JP4797828B2 - 駐車ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両等に起用される駐車ブレーキ装置に関し、特にブレーキディスクとステータとの摩擦力により回転軸の制動力を得る駐車ブレーキ装置に関する。
従来の駐車ブレーキ装置としては、例えば、特許文献1に開示された駐車ブレーキ装置が知られている。
特許文献1に開示された駐車ブレーキ装置は、デフギヤ軸にスプライン嵌合されている多板形態のブレーキディスクと、車軸ケースに収容され、ブレーキディスクを押動するブレーキピストンと、操作アームと連動し、ブレーキピストンを押動するスライドピンと、を備えている。
ブレーキピストンは金属材料により形成されるが、スライドピンが押圧するブレーキピストンの鍔部は平板状の形態を呈している。
この種の駐車ブレーキ装置では、操作アームを操作するとスライドピンがブレーキピストンを押動し、押動されたブレーキピストンがブレーキディスクを押動する。
ブレーキディスクにおける摩擦力によりデフギヤ軸に対する制動力を得ている。
また、関連する別の従来技術として、例えば、特許文献2に開示されたディスクブレーキ装置が存在する。
このディスクブレーキ装置では、回転中のロータと静止しているステータとの間に動圧を発生させる凹凸部がロータとステータの少なくとも一方に形成されているほか、ロータとステータの少なくとも一方が円周方向に波状にうねらせられている。
さらに、ピストンの両端内側に押え板が設けられており、押え板は制動時において交互に配設されたロータとステータを両側から挟圧し、これによりロータとステータが平らに密着する。
特開昭61−229651号公報 特開平6−123319号公報
従来の技術では、制動状態の際に、プレート押圧機構に相当するスライドピンがピストンプレートとしてのブレーキピストンを局所的に押動することから、ピストンプレートの局所的な撓みが回避できない。
ピストンプレートに撓みが生じると、ピストンプレートとブレーキディスクとの当接面において均一な面圧が得られず、両者の当接面において均一な面圧が得られる場合と比較して制動力が低下する場合がある。
この場合、ピストンプレートの板厚を大きくするなどピストンプレートの剛性を高め撓みを抑制することも考えられるが、板厚増加分に相当する回転軸の軸方向のスペースを必要とするほか、駐車ブレーキ装置としての重量が増大する。
特に、ピストンプレートの収容スペースが制約を受ける場合には、ピストンプレートの板厚を大きく設定することはできない。
また、特許文献2に開示された技術では、ピストンプレートに相当する押え板が平板状である。
ピストンプレートが円周方向に波状にうねらせた形状のロータ(ブレーキディスクに相当)とステータの少なくとも一方を押圧し、ロータとステータを平らに密着させるためにはプレート押圧機構に相当するピストンからの大きな押圧力を必要する。
ピストンからの押圧力を大きくするためには、プレート押圧機構の大型化や複雑化を回避できないおそれがあり、スペースの制約を受ける場合には特許文献1の場合と同様に採用不可能である。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、ピストンプレートの収容スペースが制約を受ける場合であっても、制動時においてピストンプレートとブレーキディスクとの当接面において均一な面圧を得ることができる駐車ブレーキ装置の提供にある。
上記課題を達成するため、本発明は、軸ケース内の回転軸に対してブレーキディスクが該回転軸の軸方向へ連設され、前記軸ケースに係止されるステータが前記ブレーキディスクの間に介装され、弾性を有する金属材料から形成された有孔円盤状のピストンプレートが最端の前記ブレーキディスクと対向して前記軸ケースに係止され、前記ピストンプレートをブレーキディスクへ向けて押圧するプレート押圧機構が備えられ、前記ブレーキディスクと、前記ステータと、前記ピストンプレートは前記回転軸の軸方向へ移動自在であり、前記プレート押圧機構が前記ピストンプレートを押圧することにより、前記ブレーキディスクと前記ステータとの当接により前記回転軸に対する制動力を得る駐車ブレーキ装置において、前記プレート押圧機構は前記有孔円盤状のピストンプレートを局所的に押圧する押圧部材を備え、前記ピストンプレートは前記押圧部材が当接する側の面である被押圧面と、前記被押圧面と反対側の面であって、前記押圧部材の押圧により前記ブレーキディスクと圧接する当接面と、を有し、前記当接面は、前記ピストンプレートの特定の径方向においてのみ、前記プレート押圧機構側の軸方向へ窪む非平坦面であり、かつ、前記押圧部材が、該当接面における最も窪む部位である最凹部に対応する前記被押圧面の部位を局所的に押圧することで前記ブレーキディスクとの圧接に基づく前記ピストンプレートの弾性変形により平坦面となり、前記ピストンプレートの前記ブレーキディスクとの圧接により平坦面となった前記ピストンプレートの前記当接面に均一な面圧が得られることを特徴とする。
本発明によれば、駐車ブレーキ装置が制動状態の解除のとき、ピストンプレートはプレート押圧機構よる押圧を受けないため、ピストンプレートの当接面は、非平坦面を維持する。
他方、制動状態の時には、ピストンプレートはプレート押圧機構の押圧を受け、ピストンプレートとブレーキディスクは圧接される。
ピストンプレートとブレーキディスクとの圧接により、ピストンプレートは弾性変形し、ピストンプレートの当接面は平坦面となる。
プレート押圧機構からの押圧力が増大することにより、ピストンプレートとブレーキディスクとの当接面において均一な面圧が得られる。
また、この場合、制動状態ではプレート押圧機構の押圧部材が被押圧面の押圧される部位を集中して押圧することにより、ピストンプレートとブレーキディスクは圧接される。
プレート押圧機構はピストンプレートの被押圧面の全体を押圧する必要がない。
また、本発明では、上記の駐車ブレーキ装置において、前記ピストンプレートは一定の板厚を有し、前記ピストンプレートの特定の径方向においてのみなされる、該ピストンプレートの軸方向への湾曲及び屈曲の少なくとも一方により前記当接面が形成されており、前記被押圧面の前記押圧部材により局所的に押圧される部位は、前記プレート押圧機構側の軸方向へ突出している頂部であってもよい。
この場合、一定の板厚を有するピストンプレートを湾曲及び屈曲の少なくとも一方により加工するだけで、非平坦面の当接面を形成させることができる。
また、本発明では、上記の駐車ブレーキ装置において、前記ピストンプレートは前記当接面に応じた板厚を有し、前記被押圧面は、前記プレート押圧機構側の軸方向に垂直な面であり、前記当接面は、前記ピストンプレートの特定の径方向においてのみ、外周縁から前記最凹部へ向かうにつれて板厚が薄くするようにしてもよい。
この場合、ピストンプレートを湾曲させたり屈曲させたりする必要がない。
さらに、上記の駐車ブレーキ装置において、前記当接面には、前記ピストンプレートの特定の径方向においてのみ、複数の最凹部が形成されるとともに、前記被押圧面には、前記ピストンプレートの特定の径方向において複数の頂部が形成され、前記押圧部材は、前記被押圧面の前記複数の頂部をそれぞれ押圧してもよい。
本発明によれば、ピストンプレートの収容スペースが制約を受ける場合であっても、制動時においてピストンプレートとブレーキディスクとの当接面において均一な面圧を得ることができる駐車ブレーキ装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る駐車ブレーキ装置について図面を参照して説明する。
この実施形態に係る駐車ブレーキ装置は、産業車両としてのフォークリフトが備える湿式駐車ブレーキに適用した例である。
図1は、本発明の実施形態に係る駐車ブレーキ装置を示す縦断面図であり、フォークリフトにおける駆動力伝達手段の一部が示されている。
駆動力伝達手段は、第1〜第3ケース部材12、13、14の組み合わせから構成される軸ケース11を備えている。
軸ケース11内に形成される空間部15には潤滑油が充填され、回転自在の出力軸16が軸ケース11内を貫通して収容されている。
出力軸16は駆動源からの回転力を図示しない車輪に伝達する軸体であり、小径軸部16aと大径軸部16bを有する。
出力軸16の一方(図1において右側)には、図示しない差動機構(デフ)と連結され、他方(図1において左側)は図示しない変速機構と連結されている。
差動機構はデフケース18を備えており、デフケース18には出力軸16の一部が貫通される筒状の軸支部19が備えられている。
出力軸16とデフケース18は同期回転及び差動回転自在である。
この実施形態では出力軸16及び軸支部19は回転軸として機能する。
軸支部19の差動機構側と第1ケース部材12との間には軸受20が介装されている。
つまり、回転軸は軸受20を介して軸ケース11に回転自在に支持されていると言える。
出力軸16における第3ケース部材14を臨む部位は、拡径された大径軸部16bを形成しており、大径軸部16bと第3ケース部材14との間には環状のシール部材21が介装されている。
シール部材21は空間部15から変速機構側への潤滑油の漏洩を防止する。
ところで、第2ケース部材13には通孔13aが形成されており、通孔13aの内周面は軸支部19の外周面の一部と対向している。
第2ケース部材13を臨む軸支部19の外周面には、有孔円盤状の多数のブレーキディスク25がスプライン嵌合により配設されている。
軸支部19において回転軸の軸方向に連設されるブレーキディスク25は出力軸16の軸方向と直角な摩擦面を有する。
スプライン嵌合のブレーキディスク25は、回転軸の軸方向へ移動自在であり、かつ、回転軸の回転方向に対して係止されている。
従って、ブレーキディスク25は軸支部19の回転に伴い、軸支部19と同期回転する。
第2ケース部材13の通孔13aの内周面には、有孔円盤状の多数のステータ26が配設されている。
これらのステータ26は、第2ケース部材13において回転軸の軸方向に連設されており、出力軸16の軸方向と直角な摩擦面を有する。
ステータ26の外周縁は、第2ケース部材13に対して回転軸の回転方向に対して係止される係止爪(図示せず)を有する。
第2ケース部材13の内周面には、ステータ26の係止爪に対応する係止用溝(図示せず)が回転軸の軸方向に沿って形成されている。
このため、ステータ26は回転軸の軸方向へ移動自在である。
これらのステータ26とブレーキディスク25は、回転軸の軸方向において交互に配置されている。
この実施形態ではステータ26の摩擦面がブレーキディスク25の摩擦面と対向する。
最も差動機構側に近いブレーキディスク25は、第1ケース部材12の端面と対向する。
第2ケース部材13には、最も変速機構側に近い最端のブレーキディスク25に対向する有孔円盤状のピストンプレート30が係止されている。
ピストンプレート30は、次に説明するプレート押圧機構35の押圧を受けて最端のブレーキディスク25と圧接されるプレートである。
ピストンプレート30は、弾性を有する金属材料から形成されている。
図2及び図3に示すように、ピストンプレート30の中心には軸支部19の挿通を許容する貫通孔31が形成されている。
ピストンプレート30の外周には、外径側へ向けて突出する係止爪30aが設けられている。
この係止爪30aは第2ケース部材13の図示しない係止用溝に対応する。
ピストンプレート30は、最端のブレーキディスク25と圧接する当接面32と、当接面と反対の面であってプレート押圧機構35に押圧される被押圧面33を有する。
図3に示すように、ピストンプレート30は、軸方向への湾曲に基づき、ピストンプレート30の中心から差動機構側の軸方向へずれて位置する上下一対の外周縁32aを備えている。
つまり、当接面32は、当接面32の外周縁32aから中心へ向かう上下の径方向において、プレート押圧機構35側へ窪む非平坦面となっている。
当接面32において形成される最凹部32bの位置は、出力軸の軸芯Aの上下位置と一致している。
この実施形態では、ピストンプレート30の軸方向への湾曲により非平坦面である当接面32が形成されている。
従って、制動状態が解除されている状態では、ピストンプレート30とブレーキディスク25との間隙は上下の径方向において最凹部32bへ向かうにつれて広くなり、上下一対の外周縁32aに向かうにつれて狭くなっている。
一方、被押圧面33には、ピストンプレート30の湾曲により、プレート押圧機構35側へ突出される頂部33aが形成されている。
頂部33aは当接面32において最も窪む部位である最凹部32bに対応しており、図3に示すように貫通孔31の両側において夫々存在する。
頂部33aはプレート押圧機構35の押圧を受ける部位である。
従って、最凹部32bは図3における側面図では一方しか示されないが左右一対として存在する。
なお、図3のピストンプレート30の説明図において、ピストンプレート30の正面図と、側面図と、平面図とを示したが、図3に示されるピストンプレート30の湾曲は説明の便宜上、実際の湾曲よりも誇張して図示している。
ピストンプレート30における実際の湾曲の程度は、視覚的に把握でない程度の湾曲である。
さらに、図1及び図2に示すように、ピストンプレート30の外周縁において外側へ突出されるスプリング受け部34がピストンプレート30に備えられている。
スプリング受け部34は、第1軸ケース12とピストンプレート30との間に介在されるリターンスプリング39一端を受けるものとなっている。
リターンスプリング39は、制動状態から制動状態の解除の際に、ピストンプレート30を原位置へ復帰させる付勢力を有する復帰手段である。
この実施形態では、リターンスプリング39を用いた復帰手段としたが、例えば、ブレーキディスク25、ステータ26の隙間が狭く、摺動の際の抵抗が小さい場合には、ブレーキディスク25の回転に伴う潤滑油のせん断により生じる圧力を利用し、ブレーキディスク25、ステータ26とともにピストンプレート30を原位置へ復帰させるようにしてもよい。
この場合、復帰手段としてのリターンスプリング39やスプリング受け部34が不要となる。
次に、プレート押圧機構35について説明する。
プレート押圧機構35は、制動時においてピストンプレート30をブレーキディスク25へ向けて押圧するための機構である。
プレート押圧機構35は、図2に示すように、回転軸の下方を横切る支点軸36と、支点軸36に取り付けられた押圧部材としてのフォーク37と、支点軸36の端部に固定された傾動レバー38と、図示しないワイヤーと接続され、操作により傾動レバー38を連動させる操作レバー(図示せず)と、を有する。
操作レバーはトグル式のレバーであって、操作レバーを制動状態したときに一定の押圧力をフォーク37に作用させるON・OFFタイプのレバーである。
支点軸36は軸ケース11に対して回動自在に支持される軸体であり、ピストンプレート30近傍の回転軸の下方を横切る。
フォーク37は支点軸36を支点として揺動される部材であり、揺動によりピストンプレート30を押圧する。
図2に示すように、フォーク37は揺動の際に回転軸と干渉しないように二又状の形態を呈している。
ピストンプレート30を押圧するフォーク37の押圧部37aは、図1に示すように、出力軸16の両側において軸芯Aとほぼ同じ高さとなっている。
つまり、押圧部37aはピストンプレート30の被押圧面33における左右一対の頂部33aを臨む。
フォーク37は、制動時においてピストンプレート30の頂部33aを押圧する。
このように、この実施形態の駐車ブレーキ装置は、ブレーキディスク25と、ステータ26とピストンプレート30と、プレート押圧機構35から主に構成され、プレート押圧機構35がピストンプレート30を押圧し、ピストンプレート30の押圧に基づくブレーキディスク25とステータ26との当接により回転軸に対する制動力を得る構成となっている。
次に、この実施形態に係る駐車ブレーキ装置の作用について説明する。
まず、駐車ブレーキ装置の制動状態が解除されている状態では、プレート押圧機構35のフォーク37は、ピストンプレート30と干渉せずピストンプレート30を押圧しない。
図4(a)に示すように、駐車ブレーキ装置の制動状態が解除されているとき、ピストンプレート30の当接面32とブレーキディスク25との間隙と、各ブレーキディスク25と各ステータ26との間隙は維持され、このとき、回転軸は回転可能な状態にある。
なお、図4(a)に示すピストンプレート30の湾曲は、説明の便宜上、実際の湾曲よりも誇張して図示している。
次に、駐車ブレーキ装置を制動状態とする場合について説明する。
操作レバーを制動側となるように操作すると、傾動レバー38が連動して支点軸36を支点として回動する。
支点軸36の回動によりフォーク37がピストンプレート30の頂部33aと当接し、さらなる支点軸36の回動に伴いフォーク37はピストンプレート30を押圧する。
このときフォーク37は、ピストンプレート30の被押圧面33における頂部33aを集中して押圧する。
ピストンプレート30は、フォーク37の押圧を受けてブレーキディスク25側の軸方向へ移動される。
フォーク37の押圧に基づくピストンプレート30の軸方向への移動により、ピストンプレート30の上下一対の外周縁32aがブレーキディスク25に当接される。
フォーク37の押圧が継続されることにより、各ブレーキディスク25と各ステータ26との間隙も狭くなり両者25、26は当接する。
そして、フォーク37による押圧力がさらに増大すると、ピストンプレート30はブレーキディスク25に押し付けられて弾性変形する。
このとき、ブレーキディスク25と当接する当接面32は、上下一対の外周縁32a付近から軸芯へ向けてブレーキディスク25との面接触の範囲が拡大し、最終的には、湾曲状の当接面32が平坦面となってブレーキディスク25に圧接される。
図4(b)に示すように、平坦状に変形されたピストンプレート30に対し、押圧力をさらに増大させると、ピストンプレート30とブレーキディスク25との当接面32において均一な面圧が得られる。
ピストンプレート30とブレーキディスク25との当接面32において均一な面圧が得られることにより、各ブレーキディスク25と各ステータ26の摩擦面に対しても均一な面圧が作用する。
各ブレーキディスク25と各ステータ26の摩擦面において均一な面圧が作用にすることにより、回転軸に対する十分な制動力が得られる。
この実施形態では、操作レバーがトグル式のレバーであることから、操作レバーを制動側となるように操作すると、所定以上の押圧力がフォーク37を通じてピストンプレート30に作用するように設定されている。
駐車ブレーキ装置の制動状態を解除する場合、操作レバーを解除側となるように操作することにより、フォーク37のピストンプレート30に対する押圧が解除される。
このため、フォーク37の押圧を受けて平坦状に変形されていたピストンプレート30は弾性により元の湾曲状の形態に復帰する。
また、ピストンプレート30がリターンスプリング39の付勢力を受けて原位置へ復帰されるとともに、ブレーキディスク25、ステータ26は潤滑油の圧力を受けてフォーク37側の軸方向へ移動され、原位置へ復帰する。
この本発明の実施形態に係る駐車ブレーキ装置によれば、以下の効果を奏する。
(1)ピストンプレート30は、制動解除時には、プレート押圧機構35よる押圧を受けないため、ピストンプレート30の当接面32は非平坦面を維持する。一方、制動時のピストンプレート30はフォーク37の押圧を受け、ピストンプレート30とブレーキディスク25は圧接されるから、ピストンプレート30は弾性変形し、当接面32は平坦面となる。フォーク37からの押圧力の増大が継続されることにより、ピストンプレート30とブレーキディスク25との当接面32において均一な面圧が得られる。
(2)プレート押圧機構35のフォーク37がピストンプレート30の被押圧面33における頂部33aをブレーキディスク25の軸方向へ押圧するから、フォーク37が頂部33aを押圧し、フォーク37の押圧力を増大するだけでピストンプレート30とブレーキディスク25との圧接が可能である。従って、局所的に大きく押圧力を作用させるプレート押圧機構35を用いることができる。
(3)湾曲させたピストンプレート30を用いることから、ピストンプレート30の板厚を増大させる場合と比較して、駐車ブレーキ装置の軸方向のスペースを抑制することができ、軸方向のスペースが制約を受ける場合でも、制動時においてピストンプレート30とブレーキディスク25との当接面32において均一な面圧を得ることができる。また、駐車ブレーキ装置の重量増加を防止することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
上記の実施形態では、ピストンプレート30を湾曲させるようにしたが、例えば、図5(a)に示すピストンプレート40を用いてもよい。この別例に係るピストンプレート40は一定の板厚を有し、湾曲ではなく屈曲により非平坦面である当接面42と被押圧面43が形成されている。そして、ピストンプレート40は、上下一対の外周縁42a、最凹部42b及び頂部43aを有する。この場合、上記の実施形態とほぼ同じ作用効果を奏する。
さらに、図5(b)に示すピストンプレート50を用いてもよく、このピストンプレート50はは一定の板厚を有し、径方向において複数の湾曲が形成されている。当接面52には上下一対の外周縁52aのほか複数の最凹部52bが形成され、被押圧面53には複数の頂部53aが形成されている。
この場合、各頂部53aを押圧する押圧部材を有するプレート押圧機構とすることが好ましい。制動時において複数の頂部53aを押圧部材が押圧することにより、ピストンプレート50とブレーキディスク25との当接面52における面圧をさらに均一化しやすくなる。
なお、図5(a)及び図5(b)に示すピストンプレート40、50の屈曲又は湾曲は説明の便宜上、実際の屈曲又は湾曲よりも誇張して示している。
実際の湾曲又は屈曲は視覚的に殆ど把握できない程度の湾曲である。
一定の板厚を有するピストンプレートでは、湾曲及び屈曲の少なくとも一方に基づき、当接面が非平坦面であればよく、また、湾曲及び屈曲の少なくとも一方に基づき被押圧面に頂部が形成される。
また、上記の実施形態の当接面32は、特定の径方向として上下の径方向について軸方向に窪む非平坦面としたが、特定の径方向は上下や左右の方向に特定されず、軸芯Aを横切る延長線上に存在すればよい。
また、上記の別例に係るピストンプレート40、50の他、図6に示すピストンプレート60を用いてよい。
このピストンプレート60は、図6(a)に示すように、当接面62に応じた板厚を有し、ピストンプレート中心から回転軸の軸方向へずれて位置する上下一対の外周縁62aと、最凹部62bを有する。
ピストンプレート60の被押圧面63は軸方向に対して直角な面となっている。
つまり、ピストンプレート60は、上下一対の外周縁62aから最凹部62bへ向けて軸方向の板厚が薄くなる。
プレート押圧機構35の押圧によりブレーキディスク25に当接するピストンプレート60は、図6(b)に示すように弾性変形し、ブレーキディスク25を当接面62が平坦状となる。
なお、図6(a)及び図6(b)に示すピストンプレート60の板厚の漸減は説明の便宜上、実際の漸減よりも誇張して示している。
実際の板厚の漸減は視覚的に殆ど把握できない程度の漸減である。
また、この例では被押圧面63を平坦面としたが、被押圧面に頂部を設けることを妨げる趣旨ではなく、板厚が一定でない場合でも凹部62bに対応する頂部を設けてもよい。
上記の実施形態では、プレート押圧機構35の押圧部材は支点軸を用いた揺動式のフォーク37を備えたが、押圧部材は揺動式のフォーク37に限定されず、軸方向に進退する押圧部材でもよく、少なくともピストンプレートの頂部を回転軸の軸方向へ押圧する押圧部材であれば特にその種類や構造は特に問われない。
本発明の実施形態に係る駐車ブレーキ装置を示す縦断面図である。 本発明の実施形態に係る駐車ブレーキ装置の要部を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る駐車ブレーキ装置が備えるピストンプレートの正面、平面、側面を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る駐車ブレーキ装置の動作を説明する要部側面図であり、図4(a)は制動状態が解除された状態を示し、図4(b)は制動状態を示す。 別例に係るピストンプレートの側面図であり、図5(a)は屈曲によるピストンプレートの側面図であり、図5(b)は被押圧面に複数の頂部を有するピストンプレートを示す側面図である。 さらに別例に係るピストンプレートの側面図であり、図6(a)は制動状態が解除された状態を示し、図4(b)は制動状態を示す。
符号の説明
11 軸ケース
12 第1軸ケース部材
13 第2軸ケース部材
14 第3軸ケース部材
16 出力軸
19 軸支部
25 ブレーキディスク
26 ステータ
30、40、50、60 ピストンプレート
32、42、54、64 当接面
32a、42a、62a 外周縁
32b、42b、62b 最凹部
33 被押圧面
33a、43a、53a、54a 頂部
35 プレート押圧機構
36 支点軸
37 フォーク
37a 押圧部
38 傾動レバー
A 出力軸軸芯

Claims (4)

  1. 軸ケース内の回転軸に対してブレーキディスクが該回転軸の軸方向へ連設され、前記軸ケースに係止されるステータが前記ブレーキディスクの間に介装され、弾性を有する金属材料から形成された有孔円盤状のピストンプレートが最端の前記ブレーキディスクと対向して前記軸ケースに係止され、前記ピストンプレートをブレーキディスクへ向けて押圧するプレート押圧機構が備えられ、前記ブレーキディスクと、前記ステータと、前記ピストンプレートは前記回転軸の軸方向へ移動自在であり、前記プレート押圧機構が前記ピストンプレートを押圧することにより、前記ブレーキディスクと前記ステータとの当接により前記回転軸に対する制動力を得る駐車ブレーキ装置において、
    前記プレート押圧機構は前記有孔円盤状のピストンプレートを局所的に押圧する押圧部材を備え、
    前記ピストンプレートは
    前記押圧部材が当接する側の面である被押圧面と、
    前記被押圧面と反対側の面であって、前記押圧部材の押圧により前記ブレーキディスクと圧接する当接面と、を有し、
    前記当接面は、前記ピストンプレートの特定の径方向においてのみ、前記プレート押圧機構側の軸方向へ窪む非平坦面であり、かつ、前記押圧部材が、該当接面における最も窪む部位である最凹部に対応する前記被押圧面の部位を局所的に押圧することで前記ブレーキディスクとの圧接に基づく前記ピストンプレートの弾性変形により平坦面となり、
    前記ピストンプレートの前記ブレーキディスクとの圧接により平坦面となった前記ピストンプレートの前記当接面に均一な面圧が得られることを特徴とする駐車ブレーキ装置。
  2. 前記ピストンプレートは一定の板厚を有し、
    前記ピストンプレートの特定の径方向においてのみなされる、該ピストンプレートの軸方向への湾曲及び屈曲の少なくとも一方により前記当接面が形成されており、
    前記被押圧面の前記押圧部材により局所的に押圧される部位は、前記プレート押圧機構側の軸方向へ突出している頂部であることを特徴とする請求項1記載の駐車ブレーキ装置。
  3. 前記ピストンプレートは前記当接面に応じた板厚を有し、
    前記被押圧面は、前記プレート押圧機構側の軸方向に垂直な面であり、
    前記当接面は、前記ピストンプレートの特定の径方向においてのみ、外周縁から前記最凹部へ向かうにつれて板厚が薄くなることを特徴とする請求項1記載の駐車ブレーキ装置
  4. 前記当接面には、前記ピストンプレートの特定の径方向においてのみ、複数の最凹部が形成されるとともに、前記被押圧面には、前記ピストンプレートの特定の径方向において複数の頂部が形成され、
    前記押圧部材は、前記被押圧面の前記複数の頂部をそれぞれ押圧することを特徴とする請求項記載の駐車ブレーキ装置。
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