JP5561105B2 - 係合装置 - Google Patents

係合装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5561105B2
JP5561105B2 JP2010244223A JP2010244223A JP5561105B2 JP 5561105 B2 JP5561105 B2 JP 5561105B2 JP 2010244223 A JP2010244223 A JP 2010244223A JP 2010244223 A JP2010244223 A JP 2010244223A JP 5561105 B2 JP5561105 B2 JP 5561105B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engagement
cam
electromagnetic coil
engagement member
facing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010244223A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012097782A (ja
Inventor
智仁 大野
英明 駒田
弘章 江渕
弘達 北畠
洋人 橋本
稔 鬼武
憲司 是永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2010244223A priority Critical patent/JP5561105B2/ja
Publication of JP2012097782A publication Critical patent/JP2012097782A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5561105B2 publication Critical patent/JP5561105B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

本発明は、共通の軸線の回りに相対回転可能に設けられた第1係合部材及び第2係合部材を備え、これら2つの係合部材を係合させる係合状態と、その係合を解放する解放状態とに切り替え可能な係合装置に関する。
一対の係合部材を備え、電磁コイルで発生させた磁力の作用によりそれら一対の係合部材を係合させる係合状態と、その係合を解放する解放状態とに切り替え可能な係合装置が知られている。また、このような係合装置において、一対のカム部材を有し、一方のカム部材が他方のカム部材に対して相対回転した場合に一方の係合部材を他方の係合部材に押し付ける力が発生するカム機構が設けられたものが知られている。例えば、カム機構よりも径方向外側に多板クラッチ及び電磁コイルが設けられ、電磁コイルで発生した磁力でカム機構の一対のカム部材を互いに相対回転させてこれらカム部材を互いに離間する方向に押圧し、一方のカム部材で多板クラッチのクラッチプレートを押し付けて多板クラッチを係合させる装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2006−138485号公報
特許文献1の装置では、カム機構よりも径方向外側に多板クラッチが設けられ、多板クラッチの各クラッチプレートの摩擦面はカム機構よりも径方向外側に位置している。そのため、カム機構で発生した力が摩擦面よりもクラッチプレートの内周側に作用し、カム機構でクラッチプレートを押し付けるときにクラッチプレートが傾いて摩擦面の面圧分布が不均一になるおそれがある。
そこで、本発明は、係合部材同士を係合させる際にそれらの接触する部分の面圧分布を均一にすることが可能な係合装置を提供することを目的とする。
本発明の係合装置は、共通の軸線の回りに相対回転可能に設けられた第1係合部材及び第2係合部材を備え、前記第1係合部材と前記第2係合部材とを係合させる係合状態と、その係合を解放する解放状態とに切り替え可能な係合装置において、前記第1係合部材には、第1部材と、前記第1部材と前記第2係合部材との間に前記第1部材と同軸に配置されるとともに前記第1部材に対して相対回転可能かつ前記軸線方向に移動可能に設けられた磁性材料製の第2部材と、前記第2部材が前記第1部材に対して相対回転した場合に前記第1部材及び前記第2部材の少なくともいずれか一方に作用しているトルクを前記軸線方向への駆動力に変換するカム面を有し、前記カム面で発生した駆動力にて前記軸線方向に前記第2部材を駆動して前記第2係合部材に押し付けるカム機構と、が設けられ、前記第2係合部材には、前記カム面よりも径方向外側に配置されて前記第2部材と対向する電磁コイルが設けられ、前記第2部材及び前記第2係合部材の少なくともいずれか一方には、前記第2部材が前記第2係合部材に押し付けられた場合に前記第2部材と前記電磁コイルとの間には隙間が形成され、前記第2係合部材の前記電磁コイルよりも径方向内側の部分には前記第2部材が接触するように凸部が設けられている(請求項1)。
本発明の係合装置では、電磁コイルよりも径方向内側にカム機構が設けられ、第2部材が第2係合部材に押し付けられた場合には第2係合部材の電磁コイルよりも径方向内側の部分が第2部材と接触する。そのため、カム機構で発生した軸線方向の駆動力を第2部材のうち第2係合部材に押し付けられる部分に軸線方向から作用させることができる。これにより係合状態において第2部材が傾くことを抑制できるので、第2部材及び第2係合部材の間の面圧分布を均一にすることができる。また、本発明の係合装置によれば、第2部材が第2係合部材に押し付けられた場合に第2部材と電磁コイルとの間に隙間が形成されるので、第2部材が電磁コイルに接触して電磁コイルが摩耗することを防止できる。さらに、本発明の係合装置によれば、電磁コイルをカム面よりも径方向外側に配置したので、径方向内側に配置した場合と比較して電磁コイルへの通電時に磁束の流れが発生する面積を増加させることができる。そのため、電磁コイルへの通電時に発生する電磁吸引力を強めることができる。
本発明の係合装置の一形態において、前記第2係合部材の前記電磁コイルよりも径方向内側の部分には、前記第2部材が前記第2係合部材に押し付けられた場合に前記第2部材が接触する摩擦部材が設けられていてもよい(請求項2)。この場合、電磁コイルと摩擦部材とをそれぞれ別々の材料で形成できる。また、電磁コイルと摩擦部材とに異なる表面処理や加工を行うこともできる。そのため、例えば電磁吸引力を強めつつ摩擦部材の摩擦係数を大きくできる。
本発明の係合装置の一形態において、前記第2部材には、前記第2部材のうち前記電磁コイルと対向する対向部から当該対向部よりも径方向内側の内周部への磁力の漏れを抑制する磁力漏れ抑制部が設けられていてもよい(請求項3)。この場合、対向部から内周部への磁力の漏れが抑制できるので、電磁コイルと対向部との間で磁束の流れを形成することができる。そのため、電磁吸引力を強めることができる。
この形態においては、前記磁力漏れ抑制部として、前記対向部と前記内周部との間にこの部分の前記軸線方向の幅が前記対向部の前記軸線方向の幅よりも小さくなるように凹む凹部が設けられていてもよい(請求項4)。このように凹部を設けることにより、対向部と内周部との間の磁路断面積を対向部よりも狭くできるので、対向部から内周部に磁力が漏れることを抑制できる。
以上に説明したように、本発明の係合装置によれば、カム機構で発生した軸線方向の駆動力を第2部材のうち第2係合部材に押し付けられる部分に軸線方向から作用させることができる。そのため、係合状態において第2部材が傾くことを抑制できるので、第2部材及び第2係合部材の間の面圧分布を均一にすることができる。
本発明の一形態に係る係合装置を示す図。 第1カム部材と第2カム部材との位相が一致しているときの第1係合部材を径方向外側から見た図。 第1カム部材と第2カム部材との位相がずれているときの第1係合部材を径方向外側から見た図。 係合状態の係合装置を示す図。 第2カム部材を図1の左側から見た図。 本発明の他の形態に係る係合装置を示す図。 本発明の係合装置に設けられる第2カム部材の変形例を示す図。
図1は、本発明の一形態に係る係合装置を示している。この係合装置10Aは、車両の自動変速機やハイブリッド車両の動力分配装置等に組み込まれてクラッチやブレーキとして使用される。係合装置10Aは、第1係合部材11と、第2係合部材12とを備えている。図に示すようにこれらの係合部材11、12は同軸に設けられている。第1係合部材11は、軸線Ax回りに回転可能な回転軸1に設けられている。一方、第2係合部材12は不図示の固定部材に回転不能に固定されている。これにより係合部材11、12は、共通の軸線Axの回りに互いに相対回転可能に設けられる。
第1係合部材11は、第1部材としての第1カム部材13と、第2部材としての磁性材料製の第2カム部材14とを備えている。第1カム部材13は、円板状をしており、第1係合部材11が取り付けられる回転軸1に固定されている。第2カム部材14は、円板状をしており、第1カム部材13と第2係合部材12との間に第1カム部材13と同軸に配置されている。また、第2カム部材14は、第1カム部材13に対して相対回転可能かつ軸線Ax方向に移動可能なように回転軸1に支持されている。この図に示すように第2カム部材14は、第1カム部材13よりも直径が大きい。第1カム部材13と第2カム部材14との間には、複数のカムボール15が介在している。各カムボール15は、自転可能かつ軸線Ax回りに回転可能なようにリテーナ16に保持されている。
第1カム部材13には、カムボール15と同数の複数のV字溝17が設けられている。これら複数のV字溝17は、第2カム部材14と対向する面に設けられている。また、複数のV字溝17は、同一円周上に所定の間隔で並ぶように配置されている。第2カム部材14には、第1カム部材13のV字溝17と同数かつ同じ形状の複数のV字溝18が設けられている。これら複数のV字溝18は、第1カム部材13と対向する面に設けられている。複数のV字溝18は、第1カム部材13の複数のV字溝17が配置されている円周と同じ径の円周上にそれらV字溝17と同じ間隔で並ぶように配置されている。複数のカムボール15は、これらV字溝17、18にて保持されることにより第1カム部材13と第2カム部材14との間に介在している。
図2及び図3は、第1係合部材11を径方向外側から見た図を示している。なお、図2は第1カム部材13と第2カム部材14との位相が一致している状態を、図3は第1カム部材13と第2カム部材14との位相がずれている状態をそれぞれ示している。図1に示すように各V字溝17、18は、軸線Axを含む断面で切断した場合には断面半円形をなしている。また、図2及び図3に示すように半径方向から見ると、各V字溝17、18はV字状に形成されていて、各カム部材13、14の回転方向(図の上又は下方向)に関して深さが徐々に浅くなるように構成されている。図3に示すように第1カム部材13と第2カム部材14とは、位相がずれるとカムボール15がV字溝17、18内の浅い位置に移動し、第2カム部材14を第1カム部材13から離れる方向に押す駆動力Fが発生する。この場合、第2カム部材14が第2係合部材12側(図1の右側)に押され、図4に示すように第2カム部材14が第2係合部材12に押し付けられる。このように第2カム部材14が駆動されることにより、各V字溝17、18及びカムボール15が本発明のカム機構として機能する。そのため、各V字溝17、18が本発明のカム面に相当する。
図1に示すように第2カム部材14と第2係合部材12との間にはリターンスプリング19が幾らか圧縮された状態で設けられている。リターンスプリング19は、第2カム部材14と第2係合部材12とが互いに離れるようにこれらを軸線Ax方向に付勢する。なお、図示は省略したがリターンスプリング19の少なくともいずれか一方の端部には、第2カム部材14と第2係合部材12とが互いに相対回転可能なようにベアリングが設けられている。
図1に示すように第2係合部材12には、通電されると磁力を発生する電磁コイル20が設けられている。電磁コイル20は、リング状のハウジング21と、そのハウジング21の内部に収容されたコイル部22とを備えている。ハウジング21は磁性材料製であり、その外径は第2カム部材14の外径とほぼ同じである。また、ハウジング21の内径は、第1カム部材13の外径とほぼ同じである。そのため、電磁コイル20は、各V字溝17、18よりも径方向外側に配置されている。この図に示すようにハウジング21の内部には第1係合部材12側が開口する空間21aが設けられており、コイル部22はその空間21a内に収容されている。第2係合部材12には、ハウジング21の径方向内側の部分を塞ぐように円板状の支持部23が設けられている。ハウジング21の内周面にはスナップリング24が嵌め込まれている。スナップリング24は、支持部23が図に示した位置よりもこの図の右側に移動しないように支持部23を支持している。また、スナップリング24は、支持部23の軸線Ax方向の位置を調整するためのシムとしても機能する。支持部23の第1係合部材11側の面には、その面の全体に亘って弾性体製の弾性体部25が設けられている。また、弾性体部25の第1係合部材11側の部分には、この部分を覆うように摩擦部材26が設けられている。
第2カム部材14には、第2カム部材14が第2係合部材12に押し付けられた場合に摩擦部材26と接触するカム側摩擦部材27が設けられている。この図に示すようにカム側摩擦部材27は、カムボール15と軸線Ax方向に並ぶように設けられている。図4に示すようにカム側摩擦部材27は、第2カム部材14が第2係合部材12に押し付けられた場合にカム側摩擦部材27が摩擦部材26と接触し、かつ第2カム部材14と電磁コイル20との間には隙間Cが形成されるように第2係合部材12側に突出している。そのため、このカム側摩擦部材27が本発明の凸部に相当する。なお、カム側摩擦部材27は、摩擦係数の大きい周知の摩擦材を貼り付けることによって設けてもよいし、摩擦材をスパッタリング等による塗布等により設けてもよい。
また、第2カム部材14には、凹部としての溝部28が設けられている。溝部28は、第2カム部材14のうち第1カム部材13と対向する面に設けられている。また、溝部28は、第2カム部材14のうち電磁コイル20と対向する対向部14aとその対向部14aよりも径方向内側の内周部14bとの間に設けられている。図5は、第2カム部材14を図1の左側から見た図である。なお、この図ではV字溝18の図示を省略している。この図に示すように溝部28は、第2カム部材14に全周に亘って設けられている。このように溝部28を設けることにより、対向部14aと内周部14bとの間の部分の軸線Ax方向の幅が対向部14aの軸線Ax方向の幅よりも小さくなる。
次に図1及び図4を参照して係合装置10Aの動作について説明する。この係合装置10Aでは、第2カム部材14が第2係合部材12と接触すると係合状態に切り替わり、第2カム部材14が第2係合部材12から離れると解放状態に切り替わる。図1は解放状態の係合装置10Aを示し、図4は係合状態の係合装置10Aを示している。
係合装置10Aを解放状態から係合状態に切り替える場合、まず電磁コイル20に通電して磁力を発生させる。この磁力は電磁コイル20から第2カム部材14の対向部14aに向かって流れる。上述したように第2カム部材14の対向部14aと内周部14bとの間の部分の幅は溝部28によって狭くなっている。そのため、磁力は対向部14aから内周部14bに漏れにくくなり、対向部14aの内周側の部分から電磁コイル20に向かって流れる。これにより電磁コイル20と第2カム部材14との間に実線MFで示した磁束の流れが形成される。そして、このように磁束の流れMFが形成されることにより図4に示した電磁吸引力FMが発生する。
この電磁吸引力FMは、第2カム部材14をリターンスプリング19に抗して第2係合部材12側に駆動し、第2カム部材14と第2係合部材12とを接触させる。これにより第1カム部材13と第2カム部材14との位相がずれるので、カムボール15がV字溝17、18内の浅い位置に移動して駆動力Fが発生する。そのため、第2カム部材14は、これら電磁吸引力FM及び駆動力Fにより第2係合部材12に押し付けられる。そして、これにより係合装置10Aが係合状態に切り替わる。なお、この際には図4に示したように内周部14bに設けられたカム側摩擦部材27のみが第2係合部材12と接触し、対向部14aと電磁コイル20との間には隙間Cが形成される。
一方、係合装置10Aを係合状態から解放状態に切り替える場合には、電磁コイル20への通電を停止する。これにより電磁吸引力FMが消えるので、リターンスプリング19によって第2カム部材14が図4の左側に駆動される。そして、第2カム部材14が第2係合部材12から離れることにより第1カム部材13と第2カム部材14との位相のずれも小さくなるので、駆動力Fも小さくなる。従って、リターンスプリング19によって第2カム部材14が図1に示した位置まで戻され、係合装置10Aが解放状態に切り替わる。
本発明の係合装置10Aによれば、図4に示したように駆動力Fが発生する位置と第2カム部材14のうち第2係合部材12に押し付けられる位置とが軸線Ax方向に並んでいる。そのため、駆動力Fをカム側摩擦部材27に軸線Ax方向から作用させることができる。これにより係合状態において第2カム部材14が傾くことを抑制できるので、カム側摩擦部材27及び摩擦部材26の間の面圧分布を均一にすることができる。また、この係合装置10Aでは、係合状態において電磁コイル20と第2カム部材14との間に隙間Cが形成されるので、電磁コイル20が摩耗することを防止できる。この隙間Cは、第2カム部材14にカム側摩擦部材27を設けることにより形成するので、第2カム部材14に対して第2係合部材12側の面を削る等の特別な加工を行う必要がない。そのため、コストを低減できる。また、この場合、対向部14aとカム側摩擦部材27とを別の材料で形成できるので、それぞれの部分に適した材料を選択できる。この係合装置10Aでは、電磁コイル20をV字溝17、18よりも径方向外側に配置したので、電磁コイル20の磁束の流れMFが発生する面積を増加させ、電磁吸引力FMを強めることができる。
この係合装置10Aでは、第2係合部材12に電磁コイル20とは別に第2カム部材14と接触する摩擦部材26を設けたので、これら各部分をそれぞれ別の材料で形成することができる。また、電磁コイル20と摩擦部材26とで異なる表面処理や加工を行うことができる。このように係合装置10Aでは電磁コイル20と摩擦部材26とにそれぞれ適切な処理を行うことができるので、電磁吸引力FMを強めることと摩擦部材26の摩擦係数を大きくすることとを両立させることができる。
係合装置10Aでは、第2係合部材12の対向部14aと内周部14bとの間に溝部28を設けたので、この部分の磁路断面積を対向部14aよりも狭くすることができる。これにより対向部14aから内周部14bに磁力が漏れることを抑制できるので、電磁吸引力FMを強めることができる。なお、このように磁力の漏れを抑制することにより、溝部28が本発明の磁力漏れ抑制部として機能する。また、この係合装置10Aでは対向部14aと内周部14bとの間の部分が細くなっているので、第1カム部材13又は第2カム部材14に急に大きなトルクが入力されて大きな駆動力Fが発生した場合にはその部分を基点として対向部14aが内周部14bに対して図1の左側に傾く。このように対向部14aが変形することにより、内周部14bには駆動力Fが作用するが、その駆動力Fが対向部14aに入力されることを防止できる。
係合装置10Aでは、支持部23と摩擦部材26との間に弾性体部25を設けたので、この弾性体部25にて摩擦部材26で発生した衝撃荷重を低減できる。また、この弾性体部25により第2カム部材14が第2係合部材12に当たったときに発生する音を小さくできる。
図6は、本発明の他の形態に係る係合装置10Bを示している。なお、この形態において上述した形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。この形態では、支持部23の第1係合部材11側の面に摩擦部材26が直接設けられ、支持部23とスナップリング24との間に弾性体製の弾性体部30が設けられている点が上述した形態と異なり、それ以外は同じである。この形態では、弾性体部30が支持部23の軸線Ax方向の位置を調整するシムとして機能する。
このように支持部23とスナップリング24との間に弾性体部30を設けても、この弾性体部30にて摩擦部材26で発生した衝撃荷重を低減できる。また、この弾性体部30によって第2カム部材14が第2係合部材12に当たったときに発生する音を小さくできる。
本発明は、上述した各形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、上述した各形態では第2係合部材を固定して係合装置をブレーキとして使用する場合を示したが、本発明の係合装置は相対回転可能な一対の回転部材の間の動力伝達を許容したり阻止したりするクラッチとして使用してもよい。この場合、一方の回転部材に第1係合部材を、他方の回転部材に第2係合部材をそれぞれ設ければよい。
第1係合部材に設けられるカム機構は、上述した各形態で示したものに限定されない。例えば、カムボールの代わりにローラが設けられたカム機構でもよい。また、一対のカム部材の互いに対向する面にそれぞれ周方向に交互にカム山及びカム溝が設けられ、一方のカム部材のカム溝に他方のカム部材のカム山が噛み合うようにこれらカム部材が組み合わされたカム機構でもよい。このカム機構では、一対のカム部材の位相がずれるとカム山同士が噛み合うので、一対のカム部材を互いに軸線方向に遠ざけることができる。第1係合部材には、このように一対のカム部材の位相がずれた場合にカム部材同士が互いに軸線方向に離れる種々のカム機構を設けてよい。
上述した形態では、第2カム部材において第1カム部材と対向する面に溝部を設けたが、溝部は第2カム部材において第2係合部材と対向する面に設けてもよい。また、溝部の形状も上述した各形態で示した形状に限定されない。溝部は、対向部と内周部との間の部分の軸線方向の幅が対向部の幅よりも小さくなるように設けられていればよい。第2カム部材において対向部から内周部に磁力が漏れることを抑制する手段は、溝部に限定されない。例えば、溝部の代わりに図7に示すように凹部として複数の穴40を周方向に全周に亘って設けてもよい。なお、この図ではV字溝の図示を省略している。この場合でも、対向部と内周部との間の部分の磁路断面積を対向部よりも小さくできるので、対向部から内周部に磁力が漏れることを抑制できる。また、溝部や穴の代わりに対向部と内周部との間の部分に非磁性材料製の磁力漏れ抑制部材を設けてもよい。この場合においても磁力漏れ抑制部材により対向部から内周部への磁力の漏れを抑制できる。これらの場合、穴40や磁力漏れ抑制部材が本発明の磁力漏れ抑制部に相当する。
10A、10B 係合装置
11 第1係合部材
12 第2係合部材
13 第1カム部材(第1部材)
14 第2カム部材(第2部材)
14a 対向部
14b 内周部
15 カムボール(カム機構)
17 V字溝(カム面、カム機構)
18 V字溝(カム面、カム機構)
20 電磁コイル
26 摩擦部材
27 カム側摩擦部材(凸部)
28 溝部(凹部、磁力漏れ抑制部)
40 穴(凹部、磁力漏れ抑制部)
C 隙間
Ax 軸線

Claims (4)

  1. 共通の軸線の回りに相対回転可能に設けられた第1係合部材及び第2係合部材を備え、前記第1係合部材と前記第2係合部材とを係合させる係合状態と、その係合を解放する解放状態とに切り替え可能な係合装置において、
    前記第1係合部材には、第1部材と、前記第1部材と前記第2係合部材との間に前記第1部材と同軸に配置されるとともに前記第1部材に対して相対回転可能かつ前記軸線方向に移動可能に設けられた磁性材料製の第2部材と、前記第2部材が前記第1部材に対して相対回転した場合に前記第1部材及び前記第2部材の少なくともいずれか一方に作用しているトルクを前記軸線方向への駆動力に変換するカム面を有し、前記カム面で発生した駆動力にて前記軸線方向に前記第2部材を駆動して前記第2係合部材に押し付けるカム機構と、が設けられ、
    前記第2係合部材には、前記カム面よりも径方向外側に配置されて前記第2部材と対向する電磁コイルが設けられ、
    前記第2部材及び前記第2係合部材の少なくともいずれか一方には、前記第2部材が前記第2係合部材に押し付けられた場合に前記第2部材と前記電磁コイルとの間には隙間が形成され、前記第2係合部材の前記電磁コイルよりも径方向内側の部分には前記第2部材が接触するように凸部が設けられている係合装置。
  2. 前記第2係合部材の前記電磁コイルよりも径方向内側の部分には、前記第2部材が前記第2係合部材に押し付けられた場合に前記第2部材が接触する摩擦部材が設けられている請求項1に記載の係合装置。
  3. 前記第2部材には、前記第2部材のうち前記電磁コイルと対向する対向部から当該対向部よりも径方向内側の内周部への磁力の漏れを抑制する磁力漏れ抑制部が設けられている請求項1又は2に記載の係合装置。
  4. 前記磁力漏れ抑制部として、前記対向部と前記内周部との間にこの部分の前記軸線方向の幅が前記対向部の前記軸線方向の幅よりも小さくなるように凹む凹部が設けられている請求項3に記載の係合装置。
JP2010244223A 2010-10-29 2010-10-29 係合装置 Expired - Fee Related JP5561105B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010244223A JP5561105B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 係合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010244223A JP5561105B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 係合装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012097782A JP2012097782A (ja) 2012-05-24
JP5561105B2 true JP5561105B2 (ja) 2014-07-30

Family

ID=46389935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010244223A Expired - Fee Related JP5561105B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 係合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5561105B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2352784A (en) * 1999-08-04 2001-02-07 Moog Inc Energy-absorbing brake
JP4126986B2 (ja) * 2002-07-31 2008-07-30 株式会社ジェイテクト クラッチ装置
JP2004225844A (ja) * 2003-01-24 2004-08-12 Ntn Corp 回転伝達装置
JP4168274B2 (ja) * 2003-11-11 2008-10-22 株式会社ジェイテクト 電磁クラッチ
JP2007192365A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Ntn Corp 回転伝達装置
JP2010174944A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Gkn Driveline Japan Ltd 動力伝達装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012097782A (ja) 2012-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6644499B2 (ja) 自動クラッチ装置
JP6135035B2 (ja) 電磁クラッチ
US9261186B2 (en) Rotating clutch pack assembly
JP2022145785A (ja) 動力伝達装置
JP5561105B2 (ja) 係合装置
US11708866B2 (en) Power transmission device
JP7416643B2 (ja) 多板クラッチ装置
KR102420742B1 (ko) 볼 인 램프 구조체 및 이를 포함하는 전기 기계식 브레이크
EP2532910B1 (en) Friction clutch
JP7262174B2 (ja) 回転制動装置
JP7121647B2 (ja) 動力伝達装置
JP2016142303A (ja) 摩擦クラッチ
JP2016070489A (ja) 摩擦クラッチ
JP6952694B2 (ja) 摩擦クラッチ
JP2016142304A (ja) 摩擦クラッチ
JP2004011832A (ja) クラッチレリーズ軸受装置
CN112352114B (zh) 摩擦离合器装置
JP2019157977A (ja) 駆動力伝達装置
JP2022173517A (ja) 動力伝達装置
JP2016031135A (ja) 摩擦クラッチ
JP2024016527A (ja) 電磁摩擦クラッチ装置
JP2019157968A (ja) 回転伝達装置
JP2012122563A (ja) 係合装置
JP2012193765A (ja) 電磁式係合装置
JP2016070445A (ja) 摩擦クラッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130830

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20130830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140513

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140526

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5561105

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees