JP4060259B2 - 空調装置の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載された空調装置の制御装置に関する。
従来の車両用自動変速機として、トルクコンバータ内にその入力軸と出力軸とを機械的に直結可能な油圧式のロックアップクラッチを設け、一定の条件下で前記ロックアップクラッチを締結することによりトルクコンバータの効率を向上させることが行われている。
また、このロックアップクラッチを利用し、減速時にロックアップクラッチを締結することにより、駆動輪側からの逆駆動力をエンジン側に伝えてエンジン回転の急激な低下を抑制することにより、減速時に所定の復帰回転数になるまで行われる燃料カットを長い時間継続させ、燃費の向上を図ることが行われている。
実開平2−50038号公報には、減速走行中の燃料カット時に空調装置(以下エアコンと略称する)をカットする、或いはそのコンプレッサの負荷を低減するエンジンの減速制御装置が開示されている。このように、燃料カット時にエアコン負荷を低減することで、燃料カットをエンジンのより低回転、低車速まで継続させることができる。
また、特開昭58−47620号には、車両の減速走行時に設定エンジン回転数以上でエアコンのコンプレッサの稼働率を増大させることにより、車両の減速エネルギーをコンプレッサによって吸収することが可能な車両用空気調和装置が開示されている。
実開平2−50038号公報 特開昭58−47620号公報
実開平2−50038号公報に記載されているように、エアコン負荷を低減して燃料カットを継続するには、通常ロックアップ制御を作動させ、燃料カットをしてもエンジン回転数を高い状態に維持する必要がある。しかし、ロックアップ制御は車両の状態によっては作動できない場合がある。
ロックアップ制御を作動できない場合に、エアコンをカット或いはエアコンの負荷を低減して燃料カットしても、ごく短時間にエンジン回転数が低下し、更に燃料カットからの復帰でエンジン回転数が再度上昇して不快な音を発生することがある。
さらには、無用なエアコンカットをすることでエアコンのコンプレッサの作動クラッチや、作動クラッチを制御するリレーなどに無用な負荷を与え耐久性に悪影響を及ぼすことになる。
また、特開昭58−47620号公報に記載されているように、減速時に予め設定されたエンジン回転数以上でエアコンのコンプレッサをオンさせる制御では、車両が減速状態になるたび又はギヤ比が変化する毎にエアコンのコンプレッサがオン又はオフを繰り返してしまう。その結果、エアコンのコンプレッサの作動クラッチや、作動クラッチを制御するリレーなどの関連部品への負荷が過大となり、故障の原因となる。
よって、本発明の目的は、車両減速時に空調装置関連部品の作動頻度の無駄な増加を防止するようにした空調装置の制御装置を提供することである。
請求項1記載の発明によると、エンジンにより駆動されるコンプレッサとエバポレータを有する車両に搭載された空調装置の制御装置であって、車両の減速走行時を判定する減速判定手段と、前記エンジンの回転数又は変速機の入力軸回転数を検出する回転数検出手段と、前記車両の減速走行時に前記エンジン回転数又は変速機の入力軸回転数が予め定められた燃料カット回転数以上の時に、前記エンジンへ供給する燃料をカットする燃料カット制御手段と、前記車両の減速走行時に前記回転数検出手段により検出される回転数が前記燃料カット回転数よりも第1の所定値以上高く、且つ、前記エバポレータの温度が目標温度よりも第2の所定値以上高いことを条件に、前記コンプレッサを作動させて前記エバポレータの温度を制御する減速空調制御装置とを具備し、前記第1の所定値は前記車両の減速走行中における前記変速機の変速比が大きい程大きい値に設定されることを特徴とする空調装置の制御装置が提供される。
第1の所定値はコンプレッサを充分な時間作動させるための回転数であり、変速段に応じて設定を変更し、低速段側ほど高く設定する。例えば、第1の所定値は600〜1000rpm(2速:1000rpm,3速:800rpm,4速:600rpm)である。
第2の所定値はコンプレッサを作動してもエバポレータの目標下限温度(例えば6℃)より充分高く、コンプレッサ減速作動中に目標温度を下回らない程度の温度差であり、例えば4℃である。
請求項2記載の発明によると、変速機は運転状態に応じて自動的に変速を行う自動変速機として構成され、空調装置の制御装置は更に、車速を検出する車速検出手段と、車両の減速走行中に車速の低下に伴って自動変速機により現在のシフト位置からダウンシフトが開始されるダウンシフト車速を求めるダウンシフト車速算出手段を具備している。
そして、減速空調制御装置は、車速検出手段により検出される車速がダウンシフト車速よりも第の所定値以上高いことを条件に、コンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する。
第2の所定値はコンプレッサ作動指令してからコンプレッサが応答するまでの時間相当の車速であり、例えば、ヒステリシスが設定されて、コンプレッサ作動開始判定は15〜20km/h、作動終了判定は3〜8km/hである。
請求項3記載の発明によると、変速機はロックアップクラッチ付トルクコンバータと、運転状態に応じてロックアップクラッチの締結容量を制御するロックアップ制御装置を有している。
空調装置の制御装置は更に、車両の減速走行時にエンジン回転数又は変速機入力軸回転数に応じて、ロックアップクラッチの締結を解除するロックアップ作動下限回転数を算出するロックアップ作動下限回転数算出手段を具備している。
そして、減速空調制御装置は、回転数検出手段により検出される回転数がロックアップ作動下限回転数よりも第の所定値以上高いことを条件に、コンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する。
の所定値はコンプレッサ作動指令してからコンプレッサが応答するまでの時間相当回転数であり、速度段に応じて設定を変更し、低速度段側ほど高く設定する。例えば、ヒステリシスが設定されて、開始は600〜1000rpmであり、終了は30〜70rpm(2速:70rpm,3速:50rpm,4速:30rpm)である。
請求項記載の発明によると、減速空調制御装置は、車両の減速走行時の車速が第の所定値以上より高いことを条件に、コンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する。第の所定値は加減速頻度の少ない車速領域であり、例えば、50km/h以下である。
請求項記載の発明によると、空調装置の制御装置は更に、減速空調制御装置によるエバポレータの温度制御の終了から所定時間の間、再度減速空調制御装置によるエバポレータの温度制御を行うことを禁止する第1禁止手段を具備している。
ここで、所定時間は加減速を繰り返してコンプレッサをオン/オフしても、蓄熱効果の小さい運転状況ではコンプレッサの作動を回避するための時間であり、例えば30秒程度コンプレッサの再作動を禁止する。
請求項記載の発明によると、空調装置の制御装置は更に、減速空調制御装置によるエバポレータの温度制御により、コンプレッサの作動割合を増加した後にコンプレッサの作動割合を減少した場合には、同一の減速走行中には再度コンプレッサの作動割合の増加を禁止する第2禁止手段を具備している。
請求項1記載の発明によると、車両の減速走行時にコンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する制御を開始する条件を、エンジン回転数又は変速機の入力軸回転数が、燃料カット回転数よりも第1の所定値以上高い場合に設定している。
すなわち、この制御が作動した直後に燃料カットが中止され、制御が終了してしまうような場合にはこの制御を作動させない。これにより、空調装置関連部品の作動頻度の無駄な増加を防止することができ、これらの部品の故障の抑制を図ることができる。
第1所定値は車両の減速走行中における変速機の変速比が大きいほど大きい値に設定される。すなわち、減速比が大きいほど車速変化に対するエンジン回転数変化または変速機の入力軸回転数変化が大きく、短時間で回転が低下し易い。よって、減速比が大きいほど第1所定値を大きく設定して、空調装置の稼動時間を確保する。
請求項2記載の発明によると、コンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する制御を開始する条件は、車速がダウンシフト車速よりも第の所定値以上高い場合である。
すなわち、この制御が作動した直後にダウンシフトとなり、商品性上コンプレッサの稼動割合を下げなければならず、すぐにこの制御は終了してしまうような場合は作動させないようにする。これにより、空調装置関連部品の作動頻度の無駄な増加を防止することができ、関連部品の故障の抑制を図ることができる。
請求項3記載の発明によると、コンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する制御を開始する条件は、エンジン回転数又は変速機の入力軸回転数が、ロックアップ作動下限回転数よりも第の所定値以上高い場合である。
すなわち、この制御が作動した直後にロックアップクラッチがオフとなり、エンジン回転が低下して燃料カットが中止され、すぐに制御が終了してしまうような場合にはこの制御を作動させない。これにより、空調装置関連部品の作動頻度の無駄な増加を防止することができ、空調装置の故障の抑制を図ることができる。
請求項記載の発明によると、減速走行時の車速が第の所定値以上の場合に、コンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御するための作動を許可することを特徴とする。即ち、アクセルペダル作動頻度が高く、制御の作動時間を確保できない場合の多い低車速領域での作動を回避する。これにより、空調装置関連部品の故障の抑制を図ることができる。
請求項記載の発明によると、短時間でアクセルペダルのオン・オフを繰り返すような場合、効果のないエバポレータの温度制御の作動の繰り返しを防止することができる。これにより、空調装置関連部品の故障の抑制を図ることができる。
請求項記載の発明によると、変速によるエンジン又は変速機入力軸の回転変動ごとに、コンプレッサがオン・オフを繰り返すことを防止することができ、空調装置関連部品の作動頻度の無駄な増加を防止することができる。これにより、空調装置関連部品の故障の抑制を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係る車両に搭載された自動変速機及びその制御装置の構成を示す図であり、内燃エンジン2のクランク軸4には自動変速機6が接続されている。
自動変速機6は、クランク軸4に連結され、ポンプインペラ8a及びタービンランナ8bを有するトルクコンバータ8と、ポンプインペラ8aとタービンランナ8bと連結するためのロックアップクラッチ10と、トルクコンバータ8の出力側に連結される多段変速ギヤ機構12と、ロックアップクラッチ10及び多段変速ギヤ機構12の動作を制御する油圧制御機構14とを備えている。
油圧制御機構14は、ロックアップクラッチ10の係合/非係合を切り替えるオンオフ型のソレノイド弁(以下「Aソレノイド弁」という)14aと、Aソレノイド弁14aがオンされ、ロックアップクラッチ10が係合状態にあるときの係合圧を制御するデューティ制御型のソレノイド弁(以下「Bソレノイド弁」という)14bと、ギヤ機構12のシフト位置(ギヤ比)を制御する変速アクチュエータ14cとを含んでいる。
Aソレノイド弁14a,Bソレノイド14b及び変速アクチュエータ14cは、自動変速機制御用の電子コントロールユニット(以下「ECU」という)16に接続されており、ECU16はAソレノイド弁14a及びBソレノイド弁14bを介してロックアップクラッチ10の係合状態の制御を行うと共に、変速アクチュエータ14cを介して多段変速ギヤ機構12のシフト位置の制御を行う。
自動変速機6には、多段変速ギヤ12のシフト位置SRTDGを検出するシフト位置センサ18が設けられており、その検出信号はECU16に供給される。
エンジン2の出力は、クランク軸4からトルクコンバータ8、ギヤ機構12、差動装置20を順次経て、左右の駆動輪22,24に伝達され、これらを駆動する。また、自動変速機6の出力側には、当該車両の車速VPを検出する車速センサ26が設けられており、その検出信号はECU16に供給される。
エンジン2には、吸気管28の途中に設けられたスロットル弁30の開度θTHを検出するスロットル弁開度センサ32と、エンジン冷却水温TWを検出するエンジン水温センサ34と、エンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサ36が設けられており、これらのセンサの検出信号はECU16に供給される。エンジン回転数センサ36は、クランク軸4の180度回転毎に所定クランク角度位置でTDC信号パルスを出力し、ECU16に供給する。
また、スロットル弁30には例えば電動モータからなるスロットルアクチュエータ38が連結されており、このスロットルアクチュエータ38はECU16に接続されている。ECU16には、車両のアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APFZを検出するアクセル開度センサ40が接続されており、その検出信号がECU16に供給される。
ECU16はアクセル開度APFZ等に応じて、スロットル弁開度θTHを制御する。即ち、本実施形態ではアクセルペダルとスロットル弁30とは機械的に連結されておらず、アクセル開度AP及び他の運転状態に応じてスロットル弁開度θTHが制御される。
ECU16には更に、自動変速機6の動作モードを選択するための選択レバー位置を検出する選択レバー位置センサ42及びブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキスイッチ44が接続されており、それらの検出信号はECU16に供給される。
尚、ECU16は、エンジン2に供給する燃料量(燃料噴射弁の開弁時間)及び点火時期等を制御する図示しないエンジン制御用電子コントロールユニットに接続されており、制御パラメータ情報を相互に伝達するように構成されている。
ECU16は、上述した各種センサからの入力信号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路と、中央処理回路(CPU)と、CPUで実行される各種演算プログラムや後述するシフトマップ及び演算結果等を記憶するROM及びRAMからなる記憶回路と、Aソレノイド弁14a、Bソレノイド弁14b及び変速アクチュエータ14cに駆動信号を出力する出力回路とを備えている。
ECU16は、各種センサの検出信号に基づいてロックアップクラッチ10の係合状態、シフト位置及びスロットル弁開度θTHの制御を行う。尚、以下にフローチャートを参照して説明する処理は、ECU16のCPUで実行されるものである。
図2を参照すると、本発明の第1の原理ブロック図が示されている。空調装置46はエンジン2により駆動されるコンプレッサと、熱交換を行うエバポレータを有している。変速機6´は手動変速機又は自動変速機の何れでもよい。
本発明の空調装置の制御装置は、車両の減速走行時を判定する減速判定手段48と、エンジン2の回転数又は変速機6´の入力軸回転数を検出する回転数検出手段50と、車両の減速走行時にエンジン回転数又は変速機6´の入力軸回転数が予め定められた燃料カット回転数以上の時に、エンジン2へ供給する燃料をカットする燃料カット制御手段52を含んでいる。減速判定手段48は、例えばスロットル弁がオフの時、減速走行時と判定する。
空調装置の制御装置は更に、車両の減速走行時に回転数検出手段50により検出される回転数が燃料カット回転数よりも第1の所定値以上高いことを条件に、空調装置46のコンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する減速空調制御装置54を含んでいる。
本発明によると、車両の減速走行時に回転数検出手段50により検出される回転数が燃料カット回転数よりも第1の所定値以上高いことを条件に、減速空調制御装置54がコンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する。
ここで、第1の所定値はコンプレッサを充分な時間作動させるための回転数であり、速度段に応じて設定を変更し、低速度段側ほど高く設定する。例えば、第1の所定値を600〜1000rpm(2速:1000rpm,3速:800rpm,4速:600rpm)に設定する。
よって、エバポレータの温度制御が作動した直後に燃料カットが中止され、エバポレータの温度制御が終了してしまうような場合にはこの制御を作動させない。これにより、空調装置関連部品の作動頻度の無駄な増加を防止することができ、空調装置関連部品の故障の抑制を図ることができる。
図3は本発明の第2の原理ブロック図を示している。好ましくは、変速機は運転状態に応じて自動的に変速を行う自動変速機6として構成される。本発明の空調装置の制御装置は更に、車速を検出する車速検出手段56と、車両の減速走行中に車速の低下に伴って自動変速機6により現在のシフト位置からダウンシフトが開始されるダウンシフト車速を求めるダウンシフト車速算出手段58を含んでいる。
そして、減速空調制御装置54は、車速検出手段56により検出される車速がダウンシフト車速よりも第2の所定値以上高いことを条件に、空調装置46のコンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する。
ここで、第2の所定値はコンプレッサ作動指令してコンプレッサが応答するまでの時間相当の車速であり、例えばヒステリシスが設定されて、コンプレッサ作動開始判定は15〜20km/h、作動終了判定は3〜8km/hである。
好ましくは、自動変速機6はロックアップクラッチ付トルクコンバータ8と、運転状態に応じてロックアップクラッチ10の締結容量を制御するロックアップ制御装置60を有している。
空調装置の制御装置は更に、車両の減速走行時にエンジン回転数又は変速機入力軸回転数に応じて、ロックアップクラッチ10の締結を解除するロックアップ作動下限回転数を算出するロックアップ作動下限回転数算出手段62を含んでいる。
そして、減速空調制御装置54は、回転数検出手段50により検出される回転数がロックアップ作動下限回転数よりも第3の所定値以上高いことを条件に、空調装置46のコンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する。
ここで、第3の所定値はコンプレッサ作動指令してからコンプレッサが応答するまでの時間相当回転数であり、変速段に応じて設定を変更し、低速度段側ほど高く設定する。例えば、ヒステリシスが設定されて、開始は600〜1000rpmであり、終了は30〜70rpm(2速:70rpm,3速:50rpm,4速:30rpm)である。
好ましくは、第1乃至第3の所定値は車両の減速走行中における変速機の減速比が大きいほど大きい値に設定される。低いギヤ段では、エンジン回転数が短時間で低回転になるため、同じ回転数から空調装置46のコンプレッサを作動させると、コンプレッサの作動時間が短くなる。よって、エバポレータを充分冷却できるようにするため、低いギヤ段ほど、コンプレッサの作動開始許可回転数を高くする。
減速空調制御装置54は、車両の減速走行時の車速が第4の所定値以上高いことを条件に、空調装置46のコンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する。ここで、第4の所定値は加減速頻度の少ない車速領域であり、例えば50km/h以下である。
また、減速空調制御装置54は、車両の減速走行時におけるエバポレータの温度が目標温度よりも第5の所定値以上高いことを条件に、空調装置46のコンプレッサを作動させてエバポレータの温度を制御する。
の所定値はコンプレッサを作動してもエバポレータの目標下限温度(例えば6℃)より充分高く、コンプレッサ減速作動中に目標温度を下回らない程度の温度差であり、例えば4℃である。
好ましくは、空調装置の制御装置は更に、減速空調制御装置54によるエバポレータの温度制御の終了から所定時間の間、再度減速空調制御装置54によるエバポレータの温度制御を行うことを禁止する第1禁止手段を含んでいる。
ここで、所定時間は加減速を繰り返してコンプレッサをオン/オフしても、蓄熱効果の小さい運転状況ではコンプレッサ作動を回避するための時間であり、例えば30秒程度コンプレッサの再作動を禁止する。
更に好ましくは、空調装置の制御装置は更に、減速空調制御装置54によるエバポレータの温度制御により、コンプレッサの作動割合を増加した後にその作動割合を減少した場合には、同一の減速走行中には再度コンプレッサの作動割合の増加を禁止する第2禁止手段を含んでいる。
次に、図4のフローチャートを参照して、本発明実施形態の減速時の空調装置協調制御について詳細に説明する。まず、ステップ10(図4ではS10と記述する)で、スロットルがオフか否かを判定する。スロットルがオフの場合には、ステップ11へ進んでエアコンカット信号があるか否かを判定する。
ステップ10でスロットルがオンと判定された場合には、ステップ12へ進んで再作動制限タイマーが0か否かを判定する。ステップ12で肯定判定の場合には、ステップ13へ進んで再作動防止フラグに0を代入する。即ち、再作動防止フラグを0にリセットする。
ステップ11でエアコンカット信号がないと判定された場合には、ステップ14へ進んで車速Vが所定車速V1より大きいか否かを判定する。所定車速V1は、例えば40〜50km/hである。
ステップ14で車速Vが所定車速V1より大きいと判定された場合には、ステップ15へ進んでエバポレータの温度が所定値より大きいか否かを判定する。この所定値は例えば6℃〜8℃に設定する。
ステップ15が肯定判定の場合には、ステップ16へ進んで燃料カット中か否かを判定する。ステップ16で燃料カット中と判定された場合には、ステップ17へ進んで本制御、即ち減速時のエアコン協調制御が非作動中か否かを判定する。
ステップ17で本制御が非作動中と判定された場合には、ステップ18へ進んで制御を開始する時の所定値をセットする。この所定値は変速機の減速比が大きいほど大きい値にセットする。
例えば、所定値を2速の場合には1000rpm、3速の場合には800rpm、4速の場合には600rpmにセットする。これらの所定値はコンプレッサを充分な時間作動させるための回転数である。
ステップ17で本制御が作動中と判定された場合には、ステップ19へ進んで制御を終了する時の所定値をセットする。この所定値も変速機の減速比が大きいほど大きい値にセットする。
例えば、所定値を2速の場合には500rpm、3速の場合には200rpm、4速の場合には0にセットする。即ち、ローギヤで減速感が問題となるような場合は、この所定値に高い値を入れてコンプレッサを早めに切るようにする。
ステップ18及び19で所定値をセットしてから、ステップ20へ進んで変速機の入力軸回転数NMが、上記所定値+燃料カットの下限回転数NFC又は減速ロックアップ制御を中止する回転数NLCの何れか大きいほうより大きいか否かを判定する。
ステップ20が肯定判定の場合には、ステップ21へ進んで再作動防止フラグが0か否かを判定する。再作動防止フラグが0の場合、即ちスロットルがオフされてから本制御が1回も作動されていないと判定された場合には、ステップ22へ進んでダウンシフト車速を算出する。
ステップ21で再作動防止フラグが1にセットされている場合には、本処理を終了する。これは、減速中エアコンの稼動割合を一旦増加させた後稼動割合を減少させた場合は、同一の減速中(スロットルオフ中)には、再度エアコンの稼動割合を増加させることを禁止するものである。
ステップ22でダウンシフト車速を算出した後、ステップ23へ進んで車速Vがダウンシフト車速+所定値より大きいか否かを判定する。この所定値は、コンプレッサに作動指令してからコンプレッサが応答するまでの時間に相当する車速であり、例えば5km/hである。
ステップ23が肯定判定の場合には、ステップ24へ進んでエアコンオン要望信号を1にセットする。これにより、エアコン制御の他のルーティンにおいて、エアコンのコンプレッサをオンにする或いはその稼動率を増大する他の条件が整っていれば、エアコンをオンにするか或いはその稼動率を増大する。
次いで、ステップ25へ進んで再作動制限タイマーを所定時間にセットする。このタイマーは減算タイマーであり、本制御が一度作動してから所定時間の間再作動させないように制御する。
これは、短時間でアクセルペダルのオン・オフを繰り返すような運転の場合、効果のない本制御の作動の繰り返しを防止するものであり、これによりエアコン関連部品の作動頻度の無駄な増加を抑制することができる。
次いで、ステップ26へ進んで再作動防止フラグを1にセットする。これは、ステップ21に関連して説明したように、同一の減速中(アクセルペダルオフ中)には、本制御が一旦入って終了した場合にはその再作動を防止するものであり、変速による回転変動ごとに、エアコンのオン・オフを繰り返すことを防止するものである。
一方、ステップ11が肯定判定の場合、及びステップ12,14,15,16,20及び23の判定が否定判定の場合には、ステップ27へ進んでエアコンオン要望信号を0にリセットして、本制御を終了する。
図5を参照すると、本発明実施形態の減速時エアコン協調制御のタイムチャートが示されている。破線64は減速時エアコン作動許可回転数であり、この許可回転数は燃料カット作動下限回転数+所定値で決定される。この所定値は図4のフローチャートのステップ18で変速段に応じてセットされる。
本発明の減速時エアコン協調制御は、変速機の入力軸回転数がこのエアコン作動許可回転数64より高い場合にコンプレッサを作動させる。このように、コンプレッサの稼動程度を増加させてよい時間を充分確保できるかどうかを判断し、充分確保できる場合にだけコンプレッサを作動させることにより、エアコン関連部品の作動頻度の無駄な増加を防止する。
すなわち、燃料カット下限回転付近でアクセルペダルをオフした場合、エアコンのコンプレッサを作動させても、燃料カットを継続するためにはすぐにコンプレッサをオフしなければならない。
その結果、エアコンのコンプレッサがオン直後にオフし、コンプレッサ負荷トルク変動が発生し、商品性上問題となる上エバポレータを充分冷却できない。よって、このような場合には、本発明のエアコン協調制御では、無理にコンプレッサを作動させないように制御する。
図6はオン・オフ作動型エアコンの減速時のコンプレッサ作動のタイムチャートを示しており、図7は可変容量型エアコンの減速時コンプレッサ作動のタイムチャートを示している。
図6のタイムチャートから明らかなように、オン・オフ作動型エアコンでは、エバポレータの温度は目標上限温度と目標下限温度の間に収まるように制御される。一方、可変容量型エアコンでは、エバポレータの温度はその目標温度に収斂するように制御される。
車両に搭載された自動変速機及びその制御装置の構成を示す図である。 本発明制御装置の第1の原理構成を示すブロック図である。 本発明制御装置の第2の原理構成を示すブロック図である。 本発明実施形態の減速時エアコン協調制御処理のフローチャートである。 本発明制御装置のタイムチャートである。 オン・オフ作動型エアコンの減速時のコンプレッサの作動を示すタイムチャートである。 可変容量型エアコンの減速時のコンプレッサの作動を示すタイムチャートである。
符号の説明
2 エンジン
6 自動変速機
8 トルクコンバータ
10 ロックアップクラッチ
12 多段変速ギヤ機構
14 油圧制御機構
16 電子コントロールユニット(ECU)
26 車速センサ
28 吸気管
32 スロットル弁開度センサ
36 エンジン回転数センサ
40 アクセル開度センサ

Claims (6)

  1. エンジンにより駆動されるコンプレッサとエバポレータを有する車両に搭載された空調装置の制御装置であって、
    車両の減速走行時を判定する減速判定手段と、
    前記エンジンの回転数又は変速機の入力軸回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記車両の減速走行時に前記エンジン回転数又は変速機の入力軸回転数が予め定められた燃料カット回転数以上の時に、前記エンジンへ供給する燃料をカットする燃料カット制御手段と、
    前記車両の減速走行時に前記回転数検出手段により検出される回転数が前記燃料カット回転数よりも第1の所定値以上高く、且つ、前記エバポレータの温度が目標温度よりも第2の所定値以上高いことを条件に、前記コンプレッサを作動させて前記エバポレータの温度を制御する減速空調制御装置とを具備し
    前記第1の所定値は前記車両の減速走行中における前記変速機の変速比が大きい程大きい値に設定されることを特徴とする空調装置の制御装置。
  2. 前記変速機は運転状態に応じて自動的に変速を行う自動変速機として構成され、
    車速を検出する車速検出手段と、
    車両の減速走行中に車速の低下に伴って前記自動変速機により現在のシフト位置からダウンシフトが開始されるダウンシフト車速を求めるダウンシフト車速算出手段を更に具備し、
    前記減速空調制御装置は、前記車速検出手段により検出される車速が前記ダウンシフト車速よりも第の所定値以上高いことを条件に、前記コンプレッサを作動させて前記エバポレータの温度を制御することを特徴とする請求項1記載の空調装置の制御装置。
  3. 前記変速機はロックアップクラッチ付トルクコンバータと、運転状態に応じて該ロックアップクラッチの締結容量を制御するロックアップ制御装置を有しており、
    前記車両の減速走行時に前記エンジン回転数又は変速機入力軸回転数に応じて、前記ロックアップクラッチの締結を解除するロックアップ作動下限回転数を算出するロックアップ作動下限回転数算出手段を更に具備し、
    前記減速空調制御装置は、前記回転数検出手段により検出される回転数が前記ロックアップ作動下限回転数よりも第の所定値以上高いことを条件に、前記コンプレッサを作動させて前記エバポレータの温度を制御することを特徴する請求項2記載の空調装置の制御装置。
  4. 前記減速空調制御装置は、前記車両の減速走行時の車速が第の所定値以上高いことを条件に、前記コンプレッサを作動させて前記エバポレータの温度を制御することを特徴とする請求項2又は3記載の空調装置の制御装置。
  5. 前記減速空調制御装置による前記エバポレータの温度制御の終了から所定時間の間、再度前記減速空調制御装置による前記エバポレータの温度制御を行うことを禁止する第1禁止手段を更に具備したことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の空調装置の制御装置。
  6. 前記減速空調制御装置による前記エバポレータの温度制御により、前記コンプレッサの作動割合を増加した後に該コンプレッサの作動割合を減少した場合には、同一の減速走行中には再度前記コンプレッサの作動割合の増加を禁止する第2禁止手段を更に具備したことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の空調装置の制御装置。
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