JP4797908B2 - 光モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、光モジュールに関するものである。
従来から、図9に示すように、半導体基板10a’を加工することにより光の反射を利用して光の進行方向を変えるミラー面11’が形成されたベース基板10’と、所望の光路に応じてミラー面11’との相対的な位置関係が規定されベース基板10’に搭載された光デバイス20’とを備えた光モジュールが提案されている(例えば、特許文献1)。
ここにおいて、上記特許文献1に開示された光モジュールでは、光デバイス20’として、半導体レーザチップからなる発光素子を採用している。また、この光モジュールでは、エッチング速度の結晶方位依存性を利用した異方性エッチングによって、光デバイス20’の搭載面12’およびミラー面11’を形成しており、ミラー面11’の傾斜角θが45°となるように、ベース基板10’の基礎となる半導体基板10a’として、主表面が(100)面から4〜14°程度傾いたシリコン基板を用いている。
しかして、図9に示した構成の光モジュールでは、光デバイス20’から側方へ放射された光をベース基板10’のミラー面11’において搭載面12’の法線方向へ反射させることができる(図9(a),(b)中の矢印は、光デバイス20’から放射されミラー面11’で偏向された光線を示している)
特開平5−327131号公報
ところで、光デバイス20’から放射された光は光デバイス20’の光出射面から離れるほどスポットサイズが広がるが、上記特許文献1に開示された光モジュールでは、エッチング速度の結晶面方位依存性を利用した異方性エッチングによりミラー面11’を形成しており、ミラー面11’が平面状となっているので、ミラー面11’で反射された光もミラー面11’から離れるほどスポットサイズが広がってしまう。したがって、この光モジュールから出射される光を平行光にしたり、あるいは、所望の方向に集中させる(一点に集光させる)ためには、ビーム形状を制御するためのレンズが別途に必要となり、部品点数が多くなるとともに、部品点数の増加および組立工程および光軸調整工程の増加などに起因してコストが高くなってしまう。また、ミラー面11’の傾斜角の異なる複数種の光モジュールを製造するには、オフ角の異なる複数種の半導体基板10a’を用意する必要があり、コストが高くなってしまう。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、ミラー面に入射した光の進行方向およびビーム形状を制御することが可能であり且つ低コスト化を図れる光モジュールを提供することにある。
請求項1の発明は、半導体基板を加工することにより光の反射を利用して光の進行方向を変えるミラー面が形成されたベース基板と、所望の光路に応じてミラー面との相対的な位置関係が規定されベース基板に搭載された光デバイスとを備え、ミラー面は、所望のミラー面形状に応じて前記半導体基板との接触パターンを設計した陽極を前記半導体基板の一表面側に形成した後で前記半導体基板の他表面側を陽極酸化することで除去部位となる多孔質部を形成してから当該多孔質部を除去することにより形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、半導体基板と陽極との接触パターンによって陽極酸化時に半導体基板に流れる電流の電流密度の面内分布が決まって多孔質部の厚みの面内分布が決まり、当該多孔質部を除去することによりミラー面が形成されるので、半導体基板の結晶軸や面方位に依存せずに任意形状のミラー面を容易に形成することができるから、所望のミラー面形状を適宜設定することにより、ミラー面に入射した光の進行方向およびビーム形状をレンズなどの別部材を用いることなく制御することが可能となり、低コストを図れる。また、半導体基板の結晶軸や面方位に依存せずに任意形状のミラー面を形成することができるので、半導体基板にデバイスをつくる場合に、従来例のような傾斜角が45°のミラーや、より一般的なSi(111)面を用いたグレーティングなどとも併用可能となる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ミラー形状は、入射した光を平行光に変えるコリメート機能もしくは入射した光を所望の方向に集中させる集光機能を有する形状に設定されてなることを特徴とする。
この発明によれば、前記ミラーに入射した光のスポットサイズが広がるのを防止することができ、例えば、前記ミラーにて反射された光をフォトダイオードのような受光素子や光ファイバなどと光結合するような場合に光結合効率を高めることが可能となる。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記光デバイスが発光素子であるとともに前記ミラー面が発光素子から前記ベース基板の面内方向へ放射された光の進行方向を前記ベース基板の法線方向へ変えるものであり、前記ベース基板は、前記多孔質部を除去することにより形成された凹部の内底面が前記光デバイスの搭載面を構成し且つ当該凹部の内側面が前記ミラー面を構成していることを特徴とする。
この発明によれば、前記ベース基板の法線方向へ出射される光のビーム形状をレンズなどの別部材を用いることなく制御することができ、指向性の強い出射光が得られる光モジュールを実現することができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記ミラー面に反射膜が形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、反射膜の材料を適宜選択することにより反射率の向上を図れ、また、反射膜を多層膜により構成すれば波長選択性を付与することが可能となる。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記半導体基板は、シリコン基板からなることを特徴とする。
この発明によれば、低コスト化を図れる。ここにおいて、前記半導体基板として、主表面が(100)面のシリコン基板を用いれば、一般的なシリコンデバイス(例えば、IC、LSIなど)とも集積化が可能となる。
請求項1の発明では、ミラー面に入射した光の進行方向およびビーム形状を制御することが可能であり且つ低コスト化を図れるという効果がある。
(実施形態1)
本実施形態の光モジュールは、図1(a),(b)に示すように、p形のシリコン基板からなる半導体基板10aを加工することにより光の反射を利用して光の進行方向を変えるミラー面11が形成されたベース基板10と、所望の光路に応じてミラー面11との相対的な位置関係が規定されベース基板10に搭載された光デバイス20とを備えている。
光デバイス20としては、発光ダイオードチップや半導体レーザチップなどからなる発光素子を採用しており、当該光デバイス20は、ベース基板10における搭載面12に搭載されている。
ミラー面11は、所望のミラー面形状に応じてパターン設計した陽極31(図1(b)および図2参照)を半導体基板10aの一表面側(図2(b)における下面側)に形成した後で半導体基板10aの他表面側(図2(b)における上面側)を陽極酸化することで除去部位となる多孔質部32(図2(c)参照)を形成してから当該多孔質部32を除去することにより形成された凹部10bの内面の一部により構成されている。一方、ベース基板10は、凹部10bの周部においてミラー面11近傍の部位が光デバイス20の搭載面12となっており、光デバイス20は、出射光がミラー面11に直接照射されるように、光出射面がミラー面11に望む形で搭載面12に搭載されている。なお、図示していないが、ベース基板10には、光デバイス20へ通電するための給電路が形成されている。
本実施形態では、所望のミラー面形状が、入射した光を平行光に変えるコリメート機能を有する形状に設定してある(図1(a),(b)中の矢印は、光デバイス20から放射されミラー面11で偏向された光線を示している)。さらに説明すれば、ミラー面11は、光デバイス20からの光を凹部10bの内底面に沿った一方向に偏向させ外部へ放射できるようにミラー面形状を設定してある。ここで、ミラー面11により偏向された平行光がフォトダイオードのような受光素子や光ファイバなどの他の光デバイスに入射するようにすれば、当該他の光デバイスとの光結合効率を高めることができる。なお、ミラー面11は、入射した光を所望の方向に集中させる集光機能を有する形状に設定してもよい。
以下、ミラー面11の形成方法について図2および図3を参照しながら具体的に説明する。
まず、図2(a)に示すp形のシリコン基板からなる半導体基板10aの一表面側(図2(a)における下面側)に後述の陽極酸化工程で利用する所定膜厚(例えば、1μm)の導電性層(例えば、Al膜など)からなる陽極31を形成する陽極形成工程を行うことによって、図2(b)に示す構造を得る。ここにおいて、陽極形成工程では、例えばスパッタ法によって半導体基板10aの上記一表面上に導電性層を成膜した後、NガスおよびHガス雰囲気中で導電性層のシンタ(熱処理)を行うことにより半導体基板10との接触がオーミック接触をなす陽極31を形成する。なお、導電性層の成膜方法はスパッタ法に限らず、例えば蒸着法などを採用してもよい。また、導電性層の材料もAlに限定するものではなく、半導体基板10aとオーミック接触が可能な材料であればよく、例えばAlを主成分とするAl−Siなどを採用してもよい。
陽極形成工程の後、陽極酸化用の電解液B(図3参照)中で半導体基板10aの他表面側(図2(b)における上面側)に対向配置される陰極25(図3参照)と陽極31との間に通電して半導体基板10aの上記他表面側に除去部位となる多孔質部32を形成する陽極酸化工程(陽極酸化処理)を行うことによって、図2(c)に示す構造を得る。
ここにおいて、陽極酸化工程では、図3に示す構成の陽極酸化装置Aを用いる。陽極酸化装置Aは、半導体基板10aの上記一表面側に形成された陽極31に接触させる平板状の通電用電極41を有し陽極31と通電用電極41とを接触させた形で半導体基板10aを支持する円板状の支持台42と、中心線を上下方向として支持台42の上方に配置される円筒状の筒体43と、筒体43の下端部に連続一体に形成された内鍔部43aと半導体基板10aの周部との間に介装されるOリングからなるシール部材44と、筒体43の下端部に連続一体に形成された外鍔部43bと支持台42の周部とを結合する複数の結合部材46とを備えており、半導体基板10aの上記他表面とシール部材44と筒体43とで囲まれる空間に陽極酸化用の電解液Bが入れられる。
電解液Bとしては、半導体基板10aの構成元素であるSiの酸化物であるSiOをエッチング除去する溶液、例えば、55wt%のフッ化水素水溶液とエタノールとを略1:1で混合した混合液を用いているが、フッ化水素水溶液の濃度やフッ化水素水溶液とエタノールとの混合比は特に限定するものではない。また、フッ化水素水溶液と混合する液体もエタノールに限らず、メタノール、プロパノール、イソプロパノール(IPA)などのアルコールなど、陽極酸化反応で発生した気泡を除去できる液体であれば、特に限定するものではない。また、筒体43は、電解液Bに対して耐性を有する材料、例えば、テフロン(登録商標)などのフッ素系樹脂により形成すればよい。
また、陽極酸化装置Aは、半導体基板10aの上記他表面に対向配置される白金電極からなる陰極45と、通電用電極41を介して陽極31と陰極45との間に電圧を印加する電圧源51と、電圧源51から通電用電極41に流れる電流を検出する電流センサ52と、電流センサ52の検出電流に基づいて電圧源51の出力電圧を制御するマイクロコンピュータなどからなる制御部53とを備えている。
ところで、p形のシリコン基板からなる半導体基板10aの一部を陽極酸化工程において多孔質化する際には、ホールをh、電子をeとすると、以下の反応が起こっていると考えられる。
Si+2HF+(2−n)h→SiF+2H+ne
SiF+2HF→SiF+H
SiF+2HF→SiH
すなわち、シリコン基板からなる半導体基板10aの陽極酸化では、Fイオンの供給量とホールhの供給量との兼ね合いで多孔質化あるいは電解研磨が起こることが知られており、Fイオンの供給量の方がホールの供給量よりも多い場合には多孔質化が起こり、ホールhの供給量がFイオンの供給量よりも多い場合には電解研磨が起こる。したがって、半導体基板10aとしてp形のシリコン基板を用いている場合には、陽極酸化による多孔質化の速度はホールhの供給量で決まるから、半導体基板10a中を流れる電流の電流密度で多孔質化の速度が決まり、多孔質部14の厚みの面内分布が決まることになる。
ところで、本実施形態では、陽極酸化工程において、多孔質部32における表面側の部分の多孔度よりも半導体基板10aとの境界側の部分の多孔度を小さくするように陽極酸化条件を時間経過に伴って変化させるようにしている。具体的には、陽極酸化工程において、陽極酸化条件を時間経過に伴って変化させるにあたって、上述の制御部53が、陽極31と陰極45との間に流す電流の電流密度を図4に示すように変化させている。すなわち、陽極31と陰極45との間に電流が流れるように通電を開始し電流密度を規定の電流密度I1(例えば、30mA/cm)まで即時に増加させ、規定の電流密度I1を第1の規定時間T1(例えば、110分)だけ維持した後、電流密度を第2の規定時間T2の間に時間の経過とともに電流密度I2まで次第に減少させてから、通電を終了している。ここにおいて、陽極酸化工程では、陽極31と陰極45との間に流れる電流の電流密度が低いほど多孔度が小さくなる(ポア径が小さな緻密な多孔質部となる)が、後に、多孔質部32を除去する際、多孔質部32の多孔度が高いほど当該多孔質部32の除去がしやすく、多孔度が低くなるほど除去に時間がかかるので、T2<T1とするのが望ましい。
上述の陽極酸化工程の終了後、多孔質部32を除去する多孔質部除去工程を行うことにより凹部10bを形成することによって、図2(d)に示す構造を得る。ここにおいて、多孔質部32を除去するエッチング液としてアルカリ系溶液(例えば、KOH、NaOH、TMAHなどの水溶液)やHF系溶液を用いれば、多孔質部32を除去する多孔質部除去工程において、Al膜やAl−Si膜により形成されている陽極31もエッチング除去することができる。なお、多孔質部32を除去する多孔質部除去工程と、陽極31を除去する陽極除去工程とを別々に行ってもよいことはよい。
上述の多孔質部除去工程が終了した時点では図2(d)に示すように凹部10bの内面に微細な凹凸構造(凹凸の高低差が1μm程度)が残っているので、本実施形態では、多孔質部除去工程の後、凹部10bの内面をより平滑化する表面平滑化工程を行う。表面平滑化工程では、多孔質部除去工程後の半導体基板10aを熱酸化法により酸化して酸化膜33,34を形成する酸化工程を行うことで図2(e)に示す構造を得てから、当該酸化膜33,34を選択的にエッチング除去する酸化膜除去工程を行うことで凹部10bの内面を平滑化することによって図2(f)に示すような平滑なミラー面11を得るようにしている。なお、多孔質部除去工程後の凹部10bの内面に上述のような微細な凹凸構造が形成されている場合、凸部から先に選択的に酸化が進みその後で全体が略均一に酸化されるので、図2(e)に示すように凹部10bの内面に形成された酸化膜33をウェットエッチングによりエッチング除去することで図2(f)に示すような平滑なミラー面11を形成することが可能となる。
以上説明したミラー面11の形成方法によれば、ミラー面11をより平滑にすることができ、反射性能の向上を図れる。また、上述の表面平滑化工程を採用すれば、一般的な半導体プロセスで利用される酸化技術およびエッチング技術を利用してミラー面11を平滑化することができ、ミラー面形状によらずミラー面11を容易に平滑化することができる。
ところで、多孔質部除去工程の後の表面平滑化工程は、上述のような酸化工程と酸化膜除去工程との組み合わせに限らず、多孔質部除去工程後の半導体基板10aの凹部10b形成面側をプラズマに曝してエッチングすることにより凹部10bの内面を平滑化するようにして、平滑なミラー面11を形成するようにしてもよく、上述の酸化工程と酸化膜除去工程とを組み合わせるプロセスを採用する場合に比べて、簡単にミラー面11を平滑化することができる。
ここにおいて、凹部10bの内面をプラズマに曝してエッチングする際には、例えば、Arガスを用いてスパッタエッチングを行うようにしてもよいし、CFガスやCFガスとOガスとを用いた反応性イオンエッチングを行うようにしてもよく、いずれにしても、凹部10b内面の微細な凹凸構造において凸部が選択的にエッチングされやすくなるので、ミラー面11を平滑化することができる。
また、表面平滑化工程は、多孔質部除去工程後の半導体基板10aにおける凹部10bの内面にレーザ光を照射することにより凹部10bの内面を平滑化するようにしてもよく、上述の酸化工程と酸化膜除去工程とを組み合わせるプロセスを採用する場合に比べて、簡単にレンズ表面を平滑化することができる。ここにおいて、レーザ光源としては、例えばエキシマレーザなどを用いればよく、レーザ光源から凹部10bの内面にレーザ光を照射して当該内面を瞬間的に加熱して当該内面を高温にすることでミラー面11を平滑化することができる。
なお、上述の陽極酸化工程では、図5に示すように、陽極31と陰極45との間へ規定の電流密度I1(例えば、30mA/cm)の電流を第1の規定時間T1だけ流してから、通電終了前に電流密度を上記規定の電流密度I1よりも小さな電流密度I2まで即時に低下させ、電流密度I2(例えば、5mA/cm)を第2の規定時間T3(例えば、10分)だけ維持して通電を終了するようにしてもよい。
また、上述の陽極酸化工程では、陽極酸化条件を時間経過に伴って変化させるにあたって、図6に示すように、陽極31と陰極45との間に電流が流れるように通電を開始して第1の規定時間T11が経過するまではフッ化水素の濃度を第1の規定濃度M1に維持し、第1の規定時間T11経過後にフッ化水素の濃度を第2の規定濃度M2に直ちに変化させ、第2の規定時間T12(T12<T11とするのが望ましい)が経過したときに陽極酸化を終了させるようにしてもよいし、図7に示すように、陽極31と陰極45との間に電流が流れるように通電を開始して第1の規定時間T11が経過するまではフッ化水素の濃度を第1の規定濃度M1に維持し、第1の規定時間T11経過後にフッ化水素の濃度を第2の規定時間T13の間に第2の規定濃度M2まで次第に増加させ、第2の規定時間T13が経過したときに陽極酸化を終了させるようにしてもよい。
以上説明したミラー面11の形成方法によれば、陽極形成工程にて形成する陽極31と半導体基板10aとの接触パターンにより陽極酸化工程において半導体基板10aに流れる電流の電流密度の面内分布が決まるので、陽極酸化工程にて形成する多孔質部32の厚みの面内分布を制御することができて厚みが連続的に変化した多孔質部32を形成することが可能であり、しかも、陽極形成工程では、陽極31と半導体基板10aとの接触がオーミック接触となるように陽極31を形成し、陽極酸化工程では、電解液Bとして、半導体基板10aの構成元素の酸化物をエッチング除去する溶液を用いるので、所望の厚さ分布の多孔質部32を1回の陽極酸化工程で容易に形成することができ、当該多孔質部32を多孔質部除去工程にて除去することで所望のミラー面11が形成されるから、半導体基板10aの結晶軸や面方位に依存せずに任意形状のミラー面11を容易に形成することが可能になる。
ところで、上述のミラー面11の形成方法においては、陽極酸化工程において半導体基板10aに流れる電流の電流密度の面内分布によってミラー面形状が決まるので、半導体基板10aの抵抗率や厚み、陽極酸化工程にて用いる電解液Bの電気抵抗値や、半導体基板10aと陰極45との間の距離、陰極45の平面形状(半導体基板10aに対向配置した状態において半導体基板10aに平行な面内での形状)、陽極31の平面形状などを適宜設定することにより、ミラー面形状を制御することができる。ここにおいて、電解液Bの電気抵抗値は、例えば、フッ化水素水溶液の濃度や、フッ化水素水溶液とエタノールとの混合比などを変えることにより調整することができるので、陽極31の形状の他に、陽極31の形状以外の条件(例えば、電解液Bの電気抵抗値)を適宜設定することによって、ミラー面11の形状をより制御しやすくなる。
以上説明した本実施形態の光モジュールは、ベース基板10におけるミラー面11が、所望のミラー面形状に応じて半導体基板10aとの接触パターンを設計した陽極31を半導体基板10aの上記一表面側に形成した後で半導体基板10aの上記他表面側を陽極酸化することで除去部位となる多孔質部32を形成してから当該多孔質部32を除去することにより形成されるものであり、任意形状のミラー面11を容易に形成することができるから、所望のミラー面形状を適宜設定することにより、ミラー面11に入射した光の進行方向およびビーム形状をレンズなどの別部材を用いることなく制御することが可能となり、低コストを図れる。また、半導体基板10aの結晶軸や面方位に依存せずに任意形状のミラー面11を形成することができるので、半導体基板10aにデバイスをつくる場合に、従来例のような傾斜角が45°のミラーや、より一般的なSi(111)面を用いたグレーティングなどとも併用可能となる。
(実施形態2)
本実施形態の光モジュールの基本構成は実施形態1と略同じであって、図8(a),(b)に示すように、光デバイス20が端面から光を放射する発光ダイオードチップや半導体レーザチップからなる発光素子により構成されており、ベース基板11における凹部10bの内底面が光デバイス20の搭載面12を構成し且つ当該凹部10bの内側面がミラー面11を構成している点などが相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態の光モジュールでは、ミラー面11のミラー面形状を、光デバイス20から側方へ放射された光の進行方向をベース基板11の法線方向へ変えるように設定してある。
しかして、本実施形態の光モジュールでは、ベース基板10の法線方向へ出射される光のビーム形状をレンズなどの別部材を用いることなく制御することができ、指向性の強い出射光を得ることが可能となる。なお、図8(b)中の矢印は、光デバイス20から放射されミラー面11表面の反射膜13で偏向された光線を示している。
また、本実施形態の光モジュールは、ミラー面11に反射膜13が形成されている。反射膜13は、実施形態1にて説明した表面平滑化工程の後に形成すればよい。ここにおいて、本実施形態では、反射膜13の材料として可視光の反射率の高いAuを採用しているので、反射膜13を設けていない場合に比べて反射率の向上を図れ、ベース基板10での吸収損失などを低減することができる。要するに、反射膜13の材料を適宜選択することにより反射率の向上を図れ、外部への光取り出し効率を高めることができる。また、反射膜13を多層膜により構成すればバンドパスフィルタと同様の波長選択性を付与することが可能となる。なお、実施形態1の光モジュールにおいてミラー面11に反射膜を設けてもよい。
ところで、上記各実施形態1,2では、半導体基板10aとしてシリコン基板を採用しているが、半導体基板10aの材料はSiに限らず、Ge、SiC、GaAs、GaP、InPなどの陽極酸化処理による多孔質化が可能な他の材料でもよく、導電形もp形に限らず、n形でもよく、導電形がn形のものを用いる場合には、陽極酸化工程において半導体基板10aの上記他表面側に光源から光を適宜照射するようにすればよい。また、陽極酸化工程において用いる電解液Bであって半導体基板10aの構成元素の酸化物を除去する電解液としては、例えば、下記表1のような電解液を用いればよい。
Figure 0004797908
ただし、半導体基板10aとしてシリコン基板を用いた場合には、Ge、SiC、GaAs、GaP、InPなどの他の半導体基板を用いる場合に比べて、低コスト化を図れる。ここにおいて、半導体基板10aとして、主表面が(100)面のシリコン基板を用いれば、一般的なシリコンデバイス(例えば、IC、LSIなど)とも集積化が可能となる。
また、上記各実施形態1,2では、光デバイス20として、発光ダイオードチップや半導体レーザダイオードなどの発光素子(半導体発光素子)について例示したが、ベース基板11の搭載面12に搭載する光デバイス20は、発光素子に限らず、フォトダイオードなどの受光素子でもよいし、光ファイバなどでもよい。
実施形態1を示し、(a)は概略平面図、(b)は概略断面図である。 同上におけるミラー面の形成方法の説明図である。 同上におけるミラー面の形成方法で用いる陽極酸化装置の概略構成図である。 同上におけるミラー面の形成方法の説明図である。 同上におけるミラー面の形成方法の説明図である。 同上におけるミラー面の形成方法の説明図である。 同上におけるミラー面の形成方法の説明図である。 実施形態2を示し、(a)は概略平面図、(b)は概略断面図である。 従来例を示し、(a)は概略斜視図、(b)は概略断面図である。
符号の説明
10 ベース基板
10a 半導体基板
10b 凹部
11 ミラー面
12 搭載面
13 反射膜
20 光デバイス
31 陽極
32 多孔質部

Claims (5)

  1. 半導体基板を加工することにより光の反射を利用して光の進行方向を変えるミラー面が形成されたベース基板と、所望の光路に応じてミラー面との相対的な位置関係が規定されベース基板に搭載された光デバイスとを備え、ミラー面は、所望のミラー面形状に応じて前記半導体基板との接触パターンを設計した陽極を前記半導体基板の一表面側に形成した後で前記半導体基板の他表面側を陽極酸化することで除去部位となる多孔質部を形成してから当該多孔質部を除去することにより形成されてなることを特徴とする光モジュール。
  2. 前記ミラー面形状は、入射した光を平行光に変えるコリメート機能もしくは入射した光を所望の方向に集中させる集光機能を有する形状に設定されてなることを特徴とする請求項1記載の光モジュール。
  3. 前記光デバイスが発光素子であるとともに前記ミラー面が発光素子から前記ベース基板の面内方向へ放射された光の進行方向を前記ベース基板の法線方向へ変えるものであり、前記ベース基板は、前記多孔質部を除去することにより形成された凹部の内底面が前記光デバイスの搭載面を構成し且つ当該凹部の内側面が前記ミラー面を構成していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光モジュール。
  4. 前記ミラー面に反射膜が形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の光モジュール。
  5. 前記半導体基板は、シリコン基板からなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の光モジュール。
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