JP2014015131A - コンプレッサの作動制御装置及び作動制御方法 - Google Patents

コンプレッサの作動制御装置及び作動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な燃料消費率を得ると共に効率的なタイミングでコンプレッサを作動させることができるコンプレッサの作動制御装置及び作動制御方法を提供する。
【解決手段】作動制御装置8はエンジンECU10とコンプレッサECU20から構成される。エンジンECU10は、エンジン燃費マップ及びコンプレッサ作動優先度情報(第1作動優先度情報に相当)を格納したエンジン用記憶手段12と、コンプレッサ作動優先度算出手段13(第1作動優先度情報算出手段に相当)とを備える。また、コンプレッサECU20は、コンプレッサ作動必要度情報(第1作動必要度情報に相当)を格納したコンプレッサ用記憶手段22と、コンプレッサ作動必要度算出手段23(第1作動必要度算出手段)と、コンプレッサ5を作動させるコンプレッサ制御手段24とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両空間内を冷却する冷却システムに用いられるコンプレッサを制御する作動制御装置及び作動制御方法に関する。
車両には、走行に必要なパワートレインに加えて、車両空間内を冷却する冷却システムが搭載されている。一般的に車両用冷却システムに使用する動力源としては様々な態様のものが考案されているが、本件では車両のエンジンによって駆動されるコンプレッサから供給される冷媒を使用することによって車両空間内を冷却する態様のものを対象とする。
従来、冷却システムのコンプレッサを作動させるタイミングは、エンジンの運転状態に関わらず、冷却システム側の必要性に応じて適宜行われていた。しかしながら冷却システム、即ちコンプレッサの作動は、エンジンにとって負荷となる。そのため、本来、走行用として出力されるエンジンの出力の一部がコンプレッサの作動用に消費され、燃料消費率の悪化をもたらしてしまう。一方、エンジンの出力は車両の走行状態によって刻々変化しているが、その運転状態によってコンプレッサの作動による燃料消費率への影響も様々である。
例えば、特許文献1では、エンジンによって駆動されるオルタネータの作動は、エンジンが無負荷領域である燃料カット領域(FC領域)にあるときは、燃料噴射が行われるフィードバック領域(FB領域)やアイドル領域(ID領域)などの有負荷領域に比べて燃料消費率に対する悪影響が少ないことに着目し、オルタネータの作動を無負荷無負荷運転時に集中させている。これにより、燃料消費率の悪化を抑制しつつ、適切なタイミングでオルタネータを効率的に動作できるとしている。
また、例えば、特許文献2では、エンジン出力が増加すると燃料消費率が低下することに着目して、燃費消費率が予め設定された所定値よりも大きい(即ち燃費が悪い)場合には、エアコン用のコンデンサに冷却風を供給する電動ファンの出力を低下させるとともに、エアコン用のコンプレッサの出力を増加させることで、エンジン出力を増加させている。係る場合に、エンジンの出力は増加するが、燃料消費率は所定値よりも低下するため、燃費を向上させることができるとしている。
特開平7−87680号公報 特開2006−218920号公報
上記特許文献1では、基本的にエンジンが無負荷運転時にオルタネータの動作を集中させており、無負荷運転時だけではオルタネータの動作が足りない場合には、有負荷運転時にもオルタネータを作動させるとしている。しかしながら、有負荷運転時においてもエンジンの運転状態によって、オルタネータの動作が燃料消費率に与える影響は様々である。すなわち特許文献1では、有負荷運転時にオルタネータを作動させる場合に、オルタネータの作動条件の最適化が十分なされておらず、燃料消費率を更に改善する余地が残っている。
また、上記特許文献2では、電動ファンの出力を低下させる代わりにコンプレッサの出力を増加させて冷房能力を一定に保ちつつ、燃費を向上させるとしている。しかしながら、電動ファンやコンプレッサの燃費は出力サイズによって異なるため、電動ファンの出力低下による燃料減少分とコンプレッサの出力増加による燃料増加分とを相殺して、燃費向上の効果を必ずしも期待することはできない。
また、燃費消費率が予め設定された所定値よりも大きい(即ち燃費が悪い)場合には、エアコンを作動させる必要が無い場合であっても、エンジンの出力を増加させるために、コンプレッサの出力を増加させる、即ちエアコンを作動させる。したがって、例えば、過冷却となる等、エアコンの温度制御性に悪影響を及ぼす。
そこで、本発明は上述した問題点に鑑みなされたものであり、エンジンの運転状態に応じて冷却システムのコンプレッサの作動制御を行うことにより、良好な燃料消費率を得ると共に効率的なタイミングでコンプレッサを作動させることができるコンプレッサの作動制御装置及び作動制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係るコンプレッサの作動制御装置は上記課題を解決するために、車両に搭載されたエンジンによって作動され、前記車両空間内を冷却する冷却システムに用いられるコンプレッサを制御する作動制御装置であって、
前記エンジンの運転パラメータを検出するエンジンパラメータ検出手段と、
前記コンプレッサの動作に関する状態パラメータを検出するコンプレッサパラメータ検出手段と、
前記運転パラメータと燃料消費率との関係を規定するエンジン燃費マップ、前記コンプレッサの作動の優先程度を指標とした第1作動優先度を前記燃料消費率と対応付けて規定された第1作動優先度情報、及び前記コンプレッサの作動の必要性を指標とした第1作動必要度を前記コンプレッサの動作に関する状態パラメータと対応付けて規定された第1作動必要度情報を予め格納した記憶手段と、
前記コンプレッサパラメータ検出手段による検出値及び前記記憶手段に格納されている第1作動必要度情報に基づいて、前記第1作動必要度を算出する第1作動必要度算出手段と、
前記エンジンパラメータ検出手段による検出値及び前記記憶手段に格納されているエンジン燃費マップに基づいて燃料消費率を算出し、当該算出した燃料消費率及び前記記憶手段に格納されている第1作動優先度情報に基づいて現在の運転状態における第1作動優先度を算出する第1作動優先度算出手段と、
前記第1作動必要度算出手段により算出された第1作動必要度が、前記第1作動優先度算出手段により算出された第1作動優先度以上である場合に前記コンプレッサを作動させるコンプレッサ制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、第1作動優先度情報によってコンプレッサを作動させた際に燃料消費率にとって有利となる運転領域を優先付けすることにより、コンプレッサの作動に伴う燃料消費率の悪化を抑制しつつ、適切なタイミングでコンプレッサを作動させることができる。特にフットブレーキ、若しくは補助ブレーキを使用し、ドライバーが意図的に車両を減速させている状態(以下車両減速時という)、若しくはドライバーがアクセルペダル、若しくはそれに類する機能(オートクルーズ等)を操作せずに車両が惰性で走行している状態(以下惰性走行時という)、且つエンジンにおいて燃料が無噴射である状態(以下無負荷という)だけでなく、エンジンにおいて燃料が噴射されている状態(以下有負荷という)においてコンプレッサを作動させた場合であっても、第1作動必要度に応じて適切なタイミングでコンプレッサを作動させることができるので、燃料消費率を改善しつつ、効率的なコンプレッサの作動を達成できる。
尚、本明細書中では、車両空間内とは、車両の室内、車両に搭載されている荷台内等を含むものとする。
前記第1作動優先度情報は、車両減速時、且つ前記エンジンが無負荷状態である場合に最も高く設定されると共に、惰性走行時、且つ前記エンジンが無負荷状態である場合がその次に高く設定され、更に前記エンジンが有負荷状態である場合には前記燃料消費率が大きくなるに従い優先度が低くなるように設定されていてもよい。
本願発明者の研究開発によれば、コンプレッサの作動による燃料消費率への悪影響は、有負荷運転時に比べて車両減速時、且つエンジンの無負荷運転時が最も少なく、更に惰性走行時、且つエンジンの無負荷運転時がその次に少なくなることを見出した。また、有負荷運転時においてもエンジンの出力が大きくなるに従い、コンプレッサの作動による燃料消費率への悪影響が少ないことを見出した。これらの知見に基づき、この態様では、第1作動優先度を車両減速時、且つエンジンが無負荷の状態において最も高く、惰性走行時、且つエンジンが無負荷の状態をその次に高く設定する一方で、有負荷時には良好な燃料消費率が得られる高負荷側になるに従って優先度が高くなるように設定する。これにより、エンジンが無負荷運転時におけるコンプレッサの作動だけでは必要とされる冷却システムの作動を賄いきれない場合であっても、有負荷運転時において良好な燃料消費率が得られるタイミングでコンプレッサを作動させることができる。
前記運転パラメータは、エンジン回転数及び燃料噴射量であってもよい。
コンプレッサを作動させた場合にエンジンが所定負荷を受ける場合における燃料消費率は様々な運転パラメータに影響を受ける。本願発明者の研究開発によれば、エンジン回転数及び燃料噴射量を運転パラメータとして選定することで、上記作動制御装置による燃料消費率の改善を良好に達成できることが見出された。
前記第1作動優先度算出手段は、前記駆動輪と前記エンジンとが動力的に接続されていない場合については、燃料消費率とは別に第1作動優先度を設定してもよい。
この態様によれば、駆動輪とエンジンとが動力的に接続されていない場合、例えば変速機のギア段がニュートラル状態にある場合やクラッチによってエンジンの動力が遮断されている場合においてエンジンを空吹かしした際に、不必要にコンプレッサが作動して、無駄に燃料を消費してしまう事態を効果的に回避することができる。
前記第1作動必要度情報は、前記車両空間内の温度と予め設定された設定温度との差分に基づいて段階的に設定されていてもよい。
この態様では、車両空間内の温度と予め設定された設定温度との差分を監視することにより、車両空間内の温度が設定温度となるように考慮しながら、燃料消費率への悪影響が少なくなるように効率的にコンプレッサを作動させることができる。
前記作動制御装置は、前記エンジンを制御するエンジンコントロールユニットと、前記コンプレッサを制御するコンプレッサコントロールユニットとから構成され、
前記コンプレッサコントロールユニットは、前記第1作動必要度算出手段及び前記コンプレッサ制御手段を有し、
前記エンジンコントロールユニットは、前記第1作動優先度算出手段を有しており、
前記第1作動必要度算出手段により算出された第1作動必要度は前記エンジンコントロールユニットへ出力され、
前記第1作動優先度算出手段が、前記エンジンコントロールユニットに入力した前記第1作動必要度は前記第1作動優先度以上であると判定した場合に、前記第1作動優先度算出手段は前記コンプレッサの作動を許可する許可信号を生成し、当該許可信号は前記コンプレッサコントロールユニットへ出力され、
前記コンプレッサ制御手段が、前記コンプレッサコントロールユニットに入力した前記許可信号に基づいて前記コンプレッサを作動させてもよい。
この態様によれば、エンジンコントロールユニットとコンプレッサコントロールユニットが別々に設けられているため、例えば、トラックに冷凍機を搭載する場合や、車両にクーラーを搭載する場合等に有効である。具体的には、エンジンコントロールユニットを車両本体側に設け、コンプレッサコントロールユニットを冷凍機やクーラー等の冷却コントロールユニットに組み込むことにより、本発明に係る制御を実行することができる。
また、前記エンジンによって駆動されるオルタネータと、
当該オルタネータによって発電された電力を蓄えるバッテリと、
前記オルタネータの動作に関する状態パラメータを検出するオルタネータパラメータ検出手段と、
前記オルタネータパラメータ検出手段による検出値、及び前記オルタネータの作動の必要性を指標とした第2作動必要度を前記オルタネータの動作に関する状態パラメータと対応付けて規定されて前記記憶手段に格納されている第2作動必要度情報に基づいて、前記第2作動必要度を算出する第2作動必要度算出手段と、
前記エンジンパラメータ検出手段による検出値及び前記記憶手段に格納されているエンジン燃費マップに基づいて燃料消費率を算出し、当該算出した燃料消費率及び前記オルタネータの作動の優先程度を指標とした第2作動優先度を前記燃料消費率と対応付けて規定されて前記記憶手段に格納されている第2作動優先度情報に基づいて現在の運転状態における第2作動優先度を算出する第2作動優先度算出手段と、
前記第2作動必要度算出手段により算出された第2作動必要度が、前記第2作動優先度算出手段により算出された第2作動優先度以上である場合に前記オルタネータを作動させるオルタネータ制御手段と、を備えていてもよい。
このように、第2作動優先度情報によってオルタネータを作動させた際に燃料消費率にとって有利となる運転領域を優先付けすることにより、オルタネータの作動に伴う燃料消費率の悪化を抑制しつつ、適切なタイミングでオルタネータを作動させることができる。特に車両減速時若しくは惰性走行時、且つ無負荷状態だけでなく、有負荷状態においてオルタネータを作動させた場合であっても、第2作動必要度に応じて適切なタイミングでオルタネータを作動させることができるので、燃料消費率を改善しつつ、効率的なオルタネータの作動を達成できる。
さらに、オルタネータは作動時に発電し、その電力をバッテリに蓄える。このため、第2作動必要度が第2作動優先度以上である場合にオルタネータを作動させることで、オルタネータを作動させた際に生じる負荷の燃料消費率への悪影響を抑制しつつ、オルタネータで発電した電力を効率的に冷却システムで利用することができる。その結果、車両の燃料消費率をより一層改善することができる。
前記第2作動必要度情報は、前記オルタネータによって発電された電力を蓄える前記バッテリの充電率に基づいて段階的に設定されていてもよい。
オルタネータで発電された電力はバッテリに蓄電される。一般的にバッテリは適切な充電率の範囲が予め規定されており、この範囲を外れて充電されると電池寿命が短縮するなどの不具合の原因となる。この態様では、バッテリの充電率を監視することにより、バッテリの充電率が適切な範囲になるように考慮しながら、燃料消費率への悪影響が少なくなるように効率的にオルタネータを作動させることができる。
本発明に係るコンプレッサの作動制御方法は上記課題を解決するために、車両に搭載されたエンジンによって作動され、前記車両空間内を冷却する冷却システムに用いられるコンプレッサを制御する作動制御方法であって、
前記エンジンの運転パラメータを検出する運転パラメータ検出工程と、
前記コンプレッサの動作に関する状態パラメータを検出するコンプレッサパラメータ検出工程と、
前記コンプレッサパラメータ検出工程により検出された状態パラメータの検出値、及び前記コンプレッサの作動の必要性を指標とした第1作動必要度を前記コンプレッサの動作に関する状態パラメータと対応付けて予め規定された第1作動必要度情報に基づいて、前記第1作動必要度を算出する第1作動必要度算出工程と、
前記運転パラメータ検出工程により検出された運転パラメータの検出値、及び前記エンジンの燃料消費率と運転パラメータとの関係を予め規定したエンジン燃費マップに基づいて燃料消費率を算出し、当該算出された燃料消費率及び前記コンプレッサの作動の優先程度を指標とした第1作動優先度を燃料消費率と対応付けて予め規定された第1作動優先度情報に基づいて、現在の運転状態における第1作動優先度を算出する第1作動優先度算出工程と、
前記第1作動必要度算出工程にて算出された第1作動必要度が、前記第1作動優先度算出工程にて算出した第1作動優先度以上である場合に前記コンプレッサを作動させるコンプレッサ作動工程と、を備えたことを特徴とする。
本方法は上述の作動制御方法により好適に実施することができる。
本発明によれば、第1作動優先度情報によってコンプレッサを作動させた際に、燃料消費率にとって有利となる運転領域を優先付けすることにより、コンプレッサの作動に伴う燃料消費率の悪化を抑制しつつ、適切なタイミングでコンプレッサを作動させることができる。特に車両減速時、若しくは惰性走行時におけるエンジンの無負荷運転時だけでなく、有負荷運転時においてコンプレッサを作動させた場合であっても、第1作動必要度に応じて適切なタイミングでコンプレッサを作動させることができるので、燃料消費率を改善しつつ、効率的なコンプレッサの作動を達成できる。
本発明の第一実施形態に係る冷却システム及び作動制御装置を示すブロック図である。 ある一定のエンジン回転数におけるエンジンの出力トルクと燃料噴射量との関係を示すグラフ図である。 ある一定のエンジン回転数におけるエンジンの燃料噴射量と燃料消費率との関係を示すグラフ図である。 エンジンの燃料消費率とコンプレッサ作動優先度との関係を規定するコンプレッサ作動優先度情報の一例である。 温度差とコンプレッサ作動必要度との関係を規定するコンプレッサ作動必要度情報の一例である。 予め試験的に求めたエンジン回転数と燃料消費率との関係を示すエンジン燃費マップの一例である。 本実施形態に係る作動制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係る冷却システム及び作動制御装置を示すブロック図である。 バッテリの充電率とオルタネータ作動必要度との関係を規定するオルタネータ作動必要度情報の一例である。 本実施形態に係る作動制御装置の動作を示すフローチャートである。 オルタネータ制御のサブルーチンのフローを示す図である。
<第一実施形態>
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
<冷却システム及び作動制御装置の構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る冷却システム及び作動制御装置を示すブロック図である。
図1に示すように、車両1は、車両本体1Aに搭載されたエンジン2と、車両後部に搭載された冷凍庫1B内を冷凍可能な冷却システム3と、を備えている。
エンジン2として、本実施形態では6気筒レシプロエンジン2を用いたが、これに限定されるものではない。また、エンジン2には、エンジン回転数を検出するための回転数センサ4が設けられている。回転数センサ4により計測された回転数は、後述するエンジンコントロールユニット(以下、エンジンECU10という)に出力される。
冷却システム3は、コンプレッサ5と、温度センサ19と、作動制御装置8とを備えている。
コンプレッサ5は、エンジン2の出力軸にベルト9(ファンベルト)を介して連結されている。コンプレッサ5はエンジン2の出力の一部を用いて駆動されることにより冷媒を圧縮し、コンデンサへ供給する。このコンプレッサ5は、冷却システム3専用に設けられている。
冷凍庫1B内には、庫内の温度を検出するための温度センサ19が設けられている。温度センサ19により検出された温度は、後述するコンプレッサコントロールユニット(以下、コンプレッサECU20という)に出力される。
また、作動制御装置8は、エンジンECU10と、コンプレッサECU20とから構成されている。エンジンECU10及びコンプレッサECU20について、以下で詳細に説明する。まず、エンジンECU10について説明し、次に、コンプレッサECU20について説明する。
エンジンECU10は、エンジンパラメータ検出手段11と、エンジン用記憶手段12と、コンプレッサ作動優先度算出手段13(第1作動優先度算出手段に相当)とを備えている。
エンジンパラメータ検出手段11は、エンジン2の運転パラメータであるエンジン回転数を回転数センサ4の検出信号に基づいて検出する。
エンジン用記憶手段12には、エンジンECU10における制御に必要なエンジン燃費マップ、及びコンプレッサ5の作動の優先程度を指標としたコンプレッサ作動優先度(第1作動優先度に相当)を燃料消費率と対応付けて規定されたコンプレッサ作動優先度情報(第1作動優先度情報に相当)が予め格納されており、適宜アクセスすることにより読み出し可能に構成されている。尚、コンプレッサ作動優先度及びコンプレッサ作動優先度情報についての詳細な説明は後述する。
コンプレッサ作動優先度算出手段13は、エンジンパラメータ検出手段11の検出値、及びエンジン用記憶手段12に格納されているエンジン燃費マップに基づいて燃料消費率を算出する。
続いて、算出された燃料消費率、及びエンジン用記憶手段12に格納されているコンプレッサ作動優先度情報に基づいて現在の運転状態におけるコンプレッサ作動優先度を算出する。
また、コンプレッサ作動優先度算出手段13は、コンプレッサECU20から出力されてエンジンECU10に入力されたコンプレッサ作動必要度(第1作動必要度に相当。詳細は後述する)が、現在の運転状態におけるコンプレッサ作動優先度以上か否かを判定する。即ち、コンプレッサ5を作動させるか否かを判定する。
そして、コンプレッサ作動必要度が、コンプレッサ作動優先度以上の場合(コンプレッサ5を作動させると判定した場合)に、許可信号を生成する。コンプレッサ作動優先度算出手段13により生成された許可信号はコンプレッサECU20に出力される。
車両1には、ドライバーの加速意思を検出するためのアクセル開度センサが、ドライバーにより踏み込まれるアクセルペダルに設けられている。アクセル開度センサにより計測されたアクセル開度は、エンジンECU10に出力される。
また、ドライバーの減速意思を検出するためのフットブレーキスイッチ及び補助ブレーキスイッチが、それぞれドライバーが踏み込むフットブレーキペダル(不図示)、ドライバーが操作する補助ブレーキレバー(不図示)に設けられている。フットブレーキが作動しているか否かを示すフットブレーキ信号、補助ブレーキが作動しているか否かを示す補助ブレーキ信号は、エンジンECU10に出力される。
さらに、エンジン2からの出力動力を駆動輪側に伝達するための動力伝達経路上には変速機(不図示)及びクラッチ(不図示)が設けられている。そして、変速機からはニュートラル状態であるか否かを示すニュートラル信号、及びクラッチからは連結状態にあるか否かを示すクラッチ信号が、それぞれエンジンECU10に出力される。
次に、コンプレッサECU20について説明する。
コンプレッサECU20は、コンプレッサパラメータ検出手段21と、コンプレッサ用記憶手段22と、コンプレッサ作動必要度算出手段23(第1作動必要度算出手段に相当)と、コンプレッサ制御手段24とを備えている。
コンプレッサパラメータ検出手段21は、冷凍庫1B内の温度を温度センサ19の検出信号に基づいて検出する。
コンプレッサ用記憶手段22には、コンプレッサ5の作動の必要性を指標としたコンプレッサ作動必要度を、温度センサ19による検出値と予め設定された設定温度との差分と対応付けて規定されたコンプレッサ作動必要度情報(第1作動必要度情報に相当)が予め格納されており、適宜アクセスすることにより読み出し可能に構成されている。尚、コンプレッサ作動必要度及びコンプレッサ作動必要度情報についての詳細な説明は後述する。
コンプレッサ作動必要度算出手段23は、コンプレッサパラメータ検出手段21による検出値、及びコンプレッサ用記憶手段22に格納されているコンプレッサ作動必要度情報に基づいて、現在の冷凍庫1B内の温度状態におけるコンプレッサ作動必要度を算出する。
続いて、算出されたコンプレッサ作動必要度に応じてコンプレッサ5の作動が必要か否かを判定する。
コンプレッサ5の作動が必要である判定した場合に、算出されたコンプレッサ作動必要度はエンジンECU10に出力される。
そして、エンジンECU10に入力されたコンプレッサ作動必要度は、上述したように、コンプレッサ作動優先度算出手段13により、当該コンプレッサ作動必要度がコンプレッサ作動優先度以上か否か判定される。判定後、コンプレッサ作動必要度がコンプレッサ作動優先度以上の場合に生成される許可信号がコンプレッサECU20に出力される。
コンプレッサ制御手段24は、コンプレッサECU20に入力された許可信号に基づいて、コンプレッサ5の作動制御を実施する。
図2は、ある一定のエンジン回転数におけるエンジン2の出力トルクと燃料噴射量との関係を示すグラフ図である。また、図3は、エンジン2の燃料噴射量と燃料消費率との関係を示すグラフ図である。図2及び図3では、コンプレッサ5を作動させた状態を実線で示し、コンプレッサ5を作動させていない状態を破線で示している。
まず、図2に示すように、燃料噴射量が増加するに従い、エンジン2の出力トルクも増加する。この傾向はコンプレッサ5を作動させるか否かに関わらず共通しているが、コンプレッサ5を作動させた場合の方がエンジン2の出力トルクが小さくなる。これは、エンジン2の出力トルクの一部がコンプレッサ5の作動により消費されることを反映した結果である。
次に、図3に示すように、燃料噴射量(実質的にエンジン2の負荷に相当)が増加するに従い、燃料消費率が減少し、高燃料噴射量側では燃料消費率が所定値に漸近するように振る舞っている。ここで、コンプレッサ5が作動している場合と作動していない場合における燃料消費率を比較すると、低燃料噴射量側ではその差が大きいのに対し、高燃料噴射量側では小さくなっている。これはエンジン2が高負荷側になるに従って、コンプレッサ5を作動させることによる燃料消費率への悪影響が相対的に小さくなることを示している。
例えば、車両1の走行中にコンプレッサ5が3kWの出力を必要としているときに、エンジン2が10kWで運転されている場合と100kWで運転されている場合には、コンプレッサ5による損失の割合は100kWの場合の方が小さい。
このように本願発明者の研究開発により、エンジン2が有負荷運転時においては高負荷側にあるときにコンプレッサ5を作動させることで、燃料消費率の悪化を抑制することができる。本実施形態に係る制御システムでは、図2及び図3に示した特性に鑑み、エンジン2の燃料消費率の範囲毎にコンプレッサ作動優先度が規定されている。
図4は、エンジン2の燃料消費率とコンプレッサ作動優先度との関係を規定するコンプレッサ作動優先度情報31の一例であり、予めエンジン用記憶手段12に記憶されている。
図4に示すように、燃料消費率が「車両1減速時、且つエンジン2が無負荷」、「惰性走行時、且つエンジン2が無負荷」、「a―b」、「b−c」、「c−d」・・・「h−i」と所定範囲毎に区分されており、順にコンプレッサ作動優先度がランク付けられている。
このランク付けは、図2及び図3で示したように、「車両1減速時、且つエンジン2が無負荷」を最上位、「惰性走行時、且つエンジン2が無負荷」がその次の順位としつつ、更にエンジン2が有負荷運転における燃料消費率が良好な順に設定されている。尚、本実施形態では、燃料消費率によるコンプレッサ5の作動を細かく調整可能となるように、コンプレッサ作動優先度のランク分けの数を10としたが、この数に限定されるものではなく、設計等により適宜決定することができる。燃料消費率をより細かく調整する場合には、ランク分けの数を多くする。一方、燃料消費率を細かく調整しなくても良い場合には、ランク分けの数を少なくする。
このようにコンプレッサ作動優先度を設けることによって、燃料消費率の良好な状態において優先的にコンプレッサ5を作動させることができるので、燃料消費率の悪化を抑制しつつ、効率的なタイミングでコンプレッサ5を作動させることができる。
また、本実施形態に係る作動制御装置8では、コンプレッサ5の作動の必要性を考慮するためにコンプレッサ作動必要度が規定されている。
図5は、温度センサ19により検出される温度と設定温度との差分である温度差ΔTをコンプレッサ作動必要度と対応付けて規定するコンプレッサ作動必要度情報32の一例であり、予めコンプレッサ用記憶手段22に記憶されている。
図5に示すように、温度差ΔTを基準に、コンプレッサ作動必要度を規定している。例えば、温度差ΔTが大きい場合は、コンプレッサ5を作動させて冷凍庫1B内を冷却する必要性が高いとして、コンプレッサ作動必要度が高くなるように設定されている。一方、温度差ΔTが小さい場合は、コンプレッサ5の作動の必要性が低いとして、コンプレッサ作動必要度が低くなるように設定されている。尚、本実施形態では、コンプレッサ作動必要度のランク分けの数(コンプレッサ作動必要度ゼロは除く)を、コンプレッサ作動優先度のランク分けの数と同じ10に設定したが、これに限定されるものではなく、設計等により適宜決定することができる。冷凍庫1B内の温度をより細かく調整する場合には、ランク分けの数を多くする。一方、冷凍庫1B内の温度を細かく調整しなくても良い場合には、ランク分けの数を少なくする。
図6は、予め試験的に求めたエンジン回転数と燃料消費率との関係を示すエンジン燃費マップ33の一例である。ここでは、エンジン2の運転パラメータとしてエンジン回転数と燃料噴射量を採用している。
コンプレッサ5を作動させた場合にエンジン2が所定負荷を受ける場合における燃料消費率は様々な運転パラメータに影響を受ける。本願発明者の研究開発によれば、エンジン回転数及び燃料噴射量を運転パラメータとして選定することで、上記制御システムによる燃料消費率の改善を良好に達成できることが見出された。
図6に示すように、コンプレッサ5を作動させた場合に消費されるエンジン2の出力が一定であるという前提で、エンジン2の燃料消費率の分布を示している。図6では燃料消費率が等しいラインを等高線状に示している。ここでは特に、図4で示したコンプレッサ作動優先度情報31に基づいて燃料消費率の範囲毎に規定されたコンプレッサ作動優先度が併せて示されている。
具体的に説明すると、例えば図6において燃料消費率への悪影響が最も少ないコンプレッサ作動優先度が「1」の領域(すなわち車両1減速時、且つエンジン2が無負荷状態)の頻度が少なく、コンプレッサ5が十分作動できない場合には、その次に燃料消費率への悪影響が少ない燃料消費率が良好なコンプレッサ作動優先度が「2」の領域(すなわち惰性(エンジンブレーキは作動しているが、アクセルペダルが踏まれていない場合)走行時時、且つエンジン2が無負荷状態)を使用する。
さらに、コンプレッサ作動優先度が「2」の領域を使用してもコンプレッサ5が十分作動できない場合には、次に燃料消費率が良好なコンプレッサ作動優先度が「3」の領域を使用する。このように燃料消費率が良好な運転領域において優先的にコンプレッサ5を作動させることにより、燃料消費率の悪化を抑制しつつ、コンプレッサ5を効率よく作動できる。
尚、補足して説明すると、コンプレッサ作動優先度が「1」若しくは「2」である無負荷領域では燃料が噴射されないので厳密には燃料消費率を定義することができない。また、アイドリング状態はエンジン2が自律の運転をしている状態であり、燃料を噴射しているので無負荷領域には該当しない。無負荷領域の例としては、例えばフットブレーキや補助ブレーキ(エンジンブレーキは除く)が作動している場合や惰性走行時のように、エンジン2の動力が発生していないものの回転している場合である。このとき、エンジン2の燃料はカットされ、無負荷状態となる。
<作動制御装置による制御フロー>
次に、作動制御装置8による制御フローについて説明する。
図7は、本実施形態に係る作動制御装置8の動作を示すフローチャートである。
まず、エンジンECU10は、エンジン用記憶手段12にアクセスすることにより、予め記憶されたエンジン燃費マップ33を読み込む(ステップS1)。
エンジン燃費マップ33は、図6に示すように、運転パラメータであるエンジン回転数と燃料噴射量に対する燃料消費率を規定するエンジン特性を示すマップである。尚、エンジン燃費マップ33は予め試験的に作成してもよいし、シミュレーション的に作成してもよいし、論理的に作成されてもよい。
次に、エンジンECU10は、再びエンジン用記憶手段12にアクセスすることにより、コンプレッサ作動優先度情報31を取得し、コンプレッサ作動優先度に対する燃料消費率の閾値を読み込む(ステップS2)。
具体的には、図4に示すように各コンプレッサ作動優先度に対応する燃料消費率の範囲を規定する上限閾値及び下限閾値を読み込む。これにより、図6に示したように、エンジン燃費マップ33において各閾値に対する等高線が特定され、当該等高線同士によって区画される領域毎にコンプレッサ作動優先度が設定される。
次に、エンジンECU10は、エンジンパラメータ検出手段11において回転数センサ4からエンジン回転数を検出する。また、アクセル開度、フットブレーキ信号、補助ブレーキ信号、クラッチ信号、ニュートラル信号も取得する(ステップS3)。
続いて、エンジンECU10は、アクセル開度及び回転数センサ4から取得したエンジン回転数に基づいて燃料噴射量を算出する。
次に、コンプレッサECU20は、コンプレッサパラメータ検出手段21において温度センサ19から冷凍庫1B内の温度を検出する(ステップS4)。
次に、コンプレッサ作動必要度算出手段23は、コンプレッサ用記憶手段22にアクセスすることによって、コンプレッサ作動必要度情報32を取得すると共に、コンプレッサパラメータ検出手段21によって温度センサ19から取得した冷凍庫1B内の温度と設定温度との温度差ΔTに基づいて、コンプレッサ作動必要度を算出する(ステップS5)。
温度差ΔTとコンプレッサ作動必要度との関係は、図5に示したように規定されており、温度差ΔTに基づいて、対応するコンプレッサ作動必要度が算出される。
次に、コンプレッサ作動必要度算出手段23は、ステップS5で算出されたコンプレッサ作動必要度が、ゼロであるか否かを判断することによって、コンプレッサ5の作動が必要か否かを判定する(ステップS6)。
そして、コンプレッサ作動必要度がゼロである場合(ステップS6:YES)、即ち冷凍庫1B内の温度が設定温度に保たれている場合、コンプレッサECU20はコンプレッサ5の作動が不要と判定し(ステップS11)、処理を終了する(エンド)。
一方、コンプレッサ作動必要度がゼロでない場合(ステップS6:NO)、即ち冷凍庫1B内の温度が設定温度から少なからず離れており冷凍庫1Bを冷却する必要がある場合、コンプレッサ5の作動が必要と判定し、ステップS5で算出されたコンプレッサ作動必要度がエンジンECU10へ出力される。
次に、コンプレッサ作動優先度算出手段13は、ステップS1及びステップS2によりコンプレッサ作動優先度が区画されたエンジン燃費マップ33、及びステップS3で取得したエンジン回転数及び各種信号に基づいて燃料消費率を算出する(ステップS7)。
続いて、ステップS7で算出した燃料消費率、及びコンプレッサ作動優先度と燃料消費率との関係を予め規定したコンプレッサ作動優先度情報31に基づいて、現在の運転状態におけるコンプレッサ作動優先度を算出する(ステップS8)。
次に、コンプレッサ作動優先度算出手段13は、ステップS5で算出された(コンプレッサ作動必要度算出手段23から出力されてエンジンECU10に入力した)コンプレッサ作動必要度が、ステップS8で算出されたコンプレッサ作動優先度以上であるか否かを判定する(ステップS9)。
コンプレッサ作動必要度がコンプレッサ作動優先度以上の場合(ステップS9:YES)、コンプレッサ作動優先度算出手段13は、許可信号を生成する。コンプレッサ作動優先度算出手段13により生成された許可信号はコンプレッサECU20に出力される。
続いて、コンプレッサ制御手段24は、コンプレッサ作動優先度算出手段13から出力されてコンプレッサECU20に入力された許可信号に基づいて、コンプレッサ5を作動させる(ステップS10)。
一方、コンプレッサ作動必要度が、コンプレッサ作動優先度未満の場合には(ステップS9:NO)コンプレッサ5を作動しないと判定し(ステップS11)、処理を終了する(エンド)。
尚、ステップS8におけるコンプレッサ作動優先度の算出では、エンジン2のエンジン回転数、燃料噴射量だけではなく、フットブレーキ信号、補助ブレーキ信号も考慮される。これにより、車両1減速時、且つエンジン2が無負荷状態にあるか否か、若しくは惰性走行時、且つエンジン2が無負荷状態にあるか否かを判定する。
車両1減速時、且つエンジン2が無負荷状態にある場合は、上述したようにコンプレッサ作動優先度が最も高い「1」に設定されており、惰性走行時、且つエンジン2が無負荷状態にある場合はコンプレッサ作動優先度がその次に高い「2」に設定される。
また、エンジン2が有負荷運転時における最も高いコンプレッサ作動優先度は「3」であり、以降エンジン2の燃料消費率に応じてステップS1及びステップS2にて取得した情報を元に優先度が特定される。そのため、コンプレッサ5を作動させたとしても燃料消費率への悪影響を最小限に抑えることができる。
更に、ステップS8では、クラッチ信号、及びニュートラル信号も考慮される。これにより、駆動輪とエンジン2とが動力的に接続されていない場合、例えば変速機のギア段がニュートラル状態にある場合やクラッチによってエンジン2の動力が遮断されている場合においてエンジン2を空吹かしした際に、不必要にコンプレッサ5が作動することを効果的に回避することができる。
尚、本実施形態では、コンプレッサ5の動作に関する状態パラメータとして、冷凍庫1B内の温度を検出した場合について説明したが、コンプレッサ5から供給される冷媒の圧力を検出してもよい。
また、本実施形態では、コンプレッサ5が1台のみである場合を例に説明したが、コンプレッサ5が複数存在する場合には、それぞれのコンプレッサ5について上述の制御を個別に実施するとよい。
<効果>
上述したコンプレッサ5の作動制御装置8によれば、コンプレッサ作動必要度が車両1やエンジン2の運転状態を考慮して特定されるコンプレッサ作動優先度以上の場合にコンプレッサ5を作動させることにより、燃料消費率にとって有利となる車両1やエンジン2の運転状態を考慮したタイミングで、コンプレッサ5を作動させることができる。これにより、車両1減速時、若しくは惰性走行時にあってエンジン2が無負荷運転時だけでなく、エンジン2が有負荷運転時においてコンプレッサ5を作動させた場合であっても、コンプレッサ作動必要度に応じて適切なタイミングでコンプレッサ5を作動させることができるので、良好な燃料消費率を達成することができる。
特に、コンプレッサ作動優先度は車両1減速時、且つエンジン2が無負荷状態である場合に最も高く、惰性走行時、且つエンジン2が無負荷状態である場合がその次に高く設定されると共に、エンジン2が有負荷状態である場合には該負荷が大きくなるに従い優先度が高くなるように設定されている。図2及び図3を参照して説明したように、有負荷運転時ではエンジン2の負荷が大きくなるに従い、コンプレッサ5の作動による相対的な燃料消費率への悪影響が少ない。そのため、有負荷状態である場合には負荷が大きくなるに従って優先度が高くなるように設定することによって、エンジン2が無負荷運転時におけるコンプレッサ5作動だけでは必要とされる冷却システム3の作動を賄いきれない場合であっても、有負荷運転時において良好な燃料消費率が得られるタイミングでコンプレッサ5を作動させることができる。
また、エンジンECU10とコンプレッサECU20が別々に設けられているため、例えば、トラックに冷凍機を搭載する場合や、車両1にクーラーを搭載する場合等に有効である。具体的には、エンジンECU10を車両本体側に設け、コンプレッサECU20を冷凍機やクーラー等の冷却コントロールユニットに組み込むことにより、本発明に係る制御を実行することができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について説明する。以下の説明において、上述した第一実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
<冷却システム及び作動制御装置の構成>
図8は、本発明の第二実施形態に係る冷却システム及び作動制御装置を示すブロック図である。
図8に示すように、車両本体1Aは、オルタネータ35と、バッテリ36とを更に備えている。
オルタネータ35は、エンジン2の出力軸にベルト39を介して連結されている。オルタネータ35はエンジン2の出力の一部を用いて駆動されることにより発電を行う。オルタネータ35で発電された電力はバッテリ36に蓄えられる。
尚、本実施形態では、オルタネータ35とエンジン2とを連結するベルト39を新たに設けたが、これに限定されるものではなく、オルタネータ35及びコンプレッサ5とエンジンとを1本のベルト9で連結してもよい。
バッテリ36には、充電率(以下、SOCという)を検出するためのSOCセンサ37が設けられている。SOCセンサ37により検出されたSOCは、後述するエンジンECU40に出力される。
また、車両1は、冷凍庫1B内を冷凍可能な冷却システム34を備えている。この冷却システム34は、第一実施形態で説明した作動制御装置8の代わりに作動制御装置38を備えている。
作動制御装置38は、コンプレッサECU20と、エンジンECU40とから構成されている。
エンジンECU40は、第一実施形態と同様に、エンジンパラメータ検出手段11及びコンプレッサ作動優先度算出手段13を備えている。
また、エンジンECU40は、本実施形態では、更にエンジン用記憶手段41と、オルタネータパラメータ検出手段42と、オルタネータ作動必要度算出手段43(第2作動必要度算出手段に相当)と、オルタネータ作動優先度算出手段44(第2作動優先度算出手段に相当)と、オルタネータ制御手段45と、を備えている。
エンジン用記憶手段41は、エンジン燃費マップ及びコンプレッサ作動優先度情報に加えて、オルタネータ35の作動の必要性を指標としたオルタネータ作動必要度(第2作動必要度に相当)をバッテリ36のSOCと対応付けて規定されたオルタネータ作動必要度情報(第2作動必要度情報に相当)が予め格納されており、適宜アクセスすることにより読み出し可能に構成されている。尚、オルタネータ作動必要度及びオルタネータ作動必要度情報についての詳細な説明は後述する。
また、エンジン用記憶手段41は、オルタネータ35の作動の優先程度を指標としたオルタネータ作動優先度(第2作動優先度に相当)を燃料消費率と対応付けて規定されたオルタネータ作動優先度情報(第2作動優先度情報に相当)が予め格納されており、適宜アクセスすることにより読み出し可能に構成されている。尚、オルタネータ作動優先度及びオルタネータ作動優先度情報についての詳細な説明は後述する。
オルタネータパラメータ検出手段42は、オルタネータ35によって発電された電力が蓄えられるバッテリ36のSOCを、SOCセンサ37の検出信号に基づいて検出する。
オルタネータ作動必要度算出手段43は、オルタネータパラメータ検出手段42による検出値、及びエンジン用記憶手段41に格納されているオルタネータ作動必要度情報に基づいて、現在のバッテリ36のSOC状態におけるオルタネータ作動必要度を算出する。
続いて、算出されたオルタネータ作動必要度に応じてオルタネータ35の作動が必要か否かを判定する。
オルタネータ35の作動が必要である判定した場合に、算出されたオルタネータ作動必要度はオルタネータ作動優先度算出手段44に出力される。
ところで、オルタネータ作動優先度算出手段44は、エンジンパラメータ検出手段11の検出値、及びエンジン用記憶手段41に格納されているエンジン燃費マップに基づいて燃料消費率を算出する。
その後、算出された燃料消費率、及びエンジン用記憶手段41に格納されているオルタネータ作動優先度情報に基づいて現在の運転状態におけるオルタネータ作動優先度を算出する。
続いて、オルタネータ作動優先度算出手段44は、オルタネータ作動必要度算出手段43により算出されたオルタネータ作動必要度が、現在の運転状態におけるオルタネータ作動優先度以上か否かを判定する。即ち、オルタネータ35を作動させるか否かを判定する。
そして、オルタネータ作動必要度が、オルタネータ作動優先度以上の場合(オルタネータ35を作動させると判定した場合)に、オルタネータ35の作動を許可する許可信号を生成する。オルタネータ作動優先度算出手段44により生成された許可信号はオルタネータ制御手段45に出力される。
オルタネータ制御手段45は、オルタネータ作動優先度算出手段44により生成された許可信号に基づいて、オルタネータ35の作動制御を実施する。
また、第一実施形態と同様に、エンジン2が有負荷運転時においては高負荷側にあるときにオルタネータ35を作動させることで、燃料消費率の悪化を抑制することができる(図2及び図3参照)。本実施形態に係る制御システムでは、この特性に鑑み、エンジン2の燃料消費率の範囲毎にオルタネータ作動優先度が規定されている。
オルタネータ作動優先度は、第一実施形態で説明したコンプレッサ作動優先度(図4参照)と同様に、燃料消費率が「車両1減速時、且つエンジン2が無負荷」、「惰性走行時、且つエンジン2が無負荷」、「a―b」、「b−c」、「c−d」・・・「h−i」と所定範囲毎に区分されており、順にオルタネータ作動優先度がランク付けられている。
尚、本実施形態では、オルタネータ作動優先度の区分けをコンプレッサ作動優先度と同じ内容で区分けした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、異なる内容で区分けしてもよい。
図9は、バッテリ36のSOCとオルタネータ作動必要度との関係を規定するオルタネータ作動必要度情報51の一例であり、予めエンジン用記憶手段41に記憶されている。
図9に示すように、オルタネータ35で発電された電力が蓄積されるバッテリ36のSOCを基準に、オルタネータ作動必要度を規定している。例えば、バッテリ36のSOCが少ない場合は、オルタネータ35を作動させてSOCを回復する必要性が高いとして、オルタネータ作動必要度が高くなるように設定されている。一方、バッテリ36のSOCが高い場合は、バッテリ36への過充電によってバッテリ36の寿命が短縮しないように、オルタネータ35の作動の必要性が低いとして、オルタネータ作動必要度が低くなるように設定されている。尚、本実施形態では、オルタネータ作動必要度のランク分けの数(オルタネータ作動必要度ゼロは除く)を、オルタネータ作動優先度のランク分けの数と同じ10に設定したが、これに限定されるものではなく、設計等により適宜決定することができる。SOCをより細かく調整する場合には、ランク分けの数を多くする。一方、SOCの温度を細かく調整しなくても良い場合には、ランク分けの数を少なくする。
次に、オルタネータ作動優先度情報に基づいて燃料消費率の範囲毎に規定されたオルタネータ作動優先度について説明する。
具体的に説明すると、第一実施形態と同様に(図6参照)、燃料消費率への悪影響が最も少ないオルタネータ作動優先度が「1」の領域(すなわち車両1減速時、且つエンジン2が無負荷状態)の頻度が少なく、オルタネータ35が十分作動できない場合には、その次に燃料消費率への悪影響が少ない燃料消費率が良好なオルタネータ作動優先度が「2」の領域(すなわち惰性(エンジンブレーキは作動しているが、アクセルペダルが踏まれていない場合であり、ニュートラル状態やクラッチによってエンジン2の動力が遮断されている場合は除く)走行時時、且つエンジン2が無負荷状態)を使用する。
さらに、オルタネータ作動優先度が「2」の領域を使用してもオルタネータ35が十分作動できない場合には、次に燃料消費率が良好なオルタネータ作動優先度が「3」の領域を使用する。このように燃料消費率が良好な運転領域において優先的にオルタネータ35を作動させることにより、燃料消費率の悪化を抑制しつつ、オルタネータ35を効率よく作動できる。
<作動制御装置による制御フロー>
次に、エンジンECU40とコンプレッサECU20とから構成される作動制御装置38(図8参照)による制御フローについて説明する。
図10は、本実施形態に係る作動制御装置38の動作を示すフローチャートである。
まず、第一実施形態と同様に、ステップS1からステップS9までを実施する。続いて、ステップS9の判定結果に基づいて、ステップS10又はステップS11の何れかを実施する。
そして、ステップS10又はステップS11の後に、オルタネータ制御を実施する(ステップS12)。
オルタネータ制御では、図11に示すように、エンジンECU40は、オルタネータパラメータ検出手段42においてSOCセンサ37からSOCを検出する(ステップS14)。
次に、オルタネータ作動必要度算出手段43は、エンジン用記憶手段41にアクセスすることによって、オルタネータ作動必要度情報51を取得すると共に、オルタネータパラメータ検出手段42によってSOCセンサ37から取得したSOCに基づいて、オルタネータ作動必要度を算出する(ステップS15)。
SOCとオルタネータ作動必要度との関係は、図9に示したように規定されており、取得したSOCに基づいて、対応するオルタネータ作動必要度が算出される。
次に、オルタネータ作動必要度算出手段43は、ステップS15で算出されたオルタネータ作動必要度が、ゼロであるか否かを判断することによって、オルタネータ35の作動が必要か否かを判定する(ステップS16)。
そして、オルタネータ作動必要度がゼロである場合(ステップS16:YES)、即ちバッテリ36のSOCが十分に高く充電する必要が無い場合、エンジンECU40はオルタネータ35の作動が不要と判定し(ステップS21)、図10に示すように、処理を終了する(エンド)。
一方、オルタネータ作動必要度がゼロでない場合(ステップS16:NO)、即ちバッテリ36のSOCが少なからず不足しており充電する必要がある場合、図11に示すように、オルタネータ35の作動が必要と判定し、ステップS15で算出されたオルタネータ作動必要度がオルタネータ作動優先度算出手段44へ出力される。
次に、オルタネータ作動優先度算出手段44は、ステップS7で算出した燃料消費率、及びオルタネータ作動優先度と燃料消費率との関係を予め規定したオルタネータ作動優先度情報に基づいて、現在の運転状態におけるオルタネータ作動優先度を算出する(ステップS18)。
続いて、オルタネータ作動優先度算出手段44は、ステップS15で算出された(オルタネータ作動必要度算出手段43から出力された)オルタネータ作動必要度が、ステップS18で算出されたオルタネータ作動優先度以上であるか否かを判定する(ステップS19)。
オルタネータ作動必要度がオルタネータ作動優先度以上の場合(ステップS19:YES)、オルタネータ作動優先度算出手段44は、オルタネータ35の許可信号を生成する。オルタネータ作動優先度算出手段44により生成された許可信号はオルタネータ制御手段45に出力される。
続いて、オルタネータ制御手段45は、オルタネータ作動優先度算出手段44により生成された許可信号に基づいて、オルタネータ35を作動させる(ステップS20)。
一方、オルタネータ作動必要度が、オルタネータ作動優先度未満の場合には(ステップS19:NO)オルタネータ35を作動しないと判定し(ステップS21)、図10に示すように、処理を終了する(エンド)。
尚、ステップS18におけるオルタネータ作動優先度の算出では、第一実施形態と同様に、エンジン2のエンジン回転数、燃料噴射量だけではなく、フットブレーキ信号、補助ブレーキ信号、クラッチ信号、及びニュートラル信号も考慮される。
<効果>
上述したコンプレッサ5の作動制御装置38によれば、オルタネータ作動必要度が車両1やエンジン2の運転状態を考慮して特定されるオルタネータ作動優先度以上の場合にオルタネータ35を作動させることにより、燃料消費率にとって有利となる車両1やエンジン2の運転状態を考慮したタイミングで、オルタネータ35を作動させることができる。これにより、車両1減速時、若しくは惰性走行時にあってエンジン2が無負荷運転時だけでなく、エンジン2が有負荷運転時においてオルタネータ35を作動させた場合であっても、オルタネータ作動必要度に応じて適切なタイミングでオルタネータ35を作動させることができるので、良好な燃料消費率を達成することができる。
特に、オルタネータ作動優先度は車両1減速時、且つエンジン2が無負荷状態である場合に最も高く、惰性走行時、且つエンジン2が無負荷状態である場合がその次に高く設定されると共に、エンジン2が有負荷状態である場合には該負荷が大きくなるに従い優先度が高くなるように設定されている。図2及び図3を参照して説明したように、有負荷運転時ではエンジン2の負荷が大きくなるに従い、オルタネータ35の作動による相対的な燃料消費率への悪影響が少ない。そのため、有負荷状態である場合には負荷が大きくなるに従って優先度が高くなるように設定することによって、エンジン2が無負荷運転時におけるオルタネータ35作動だけでは必要とされるバッテリ36の充電に必要な電力を賄いきれない場合であっても、有負荷運転時において良好な燃料消費率が得られるタイミングでオルタネータ35を作動させることができる。
そして、本実施形態でも第一実施形態で説明した効果を得ることができる。
尚、上述した各実施形態では、冷却システム3、34として、冷凍庫1B内を冷凍する場合について説明したが、バスやトラック等の車両1の室内や荷台内を冷却するエアコン等にも適用可能であることは言うまでも無い。
本発明は、車両に搭載されたエンジンの動力によって作動されるコンプレッサの作動制御を行う作動制御装置及び作動制御方法に利用可能である。
1 車両
1A 車両本体
1B 冷凍庫
2 エンジン
3 冷却システム
4 回転数センサ
5 コンプレッサ
8 作動制御装置
9 ベルト
10 エンジンECU(エンジンコントロールユニット)
11 エンジンパラメータ検出手段
12 エンジン用記憶手段
13 コンプレッサ作動優先度算出手段
19 温度センサ
20 コンプレッサECU(コンプレッサコントロールユニット)
21 コンプレッサパラメータ検出手段
22 コンプレッサ用記憶手段
23 コンプレッサ作動必要度算出手段
24 コンプレッサ制御手段
31 コンプレッサ作動優先度情報
32 コンプレッサ作動必要度情報
33 エンジン燃費マップ
34 冷却システム
35 オルタネータ
36 バッテリ
37 SOCセンサ
38 作動制御装置
39 ベルト
40 エンジンECU(エンジンコントロールユニット)
41 エンジン用記憶手段
42 オルタネータパラメータ検出手段
43 オルタネータ作動必要度算出手段
44 オルタネータ作動優先度算出手段
45 オルタネータ制御手段
51 オルタネータ作動必要度情報

Claims (9)

  1. 車両に搭載されたエンジンによって作動され、前記車両空間内を冷却する冷却システムに用いられるコンプレッサを制御する作動制御装置であって、
    前記エンジンの運転パラメータを検出するエンジンパラメータ検出手段と、
    前記コンプレッサの動作に関する状態パラメータを検出するコンプレッサパラメータ検出手段と、
    前記運転パラメータと燃料消費率との関係を規定するエンジン燃費マップ、前記コンプレッサの作動の優先程度を指標とした第1作動優先度を前記燃料消費率と対応付けて規定された第1作動優先度情報、及び前記コンプレッサの作動の必要性を指標とした第1作動必要度を前記コンプレッサの動作に関する状態パラメータと対応付けて規定された第1作動必要度情報を予め格納した記憶手段と、
    前記コンプレッサパラメータ検出手段による検出値及び前記記憶手段に格納されている第1作動必要度情報に基づいて、前記第1作動必要度を算出する第1作動必要度算出手段と、
    前記エンジンパラメータ検出手段による検出値及び前記記憶手段に格納されているエンジン燃費マップに基づいて燃料消費率を算出し、当該算出した燃料消費率及び前記記憶手段に格納されている第1作動優先度情報に基づいて現在の運転状態における第1作動優先度を算出する第1作動優先度算出手段と、
    前記第1作動必要度算出手段により算出された第1作動必要度が、前記第1作動優先度算出手段により算出された第1作動優先度以上である場合に前記コンプレッサを作動させるコンプレッサ制御手段と、
    を備えたことを特徴とするコンプレッサの作動制御装置。
  2. 前記第1作動優先度情報は、車両減速時、且つ前記エンジンが無負荷状態である場合に最も高く、惰性走行時、且つ前記エンジンが無負荷状態である場合がその次に高く設定されると共に、前記エンジンが有負荷状態である場合には前記燃料消費率が大きくなるに従い優先度が低くなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のコンプレッサの作動制御装置。
  3. 前記運転パラメータは、エンジン回転数及び燃料噴射量であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンプレッサの作動制御装置。
  4. 前記第1作動優先度算出手段は、前記駆動輪と前記エンジンとが動力的に接続されていない場合に、前記燃料消費率とは別に第1作動優先度を設定できることを特徴とする請求項1から3のうち何れか一項に記載のコンプレッサの作動制御装置。
  5. 前記第1作動必要度情報は、前記車両空間内の温度と予め設定された設定温度との差分に基づいて段階的に設定されていることを特徴とする請求項1から4のうち何れか一項に記載のコンプレッサの作動制御装置。
  6. 前記作動制御装置は、前記エンジンを制御するエンジンコントロールユニットと、前記コンプレッサを制御するコンプレッサコントロールユニットとを備え、
    前記コンプレッサコントロールユニットは、前記第1作動必要度算出手段及び前記コンプレッサ制御手段を有し、
    前記エンジンコントロールユニットは、前記第1作動優先度算出手段を有しており、
    前記第1作動必要度算出手段により算出された第1作動必要度は前記エンジンコントロールユニットへ出力され、
    前記第1作動優先度算出手段が、前記エンジンコントロールユニットに入力した前記第1作動必要度は前記第1作動優先度以上であると判定した場合に、前記第1作動優先度算出手段は前記コンプレッサの作動を許可する許可信号を生成し、当該許可信号は前記コンプレッサコントロールユニットへ出力され、
    前記コンプレッサ制御手段が、前記コンプレッサコントロールユニットに入力した前記許可信号に基づいて前記コンプレッサを作動させることを特徴とする請求項1から5のうち何れか一項に記載のコンプレッサの作動制御装置。
  7. 前記エンジンによって駆動されるオルタネータと、
    当該オルタネータによって発電された電力を蓄えるバッテリと、
    前記オルタネータの動作に関する状態パラメータを検出するオルタネータパラメータ検出手段と、
    前記オルタネータパラメータ検出手段による検出値、及び前記オルタネータの作動の必要性を指標とした第2作動必要度を前記オルタネータの動作に関する状態パラメータと対応付けて規定されて前記記憶手段に格納されている第2作動必要度情報に基づいて、前記第2作動必要度を算出する第2作動必要度算出手段と、
    前記エンジンパラメータ検出手段による検出値及び前記記憶手段に格納されているエンジン燃費マップに基づいて燃料消費率を算出し、当該算出した燃料消費率及び前記オルタネータの作動の優先程度を指標とした第2作動優先度を前記燃料消費率と対応付けて規定されて前記記憶手段に格納されている第2作動優先度情報に基づいて現在の運転状態における第2作動優先度を算出する第2作動優先度算出手段と、
    前記第2作動必要度算出手段により算出された第2作動必要度が、前記第2作動優先度算出手段により算出された第2作動優先度以上である場合に前記オルタネータを作動させるオルタネータ制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から6のうち何れか一項に記載のコンプレッサの作動制御装置。
  8. 前記第2作動必要度情報は、前記オルタネータによって発電された電力を蓄える前記バッテリの充電率に基づいて段階的に設定されていることを特徴とする請求項7に記載のコンプレッサの作動制御装置。
  9. 車両に搭載されたエンジンによって作動され、前記車両空間内を冷却する冷却システムに用いられるコンプレッサを制御する作動制御方法であって、
    前記エンジンの運転パラメータを検出する運転パラメータ検出工程と、
    前記コンプレッサの動作に関する状態パラメータを検出するコンプレッサパラメータ検出工程と、
    前記コンプレッサパラメータ検出工程により検出された状態パラメータの検出値、及び前記コンプレッサの作動の必要性を指標とした第1作動必要度を前記コンプレッサの動作に関する状態パラメータと対応付けて予め規定された第1作動必要度情報に基づいて、前記第1作動必要度を算出する第1作動必要度算出工程と、
    前記運転パラメータ検出工程により検出された運転パラメータの検出値、及び前記エンジンの燃料消費率と運転パラメータとの関係を予め規定したエンジン燃費マップに基づいて燃料消費率を算出し、当該算出された燃料消費率及び前記コンプレッサの作動の優先程度を指標とした第1作動優先度を燃料消費率と対応付けて予め規定された第1作動優先度情報に基づいて、現在の運転状態における第1作動優先度を算出する第1作動優先度算出工程と、
    前記第1作動必要度算出工程にて算出された第1作動必要度が、前記第1作動優先度算出工程にて算出した第1作動優先度以上である場合に前記コンプレッサを作動させるコンプレッサ作動工程と、を備えたことを特徴とするコンプレッサの作動制御方法。
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