JPH0617841A - 多板摩擦クラッチのプレート - Google Patents
多板摩擦クラッチのプレートInfo
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- JPH0617841A JPH0617841A JP17793792A JP17793792A JPH0617841A JP H0617841 A JPH0617841 A JP H0617841A JP 17793792 A JP17793792 A JP 17793792A JP 17793792 A JP17793792 A JP 17793792A JP H0617841 A JPH0617841 A JP H0617841A
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- driven plate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Cu焼結品の弾性係数の大きな摩擦材を添着
したドライブプレートの場合においても、ドリブンプレ
ートの軽量化を図って動力伝達時の損失を軽減すると共
に、ドリブンプレートの耐摩耗性、耐久性を向上させ、
さらに良好な動力伝達が得られる多板摩擦クラッチのプ
レートを提供すること。 【構成】 クラッチハウジング1に挿入したドライブプ
レート3とスリーブハブ4に挿入したドリブンプレート
6とを交互に重ね、プレッシャープレート8により圧接
して摩擦で動力を伝達する多板摩擦クラッチにおいて、
Cu焼結品の摩擦材が添着されたドライブプレート3
と、Ti材製にして、両面に金属の窒化物又は炭化物に
よる硬質被膜がコーティングされたドリブンプレート6
との何れか一方のプレートの両面を、内周端において2
0〜100μm薄くなるテーパー面10に形成したこ
と。
したドライブプレートの場合においても、ドリブンプレ
ートの軽量化を図って動力伝達時の損失を軽減すると共
に、ドリブンプレートの耐摩耗性、耐久性を向上させ、
さらに良好な動力伝達が得られる多板摩擦クラッチのプ
レートを提供すること。 【構成】 クラッチハウジング1に挿入したドライブプ
レート3とスリーブハブ4に挿入したドリブンプレート
6とを交互に重ね、プレッシャープレート8により圧接
して摩擦で動力を伝達する多板摩擦クラッチにおいて、
Cu焼結品の摩擦材が添着されたドライブプレート3
と、Ti材製にして、両面に金属の窒化物又は炭化物に
よる硬質被膜がコーティングされたドリブンプレート6
との何れか一方のプレートの両面を、内周端において2
0〜100μm薄くなるテーパー面10に形成したこ
と。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オートバイなどに用い
られる多板摩擦クラッチのプレートに関する。
られる多板摩擦クラッチのプレートに関する。
【0002】
【従来の技術】オートバイなどに用いられる多板摩擦ク
ラッチは、クラッチハウジングに挿入したドライブプレ
ートとスリーブハブに挿入したドリブンプレートとを交
互に重ね、スプリングで弾圧するプレッシャープレート
で圧接して摩擦でドライブプレートからドリブンプレー
ト側に動力を伝達するようになっている。そして、クラ
ッチハウジングとスリーブハブは軽合金などにより成形
して軽量化されている。また、ドライブプレートはCu
焼結品などの摩擦材が添着され、ドリブンプレートは動
力伝達時におけるドライブプレートとの間に生ずるはげ
しいフレッティング摩擦にそなえて鋼材が用いられてい
る。例えば、実開昭60−31527号公報、特開昭6
2−194035号公報参照。
ラッチは、クラッチハウジングに挿入したドライブプレ
ートとスリーブハブに挿入したドリブンプレートとを交
互に重ね、スプリングで弾圧するプレッシャープレート
で圧接して摩擦でドライブプレートからドリブンプレー
ト側に動力を伝達するようになっている。そして、クラ
ッチハウジングとスリーブハブは軽合金などにより成形
して軽量化されている。また、ドライブプレートはCu
焼結品などの摩擦材が添着され、ドリブンプレートは動
力伝達時におけるドライブプレートとの間に生ずるはげ
しいフレッティング摩擦にそなえて鋼材が用いられてい
る。例えば、実開昭60−31527号公報、特開昭6
2−194035号公報参照。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ドリブンプレートは鋼
材製のもの(平鋼板)が複数枚用いられているので、ク
ラッチ全体の中に占める重量が重く、高速回転のドライ
ブプレートから重いドリブンプレート側への動力伝達時
に大きな損失が生じるという不都合な点がみられる。
材製のもの(平鋼板)が複数枚用いられているので、ク
ラッチ全体の中に占める重量が重く、高速回転のドライ
ブプレートから重いドリブンプレート側への動力伝達時
に大きな損失が生じるという不都合な点がみられる。
【0004】また、ドリブンプレートは、Cu焼結品の
弾性係数の大きな摩擦材が添着されたドライブプレート
とはげしいフレッティング摩擦によって熱膨脹し、ため
に変形を生じてドライブプレートと片当り現象を起し、
良好な動力伝達ができないという不都合な点がみられ
る。
弾性係数の大きな摩擦材が添着されたドライブプレート
とはげしいフレッティング摩擦によって熱膨脹し、ため
に変形を生じてドライブプレートと片当り現象を起し、
良好な動力伝達ができないという不都合な点がみられ
る。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みなされたもの
で、Cu焼結品の弾性係数の大きな摩擦材を添着したド
ライブプレートの場合においても、ドリブンプレートの
軽量化を図って動力伝達時の損失を軽減すると共に、ド
リブンプレートの耐摩耗性、耐久性を向上させることを
一目的とし、またさらに良好な動力伝達が得られること
を他の目的とする多板摩擦クラッチのプレートを提供す
ることにある。
で、Cu焼結品の弾性係数の大きな摩擦材を添着したド
ライブプレートの場合においても、ドリブンプレートの
軽量化を図って動力伝達時の損失を軽減すると共に、ド
リブンプレートの耐摩耗性、耐久性を向上させることを
一目的とし、またさらに良好な動力伝達が得られること
を他の目的とする多板摩擦クラッチのプレートを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
めに、本発明の多板摩擦クラッチのプレートは、クラッ
チハウジングに挿入したドライブプレートとスリーブハ
ブに挿入したドリブンプレートとを交互に重ね、プレッ
シャープレートにより圧接して摩擦で動力を伝達する多
板摩擦クラッチにおいて、ドライブプレートはCu焼結
品の摩擦材が添着され、ドリブンプレートはTi材によ
りなり、両面に金属の窒化物又は炭化物による硬質被膜
がコーティングされていることにある。
めに、本発明の多板摩擦クラッチのプレートは、クラッ
チハウジングに挿入したドライブプレートとスリーブハ
ブに挿入したドリブンプレートとを交互に重ね、プレッ
シャープレートにより圧接して摩擦で動力を伝達する多
板摩擦クラッチにおいて、ドライブプレートはCu焼結
品の摩擦材が添着され、ドリブンプレートはTi材によ
りなり、両面に金属の窒化物又は炭化物による硬質被膜
がコーティングされていることにある。
【0007】また、前記の他の目的を達成するために、
本発明の多板摩擦クラッチのプレートは、クラッチハウ
ジングに挿入したドライブプレートとスリーブハブに挿
入したドリブンプレートとを交互に重ね、プレッシャー
プレートにより圧接して摩擦で動力を伝達する多板摩擦
クラッチにおいて、Cu焼結品の摩擦材が添着されたド
ライブプレートと、Ti材製にして両面に金属の窒化物
又は炭化物による硬質被膜がコーティングされたドリブ
ンプレートとの何れか一方のプレートの両面を、内周端
において20〜100μm薄くなるテーパー面に形成し
たことにある。
本発明の多板摩擦クラッチのプレートは、クラッチハウ
ジングに挿入したドライブプレートとスリーブハブに挿
入したドリブンプレートとを交互に重ね、プレッシャー
プレートにより圧接して摩擦で動力を伝達する多板摩擦
クラッチにおいて、Cu焼結品の摩擦材が添着されたド
ライブプレートと、Ti材製にして両面に金属の窒化物
又は炭化物による硬質被膜がコーティングされたドリブ
ンプレートとの何れか一方のプレートの両面を、内周端
において20〜100μm薄くなるテーパー面に形成し
たことにある。
【0008】そして、前記の硬質被膜は、TiN、Cr
N、TiAlN、TiCN、TiCなどの窒化物、炭化
物であることが好ましい。
N、TiAlN、TiCN、TiCなどの窒化物、炭化
物であることが好ましい。
【0009】
【作用】Ti材よりなるドリブンプレートは、鋼材に比
して大幅に軽量化され、動力伝達の損失が少くなる。ま
た、ドリブンプレートにコーティングした金属の窒化物
又は炭化物の硬質被膜は、耐摩耗性と耐久性の向上に寄
与する。
して大幅に軽量化され、動力伝達の損失が少くなる。ま
た、ドリブンプレートにコーティングした金属の窒化物
又は炭化物の硬質被膜は、耐摩耗性と耐久性の向上に寄
与する。
【0010】さらに、ドライブプレート、ドリブンプレ
ートの何れか一方のプレートの両面に形成したテーパー
面により、フレッティング摩擦による熱膨脹のための片
当り現象を抑制し、均一な当接面となって良好な動力伝
達を可能とする。
ートの何れか一方のプレートの両面に形成したテーパー
面により、フレッティング摩擦による熱膨脹のための片
当り現象を抑制し、均一な当接面となって良好な動力伝
達を可能とする。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図6、図7に示すように、クラッチハウジング1に外周
の突部2を挿入した複数のドライブプレート3と、スリ
ーブハブ4に内歯5を挿入した複数のドリブンプレート
6とを交互に重ね、スプリング7により外側からプレッ
シャープレート8で圧接し、摩擦でドライブプレート3
からドリブンプレート6側へ動力を伝達する。そして、
プルロッド9でスプリング7に抗してプレッシャープレ
ート8を引くと、ドライブプレート3とドリブンプレー
ト6との間に隙間が生じ、クラッチを切ることができ
る。ドライブプレート3は、Cu焼結品などの弾性係数
の大きな摩擦材が添着される。
図6、図7に示すように、クラッチハウジング1に外周
の突部2を挿入した複数のドライブプレート3と、スリ
ーブハブ4に内歯5を挿入した複数のドリブンプレート
6とを交互に重ね、スプリング7により外側からプレッ
シャープレート8で圧接し、摩擦でドライブプレート3
からドリブンプレート6側へ動力を伝達する。そして、
プルロッド9でスプリング7に抗してプレッシャープレ
ート8を引くと、ドライブプレート3とドリブンプレー
ト6との間に隙間が生じ、クラッチを切ることができ
る。ドライブプレート3は、Cu焼結品などの弾性係数
の大きな摩擦材が添着される。
【0012】而して、ドリブンプレート6は、Ti材か
らなり、軽量化により動力伝達損失の軽減化を図ると共
に、ドライブプレート3とのフレッティング摩擦に対処
するために、TiN、CrN、TiAlN、TiCN、
TiCなどの金属の窒化物又は炭化物による硬質被膜が
コーティングされ、硬度を増大させて耐摩耗性、耐久性
の向上を図っている。なお、被膜硬さ(Kgf/mm2 )
は、TiN:2500、CrN:3000、TiAl
N:2500、TiCN:2700、TiC:2900
である。
らなり、軽量化により動力伝達損失の軽減化を図ると共
に、ドライブプレート3とのフレッティング摩擦に対処
するために、TiN、CrN、TiAlN、TiCN、
TiCなどの金属の窒化物又は炭化物による硬質被膜が
コーティングされ、硬度を増大させて耐摩耗性、耐久性
の向上を図っている。なお、被膜硬さ(Kgf/mm2 )
は、TiN:2500、CrN:3000、TiAl
N:2500、TiCN:2700、TiC:2900
である。
【0013】図1はドリブンプレート6の摩擦性状を比
較したトルク−時間特性を示すもので、図1(A)は従
来の鋼材の場合、図1(B)は無処理のTi材の場合、
図1(C)は本発明のTi材の両面に金属の窒化物、炭
化物による硬質被膜をコーティングした場合で、(B)
の無処理のTi材のものは、(A)の鋼材のものに比し
てトルクの上下動がはげしく、終了間際には2倍近いト
ルクが発生して焼付く寸前で、使用に耐えない。
較したトルク−時間特性を示すもので、図1(A)は従
来の鋼材の場合、図1(B)は無処理のTi材の場合、
図1(C)は本発明のTi材の両面に金属の窒化物、炭
化物による硬質被膜をコーティングした場合で、(B)
の無処理のTi材のものは、(A)の鋼材のものに比し
てトルクの上下動がはげしく、終了間際には2倍近いト
ルクが発生して焼付く寸前で、使用に耐えない。
【0014】しかし、(C)のTi材の両面にコーティ
ングをしたものは、軽量化のために(A)の鋼材のもの
よりも優れたトルク特性を有することを示している。な
お、金属の窒化物又は炭化物による硬質被膜のコーティ
ング処理法としては、PVD法、CVD法、窒化など、
金属の窒化物、炭化物がコーティングできる方法であれ
ばよい。
ングをしたものは、軽量化のために(A)の鋼材のもの
よりも優れたトルク特性を有することを示している。な
お、金属の窒化物又は炭化物による硬質被膜のコーティ
ング処理法としては、PVD法、CVD法、窒化など、
金属の窒化物、炭化物がコーティングできる方法であれ
ばよい。
【0015】図2〜図5は、前記のようにドリブンプレ
ート6が、ドライブプレート3とのフレッティング摩擦
で熱膨脹変形し、ドライブプレート3と片当り現象を生
ずるのを防止するために、ドリブンプレート6の両面に
テーパー面を形成し、良好な動力伝達を行うようにした
ものである。ドライブプレート3の摩擦材は樹脂、コル
ク、ペーパー、Cu焼結品などが通常使用される。そし
て、樹脂、コルク、ペーパーなどの弾性係数の小さい摩
擦材を用いる場合は、ドリブンプレート6の熱膨脹分は
吸収されるが、Cu焼結品などの弾性係数の大きな摩擦
材を使用の場合には、熱膨脹が吸収されずに変形し、片
当り現象を生ずる。
ート6が、ドライブプレート3とのフレッティング摩擦
で熱膨脹変形し、ドライブプレート3と片当り現象を生
ずるのを防止するために、ドリブンプレート6の両面に
テーパー面を形成し、良好な動力伝達を行うようにした
ものである。ドライブプレート3の摩擦材は樹脂、コル
ク、ペーパー、Cu焼結品などが通常使用される。そし
て、樹脂、コルク、ペーパーなどの弾性係数の小さい摩
擦材を用いる場合は、ドリブンプレート6の熱膨脹分は
吸収されるが、Cu焼結品などの弾性係数の大きな摩擦
材を使用の場合には、熱膨脹が吸収されずに変形し、片
当り現象を生ずる。
【0016】図2はその一実施例を示し、ドリブンプレ
ート6の内周端において、外周端より片面t=10〜5
0μmあて、両面で20〜100μm薄くなるテーパー
面10を形成したものである。
ート6の内周端において、外周端より片面t=10〜5
0μmあて、両面で20〜100μm薄くなるテーパー
面10を形成したものである。
【0017】図3は他の実施例を示し、ドリブンプレー
ト6の内周端近くから内周端にかけて(熱膨脹のはげし
くなり始める部分から内周端にかけて)片面t=10〜
50μmあて、両面で20〜100μm薄くなるテーパ
ー面10を形成したものである。
ト6の内周端近くから内周端にかけて(熱膨脹のはげし
くなり始める部分から内周端にかけて)片面t=10〜
50μmあて、両面で20〜100μm薄くなるテーパ
ー面10を形成したものである。
【0018】図4は他の実施例を示しドリブンプレート
6の内歯5がスリーブハブ4を回転させる際の強度を保
つために、ドライブプレート3の内周端との当り面に片
面t=10〜50μmあて、両面で20〜100μm薄
くなるテーパー面10を形成したものである。
6の内歯5がスリーブハブ4を回転させる際の強度を保
つために、ドライブプレート3の内周端との当り面に片
面t=10〜50μmあて、両面で20〜100μm薄
くなるテーパー面10を形成したものである。
【0019】図5は他の実施例を示し、ドリブンプレー
ト6の最もはげしい摩耗の生ずる部分のみ(内周端部分
のみ)に片面t=10〜50μmあて、両面で20〜1
00μm薄くなるテーパー面10を形成したものであ
る。
ト6の最もはげしい摩耗の生ずる部分のみ(内周端部分
のみ)に片面t=10〜50μmあて、両面で20〜1
00μm薄くなるテーパー面10を形成したものであ
る。
【0020】ドリブンプレート6はドライブプレート3
とはげしいフレッティング摩擦で発熱し、特にドリブン
プレート6の内周側は冷却作用も不十分で熱膨張が大き
い。そして、ドリブンプレート6の冷却作用の不十分な
内周側を、両面で20〜100μm薄くなるテーパー面
10に形成したことによって、ドリブンプレート6が熱
膨脹したときに全体に均一面となって、ドライブプレー
ト3と全面均一に当接するようになり、良好な動力伝達
をなしうる。
とはげしいフレッティング摩擦で発熱し、特にドリブン
プレート6の内周側は冷却作用も不十分で熱膨張が大き
い。そして、ドリブンプレート6の冷却作用の不十分な
内周側を、両面で20〜100μm薄くなるテーパー面
10に形成したことによって、ドリブンプレート6が熱
膨脹したときに全体に均一面となって、ドライブプレー
ト3と全面均一に当接するようになり、良好な動力伝達
をなしうる。
【0021】また、ドリブンプレート6は、前記のよう
にTi材からなり、軽量化され動力伝達損失を軽減する
と共に、金属の窒化物、炭化物による硬質被膜のコーテ
ィングにより耐摩耗性、耐久性が向上する。
にTi材からなり、軽量化され動力伝達損失を軽減する
と共に、金属の窒化物、炭化物による硬質被膜のコーテ
ィングにより耐摩耗性、耐久性が向上する。
【0022】なお、本実施例では、ドリブンプレート6
側にテーパー面を形成したものについて説明したが、ド
ライブプレート3側にその内周側が薄くなるテーパー面
を形成して片当り防止手段としてもよい。
側にテーパー面を形成したものについて説明したが、ド
ライブプレート3側にその内周側が薄くなるテーパー面
を形成して片当り防止手段としてもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明は、Cu焼結品の摩擦材を添着し
たドライブプレートの場合に、ドリブンプレートをTi
材より形成し、かつ両面に金属の窒化物、炭化物による
硬質被膜をコーティングしたので、ドリブンプレートの
軽量化により、ドライブプレートからドリブンプレート
への動力伝達損失を軽減することができると共に、耐摩
擦性、耐久性が向上する。
たドライブプレートの場合に、ドリブンプレートをTi
材より形成し、かつ両面に金属の窒化物、炭化物による
硬質被膜をコーティングしたので、ドリブンプレートの
軽量化により、ドライブプレートからドリブンプレート
への動力伝達損失を軽減することができると共に、耐摩
擦性、耐久性が向上する。
【0024】また、両プレートの何れか一方のプレート
の内周側に20〜100μm薄くなるテーパー面を形成
したので、前記の効果に加えて、両プレートのフレッテ
ィング摩擦による熱膨脹変形を補償し、両プレートが全
面均一に当接して、動力伝達を良好にすることができ
る。
の内周側に20〜100μm薄くなるテーパー面を形成
したので、前記の効果に加えて、両プレートのフレッテ
ィング摩擦による熱膨脹変形を補償し、両プレートが全
面均一に当接して、動力伝達を良好にすることができ
る。
【図1】(A)は鋼材のドリブンプレート、(B)は無
処理のTi材よりなるドリブンプレート、(C)は本発
明のTi材よりなり金属の窒化物、炭化物をコーティン
グしたドリブンプレートのトルク−時間特性図である。
処理のTi材よりなるドリブンプレート、(C)は本発
明のTi材よりなり金属の窒化物、炭化物をコーティン
グしたドリブンプレートのトルク−時間特性図である。
【図2】本発明のドリブンプレートの一実施例を示す拡
大断面図である。
大断面図である。
【図3】本発明のドリブンプレートの他の実施例を示す
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図4】本発明のドリブンプレートの更に他の実施例を
示す拡大断面図である。
示す拡大断面図である。
【図5】本発明のドリブンプレートの更に他の実施例を
示す拡大断面図である。
示す拡大断面図である。
【図6】本発明の多板摩擦クラッチの各プレートの部分
正面図である。
正面図である。
【図7】本発明の多板摩擦クラッチの全体縦断面図であ
る。
る。
1 クラッチハウジング 2 突部 3 ドライブプレート 4 スリーブハブ 5 内歯 6 ドリブンプレート 7 スプリング 8 プレッシャープレート 9 プルロッド 10 テーパー面
Claims (3)
- 【請求項1】 クラッチハウジングに挿入したドライブ
プレートとスリーブハブに挿入したドリブンプレートと
を交互に重ね、プレッシャープレートにより圧接して摩
擦で動力を伝達する多板摩擦クラッチにおいて、ドライ
ブプレートはCu焼結品の摩擦材が添着され、ドリブン
プレートはTi材によりなり、両面に金属の窒化物又は
炭化物による硬質被膜がコーティングされていることを
特徴とする多板摩擦クラッチのプレート。 - 【請求項2】 クラッチハウジングに挿入したドライブ
プレートとスリーブハブに挿入したドリブンプレートと
を交互に重ね、プレッシャープレートにより圧接して摩
擦で動力を伝達する多板摩擦クラッチにおいて、Cu焼
結品の摩擦材が添着されたドライブプレートと、Ti材
製にして両面に金属の窒化物又は炭化物による硬質被膜
がコーティングされたドリブンプレートとの何れか一方
のプレートの両面を、内周端において20〜100μm
薄くなるテーパー面に形成したことを特徴とする多板摩
擦のクラッチのプレート。 - 【請求項3】 硬質被膜は、TiN、CrN、TiAl
N、TiCN、TiCなどの窒化物、炭化物である請求
項1又は2記載の多板摩擦クラッチのプレート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17793792A JPH0617841A (ja) | 1992-07-06 | 1992-07-06 | 多板摩擦クラッチのプレート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17793792A JPH0617841A (ja) | 1992-07-06 | 1992-07-06 | 多板摩擦クラッチのプレート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0617841A true JPH0617841A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=16039677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17793792A Pending JPH0617841A (ja) | 1992-07-06 | 1992-07-06 | 多板摩擦クラッチのプレート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0617841A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6415899B1 (en) * | 2000-10-11 | 2002-07-09 | Eaton Corporation | Motor vehicle friction clutch with an outwardly disposed initial engagement region |
JP2006037983A (ja) * | 2004-07-22 | 2006-02-09 | Mazda Motor Corp | 湿式摩擦部材及び湿式摩擦部材ユニット |
JP2006144861A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Aisin Seiki Co Ltd | クラッチディスク |
JP2008002639A (ja) * | 2006-06-26 | 2008-01-10 | Toyota Industries Corp | 駐車ブレーキ装置 |
KR100820706B1 (ko) * | 2006-09-08 | 2008-04-11 | 현대자동차주식회사 | 다판 클러치 |
WO2010050408A1 (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-06 | Ntn株式会社 | プーリユニット |
JP2017503132A (ja) * | 2014-01-17 | 2017-01-26 | ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフトZf Friedrichshafen Ag | 車両の変速機用摩擦型シフト要素 |
JP2018524530A (ja) * | 2015-07-07 | 2018-08-30 | ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフトZf Friedrichshafen Ag | 車両の変速機用摩擦型シフト要素のための摩擦要素 |
DE102015202345B4 (de) | 2014-02-13 | 2022-06-23 | Ford Global Technologies, Llc | Nassreibkupplung |
-
1992
- 1992-07-06 JP JP17793792A patent/JPH0617841A/ja active Pending
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