JP4798072B2 - 車両用充電器の制御方法 - Google Patents
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Description
図1は本発明の車両用充電器の制御方法に係る第1実施例の構成を示す図である。図1に示す例において、11は充電の対象となる車両用バッテリ、12はインバータ、13は3相のコイルからなるロータ14とステータ15とからなる駆動用リラクタンスモータ、16は外部電源(直流)、17はステータ15に対するロータ14の位置を検出するためのステータ15と一体に設けられたレゾルバ、18はレゾルバ17の測定結果に基づいてロータ位置を検出するロータ位置検出器、19は制御器である。図1に示す例において、外部電源16は、モータ13が停止している充電時に外部から装着され、その正側をモータ13の中性点に接続し、その負側をグラウンドに接続している。また、充電器を、外部電源17、駆動用リラクタンスモータ13およびインバータ12から構成し、駆動用リラクタンスモータ13の3つのコイルのうち、自己インダクタンスが最大と判断され選択されたコイルを昇圧器として用いている。
まず、図2−1に示すように、レゾルバ17(もしくはエンコーダ等)を用いるロータ位置検出器18によりロータ位置θを検出する。つづいて測定したロータ位置θ’に対する各コイルの自己インダクタンスデータを、予めロータ位置と各コイルの自己インダクタンスデータとの関係を測定して求めて構成したマップをルックアップすることにより、各コイル(ここでは、三相モータなので、U、V、W相)の自己インダクタンスを導出する。次に各相コイルの自己インダクタンスの大小を判定し、最も自己インダクタンスの大きなコイルを判定する。例えば、U相コイルの自己インダクタンスがもっとも大きい場合には、通電に使用するコイルとして、U相コイルが選択される。
次に、実際に充電動作を行うのであるが、まず、充電動作を行うための初期値の設定を行う。具体的には、図2−1に示すように、充電周期Tp、下アームオン時間Ton、目標バッテリ充電電圧Vref、充電電流制御値Ilimが設定される。
図3に、第1実施例において、ピーク電流を一定とした場合のロータ位置θに対するバッテリ平均充電電流特性を示す。一般にモータのロータを構成する各コイルの自己インダクタンスは、モータのステータに対するロータ位置θに関して正弦波状の増減を繰り返す。ここで、ロータ角度θは、ロータ磁極突極部中心が巻線ステータ中心と重なる位置θをゼロとし、時計回りに進むものとする。
図4は本発明の車両用充電器の制御方法に係る第2実施例の構成を示す図である。図4に示す第2実施例において、図1に示す第1実施例と同じ部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。図4に示す第2実施例において、図1に示す第1実施例と異なる点は、駆動用リラクタンスモータ13の代わりにIPMモータ21を用いた点である。
まず、図5−1に示すように、各モータコイルに通電する下アーム通電時間Tonを設定し、通電電流制御値Ilimを読み込む。電流制限フラグ及び通電カウンタをゼロに初期化する。つづいて通電コイルを選択し、コイルの接続されている下アームのゲート信号を通電可能な状態にする。ここで、図5−8に示すフローチャートに従ってタイマ割込みルーチンが実行される。ここで、図5−1に示すように、例として三相モータなのでu相コイルが通電される。以後、この操作をモータ相数分繰り返す(図5−2、5−3)。上記ルーチンを実施することにより、各相コイル通電時間Tpを一定とした場合の各相コイルのコイル電流最大値が測定され、Iumax、Ivmax、Iwmaxに記憶される。この結果より、最大通電電流の最も小さなコイルが、最も大きな自己インダクタンスを有するコイルと判定される(図5−4)。
つづいて、充電動作が実行されるが、充電動作を行う前に最大通電電流Imaxより、コイルの自己インダクタンスLを算出し、そのLを基に充電周期Tp、下アームオン時間Tonを算出する(図5−5)。以下、実施例1の充電動作で示したものと同様の操作が実施される(図5−6、5−7)。
図6は本発明の車両用充電器の制御方法に係る第3実施例の構成を示す図である。図6に示す第3実施例において、図1に示す第1実施例と同じ部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。図6に示す第3実施例において、図1に示す第1実施例と異なる点は、駆動用リラクタンスモータ13の代わりにIPMモータ21を用いた点である。そのため、構成は図4に示す第2実施例と同じである。
まず、図7−1に示すように、各相コイルに通電するために、メインルーチンにて各相コイルの平均インダクタンスLave、励磁スイッチング周期Tsw、励磁周波数fex、励磁電圧振幅Vexを読み込み、励磁電気角ωex、通電時間tsumをゼロに初期化する。つづいて、インバータのすべてのゲート信号を通電可能な状態にする。ここで、図3−6に示すフローチャートに従ってタイマ割込みルーチンが実行される。上記ルーチンを実施することにより、励磁電圧振幅を一定とした場合に各相コイルに流れるコイル電流が計測され、最大値Iumax、Ivmax、Iwmaxに記憶される。この結果より、最大通電電流の最も小さなコイルが、最も大きな自己インダクタンスを有するコイルと判定される(図7−2)。
つづいて、充電動作が実行されるが、充電動作を行う前に最大通電電流Imaxにより、コイルの自己インダクタンスLを算出し、そのLを基に充電周期Tp、下アームオン時間Tonを算出する(図7−3)。以下は、実施例1の充電動作で示したものと同様の操作が実施される(図7−4、7−5)。
12 インバータ
13 駆動用リラクタンスモータ
14 ロータ
15 ステータ
16 外部電源
17 レゾルバ
18 ロータ位置検出器
19 制御器
21 駆動用IPMモータ
Claims (9)
- 車両用バッテリ、インバータおよび駆動用モータを備える車両において、外部電源、駆動用モータおよびインバータから構成され、外部電源の正側を駆動用モータの中性点に接続して駆動用モータのコイルを昇圧器として用いた充電器を用いて、車両用バッテリを充電する際の車両用充電器の制御方法であって、停止した駆動用モータのステータに対するロータの位置により変化する各相コイルのインダクタンスに応じて、充電用インダクタとして使用する駆動用モータのコイルを少なくとも1つ選択して用いることを特徴とする車両用充電器の制御方法。
- 駆動用モータの各相のコイルのうち、インダクタンスの最も大きいコイルを選択して、充電用インダクタとして駆動用モータのコイルを用いることを特徴とする請求項1に記載の車両用充電器の制御方法。
- 駆動用モータの各相のコイルにおいて、ロータの位置とインダクタンスとの関係を予めマップとして求めておき、マップによりインダクタンスの最も大きいコイルを選択することを特徴とする請求項2に記載の車両用充電器の制御方法。
- 駆動用モータの各相のコイルにおいて、各コイルを1相ずつ通電することにより、各相コイルのコイル電流最大値を測定し、コイル電流最大値の最も小さいコイルをインダクタンスの最も大きいコイルとして選択することを特徴とする請求項2に記載の車両用充電器の制御方法。
- 通電にあたり、一定時間通電することを特徴とする請求項4に記載の車両用充電器の制御方法。
- 通電にあたり、一定電流を通電することを特徴とする請求項4に記載の車両用充電器の制御方法。
- 駆動用モータの各相のコイルにおいて、全相のコイルに同時に交流を通電することにより、各相コイルの電流最大値を測定し、コイル電流最大値の最も小さいコイルを、インダクタンスの最も大きいコイルとして選択することを特徴とする請求項2に記載の車両用充電器の制御方法。
- 通電にあたり、一定電圧を通電することを特徴とする請求項7に記載の車両用充電器の制御方法。
- 通電にあたり、一定電流を印加して通電することを特徴とする請求項7に記載の車両用充電器の制御方法。
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