JP4798108B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無段変速機へ出力が伝達されるように構成された内燃機関に対する制御を行う内燃機関の制御装置の技術分野に関する。
従来から、無段階で連続的な変速が可能な無段変速機(CVT(Continuously Variable Transmission))に関する技術が知られている。例えば、特許文献1には、運転者のアクセル操作に対する出力トルクを任意に変更可能で、且つ、最適燃費線が異なる複数の燃焼モードを切り替え可能な機関と、変速比を連続的に変化させ得る無段変速機とを組み合わせてなる制御装置が記載されている。その他にも、本発明に関連のある技術が特許文献2に記載されている。
特開平10−329587号公報 特開2005−67591号公報
しかしながら、上記した特許文献1及び2に記載された技術では、エンジン効率及び無段変速機の効率(以下、「無段変速機効率」とも呼ぶ。)の両方を考慮に入れて、最適燃費線に基づいたエンジンの制御を適切に行ってはいない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、無段変速機効率を考慮して最適燃費線を設定し、変速比に基づいて最適燃費線を適切に切り替えることが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、無段階で連続的な変速が可能な無段変速機へ出力が伝達されるように構成された内燃機関に対する制御を行う内燃機関の制御装置は、前記無段変速機における変速比ごとに設定された複数の最適燃費線の中から、運転者からの要求パワーより演算される変速比に対応する最適燃費線を選択する最適燃費線選択手段と、前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線への切り替えを行う最適燃費線切り替え手段と、を備え、前記複数の最適燃費線は、第1の最適燃費線及び第2の最適燃費線の2本からなり、前記最適燃費線選択手段は、前記変速比が「1」未満である場合には第1の最適燃費線を選択し、前記変速比が「1」以上である場合には第2の最適燃費線を選択する。
上記の内燃機関の制御装置は、無段階で連続的な変速が可能な無段変速機へ出力が伝達されるように構成された内燃機関に対する制御を行う好適に用いられる。具体的には、最適燃費線選択手段は、無段変速機における変速比ごとに設定された複数の最適燃費線の中から、運転者からの要求パワーより演算される変速比に対応する最適燃費線を選択する。このように複数の最適燃費線を設定しているのは、無段変速機の効率(無段変速機効率)により、エンジンと無段変速機との総合効率が最適となる最適燃費線が、無段変速機の変速比によって変化する傾向にあるからである。そして、最適燃費線切り替え手段は、最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線への切り替えを行う。これにより、無断変速機の変速比に応じて適切な最適燃費線に切り替えることができ、燃費を効果的に向上させることが可能となる。
具体的には、複数の最適燃費線は、第1の最適燃費線及び第2の最適燃費線の2本からなり、最適燃費線選択手段は、変速比が「1」未満である場合には第1の最適燃費線を選択し、前記変速比が「1」以上である場合には第2の最適燃費線を選択する。例えば、エンジン効率のみに基づいて定められた第1の最適燃費線、及びエンジン効率及び無段変速機効率の両方に基づいて定められた第2の最適燃費線の2本の最適燃費線を用い、この2本の間で最適燃費線の切り替えを行う。これにより、無断変速機の変速比を考慮に入れて最適燃費線を切り替えるため、燃費を向上させることができる。
本発明の他の観点では、無段階で連続的な変速が可能な無段変速機へ出力が伝達されるように構成された内燃機関に対する制御を行う内燃機関の制御装置は、前記無段変速機における変速比ごとに設定された複数の最適燃費線の中から、運転者からの要求パワーより演算される変速比に対応する最適燃費線を選択する最適燃費線選択手段と、前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線への切り替えを行う最適燃費線切り替え手段と、を備え、前記最適燃費線切り替え手段は、前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線上における現在の回転数に対応するパワーを閾値として用い、前記要求パワーが前記閾値よりも大きい場合には、前記選択された最適燃費線への切り替えを行い、前記要求パワーが前記閾値以下である場合には、前記選択された最適燃費線への切り替えを行わない。
上記の内燃機関の制御装置では、最適燃費線切り替え手段は、要求パワーが閾値以下である場合には、選択された最適燃費線への切り替えを行わない、つまり最適燃費線の切り替えを禁止する。これにより、最適燃費線の切り替えに起因するドライバビリティーの悪化を防止しつつ、最適燃費線の切り替えを適切に実行することができる。
本発明の他の観点では、無段階で連続的な変速が可能な無段変速機へ出力が伝達されるように構成された内燃機関に対する制御を行う内燃機関の制御装置は、前記無段変速機における変速比ごとに設定された複数の最適燃費線の中から、運転者からの要求パワーより演算される変速比に対応する最適燃費線を選択する最適燃費線選択手段と、前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線への切り替えを行う最適燃費線切り替え手段と、を備え、前記最適燃費線切り替え手段は、前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線上における現在の回転数に対応するパワーを閾値として用い、前記要求パワーが前記閾値よりも大きい場合には、第1の変速速度で、前記選択された最適燃費線への切り替えを行い、前記要求パワーが前記閾値以下である場合には、前記第1の変速速度よりも遅い第2の変速速度で、前記選択された最適燃費線への切り替えを行う。
上記の内燃機関の制御装置では、最適燃費線切り替え手段は、要求パワーが閾値以下である場合、運転者が感知できない程度のゆっくりとした変速速度(第2の変速速度)で、最適燃費線の切り替えを行う。これにより、運転者に与える違和感を抑制しつつ最適燃費線を適切に切り替えることができると共に、エンジンと無段変速機との総合効率が最適となる最適燃費線へ効果的に切り替えることにより、燃費を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された車両20の概略構成を示すブロック図である。
車両20は、主に、エンジン(内燃機関)1と、無段変速機(CVT)2と、ディファレンシャル3と、車軸4a、4bと、車輪5a、5bと、ECU(Engine Control Unit)10と、アクセル開度センサ11と、車速センサ12と、を備える。
エンジン1は、燃焼室において吸気と燃料との混合気を燃焼させることによって、車両20における走行用動力を発生する装置である。無段変速機2は、無段階で連続的な変速が可能な機構であり、エンジン1の出力が伝達されるように構成されている。例えば、無段変速機2は、二個のプーリを備え、当該プーリ各々において無端状のベルトを巻回するためのV溝の溝幅を可変とすることにより変速比を連続変化させる。ディファレンシャル3は、無段変速機2の出力回転軸に接続され、車輪5a、5b相互間の回転差を吸収可能に構成されていると共に、無段変速機2の出力回転軸の回転速度を減速可能に構成されている。車軸4a、4bは、車輪5a、5bに連結された回転軸であり、ディファレンシャル3に連結される構成となっている。したがって、車両20において、エンジン1から発せられる動力は、図示しないクランクシャフト、無段変速機2、ディファレンシャル3及び車軸4a、4bを介して車輪5a、5bに伝達される。
アクセル開度センサ11は、運転者によるアクセル操作に対応するアクセル開度を検出するセンサである。車速センサ12は、車両20の速度(車速)を検出するセンサである。
ECU10は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備えて構成される。ECU10は、主に、アクセル開度センサ11が検出したアクセル開度及び車速センサ12が検出した車速に基づいて、エンジン1及び無断変速機2に対する制御を行う。本実施形態では、ECU10は、無断変速機2の変速比などに基づいて最適燃費線を選択する処理や、選択された最適燃費線へ切り替える処理を実行する。このように、ECU10は、本発明における内燃機関の制御装置に相当する。具体的には、ECU10は、最適燃費線選択手段及び最適燃費線切り替え手段として動作する。
[第1実施形態]
次に、ECU10が行う第1実施形態に係る制御方法について説明する。
第1実施形態では、ECU10は、無段変速機2における変速比ごとに複数の最適燃費線を予め設定し、運転者からの要求パワーより演算される変速比に対応する最適燃費線へ切り替えを行う。こうするのは、無段変速機2の効率(無段変速機効率)により、エンジン1と無段変速機2との総合効率が最適となる最適燃費線が、無段変速機2の変速比によって変化する傾向にあるからである。つまり、エンジン効率に対して無段変速機効率を加味すると、総合効率が最適となる最適燃費線が変速比によって変化する傾向にあるからである。したがって、第1実施形態では、変速比ごとに複数の最適燃費線を予め設定している。なお、本明細書では、最適燃費線とは、燃費が最適となるエンジン回転数とエンジントルクとの関係をマップ(エンジンマップ)上に示したものを意味するものとする。
図2は、変速比ごとの複数の最適燃費線の具体例を示した図である。図2は、横軸にエンジン回転数を示し、縦軸にエンジントルクを示している。前述したようにエンジン1と無段変速機2との総合効率を考慮すると、図2に示すように、総合効率が最適となる最適燃費線は、変速比γごとに複数設定される。
図3は、第1実施形態における燃料消費量の計算方法の流れを示す図である。なお、燃料消費量の計算は、ECU10によって実行される。
まず、ECU10は、アクセル開度センサ11からアクセル開度Papを取得すると共に、車速センサ12から車速Vを取得する。そして、ECU10は、アクセル開度Pap及び車速Vから車両20における要求駆動力Fを計算すると共に、車速Vから車両20のアウトプット回転数N(車輪5a、5bの回転に相当する)を計算する。次に、ECU10は、要求駆動力Fから車両20のアウトプットトルクTを計算すると共に、アウトプットトルクT及びアウトプット回転数Nから車両20のアウトプットパワーPを計算する。
次に、ECU10は、図3中の破線領域A1で示すように、エンジン1のパワーP、エンジン回転数N、エンジントルクTなどを求める。具体的には、ECU10は、アウトプット回転数N及び無段変速機2の変速比γなどからエンジン回転数Nを求めると共に、パワーP及びエンジン回転数NからエンジントルクTを求める。この場合、ECU10は、エンジントルクT、エンジン回転数N、及び変速比γからミッションの損失トルクTlossを求めると共に、アウトプットパワーP及びミッションの損失トルクTlossからパワーPを求める。つまり、ECU10は、変速比γなどによって変化するミッションの損失トルクTlossに基づいて、パワーPやエンジントルクTなどをフィードバック演算する。そして、ECU10は、エンジン回転数N及びエンジントルクTに基づいて、燃料消費量を求める。これにより、エンジン1と無段変速機2との総合効率が最適となる燃料消費量を求めることができる。つまり、エンジン効率及び無段変速機効率の総合効率が最適となる最適燃費線に基づいた燃料消費量を得ることができる。
以上の第1実施形態によれば、無断変速機2の変速比に応じて適切な最適燃費線に切り替えることができ、燃費(燃料消費量)を効果的に向上させることが可能となる。
[第2実施形態]
次に、ECU10が行う第2実施形態に係る制御方法について説明する。
第2実施形態でも、前述した第1実施形態と同様に、予め設定された複数の最適燃費線を用いて、変速比に応じて最適燃費線の切り替えを行う。しかしながら、第2実施形態では、複数の最適燃費線として2本の最適燃費線を用い、変速比によって2本の最適燃費線を切り替える点で、第1実施形態と異なる。具体的には、第2実施形態では、ECU10は、エンジン効率のみに基づいて定められた第1の最適燃費線、及びエンジン効率及び無段変速機効率の両方に基づいて定められた第2の最適燃費線の2本の最適燃費線を用い、この2本の間で最適燃費線の切り替えを行う。より具体的には、ECU10は、変速比が1以上である場合には第2の最適燃費線を選択し、変速比が1未満である場合には第1の最適燃費線を選択する。
図4は、第2実施形態に係る最適燃費線の切り替え方法を説明するための図である。図4(a)は、エンジントルク(横軸)と無段変速機効率(縦軸)との関係を示しており、図4(b)は、変速比(横軸)と無段変速機効率(縦軸)との関係を示している。図4(a)より、エンジントルクが大きくなると無段変速機効率も大きくなる(無段変速機効率が良くなる)ことがわかる。更に、図4(b)より、変速比が概ね1である場合に最も無段変速機効率が大きくなり(無段変速機効率が良くなり)、変速比が1から離れるに従って、無段変速機効率が小さくなる(無段変速機効率が悪くなる)ことがわかる。
図4によれば、変速比が1以上である場合には、エンジン1の出力パワーが一定のとき、変速比が小さくなるほど無段変速機効率が大きくなり、エンジントルクが大きくなると無段変速機効率が大きくなることがわかる。したがって、変速比が1以上である場合には、相乗効果により、無段変速機2の無段変速機効率の向上代が大きいと言える。つまり、総合効率が向上する傾向にあると言える。よって、変速比が1以上である場合には、エンジン効率のみに基づいて定められた最適燃費線から離れた位置に、燃費が最小となる点が存在するものと考えられる。以上より、第2実施形態では、変速比が1以上である場合には、エンジン効率のみに基づいて定められた第1の最適燃費線を用いずに、エンジン効率及び無段変速機効率の両方に基づいて定められた第2の最適燃費線を用いる。
これに対して、変速比が1未満である場合には、エンジン1の出力パワーが一定のとき、変速比が大きくなるほど無段変速機効率が大きくなるが、エンジントルクが小さくなると無段変速機効率が小さくなる。また、変速比が1未満である場合には、エンジン1の出力パワーが一定のとき、変速比が小さくなるほど無段変速機効率が小さくなるが、エンジントルクが大きくなると無段変速機効率が大きくなる。したがって、変速比が1未満である場合には、総合効率向上の効果が打ち消し合うことによって、無段変速機2の無段変速機効率の向上代が小さいと言える。よって、この場合には、燃費が最小となる点は、エンジン効率のみに基づいて定められた最適燃費線上に概ね位置するものと考えられる。以上より、第2実施形態では、変速比が1未満である場合には、エンジン効率及び無段変速機効率の両方に基づいて定められた第2の最適燃費線を用いずに、エンジン効率のみに基づいて定められた第1の最適燃費線を用いる。
図5は、第1の最適燃費線及び第2の最適燃費線の具体例を示す図である。図5は、横軸にエンジン回転数を示し、縦軸にエンジントルクを示している。この場合、第1の最適燃費線は符号C1で示し、第2の最適燃費線は符号C2で示している。
以上の第2実施形態によっても、無断変速機2の変速比を考慮に入れて最適燃費線を切り替えるため、燃費を向上させることができる。
なお、上記では2本の最適燃費線のみを用いる実施形態を示したが、これに限定はされない。他の例では、エンジン効率のみに基づいて定められた第1の最適燃費線を用いると共に、エンジン効率及び無段変速機効率の両方を考慮に入れて、変速比に応じて設定された複数(2本以上)の最適燃費線を用いることができる。この場合には、ECU10は、変速比が1未満である場合には第1の最適燃費線を選択し、変速比が1以上である場合には、複数の最適燃費線の中から変速比に応じた最適燃費線を選択することができる。
[第3実施形態]
次に、ECU10が行う第3実施形態に係る制御方法について説明する。
第3実施形態は、最適燃費線の切り替え方法に関するものである点で、前述した第1及び第2実施形態と異なる。具体的には、第3実施形態では、ECU10は、前述した第1及び第2実施形態のいずれかの方法によって選択された最適燃費線へ切り替える際に、所定の処理を実行する。詳しくは、ECU10は、運転者からの要求パワーなどに基づいて最適燃費線の切り替えを行うか否かを決定する。
より詳しくは、ECU10は、切り替えを行うべき最適燃費線上における現在のエンジン回転数に対応するパワーを閾値(以下、「パワー閾値」と呼ぶ。)として用いて、要求パワーがパワー閾値よりも大きい場合には最適燃費線の切り替えを行い、要求パワーがパワー閾値以下である場合には最適燃費線の切り替えを行わない。つまり、要求パワーがパワー閾値以下である場合には、最適燃費線の切り替えを禁止する。こうするのは、2本の最適燃費線を切り替える変速比の閾値付近においては運転者のわずかなアクセル操作で閾値をまたぐことが頻繁に発生し得るが、これにより最適燃費線の切り替えが頻繁に発生して回転数変動が生じて、ドライバビリティーが悪化してしまうことを防止するためである。
図6は、第3実施形態に係る最適燃費線の切り替え方法を説明するための図である。図6においては、横方向にエンジン回転数を示し、縦方向にエンジントルクを示すものとする。また、図6は、ダウンシフト時(つまりダウンシフト要求が有った場合)における状況を示している。
図6(a)は、最適燃費線を切り替える場合を説明するための図である。現在の状況においては、走行パワーはパワー71であり、最適燃費線61を用いているものとする。つまり、エンジン1の運転点は、最適燃費線61上の符号C1で示す点に位置する。この際に、運転者から要求パワー72に相当する要求があったものとする。ここで、現在のエンジン回転数と、切り替えを行うべき最適燃費線62(前述した第1及び第2実施形態のいずれかの方法によって選択された最適燃費線)との交点D1より、パワー閾値73が得られる。この場合には、要求パワー72はパワー閾値73よりも大きいと言える。したがって、ECU10は、図6(a)中の白抜き矢印で示すように、速やかに最適燃費線の切り替えを行う。これにより、エンジン1の運転点は、最適燃費線62上の符号C2で示す点に移動する。具体的には、ECU10は、所定の変速速度で、最適燃費線61から最適燃費線62への切り替えを行う。なお、以下では、このような切り替えを「第1の最適燃費線切り替え制御」と呼び、第1の最適燃費線切り替え制御の実行時における変速速度を「第1の変速速度」と呼ぶ。
図6(b)は、最適燃費線を切り替えない場合を説明するための図である。現在の状況においては、走行パワーはパワー74であり、最適燃費線63を用いているものとする。つまり、最適燃費線63上の符号C2で示す点に位置する。この際に、運転者から要求パワー75に相当する要求があったものとする。ここで、現在のエンジン回転数と、切り替えを行うべき最適燃費線64(前述した第1及び第2実施形態のいずれかの方法によって選択された最適燃費線)との交点D2より、パワー閾値76が得られる。この場合には、要求パワー75はパワー閾値76以下であると言える。したがって、ECU10は、最適燃費線の切り替えを行わない。つまり、ECU10は、最適燃費線の切り替えに起因するドライバビリティーの悪化を防止するため、最適燃費線の切り替えを禁止する。これにより、図6(b)中の白抜き矢印で示すように、最適燃費線63上でエンジン1の運転状態が変化し、エンジン1の運転点は、最適燃費線63上の符号C4で示す点に移動する。
図7は、第3実施形態に係る最適燃費線の切り替え処理を示すフローチャートである。この処理は、ECU10によって繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、ECU10は、アクセル開度センサ11からアクセル開度を取得する。そして、処理はステップS102に進む。ステップS102では、ECU10は、ステップS101で取得されたアクセル開度から、運転者の要求パワーを算出する。そして、処理はステップS103に進む。
ステップS103では、ECU10は、切り替えを行うべき最適燃費線上における現在のエンジン回転数に対応するパワー閾値を求める。つまり、ECU10は、現在のエンジン回転数と、切り替えを行うべき最適燃費線(前述した第1及び第2実施形態のいずれかの方法によって選択された最適燃費線)との交点から、パワー閾値を求める。そして、処理はステップS104に進む。
ステップS104では、ECU10は、ダウンシフト要求が有るか否かを判定する。ダウンシフト要求が有る場合(ステップS104;Yes)、処理はステップS105に進む。ダウンシフト要求が無い場合(ステップS104;No)、処理はステップS107に進む。この場合には、ECU10は、最適燃費線の切り替えを行わない(ステップS107)。そして、処理は当該フローを抜ける。
ステップS105では、ECU10は、ステップS102で得られた要求パワーが、ステップS103で得られたパワー閾値よりも大きいか否かを判定する。ここでは、ECU10は、最適燃費線を切り替えても良い状態にあるか否かを判定している。要求パワーがパワー閾値よりも大きい場合(ステップS105;Yes)、処理はステップS106に進む。この場合には、最適燃費線を切り替えても良い状態にあると言える。つまり、最適燃費線の切り替えに起因するドライバビリティーの悪化などがほとんど生じないものと考えられる。したがって、ステップS106では、ECU10は、速やかに最適燃費線の切り替えを行う。具体的には、ECU10は、前述した第1の最適燃費線切り替え制御を実行する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
これに対して、要求パワーがパワー閾値以下である場合(ステップS105;No)、処理はステップS107に進む。この場合には、最適燃費線を切り替えるべきではないと言える。つまり、最適燃費線の切り替えに起因するドライバビリティーの悪化などが生じるか可能性が高いものと考えられる。したがって、ステップS107では、ECU10は、最適燃費線の切り替えを行わない、言い換えると現在の最適燃費線を用いる。つまり、ECU10は、ドライバビリティーの悪化を防止するため、最適燃費線の切り替えを禁止する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
なお、上記では、図6及び図7を用いて、ダウンシフト時における最適燃費線の切り替え方法について説明したが、アップシフト時においても同様の方法によって最適燃費線を切り替えることができる。
以上の第3実施形態によれば、最適燃費線の切り替えに起因するドライバビリティーの悪化を防止しつつ、最適燃費線の切り替えを適切に実行することができる。
[第4実施形態]
次に、ECU10が行う第4実施形態に係る制御方法について説明する。
第4実施形態においても、ECU10は、前述した第1及び第2実施形態のいずれかの方法によって選択された最適燃費線へ切り替える際に所定の処理を実行する点で、前述した第3実施形態と同様である。しかしながら、前述した第3実施形態では、要求パワーがパワー閾値以下である場合には最適燃費線の切り替えを行わなかったのに対して、第4実施形態では、要求パワーがパワー閾値以下である場合にも最適燃費線の切り替えを行う点で異なる。なお、第4実施形態でも、要求パワーがパワー閾値よりも大きい場合には、第3実施形態と同様に最適燃費線の切り替えを行う(つまり第1の最適燃費線切り替え制御を実行する)。
具体的には、第4実施形態では、ECU10は、要求パワーがパワー閾値以下である場合、運転者が感知できない程度のゆっくりとした変速速度で、最適燃費線の切り替えを行う。即ち、ECU10は、要求パワーがパワー閾値以下である場合、前述した第1の変速速度よりもかない遅い第2の変速速度で、最適燃費線の切り替えを行う(以下では、このような切り替えを「第2の最適燃費線切り替え制御」と呼ぶ)。こうすることにより、運転者からの要求パワーの変化が小さくパワー閾値を超えない場合にも、運転者に与える違和感を抑制しつつ、適切に最適燃費線を切り替えることができる。
図8は、上記した第2の最適燃費線切り替え制御を説明するための図である。図8においては、横方向にエンジン回転数を示し、縦方向にエンジントルクを示すものとする。また、図8は、ダウンシフト時(つまりダウンシフト要求が有った場合)における状況を示している。
現在の状況においては、走行パワーはパワー77であり、最適燃費線65を用いているものとする。つまり、エンジン1の運転点は、最適燃費線65上の符号C5で示す点に位置する。この際に、運転者から要求パワー78に相当する要求があったものとする。ここで、現在のエンジン回転数と、切り替えを行うべき最適燃費線66(前述した第1及び第2実施形態のいずれかの方法によって選択された最適燃費線)との交点D3より、パワー閾値79が得られる。この場合には、要求パワー78はパワー閾値79以下であると言える。したがって、ECU10は、第2の最適燃費線切り替え制御を実行する。具体的には、ECU10は、運転者が感知できない程度のゆっくりとした変速速度(第2の変速速度)で、最適燃費線の切り替えを行う。これにより、図8中の白抜き矢印で示すように、エンジン1の運転点は、最適燃費線66上の符号C6で示す点に移動する。この場合、エンジン回転数は若干減少することとなる。
図9は、第2の最適燃費線切り替え制御時におけるエンジン回転数などの変化を示す図である。図9では、横方向に時間を示している。また、グラフ81はエンジン1のパワー(走行パワー)を示し、グラフ82はエンジン回転数を示し、グラフ83はエンジントルクを示し、グラフ84は車速を示している。
この場合、時刻t11でダウンシフト要求があったものとする。よって、ECU10は、時刻t11において、最適燃費線の切り替えを開始する。この場合には、要求パワーがパワー閾値以下であるため、ECU10は、第2の最適燃費線切り替え制御時を実行する。具体的には、ECU10は、運転者が感知できない程度のゆっくりとした変速速度(第2の変速速度)で、最適燃費線の切り替えを行う。例えば、ECU10は、エンジン回転数が「−200(rpm/sec)」程度で変化するように変速を行う。このように最適燃費線を切り替えることにより、図9中の白抜き矢印で示すように、エンジン回転数がゆっくり減少すると共に、エンジントルクがゆっくり上昇する。そして、時刻t12において、エンジン1のパワーが要求パワーに達する。この後、時刻t13において、エンジン1のパワーがパワー閾値に達する。
図10は、第4実施形態に係る最適燃費線の切り替え処理を示すフローチャートである。この処理は、ECU10によって繰り返し実行される。
ステップS201〜S207の処理は、前述したステップS101〜S107の処理(図7参照)と同様であるため、その説明を省略する。ここでは、ステップS208の処理のみ説明する。
要求パワーがパワー閾値以下である場合(ステップS205;No)、処理はステップS208に進む。ステップS208では、ECU10は、第2の最適燃費線切り替え制御を実行する。つまり、ECU10は、要求パワーがパワー閾値以下であるので、最適燃費線の切り替え時に運転者に与える違和感を抑制するために、第2の最適燃費線切り替え制御を実行する。具体的には、ECU10は、運転者が感知できない程度のゆっくりとした変速速度(第2の変速速度)で、最適燃費線の切り替えを行う。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
なお、上記では、図8乃至図10を用いて、ダウンシフト時における最適燃費線の切り替え方法について説明したが、アップシフト時においても同様の方法によって最適燃費線を切り替えることができる。
以上の第4実施形態によれば、運転者に与える違和感を抑制しつつ最適燃費線を適切に切り替えることができると共に、エンジン1と無段変速機2との総合効率が最適となる最適燃費線へ効果的に切り替えることにより、燃費を向上させることができる。
本実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用された車両の概略構成を示すブロック図である。 変速比ごとの複数の最適燃費線の具体例を示した図である。 第1実施形態における燃料消費量の計算方法の流れを示す図である。 第2実施形態に係る最適燃費線の切り替え方法を説明するための図である。 第1の最適燃費線及び第2の最適燃費線の具体例を示す図である。 第3実施形態に係る最適燃費線の切り替え方法を説明するための図である。 第3実施形態に係る最適燃費線の切り替え処理を示すフローチャートである。 第2の最適燃費線切り替え制御を説明するための図である。 第2の最適燃費線切り替え制御時におけるエンジン回転数などの変化を示す図である。 第4実施形態に係る最適燃費線の切り替え処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 無段変速機(CVT)
3 ディファレンシャル
5a、5b 車輪
10 ECU
11 アクセル開度センサ
12 車速センサ
20 車両

Claims (3)

  1. 無段階で連続的な変速が可能な無段変速機へ出力が伝達されるように構成された内燃機関に対する制御を行う内燃機関の制御装置であって、
    前記無段変速機における変速比ごとに設定された複数の最適燃費線の中から、運転者からの要求パワーより演算される変速比に対応する最適燃費線を選択する最適燃費線選択手段と、
    前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線への切り替えを行う最適燃費線切り替え手段と、を備え、
    前記複数の最適燃費線は、第1の最適燃費線及び第2の最適燃費線の2本からなり、
    前記最適燃費線選択手段は、前記変速比が「1」未満である場合には第1の最適燃費線を選択し、前記変速比が「1」以上である場合には第2の最適燃費線を選択することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 無段階で連続的な変速が可能な無段変速機へ出力が伝達されるように構成された内燃機関に対する制御を行う内燃機関の制御装置であって、
    前記無段変速機における変速比ごとに設定された複数の最適燃費線の中から、運転者からの要求パワーより演算される変速比に対応する最適燃費線を選択する最適燃費線選択手段と、
    前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線への切り替えを行う最適燃費線切り替え手段と、を備え、
    前記最適燃費線切り替え手段は、前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線上における現在の回転数に対応するパワーを閾値として用い、
    前記要求パワーが前記閾値よりも大きい場合には、前記選択された最適燃費線への切り替えを行い、
    前記要求パワーが前記閾値以下である場合には、前記選択された最適燃費線への切り替えを行わないことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 無段階で連続的な変速が可能な無段変速機へ出力が伝達されるように構成された内燃機関に対する制御を行う内燃機関の制御装置であって、
    前記無段変速機における変速比ごとに設定された複数の最適燃費線の中から、運転者からの要求パワーより演算される変速比に対応する最適燃費線を選択する最適燃費線選択手段と、
    前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線への切り替えを行う最適燃費線切り替え手段と、を備え、
    前記最適燃費線切り替え手段は、前記最適燃費線選択手段によって選択された最適燃費線上における現在の回転数に対応するパワーを閾値として用い、
    前記要求パワーが前記閾値よりも大きい場合には、第1の変速速度で、前記選択された最適燃費線への切り替えを行い、
    前記要求パワーが前記閾値以下である場合には、前記第1の変速速度よりも遅い第2の変速速度で、前記選択された最適燃費線への切り替えを行うことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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