JP3912229B2 - 車両用冷却ファンの制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用冷却ファンの制御装置に関し、特に、空調装置の運転時においてエンジン負荷を最小限に制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用冷却ファンの制御装置としては、特開2000−274243号公報に開示されたものがある。この装置は、車速、エンジン冷却水温度、コンプレッサ吐出量及びエンジン回転速度をパラメータとした運転マップを参照して冷却ファンの制御定数を設定することで、冷却ファンの作動を必要最小限として省電力化を図るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のものは、車速、エンジン回転速度といった走行中常に変動する運転状態をパラメータとして、異なる制御定数のマップを選択するようにしているため、運転状態が変化していく過程において、マップ切り換えの閾値を超えたときに制御定数が変化してしまい、ハンチングにより安定したファン作動特性(状態)が得られないという問題がある。また、複数のマップを備えるため、メモリ容量が増大するという問題もある。
【0004】
更に、空調装置の運転時には、冷却ファンを作動させて空調装置のコンデンサを冷却することになるが、上記従来のものでは、空調装置の運転による負荷(コンプレッサの駆動負荷)と、冷却ファンの作動による負荷と、の総合的な負荷を最小とするように、すなわち、空調装置に要求される冷却能力(要求冷却能力)の確保と省動力化とを両立する最適点に制御できていないため、省エネルギー化の観点からは更なる改良の余地があった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、最小の駆動エネルギーで要求冷却能力を満たし、かつ、安定したファン作動特性を得られるようにした車両用冷却ファンの制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明に係る車両用冷却ファンの制御装置は、空調装置の圧縮機の駆動負荷と、空調装置を冷却する電動冷却ファンの作動電力を得るための発電機の駆動負荷と、を合計した負荷が最小となるように、前記圧縮機の目標吐出圧を設定し、圧縮機の吐出圧がこの目標吐出圧となるように前記電動冷却ファンの作動を制御するようにした。
【0007】
【発明の効果】
本発明に係る車両用冷却ファンの制御装置によれば、空調装置の運転時に、その要求冷却能力を確保しつつ、空調装置の運転に伴うエンジンに対する負荷を最小限に抑制することができ、燃費の向上を図ることができる。また、空調装置の要求冷却能力の変化に対し、設定される目標吐出圧が連続的に変化するので安定したファン作動特性を確保できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る冷却ファン制御装置の全体システム構成図である。図1に示すように、この冷却ファン制御装置は、エンジン1と、オルタネータ2と、空調装置(エアコン)3と、電動冷却ファン4と、コントロールユニット(C/U)5と、を含んで構成される。
【0009】
エンジン1の発生する熱は、ウォータージャケットを通過するエンジン冷却水に吸収され、さらにその吸収した熱がラジエータ(図示省略)を介して放出される。
オルタネータ2は、エンジン1の出力軸と機械的に接続されており、エンジン1の動力によって駆動されて発電する。このオルタネータ2と電動冷却ファン4とバッテリ6とは、レギュレータ7を介して電気的に接続されている。そして、オルタネータ2の発電した電力が、レギュレータ7を介して電動冷却ファン4に供給されることで電動冷却ファン4が作動する。
【0010】
エアコン3は、エンジン1の出力軸と機械的に接続されてエンジン1の動力によって駆動されて冷媒を吸入し、圧縮し、高温高圧にて吐出するコンプレッサ8と、このコンプレッサ8から吐出された冷媒を冷却して液化するコンデンサ9と、このコンデンサ9によって液化された冷媒を一次的に蓄えておくレシーバドライヤ10と、液化された冷媒を霧状に気化させて噴射するエキスパンションバルブ11と、気化した冷媒の通過によって冷却されるエバポレータ12と、を含んで構成され、これらが冷媒配管13によって接続されている。そして、前記エバポレータ12にブロワファン14により風を通過させることによって冷風を起こす。なお、前記コンプレッサ8には、電磁クラッチ(図示省略)が接続されており、エンジン1からの動力を伝達したり遮断したりできるようになっている。
【0011】
電動冷却ファン4は、電力の供給を受けて作動し、前記ラジエータ及びコンデンサ9に(熱交換用の)冷却風を送る。これにより、オーバーヒートを回避しつつエンジン性能を維持し、コンデンサ9の放熱性能を高めてエアコン性能を維持する。
コントロールユニット(C/U)5には、エンジン冷却水温度を検出する水温センサ21、外気温を検出する外気温センサ22、前記コンプレッサ8の吐出する冷媒圧力(吐出圧)を検出する吐出圧センサ23、前記エバポレータ12を通過した冷風の温度(エバ後吹出温)を検出するエバ後吹出温センサ24、オルタネータ2からの電流を検出する電流センサ25等の各種検出センサからの検出信号やエアコンスイッチ26からの信号(ON/OFF、要求冷却能力)が入力される。
【0012】
そして、コントロールユニット(C/U)5は、各種検出センサから入力された検出信号に基づいて所定の演算処理を行い、燃料噴射制御等のエンジン制御を実行する。また、前記エアコンスイッチ26からの要求冷却能力を得るように、外気温、エバ後吹出温等に応じて前記電磁クラッチの締結・開放を行いコンプレッサ8の駆動・停止(エアコン3の制御)を実行する。
【0013】
更に、コントロールユニット(C/U)5は、エアコン3の運転状態、外気温に応じて、ファン駆動ユニット27を介して電動冷却ファン4を可変制御する。
ここで、本実施形態において、コントロールユニット(C/U)5により実行される電動冷却ファンの制御について詳しく説明する。
かかる制御は、まず、エアコン3運転時においては、コンプレッサ8の目標吐出圧を設定し、吐出圧がこの目標吐出圧を維持するような電動冷却ファン4の作動デューティー(以下、これを「吐出圧による作動デューティー」という)を設定する。ここで設定される目標吐出圧は、その要求冷却能力に対するコンプレッサ8の駆動負荷と、コンデンサ9を冷却するための電動冷却ファン4の駆動負荷と、を合計した負荷(総合的な負荷)が最小となる最適吐出圧であり、具体的には、以下のようにして設定される。
【0014】
すなわち、コンプレッサ8は、エンジン1の出力によって駆動されるから、コンプレッサ8を駆動する動力(コンプレッサ動力)はエンジン1に対する負荷そのものである。そして、このコンプレッサ動力は「吐出圧−吸入圧(一定)」として表せるから、コンプレッサ吐出圧(コンプレッサ動力)は、コンプレッサ8の駆動負荷に換算することができる。
【0015】
また、電動冷却ファン4は、オルタネータ2からの電力により作動し、このオルタネータ2は、エンジン1の出力によって駆動されて発電するから、電動冷却ファン4の消費電力(例えば、前記電流センサ25の検出する電流の積分値)からオルタネータ2を駆動する動力、すなわち、エンジン1に対する負荷を求めることができ、これにより電動冷却ファン4の消費電力を、電動冷却ファン4の作動電力を得るためのオルタネータ2の駆動負荷に換算することができる。
【0016】
一方、電動冷却ファン4によってエアコン3のコンデンサ9が冷却されると、このコンデンサ9における冷媒の凝縮温度、ひいては、凝縮圧力が低くなる。この結果、コンプレッサ8の吐出圧が低くなり、コンプレッサ8の駆動負荷も低くなる。
以上のことより、エアコン3への要求冷却能力に対して、電動冷却ファン4の作動デューティー(ファン作動デューティー)を変化させてその風量、すなわち、コンデンサ9への冷却効果を増加させていくと、コンプレッサ8の駆動負荷(吐出圧)は減少し、オルタネータ2の駆動負荷(電動冷却ファン4の消費電力)が増加していくことになる。よって、ファン作動デューティーを変化させていくと、前記コンプレッサの駆動負荷とオルタネータの駆動負荷(すなわち、電動冷却ファンの作動負荷)との合計が最小となる作動点(最適点)を見つけることができる。そして、この最適点で作動させること、すなわち、このときのコンプレッサ吐出圧(目標吐出圧)となるように(維持するように)、ファン作動デューティーを制御すれば、エアコン3の運転に伴うエンジン負荷を最小限に抑制できることになり、ひいては、燃費の向上を図ることができる。
【0017】
上記の関係及び最適点を示したものが図2であり、図2(a)〜(c)は、それぞれ外気温が低、中、高温の場合のものである。なお、図2において、破線はコンプレッサ8の駆動負荷を示し、一点鎖線は電動冷却ファン4を作動させるためのオルタネータ2の駆動負荷を示し、実線はこれらの合計負荷を示す。そして、前記最適点を外気温毎に求めて、外気温に対して最適コンプレッサ吐出圧を整理することで目標吐出圧マップを作成しておき(図3)、このマップを参照することで目標吐出圧を設定するのである。
【0018】
従って、前記吐出圧センサ23の検出した吐出圧が、前記目標吐出圧よりも高い場合には、前記「吐出圧による作動デューティー」は、現在の作動デューティーを増加する方向に設定され、前記目標吐出圧よりも低い場合には、前記「吐出圧による作動デューティー」は、現在の作動デューティーを減少する方向に設定されることになる。なお、エアコン3運転時のファン作動デューティーとコンプレッサ吐出圧の挙動例を図4に示す。
【0019】
次に、エンジン冷却水温度が目標エンジン冷却水温度を維持するような電動冷却ファン4の作動デューティー(以下、これを「水温による作動デューティー」という)を設定する。なお、前記目標エンジン冷却水温度は、車両やエンジン特性等によってあらかじめ設定し、これを記憶しておいたものである。
従って、図5に示すように、前記水温センサ21の検出したエンジン冷却水温度が、前記目標エンジン冷却水温度よりも高い場合には、前記「水温による作動デューティー」は、現在の作動デューティーを増加する方向に設定され、前記目標エンジン冷却水温度よりも低い場合には、前記「水温による作動デューティー」は、現在の作動デューティーを減少する方向に設定されることになる。なお、エアコン3停止時のファン作動デューティーとエンジン冷却水温度の挙動例を図5に示す。
【0020】
そして、前記「吐出圧による駆動デューティー」と前記「水温による作動デューティー」とを比較して要求値と高い方を最終的な作動デューティーとし、これを電動冷却ファン4に出力して作動させる。なお、エアコン4が停止しているときは、前記「水温による作動デューティー」が最終的な作動デューティーとして設定されることになる。
【0021】
図6及び図7は、以上説明した電動冷却ファン制御のフローチャートであり、所定時間ごとに実行される。図6において、ステップ1(図中S1と記す。以下同じ)では、エアコンスイッチ27の状態を読み込む。
ステップ2では、エアコン3が運転されているか(ONであるか)停止しているか(OFFであるか)を判断する。そして、エアコン3が運転されていればステップ3に進む。
【0022】
ステップ3では、前記水温センサ21からエンジン冷却水温度を、前記外気温センサ22から外気温を、前記吐出圧センサ23から吐出圧を読み込む。そして、ステップ4〜8では「吐出圧による作動デューティー」を設定し、ステップ9〜13では「水温による作動デューティー」を設定する。
ステップ4では、読み込んだ吐出圧が所定圧力Puを上回っているか否かを判断する。この判断は、例えば、コンプレッサ8を保護するために行われるものであり、かかる観点からの上限吐出圧が前記所定圧力として設定される。そして、吐出圧が所定圧力Puを上回っていれば、ステップ5進み、緊急時の「吐出圧による作動デューティー」として最大値(デューティー100%)を設定してステップ14に進む。これにより、電動冷却ファン4は、その最大の風量によってエアコン3(コンデンサ9)を冷却することになる(最大の冷却効果を得ることになる)。一方、吐出圧が所定圧力Pu以下であれば、ステップ6に進む。
【0023】
ステップ6では、外気温に応じて、図4に示すようなマップを参照して目標吐出圧を設定する。
ステップ7では、読み込んだ吐出圧と設定した目標吐出圧を比較する。そして、吐出圧が目標吐出圧と異なる場合はステップ7に進み、吐出圧と目標吐出圧とが一致する場合はそのままステップ14に進む。
【0024】
ステップ8では、通常時の「吐出圧による作動デューティー」を設定する。具体的には、読み込んだ吐出圧>目標吐出圧であれば、現在の作動デューティーに所定デューティー(例えば、a1%)を加算し、読み込んだ吐出量<目標吐出圧であれば、現在の作動デューティーから所定デューティー(例えば、b1%)を減算する。
【0025】
ステップ9では、読み込んだエンジン冷却水温度が所定温度Tuを上回っているか否かを判断する。この判断は、例えば、オーバーヒートを回避してエンジン性能を維持するために行うものであり、かかる観点からの上限温度が前記所定温度として設定される。そして、エンジン冷却水温度が所定温度Tuを上回っていれば、ステップ10に進み、緊急時の「水温による作動デューティー」として最大値(デューティー100%)を設定してステップ14に進む。これにより、電動冷却ファン4は、その最大風量でエンジン1(のラジエータ)を冷却することになる(最大の冷却効果を得ることになる)。一方、エンジン冷却水温度が所定温度Tu以下であれば、ステップ11に進む。
【0026】
ステップ11では、記憶した目標エンジン冷却水温度を読み込む。
ステップ12では、読み込んだエンジン冷却水温度と目標エンジン冷却水温度を比較する。そして、エンジン冷却水温度が目標冷却水温度と異なる場合は、ステップ13に進み、エンジン却水温度と目標エンジン冷却水温度とが一致していれば、そのままステップ14に進む。
【0027】
ステップ13では、通常時の「水温による作動デューティー」を設定する。具体的には、読み込んだエンジン冷却水温度>目標エンジン冷却水温度であれば、現在の作動デューティーに所定デューティー(例えば、a2%)を加算し、読み込んだエンジン冷却水温度<目標エンジン冷却水温度であれば、現在の作動デューティーから所定デューティー(例えば、b2%)を減算する。
【0028】
そして、ステップ14では、「吐出圧による作動デューティー」と「水温による作動デューティー」とを比較し、デューティーの大きい方を選択して電動冷却ファン4の作動デューティーとする。
一方、ステップ2においてエアコン3が停止している場合には、図7のステップ15に進み、前記水温センサ21からエンジン冷却水温度を読み込む。そして、ステップ16〜20において、ステップ9〜13と同様に「水温による作動デューティー」を設定し、これを電動冷却ファンの作動デューティーとする。
【0029】
なお、本実施例のコンプレッサ8は、駆動と停止とを切り替えるON/OFFタイプのものであるが、これに加えて吐出容量も可変にできるタイプのものでもよい。
以上説明した実施形態では、以下に記すような効果を有する。
(1)例えば、車両周辺温度(例えば、外気温)が上昇すると、エバポレータ12の熱負荷の増大及びコンデンサ9の放熱能力の低下を招くことから、コンプレッサの負荷も増大する。この点、上記実施形態においては、目標吐出量を外気温に応じて設定するので、周辺温度によって変動するコンプレッサ8の駆動負荷に精度よく対応させた目標吐出圧を設定できる。
(2)「吐出圧による作動デューティー」と「水温による作動デューティー」とのいずれかによって、すなわち、比較的変化速度の緩やかなコンプレッサ吐出圧又はエンジン冷却水温度に応じて電動冷却ファン4を制御するので、ファン作動特性(状態)が安定する。
(3)エアコン運転時は、「吐出圧による作動デューティー」と「水温による作動デューティー」とを比較して、要求値の高い方で電動冷却ファン4を制御するので、電動冷却ファン4を適切に作動させて必要とされる風量を確保することができる。
(4)エアコン運転時において、吐出圧センサ23の検出したコンプレッサ吐出圧が所定圧力Puを上回っている場合には、電動冷却ファン4をその最大制御量(作動デューティー100%)で作動させるので、最大のファン冷却効果を確保して、吐出圧の異常上昇にからコンプレッサ8を保護できる(コンプレッサ8の負担増大、性能低下を防止できる)。
(5)水温センサ21の検出したエンジン冷却水温度が所定温度Tuを上回っている場合には、電動冷却ファン4をその最大制御量(作動デューティー100%)で作動させるので、最大のファン冷却効果を確保して、エンジンの過剰な温度上昇を防止できる(オーバーヒートを回避できる)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用冷却ファンの制御装置を示すシステム構成図である。
【図2】ファン作動デューティーに対するコンプレッサの駆動負荷(吐出圧)、オルタネータの駆動負荷(電動冷却ファン消費電力)を示す図である。
【図3】目標吐出圧マップの一例を示す図である。
【図4】エアコン運転時におけるファン作動デューティーとコンプレッサ吐出圧の挙動を示す図である。
【図5】エアコン停止時におけるファン作動デューティーとエンジン冷却水温度の挙動を示す図である。
【図6】エアコンON時の電動冷却ファンの制御内容を示すフローチャートである。
【図7】エアコンOFF時の電動冷却ファンの制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、2…オルタネータ(発電機)、3…エアコン(空調装置)、4…電動冷却ファン、5…コントロールユニットC/U(目標吐出圧設定手段、冷却ファン制御手段)、8…コンプレッサ、9…コンデンサ、12…エバポレータ、21…水温センサ、22…外気温センサ、23…吐出圧センサ、24…エバ後吹出温センサ、25…電流センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用冷却ファンの制御装置に関し、特に、空調装置の運転時においてエンジン負荷を最小限に制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用冷却ファンの制御装置としては、特開2000−274243号公報に開示されたものがある。この装置は、車速、エンジン冷却水温度、コンプレッサ吐出量及びエンジン回転速度をパラメータとした運転マップを参照して冷却ファンの制御定数を設定することで、冷却ファンの作動を必要最小限として省電力化を図るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のものは、車速、エンジン回転速度といった走行中常に変動する運転状態をパラメータとして、異なる制御定数のマップを選択するようにしているため、運転状態が変化していく過程において、マップ切り換えの閾値を超えたときに制御定数が変化してしまい、ハンチングにより安定したファン作動特性(状態)が得られないという問題がある。また、複数のマップを備えるため、メモリ容量が増大するという問題もある。
【0004】
更に、空調装置の運転時には、冷却ファンを作動させて空調装置のコンデンサを冷却することになるが、上記従来のものでは、空調装置の運転による負荷(コンプレッサの駆動負荷)と、冷却ファンの作動による負荷と、の総合的な負荷を最小とするように、すなわち、空調装置に要求される冷却能力(要求冷却能力)の確保と省動力化とを両立する最適点に制御できていないため、省エネルギー化の観点からは更なる改良の余地があった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、最小の駆動エネルギーで要求冷却能力を満たし、かつ、安定したファン作動特性を得られるようにした車両用冷却ファンの制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明に係る車両用冷却ファンの制御装置は、空調装置の圧縮機の駆動負荷と、空調装置を冷却する電動冷却ファンの作動電力を得るための発電機の駆動負荷と、を合計した負荷が最小となるように、前記圧縮機の目標吐出圧を設定し、圧縮機の吐出圧がこの目標吐出圧となるように前記電動冷却ファンの作動を制御するようにした。
【0007】
【発明の効果】
本発明に係る車両用冷却ファンの制御装置によれば、空調装置の運転時に、その要求冷却能力を確保しつつ、空調装置の運転に伴うエンジンに対する負荷を最小限に抑制することができ、燃費の向上を図ることができる。また、空調装置の要求冷却能力の変化に対し、設定される目標吐出圧が連続的に変化するので安定したファン作動特性を確保できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る冷却ファン制御装置の全体システム構成図である。図1に示すように、この冷却ファン制御装置は、エンジン1と、オルタネータ2と、空調装置(エアコン)3と、電動冷却ファン4と、コントロールユニット(C/U)5と、を含んで構成される。
【0009】
エンジン1の発生する熱は、ウォータージャケットを通過するエンジン冷却水に吸収され、さらにその吸収した熱がラジエータ(図示省略)を介して放出される。
オルタネータ2は、エンジン1の出力軸と機械的に接続されており、エンジン1の動力によって駆動されて発電する。このオルタネータ2と電動冷却ファン4とバッテリ6とは、レギュレータ7を介して電気的に接続されている。そして、オルタネータ2の発電した電力が、レギュレータ7を介して電動冷却ファン4に供給されることで電動冷却ファン4が作動する。
【0010】
エアコン3は、エンジン1の出力軸と機械的に接続されてエンジン1の動力によって駆動されて冷媒を吸入し、圧縮し、高温高圧にて吐出するコンプレッサ8と、このコンプレッサ8から吐出された冷媒を冷却して液化するコンデンサ9と、このコンデンサ9によって液化された冷媒を一次的に蓄えておくレシーバドライヤ10と、液化された冷媒を霧状に気化させて噴射するエキスパンションバルブ11と、気化した冷媒の通過によって冷却されるエバポレータ12と、を含んで構成され、これらが冷媒配管13によって接続されている。そして、前記エバポレータ12にブロワファン14により風を通過させることによって冷風を起こす。なお、前記コンプレッサ8には、電磁クラッチ(図示省略)が接続されており、エンジン1からの動力を伝達したり遮断したりできるようになっている。
【0011】
電動冷却ファン4は、電力の供給を受けて作動し、前記ラジエータ及びコンデンサ9に(熱交換用の)冷却風を送る。これにより、オーバーヒートを回避しつつエンジン性能を維持し、コンデンサ9の放熱性能を高めてエアコン性能を維持する。
コントロールユニット(C/U)5には、エンジン冷却水温度を検出する水温センサ21、外気温を検出する外気温センサ22、前記コンプレッサ8の吐出する冷媒圧力(吐出圧)を検出する吐出圧センサ23、前記エバポレータ12を通過した冷風の温度(エバ後吹出温)を検出するエバ後吹出温センサ24、オルタネータ2からの電流を検出する電流センサ25等の各種検出センサからの検出信号やエアコンスイッチ26からの信号(ON/OFF、要求冷却能力)が入力される。
【0012】
そして、コントロールユニット(C/U)5は、各種検出センサから入力された検出信号に基づいて所定の演算処理を行い、燃料噴射制御等のエンジン制御を実行する。また、前記エアコンスイッチ26からの要求冷却能力を得るように、外気温、エバ後吹出温等に応じて前記電磁クラッチの締結・開放を行いコンプレッサ8の駆動・停止(エアコン3の制御)を実行する。
【0013】
更に、コントロールユニット(C/U)5は、エアコン3の運転状態、外気温に応じて、ファン駆動ユニット27を介して電動冷却ファン4を可変制御する。
ここで、本実施形態において、コントロールユニット(C/U)5により実行される電動冷却ファンの制御について詳しく説明する。
かかる制御は、まず、エアコン3運転時においては、コンプレッサ8の目標吐出圧を設定し、吐出圧がこの目標吐出圧を維持するような電動冷却ファン4の作動デューティー(以下、これを「吐出圧による作動デューティー」という)を設定する。ここで設定される目標吐出圧は、その要求冷却能力に対するコンプレッサ8の駆動負荷と、コンデンサ9を冷却するための電動冷却ファン4の駆動負荷と、を合計した負荷(総合的な負荷)が最小となる最適吐出圧であり、具体的には、以下のようにして設定される。
【0014】
すなわち、コンプレッサ8は、エンジン1の出力によって駆動されるから、コンプレッサ8を駆動する動力(コンプレッサ動力)はエンジン1に対する負荷そのものである。そして、このコンプレッサ動力は「吐出圧−吸入圧(一定)」として表せるから、コンプレッサ吐出圧(コンプレッサ動力)は、コンプレッサ8の駆動負荷に換算することができる。
【0015】
また、電動冷却ファン4は、オルタネータ2からの電力により作動し、このオルタネータ2は、エンジン1の出力によって駆動されて発電するから、電動冷却ファン4の消費電力(例えば、前記電流センサ25の検出する電流の積分値)からオルタネータ2を駆動する動力、すなわち、エンジン1に対する負荷を求めることができ、これにより電動冷却ファン4の消費電力を、電動冷却ファン4の作動電力を得るためのオルタネータ2の駆動負荷に換算することができる。
【0016】
一方、電動冷却ファン4によってエアコン3のコンデンサ9が冷却されると、このコンデンサ9における冷媒の凝縮温度、ひいては、凝縮圧力が低くなる。この結果、コンプレッサ8の吐出圧が低くなり、コンプレッサ8の駆動負荷も低くなる。
以上のことより、エアコン3への要求冷却能力に対して、電動冷却ファン4の作動デューティー(ファン作動デューティー)を変化させてその風量、すなわち、コンデンサ9への冷却効果を増加させていくと、コンプレッサ8の駆動負荷(吐出圧)は減少し、オルタネータ2の駆動負荷(電動冷却ファン4の消費電力)が増加していくことになる。よって、ファン作動デューティーを変化させていくと、前記コンプレッサの駆動負荷とオルタネータの駆動負荷(すなわち、電動冷却ファンの作動負荷)との合計が最小となる作動点(最適点)を見つけることができる。そして、この最適点で作動させること、すなわち、このときのコンプレッサ吐出圧(目標吐出圧)となるように(維持するように)、ファン作動デューティーを制御すれば、エアコン3の運転に伴うエンジン負荷を最小限に抑制できることになり、ひいては、燃費の向上を図ることができる。
【0017】
上記の関係及び最適点を示したものが図2であり、図2(a)〜(c)は、それぞれ外気温が低、中、高温の場合のものである。なお、図2において、破線はコンプレッサ8の駆動負荷を示し、一点鎖線は電動冷却ファン4を作動させるためのオルタネータ2の駆動負荷を示し、実線はこれらの合計負荷を示す。そして、前記最適点を外気温毎に求めて、外気温に対して最適コンプレッサ吐出圧を整理することで目標吐出圧マップを作成しておき(図3)、このマップを参照することで目標吐出圧を設定するのである。
【0018】
従って、前記吐出圧センサ23の検出した吐出圧が、前記目標吐出圧よりも高い場合には、前記「吐出圧による作動デューティー」は、現在の作動デューティーを増加する方向に設定され、前記目標吐出圧よりも低い場合には、前記「吐出圧による作動デューティー」は、現在の作動デューティーを減少する方向に設定されることになる。なお、エアコン3運転時のファン作動デューティーとコンプレッサ吐出圧の挙動例を図4に示す。
【0019】
次に、エンジン冷却水温度が目標エンジン冷却水温度を維持するような電動冷却ファン4の作動デューティー(以下、これを「水温による作動デューティー」という)を設定する。なお、前記目標エンジン冷却水温度は、車両やエンジン特性等によってあらかじめ設定し、これを記憶しておいたものである。
従って、図5に示すように、前記水温センサ21の検出したエンジン冷却水温度が、前記目標エンジン冷却水温度よりも高い場合には、前記「水温による作動デューティー」は、現在の作動デューティーを増加する方向に設定され、前記目標エンジン冷却水温度よりも低い場合には、前記「水温による作動デューティー」は、現在の作動デューティーを減少する方向に設定されることになる。なお、エアコン3停止時のファン作動デューティーとエンジン冷却水温度の挙動例を図5に示す。
【0020】
そして、前記「吐出圧による駆動デューティー」と前記「水温による作動デューティー」とを比較して要求値と高い方を最終的な作動デューティーとし、これを電動冷却ファン4に出力して作動させる。なお、エアコン4が停止しているときは、前記「水温による作動デューティー」が最終的な作動デューティーとして設定されることになる。
【0021】
図6及び図7は、以上説明した電動冷却ファン制御のフローチャートであり、所定時間ごとに実行される。図6において、ステップ1(図中S1と記す。以下同じ)では、エアコンスイッチ27の状態を読み込む。
ステップ2では、エアコン3が運転されているか(ONであるか)停止しているか(OFFであるか)を判断する。そして、エアコン3が運転されていればステップ3に進む。
【0022】
ステップ3では、前記水温センサ21からエンジン冷却水温度を、前記外気温センサ22から外気温を、前記吐出圧センサ23から吐出圧を読み込む。そして、ステップ4〜8では「吐出圧による作動デューティー」を設定し、ステップ9〜13では「水温による作動デューティー」を設定する。
ステップ4では、読み込んだ吐出圧が所定圧力Puを上回っているか否かを判断する。この判断は、例えば、コンプレッサ8を保護するために行われるものであり、かかる観点からの上限吐出圧が前記所定圧力として設定される。そして、吐出圧が所定圧力Puを上回っていれば、ステップ5進み、緊急時の「吐出圧による作動デューティー」として最大値(デューティー100%)を設定してステップ14に進む。これにより、電動冷却ファン4は、その最大の風量によってエアコン3(コンデンサ9)を冷却することになる(最大の冷却効果を得ることになる)。一方、吐出圧が所定圧力Pu以下であれば、ステップ6に進む。
【0023】
ステップ6では、外気温に応じて、図4に示すようなマップを参照して目標吐出圧を設定する。
ステップ7では、読み込んだ吐出圧と設定した目標吐出圧を比較する。そして、吐出圧が目標吐出圧と異なる場合はステップ7に進み、吐出圧と目標吐出圧とが一致する場合はそのままステップ14に進む。
【0024】
ステップ8では、通常時の「吐出圧による作動デューティー」を設定する。具体的には、読み込んだ吐出圧>目標吐出圧であれば、現在の作動デューティーに所定デューティー(例えば、a1%)を加算し、読み込んだ吐出量<目標吐出圧であれば、現在の作動デューティーから所定デューティー(例えば、b1%)を減算する。
【0025】
ステップ9では、読み込んだエンジン冷却水温度が所定温度Tuを上回っているか否かを判断する。この判断は、例えば、オーバーヒートを回避してエンジン性能を維持するために行うものであり、かかる観点からの上限温度が前記所定温度として設定される。そして、エンジン冷却水温度が所定温度Tuを上回っていれば、ステップ10に進み、緊急時の「水温による作動デューティー」として最大値(デューティー100%)を設定してステップ14に進む。これにより、電動冷却ファン4は、その最大風量でエンジン1(のラジエータ)を冷却することになる(最大の冷却効果を得ることになる)。一方、エンジン冷却水温度が所定温度Tu以下であれば、ステップ11に進む。
【0026】
ステップ11では、記憶した目標エンジン冷却水温度を読み込む。
ステップ12では、読み込んだエンジン冷却水温度と目標エンジン冷却水温度を比較する。そして、エンジン冷却水温度が目標冷却水温度と異なる場合は、ステップ13に進み、エンジン却水温度と目標エンジン冷却水温度とが一致していれば、そのままステップ14に進む。
【0027】
ステップ13では、通常時の「水温による作動デューティー」を設定する。具体的には、読み込んだエンジン冷却水温度>目標エンジン冷却水温度であれば、現在の作動デューティーに所定デューティー(例えば、a2%)を加算し、読み込んだエンジン冷却水温度<目標エンジン冷却水温度であれば、現在の作動デューティーから所定デューティー(例えば、b2%)を減算する。
【0028】
そして、ステップ14では、「吐出圧による作動デューティー」と「水温による作動デューティー」とを比較し、デューティーの大きい方を選択して電動冷却ファン4の作動デューティーとする。
一方、ステップ2においてエアコン3が停止している場合には、図7のステップ15に進み、前記水温センサ21からエンジン冷却水温度を読み込む。そして、ステップ16〜20において、ステップ9〜13と同様に「水温による作動デューティー」を設定し、これを電動冷却ファンの作動デューティーとする。
【0029】
なお、本実施例のコンプレッサ8は、駆動と停止とを切り替えるON/OFFタイプのものであるが、これに加えて吐出容量も可変にできるタイプのものでもよい。
以上説明した実施形態では、以下に記すような効果を有する。
(1)例えば、車両周辺温度(例えば、外気温)が上昇すると、エバポレータ12の熱負荷の増大及びコンデンサ9の放熱能力の低下を招くことから、コンプレッサの負荷も増大する。この点、上記実施形態においては、目標吐出量を外気温に応じて設定するので、周辺温度によって変動するコンプレッサ8の駆動負荷に精度よく対応させた目標吐出圧を設定できる。
(2)「吐出圧による作動デューティー」と「水温による作動デューティー」とのいずれかによって、すなわち、比較的変化速度の緩やかなコンプレッサ吐出圧又はエンジン冷却水温度に応じて電動冷却ファン4を制御するので、ファン作動特性(状態)が安定する。
(3)エアコン運転時は、「吐出圧による作動デューティー」と「水温による作動デューティー」とを比較して、要求値の高い方で電動冷却ファン4を制御するので、電動冷却ファン4を適切に作動させて必要とされる風量を確保することができる。
(4)エアコン運転時において、吐出圧センサ23の検出したコンプレッサ吐出圧が所定圧力Puを上回っている場合には、電動冷却ファン4をその最大制御量(作動デューティー100%)で作動させるので、最大のファン冷却効果を確保して、吐出圧の異常上昇にからコンプレッサ8を保護できる(コンプレッサ8の負担増大、性能低下を防止できる)。
(5)水温センサ21の検出したエンジン冷却水温度が所定温度Tuを上回っている場合には、電動冷却ファン4をその最大制御量(作動デューティー100%)で作動させるので、最大のファン冷却効果を確保して、エンジンの過剰な温度上昇を防止できる(オーバーヒートを回避できる)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用冷却ファンの制御装置を示すシステム構成図である。
【図2】ファン作動デューティーに対するコンプレッサの駆動負荷(吐出圧)、オルタネータの駆動負荷(電動冷却ファン消費電力)を示す図である。
【図3】目標吐出圧マップの一例を示す図である。
【図4】エアコン運転時におけるファン作動デューティーとコンプレッサ吐出圧の挙動を示す図である。
【図5】エアコン停止時におけるファン作動デューティーとエンジン冷却水温度の挙動を示す図である。
【図6】エアコンON時の電動冷却ファンの制御内容を示すフローチャートである。
【図7】エアコンOFF時の電動冷却ファンの制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、2…オルタネータ(発電機)、3…エアコン(空調装置)、4…電動冷却ファン、5…コントロールユニットC/U(目標吐出圧設定手段、冷却ファン制御手段)、8…コンプレッサ、9…コンデンサ、12…エバポレータ、21…水温センサ、22…外気温センサ、23…吐出圧センサ、24…エバ後吹出温センサ、25…電流センサ
Claims (6)
- エンジンと、
前記エンジンにより駆動される発電機と、
前記エンジンによりその圧縮機が駆動される空調装置と、
前記発電機の発電した電力の供給を受けて作動し、前記空調装置を冷却する電動冷却ファンと、
前記圧縮機の吐出圧を検出する吐出圧検出手段と、
前記空調装置の要求冷却能力に対して、前記圧縮機の駆動負荷と、前記電動冷却ファンの作動電力を得るための前記発電機の駆動負荷と、の合計が最小となるように、前記圧縮機の目標吐出圧を設定する目標吐出圧設定手段と、
前記圧縮機の吐出圧が前記目標吐出圧となるように、前記電動冷却ファンの作動を制御する冷却ファン制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用冷却ファンの制御装置。 - 前記目標吐出圧は、車両周囲の代表温度に応じて設定されることを特徴とする請求項1記載の車両用冷却ファンの制御装置。
- 外気温を検出する外気温検出手段を備え、
前記代表温度は、前記外気温検出手段の検出した外気温であることを特徴とする請求項2記載の車両用冷却ファンの制御装置。 - 前記電動冷却ファンは、前記エンジン及び空調装置の双方を冷却し、
前記冷却ファン制御手段は、前記圧縮機の吐出圧が前記目標吐出圧となるよう設定する制御量と、前記エンジン冷却水温度があらかじめ設定した目標エンジン冷却水温度となるよう設定する制御量と、のうち大きい方で前記電動冷却ファンを作動させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の車両用冷却ファンの制御装置。 - 前記冷却ファン制御手段は、前記圧縮機の吐出圧が所定値を上回った場合に、その最大制御量で前記電動冷却ファンを作動させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の車両用冷却ファンの制御装置。
- 前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水温度が所定温度を上回った場合に、その最大制御量で前記電動冷却ファンを作動させることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の車両用冷却ファンの制御装置。
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