JP4799780B2 - 電磁振動式の搬送装置およびこれを備えた計量装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送部を電磁的に振動させて物品を搬送する電磁振動式の搬送装置およびこれを備えた計量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の搬送装置では、物品が載置されるトラフのような搬送部をブラケットを介してベース上に支持し、ブラケットを電磁石で前後に振動させて搬送部の上の物品を搬送するようにされている。この場合、物品の搬送を効率良く行うために、電磁石を駆動する電源の駆動周波数は搬送装置の固有振動数に合うようにされる。
【0003】
従来、駆動周波数を搬送装置の固有振動数に合致させる方法として、インバータを用いて駆動周波数を可変設定し、供給電力が最大となる時の駆動周波数で実際の搬送駆動を行うようにしたもの(特許2770295号公報)や、駆動周波数を可変設定して、電流が最大となる駆動周波数を自動的に求め、その時の駆動周波数で搬送装置を駆動するもの(特開平7−060188号公報)などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、供給電力が最大となる時の駆動周波数で実際の搬送駆動を行うようにした前者の搬送装置では、電力算出のために電圧および電流の検出回路が必要であり、構成が複雑になる。また、電流が最大となる駆動周波数を自動的に求める後者の搬送装置では、電流を常に検出してその最大値を算出するために、演算部と相当容量の記憶部が必要になり、構成が複雑でコスト増を招く。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決して、簡単かつ低コストの構造により、効率の良い搬送駆動を行うことのできる電磁振動式の搬送装置およびこれを備えた計量装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る電磁振動式の搬送装置は、物品を搬送する搬送部と、前記搬送部を振動させて物品を搬送させる電磁式加振器と、前記加振器の駆動電源の駆動周波数を制御する制御部と、前記駆動周波数を変化させた際に、各周波数における前記加振器の駆動電流が基準電流値を越えている時間幅を検出する時間検出部と、前記検出された時間幅に基づいて実駆動周波数を設定する周波数設定部とを備えている。
【0007】
上記構成によれば、制御部により加振器の駆動電源の駆動周波数を変化させた際に、時間検出部が各周波数における加振器の駆動電流が基準電流値を越えている時間幅を検出し、さらに周波数設定部は検出された前記時間幅に基づいて実駆動周波数を設定する。したがって、電圧もしくは電流の検出回路、演算部、および大容量の記憶部を必要とすることなく、搬送装置の固有振動数に近い駆動周波数で搬送部を振動させることができるから、簡単かつ低コストの構造により、効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【0008】
本発明の好ましい実施形態においては、前記時間検出部は前記駆動電流が基準電流値を越えると作動する素子を備え、前記素子の作動状態により前記時間幅を検出する。または、前記時間検出部は、基準電流値に相当する電圧と前記駆動電流に相当する電圧とを比較して出力信号を出す電圧比較器を備え、前記電圧比較器の出力状態により前記時間幅を検出する。
この構成によれば、時間検出部を簡単かつ低コストの構造にして、効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【0009】
本発明の好ましい実施形態においては、基準電流値を記憶する記憶部と、前記駆動電流の電流値を検出する検出手段とを備え、前記時間検出部は、検出した電流値と基準電流値とに基づいて、前記時間幅を検出する。
この構成によれば、搬送する物品の種類や搬送部の種類に応じた基準電流値を、記憶部から読み出して使用できるので、搬送装置の種々の態様に応じて効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【0010】
また、本発明の好ましい実施形態においては、前記周波数設定部は、時間幅の変化に基づいて実駆動周波数を設定する。したがって、時間幅にばらつきがあっても、時間幅の変化に応じた実駆動周波数を設定できる。
【0011】
さらに、本発明の好ましい実施形態においては、前記時間検出部による検出は搬送装置の試験運転時に実行され、前記設定された実駆動周波数での駆動は実運転時に実行される。したがって、実運転時には最初から、適切な実駆動周波数で効率のよい搬送が行われる。
【0012】
また、本発明に係る電磁振動式の搬送装置を備えた計量装置は、前記構成の電磁振動式の搬送装置を備え、さらに各電磁振動式の搬送装置によって搬送された物品を計量する計量部を備え、各電磁振動式の搬送装置ごとに個別に実駆動周波数が前記周波数設定部により設定されるものとしている。
【0013】
上記構成によれば、計量装置の個々の搬送装置ごとに、それらの搬送装置の固有振動数に近い実駆動周波数で搬送部を振動させることができるので、効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電磁式の搬送装置の概略構成を示す。この搬送装置1は、加振器2と、この加振器2にブラケット3を介して取り付けられているトラフ(搬送部)4とを有する。また、前記加振器2は、この搬送装置1が取り付けられる架台5に複数の防振用の弾性体6を介して取り付けられたベース7と、このベース7に取り付けられた電磁石8と、ベース7の前部および後部と前記ブラケット3との間にボルトB1によって取り付けられた一対の平行な板ばね9と、前記ブラケット3に固着されて前記電磁石8に対向する可動鉄心10とを備えている。前記可動鉄心10は一方の板ばね9の上端部に対応した位置でブラケット3に固定されている。駆動電源であるインバータ13から前記電磁石8に給電して、板ばね9を介してブラケット3を、水平姿勢に配置されるトラフ4に対してほぼ水平で若干上向きとなる振動方向Vに振動させることにより、搬送部であるトラフ4に載せられた物品Mが搬送方向Pに送られる。
【0015】
前記インバータ13には、商用交流電源11を直流に変換する直流電源12から電力供給が行われ、その駆動周波数は周波数制御部14によって制御される。インバータ13から加振器2の電磁石8に供給される駆動電流の大きさは時間検出部15によって検出される。すなわち、時間検出部15は、実際の装置稼働時(実運転時)に先立つ試験運転においてインバータ13から電磁石8に供給される駆動電流が予め設定される基準電流値を越えている時間幅を、駆動電流の大きさに相当するものとして検出する。
【0016】
図3は、時間検出部15の構成の一例を示す。時間検出部15は、可振器2の駆動電流が基準電流値を越えると作動するフォトカプラ21のような素子と、フォトカプラ21の作動状態により前記時間幅を検出する出力・カウンタ回路22とを備えている。フォトカプラ21は、発光ダイオード21aと受光側トランジスタ21bからなり、入力側の発光ダイオード21aに、例えば0.4Aに設定された基準電流値を越える駆動電流が流れると、受光側トランジスタ21bへON信号を出し続ける。出力・カウンタ回路22は、例えば基準パルスが発生する時間カウンタを、発光ダイオード21aから受光側トランジスタ21bがON信号を受けている間作動させ、そのパルス数をカウントすることによって、時間幅を検出する。これにより、時間検出部15を簡単かつ低コストの構造にして、効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【0017】
実運転時の前記駆動周波数は、図1の周波数設定部16から前記周波数制御部14に設定指令を与えることにより設定される。つまり、周波数設定部16は、試験運転における前記駆動周波数の変化に対し前記時間検出部15によって検出された時間幅が所定の基準時間幅を越えたときの駆動周波数を実運転時の駆動周波数として設定する機能を有する。共振周波数またはその近傍では、振幅および駆動電流が大きくなって、前記基準電流値を越える時間幅が基準時間幅を越えるので、そのときの駆動周波数を実運転時に使用する。この駆動周波数の設定は、実運転中に行ってもよい。つまり、実運転中の適宜のタイミングで駆動周波数を連続的に変化させて、基準電流値を越えている時間幅を検出し、その時間幅が所定の基準時間幅を越えたときの駆動周波数を新たな駆動周波数として設定する。
【0018】
図2は、前記構成の電磁式の搬送装置1を振動フィーダとして備えた組合せ計量装置30の機構部の概略側面図を示す。物品Mは、供給シュート31を介して背の低い円錐形分散フィーダ32の中央に供給される。そして、分散フィーダ32の振動により、放射状に配置された複数の振動フィーダ(搬送装置)1に分散供給される。次に、物品Mは各振動フィーダ1で搬送されて、円周上に複数配置したプールホッパ33に送られ、計量動作に合わせて一時的にプールされた後、プールホッパ33の排出ゲート34が開放されて計量ホッパ35に投入される。各計量ホッパ35は、これに連結されたロードセルのような重量検出器36とともに計量部37を構成しており、重量検出器36が各計量ホッパ35に収納されている物品Mの重量を検出して計量信号を出力する。計量された物品Mは、計量ホッパ35の排出ゲート38が開放されて集合シュート39で集合され、排出シュート40を経て、その下端のタイミングゲート41から排出される。この排出された物品Mは、図示しない包装機により包装されて目標重量の袋詰め商品となる。
【0019】
つぎに、第1実施形態にかかる電磁振動式の搬送装置(振動フィーダ)1の試験運転における動作を、図4,図5の波形図、および図6のフロー図を参照して以下に説明する。この例では、加振器2の駆動電源の駆動周波数は、自動的に搬送装置1の固有振動数に近い実駆動周波数に設定される。
【0020】
まず、図1の加振器2の駆動電源であるインバータ13の駆動周波数fが、周波数制御部14によって初期値(例えば70Hz)に設定され、フィーダ強度を一定にして、加振器2が例えば約2秒間駆動される(図6のステップS1)。この駆動状態のもとで、例えば1.5sec間の過渡応答後、往復振動1回(1パルス)当たり、加振器2の電磁石8に流れる駆動電流が0.4Aの基準電流値を越えている時間(時間幅)が時間検出部15により検出される(ステップS2)。その後、例えば約8sec、搬送装置1を停止させ、完全に振動がなくなるまで待つ。なお、時間幅の平均値が0μsec付近のときは、搬送装置1はほとんど振動していないので、長時間停止させておく必要がない。この場合2secだけ停止させる。
【0021】
加振器2の往復振動の1回における駆動電流は、図4にA,Bで示すような波形となる。波形A,Bの頂点は最大振幅点に合致する。また、ここでは加振器2への印加電圧は一定とされており、この条件のもとでは、加振器2の振動振幅が大きいほど駆動電流値が大きくなる。すなわち、駆動周波数fが搬送装置1の固有振動数に近くなるほど、駆動電流値が大きくなり、それだけ基準電流値を越えている時間も長くなる。
【0022】
例えば、図4では、波形Bの駆動電流のときよりも波形Aの駆動電流のときの方が、駆動周波数fは搬送装置1の固有振動数に近い。そこで、時間検出部15によるステップS2の検出動作では、図5に示すように、駆動電流iが所定の基準電流値(例えば、ia=0.4A )を越えて、フォトカプラ21の発光ダイオード21aが受光側トランジスタ21bへON信号を出力している時間幅Tを検出する。この時間幅Tが大きいほど駆動電流iは大きいと見なすことができる。時間幅Tの検出は、出力・カウンタ回路22により、基準パルスを発生する時間カウンタを、発光ダイオード21aから受光側トランジスタ21bがON信号を受けている間作動させ、そのパルス数をカウントすることによって行う。
【0023】
つぎに、駆動周波数を70Hzから例えば0.5Hz減少させて69.5Hzにして、ステップS1、S2と同様に加振器2が駆動され、時間幅Tが検出される。さらに、駆動周波数を0.5Hz減少させて同様に加振器2が駆動され、時間幅Tが検出され、以下、これが繰り返される(ステップS3)。そして、各駆動周波数で基準電流値ia(0.4A)を越える時間幅Tを、図示しないメモリに記憶させる(ステップS4)。
【0024】
そして、周波数設定部16により、駆動周波数が30Hzになるまでに、時間幅Tの平均値が前回の値を例えば3回連続して下回ったか否か判断される(ステップS5)。3回連続して下回った場合、下回り始めるときの駆動周波数付近に、共振周波数(実駆動周波数)が存在するとみなして、ステップS7に進む。3回連続して下回る前に、駆動周波数が30Hzになった場合、フィーダ強度を少し増幅させて、ステップS1に戻る。
【0025】
ステップS7では、下回り始めるときの駆動周波数の2Hz高い駆動周波数fに設定して、ステップS1と同様に加振器2が駆動される。そして、ステップS2と同様に時間幅Tが検出される(ステップS8)。つぎに、当該駆動周波数を例えば0.1Hz減少させて、ステップS7、S8と同様に加振器2が駆動され、時間幅Tが検出される。さらに、駆動周波数を0.1Hz減少させて同様に加振器2が駆動され、時間幅Tが検出され、以下、これが繰り返される(ステップS9)。そして、各駆動周波数で基準電流値ia(0.4A)を越える時間幅Tを、メモリに記憶させる(ステップS10)。
【0026】
つぎに、周波数設定部16により、駆動周波数が30Hzになるまでに、時間幅Tの平均値が前回の値を3回連続して下回ったか否か判断される(ステップS11)。3回連続して下回った場合、下回り始めるときの駆動周波数を共振周波数(実駆動周波数)と設定する。3回連続して下回る前に、駆動周波数が30Hzになった場合、フィーダ強度を少し増幅させて、ステップS1に戻る。
なお、この例では、時間幅Tの平均値が前回の値を3回連続して下回ったか否かで判断しているが、1回または2回下回ったか否かで判断してもよい。また、時間幅Tの平均値に代えて、または時間幅Tの平均値とともに、時間幅Tの変化を考慮して上記判断を行ってもよい。これにより、時間幅Tにばらつきがあっても、時間幅Tの変化に応じた実駆動周波数を設定できる。
【0027】
周波数設定部16は、このときの駆動周波数を実運転時の実駆動周波数として設定するように周波数制御部14に指令を与える。これにより、実運転時には、インバータ13の実駆動周波数は、上記した手順で設定された駆動周波数、すなわち、搬送装置1の固有振動数と同一または近似した駆動周波数となる。こうして、加振器2の駆動電源の駆動周波数は、自動的に搬送装置1の固有振動数に近い実駆動周波数に設定される。したがって、電流もしくは電圧の検出回路、演算部および大容量の記憶部を必要としない、簡単かつ低コストの構造で、効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【0028】
図2の組合せ計量装置30では、各搬送装置つまり各振動フィーダ1ごとに、上記した手順により、個別に実運転時の駆動周波数fが周波数設定部16により設定される。すなわち、一般的に各振動フィーダ1は個々に固有振動数が異なるので、個別に駆動周波数fを設定することにより、各振動フィーダ1はいずれも効率の良い搬送動作を行うことができる。
【0029】
なお、この実施形態では、時間検出部15に、駆動電流が基準電流値を越えると作動するフォトカプラのような素子21を備え、この素子21の作動状態により時間幅Tを検出するものを用いているが、これに代えて、図7に示すように、基準電流値に相当する電圧と、駆動電流に相当する電圧とを比較して出力信号を出す電圧比較器23を備え、電圧比較器23の出力状態により時間幅Tを検出する時間検出部15Aを用いてもよい。
【0030】
図7において、電圧比較器23は、可振器2の駆動電流を電圧に変換した駆動電圧と、例えば±15Vのような基準電圧(VCC、VDD)とを比較して、ON、OFFの信号を出力するOPアンプ24からなる。出力・カウンタ回路25は、例えば基準パルスが発生する時間カウンタを、OPアンプ24からON信号が出力している間作動させ、そのパルス数をカウントすることによって、時間幅を検出する。これにより、時間検出部15を簡単かつ低コストの構造にして、効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【0031】
つぎに、第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、第1実施形態と異なり、図8に示すように、記憶部51、変更部52および選択部53を備えている。
【0032】
記憶部51は、基準電流値や基準時間幅を記憶する手段である。この記憶部51には、相異なる複数の基準電流値ia ,ib …、および基準時間幅Ta ,Tb …を記憶可能である。これらの基準電流値ia ,ib …、および基準時間幅Ta ,Tb の少なくとも一方は、変更部52により外部から変更できるようにされている。また、これら基準電流値および基準時間幅は、選択部53によって、それらの1つが前記記憶部51から選択的に読み出され時間検出部45や周波数設定部16に入力できるようにされている。
【0033】
また、図9に示すように、時間検出部45は、可振器2の駆動電流(アナログ)をアナログ・ディジタル変換するA/D変換器41とCPU40を備えている。CPU40は、駆動電流(ディジタル)が基準電流値(しきい値)を越えている間、基準パルスが発生する時間カウンタを作動させ、そのパルス数をカウントするカウンタ手段42、およびカウントされたパルス数によって時間幅を演算する演算手段43を備えている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0034】
つぎに、第2実施形態にかかる電磁振動式の搬送装置1Aの試験運転における動作を、図10のフロー図を参照して以下に説明する。
まず、図8の加振器2の駆動電源であるインバータ13の駆動周波数fが、周波数制御部14によって初期値に設定され、この状態で加振器2が駆動される(図10のステップP1)。この駆動状態のもとで、加振器2の電磁石8に流れる駆動電流が基準電流値を越えている時間幅Tが時間検出部45により検出される(ステップP2)。
【0035】
時間検出部45によるステップP2の検出動作では、駆動電流iが、選択部53により記憶部51から選択して読み出された所定の基準電流値(ia )を越えている時間幅Tを検出する。時間幅Tの検出は、カウンタ手段42により、駆動電流(ディジタル)が基準電流値を越えている間、基準パルスが発生する時間カウンタを作動させて、そのパルス数をカウントし、演算手段43により、カウントされたパルス数によって時間幅Tを演算することによって行う。
【0036】
時間検出部45で検出された時間幅Tは、周波数設定部16で所定の基準時間幅(Ta )と比較される。このとき、検出された時間幅Tが基準時間幅Taを越えていないと(ステップP3)、周波数制御部14がインバータ13の駆動周波数fを所定値α(例えば0.1Hz)だけ歩進変更して、加振器2がさらに駆動される(ステップP4)。以下、同様にして、検出された時間幅Tが基準時間幅Ta を越えるまで、駆動周波数fを歩進変更するというステップP2〜P4の動作が繰り返される。
【0037】
検出された時間幅Tが基準時間幅Ta を越えているとき(ステップP3)、周波数設定部16が、このときの駆動周波数を実運転時の駆動周波数として設定するように周波数制御部14に指令を与える(ステップP5)。これにより、実運転時には、インバータ13の実駆動周波数は、上記した手順で設定された駆動周波数、すなわち、搬送装置1Aの固有振動数と同一または近似した駆動周波数となる。したがって、電流もしくは電圧の検出回路、演算部および大容量の記憶部を必要としない、簡単かつ低コストの構造で、効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【0038】
また、搬送装置1Aにおいて、搬送する物品Mの種類が変わったり、トラフ4を別の種類のものに置き換えたときには、搬送装置1Aの固有振動数も変わる。これに対応できるように、記憶部51には、物品Mの種類ごとおよびトラフ4の種類ごとに異なる複数の基準電流値ia ,ib …、および基準時間幅Ta ,Tb …が記憶されており、これら複数の基準電流値および基準時間幅の中から、外部からの指令に基づいて、対応する基準電流値iや基準時間幅を選択部53により読み出し、その基準電流値を時間検出部45に、基準時間幅を周波数設定部16にそれぞれ入力することで、搬送物品Mの変更等にも対応して効率の良い搬送動作を行わせることができる。このような対応は、前記組合せ計量装置30の各振動フィーダ1Aごとに行われる。
【0039】
なお、記憶部51に記憶される基準電流値および基準時間幅は、変更部52により任意の値に変更できるので、搬送する物品Mの種類等が始めに予定されていなかった新たなものに変更された場合でも、簡単に対応して効率の良い搬送動作を行わせることができ、汎用性が拡大する。
【0040】
【発明の効果】
本発明の電磁振動式の搬送装置は、駆動周波数の変化に対し検出された時間幅が基準時間幅を越えたときの駆動周波数を実駆動周波数として設定する構成であるから、搬送装置の固有振動数に近い駆動周波数で搬送装置を振動させることができ、簡単かつ低コストの構造により、効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【0041】
また、本発明の電磁振動式の搬送装置を備えた計量装置によれば、前記構成の電磁振動式の搬送装置を備え、さらに各電磁振動式の搬送装置によって搬送された物品を計量する計量部を備え、各電磁式振動の搬送装置ごとに個別に実駆動周波数が周波数設定部により設定されるので、計量装置の個々の搬送装置ごとに効率の良い搬送駆動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電磁振動式の搬送装置を示す側面図である。
【図2】同搬送装置を備えた組合せ式計量装置の機構部の概略側面図である。
【図3】同搬送装置の時間検出部の一例を示す構成図である。
【図4】同搬送装置における駆動電流の波形図である。
【図5】同搬送装置における時間幅検出部の動作説明図である。
【図6】同搬送装置の駆動周波数設定動作を示すフロー図である。
【図7】同搬送装置の時間検出部の他例を示す構成図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る電磁振動式の搬送装置を示す側面図である。
【図9】同搬送装置の時間検出部の一例を示す構成図である。
【図10】同搬送装置の駆動周波数設定動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
1…搬送装置(振動フィーダ)、2…加振器、4…トラフ(搬送部)、13…インバータ(駆動電源)、14…周波数制御部、15…時間検出部、16…周波数設定部、21…素子(フォトカプラ)、23…電圧比較器、37…計量部、M…物品。
Claims (8)
- 物品を搬送する搬送部と、
前記搬送部を振動させて物品を搬送させる電磁式加振器と、
前記加振器の駆動電源の駆動周波数を制御する制御部と、
前記駆動周波数を変化させた際に、各周波数における前記加振器の駆動電流が基準電流値を越えている時間幅を検出する時間検出部と、
前記検出された時間幅に基づいて実駆動周波数を設定する周波数設定部とを備えた電磁振動式の搬送装置。 - 請求項1において、前記時間検出部は前記駆動電流が基準電流値を越えると作動する素子を備え、前記素子の作動状態により前記時間幅を検出する電磁振動式の搬送装置。
- 請求項1において、前記時間検出部は、基準電流値に相当する電圧と前記駆動電流に相当する電圧とを比較して出力信号を出す電圧比較器を備え、前記電圧比較器の出力状態により前記時間幅を検出する電磁振動式の搬送装置。
- 請求項1において、基準電流値を記憶する記憶部と、前記駆動電流の電流値を検出する検出手段とを備え、前記時間検出部は、検出した電流値と基準電流値とに基づいて、前記時間幅を検出する電磁振動式の搬送装置。
- 請求項1から4のいずれかにおいて、前記周波数設定部は、時間幅の変化に基づいて実駆動周波数を設定する電磁振動式の搬送装置。
- 請求項1から4のいずれかにおいて、前記加振器の駆動電流が基準電流値を越えている基準時間幅を記憶する記憶部を備え、前記周波数設定部は、前記検出された各周波数における時間幅が前記基準時間幅を越えたときの駆動周波数を実駆動周波数として設定する電磁振動式の搬送装置。
- 請求項1から6のいずれかにおいて、前記時間検出部による検出は搬送装置の試験運転時に実行され、前記設定された実駆動周波数での駆動は実運転時に実行される電磁振動式の搬送装置。
- 請求項1から7のいずれかに記載の電磁振動式の搬送装置を備え、さらに各電磁振動式の搬送装置によって搬送された物品を計量する計量部を備え、各電磁振動式の搬送装置ごとに個別に実駆動周波数が前記周波数設定部により設定される計量装置。
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