JP2016070445A - 摩擦クラッチ - Google Patents

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浩二 福元
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浩二 福元
弥輝 檀上
Hiroki Danjo
弥輝 檀上
孔明 田中
Komei Tanaka
孔明 田中
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Abstract

【課題】最大伝達トルク容量を大きく確保できながら、係合/解放時の伝達トルク容量の制御性の向上を図ることができる、摩擦クラッチを提供する。
【解決手段】複数のクラッチプレート16と複数のクラッチディスク18とが回転中心線方向に交互に並べて配置されている。クラッチプレート16間の少なくとも1つには、ウェーブスプリング51が介在されている。ウェーブスプリング51により、ウェーブスプリング51の両側のクラッチプレート16が互いに離間する方向に弾性的に付勢されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦クラッチに関する。
たとえば、車両用の自動変速機には、摩擦クラッチが多用されている。
この自動変速機では、複数の摩擦クラッチが選択的に係合および解放されることにより、複数の変速段が構成される。そのため、変速段の切替時(変速時)には、係合状態の摩擦クラッチが解放されつつ、解放状態の別の摩擦クラッチが係合されることがある。この切替時に生じるショックを抑えるためには、それらの摩擦クラッチの伝達トルク容量を緻密に制御する必要がある。
湿式多板の摩擦クラッチの伝達トルク容量は、ピストンに加わる油圧ならびにディスクの枚数および径により定まる。ディスクの枚数および径は、既定であるので、ピストンに加わる油圧の制御により、伝達トルク容量を制御することができる。
特開2013−130249号公報
伝達トルク容量を緻密に制御するには、ピストンに加わる油圧を緻密に制御する必要がある。しかしながら、ピストンに加わる油圧を緻密に制御するには、油圧を調節するためのソレノイドバルブに供給される電流を精密に制御しなければならず、その制御には限界がある。
伝達トルク容量の制御性は、ピストンに加わる油圧の変化に対する伝達トルク容量の変化率(ゲイン)に左右される。すなわち、ピストンに加わる油圧の変化に対する伝達トルク容量の変化率が大きいほど、伝達トルク容量の制御性が悪くなり、変化率が小さいほど、伝達トルク容量の制御性が良くなる。たとえば、ピストンの受圧面積(油圧を受ける面積)を小さくすることにより、ピストンに加わる油圧の変化に対する伝達トルク容量の変化率を下げることができる。しかし、ピストンの受圧面積を小さくすると、摩擦クラッチの最大伝達トルク容量が低下してしまう。
本発明の目的は、最大伝達トルク容量を大きく確保できながら、係合/解放時の伝達トルク容量の制御性の向上を図ることができる、摩擦クラッチを提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る摩擦クラッチは、回転中心線方向に並べて配置された複数のクラッチプレートと、クラッチプレートと回転中心線方向に交互に配置された複数のクラッチディスクと、回転中心線方向に移動可能に設けられ、回転中心線方向の一方側の最端に配置されているクラッチプレート(以下、この欄において、単に「最端のクラッチプレート」という。)を一方側から押圧するためのピストンと、ピストンの一方側に形成され、ピストンをクラッチプレート側に移動させるための油圧が供給される油室と、クラッチプレート間に介在され、その両側のクラッチプレートを互いに離間する方向に弾性的に付勢する付勢部材とを含む。
この構成によれば、複数のクラッチプレートと複数のクラッチディスクとが回転中心線方向に交互に並べて配置されている。クラッチプレート間の少なくとも1つには、付勢部材が介在されている。この付勢部材により、付勢部材の両側のクラッチプレートが互いに離間する方向に弾性的に付勢されている。
複数のクラッチプレートに対して回転中心線方向の一方側には、ピストンが回転中心線方向に移動可能に設けられている。油室内に油圧が供給されると、ピストンが油圧によりクラッチプレート側に移動し、ピストンにより、最端のクラッチプレートが他方側に押圧される。
この押圧によって、ピストンの押圧力以下の付勢力を有する付勢部材が配置されたクラッチプレート間で、クラッチプレートとクラッチディスクとが圧接される。そして、その他のクラッチプレート間、つまりピストンの押圧力よりも大きな付勢力を有する付勢部材が配置されたクラッチプレート間では、クラッチプレートとクラッチディスクとが圧接されない。
クラッチプレートと圧接されるクラッチディスクの枚数が多いほど、摩擦クラッチの伝達トルク容量が大きくなり、ピストンの押圧力の変化に対する伝達トルク容量の変化率が大きくなる。そのため、油室内に供給される油圧が低く、クラッチプレートと圧接されるクラッチディスクの枚数が少ない時には、その油圧の変化に対して、摩擦クラッチの伝達トルク容量が緩慢に変化(小さい変化率で変化)する。よって、摩擦クラッチの係合/解放の切替時に、油室内に供給される油圧の制御により、伝達トルク容量を緻密に制御することができる。その結果、摩擦クラッチの係合/解放の切替時におけるショックの発生を抑えることができる。
油室内に供給される油圧の上昇に伴い、ピストンから最端のクラッチプレートに加えられる押圧力が増し、その押圧力がすべての付勢部材の付勢力を上回ると、すべてのクラッチディスクにクラッチプレートが圧接される。その結果、ピストンによる押圧力の変化、つまり油室内に供給される油圧の変化に対して、伝達トルク容量が最大の変化率で変化する。よって、摩擦クラッチの係合/解放が完了するまでに要する時間の増大を抑制することができる。
摩擦クラッチの最大伝達トルク容量は、クラッチディスクの枚数に応じた大きさとなる。高油圧が油室に供給されることにより、すべてのクラッチディスクにクラッチプレートが圧接されるので、クラッチディスクの枚数に応じた最大伝達トルクを確保することができる。したがって、クラッチディスクの枚数を増やすことにより、摩擦クラッチの最大伝達トルクを大きく確保することができる。
なお、付勢部材をクラッチプレートの外部に配置して、付勢部材をクラッチプレートに接続する構成が考えられる。この構成と比較して、付勢部材がクラッチプレート間に介在される構成では、クラッチプレートの外部に付勢部材および付勢部材をクラッチプレートと接続する部材を配置する必要がないので、摩擦クラッチを小型に構成することができる。
付勢部材は、すべてのクラッチプレート間に介在されていてもよいが、その場合、前述の作用効果を奏するために、少なくとも1つの付勢部材には、残りの付勢部材よりも小さな付勢力を有するものが採用される。
したがって、付勢部材は、少なくとも1つのクラッチプレート間を除いて、残りのクラッチプレート間の少なくとも1つに介在されていることが好ましい。
これにより、付勢部材がすべてのクラッチプレート間に介在される構成よりも、付勢部材の個数が削減されるので、摩擦クラッチのコストを低減することができる。
本発明によれば、最大伝達トルク容量を大きく確保できながら、摩擦クラッチの係合/解放時の伝達トルク容量の制御性の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る摩擦クラッチを回転中心線を含む平面で切断した断面図であり、摩擦クラッチの解放状態を示す。 図1に示される摩擦クラッチの断面図であり、摩擦クラッチの係合状態を示す。 すべてのウェーブスプリングのばね定数が互いに同じである場合について、摩擦クラッチの伝達トルク容量と油室に供給される油圧との関係を示すグラフである。 すべてのウェーブスプリングのばね定数が互いに異なる場合について、摩擦クラッチの伝達トルク容量と油室に供給される油圧との関係を示すグラフである。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る摩擦クラッチ1を回転中心線Cを含む平面で切断した断面図である。図1および図2には、摩擦クラッチ1における回転中心線Cに対する一方側のみが示されている。
摩擦クラッチ1は、たとえば、自動変速機または無段変速機に組み込まれて、駆動力が入力される回転体である入力軸2の回転を入力軸2と回転中心線Cを共通にする別の回転体3に伝達/遮断するために用いられる。
摩擦クラッチ1は、入力軸2と一体に形成されたクラッチドラム11と、回転体3に固定されたクラッチハブ12とを備えている。
クラッチドラム11は、回転中心線Cと直交する方向、つまり回転径方向に延びる略円板状の円板部13を有している。円板部13の外周部14は、クラッチハブ12側に屈曲している。また、クラッチドラム11は、円板部13の外周部14から回転中心線Cと平行をなす方向、つまり回転中心線方向に延びる略円筒状の円筒部15を有している。円筒部15の内側には、複数の円環板状のクラッチプレート16が間隔を空けて配置され、円筒部15には、各クラッチプレート16の外周部がスプライン嵌合されている。
クラッチハブ12は、クラッチドラム11の円筒部15と回転径方向に対向する対向部17を有している。その円筒部15と対向部17との間には、複数の円環板状のクラッチディスク18がクラッチプレート16と回転中心線方向に交互に並ぶように配置され、対向部17には、各クラッチディスク18の内周部がスプライン嵌合されている。
クラッチドラム11の内側であって、クラッチプレート16よりもクラッチドラム11の円板部13側の位置には、ピストン21が回転中心線方向に移動可能に設けられている。ピストン21は、略円環板状をなし、入力軸2に外嵌されている。ピストン21の外周部は、クラッチプレート16側に屈曲して回転中心線方向に延びている。ピストン21の外周端部は、回転径方向の外側に屈曲して、クラッチプレート16に回転中心線方向に対向し、クラッチプレート16を押圧するための押圧部22を形成している。
ピストン21のクラッチドラム11の円板部13側の面には、シール材23が貼着されている。シール材23の外周端部および内周端部は、ピストン21の位置にかかわらず、それぞれクラッチドラム11の円板部13の外周部14および入力軸2に常に接触している。
これにより、クラッチドラム11とピストン21との間には、入力軸2、クラッチドラム11、ピストン21およびシール材23により閉鎖された油室31が形成されている。油室31は、入力軸2に形成された油流路32と連通しており、油室31には、油流路32を通して油圧が供給/開放される。
ピストン21に対して油室31と反対側には、遠心油圧キャンセラ41が配置されている。遠心油圧キャンセラ41は、入力軸2の外周に外嵌されて、回転径方向の途中部がクランク状に屈曲した略円環板状に形成されている。遠心油圧キャンセラ41は、入力軸2にスプライン嵌合されている。
遠心油圧キャンセラ41の屈曲部分よりも内周側の部分とピストン21との間には、複数のリターンスプリング42が回転中心線Cを中心とする等角度間隔で介裝されている。リターンスプリング42は、たとえば、コイルばねからなる。リターンスプリング42の付勢力により、ピストン21と遠心油圧キャンセラ41とは、互いに離間する方向に弾性的に付勢されている。また、遠心油圧キャンセラ41は、リターンスプリング42に付勢されることにより、入力軸2に取り付けられたスナップリング43に当接し、回転中心線方向の移動が規制されている。
遠心油圧キャンセラ41の外周部には、遠心油圧キャンセラ41とピストン21との間を封止する環状のシール材44が設けられている。これにより、ピストン21と遠心油圧キャンセラ41との間には、入力軸2、ピストン21、遠心油圧キャンセラ41およびシール材44により閉鎖されたキャンセラ室45が形成されている。キャンセラ室45は、入力軸2に形成された油流路46と連通しており、キャンセラ室45には、油流路46を通して作動油が供給される。
そして、ピストン21側の最端に位置するクラッチプレート16(以下、単に「最端のクラッチプレート16」という。)とそれに隣り合うクラッチプレート16との間を除いて、残りのクラッチプレート16間には、ウェーブスプリング51が介在されている。ウェーブスプリング51は、回転中心線方向に弾性変形可能な環状の弾性部材であり、回転中心線方向に圧縮された状態でクラッチプレート16間に配置されている。これにより、ウェーブスプリング51は、その両側のクラッチプレート16を互いに離間する方向に付勢している。そのため、クラッチプレート16がピストン21により押圧されていない状態では、ウェーブスプリング51の両側のクラッチプレート16とそのクラッチプレート16間に配置されるクラッチディスク18との圧接が解除されている。
この実施形態では、すべてのウェーブスプリング51は、同一に構成されることにより、同一のばね定数を有している。そして、すべてのウェーブスプリング51は、同じ圧縮状態でクラッチプレート16間に配置されることにより、同一の付勢力を有している。
図3は、摩擦クラッチ1の伝達トルク容量と油室31に供給される油圧との関係を示すグラフである。
油室31の油圧が解放された状態では、図1に示されるように、ピストン21がクラッチドラム11の円板部13に最も近接した位置に位置する。このとき、摩擦クラッチ1は、すべてのクラッチディスク18にクラッチプレート16が圧接していない解放状態であり、摩擦クラッチ1のトルク容量は、図3に示されるように、0である。キャンセラ室45は、油流路46を通して供給される作動油で満たされている。
油流路32から油室31に油圧が供給されると、その油圧により、図2に示されるように、ピストン21がクラッチプレート16側に移動し、ピストン21の押圧部22が最端のクラッチプレート16に当接する。そして、ピストン21の押圧部22が最端のクラッチプレート16を押圧し、最端のクラッチプレート16とそれに隣り合うクラッチプレート16との間で、クラッチプレート16とクラッチディスク18とが圧接される。その他のクラッチプレート16間、つまりウェーブスプリング51が配置されたクラッチプレート16間では、クラッチプレート16とクラッチディスク18とが圧接されない。
クラッチプレート16と圧接されるクラッチディスク18の枚数が多いほど、摩擦クラッチ1の伝達トルク容量が大きくなり、ピストン21の押圧力の変化に対する伝達トルク容量の変化率が大きくなる。そのため、最端のクラッチプレート16とそれに隣り合うクラッチプレート16との間でのみ、クラッチプレート16とクラッチディスク18とが圧接されている状態では、油室31内に供給される油圧の変化に対して、摩擦クラッチ1の伝達トルク容量が緩慢に変化(小さい変化率で変化)する。よって、摩擦クラッチ1の係合/解放の切替時に、油室31内に供給される油圧の制御により、伝達トルク容量を緻密に制御することができる。その結果、摩擦クラッチ1の係合/解放の切替時におけるショックの発生を抑えることができる。
油室31内に供給される油圧の上昇に伴い、ピストン21から最端のクラッチプレート16に加えられる押圧力が増す。すべてのウェーブスプリング51は、同一の構成を有し、同一の付勢力を有している。そのため、ピストン21の押圧力がウェーブスプリング51の付勢力を上回ると、すべてのクラッチディスク18にクラッチプレート16が圧接される。その結果、図3に示されるように、ピストン21による押圧力の変化、つまり油室31内に供給される油圧の変化に対して、伝達トルク容量が最大の変化率で変化する。よって、摩擦クラッチ1の係合/解放が完了するまでに要する時間の増大を抑制することができるとともに、最大伝達トルク容量を大きく確保することができる。
クラッチドラム11が入力軸2と一体的に回転している状態では、キャンセラ室45内の作動油に遠心力が作用し、キャンセラ室45に遠心油圧が発生する。この遠心油圧により、油室31内の遠心油圧をキャンセル(相殺)することができる。そのため、係合状態から油室31内の油圧が開放されると、リターンスプリング42の付勢力により、ピストン21がクラッチドラム11側にスムーズに移動する。
また、摩擦クラッチ1の最大伝達トルク容量は、クラッチディスク18の枚数に応じた大きさとなる。高油圧が油室に供給されることにより、すべてのクラッチディスク18にクラッチプレート16が圧接されるので、クラッチディスク18の枚数に応じた最大伝達トルクを確保することができる。したがって、クラッチディスク18の枚数を増やすことにより、摩擦クラッチ1の最大伝達トルクを大きく確保することができる。
図4は、すべてのウェーブスプリング51のばね定数が互いに異なる場合について、摩擦クラッチ1の伝達トルク容量と油室31に供給される油圧との関係を示すグラフである。
前述の実施形態では、すべてのウェーブスプリング51は、同一のばね定数を有し、同じ圧縮状態でクラッチプレート16間に配置されることにより、同一の付勢力を有しているとした。しかしながら、これに限らず、すべてのウェーブスプリング51は、互いに異なるばね定数を有していてもよい。
この場合、油室31内に供給される油圧の上昇に伴い、ばね定数が小さいウェーブスプリング51が配置されたクラッチプレート16間から順に、クラッチプレート16とクラッチディスク18とが圧接されていく。そのため、図4に示されるように、ピストン21による押圧力の変化、つまり油室31内に供給される油圧の変化に対する伝達トルク容量の変化率は、油圧の上昇に伴って段階的に大きくなる。
前述の実施形態の構成では、図3に示されるように、伝達トルク容量の変化率のグラフが屈曲する点の油圧(すべてのクラッチディスク18にクラッチプレート16が圧接されるときの油圧)を含む範囲ΔPで油圧が変化した場合、伝達トルク容量の変化量が変化量ΔT1となる。
これに対し、すべてのウェーブスプリング51が互いに異なるばね定数を有する構成では、伝達トルク容量の変化率の変化が段階的であるので、図3および図4を比較して理解されるように、同じ範囲ΔPで油圧が変化した場合、伝達トルク容量の変化量が変化量ΔT1よりも小さい変化量ΔT2となる。
したがって、すべてのウェーブスプリング51が互いに異なるばね定数を有する構成では、油室31内に供給される油圧の制御に求められる細やかさが軽減される。そのため、油圧を調節するためのソレノイドバルブとして、リニアソレノイドバルブよりも安価なソレノイドバルブを採用して、ソレノイドバルブに供給される電流のデューティ制御(PWM制御)により、油室31内に供給される油圧を制御することが可能となる。その結果、摩擦クラッチ1のコストを軽減することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、ウェーブスプリング51は、すべてのクラッチプレート16間に介在されていてもよいが、その場合、前述の各実施形態の場合と同様の作用効果を奏するために、少なくとも1つのウェーブスプリング51には、残りのウェーブスプリング51よりも小さな付勢力を有するものが採用される。
したがって、ウェーブスプリング51は、少なくとも1つのクラッチプレート16間を除いて、残りのクラッチプレート16間の少なくとも1つに介在されていることが好ましい。これにより、ウェーブスプリング51がすべてのクラッチプレート16間に介在される構成よりも、ウェーブスプリング51の個数が削減されるので、摩擦クラッチのコストを低減することができる。
また、ウェーブスプリング51が最端のクラッチプレート16とそれに隣り合うクラッチプレート16との間に介在されていない構成を取り上げたが、ウェーブスプリング51が最端のクラッチプレート16とそれに隣り合うクラッチプレート16との間には、ウェーブスプリング51が介在され、別のクラッチプレート16間に、ウェーブスプリング51が介在されない構成が採用されてもよい。この構成であっても、前述の実施形態の場合と同様の作用効果を奏することができる。
また、付勢部材の一例として、ウェーブスプリング51を取り上げたが、付勢部材は、ウェーブスプリング51に限らず、円環状に形成された弾性体、たとえば、円環状に形成された皿ばねであってもよいし、円環状に形成されたゴムまたはスポンジであってもよい。また、付勢部材は、円環状の保持板上に複数のコイルスプリングが等角度間隔で並べられた構成を有する部材であってもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 摩擦クラッチ
16 クラッチプレート
18 クラッチディスク
21 ピストン
31 油室
51 ウェーブスプリング(付勢部材)
C 回転中心線

Claims (2)

  1. 回転中心線方向に並べて配置された複数のクラッチプレートと、
    前記クラッチプレートと前記回転中心線方向に交互に配置された複数のクラッチディスクと、
    前記回転中心線方向に移動可能に設けられ、前記回転中心線方向の一方側の最端に配置されている前記クラッチプレートを前記一方側から押圧するためのピストンと、
    前記ピストンの前記一方側に形成され、前記ピストンを前記クラッチプレート側に移動させるための油圧が供給される油室と、
    前記クラッチプレート間に介在され、その両側の前記クラッチプレートを互いに離間する方向に弾性的に付勢する付勢部材とを含む、摩擦クラッチ。
  2. 前記付勢部材は、少なくとも1つの前記クラッチプレート間を除いて、残りの前記クラッチプレート間の少なくとも1つに介在されている、請求項1に記載の摩擦クラッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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