JP4801248B2 - 酸化膜形成方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化膜形成方法及び装置並びに基体生産物に関し、詳しくは、基体上に金属酸化膜を形成する方法及び装置、並びに、基体上に金属酸化物が形成されて成る基体生産物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置等に用いる金属酸化物系の高誘電体膜の形成方法としては、反応性スパッター法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等による方法が挙げられる。この反応性スパッター法においては、半導体基板等の基体の周囲を酸化性雰囲気とし、その基体上に金属のイオン等をスパッターすることにより金属酸化物を堆積させて薄膜を形成する。一方、CVD法においては、例えば、有機系金属の液体材料から発生させたガスを原料ガスとして基体上に供給し、その活性種を基体上で反応させ、更に酸化することにより金属酸化物を堆積させて薄膜を形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の反応性スパッター法では、基体の表層部(SiウェハであればSi基層)をも不都合な程度に酸化してしまう傾向にあり、金属酸化物から成る高誘電体膜と基体との界面の特性劣化や誘電率の低下を招くおそれがあった。また、従来のCVD法では、原料の純度や成膜条件が膜質に与える影響が大きく、精製原料の準備、その貯蔵管理(原料純度の保持)、成膜条件の微妙な合わせ込み等が必要であり、処理操作や工程管理上、手間が掛かる傾向にあった。
【0004】
しかも、CVD法では、高誘電体膜として所望の化学量論的な組成比を得るために、成膜後に更に酸化処理を施したり、或いは、膜中の不純物を膜外へ除去するといった処理を必要とすることが多い。その結果、工程が煩雑となり、処理効率が低下してしまうという不都合があった。
【0005】
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、金属酸化物から成る高誘電体膜と基体との界面の特性劣化を十分に抑制できると共に、高誘電体膜として所望の組成比を確実に且つ簡易に得ることができる酸化膜形成方法及び装置を提供することを目的とする。また、本発明は、金属酸化物から成る高誘電体膜と基体との界面の特性劣化が十分に抑制され、且つ、高誘電体膜として所望の組成比を有する基体生産物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明による酸化膜形成方法は、基体上に金属酸化膜を形成する方法であって、基体上に金属を堆積させて金属層を形成する金属層形成工程と、金属層を有する基体上に酸化性を有する化学種叉は化学種の活性種を供給して金属を酸化する金属酸化工程とを備える。
【0007】
このように構成された酸化膜形成方法では、金属層形成工程において、例えばPVD(Physical Vapor Deposition)法により金属が堆積成長される。これにより、純度の高い金属層が形成され得る。次いで、金属酸化工程を実施し、酸化性を有する化学種叉はその活性種(酸化性を有する活性種)を基体上に供給する。こうして、その化学種叉は活性種を基体上の金属層と接触させる。
【0008】
このとき、化学種にエネルギーを付与すれば、例えば基体を加熱したり、化学種をプラズマ等により電離させれば、化学種は励起叉は解離されて化学的な活性種となる。或いは、活性種を供給する場合には、先に電磁波の照射によって生じせしめた活性種を基体上に供給する。これらの活性種は酸化性を有するので、金属と反応し金属酸化膜が形成される。より具体的には、金属酸化工程において、以下のような酸化形態(酸化手法)が例示される。すなわち;
【0009】
(1)O2等のO原子を含有して成る酸化性ガスに紫外線、ガンマ線、マイクロ波、高周波等の電磁波を照射して予め生成させたO(3P)、O21Δg)等の酸素活性種(O*)を基体上に供給するプラズマ酸化、
【0010】
(2)酸化性を有する第1のガスと、この第1のガスとの反応によりエネルギーを放出する第2のガスを未反応状態で基体上に供給し、基体を加熱して基体の直上で活性種を生成させるIn−Situ酸化、等を用いることができる。
【0011】
これらの方法のを用いると、形成される金属酸化膜の均一性、膜厚の再現性、成膜速度が向上されるので好ましい。特に、In−Situ酸化は、酸化力(酸化性)がより高く、例えば、RTO(Rapid Thermal Oxidation)法等のドライ酸化や外部燃焼方式のウェット酸化に比しても、より低温での酸化が可能であるので特に好ましい。また、プラズマ酸化ではプラズマ発生装置が必要であり、ウェット酸化では原料ガスを外部燃焼させるための燃焼装置が必要であって、これらの方法では装置構成が複雑化する傾向にある。これに対し、In−Situ酸化ではこのような外部装置が不要である。また、プラズマ酸化では、金属による汚染が懸念されることがあるのに対し、In−Situ酸化では、このような金属汚染の発生を十分に抑制できる。
【0012】
さらに、In−Situ酸化によれば、金属層とその下地である基体の表層部との界面に、基層を構成する物質の酸化物から成る極薄で且つ膜厚が十分に均一な酸化膜を形成し得る。本発明者らの知見によれば、このような薄膜が存在すると、界面において電子の移動性(モビリティ)が向上され、その伝導特性が向上される。このような薄膜としては、例えば、オングストロームオーダー(0.1μmオーダー)の膜厚が有効であり、特に、In−Situ酸化では、このような極めて薄い膜厚の制御を行い易い利点がある。
【0013】
これに対し、従来の反応性スパッタ法等を用いると、先述の如く、基体表層部まで酸化が進行し易く、その膜厚は不都合な程に厚く、しかも十分な均一性及び再現性が得られ難い傾向にある。こうなると、膜厚の制御を十分に行えなず、却って誘電率が低下してしまい、界面の特性劣化が生じ易い傾向にあった。
【0014】
そこで、より具体的には、金属酸化工程が、基体の周囲を減圧する減圧ステップと、基体上に、分子内に水素原子を含有して成る第1のガス及び分子内に酸素原子を含有して成る第2のガスを未反応状態で混合するように供給するガス供給ステップと、基体を加熱して第1のガス及び第2のガスを基体上で反応せしめる加熱ステップとを有すると好ましい。
【0015】
この場合には、ガス供給ステップにおいて、第1のガスと第2のガスとを未反応の状態つまり単に混合された状態で、或いは各々別々に基体上に供給し、加熱ステップにおいて基体を加熱する。第1のガス及び第2のガスは、加熱された基体と接触して熱エネルギーを付与され、基体の直上で励起叉は解離される。これにより第1のガスの分子に含まれる水素原子と、第2のガスの分子に含まれる酸化原子が反応して水(水蒸気)等の酸化因子たる化学種叉は化学的な活性種が生成し、化合による反応エネルギーが放出される。このように生じた活性種等は、エネルギー的に高準位にある。
【0016】
このとき、化学種等の酸化因子が有するエネルギー叉は放出された反応エネルギーは、基体上の金属に付与され、金属原子の励起、金属結合の解離等の反応、更には、酸化因子との反応を促進させると考えられる。このように、基体上のIn−Situで水蒸気等が発生し(In-Situ Steam Generation;ISSG)、これにより金属層の酸化が行われる。このような酸化反応は、水蒸気等の生成によって放出されるエネルギーが極めて大きく、且つ、その生成反応が基体上で生起するため、金属層へのエネルギー付与量が増大され、金属酸化反応の反応性が高められる。しかも、これにより金属酸化膜の膜厚の制御性に優れる利点がある。
【0017】
また、第1のガスとしてH2ガスを用い、第2のガスとしてO2ガスを用いると、反応エネルギーが極めて大きい点、酸化因子である水蒸気叉はO−H結合を有する化学種以外の活性種が殆ど生成しない点、及び、原料ガスとしての工業上の利用性、取扱性及び汎用性等に優れる点で特に好ましい。
【0018】
さらに、減圧ステップにおいては、基体の周囲の圧力を0.5〜2kPa(約4〜15Torr)とすると更に好ましい。基体の周囲の圧力つまり基体の酸化雰囲気がこのような圧力範囲に調整されると、十分な成膜速度が得られ、しかも、膜厚の均一性及び再現性に優れた極めて薄い膜が形成される。
【0019】
またさらに、ガス供給ステップが、基体上に供給される第1のガス及び第2のガスの混合割合を変化させるステップ、又は、第1のガス及び第2のガスのうち少なくともいずれか一方の基体上への供給量を変化させるステップを更に有すると好適である。
【0020】
前者のステップを実行すれば、第1のガス及び第2のガスの反応により生成する化学種叉はその活性種の濃度や成分比が変化する一方、後者のステップは、両ガスの混合割合を一定にして圧力調整(濃度調整)を行うのに適している。なお、後者のステップは、実質的に前者のステップを兼ねることも可能である。
【0021】
さらにまた、金属層形成工程においては、基体として半導体基板を用い、その基体上に、金属層として主にアルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、タンタル及びチタンのうち少なくともいずれか一種の元素から成る層を物理的気相堆積により形成すると有用である。
【0022】
こうすれば、金属層形成工程で、半導体基板上に主としてアルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ランタン(La)、タンタル(Ta)叉はチタン(Ti)から成る金属層が形成され、金属酸化工程において、Al23、ZrO2、HfO2、La23、TaO叉はTiO2等の高誘電性を有する金属酸化膜が形成される。このとき、金属層の下地である半導体基板の基層(例えばSi基層)が不都合な程度の厚さまで酸化されることが十分に抑制される。よって、高誘電体膜である金属酸化膜と基層との界面の特性劣化が防止される。よって、メモリ素子等の半導体装置に用いられる絶縁膜(例えばゲート絶縁膜)として極めて有用な膜を得ることができる。
【0023】
或いは、金属層形成工程においては、基体として主にルテニウム、白金及びケイ素のうち少なくともいずれか一種の元素から成る電極叉は電極層が形成されたものを用い、電極叉は電極層上に、金属層として主にタンタルから成る層を物理的気相堆積により堆積させてもよい。
【0024】
こうすれば、金属層形成工程で、基体上の主としてルテニウム(Lu)、白金(Pt)叉はケイ素(Si)から成る電極叉は電極層上にTaから成る金属層が形成され、金属酸化工程において、TaO等の高誘電性を有する金属酸化膜が形成される。この場合にも、金属層の下地である電極叉は電極層の表層部が不都合な程に酸化されるおそれが殆どないので、高誘電体膜である金属酸化膜と電極層等との界面の特性劣化が防止される。よって、MIM(Metal Insulator Metal)型キャパシタ、MIS(Metal Insulator Semiconductor)型キャパシタ、DRAM用キャパシタ等に用いられる絶縁膜として極めて有用な膜が得られる。
【0025】
または、金属層形成工程においては、基体として、可視光透過性(透光性)を有し且つ電極叉は電極層が形成されたものを用い、電極叉は電極層上に、金属層として主にタンタル及びアルミニウムのうち少なくともいずれか一種の元素から成る層を物理的気相堆積により堆積させても好ましい。
【0026】
このようにすると、金属層形成工程で、可視光透過性(透光性)を有する基体に設けられた電極叉は電極層上に、主としてTa叉はAlから成る金属層が形成され、金属酸化工程において、TaO叉はAl23等の高誘電性を有する金属酸化膜が形成される。この場合にも、金属層及び電極叉は電極層の下地である基体の表層部が不都合な厚さまで酸化されることが殆どないので、高誘電体膜である金属酸化膜と基体との界面の特性劣化が防止される。よって、TFT(Thin Film Transistor)等の3端子素子、MIM等の2端子素子といったアクティブ素子を備えるアクティブマトリックス駆動式の液晶装置、STN(Super Twisted Nematic)素子等を用いた単純マトリックス駆動式の液晶装置等に用いられる絶縁膜(例えばゲート絶縁膜)として極めて有用な膜が得られる。
【0027】
また、加熱ステップにおいては、基体の温度が、その基体叉は電極若しくは電極層の構成物質と金属層の金属とが反応する下限温度よりも低い温度となるように、基体を加熱することが望ましい。
【0028】
こうすれば、基体叉は電極若しくは電極層を構成する物質と金属層の金属との反応により、それらの物質の共融混合物(共晶)が析出することを抑制できる。すなわち、基体の温度がこのような共晶化反応が生じる下限温度を上回ると、両者が言わば融解状態叉はそれに近い状態となり、その反応系における極小融点に対応する組成を有する固体相が生じ得る(ただし、作用はこれに限定されない。)。こうなると、金属層の少なくとも一部が消滅し易くなり、所望の金属酸化膜が得られ難い傾向となる。
【0029】
これに対し、本発明によれば、共融混合物(共晶)の生成が確実に防止されるので、金属層の消滅を確実に抑制できる。また、このような共晶化温度は、基体及び金属の構成物質及びそれらの組成比によって大きく異なり、例えば、SiとAlとの共晶化温度は一般に280℃以下であるが、このような低温においても、本発明による方法では、十分に金属層の酸化反応を進行させることができる。
【0030】
さらに、金属酸化工程を、予め取得しておいたプロセス時間と金属酸化膜の厚さとの関係に基づいて決定した所定の時間実行すると好適である。こうすれば、金属酸化工程の実施中叉はその工程を実施する毎に、金属酸化膜の膜厚を測定することなく、所望の膜厚を有する金属酸化膜を簡易に形成することが可能となる。とくに、ISSGによるIn−Situ酸化を用いた場合には、オングストロームオーダー(0.1μmオーダー)の膜厚再現性、換言すれば成膜における膜厚の制御性に極めて優れるので、プロセス時間による膜厚の制御を十分に且つ簡易に達成できる。
【0031】
また、本発明による酸化膜形成装置は、本発明の酸化膜形成方法を有効に実施するためのものであり、基体上に金属酸化膜が形成される装置であって、基体上に金属を堆積させて金属層を形成する金属層形成部と、金属層上に酸化性を有する化学種叉は化学種の活性種を供給して金属を酸化する金属酸化部とを備えるものである。
【0032】
さらに、金属酸化部は、基体が収容されるチャンバと、チャンバに接続されそのチャンバ内を減圧する減圧部と、チャンバ内に配置され基体を支持する支持部と、支持部に対向して設置され基体を加熱する加熱部と、チャンバに接続されており且つ支持部に支持された基体と加熱部との間に、分子内に水素原子を含有して成る第1のガス及びこの第1のガスとの反応によりエネルギーを放出するような例えば分子内に酸素原子を含有して成る第2のガスを供給するガス供給部とを備えるものであると好ましい。
【0033】
ここで、第1のガスとしては、例えばH2ガスが挙げられ、第2のガスとしてはO2ガスが挙げられる。また、減圧部が基体の周囲つまりチャンバ内の圧力を0.5〜2kPaとするものであると好適である。さらに、加熱部としては、基体の温度がこの基体と金属層の金属とが反応する下限温度よりも低い温度となるように、その基体を加熱するものであることが望ましい。このように構成された本発明による酸化膜形成装置においては、ガス供給部によって第1のガス及び第2のガスが未反応状態で基体上に供給される。
【0034】
さらに、ガス供給部は、第1のガスのチャンバ内への供給量を調整する第1の流量調整部と、第2のガスのチャンバ内への供給量を調整する第2の流量調整部とを有するとより好ましい。
【0035】
また、本発明による基体生産物は、本発明の酸化膜形成方法叉は酸化膜形成装置により有効に形成される金属酸化膜を有するものであり、電極叉は電極層を有する基体上に金属酸化膜が配置されて成るものであって、基体が半導体基板であり、金属酸化膜として主にアルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、タンタル及びチタンのうち少なくともいずれか一種の元素の酸化物から成る膜が電極叉は電極層上に形成されたものである。
【0036】
或いは、電極叉は電極層を有する基体上に金属酸化膜が配置されて成る基体生産物であって、電極叉は電極層が主にルテニウム、白金及びケイ素のうち少なくともいずれか一種の元素から成る層であり、金属酸化膜として主にタンタルの酸化物から成る膜が電極叉は電極層上に形成されたものであってもよい。
【0037】
更には、電極叉は電極層を有する基体上に金属酸化膜が配置されて成る基体生産物であって、基体が可視光に対して透光性を有するものであり、金属酸化膜として主にタンタル及びアルミニウムのうち少なくともいずれか一種の元素の酸化物から成る膜が電極叉は電極層上に形成されたものであってもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を用いることとし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0039】
図1は、本発明による酸化膜形成装置の好適な一実施形態の概略を示す構成図である。酸化膜形成システム100(酸化膜形成装置)は、基体としてのSiウェハ上に、一般的に用いられている真空蒸着、スパッタリング等のPVD法によって所望の金属層を形成するPVD装置101(金属層形成部)と、その金属層を酸化して金属酸化膜を形成する熱処理装置102(金属酸化部)とを備えたものである。また、PVD装置101と熱処理装置102との間には、金属層が形成されたSiウェハをPVD装置101から熱処理装置102へ搬送する搬送部103が設けられている。この搬送部103としては、Siウェハを外気から遮断した状態で移動可能なものであればよく、通常のウェハ搬送機構を用いることができる。
【0040】
図2は、図1に示す熱処理装置102の一部断面を示す斜視図である。また、図3は、その熱処理装置102の要部を示す断面図である。熱処理装置102(酸化膜形成装置)は、基体としてのSiウェハWを温度制御しながら熱処理を行う枚葉式急速加熱熱処理装置であり、ベース部2a、側壁部2b及び蓋部2cで構成されたチャンバ2を備えたものである。
【0041】
このチャンバ2内には、SiウェハWを支持するウェハ支持部材3(支持部)が設置されている。ウェハ支持部材3は、ベース部2aにベアリング4を介して回転自在に取り付けられた円筒フレーム5と、この円筒フレーム5の上端に設けられたリングフレーム6とから成っている。また、リングフレーム6の内側縁部には、SiウェハWのエッジ部が支持される支持用段部6aが形成されている。ここで、SiウェハWがウェハ支持部材3に支持された状態(図3参照)では、SiウェハWの裏面側に、ベース部2aとウェハ支持部材3とSiウェハWとで囲まれた空間Saが画成される。
【0042】
また、ベース部2aの下部には、搬送部103に備わる搬送ロボット(図示せず)によりチャンバ2内に搬送されたSiウェハWをウェハ支持部材3に支持させるためのリフト部材7が設けられている。このリフト部材7は、ベース部2aを貫通してSiウェハWを持ち上げる複数本の支持ピン8を有している。
【0043】
さらに、チャンバ2の蓋部2cの上方には、ウェハ支持部材3に支持されたSiウェハWを加熱する複数の加熱ランプ9(加熱部)からなるランプ群9G(加熱部)が配置されている。蓋部2cには円形のランプ用窓部Lwが設けられており、加熱ランプ9の輻射熱はそのランプ用窓部Lwを介してSiウェハWに伝えられる。また、ベース部2aには、SiウェハWの温度を光学的に検出する温度センサ10が設けられている。この温度センサ10は、ベース部2aにおけるウェハ支持部材3に囲まれた円形プレート11において、その中心と周縁の一部を含み且つ所定の角度(例えば90度)をもった略扇形のセンサ設置領域内に複数組み込まれている。上述した空間Saは光学的な閉空間となっており、温度センサ10によるSiウェハWの温度検出が支障なく行える。
【0044】
また、チャンバ2の側壁部2bには、ガス供給口12とガス排出口13とが対向して設けられている。ガス供給口12には、チャンバ2内におけるSiウェハW裏面側の空間Saの外部であるSiウェハW表面側の空間Sbに水素ガスGh(H2ガス;第1のガス)及び酸素ガスGo(O2ガス;第2のガス)を混合するように供給するための反応ガス供給系14(後述の図4参照)が接続されている。一方、ガス排出口13には、空間Sb内のガスをチャンバ2の外部に排出するための反応ガス排出系15(後述の図4参照)を構成するポンプ50が配管を介して接続されている。このポンプ50はチャンバ2内の空間Sa,Sbを減圧するものであり、ガス排出口13に接続された配管すなわちガス排出経路には、チャンバ2内の圧力を検出する圧力センサ60が取り付けられている。
【0045】
さらに、ベース部2aの円形プレート11には、ガス供給口16及びガス排出口17が設けられている。ガス供給口16には、空間Sa内に、例えば、酸素ガスと窒素ガスとの混合ガスGkを供給するための混合ガス供給系18が接続され、ガス排出口17には、空間Sa内のガスをチャンバ2の外部に排出するための混合ガス排出系19が接続されている。
【0046】
またさらに、円形プレート11の周縁におけるセンサ設置領域を含む部位には、断面L字型の突起片20が設けられ、この突起片20の内側にガス供給口16が形成されている。また、円形プレート11においてその中心からガス供給口16の反対側に僅かにずれた位置にガス排出口17が形成され、ガス供給口16とガス排出口17との間にセンサ設置領域が設けられた構成とされている。これにより、ガス供給口16から導入された混合ガスGkは、円形プレート11におけるセンサ設置領域の全範囲の上方を通ってガス排出口17から排出される。
【0047】
図4は、図1に示す熱処理装置102におけるガス供給系等の構成を示すブロック図である。反応ガス供給系14(ガス供給部)は、水素ガス供給部14aと酸素ガス供給部14bとを備えたものである。水素ガス供給部14aは、水素ガス供給源21aと、チャンバ2のガス供給口12と水素ガス供給源21aとの間に設けられ、水素ガス供給源21aから空間Sb内に供給される水素ガスGhの流れをオン・オフするバルブ22aと、その水素ガスGhの流量を調整するマスフローコントローラ(以下、「MFC」という)23a(第1の流量調整部)とを有している。
【0048】
また、酸素ガス供給部14bは、酸素ガス供給源21bと、チャンバ2のガス供給口12と酸素ガス供給源21bとの間に設けられ、酸素ガス供給源21bから空間Sb内に供給される酸素ガスGoの流れをオン・オフするバルブ22bと、その酸素ガスGoの流量を調整するMFC23b(第2の流量調整部)とを有している。そして、水素ガス供給部14aと酸素ガス供給部14bとは、バルブ22a,22bとガス供給口12との間で、例えば、T字管又はT字バルブ等により接合されている。これにより、ガス供給口12の直前で水素ガスGhと酸素ガスGoとが混合され、反応ガスXとして空間Sb内に供給されるようになっている。
【0049】
一方、反応ガス排出系15(減圧部)は、チャンバ2のガス排出口13に接続されたプレッシャコントロールバルブ(以下、「PCV」という)24と、このPCV24に接続されたポンプ50とを有している。ポンプ50は、スクラバScに接続されており、空間Sb内から排出されたガスはスクラバScへ送られる。
【0050】
また、混合ガス供給系18は、酸素ガス供給源25及び窒素ガス供給源26と、チャンバ2のガス供給口16とこれらのガス供給源25,26との間に設けられ、これらのガス供給源25,26から空間Sa内に供給される混合ガスGkの流れをオン/オフするバルブ27と、空間Sa内に供給される酸素ガス及び窒素ガスの流量をそれぞれ制御するMFC28,29とを有している。
【0051】
他方、混合ガス排出系19は、チャンバ2のガス排出口17に接続され、空間Sa内からチャンバ2の外部に排出されるガスの流量を調整するニードルバルブ等のバルブ30と、このバルブ30の二次側に接続され、空間Sa内から排出されるガスの流れをオン/オフする主バルブ31と、この主バルブ31の二次側に並列に接続された補助バルブ32,33と、補助バルブ33の二次側に粒子捕集用のフィルタ34を介して接続され、空間Sa内から排出されるガスの流量を検出するマスフローメータ(以下、「MFM」という)35とを有している。補助バルブ32の二次側及びMFM35の下流側はスクラバScとつながっており、空間Sa内から排出されたガスはスクラバScへ送られる。
【0052】
補助バルブ32及びMFM35とスクラバScとの間のガス排出経路には、空間Sa内から排出されるガス中の酸素濃度を検出する濃度センサ36が設けられている。また、チャンバ2のガス排出口13とPCV24との間のガス排出経路には、空間Sb内から排出されるガス中の水素及び酸素濃度を検出する濃度センサ37が設けられている。
【0053】
上記のMFM35、濃度センサ36,37及び圧力センサ60の検出値は、電気信号として制御装置38へ送られる。この制御装置38には、補助バルブ32,33の開閉を切り換えるためのオン/オフの入力スイッチ39と、現在のプロセス状況を画面表示する表示部40とが接続されている。制御装置38は、MFM35、濃度センサ36,37の各検出信号及び入力スイッチ39の指示信号が入力され、これらの信号に基いて所定の処理を行い、その処理結果を電気信号としてMFC23a,23b,28,29、補助バルブ32,33及び表示部40に出力する。また、図示を省略したが、制御装置38は、複数の温度センサ10の温度検出値に基づいて複数の加熱ランプ9を制御し、SiウェハWの温度制御を行う機能も有している。
【0054】
このような制御装置38の処理機能(作用)の一例について説明する。制御装置38は、反応ガス供給量設定部38aと、補助バルブ切換設定部38bと、混合ガス供給量設定部38cと、プロセス続行・中止判断部38dとを有している。
【0055】
反応ガス供給量設定部38aは、濃度センサ37及び/又は圧力センサ60の検出値に基いて、MFC23a,23b及びポンプ50を制御し、空間Sb内に供給される水素ガスGh及び酸素ガスGoの流量を調整する。これにより、空間Sb内における水素ガスGhと酸素ガスGoとの混合割合(両ガスのそれぞれの分圧)、及び、反応ガスXの全圧が所定の値となるように調整される。なお、反応ガス供給量設定部38aの機能は、制御装置38ではなく、MFM23a,23b及び/又はポンプ50に設けてもよい。
【0056】
また、補助バルブ切換設定部38bは、入力スイッチ39からの指示信号がオフのときには、補助バルブ32を開状態、補助バルブ33を閉状態にするような設定信号を補助バルブ32,33に出力し、指示信号がオンのときは、補助バルブ32を閉状態、補助バルブ33を開状態にするような設定信号を補助バルブ32,33に出力する。このように入力スイッチ39をオン・オフにするだけで補助バルブ32,33の開閉が自動的に切り換わる。
【0057】
さらに、混合ガス供給量設定部38cは、MFM35の検出値に基づいてMFC28,29を制御し、空間Sa内に供給される酸素ガス及び窒素ガスの流量を調整する。混合ガス供給量設定部38cは、空間Sa内に供給される混合ガスGkの流量と空間Sa内から排出されるガスの流量との差分を所定値にするための設定信号を生成してMFC28,29に出力する。なお、混合ガス供給量設定部38cの機能は、制御装置38ではなく、MFM35又はMFC28,29に設けてもよい。
【0058】
またさらに、プロセス続行・中止判断部38dは、濃度センサ36,37及び圧力センサ60の各検出値に基づき、空間Sa内から排出されるガス中の酸素濃度、空間Sb内から排出されるガス中の酸素及び/又は水素濃度(両ガスの混合割合若しくは分圧)、並びに、反応ガス全圧が、それぞれ予め決められた設定値の範囲内にあるか否かを判断する。そして、各量が設定値の範囲を外れた時点で、SiウェハWの加熱処理を中止すべく、プロセス中止信号をMFC23a,23b,28,29に出力し、チャンバ2内にガスが供給されないようにする。
【0059】
加えて、プロセス続行・中止判断部38dは、プロセスが中止されると、プロセス中止信号を表示部40にも出力し、プロセス中止情報を表示部40に表示させ、場合によっては警報を発生させる。なお、上記のプロセス中止信号を各加熱ランプ9に送出し、全ての加熱ランプ9の出力をオフにしてもよい。
【0060】
次に、本発明による酸化膜形成方法に係る好適な一実施形態として、以上のように構成された酸化膜形成システム100を用いてSiウェハWa上に金属酸化膜を形成する方法について説明する。図5(A)〜(D)は、本発明による酸化膜形成方法に係る好適な一実施形態によりSiウェハWa上に金属酸化膜を形成している状態を示す工程図である。
【0061】
まず、Si基層111を有するSiウェハWaをPVD装置101に収容し、PVD法によってSi基層111上に所定の金属を所定時間堆積せしめ、Si基層111上に金属層112が形成されたSiウェハWbを得る(図5(B)参照;金属層形成工程)。SiウェハWaとしては、予め希フッ酸等の洗浄剤で表面を洗浄したものを用いることが望ましい。次に、このSiウェハWbを、搬送部103により、内部が不活性ガス等で置換又は未置換された熱処理装置102のチャンバ2内に搬送する。このとき、搬送ロボット等を使用することができる。
【0062】
次に、チャンバ2を封止した状態、すなわち、バルブ22a,22b,27及び主バルブ31を閉じた状態でポンプ50を運転し、チャンバ2内を減圧する(減圧ステップ)。そして、以降の処理においては、ポンプ50を常時運転して減圧状態を維持する。チャンバ2内が所定の圧力となった時点で、リフト部材7により複数の支持ピン8を上昇させてSiウェハWbを持ち上げ、その後、支持ピン8を下降させてSiウェハWbをウェハ支持部材3のリングフレーム6上に載置する。
【0063】
次に、バルブ22a,22bを開き、制御装置38からMFC23a,23bに所定の流量設定信号を送出してチャンバ2内の空間Sbに水素ガスGh及び酸素ガスGoを連続的に供給する(ガス供給ステップ)。両者はチャンバ2のガス供給口12の直前で混合され、反応ガスXとして未反応の状態で空間Sb内のSiウェハWbの周辺を流通し、一部がガス排出口13から排気される。このとき、反応ガスXは、外部から熱等のエネルギーを付与されていないので未反応の状態で流通する。
【0064】
一方、バルブ27,30、主バルブ31及び補助バルブ33を開き、補助バルブ32を閉じ、制御装置38からMFC28,29に所定の流量設定信号を送出してチャンバ2内の空間Saに酸素ガス及び窒素ガスの混合ガスGkを連続的に供給する。混合ガスGkはガス供給口16から空間Sa内を流通し、一部がガス排出口17から排出される。このとき、空間Sa内は、SiウェハWbの自重等により実質的に閉状態に維持されているため、空間Sa内の混合ガスGkが空間Sbに漏れるおそれは殆ど無い。
【0065】
そして、MFM35の検出値を監視しながら、空間Sa内に供給されるガスの流量が空間Saから排出されるガスの流量よりも少なくなるように、バルブ30により空間Saからのガスの排出流量を調整する。これにより、ウェハ支持部材3とSiウェハWbとの間に形成された僅かな間隙を通って、空間Sb内の反応ガスXが空間Sa内に流れ込み、強制的な流体の閉空間が形成される。
【0066】
次いで、上述の水素ガスGh、酸素ガスGo及び混合ガスGkの供給と略同時に、駆動手段(図示せず)によりウェハ支持部材3を回転駆動させてSiウェハWbを回転させると共に、複数の加熱ランプ9を点灯させる。これにより、SiウェハWbの温度を室温から徐々に且つ急速に上昇させる(加熱ステップ)。
【0067】
SiウェハWbの温度が所定温度に達すると、空間SbにおけるSiウェハWbの上方で反応ガスXがSiウェハWbから熱エネルギーを付与されて燃焼する。これにより、水(水蒸気)又は燃焼反応の素反応生成物である種々の化学種若しくはその活性種が生成し、SiウェハWb表面全体がこれらの化学種等によって曝される。そして、金属層112の金属結合が励起叉は解離され、金属が酸化されて金属酸化物が生じる。このような酸化反応は金属層112の表層から内部へ進行し、やがて金属酸化膜113が形成されたSiウェハWc(基体生産物)を得る(図5(C)参照;金属酸化工程)。このとき、SiウェハWbの温度が、金属層112を構成する金属とSiとの共晶化温度(反応温度)の下限値よりも低い温度となるように制御する。
【0068】
更に酸化を続けると、酸化因子たる水蒸気等の化学種等が、拡散等によって金属酸化膜113とSi基層111との界面部に達する。これらの化学種等は極めて酸化力が高く、Si基層111の表層部と接触することにより、Siが酸化されてSiO2膜111aが生じ得る。こうすることにより、図5(D)に示すSiウェハWd(基体生産物)を得ることも可能である。
【0069】
一方、空間SaにおけるSiウェハWa〜Wdの裏面にも、自然酸化膜であるシリコン亜酸化物(SiO)の昇華を抑えるSiO2膜が形成される。このとき、定期的に入力スイッチ39をオンにして、空間Sa内から排出されたガスがMFM35を通るようにする。これにより、バルブ30にガス中の粒子等が付着及び堆積しても、空間Sa内から排出されるガスの流量と空間Sa内に供給される混合ガスGkの流量との差が所定値になるように混合ガスGkの供給流量が自動的に制御され、空間Sa内のガスが空間Sbへ流入することが十分に防止される。
【0070】
その後、所定時間経過した時点で、SiウェハWdの回転を停止させ、複数の加熱ランプ9の熱出力を所定のウェハ搬出温度となるように制御すると共に、制御装置38からMFC22a,22b,28,29に流量ゼロ信号が送出され、チャンバ2内への水素ガスGh,酸素ガスGo及び混合ガスGkの供給を停止する。SiウェハWc叉はWdの温度がウェハ搬出温度まで下降した後、図示しない搬送ロボットによりSiウェハWc叉はWdをチャンバ2の外部に取り出す。
【0071】
ここで、水素ガスGhと酸素ガスGoとの混合割合としては、特に限定されるものではなく、水素ガスGhが約30vol%以上含まれると金属酸化膜113の形成速度(酸化速度、成膜速度)が十分に高められるので好ましい。ただし、極く薄い金属酸化膜を形成させる場合には、成膜速度が大き過ぎて所望の膜厚を得難くなる場合もあるので、あえて成膜速度を抑えるために、水素ガスGhの混合割合を好ましくは30vol%未満、より好ましくは0.1〜20vol%、特に好ましくは0.5〜5vol%とすると好適である。こうすれば、膜厚の均一性に優れた極薄膜の金属酸化膜113、更にはSiO2膜111aを形成し易い利点がある。
【0072】
さらに、反応ガスXの全圧、すなわち、空間Sb内の水素ガスGh及び酸素ガスGoの分圧の合計としては、好ましくは0.5〜2kPa(約4〜15Torr)、より好ましくは0.7〜1.7kPa(約5〜13Torr)、特に好ましくは0.8〜1.5kPa(約6〜11Torr)であると好適である。この圧力が0.5kPa未満であると、十分な酸化速度(反応効率)が得られないほどに水素ガスGh及び酸素ガスGoの濃度、ひいては両者の燃焼で生成する化学種等の濃度が低下する傾向にある。一方、上記圧力が2kPaを超えても、酸化速度(反応効率)の低下が顕著となる傾向にある。これは、化学種等の相互作用による失活が要因の一つであると考えられる。ただし、作用はこれに限定されるものではない。
【0073】
図6〜11は、図1に示す酸化膜形成システム100及び本発明による酸化膜形成方法により処理(製造)された本発明による基体生産物の第1〜第6実施形態の一部をそれぞれ模式的に示す断面図である。
【0074】
図6に示す基体生産物K1は、まず、Si基層121を有するSiウェハ(基体)上に、主としてAl、Zr、Hf、La、Ta叉はTiから成る金属層がPVD法により形成され、次に、この金属層が上述のISSGにより酸化されて主にAl23、ZrO2、HfO2、La23、TaO叉はTiO2等から成る金属酸化膜122が形成され、更にその上にポリシリコン(多結晶シリコン)層123(電極層)が通常の堆積方法により形成されたものである。この基体生産物K1は、例えばCMOSデバイス等のゲート領域を形成するのに有用なものであり、金属酸化膜122の高誘電率により反転層領域を拡大できる。
【0075】
また、図7に示す基体生産物K2は、まずSiウェハのSi基層131上に、PVD法によって形成されたTaから成る金属層が上述のISSGにより酸化されて得られた主にTaOから成る金属酸化膜132と、通常の堆積方法により形成されたポリシリコン層133(電極層)とが、交互に積層されたものである。この基体生産物K2は、例えばDRAM用のキャパシタ等を形成するのに有用なものである。
【0076】
さらに、図8に示す基体生産物K3は、可視光に対する透過性(透光性)を有するガラス基板叉はアクリル樹脂若しくはポリカーボネート樹脂等の透明基板141(基体)上に、まず、Ta等から成る電極142が形成され、その上にPVD法によって形成されたAl叉はTaから成る金属層が形成され、これがISSGにより酸化されて主にAl23叉はTaO等から成る金属酸化膜143が形成され、更にその上にアモルファスシリコン(α−Si)、ポリシリコン等から成るシリコン層が形成されたものである。
【0077】
この基体生産物K3は、アモルファスSi−TFT、高温多結晶Si−TFT、低温多結晶Si−TFT等のTFTに代表される3端子素子で構成されるアクティブ素子を備える液晶装置等を構成するのに好適なものである。なお、金属酸化膜143としてTaOから成る膜を形成せしめるときには、Ta電極上へのTaの堆積は省いてもよい(以下同様)。この場合、Ta電極を形成する工程が金属層形成工程を兼ねる。
【0078】
またさらに、図9に示す基体生産物K4は、透明基板151(基体)上に設けられた主にTaから成る電極152a上に、本発明の酸化膜形成方法によって主にTaOから成る金属酸化膜153が形成され、更にその上に主としてTa叉はCr等から成る電極152bが形成されたものである。この基体生産物K4は、MIM等の2端子素子で構成されるアクティブ素子を備える液晶装置等を構成する際に好ましいものである。
【0079】
一方、図10に示す基体生産物K5は、MIM型キャパシタの構成を有するものであり、PVD法等で堆積された主としてLu叉はPtから成る電極層161の間に、本発明によるISSGを用いた上述の酸化膜形成方法によってTaから成る金属層が酸化されて得られた主にTaOから成る金属酸化膜162が配置されたものである。この基体生産物K5自体をMIM型の単一キャパシタとして用いてもよい。
【0080】
他方、図11に示す基体生産物K6は、MIS型キャパシタの構成を有するものであり、Si基層171を含むSiウェハ上にPVD法で堆積されたTa金属層が先述のISSGによって酸化形成された主にTaOから成る金属酸化膜172が形成され、更にその上にPVD法等により主としてLu叉はPtから成る電極層173が設けられたものである。
【0081】
以上説明した酸化膜形成システム100、及び、それを用いた酸化膜形成方法によれば、SiウェハWa等や透明基板141等の上にPVD法によって金属層112を形成し、その金属層112上に水素ガスGh及び酸素ガスGoを混合するように供給し、加熱反応させて生じた水蒸気といった酸化因子たる化学種等によって金属層112を酸化させ、金属酸化膜113等を得る。よって、金属層112が通常のPVD法で形成されるので、その際に下地に損傷を与えるおそれを十分に軽減でき、しかも、純度が高く且つ平坦性に優れた膜が簡易に得られる。
【0082】
そして、そのような金属層112を酸化するので、所望の化学量論的な組成比を確実に得ることができる。また、金属酸化膜113等中の不純物濃度を十分に低減できるので、不純物を膜外へ除去するといった事後処理を不要とできる。よって、従来のCVD法に比して、工程の簡略化及び処理効率の向上を図り得る。さらに、金属層112を化学種で酸化するので、Si基層111と金属酸化膜113との界面を不都合な厚さまで酸化してしまうことを十分に抑制できる。よって、界面の特性劣化や誘電率の低下を防止できる。
【0083】
このとき、図5(D)に示すように、例えば数オングストローム程度の極薄のSiO2膜111aを形成できるので、界面部における電子のモビリティを向上できると考えられる。これにより、導電特性の更なる向上を達成し得る。加えて、高誘電体膜である金属酸化膜113等の膜厚の均一性を向上できるので、いわゆるキャパシタ容量の増加度叉は生じる電界ベクトルの一様性が格段に高められる。よって、例えばCMOS等のゲート領域における反転層領域の画成性が向上される。このとき、SiO2膜111aが存在すれば、電気特性をより改善できる。
【0084】
これは、SiウェハWb等の直上(直上方)での燃焼反応によって生じた化学種等(化学的な活性種)が有する大きなエネルギーが、金属結合の励起叉は解離反応に付与されると考えられ、その結果、励起叉は解離反応が促進され、金属層112の表層付近の酸化効率が高められる。すなわち、金属酸化膜113等が形成される際の活性化エネルギーが見かけ上低減されると推定される。
【0085】
また、このように生じた酸化因子である化学的な活性種は、金属層112の表層部から徐々に内部へ拡散していき、金属酸化膜が界面から内部に向かって成長する。この酸化因子たる化学的活性種の振る舞いは、従来の反応性スパッタやCVD法のみならず、ドライ酸化やウェット酸化とも異なると推測され、その拡散性及び反応性が極めて高められると考えられる。これにより、金属酸化膜の成膜速度が十分に向上されると共に、酸化膜厚の制御性及び一様性を改善できる。
【0086】
しかも、金属層112の上に未反応状態で水素ガスGh及び酸素ガスGoを混合するように供給してその場(In−Situ)で燃焼を生じさせるISSGによると、プラズマ酸化等で懸念されるチャンバ2内への金属不純物等の流入を確実に防止できる。このように、チャンバ2内を清浄に保つことができるので、金属酸化膜113等中への不純物の混入を一層防止できる。
【0087】
また、SiウェハWb等の表面全体が、高濃度の活性種に曝され、金属層112の金属との化学反応の均質性及び反応確率が高められるので、成膜された金属酸化膜113等の膜厚の均一性及び再現性を十分に向上できる。さらに、SiウェハWbの直上つまりSiウェハWbの周囲近傍で水素ガスGhと酸素ガスGoとを燃焼せしめるので、ウェット酸化のような燃焼炉が必要ない。同様に、プラズマ酸化にようなプラズマ発生装置が必要ない。よって、それらの方法及び装置に比して、装置構成を簡略化でき、経済性が向上される。
【0088】
しかも、外部燃焼法によるウェット酸化やプラズマ酸化のように、酸化因子である水蒸気等をSiウェハWb等から離れた場所で生成させてチャンバ2内へ移送しないので、金属層112の酸化反応の均質性をより向上できる。よって、膜厚均一性に優れた金属酸化膜を形成する際の反応性御性を一層高めることが可能となる。
【0089】
また、反応ガスXとして水素ガスGh及び酸素ガスGoを用いるので、燃焼による反応エネルギーを十分に得ることができ、酸化因子である水蒸気叉はO−H結合を有する化学種以外の活性種が殆ど生成せず、しかも、原料ガスとしての工業上の利用性、取扱性及び汎用性等に優れる利点がある。
【0090】
さらに、SiウェハWb等の温度が、Si基層111等を構成するSiと金属層112を構成する金属との共晶化温度(反応温度)の下限値よりも低い温度となるように、加熱ランプ9によるSiウェハWb等の加熱を制御するので、そのSiと金属との共融混合物が析出することを十分に抑制できる。例えば、金属層112がAlである場合に、SiAlといった共晶が生じることに起因する金属層112の消滅を防止できる。
【0091】
またさらに、金属層112の酸化時間を予め取得しておいたプロセス時間と金属酸化膜113等の厚さとの関係に基づいて決定した所定の時間実行すれば、この工程(金属酸化工程)の実施中叉は処理を実施する毎に、金属酸化膜113等の膜厚を測定することなく、所望の膜厚を有する金属酸化膜113等を簡易に形成できる。とくに、酸化膜形成システム100を用いると、ISSGによるIn−Situ酸化によってオングストロームオーダー(0.1μmオーダー)の薄膜の膜厚再現性、換言すれば成膜における膜厚の制御性に極めて優れるので、プロセス時間による膜厚の制御をより十分に且つより簡易に達成できる。
【0092】
次に、本発明による酸化膜形成方法の他の実施形態について説明する。本実施形態では、上述した実施形態のガス供給工程における初期の段階において、反応ガスX中の水素ガスGhの含有割合を約数vol%として酸化速度を敢えて抑えた状態で金属層112の表層部の酸化を行う。次いで、所定時間経過後、図4に示すMFC23a,23bを制御し、空間Sb内の反応ガスXの全圧を一定に保持しつつ、水素ガスGhの含有割合が約30〜35vol%となるように、水素ガスGh及び酸素ガスGoの流量を変化させる。このとき、加熱ランプ9によるSiウェハWの加熱は続行する。
【0093】
このようにすれば、SiウェハWbの金属層112の表層部を、均一性に一段と優れた金属酸化膜にできるとともに、その表層部の金属酸化膜より内部の酸化速度を増大させて全体の成膜を迅速に実施できる。よって、生産効率の低下を招くことなく、更に優れた特性を有する金属酸化膜113を得ることができる。また、このような金属酸化膜113が形成された半導体デバイス等の基体生産物の生産性をも向上できる。さらに、金属酸化膜113の形成終期に、反応ガスX中の水素ガスGhの含有割合を、再び数vol%程度として酸化速度を抑えてもよい。これにより、SiO2膜111aの膜厚の制御をより確実に行い得る。
【0094】
なお、上述した各実施形態においては、空間Sbに供給する第1のガスとしてメタンガス等の分子内に水素を含有する有機物ガスを用いてもよく、第1のガスと第2のガスの反応によってエネルギーが発生するガスであれば、基体及び金属層の種類や所望の金属酸化膜の形成に適したガスを適宜選択可能である。また、水素ガスGhと酸素ガスGoとをガス供給口12の直前で混合せずに、両者のガスをガス供給口12から独立にチャンバ2内へ導入してチャンバ2内で混合するようにしてもよい。
【0095】
さらに、空間Saに供給される混合ガスGkとして、酸素ガス及び窒素ガスの代りに、酸素ガス等と希ガスとの混合ガスを使用してもよく、空間Sbに供給する第1のガス及び第2のガスと同様の混合ガスを用いても構わない。またさらに、チャンバ2内に空間Saを形成すること、及び/又は、混合ガスGkを空間Saに供給して流通させることは必ずしも必要ない。この場合、ウェハ支持部材3の代りに通常のサセプタを用いてSiウェハWを支持してもよく、加熱ランプ9の代りにこのサセプタにヒーター等の加熱源を設けて加熱部としてもよい。このようなサセプタは支持部と加熱部とを兼ねるものとなる。
【0096】
また、バルブ30及びMFC28,29のいずれか一方のみ設けてもよく、或いはSiウェハWの自重等により空間Sa内の混合ガスGkが空間Sbに殆ど漏れないような場合には、そのような手段は特に無くても構わない。さらに、入力スイッチ39を設けずに、補助バルブ32,33の開閉を手動で個々に切り換えるようにしてもよい。またさらに、混合ガス排出系19に2本の排出ラインを設けたが、排出ラインは1本であってもよい。さらにまた、濃度センサ36,37は、場合によっては無くても構わない。
【0097】
またさらに、本発明による酸化膜形成方法は、図6〜11に示す基体生産物K1〜K6の製造に限定されず、高誘電体膜が形成されて好適なデバイス用、更には一般的な絶縁膜が形成されるデバイス用の基体生産物に適用できる。加えて、本発明は、ホール、トレンチ等の凹部が形成されたSiウェハ等の基体上に金属酸化膜を形成する際にも好適である。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の酸化膜形成方法及び装置によれば、金属酸化物から成る高誘電体膜と基体との界面の特性劣化を十分に抑制できると共に、高誘電体膜として所望の組成比を確実に且つ簡易に得ることができる。また、本発明の基体生産物によれば、金属酸化物から成る高誘電体膜と基体との界面の特性劣化が十分に抑制され、且つ、高誘電体膜として所望の組成比を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による酸化膜形成装置の好適な一実施形態の概略を示す構成図である。
【図2】図1に示す熱処理装置の一部断面を示す斜視図である。
【図3】図1に示す熱処理装置の要部を示す断面図である。
【図4】図1に示す熱処理装置におけるガス供給系等の構成を示すブロック図である。
【図5】図5(A)〜(D)は、本発明による酸化膜形成方法に係る好適な一実施形態によりSiウェハ上に金属酸化膜を形成している状態を示す工程図である。
【図6】本発明による基体生産物の第1実施形態の一部を模式的に示す断面図である。
【図7】本発明による基体生産物の第2実施形態の一部を模式的に示す断面図である。
【図8】本発明による基体生産物の第3実施形態の一部を模式的に示す断面図である。
【図9】本発明による基体生産物の第4実施形態の一部を模式的に示す断面図である。
【図10】本発明による基体生産物の第5実施形態の一部を模式的に示す断面図である。
【図11】本発明による基体生産物の第6実施形態の一部を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
2…チャンバ、3…ウェハ支持部材(支持部)、9…加熱ランプ(加熱部)、9G…ランプ群(加熱部)、14…反応ガス供給系(ガス供給部)、15…反応ガス排出系(減圧部)、23a…MFC(第1の流量調整部),23b…MFC(第2の流量調整部)、100…酸化膜形成システム(酸化膜形成装置)、101…PVD装置(金属層形成部)、102…熱処理装置(金属酸化部)、111,121,131,171…Si基層、112…金属層、113,122,132,143,153,162,172…金属酸化膜、…電極、123,133…ポリシリコン層(電極層)、141,151…透明基板(基体)、142,152a,152b…電極、161,173…電極層、Gh…水素ガス(第1のガス)、Go…酸素ガス(第2のガス)、K1〜K6…基体生産物、W,Wa,Wb…Siウェハ(基体)、Wc,Wd…Siウェハ(基体生産物)。

Claims (13)

  1. 基体上に金属酸化膜を形成する成膜方法であって、
    基体上に金属を堆積させて金属層を形成する金属層形成工程と、
    前記金属層を有する前記基体上に酸化性を有する化学種は該化学種の活性種を供給して前記金属を酸化する金属酸化工程と、を備え、
    前記金属酸化工程は、
    前記基体上に、分子内に水素原子を含有して成る第1のガス及び分子内に酸素原子を含有して成る第2のガスを未反応状態で混合するように供給するガス供給ステップと、
    前記基体を加熱して前記第1のガス及び第2のガスを該基体上で反応せしめる加熱ステップと、
    を含み、前記第1のガスと前記第2のガスを加熱反応させることにより生じた前記化学種は前記活性種によって前記金属を酸化させる、
    酸化膜形成方法。
  2. 前記金属酸化工程は、前記基体の周囲を減圧する減圧ステップを更に有することを特徴とする請求項1記載の酸化膜形成方法。
  3. 前記減圧ステップにおいては、前記基体の周囲の圧力を0.5〜2kPaとする、ことを特徴とする請求項2記載の酸化膜形成方法。
  4. 前記ガス供給ステップは、前記基体上に供給される前記第1のガス及び前記第2のガスの混合割合を変化させるステップ、又は、前記第1のガス及び前記第2のガスのうち少なくともいずれか一方の前記基体上への供給量を変化させるステップを、更に有する、ことを特徴とする請求項2は3に記載の酸化膜形成方法。
  5. 前記金属層形成工程においては、前記基体として半導体基板を用い、該基体上に、前記金属層としてアルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、ランタン、タンタル及びチタンのうち少なくともいずれか一種の元素から成る層を物理的気相堆積により形成する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の酸化膜形成方法。
  6. 前記金属層形成工程においては、前記基体として、ルテニウム及び白金のうち少なくともいずれか一種の元素から成る電極は電極層が形成されたものを用い、該電極は該電極層上に、前記金属層としてタンタルから成る層を物理的気相堆積により堆積させる、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の酸化膜形成方法。
  7. 前記金属層形成工程においては、前記基体として、可視光透過性を有し且つ電極は電極層が形成されたものを用い、該電極は該電極層上に、前記金属層としてタンタル及びアルミニウムのうち少なくともいずれか一種の元素から成る層を物理的気相堆積により堆積させる、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の酸化膜形成方法。
  8. 前記加熱ステップにおいては、前記基体の温度が、該基体と前記金属層の金属とが反応する下限温度よりも低い温度となるように、該基体を加熱する、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の酸化膜形成方法。
  9. 前記加熱ステップにおいては、前記基体の温度が、該基体は前記電極若しくは前記電極層の構成物質と前記金属層の金属とが反応する下限温度よりも低い温度となるように、該基体を加熱する、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の酸化膜形成方法。
  10. 前記金属酸化工程を、予め取得しておいたプロセス時間と前記金属酸化膜の厚さとの関係に基づいて決定した所定の時間実行する、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の酸化膜形成方法。
  11. 基体上に金属酸化膜が形成される酸化膜形成装置であって、
    前記基体上に金属を堆積させて金属層を形成する金属層形成部と、
    前記金属層上に酸化性を有する化学種は該化学種の活性種を供給して前記金属を酸化する金属酸化部と、を備え、
    前記金属酸化部は、
    前記基体が収容されるチャンバと、
    前記チャンバ内に配置され前記基体を支持する支持部と、
    前記支持部に対向して設置され前記基体を加熱する加熱部と、
    前記チャンバに接続されており、且つ、前記支持部に支持された前記基体と前記加熱部との間に、分子内に水素原子を含有して成る第1のガス及び分子内に酸素原子を含有して成る第2のガスを未反応状態で混合するように供給するガス供給部と、
    を有し、前記第1のガスと前記第2のガスを加熱反応させることにより生じた前記化学種又は前記活性種によって前記金属を酸化させる、
    酸化膜形成装置。
  12. 前記金属酸化部は、前記チャンバに接続され該チャンバ内を減圧する減圧部を更に備えることを特徴とする請求項11記載の酸化膜形成装置。
  13. 前記ガス供給部は、前記第1のガスの前記チャンバ内への供給量を調整する第1の流量調整部と、前記第2のガスの前記チャンバ内への供給量を調整する第2の流量調整部と、を有するものである、ことを特徴とする請求項12記載の酸化膜形成装置。
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