JP2011027200A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両減速中の燃料カット期間におけるエアコンの冷房能力の向上と燃費悪化の抑制とを両立させる。
【解決手段】車両には、エンジン10の回転により駆動するエアコン用コンプレッサ28と、エンジン10の出力軸15と車両の出力軸としての車軸22との変速比を連続的に変更する無段変速機17とが設けられている。エンジン10の運転等に関する各種制御を実施するエンジンECU40は、車両減速中の燃料供給の停止期間において、エアコンに対する要求負荷を検出し、その検出した要求負荷が大きいほど、エンジン10の回転速度が高くなる側に変速比を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の制御装置に関するものである。
従来、変速比を連続的に変速可能な無段変速機(CVT)を搭載した車両が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1には、エンジンブレーキを用いる制動時において、エアコン等といったエンジンの駆動力に対し負荷となる要因(負荷要因)がある場合には、その負荷要因がない場合に比べ、無段変速機の変速比を、エンジン回転速度が所定量下がった変速比、すなわちシフトアップ側の変速比で制御することが開示されている。これにより、エンジンブレーキの作動時においてエアコン等の負荷要因が働いた場合に、エンジン回転速度が必要以上に高くなるのを抑制し、燃料の節約やエンジン音の抑制を図るようにしている。
また、車両において、エンジンの出力軸にベルト等を介して連結されたエアコン用コンプレッサの駆動を制御することにより、車室内の空調を行う車両用空調システムが知られている(例えば特許文献2参照)。コンプレッサとして、例えば1回転あたりの冷媒吐出容量が一定の固定容量型が採用されている場合、エンジンの回転によりコンプレッサが回転駆動されることで、都度のエンジン回転速度に応じた量のエアコン冷媒がコンプレッサから吐出される。これにより、その吐出量に応じた冷房能力が発揮される。
特開昭62−55233号公報 特開2009−6920号公報
上記特許文献1では、車両制動時にエアコン負荷が発生した場合に、エンジン回転速度の過上昇を抑制することで燃料の節約やエンジン音の抑制を図ることについては考慮されているものの、冷房能力については考慮されていない。すなわち、空調システムの冷房能力はコンプレッサの回転速度に応じて定められ、更にコンプレッサ回転速度はエンジン回転速度に基づいて定められる。そのため、エアコン負荷の発生に伴い、エンジン回転速度が低くなる側に(シフトアップ側に)変速比を変更すると、コンプレッサ回転速度が低下し、その結果、冷房能力が低下してしまう。かかる場合、エアコンにおいて、ドライバ等の要求に見合う冷房能力を発揮できないおそれがある。特に、コンプレッサが固定容量型の場合には、エンジン回転速度の低下時ではその吐出容量を増大できないため、上記問題がより懸念される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、車両減速中の燃料供給の停止期間においてエアコンの冷房能力の向上と燃費悪化の抑制とを両立させることができる車両の制御装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
本発明は、エンジンの回転により駆動するエアコン用のコンプレッサと、前記エンジンの出力軸と車両の出力軸との変速比を連続的に変更する無段変速機とを備える車両に適用される車両の制御装置に関するものである。そして、請求項1に記載の発明は、前記エアコンに対する要求負荷を検出するエアコン負荷検出手段と、車両減速中の燃料供給の停止期間において、前記エアコン負荷検出手段により検出した要求負荷が大きいほど、前記エンジンの回転速度が高くなる側に前記変速比を制御する変速比制御手段と、を備えることを特徴とする。
要するに、エアコン用コンプレッサがエンジンの回転により駆動される構成では、車両減速中の燃料供給停止(燃料カット)期間において、エアコンに対する要求負荷が大きい場合や、その要求負荷が増大した場合に、エンジン回転速度が低くコンプレッサを十分に駆動できないことに起因して、そのエアコン要求に見合う冷房能力を発揮できないことが考えられる。その点、本発明では、車両減速中の燃料カット期間において、エアコンに対する要求負荷が大きいほど、エンジン回転速度が高くなるように、変速比をシフトダウン側に制御する。すなわち、入力側プーリのベルト巻き付け半径を小さく、出力側プーリのベルト巻き付け半径を大きくして入力側の回転速度を上昇させる。これにより、エアコン要求負荷に応じてコンプレッサ回転速度を調整することができ、その結果、エアコン要求に見合う冷房能力を発揮させることができる。また、エアコンに対する要求負荷が小さいほど、エンジン回転速度が低くなるように、変速比をシフトアップ側に制御することにより、エアコン要求に見合う冷房能力を確保しつつ、エンジン回転速度が必要以上に高くなるのを抑制して燃費悪化を抑制することができる。したがって、本発明によれば、エアコンの冷房能力の向上と燃費悪化の抑制とを両立させることができる。
ここで、エアコンに対する要求負荷は、例えば車室内の温度や外気温、ドライバの要求温度、日射の程度等に基づき定められる。
車両減速時の燃料カット中に、シフトダウン側への変速比制御を行った場合、エンジン回転速度の上昇に伴い、エンジンブレーキによる制動力が増大することが考えられる。この場合、車両の減速感が大きくなり、ドライバに違和感を与えたり、燃料カット期間が短縮されて燃費が悪化したりするおそれがある。
その点に鑑み、請求項2に記載の発明では、前記エンジンには、該エンジンの吸気通路又は排気通路を開閉する開閉弁が設けられ、前記変速比制御手段による変速比制御に際し、前記開閉弁の開度を制御する開閉制御手段を備える。この構成によれば、車両減速時の燃料カット中では、シフトダウン側への変速比制御とともに上記開閉弁の開度制御を実施することにより、エンジンの吸排気抵抗を調節することができ、ひいてはエンジンのポンプロスを調節することができる。これにより、変速比をシフトダウン側へ変更した場合において、エンジンブレーキによる制動力を増加又は減少させることができ、過剰な車両減速を抑制することができる。したがって、本発明によれば、エアコン要求を満たしつつ、車両の減速感の適正化を図ることができる。
開閉弁の開度制御を実施する構成において具体的には、請求項3に記載の発明のように、車速又は車速に関するパラメータを検出する車速検出手段を備え、前記開閉制御手段が、前記車速検出手段により検出した車速又は車速に関するパラメータに基づいて前記開閉弁の開度を制御する。こうすれば、車速の変化に応じてエンジンのポンプロスを調節することができ、車両の減速感の適正化を図る上で好適である。
より具体的には、請求項4に記載の発明のように、前記車速検出手段が、前記パラメータとして前記車両の減速度を検出する手段を含み、前記開閉制御手段が、前記減速度に基づいて前記開閉弁の開度を制御する。こうすれば、車両の減速度に応じてエンジンのポンプロスを調節することができる。したがって、車両の減速度の急変を好適に抑制することができる。このとき、車両の減速度の変化が大きいほど、開閉弁の開度を大きくするとよい。
上記請求項1乃至4に記載の発明は、請求項5に記載の発明のように、前記コンプレッサを固定容量型とすることで、エアコン要求負荷に応じてコンプレッサを駆動するといった効果を好適に得ることができる。すなわち、固定容量型のコンプレッサは、安価である反面、エンジン1回転あたりの吐出容量を変更することができない。そのため、コンプレッサからの冷媒吐出量を増大させてエアコンの冷房能力を向上させるには、エンジン回転速度を変更する必要がある。その点、本発明では、固定容量型のコンプレッサを備える構成において、エアコンに対する要求負荷が大きいほど、エンジン回転速度が高くなる側に変速比を制御することにより、エアコン要求負荷に応じてコンプレッサの吐出能力を変更することができる。その結果、エアコン要求に見合う冷房能力を発揮することができる。また、エアコンに対する要求負荷が小さいほど、エンジン回転速度が低くなる側に変速比を制御することにより、エアコン要求に見合う冷房能力を確保しつつ、エンジン回転速度が必要以上に高くなるのを抑制し、燃費悪化を抑制することができる。
車両制御システムの全体概略を示す構成図。 変速比制御及びスロットル開度制御に関する処理の処理手順を示すフローチャート。 エアコン情報とエアコン要求負荷との関係を表すマップの一例を示す図。 エアコン要求負荷とコンプレッサ回転速度との関係の一例を示す図。 コンプレッサ回転速度と変速比との関係を表すマップの一例を示す図。 車速と変速比との関係を表すマップの一例を示す図。 変速比制御及びスロットル開度制御の具体的な態様を示すタイムチャート。
以下、本発明を具体化した実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、例えばエンジンと無段変速機(CVT)とを搭載した車両に具体化しており、その車両制御システムを図1に示す。
図1において、エンジン10は例えば多気筒ガソリンエンジンであり、図示しないインジェクタや点火装置(イグナイタ等)等を備えている。また、エンジン10の吸気通路11には、DCモータ等のスロットルアクチュエータ12によって開度調節されるスロットルバルブ13が設けられている。スロットルバルブ13の開度(スロットル開度)は、スロットルアクチュエータ12に内蔵されたスロットル開度センサ14により検出される。スロットルバルブ13を通過した空気は燃料と混合され、その混合気がエンジン10の燃焼室で燃焼に供される。これにより、エンジン10のピストン(図示略)が往復動してエンジン10の出力軸(クランク軸)15が回転される。
クランク軸15には、トルクコンバータ16を介して無段変速機17が接続されている。無段変速機17は、例えばベルト式のオートマチックトランスミッションであり、都度の車両運転状態に応じた変速比により、トランスミッション入力軸18の回転がトランスミッション出力軸19の回転に変換される。具体的には、無段変速機17は、溝幅を変更可能な入力側プーリ及び出力側プーリと、入力側プーリと出力側プーリとの間に掛け渡されたベルトとを備えている。この無段変速機17では、両プーリの溝幅が油圧回路等によって制御されることで、ベルトの巻き掛け半径が連続的に変化され、これにより変速比が連続的に変更される。すなわち、入力側プーリのベルト巻き付け半径が小さく、出力側プーリのベルト巻き付け半径が大きくされることで、変速比がシフトダウン側に変更される。これにより、トランスミッション入力軸18の回転速度が上昇する。また逆に、入力側プーリのベルト巻き付け半径が大きく、出力側プーリのベルト巻き付け半径が小さくされることで、変速比がシフトアップ側に変更される。これにより、トランスミッション入力軸18の回転速度が降下する。
なお、無段変速機17は、ベルトとプーリとを備えるベルト式に限らず、例えばローラとディスクとを備えるトロイダル式であってもよい。
トランスミッション出力軸19には、ディファレンシャルギア21や、車両の出力軸としての車軸22等を介して車輪(駆動輪)23が接続されている。また、車輪23には、図示しない油圧回路等により駆動されることで各車輪23に対して制動力を付与するブレーキアクチュエータ24が設けられている。
さらに、クランク軸15には、エンジン側プーリ25とコンプレッサ側プーリ26との間に掛け渡されたベルト27を介してエアコン用コンプレッサ28が連結されている。エンジン10が回転すると、その回転動力がベルト27を通じてコンプレッサ28に伝達され、コンプレッサ28が回転駆動される。これにより、コンプレッサ28を含んで構成される空調装置としてのエアコンディショナ(エアコン)による車室内の空調が行われる。コンプレッサ28について本実施形態では、安価であること等を理由に、エンジン1回転当たりのエアコン冷媒吐出量が固定値である固定容量型が採用されている。そのため、コンプレッサ28の吐出能力は、都度のエンジン回転速度によって定まる。すなわち、エンジン回転速度が高いほど、コンプレッサ回転速度が高くなり、コンプレッサ28からの冷媒吐出量が増大する。そのため、エンジン回転速度が高いほど、エアコンの冷房能力が高まることとなる。
エンジン10からコンプレッサ28への動力伝達/動力遮断は、電磁クラッチ29によって切替可能に構成されている。つまり、電磁クラッチ29の接続/解放が制御されることにより、コンプレッサ28の稼動/非稼動が切り替えられる。
エンジンECU40及びCVT用ECU50は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン10や車両の運転に関する各種制御を実施する。
具体的には、エンジンECU40は、本システムに設けられている各種センサの検出結果等に基づいて、スロットルバルブ13による吸入空気量制御(スロットル開度制御)や、インジェクタによる燃料噴射量制御、点火装置による点火制御などの各種エンジン制御や、ブレーキアクチュエータ24による制動制御等を実施する。センサ類について詳しくは、エンジンECU40には、エンジン10の所定クランク角毎に矩形状のクランク角信号を出力するクランク角センサ31や、アクセル操作量を検出するアクセルセンサ32、ブレーキ操作量を検出するブレーキセンサ33、車速を検出する車速センサ34、スロットル開度センサ14等が接続されており、これら各センサの検出信号がエンジンECU40に逐次入力される。
また、エンジンECU40は、アクセルセンサ32や車速センサ34等の各種検出信号に基づき、エンジンブレーキ有効時であると判定される場合、具体的には、車速が所定の高速度領域の場合にアクセルオフされたときに、インジェクタからの燃料噴射を停止して、燃料カットを開始する。これにより、エンジン10の吸排気抵抗等によって各車輪23に対し制動力が作用し、車両が減速される。
その他、エンジンECU40には、エアコンに関する各種信号、具体的には、エアコンスイッチ35のオン/オフ信号や、ドライバが車室内温度の要求値(要求温度)を設定するための室温設定スイッチ36からの制御信号、車室内温度を検出する室温センサ37や外気温度を検出する外気温センサ38からの検出信号等が逐次入力される。エンジンECU40は、これら入力した各種制御信号等に基づき電磁クラッチ29の断続を切り替えることで、コンプレッサ28の稼動/非稼動を制御する。
また、エンジンECU40は、CVT用ECU50と電気的に接続されており、CVT用ECU50と各種制御信号やデータ等のやり取りを行う。CVT用ECU50は、エンジンECU40において各種制御信号に基づき設定された変速比に関する情報を入力し、その変速比情報に基づいて、無段変速機17の油圧回路等による油圧制御を通じて変速比を制御する。
ところで、車両減速中における燃料カットの実行時にエアコンスイッチ35がオン状態になっている場合、空調装置(エアコン)において、ドライバ等の要求に見合う冷房能力を発揮できないことが考えられる。すなわち、エアコン用コンプレッサ28はエンジン10の回転により稼動されるため、車両減速中の燃料カット期間においてエンジン回転速度が低いと、これに伴いエアコン用コンプレッサ28の回転速度が低くなる。かかる場合、車室内温度をドライバの要求温度とするのに十分にエアコン用コンプレッサ28を稼動できず、結果として冷房能力が低下してしまうことが考えられる。
そこで、本実施形態では、車両減速中の燃料カット期間において、エアコンに対する要求負荷、すなわちコンプレッサ28の稼動に伴いエンジン出力軸15にかかる負荷が大きいほど、エンジン回転速度が高くなるように無段変速機17の変速比をシフトダウン側、つまり変速比が高くなる側に制御している。
一方で、上記期間においてシフトダウン側に変速比制御を行った場合、シフトダウンに伴い、車両の負の加速度である減速度が増大して車速が急激に減少することが考えられる。かかる場合、燃料カット期間が短縮されて燃費が悪化したりドライバに違和感を与えたりするおそれがある。
その点に鑑み、本実施形態では、上記変速比制御に際してスロットル開度を制御しており、より具体的には、車速又は車速に関するパラメータに基づいてスロットル開度を制御している。つまり、変速比制御とスロットル開度制御とにより、車両減速中の燃料カット期間において、ドライバ等のエアコン要求を満たしつつ、エンジンブレーキによる過剰な車両減速を抑制するようにしている。
図2は、車両減速中の燃料カット期間における変速比制御及びスロットル開度制御に関する処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、エンジンECU40により所定周期毎に実行される。
図2において、ステップS11ではまず、車両減速時における燃料カット中か否かを判定する。車速センサ34に基づき検出される車速が所定値以上であり、かつアクセルセンサ32に基づき検出されるアクセル操作量が値0の状態にあれば、ステップS11で肯定判定され、ステップS12へ進み、エアコンスイッチ35がオンになっているか否かを判定する。エアコンスイッチ35がオン状態でなければ、ステップS13へ進み、車速センサ34に基づき検出される車速に基づいて変速比を設定し、その設定した変速比にするようCVT用ECU50に指令する。本実施形態では、車速と変速比との関係をマップとして予めROMに記憶しておき、そのマップにより現在の車速に対応する変速比を設定する。同関係について具体的には、車速が低いほど変速比がシフトダウン側になるように規定してある。
一方、エアコンスイッチ35がオン状態であれば、ステップS14へ進み、エアコンに対して要求される負荷(エアコン要求負荷)を算出する。本実施形態では、エンジンECU40に入力されるエアコンに関する各種情報とエアコン要求負荷との関係をマップとして予めROMに記憶しておき、そのマップにより、各種エアコン情報に対応するエアコン要求負荷を算出する。エアコン情報として本実施形態では、室温設定スイッチ36により設定される要求温度、室温センサ37により検出される車室温、及び外気温センサ38により検出される外気温を含む。その他、日射の度合いや湿度等を含んでいてもよい。
図3は、エアコンに関する情報とエアコン要求負荷との関係を示すマップの一例である。図3において、(a)は外気温と車室温とエアコン要求負荷との関係を示し、(b)は要求温度とエアコン要求負荷との関係を示している。図3(a)に示すように、エアコン要求負荷は、外気温が高いほど、又は車室温が高いほど大きくなっている。また、図3(b)に示すように、要求温度が低いほどエアコン要求負荷が大きくなっている。
図2の説明に戻り、ステップS15では、算出したエアコン要求負荷に基づいて、エアコン用コンプレッサ28の回転速度の制御値、すなわちエンジン回転速度の制御値を算出する。本実施形態では、図4に示すように、エアコン要求負荷が大きいほどコンプレッサ回転速度(エンジン回転速度NE)の制御値が大きく設定される。
続くステップS16では、クランク角センサ31に基づき検出される実エンジン回転速度が、算出した制御値になるよう変速比を設定し、その設定した変速比にするようCVT用ECU50に指令する。変速比の設定について本実施形態では、コンプレッサ回転速度(エンジン回転速度)の制御値と変速比との関係をマップとして予めROMに記憶しておき、そのマップにより、設定したコンプレッサ回転速度の制御値に対応する変速比を設定する。
図5は、コンプレッサ回転速度の制御値と変速比との関係を示すマップの一例である。図5によれば、コンプレッサ回転速度の制御値が高いほど、変速比をシフトダウン側(変速比増加側)に設定する。すなわち、例えば、車両減速時の燃料カット中に、ドライバにより室温設定スイッチ36が操作されて要求温度が低くなる等、エアコン要求負荷が増大する要因が発生した場合には、エンジン回転速度が高くなるように変速比をシフトダウン側に変更する。これにより、コンプレッサ回転速度が高くなり、冷房能力が向上する。一方、室温設定スイッチ36の操作により要求温度が高くなる等、エアコン要求負荷が低下する要因が発生した場合には、エンジン回転速度が低くなるように変速比をシフトアップ側(変速比減少側)に変更する。これにより、燃料カットをできるだけ長く継続し、燃費改善を図る。
また、変速比については、車速に応じて可変にしており、例えば図6に示すように、車速が低いほど変速比がシフトダウン側になるように、車速と変速比との関係が規定されている。また、図6では、エアコン要求負荷が一定の場合にエンジン回転速度が一定になるように車速と変速比との関係が規定されている。本実施形態では、例えば上記図5に基づき設定した変速比で図6に基づき設定した変速比を補正することにより、最終的な変速比を算出している。
さて、ステップS17では、車速又は車速に関するパラメータに基づいてスロットル開度を算出し、その算出したスロットル開度になるようスロットルアクチュエータ12を駆動する。より詳細には、車速に関するパラメータとして車両の負の加速度である減速度を検出し、その減速度に応じてスロットル開度を制御する。
車両の減速度に応じてスロットル開度を制御するのは、以下の理由からである。すなわち、エアコン要求負荷に応じて変速比をシフトダウン側にした場合、エンジン回転速度が高くなりコンプレッサ回転速度が高くなる反面、エンジンブレーキが増大する。そのため、車両の減速度が増大し、その結果、ドライバに違和感を与えたり、あるいは燃料カット期間の短縮により燃費が悪化したりするおそれがある。そこで、本実施形態では、シフトダウン側への変速比制御の際に、車両の減速度に応じてスロットル開度を増大させることでエンジン10のポンプロスを低減し、これによりエンジン回転速度を適正レベルに制御しつつ、車両の減速感を保持するようにしている。具体的には、例えば車両の減速度が急激に大きく変化した場合、その減速度の変化率が大きいほど、スロットル開度を開側に制御する。
なお、減速度は、例えば車速センサ34の出力値の推移に基づいて算出してもよいし、加速度センサを搭載して同センサ値に基づいて検出してもよい。
その後、ステップS18では、クランク角センサ31に基づき検出されるエンジン回転速度が所定の回転速度以下か否かを判定する。ここで、燃料カット時においてエンジン回転速度が極低回転速度まで低下した場合、燃焼を再開した際にエンジン10を再始動できないおそれがある。そこで、エンジン回転速度が所定回転速度(燃料カット復帰回転速度)以下になった場合には、燃料噴射を再開して、燃料カットから復帰させるようにしている。つまり、ステップS18でエンジン回転速度が燃料カット復帰回転速度よりも高ければ、燃料カット状態をそのまま継続する。一方、エンジン回転速度が燃料カット復帰回転速度以下の場合には、ステップS19へ進み、燃料噴射を再開し、燃料カットから復帰させる。こうして本ルーチンを終了する。
次に、車両減速時の燃料カット中における変速比制御及びスロットル開度制御の具体的態様を図7のタイムチャートを用いて説明する。図7において、(a)は車速の推移、(b)はエアコン要求負荷の推移、(c)は変速比の推移、(d)はエンジン回転速度の推移、(e)はスロットル開度の推移をそれぞれ示している。なお、図7では、燃料カットが実施されており、これにより車両が徐々に減速している場合を想定している。
図7において、タイミングt1で、例えばドライバが室温設定スイッチ36を操作して車室内の要求温度を下げることにより、エアコン要求負荷がAC1だけ増大した場合、その増大に伴い変速比がG1だけシフトダウン側(変速比増加側)に変更される。これにより、エンジン回転速度がNE1だけ上昇し、その回転上昇に伴いコンプレッサ回転速度が上昇する。その結果、空調装置において、エアコン要求負荷の増大に合わせて冷房能力が向上される。また、タイミングt1では、変速比の変更に合わせてスロットル開度が開側に変更されることにより、車両の減速度が急激に変化されない。
タイミングt1以降においてエアコン要求負荷が一定の期間(例えば図7中のt1〜t2)では、車速が徐々に低下するにつれて変速比が徐々にシフトダウン側に変更されることにより、エンジン回転速度が一定に保持される。これにより、コンプレッサ回転速度が一定に保持され、エアコンの冷房能力が保持される。
また、タイミングt2で、エアコン要求負荷が更にAC2だけ増大されると、その増大に伴い変速比がG2だけシフトダウン側に変更される。これにより、エンジン回転速度が更にNE2だけ上昇し、その回転上昇に伴いコンプレッサ回転速度が更に上昇する。また、変速比の変更に合わせてスロットル開度が更に開側に変更される。
その後、タイミングt3で、例えばドライバが室温設定スイッチ36を操作して車室内の要求温度を上げることにより、エアコン要求負荷がAC3だけ減少すると、その減少に伴い変速比がG3だけシフトアップ側(変速比減少側)に変更される。これにより、エンジン回転速度がNE3だけ低下し、その低下に伴いコンプレッサ回転速度が低下する。このとき、コンプレッサ回転速度(エンジン回転速度)が、エアコン要求に対して過剰に高くならないように変速比がシフトアップ側に変更されることにより、車両の減速度が急に大きくなるのが回避される。なお、この場合、ドライバのエアコン要求に見合う冷房能力は維持される。また、タイミングt3では、変速比がシフトアップ側に変更されるのに合わせてスロットル開度が閉側に変更されることにより、エンジンブレーキが適正に作動される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
車両減速中の燃料カット期間において、ドライバの要求等に応じて設定されるエアコンに対する要求負荷が大きいほど、無段変速機17の変速比をシフトダウン側に制御する構成としたため、エアコン要求負荷に応じてエアコン用コンプレッサ28を駆動することができる。これにより、エアコン要求に見合う冷房能力を発揮することができる。また、エアコンに対する要求負荷が小さいほど、無段変速機17の変速比をシフトアップ側に制御するため、エアコン要求に見合う冷房能力を確保しつつ、エンジン回転速度が必要以上に高くなるのを抑制して燃費悪化を抑制することができる。したがって、エアコンの冷房能力の向上と燃費悪化の抑制とを両立させることができる。
シフトダウン側への変速比制御とともにスロットル開度を制御する構成としたため、エンジン10の吸排気抵抗を調節することができ、ひいてはエンジン10のポンプロスを調節することができる。これにより、変速比をシフトダウン側へ変更した場合であっても、エンジンブレーキによる制動力の増大を抑制することができる。したがって、エアコン要求を満たしつつ、車両の減速感の適正化を図ることができる。
また、スロットル開度の制御を、車両の減速度に基づいて実施する構成としたため、コンプレッサ28の稼動に伴いエンジン出力軸15にかかる負荷が増大した場合であっても、都度の減速度に応じてエンジン10のポンピングロスを低減させることができる。したがって、車両の減速度が急変するのを抑制する上で好適である。
車両減速時の燃料カットの際、車速が低いほど変速比をシフトダウン側にしている、具体的には、エアコン要求負荷が一定の場合にエンジン回転速度が一定になるように車速に応じて変速比を設定しているため、エアコン要求負荷が変化しない期間において、コンプレッサ回転速度を一定に保持することができ、ひいてはエアコンの冷房能力を保持することができる。
エアコン用コンプレッサ28を固定容量型としたため、ドライバ等の要求に見合う冷房能力が発揮される等といった効果を好適に得ることができる。すなわち、固定容量型のコンプレッサ28は、安価である反面、エンジン1回転あたりの冷媒吐出容量を変更することができない。そのため、固定容量型のコンプレッサ28を備えるシステムにおいて、エアコンの冷房能力を向上させるとともに、エアコン要求に見合う冷房能力を確保しつつ燃費悪化を抑制するには、車速に依存することなくエンジン回転速度を制御する必要性が高い。したがって、固定容量型のコンプレッサ28を備えるシステムに本発明を適用することにより、冷房能力の向上と燃費悪化の抑制とを図るといった効果を好適に得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・エンジン10と無段変速機17との間にロックアップクラッチ機構を設け、ロックアップクラッチ機構の作動/非作動によりエンジン10と無段変速機17との接続状態を切り替える構成の車両に本発明を適用してもよい。かかる構成では、アクセルオフに伴う車両減速時において、ロックアップクラッチ機構を作動させることによりエンジン10の出力軸15と無段変速機17とを直結させるとともに、エンジン10の燃料供給を停止する。つまり、エンジン10の回転を出力軸15側からの駆動により維持することで、燃料消費の節減を図っている。この構成では、ロックアップクラッチ機構の作動中において、車輪23の回転が無段変速機17により減速されてエンジン10の出力軸15に伝達されることにより、減速中の車速に応じてエンジン回転速度が変化する。すなわち、ロックアップクラッチ機構の作動中では、コンプレッサ回転速度が車速の影響を受けやすいと言える。したがって、ロックアップクラッチ機構が作動中の場合に、シフトダウン側への変速比制御を実施することにより、減速中の車速に依存しないようにコンプレッサ回転速度を制御することができ、上記実施形態と同様の効果を得る上で好適である。
・車両減速時の燃料カット中において、シフトダウン側への変速比制御に合わせて、エンジン10の吸気通路11を開閉するスロットルバルブ13の開度を制御する構成としたが、スロットルバルブ13に代えて、エンジン10の排気通路を開閉する開閉弁の開度を制御する構成としてもよい。この構成においても、その開度制御によりエンジン10のポンプロスを調節できるため、シフトダウン側への変速比の変更に伴いエンジンブレーキによる制動力が増大されるのを抑制することができる。
・上記実施形態では、エアコン用コンプレッサ28を固定容量型としたが、例えば電磁式の制御弁等により冷媒吐出量を可変な可変容量型であってもよい。
・上記実施形態では、エンジンECU40が各種信号に基づいて変速比を設定する構成としたが、CVT用ECU50が変速比を設定する構成としてもよい。また、エンジンECU40とは別に、エアコンECUを設け、エアコンECUが電磁クラッチ29を制御する構成としてもよい。
・ガソリンエンジンを搭載する車両について説明したが、ディーゼルエンジンを搭載する車両に本発明を適用してもよい。
10…エンジン、13…スロットルバルブ(開閉弁)、15…クランク軸、17…無段変速機、28…エアコン用コンプレッサ、40…エンジンECU(エアコン負荷検出手段、変速比制御手段、開閉制御手段)、50…CVT用ECU。

Claims (5)

  1. エンジンの回転により駆動するエアコン用のコンプレッサと、前記エンジンの出力軸と車両の出力軸との変速比を連続的に変更する無段変速機とを備える車両に適用され、
    前記エアコンに対する要求負荷を検出するエアコン負荷検出手段と、
    車両減速中の燃料供給の停止期間において、前記エアコン負荷検出手段により検出した要求負荷が大きいほど、前記エンジンの回転速度が高くなる側に前記変速比を制御する変速比制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記エンジンには、該エンジンの吸気通路又は排気通路を開閉する開閉弁が設けられ、
    前記変速比制御手段による変速比制御に際し、前記開閉弁の開度を制御する開閉制御手段を備える請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 車速又は車速に関するパラメータを検出する車速検出手段を備え、
    前記開閉制御手段は、前記車速検出手段により検出した車速又は車速に関するパラメータに基づいて前記開閉弁の開度を制御する請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記車速検出手段は、前記パラメータとして前記車両の減速度を検出する手段を含み、
    前記開閉制御手段は、前記減速度に基づいて前記開閉弁の開度を制御する請求項3に記載の車両の制御装置。
  5. 前記コンプレッサが固定容量型である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
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