JP4798096B2 - カラオケ装置 - Google Patents

カラオケ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4798096B2
JP4798096B2 JP2007199387A JP2007199387A JP4798096B2 JP 4798096 B2 JP4798096 B2 JP 4798096B2 JP 2007199387 A JP2007199387 A JP 2007199387A JP 2007199387 A JP2007199387 A JP 2007199387A JP 4798096 B2 JP4798096 B2 JP 4798096B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reception intensity
microphone
speaker
howling
reception
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007199387A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009036867A (ja
Inventor
嘉寛 小橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2007199387A priority Critical patent/JP4798096B2/ja
Publication of JP2009036867A publication Critical patent/JP2009036867A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4798096B2 publication Critical patent/JP4798096B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)

Description

本発明は、マイクロホンが有線や無線によってカラオケ装置に接続された状態で利用者がマイクロホンの位置を自由に変えることができるカラオケ装置において、前記マイクロホンをスピーカに接近させたときに発生するハウリングを予防する技術に関する。
従来、カラオケ装置等の音響装置等において、スピーカから出力された音声がマイクロホンに帰還されることで生じるハウリングを防止するための技術として、例えば、特許文献1に記載のようなものが知られている。
特許文献1では、マイクロホンからの無線信号を補足する信号捕捉器を複数のスピーカのそれぞれに近接して配置し、ある信号捕捉器による受信強度が過大になった際、その信号捕捉器の至近に配置されたスピーカについて、マイクロホンからの音声信号による音声出力を禁止又は抑圧することでハウリングを予防する技術が開示されている。また、特許文献2では、ハウリングを検出する技術が開示されている。
特開2006−311071号公報 特開2000−311072号公報
特許文献1に記載の発明では、マイクロホンから送出される音声信号の搬送波の受信強度の強弱のみにより、スピーカからの音声出力を遮断するときのマイクロホンとスピーカとの距離を決定している。よって、スピーカに対してどの方向からマイクロホンが接近したかに関わらず、マイクロホンからの音声信号による音声出力を制限する距離は一定である。換言すれば、音声出力を制限する距離がaに設定されている場合、スピーカの前面側、後面側、左面側、あるいは右面側のどの方向から接近しようが、一律に距離a以下まで接近すること音声出力が制限される。
一方、近年実用化されている宴会向けモデルのカラオケ装置には、図13(a)に示すように、筐体の前面に平面スピーカが設けられており、この前面側を宴会場の聴衆へ向け、歌唱者は筐体の後面側でこの方向に向けて設置されたモニタ(図13(b)参照)に表示される歌詞を見ながら歌唱する仕様のものがある。このような宴会向けモデルのカラオケ装置は、スピーカを組み込んだ筐体(スピーカボックス)が、部屋の隅や壁沿い等の予め決まった位置に固定されている個室状のカラオケボックスとは利用環境が異なり、広い宴会場の奥のほうにいる聴衆にまで音声が届くようにする必要がある。そのため、筐体の前面側から前方に向けての音声出力レベルは特に高くなっている。反面、筐体の後面側については、すぐ側にいる歌唱者に音声が届く程度でよいので、後面側への音声出力レベルは比較的低くなっている。つまり、宴会向けモデルのカラオケ装置では、図14に示すように、スピーカから放音する方向によって音声出力レベルが偏った指向特性を有している。また、カラオケボックスに設置されるカラオケ装置に付属するスピーカも壁沿いや部屋の隅に設置されているので、音声出力レベルがスピーカの前面方向に偏った指向特性を有している。
通常、宴会向けモデルのカラオケ装置は、カラオケボックスに設置されるものとは異なり、カラオケ装置本体やスピーカボックスを壁沿いや部屋の隅に常時設置しておくことはなく、宴会場間を移動させたり、宴会場内の任意の場所に一時的に設置するものである。したがって、宴会向けモデルのカラオケ装置では、カラオケ装置本体やスピーカボックスの移動を容易にするために、これらを一体化したり更に移動手段としてキャスタ等を備え付けたりする。
ところが、宴会向けモデルのカラオケ装置は宴会場で任意の場所にあり、更にこのカラオケ装置で歌唱する歌唱者は、スピーカの後面側にずっと留まって歌唱し続けるとは限らず、歌唱しながら歩き回りスピーカの後面側からスピーカの前面側や左右面側に出てきたり、スピーカに不用意に接近しすぎたりすることが考えられる。さらに、歌唱者がカラオケ装置に触れば、キャスタによって容易にカラオケ装置は回転移動する。スピーカとカラオケ装置本体とが一体化されていれば、スピーカからの放音方向も回転移動するため、歌唱者が移動せずともスピーカが移動することになる。
このとき、スピーカの指向特性が偏っているため、歌唱者がカラオケ装置の周囲を移動したり、カラオケ装置自体が回転移動すれば、スピーカに対するマイクロホンの方向によってハウリングが発生する距離がそれぞれ異なってくる。
これに対し、特許文献1に記載の発明では、歌唱者が壁沿いのスピーカボックスの後ろに回り込んだり、歌唱中にスピーカ自体が移動するといったことが起こり得ない通常のカラオケボックスを想定しているため、スピーカの指向特性を考慮していない。よって、スピーカに対してどの方向からマイクロホンが接近したかに関わらず、マイクロホンからの音声信号による音声出力を制限する距離が一定である。そのため、宴会向けモデルのカラオケ装置のように、歌唱者とスピーカとの相対的な位置関係が歌唱中に変化し、かつ、スピーカに対するマイクロホンの方向によってハウリングが発生する距離が異なるという状況には対応できず、ハウリングを適切に予防できない。
本発明は、このような問題を解決するためになされており、スピーカの前面側、後面側、左面側、右面側の何れの方向からマイクロホンが接近した場合においても、それぞれの方向に応じた適切な距離でマイクロホンからの音声信号による音声出力を制限することでハウリングを予防できる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載のカラオケ装置は、以下のような特徴を有する。
まず、受信強度に応じて発信位置からの距離を推定可能な無線信号を発信する無線信号出力手段がマイクロホンに取り付けられており、このマイクロホンからの無線信号を受信する信号受信手段が、スピーカを備えた筐体の前面側、後面側、左面側及び右面側の各箇所に取り付けられている。
さらに、各信号受信手段による受信強度を各別に検出する受信強度検出手段と、ハウリングの発生を検知するハウリング検知手段と、スピーカの各箇所それぞれに対応する受信強度データを記憶する受信強度記憶手段とを備える。
そして、ハウリング検知手段によりハウリングを検知した場合、その時に受信強度検出手段により検出したスピーカの各箇所における受信強度を比較し、受信強度が最大である箇所における受信強度を、当該箇所に対応する受信強度データとして受信強度記憶手段に記録する(記録手段)。
さらに、歌唱時に受信強度検出手段が検出するスピーカの各箇所における受信強度のうち、現時点で受信強度が最大である箇所の受信強度と、受信強度記憶手段に記憶されている当該箇所に対応する受信強度データに基づく所定の基準値とを比較し、この受信強度が基準値以上であると判定した場合、マイクロホンから入力される音声信号によるスピーカからの音声出力を抑圧する(音声出力制御手段)。
このように構成されたカラオケ装置によれば、スピーカの前面側、後面側、左面側、右面側の何れの方向からマイクロホンが接近した場合においても、それぞれの方向に応じた適切な距離でマイクロホンからの音声信号による音声出力を制限することでハウリングを予防できる。つまり、スピーカの指向特性を考慮した態様でのハウリングの予防が実現する。
なお、マイクロホンとスピーカとの距離を推定するために用いられる無線信号としては、スピーカの前面側、後面側、左面側及び右面側の各所に設置された信号受信手段の物理的位置により方向を特定するという構成上、回り込み波の影響や障害物による遮断性、指向性等の観点から、赤外線や超音波が適している。赤外線は、障害物による遮断性がよく(筐体を透過して反対側に抜けることがない)、回り込み波の影響もないため、本発明の構成において用いられる無線信号として好適である。また、超音波は指向性が高いために受信する位置によって受信強度の違いが顕著に現れ易く、本発明の構成において用いられる無線信号として好適である。
ところで、歌唱中にスピーカから出力される音声の音量が変更された場合、ハウリングが発生するマイクロホンとスピーカとの距離も変化する。具体的には、スピーカの音量が大きくなれば、ハウリングが発生するまでのマイクロホンとスピーカとの距離は長くなり、その分マイクロホンとスピーカとを近づけることはできなくなる。逆に、スピーカの音量が小さくなれば、ハウリングが発生するまでの距離は短くなり、その分マイクロホンとスピーカとを近づけてもハウリングは発生しない。よって、変更前の音量において設定された受信音量レベルでは、音量変更後においてハウリングを適切に予防できなくなるおそれがある。
そこで、請求項2に記載のように、歌唱中に音量レベル調節手段による音量のレベルの変更を検出した場合、受信強度記憶手段に記憶されている各受信強度データをそれぞれの初期値に再設定するように構成するとよい。このように構成することで、音量のレベル変更後には役に立たない過去の受信強度データを初期値に戻した上で、その後、ハウリングが検出されれば記録手段により変更後の音量のレベルに適合する受信強度データを再び取得し、ハウリング防止に活用することができる。
あるいは、請求項3に記載のように、歌唱中に音量のレベルが変更された場合、その変更量を検出するレベル変更量検出手段を更に備え、このレベル変更量検出手段により検出された音量のレベルの変更量に応じて受信強度との比較に用いる基準値を変更するように構成してもよい。具体的には、音量のレベルの変化量に応じた補正値を定義するテーブル等を用意しておき、検出した音量のレベルの変化量に対応する補正値を用いて、受信強度との比較に用いる基準値を補正することが考えられる。このように構成することで、音量のレベルの変化量に応じてマイクロホンからの音声を抑圧するまでの距離を適宜変更することができ、効果的にハウリングを予防できる。
ところで、カラオケ装置では、複数のマイクロホンを接続して複数の歌唱者がそれぞれのマイクロホンで同時に歌唱することが一般的に行われている。また、上述のような宴会向けモデルのカラオケ装置ともなれば、そのように使用される機会が特に多いと考えられる。その場合、各歌唱者の立ち位置がそれぞれ異なり、更に各歌唱者がそれぞれ自由に歩き回ったりしたりするため、各マイクロホンとスピーカとの距離はそれぞれ異なる。そこで、個々のマイクホンごとに、それぞれ個別にハウリング防止のための音声出力制御を行うことが必要になってくる。
そこで、請求項4に記載のように構成するとよい。つまり、複数のマイクロホンそれぞれに無線信号出力手段が取り付けられており、この各無線信号出力手段は、自身が取り付けられているマイクロホンを識別可能な識別情報を含んだ無線信号を出力する。受信強度検出手段は、識別情報に基づいて個々のマイクロホン単位でスピーカの各箇所の受信強度を検出する。ハウリング検知手段は、個々のマイクロホン単位でハウリングの発生を検知する。受信強度記憶手段は、個々のマイクロホン単位でスピーカの各箇所それぞれに対応する受信強度データを記憶可能に構成されている。記録手段は、ハウリング検知手段によりハウリングを検知した場合、その時に受信強度検出手段により検出したスピーカの各箇所における当該マイクロホンからの受信強度を比較し、受信強度が最大である箇所における受信強度を、当該マイクロホンに対応する当該箇所の受信強度データとして受信強度記憶手段に記録する。音声出力制御手段は、個々のマイクロホン単位で、現時点で受信強度が最大である箇所の受信強度と、受信強度記憶手段に記憶されている当該マイクロホンにおける当該箇所に対応する受信強度データに基づく所定の基準値とを比較し、この受信強度が基準値以上であると判定した場合、当該マイクロホンから入力される音声信号によるスピーカからの音声出力のみを抑圧する。
このように構成されたカラオケ装置によれば、複数のマイクロホンそれぞれから発信される無線信号に各マイクロホンの識別情報を乗せることで、個々のマイクロホンを識別可能になり、各マイクロホンに対して個別に音声出力制御を行うことができる。よって、複数のマイクロホンを接続して複数の歌唱者がそれぞれのマイクロホンで同時に歌唱する場合でも、効果的にハウリングを予防できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[1.カラオケ装置(宴会向けモデル)の構成の説明]
図1は、実施形態のカラオケ装置(宴会向けモデル)の外観を模式的に示す説明図であり、(a)はカラオケ装置の前面側、(b)は後面側、(c)は上面側から見た様子を示している。なお、ここでは、カラオケ装置を宴会場等に設置する際に、カラオケ本体1を聴衆の方(つまり、宴会場の中の方)へ向ける面を前面と定義し、この面に向かって反対側の面を後面、左側の面を左面、右側の面を右面と定義する。
図1に示すように、この宴会向けモデルのカラオケ装置は、カラオケ本体1に複数のマイクロホン(以下、マイク)3がそれぞれマイクコードを介して接続されている。なお、本実施形態ではカラオケ本体1にマイク3が2つ接続された状態を想定しており、以下の説明においてこれらを区別する場合は、それぞれマイク3a、マイク3bと表記する。
カラオケ本体1は、箱状の筐体10と、筐体10の前面側に取り付けられた平面スピーカ11と、筐体10の上面に設置されたモニタ12及び操作パネル13と、カラオケ本体1移動用のキャスタ14等とを外装として備えている。
このうち、平面スピーカ11は、広い宴会場の奥のほうにいる聴衆にまで音声が届くようにする必要性から、筐体10の前面側から前方に向けての音声出力レベルは特に高くなっている反面、他の方向については音声出力レベルが比較的低くなっており、図14に示すような偏った指向特性を有している。
また、筐体10の上面に設置されたモニタ12は、表示面がカラオケ本体1の後面側に向けて設置され、同じく操作パネル13もカラオケ本体1の後面側から操作可能に設置されており、歌唱者はカラオケ本体1の後面側に位置して歌唱する仕様となっている。
さらに、本発明の特徴的な構成として、カラオケ本体1は、筐体10の前面側、後面側、左面側、及び右面側に、それぞれ赤外線受光部15a,15b,15c,15d(以下、それぞれをIRF,IRB,IRL,IRRとも称する)を備える。
また、マイク3a,3bの頂上部には、全方向へ赤外線信号を発信可能な赤外線発光部35がそれぞれ設けられている。この赤外線発光部35から出力される赤外線信号は、受信側での信号の受信強度から発信源と受信箇所との距離を推定可能なものである。さらに、この赤外線信号には、個々のマイク3を識別するための識別情報(ID)が含まれている。そして、カラオケ本体1では、各赤外線受光部15a〜15dで受信した赤外線信号の受信強度を比較することで、マイク3とカラオケ本体1との距離を推定するだけでなく、マイク3がカラオケ本体1の前面側、後面側、左面側、右面側のうちのどの方向から接近しているかを判定できる。また、受信した赤外線信号に含まれるIDから、個々のマイク3を識別する。
つぎに、図2は、カラオケ本体1の電気的なシステム構成について、本発明の特徴部分を中心に示したブロック図である。
図2に示すように、カラオケ本体1は、上述のとおり筐体10の前面、後面、左面及び右面にそれぞれ設置された赤外線受光部15a〜15dと、これらによって受信した赤外線信号から得られた情報を制御部19へ入力する赤外線信号入力部16と、カラオケ楽曲データに基づくカラオケ演奏を行うMIDI音源18と、MIDI音源18から出力された演奏データによる音声信号と、各マイク3から入力された音声信号とを混合・増幅して平面スピーカ11へ出力する音声制御部17と、CPU,ROM,RAM,メモリ,I/Oインタフェース及びこれらを接続するバスライン等からなる周知のコンピュータで構成された制御部19とを備える。
赤外線受光部15a〜15dは、マイク3から送信された赤外線信号を受信し、これをアナログの電気信号に変換して出力する。
赤外線信号入力部16は、各赤外線受光部15a〜15dそれぞれに対応する個別の処理系統を有しており、それぞれの処理系統ごとにアンプ161a〜161d、レベル検出部162a〜162d、ID抽出部163a〜163d、アナログデジタルコンバータ(以下、ADC)164a〜164dを備える。
アンプ161a〜161dは、各赤外線受光部15a〜15dから出力された信号を増幅する。レベル検出部162a〜162dは、アンプ161a〜161dによって増幅された信号から、各赤外線受光部15a〜15dにおける赤外線信号の受信強度(以下、単にレベルとも称する)を検出し、これをアナログ信号として出力する。
ADC164a〜164dは、各レベル検出部162a〜162dから出力されたアナログ信号を、レベルを示すデジタルデータへと変換し、これを制御部19へ入力する。なお、各ADC164a〜164dから出力されるレベルのデータについては、各赤外線受光部15a〜15d(IRF,IRB,IRL,IRR)の名称と対応付け、それぞれIRFレベル、IRBレベル、IRLレベル、IRRレベルと称する。
ID抽出部163a〜163dは、アンプ161a〜161dによって増幅された信号のパターンから各マイク3a,3bを識別するための識別情報(ID)を読み取り、これをデジタルデータとして制御部19へ入力する。なお、各ID抽出部163a〜163dから出力されるIDのデータについては、各赤外線受光部15a〜15d(IRF,IRB,IRL,IRR)の名称と対応付け、それぞれIRF−ID、IRB−ID、IRL−ID、IRR−IDと称する。
音声制御部17は、各マイク3a,3bからの音声信号の入力系統ごとにそれぞれ介在するミュートスイッチ171a,171b及びハウリング検出部172a,172bと、各マイク3a,3bからの音声信号とMIDI音源18からの音声信号とを混合するミキサ173と、平面スピーカ11のボリューム(音量)を調節するためのアブソリュートエンコーダ付きボリューム174と、ミキサ173によって混合された音声信号を増幅して平面スピーカ11へ出力するためのアンプ175とを備える。
ミュートスイッチ171a,171bは、制御部19からのミュートスイッチ制御信号に応じて、各マイク3a,3bからの音声信号に対するミュート(消音)を個別にオン/オフする。ハウリング検出部172a,172bは、各マイク3a,3bに対応する入力系統において音声信号の周波数を分析してハウリングの有無を監視する。そして、ハウリングを検出した場合、当該系統においてハウリングが発生した旨を示すハウリング検出信号を制御部19へ入力する。
アブソリュートエンコーダ付きボリューム174は、平面スピーカ11のボリュームを調整する機能に加え、アブソリュートエンコーダにより現在のボリュームの絶対位置(ボリューム値)を検出し、これを制御部19へ入力する機能を有する。
制御部19は、赤外線信号入力部16、ハウリング検出部172a,172b、及びアブソリュートエンコーダ付きボリューム174の各部から入力される情報に基づき、「受信強度測定処理」、「ハウリング時受信強度記録処理」、「ミュート制御処理」の各処理を実行する。「受信強度測定処理」は、個々のマイク3a,3bごとに、カラオケ演奏中における各赤外線受光部15a〜15dでの赤外線信号の受信レベルを測定する処理である。「ハウリング時受信強度記録処理」は、マイク3a,3bそれぞれについて、カラオケ演奏中におけるハウリングの発生を検知し、その時の赤外線信号の受信強度を方向別に記録する処理である。「ミュート制御処理」は、マイク3a,3bそれぞれについて、カラオケ演奏中に前記「受信強度測定処理」において測定される方向別の受信強度と、前記「ハウリング時受信強度記録処理」によって記録された方向別の受信強度との比較を比較し、その比較結果に応じてミュートスイッチ制御信号を出力することで、各ミュートスイッチ171a,171bを個々にオン(消音)/オフ制御する処理である。なお、上記「受信強度測定処理」、「ハウリング時受信強度記録処理」、及び「ミュート制御処理」についての詳細な説明は後述する。
また、制御部19は、各マイク3a,3bにそれぞれのIDを含んだ赤外線信号を所定のタイミングで発信させるための赤外線送信制御信号を、マイクケーブルを介して各マイク3a,3bに対して送信する。
つぎに、図3の(a)は、マイク3の外観的な構成を模式的に示す図であり、(b)は、マイク3の電気的な構成を模式的に示す図である。
マイク3の外観的特徴は、図3(a)に示すように、マイクコード36の先端部にマイクコネクタ32と、マイク本体31の頂上部に赤外線発光部35とを備える点にある。このうち、マイクコネクタ32は、GND端子32a、電源端子32b、赤外線送信制御信号入力端子32cと、音声信号出力端子32dとで構成されている。
また、マイク3は、電気的な構成要素として、音声による振動を電気信号に変換するマイクユニット33と、送信アンプ34と、赤外線発光部35とを備える。マイクユニット33に入力された歌唱者の音声は音声信号に変換され、音声信号出力端子32dを通じてカラオケ本体1の音声制御部17へ入力される。また、送信アンプ34は、赤外線送信制御信号入力端子32c通じてカラオケ本体1の制御部19から入力された赤外線送信制御信号を増幅し、これにより赤外線発光部35を発光させる。赤外線発光部35は、例えばLED等の光源によって構成されており、送信アンプ34からの入力信号に従って光源を中心とする全方向へ赤外線信号を発信する。
図4(a)は、赤外線発光部35から発信される赤外線信号の様式を模式的に示す図である。この図に示すように、赤外線発光部35から発信される赤外線信号は、当該信号の始まりを示す「スタート信号」と、当該信号の発信元のであるマイク3のIDを示す「ID−No」と、当該信号の終わりを示す「エンド信号」とを1単位とし、この1単位の赤外線信号が所定間隔ごとに発信される。また、図4(b)は、2つのマイク3a,3bにおける赤外線信号の送信タイミングを示すタイムチャートである。この図に示すように、マイク3a,3bからそれぞれ一定間隔で交互に赤外線信号を出力するようにすることで、赤外線信号の混信を防ぐことができる。なお、図4(a)に示すような赤外線信号の内容や、図4(b)に示す送信タイミングについては、カラオケ本体1の制御部19からの赤外線送信制御信号によって制御されている。
つぎに、図5は、アブソリュートエンコーダ付きボリューム174の概略構成を模式的に示す図である。
アブソリュートエンコーダ付きボリューム174は、図5(a)に示すように、使用者が平面スピーカ11のボリュームを調節する操作を行うためのロータリスイッチであるつまみ174aと、つまみ174aの回転軸と可動部が連結された可変抵抗器(図5(b)参照)で構成されるボリューム174bと、現在のボリュームの絶対位置(ボリューム値)を出力するアブソリュートエンコーダ174cとを備える。
このアブソリュートエンコーダ付きボリューム174は、つまみ174aの回転角に応じて0〜7の8段階でボリュームを調整可能であり、つまみ174aが指す目盛りの位置によってボリューム174bの各端子VR1−VR2間及びVR3−VR2間の抵抗値がそれぞれ変化する。アブソリュートエンコーダ174cは、図6に示すようなテーブルに従って、ボリューム174bの各端子VR1−VR2間及びVR3−VR2間の抵抗値に対して、各端子A,B,Cから3ビットのボリューム値をカラオケ本体1の制御部19へ出力する。
以上、実施形態のカラオケ装置(宴会向けモデル)の構成について説明したが、本実施形態におけるカラオケ装置の構成と、特許請求の範囲に記載した構成との対応は次のとおりである。
本実施形態のカラオケ装置におけるマイク3の赤外線発光部35及び送信アンプ34が、特許請求の範囲における無線信号出力手段に相当する。また、各赤外線受光部15a〜15dが、信号受信手段に相当する。また、各レベル検出部162a〜162dが、受信強度検出手段に相当する。また、各ハウリング検出部172a,172bが、ハウリング検知手段に相当する。また、制御部19が、受信強度記憶手段及び記録手段に相当する。また、制御部19及び各ミュートスイッチ171a,171bが、音声出力制御手段に相当する。また、つまみ174a及びボリューム174bが、音量レベル調節手段に相当する。また、アブソリュートエンコーダ174c及び制御部19が、レベル変更検出手段又はレベル変更量検出手段に相当する。
[2.制御部19が実行する処理の説明]
つぎに、カラオケ本体1の制御部19が実行する上述の「受信強度測定処理」、「ハウリング時受信強度記録処理」、「ミュート制御処理」の各処理の詳細な内容について、図7〜図12を参照しつつ説明する。
[2−1.「受信強度測定処理」の説明]
図7は、カラオケ本体1の制御部19が実行する「受信強度測定処理」の手順を示すフローチャートである。この処理は、カラオケ演奏中において、マイク3a,3bからそれぞれ出力される赤外線信号のIDを基に、それぞれのマイク3a,3bを対象に個別に実行されるものである。
制御部19は、処理を開始すると、まずアブソリュートエンコーダ174cから現在のボリューム値を取得し、これをレジスタに記憶する(S100)。つぎに、本処理の対象となるマイク3から受信した赤外線信号に基づき、赤外線信号入力部16において各箇所における当該マイク3の赤外線信号の受信強度であるIRFレベル、IRBレベル、IRLレベル、IRRレベルを測定する(S102,S104,S106,S108)。そして、S102〜S108において測定した各レベルを、当該マイク3のIDに対応付けてレジスタに記録する(S110,S112,S114,S116)。
つぎに、カラオケ演奏が終了したか否かを判定する(S118)。ここで、カラオケ演奏が終了していないと判定した場合(S118:NO)、S100の処理へ戻り、S100〜S118の処理を順次繰り返す。そして、S118においてカラオケ演奏が終了したと判定した場合(S118:YES)、「受信強度測定処理」を終了する。
[2−2.「ハウリング時受信強度記録処理」の説明]
図8は、カラオケ本体1の制御部19が実行する「ハウリング時受信強度記録処理」の手順を示すフローチャートである。この処理は、カラオケ演奏中において、マイク3a,3bからそれぞれ出力される赤外線信号のIDを基に、それぞれのマイク3a,3bを対象に個別に実行されるものである。
制御部19は、処理を開始すると、まず本処理の対象となるマイク3の系統に対応するハウリング検出部172からの入力信号に基づき、当該マイク3の系統においてハウリングを検出したか否かを判定する(S200)。ここで、ハウリングを検出していないと判定した場合(S200:NO)、この処理を繰り返す。
一方、ハウリングを検出したと判定した場合(S200:YES)、そのときに上述の「受信強度測定処理」(図7参照)によってレジスタに記憶された当該マイク3のIRFレベル、IRBレベル、IRLレベル、IRRレベルを読み出し、この読み出した各レベルのうち値が最大のものを、当該マイク3のIDに対応するIRmaxテーブル(図9参照)における前記最大のレベルを検出した方向(前面、後面、左面、右面の何れか)に該当する箇所に記憶する(S202)。
ここで前記IRmaxテーブルの詳細な内容について説明する。図9は、IRmaxテーブルの記述様式の一例を模式的に示す説明図である。
IRmaxテーブルは、図9に示すように、カラオケ演奏中のハウリングを検出したときの各箇所におけるレベルのうち、値が最大であったものを方向別(前面、後面、左面、右面)に記憶するテーブルであり、制御部19のメモリ内に個々のマイク3のIDごとにそれぞれ記憶されている。つまり、ハウリングを検出したときに、例えばIRF15a(前面)における赤外線信号のレベルが最大であったなら、そのレベルが当該マイク3に対応するIRmaxテーブルのIRF(前面)の欄に記録される。なお、演奏中に一度もハウリングを検出していない場合においては、各IRmaxテーブルには適宜な初期値が記憶されているものとする。この初期値については、例えば、標準的な演奏環境において行う試験等によって得られたレベルを登録しておくことが考えられる。
図8の説明に戻る。S202においてIRmaxテーブルに最大のレベルを書き込んだ後、カラオケ演奏が終了したか否かを判定する(S204)。ここで、カラオケ演奏が終了していないと判定した場合(S204:NO)、S200の処理へ戻り、S200〜S204の処理を順次繰り返す。そして、S204においてカラオケ演奏が終了したと判定した場合(S204:YES)、「ハウリング時受信強度記録処理」を終了する。
[2−3−1.「ミュート制御処理(第1実施形態)」の説明]
図10は、カラオケ本体1の制御部19が実行する「ミュート制御処理」の第1実施形態の手順を示すフローチャートである。この処理は、カラオケ演奏中において、マイク3a,3bからそれぞれ出力される赤外線信号のIDを基に、それぞれのマイク3a,3bを対象に個別に実行されるものである。
制御部19は、処理を開始すると、まず上述の「受信強度測定処理」(図7参照)によってレジスタに記憶された現時点でのIRFレベル、IRBレベル、IRLレベル、IRRレベルをそれぞれ読み出す(S300,S302,S304,S306)。つぎに、同じく「受信強度測定処理」によってレジスタに記憶されたボリューム値を参照し、前回の判定時からボリュームが変更されているか否かを判定する(S308)。
ここで、ボリュームが変更されていないと判定した場合(S308:NO)、S314へ移行する。一方、ボリュームが変更されたと判定した場合(S308:YES)、ボリューム変更前とボリューム変更後との差分を算出する(S310)。そして、補正値テーブル(図11参照)を参照して、算出した差分に該当する補正値δ取得し、この補正値δを用いて当該マイク3のIDに対応するIRmaxテーブル(図9参照)の各レベルの値を補正する(S312)。
ここで、前記補正値テーブルの詳細な内容について説明する。図11は、補正テーブルの記述様式の一例を模式的に示す説明図である。
補正テーブルは、図11に示すように、カラオケ演奏中にボリュームが変更されたときの変更前と変更後の差分の値ごとの、IRmaxテーブルの各レベルに対する補正値δが記述されており、制御部19のメモリや図示しない外部記憶装置等に格納されている。この補正テーブルにおける補正値δは、ボリュームが小さくなったときには、IRmaxテーブルにおける各レベルを上方補正(補正値δが正)し、ボリュームが大きくなったときには、IRmaxテーブルにおける各レベルを下方補正(補正値δが負)するような値に設定されている。また、ボリュームの差分の絶対値の大きさに応じて、補正値δの絶対値も大きくなっている。そして、制御部19は、検出したボリュームの差分に該当する補正値δをIRmaxテーブルの各レベルに加算することで補正を行う。
図10の説明に戻る。つぎに、S314では、S300〜S306の各処理において読み出した現時点でのIRFレベル、IRBレベル、IRLレベル、IRRレベルのうち値が最大のもの(以下、最大レベル)と、当該マイク3のIDに対応するIRmaxテーブルにおける前記最大レベルと同方向(前面、後面、左面、右面の何れか)のレベルとを比較し、最大レベルがIRmaxテーブルのレベル以上であるか否かを判定する。
ここで、最大レベルがIRmaxテーブルのレベル以上であると判定した場合(S314:YES)、当該マイク3の系統に対応するミュートスイッチ171に対して、当該マイク3からの音声信号に対するミュート(消音)をオンにする旨のミュートスイッチ制御信号を出力する(S316:ミュートオン)。一方、最大レベルがIRmaxテーブルのレベル未満であると判定した場合、(S314:NO)、当該マイク3からの音声信号に対するミュート(消音)をオフにする旨のミュートスイッチ制御信号を出力する(S318:ミュートオフ)。
つぎに、S320では、カラオケ演奏が終了したか否かを判定する。ここで、カラオケ演奏が終了していないと判定した場合(S320:NO)、最初のステップへ戻り、S300〜S320の処理を順次繰り返す。そして、S320においてカラオケ演奏が終了したと判定した場合(S320:YES)、「ミュート制御処理(第1実施形態)」を終了する。
[2−3−2.「ミュート制御処理(第2実施形態)」の説明]
図12は、カラオケ本体1の制御部19が実行する「ミュート制御処理」の第2実施形態の手順を示すフローチャートである。この処理は、カラオケ演奏中において、マイク3a,3bからそれぞれ出力される赤外線信号のIDを基に、それぞれのマイク3a,3bを対象に個別に実行されるものである。なお、第2実施形態の「ミュート制御処理」と、上述の第1実施形態の「ミュート制御処理」(図10参照)とでは、カラオケ演奏中にボリュームが変更されたときの処置がそれぞれ異なる。
制御部19は、処理を開始すると、まず上述の「受信強度測定処理」(図7参照)によってレジスタに記憶された現時点でのIRFレベル、IRBレベル、IRLレベル、IRRレベルをそれぞれ読み出す(S400,S402,S404,S406)。つぎに、この読み出した現時点でのIRFレベル、IRBレベル、IRLレベル、IRRレベルのうち値が最大のもの(以下、最大レベル)と、当該マイク3のIDに対応するIRmaxテーブルにおける前記最大レベルと同方向(前面、後面、左面、右面の何れか)のレベルとを比較し、最大レベルがIRmaxテーブルのレベル以上であるか否かを判定する(S408)。
ここで、最大レベルがIRmaxテーブルのレベル以上であると判定した場合(S408:YES)、当該マイク3の系統に対応するミュートスイッチ171に対して、当該マイク3からの音声信号に対するミュート(消音)をオンにする旨のミュートスイッチ制御信号を出力する(S410:ミュートオン)。一方、最大レベルがIRmaxテーブルのレベル未満であると判定した場合、(S408:NO)、当該マイク3からの音声信号に対するミュート(消音)をオフにする旨のミュートスイッチ制御信号を出力する(S412:ミュートオフ)。
つぎに、S414では、上述の「受信強度測定処理」によってレジスタに記憶されたボリューム値を参照し、前回の判定時からボリュームが変更されているか否かを判定する。ここで、ボリュームが変更されていないと判定した場合(S414:NO)、S418へ移行する。一方、ボリュームが変更されたと判定した場合(S414:YES)、当該マイク3のIDに対応するIRmaxテーブル(図9参照)の各レベルの値を所定の初期値に再設定(リセット)する(S416)。このとき、リセットする各レベルの初期値については、変更されたボリューム値の関わらず一律のものを用いてもよいし、変更後のボリュームの値に応じてそれぞれ異なる値に設定された初期値を用いるようにしてもよい。
つぎに、S418では、カラオケ演奏が終了したか否かを判定する。ここで、カラオケ演奏が終了していないと判定した場合(S418:NO)、S400の処理へ戻り、S400〜S418の処理を順次繰り返す。そして、S320においてカラオケ演奏が終了したと判定した場合(S418:YES)、「ミュート制御処理(第2実施形態)」を終了する。
[3.効果]
上記実施形態のカラオケ装置(宴会向けモデル)によれば、以下のような効果を奏する。
(1)筐体10の前面側に取り付けられた平面スピーカ11の前面側、後面側、左面側、右面側の何れの方向からマイク3が接近した場合においても、それぞれの方向に応じた適切な距離でマイク3からの入力により音声出力をミュートすることでハウリングを予防できる。つまり、平面スピーカ11の指向特性を考慮した態様でのハウリングの予防が実現する。
(2)「ミュート制御処理(第1実施形態)」によれば、歌唱中にボリュームが変更された場合、その変更量(差分)に応じてIRmaxテーブルに記憶されている各レベルを補正する。これにより、ボリュームの変化量に応じてマイク3からの入力による音声出力をミュートするまでの距離を適宜変更することができ、効果的にハウリングを予防できる。
(3)「ミュート制御処理(第2実施形態)」によれば、歌唱中にボリュームが変更された場合、IRmaxテーブルに記憶されているボリューム変更前における各レベルをそれぞれの初期値にリセットする。これにより、ボリューム変更後には適切にハウリングを予防できない過去のレベルをリセットした上で、その後、ハウリングが検出されればIRmaxテーブルに変更後の音量に適合するレベルを再び記録し、ハウリング防止に活用できる。
(4)各マイク3a,3bそれぞれから発信される赤外線信号に各マイク3a,3bを識別するためのIDを乗せることで、カラオケ本体1側で個々のマイク3を識別可能である。これにより、個々のマイク3a,3bを対象として、上述の「受信強度測定処理」、「ハウリング時受信強度記録処理」、「ミュート制御処理」の各処理を個別に実行できる。よって、複数のマイク3を接続して複数の歌唱者がそれぞれのマイク3で同時に歌唱する場合でも、効果的にハウリングを予防できる。
[4.別実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、マイク3から発信する無線信号として赤外線を用いているが、赤外線に限らず、超音波やマイクロ波等の種々の無線信号を用いてもよい。ただし、本実施形態においては、平面スピーカ11の前面側、後面側、左面側及び右面側の各所に設置された各赤外線受光部15a〜15cの物理的位置により方向を特定するという構造上、回り込み波の影響や障害物による遮断性、指向性等の観点から、無線信号には赤外線や超音波が適している。つまり、赤外線は、障害物による遮断性がよく(筐体10を透過して反対側に抜けることがない)、回り込み波の影響もないため、本実施形態の構成において用いられる無線信号として好適である。また、超音波は指向性が高いために受信する位置によって受信強度の違いが顕著に現れ易く、本実施形態の構成において用いられる無線信号として好適である。
また、本実施形態の「ミュート制御処理」(図10,12参照)においては、現時点での最大レベルと、IRmaxテーブルのレベルとを比較し(S314,S408)、その比較結果からミュートオン/オフを制御している。これに対し、最大レベルとの比較に用いる基準値として、IRmaxテーブルに記憶されているレベルに対して何らかの補正を行った値を用いるようにしてもよい。例えば、IRmaxテーブルのレベル値を小さくなるように補正したものを最大レベルとの比較に用いる基準値として用いることが考えられる。このようにすれば、IRmaxテーブルに記憶されているレベル(つまり、過去にハウリングが発生した距離)よりも更に遠い位置からミュートをかけるようにして、より強力にハウリングを防止することができる。
また、上記実施形態において、音量のレベルの変化量をアブソリュートエンコーダ174cの出力値によって特定したが、アブソリュートエンコーダ174cの代わりに、軸の回転変位量に応じてパルス列を出力するインクリメンタル型のロータリエンコーダを用いることもできる。この場合、インクリメンタル型エンコーダの軸の回転変化量に応じて出力されたパルス列のパルス数を音量のレベルの変化量とすればよい。
実施形態のカラオケ装置(宴会向けモデル)の外観を模式的に示す説明図であり、(a)はカラオケ装置の前面側、(b)は後面側、(c)は上面側から見た様子を示している。 カラオケ本体1の電気的なシステムの概略構成について、本発明の特徴部分を中心に示したブロック図である。 (a)は、マイク3の外観的な構成を模式的に示す図であり、(b)は、マイク3の電気的な構成を模式的に示す図である。 (a)は、赤外線発光部35から発信される赤外線信号の様式を模式的に示す図であり、(b)は、2つのマイク3a,3bにおける赤外線信号の送信タイミングを示すタイムチャートである。 アブソリュートエンコーダ付きボリューム174の概略構成を模式的に示す図である。 ボリューム174bが示す抵抗値と、アブソリュートエンコーダ174cが出力するボリューム値との対応を示すテーブルである。 「受信強度測定処理」の手順を示すフローチャートである。 「ハウリング時受信強度記録処理」の手順を示すフローチャートである。 IRmaxテーブルの記述様式の一例を模式的に示す説明図である。 「ミュート制御処理」の第1実施形態の手順を示すフローチャートである。 補正テーブルの記述様式の一例を模式的に示す説明図である。 「ミュート制御処理」の第2実施形態の手順を示すフローチャートである。 宴会向けモデルのカラオケ装置の外観を模式的に示す説明図である。 宴会向けモデルのカラオケ装置に備えられた平面スピーカの指向特性を模式的に示す図である。
符号の説明
1…カラオケ本体、10…筐体、11…平面スピーカ、12…モニタ、13…操作パネル、14…キャスタ、15a…前面側赤外線受光部(IRF)、15b…後面側赤外線受光部(IRB)、15c…左面側赤外線受光部(IRL)、15d…右面側赤外線受光部(IRR)、16…赤外線信号入力部、161…アンプ、162…レベル検出部、163…ID抽出部、164…アナログデジタルコンバータ(ADC)、17…音声制御部、171…ミュートスイッチ、172…ハウリング検出部、173…ミキサ、174…アブソリュートエンコーダ付きボリューム、174a…つまみ、174b…ボリューム、174c…アブソリュートエンコーダ、175…アンプ
3…マイク、31…マイク本体、32…マイクコネクタ、32a…GND端子、32b…電源端子、32c…赤外線送信制御信号入力端子、32d…音声信号出力端子、33…マイクユニット、34…送信アンプ、35…赤外線発光部

Claims (4)

  1. 歌唱者によるカラオケ歌唱の音声信号を入力するためのマイクロホンと、スピーカとを備え、前記マイクロホンからの音声信号とカラオケ楽曲の音声信号とを混合して前記スピーカから音声を出力し、かつ前記マイクロホンと前記スピーカがそれぞれ個別の筐体で構成されたカラオケ装置において、
    前記マイクロホンに取り付けられ、受信強度に応じて発信位置からの距離を推定可能な無線信号を発信する無線信号出力手段と、
    前記スピーカを備えた筐体の前面側、後面側、左面側及び右面側の各箇所に取り付けられ、前記マイクロホンからの無線信号をそれぞれ受信する信号受信手段と、
    前記各信号受信手段による受信強度を各別に検出する受信強度検出手段と、
    ハウリングの発生を検知するハウリング検知手段と、
    前記スピーカの各箇所それぞれに対応する受信強度データを記憶する受信強度記憶手段と、
    前記ハウリング検知手段によりハウリングを検知した場合、その時に前記受信強度検出手段により検出した前記スピーカの各箇所における受信強度を比較し、受信強度が最大である箇所における受信強度を、当該箇所に対応する受信強度データとして前記受信強度記憶手段に記録する記録手段と、
    歌唱時に前記受信強度検出手段が検出する前記スピーカの各箇所における受信強度のうち、現時点で受信強度が最大である箇所の受信強度と、前記受信強度記憶手段に記憶されている当該箇所に対応する受信強度データに基づく所定の基準値とを比較し、この受信強度が前記基準値以上であると判定した場合、前記マイクロホンから入力される音声信号による前記スピーカからの音声出力を抑圧する音声出力制御手段とを備えること
    を特徴とするカラオケ装置。
  2. 請求項1に記載のカラオケ装置において、
    前記スピーカから出力される音量のレベルを調節するための音量レベル調節手段と、歌唱中に前記音量レベル調節手段によって音量のレベルが変更されたことを検出するレベル変更検出手段とを更に備え、
    前記スピーカの各箇所それぞれに対応する受信強度データには、それぞれ所定の初期値が設定されており、歌唱中に前記レベル変更検出手段が前記音量レベル調節手段による音量のレベルの変更を検出した場合、前記受信強度記憶手段に記憶されている前記各受信強度データをそれぞれの初期値に再設定し、その後、ハウリング検知手段によりハウリングが検知されれば前記記録手段により音量変更後における受信強度データを記録すること
    を特徴とするカラオケ装置。
  3. 請求項1に記載のカラオケ装置において、
    前記スピーカから出力される音量のレベルを調節するための音量レベル調節手段と、歌唱中に前記音量レベル調節手段によって音量のレベルが変更された場合、そのレベルの変更量を検出するレベル変更量検出手段とを更に備え、
    前記音声出力制御手段は、前記レベル変更量検出手段により検出された音量のレベルの変更量に応じて、受信強度との比較に用いる前記基準値を変更すること
    を特徴とするカラオケ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のカラオケ装置において、
    複数のマイクロホンによって同時に歌唱可能に構成されており、
    前記複数のマイクロホンそれぞれに前記無線信号出力手段が取り付けられており、この各無線信号出力手段は、自身が取り付けられている前記マイクロホンを識別可能な識別情報を含んだ前記無線信号を出力し、
    前記受信強度検出手段は、前記識別情報に基づいて個々のマイクロホン単位で前記スピーカの各箇所の受信強度を検出し、
    前記ハウリング検知手段は、個々のマイクロホン単位でハウリングの発生を検知し、
    前記受信強度記憶手段は、個々のマイクロホン単位で前記スピーカの各箇所それぞれに対応する受信強度データを記憶可能に構成されており、
    前記記録手段は、前記ハウリング検知手段によりハウリングを検知した場合、その時に前記受信強度検出手段により検出した前記スピーカの各箇所における当該マイクロホンからの受信強度を比較し、受信強度が最大である箇所における受信強度を、当該マイクロホンに対応する当該箇所の受信強度データとして前記受信強度記憶手段に記録し、
    前記音声出力制御手段は、個々のマイクロホン単位で、現時点で受信強度が最大である箇所の受信強度と、前記受信強度記憶手段に記憶されている当該マイクロホンにおける当該箇所に対応する受信強度データに基づく所定の基準値とを比較し、この受信強度が前記基準値以上であると判定した場合、当該マイクロホンから入力される音声信号による前記スピーカからの音声出力のみを抑圧すること
    を特徴とするカラオケ装置。
JP2007199387A 2007-07-31 2007-07-31 カラオケ装置 Expired - Fee Related JP4798096B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007199387A JP4798096B2 (ja) 2007-07-31 2007-07-31 カラオケ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007199387A JP4798096B2 (ja) 2007-07-31 2007-07-31 カラオケ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009036867A JP2009036867A (ja) 2009-02-19
JP4798096B2 true JP4798096B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=40438868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007199387A Expired - Fee Related JP4798096B2 (ja) 2007-07-31 2007-07-31 カラオケ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4798096B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6417584B2 (ja) * 2014-06-23 2018-11-07 セイコーエプソン株式会社 表示装置、および表示装置の制御方法
KR101818419B1 (ko) * 2017-05-18 2018-01-15 티제이미디어 주식회사 무선 마이크 채널 간섭을 피하는 통신거리 조절 제어 장치와 그 방법
CN109785819B (zh) * 2018-12-22 2023-03-07 深圳唐恩科技有限公司 多个麦克风的关联方法、存储介质、麦克风及唱歌系统

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03109969A (ja) * 1989-09-22 1991-05-09 Sumitomo Electric Ind Ltd ゾルゲル法による薄膜の作製方法
JP2001292116A (ja) * 2000-04-07 2001-10-19 Mitsubishi Electric Corp 自動音量調整装置を備えた拡声システム
JP2002044778A (ja) * 2000-07-28 2002-02-08 Yamaha Corp マイクロフォン、マイクロフォンアダプタ、表示装置、ミキサ、拡声システムおよび拡声方法
JP2003108162A (ja) * 2001-09-27 2003-04-11 Victor Co Of Japan Ltd スピーカ音量自動制御装置
JP4149456B2 (ja) * 2005-04-27 2008-09-10 株式会社第一興商 ハウリング防止方法、ワイヤレスマイク拡声装置、カラオケ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009036867A (ja) 2009-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102493023B1 (ko) 헤드폰, 재생 제어 방법, 및 프로그램
US8315406B2 (en) Music reproducing system and information processing method
US8189430B2 (en) Electronic apparatus operable by external sound
US9563278B2 (en) Gesture controlled audio user interface
JP5430242B2 (ja) スピーカ位置検出システム及びスピーカ位置検出方法
JP4788318B2 (ja) 位置検出システム、この位置検出システムに用いるオーディオ装置及び端末装置
JP5973465B2 (ja) オーディオ処理デバイス
US20120002822A1 (en) Control system, earphone and control method
CA2614549C (en) Audio apparatus
WO2015190160A1 (ja) オーディオシステム、オーディオ装置、携帯端末装置、及びオーディオ信号制御方法
US20090023123A1 (en) Audio input device and karaoke apparatus to detect user's motion and position, and accompaniment method adopting the same
JP2015186072A (ja) 音声信号出力装置
JP4798096B2 (ja) カラオケ装置
JP6481341B2 (ja) コンテンツ再生装置
US20180279035A1 (en) Portable device and method for entering power-saving mode
JP4419801B2 (ja) マルチチャネルスピーカシステム
US20080012723A1 (en) Remote controller
US20170004845A1 (en) Handheld device with microphone
JP7107036B2 (ja) スピーカの位置判定方法、スピーカの位置判定システム、音響装置及びプログラム
US11974101B2 (en) Reproduction device, reproduction system, and reproduction method
US11962348B2 (en) Audiometer system with light-based communication
KR101871924B1 (ko) 스마트 테이블
JP2008042656A (ja) 聴取位置特定システム及び聴取位置特定方法
JP2007089062A (ja) 音響システム
JP6138031B2 (ja) カラオケ用マイクロホン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110705

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110718

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4798096

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees