの判別となる。このQ1の判別でNOのときは、燃料性状の判定に不適切な環境であるとして、Q1に戻る。
上記Q1の判別でYESのときは、Q2において、アイドル運転時であるか否かが判別される(例えばコントローラUに入力されるエンジン回転数と車速とに基づいてアイドル時であるか否かが判別)。このQ2の判別でNOのときは、Q1に戻る。Q2の判別でYESのときは、Q3において、燃焼が安定している状態であるか否かが判別される。このQ3の判別は、実施形態では、アイドル時におけるエンジン回転数の変動量が所定範囲内(例えば4rpm以下)であるか否かの判別とされている。
上記Q3の判別でYESのときは、Q4において、初期期間での燃料性状判定を行うべく、燃料噴射時期のリタードが開始される(リタード量は小さい第1設定量)。この後、Q5において、初期期間が確保されたか否かが判別される。このQ5の判別でYESのときは、Q6において、角速度変動量の平均が第2所定値以上であるか否かが判別される。このQ7の判別でYESのときは、Q7において、燃料性状が悪いと判定されると共に、通常の運転時における燃料噴射時期がもっとも進角されたものとなるように決定(設定)される。
前記Q5の判別でNOのとき、つまり初期期間が確保されなかったときは、Q8において、エンジン回転数の低下量が第1所定値以上であるか否かが判別される。このQ8の判別でYESのときは、前述のQ7に移行される。また、Q8の判別でNOのときは、燃料性状の判定不能ということで、Q1に戻る。
前記Q6の判別でNOのときは、Q9に移行して、後期期間での燃料性状の判定を行うべく、燃料噴射時期のリタードが開始される(リタード量は大きい第2設定量)。
Q9の後、Q10において、後期期間が確保されたか否かが判別される。このQ10の判別でYESのときは、Q11において、角速度変動量の平均が第4所定値以上であるか否かが判別される。このQ11の判別でYESのときは、Q12において、燃料性状が中程度と判定されると共に、通常の運転時における燃料噴射時期が中程度に進角されたものとなるように決定(設定)される。また、Q11の判別でNOのときは、Q13において、燃料性状が良いと判定されると共に、通常の運転時における燃料噴射時期がもっとも遅角されたものとなるように決定(設定)される。
前記Q10の判別でNOのときは、Q14において、エンジン回転数の低下量が第3所定値以上であるか否かが判別される。このQ14の判別でYESのときは、Q12に移行される。また、Q14の判別でNOのときは、Q13に移行される。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。エンジン1の気筒数は、例えば6気筒である等、気筒数は問わないものである。燃料性状に応じて変更される燃焼制御量としては、燃料噴射時期に限らず、EGR量等、燃焼性に関係する適宜のパラメータを適宜選択できる。燃料噴射時期をリタードさせたときの燃焼変動としては、エンジン回転数の低下量や角速度変動量に限らず、例えばエンジンの燃焼圧力、燃焼温度、排気温度、排気圧力等、適宜のパラメータを選択することができる。ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンにおいても同様に適用でき、この場合燃料性状としては例えばオクタン価とすることができ、燃焼制御量としては例えば点火時期とすることができる。フローチャートに示す各ステップあるいはステップ群は、コントローラUの有する機能を示すもので、この機能を示す名称に手段の文字を付して、コントローラUの有する構成要件として把握することができる。
本発明は、例えば自動車用ディーゼルエンジンに適用して好適である。
U:コントローラ
1:エンジン
2:シリンダ(気筒)
10:燃料噴射弁
20:吸気通路
22:第1排気ターボ式過給機
23:第2排気ターボ式過給機
30:排気通路
50:EGR通路
51:EGRクーラ
52:EGR弁

Claims (7)

  1. 燃料噴射時期をリタードして、そのときのエンジンの燃焼変動に基づいて燃料性状を判定するものであって、
    燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第1検出手段と、
    燃料噴射時期のリタードを所定期間に亘って行ったときの燃焼変動の平均を検出する第2検出手段と、
    前記各検出手段により検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて燃料性状を判定する第1判定手段と、
    を備え、
    前記第1判定手段は、前記所定期間に亘ってのリタードが行われたときは、前記第2検出手段により検出された燃焼変動の平均に基づいて燃料性状を判定する一方、該所定期間に亘ってのリタードが行われなかったときは、前記第1検出手段により検出された燃焼変動に基づいて燃料性状を判定する、
    ことを特徴とするエンジンの燃料性状判定装置。
  2. 燃料噴射時期をリタードして、そのときのエンジンの燃焼変動に基づいて燃料性状を判定するものであって、
    燃料噴射時期のリタード量を第1設定量とした状態で、燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第1検出手段と、
    燃料噴射時期のリタード量を前記第1設定量とした状態で、所定期間に亘って燃料噴射時期をリタードしたときの燃焼変動の平均を検出する第2検出手段と、
    前記第1検出手段と前記第2検出手段とにより検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて燃料性状を判定する第1判定手段と、
    燃料噴射時期のリタード量を前記第1設定量よりも大きな第2設定量とした状態で、燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第3検出手段と、
    燃料噴射時期のリタード量を前記第2設定量とした状態で、所定期間に亘って燃料噴射時期をリタードしたときの燃焼変動の平均を検出する第4検出手段と、
    前記第3検出手段と前記第4検出手段とにより検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて燃料性状を判定する第2判定手段と、
    を備え、
    前記第1判定手段によって判定された燃料性状が所定値以上となる良好なときを条件として、前記第2設定量での燃料噴射時期のリタードが実行されて、前記第2判定手段による判定が行われ、
    前記第2判定手段は、前記所定期間に亘ってのリタードが行われたときは、前記第4検出手段により検出された燃焼変動の平均に基づいて燃料性状を判定する一方、該所定期間に亘ってのリタードが行われなかったときは、前記第3検出手段により検出された燃焼変動に基づいて燃料性状を判定する、
    ことを特徴とするエンジンの燃料性状判定装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記燃焼変動が、エンジンの回転数変動とされている、ことを特徴とするエンジンの燃料性状判定装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    判定される燃料性状がセタン価とされている、ことを特徴とするエンジンの燃料性状判定装置。
  5. 所定の運転条件が成立したときに、燃料噴射時期をリタードして、そのときのエンジンの燃焼変動に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定するものであって、
    燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第1検出手段と、
    燃料噴射時期のリタードを所定期間に亘って行ったときの燃焼変動の平均を検出する第2検出手段と、
    前記各検出手段により検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて、通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する第1制御量決定手段と、
    を備え、
    前記第1制御量決定手段は、前記所定期間に亘ってのリタードが行われたときは、前記第2検出手段により検出された燃焼変動の平均に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する一方、該所定期間に亘ってのリタードが行われなかったときは、前記第1検出手段により検出された燃焼変動に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する、
    ことを特徴とするエンジンの燃焼制御装置。
  6. 所定の運転条件が成立したときに、燃料噴射時期をリタードして、そのときのエンジンの燃焼変動に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定するものであって、
    燃料噴射時期のリタード量を第1設定量とした状態で、燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第1検出手段と、
    燃料噴射時期のリタード量を前記第1設定量とした状態で、所定期間に亘って燃料噴射時期をリタードしたときの燃焼変動の平均を検出する第2検出手段と、
    前記第1検出手段と前記第2検出手段とにより検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて、通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する第1制御量決定手段と、
    燃料噴射時期のリタード量を前記第1設定量よりも大きな第2設定量とした状態で、燃料噴射時期のリタード開始直後における燃焼変動を検出する第3検出手段と、
    燃料噴射時期のリタード量を前記第2設定量とした状態で、所定期間に亘って燃料噴射時期をリタードしたときの燃焼変動の平均を検出する第4検出手段と、
    前記第3検出手段と前記第4検出手段とにより検出された燃焼変動のうちいずれかに基づいて、通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する第2制御量決定手段と、
    を備え、
    前記第1制御量決定手段によって決定される燃焼制御量が、燃焼状態が悪い状態に対応したものでないときを条件として、前記第2設定量での燃料噴射時期のリタードが実行されて、前記第2制御量決定手段による燃焼制御量の決定が行われ、
    前記第2制御量決定手段は、前記所定期間に亘ってのリタードが行われたときは、前記第4検出手段により検出された燃焼変動の平均に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する一方、該所定期間に亘ってのリタードが行われなかったときは、前記第3検出手段により検出された燃焼変動に基づいて通常の運転状態のときにおけるエンジンの燃焼制御量を決定する、
    ことを特徴とするエンジンの燃焼制御装置。
  7. 請求項5または請求項6において、
    前記所定の運転条件が、エンジンのアイドル運転時とされている、ことを特徴とするエンジンの燃焼制御装置。
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