JP4797481B2 - 有孔性基材への塗膜の形成方法 - Google Patents

有孔性基材への塗膜の形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4797481B2
JP4797481B2 JP2005209337A JP2005209337A JP4797481B2 JP 4797481 B2 JP4797481 B2 JP 4797481B2 JP 2005209337 A JP2005209337 A JP 2005209337A JP 2005209337 A JP2005209337 A JP 2005209337A JP 4797481 B2 JP4797481 B2 JP 4797481B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
porous substrate
coating film
layer
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005209337A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007021421A (ja
Inventor
雅彦 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2005209337A priority Critical patent/JP4797481B2/ja
Publication of JP2007021421A publication Critical patent/JP2007021421A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4797481B2 publication Critical patent/JP4797481B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Description

本発明は、有孔性基材への塗膜の形成方法に関し、さらに詳しくは、有孔性基材へ所望の印刷図柄や表面保護塗布層を得る際に、裏抜けがなく生産機械を汚染しない有孔性基材への塗膜の形成方法に関するものである。
本明細書において、配合を示す「比」、「部」、「%」などは特に断わらない限り質量基準であり、「/」印は一体的に積層されていることを示す。
また、「LMD」は「ドライラミネーション」、「AC剤」は「アンカーコート剤」、「EC」は「エクストルージョンコーティング、又は押出しラミネーション」、「PE」は「ポリエチレン」、及び「PP」は「ポリプロピレン」の略語、機能的表現、通称、又は業界用語である。
(主なる用途)本発明の有孔性基材への塗膜の形成方法で製造された有孔性基材の主なる用途としては、例えば、食品や医薬品等の包装材料、書籍、パンフレット、POP、ポスターなどである。しかしながら、所望の印刷図柄や表面保護塗布層が得られ、有孔性基材が本来持つ風合いを利用して用いる用途であれば、特に限定されるものではない。
(背景技術)特に食品などの包装材料、POP、及びポスターなどでは基材の風合いを活かし、感触、手触り、自然感のあるものが求められている。しかしながら、風合いのよい基材である不織布などの有孔性の基材へ、所望の印刷図柄や表面保護塗布層を設けると、液状の印刷インキや保護塗布層組成物が基材へ浸透して、反対面まで達してしまい、所謂当業者が裏抜けという現象が発生する。該裏抜けが発生すると、塗膜の形成時には裏抜け組成物がロールへ付着し生産機械のロールなどが汚染が発生して生産を一時中止して機械の清掃をしたり、また、形成された塗膜が滲んだり、変色したりする欠点があった。また、有効性基材へ液状の印刷インキや保護塗布層組成物が固化する際に、有効性基材の厚さ方向及び/又は幅方向への収縮して、ゴワゴワしたり、微小凹凸が出来たり、シワ状になったり、著しく風合いが損なわれる欠点もあった。
従って、有孔性基材への塗膜の形成方法は、裏抜けや生産中止などの生産上問題がなく、所望の印刷や保護膜などが得られ、かつ、塗膜を設けても、できるだけ風合いが損なわれいことが求められている。
(先行技術)従来、不織布の製造方法として、不織布に樹脂エマルジョン若しくは樹脂エマルジョンに顔料を配合した塗料を含浸させ、更に加熱加圧し表面が平滑で印刷適性を有する不織布の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、塗料をスパンボンド不織布の間欠的な熱圧着による凹凸を隠ぺいするように塗料を均一に塗布するのは難しく、又塗料の裏抜けが生じ易いので、スパンボンド不織布に塗料を塗布するのは不適であり、また、不織布シートの剛性が低下し風合いが全く変化し、ハンドリング性も低下し、更に塗料の裏抜けも発生し、シート重量も著しく増大するという問題がある。
また、水不溶性の色材、これを分散する分散媒である水、水溶性有機溶剤を含み色材濃度が6重量%〜15重量%であるインクと、前記色材を留めるためのイオン性化合物を含有する繊維を表面に露呈した記録用メディアとインクジェット記録方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、風合いが全く変化するという問題がある。
さらにまた、水溶性超吸収性ポリマー;場合により、粘性変性剤;及び、バインダー、を含む耐水性コーティングによって被覆された少なくとも1の表面を有することを特徴とする物品が知られている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、全面塗布であり、所望の印刷図柄を形成するものではないという問題がある。
さらにまた、裏材料基材とその上に配置された不連続接着剤層とを含み、裏材料基材は繊維ウェブと吸収性粒子材料とを含む接着物品が知られている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、物品の濡れた皮膚に対する初期接着力が少なくとも20g/2.5cm(0.08N/cm)であるから、他の物品へ粘着しやすく、別途保護フィルムを使用しないと生産できないという問題がある。
特開昭55−84457号公報 特開2005−144905号公報 特表2003−510442号公報 特表2002−531171号公報
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、裏抜けや生産中止などの生産上問題がなく、所望の印刷や保護膜などが得られる有孔性基材への塗膜の形成方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる有孔性基材への塗膜の形成方法は、塗膜を設けても感触や手触りの風合いが維持される有孔性基材への塗膜の形成方法であって、(1)5〜100g/m 2 の不織布の有孔性基材を準備する工程と、)有孔性基材の一方の面へ、0.5〜5g/m 2 の接着剤量を用いたドライラミネーション法で無孔性層を形成する工程と、()前記有孔性基材の他方の面へ、液状組成物をグラビア塗布法及び/又はグラビア印刷法で塗膜を形成する工程と、()前記塗膜を形成した後に、接着剤層及び無孔性層を剥離し除去する工程と、からなることを特徴とするものである。
請求項2の発明に係わる有孔性基材への塗膜の形成方法は、塗膜を設けても感触や手触りの風合いが維持される有孔性基材への塗膜の形成方法であって、(1)5〜100g/m 2 の不織布の有孔性基材を準備する工程と、)有孔性基材の一方の面へ、アンカーコートを用いないエクストルージョンコーティング法で、ポリエチレン又はポリプロピレンの無孔性層を形成する工程と、()前記有孔性基材の他方の面へ、液状組成物をグラビア塗布法及び/又はグラビア印刷法で塗膜を形成する工程と、()前記塗膜を形成した後に、無孔性層を剥離し除去する工程と、からなることを特徴とするものである。
請求項1、2の本発明によれば、裏抜けや生産中止などの生産上問題がなく、所望の印刷や保護膜などが得られる有孔性基材への塗膜の形成方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の形成方法を説明する工程毎の断面図である。
(有孔性基材)本発明の製造方法で製造され、所望の印刷や保護膜などの塗膜15を有する有孔性基材11は、図1(A)に示すように、塗膜15/有孔性基材11からなり、裏抜けや生産中止などの生産上問題がなく、所望の印刷や保護膜などが得られる。
また、一般的に、有効性基材11へ液状の印刷インキや保護塗布層組成物を設けると、液状組成物がが固化する際に、有効性基材の厚さ方向及び/又は幅方向への収縮して、ゴワゴワしたり、微小凹凸が出来たり、シワ状になったり、著しく風合いが損なわれる。これに対して、本発明のように無孔性層13を形成しておくことで、無孔性層13の抵抗によって、有効性基材11の厚さ方向及び/又は幅方向への収縮率が減じて、ゴワゴワしにくく、シワ状にならりにくく、風合いが損なわれにくく、無孔性層13を剥離した後でも、感触や手触りなどの本来持つ有孔性基材の風合いができるだけ維持される。
(製造方法)製造方法について、材料も含めて説明する。
(第1工程)第1工程は、図1(A)に示すように、有孔性基材11の一方の面へ、無孔性層13を形成する工程である。
(有孔性基材)有孔性基材11の材料としては、用途に応じて、例えば、紙や、天然又は合成の繊維及び/又はそれらの混合物からなる、織物又は不織材料などの種々の材料が適用でき、孔部を有する通気性(すなわち多孔質)材料であればよく、不織布が好ましい。材料の繊維は吸収性でも非吸収性でもよく、通常は非吸水性である。繊維構造としては、多層、中空、コーティング、及び固体均一などの構造でもよく、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、及びポリウレタンなど選択され、1又は複数でもよい。
不織布はメルトブロー法、スパンボンド法などで製造方法は限定されず、該不織布の目付けは、通常、3〜300g/m2程度が適用できる。さらに好ましくは、浸透し易く、裏抜けや生産途上で汚れが発生しやすい、薄目の5〜100g/m2のスパンボンド法不織布である。
(無孔性層の形成)無孔性層13の形成は、第2工程の前記有孔性基材11の他方の面へ液状組成物を塗布法及び/又は印刷法で塗膜を15形成する工程では、障壁となって液状組成物の裏抜けを防止し、圧胴への汚れを防止し、また、有孔性基材11の1部分が毛羽立って圧胴への付着を防止し、印刷図柄の滲みなども防止して、生産性よく生産する。さらに、第3工程での前記塗膜層15を形成した後に無孔性層13を剥離し除去する工程では、容易に剥離できるために、適当な密着性で形成することが肝要である。
無孔性層13の形成法としては、特に限定されるものではないが、ドライラミネーション法(LMD法)、又はエクストルージョンコーティング(EC法)が好ましい。
(LMD)LMD法とは、溶媒へ分散または溶解した接着剤を塗布し乾燥させて、貼り合せ基材を重ねて積層した後に、30〜120℃で数時間〜数日間エージングすることで、接着剤を硬化させることで、2種の材料を積層させる方法である。ノンソルベントラミネーション法とは、溶媒へ分散または溶解せずに接着剤自身を塗布し乾燥させて、貼り合せ基材を重ねて積層した後に、30〜120℃で数時間〜数日間エージングすることで、接着剤を硬化させることで、2種の材料を積層させる方法である。
LMD法の無孔性層13の材料としては、液状組成物を透過しないであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレ−トなどのポリエステル系樹脂、ナイロン(商品名)6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、又はポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどの(メタ)アクリル系樹脂、セルローストリアセテートなどのセルロース系フィルムなどがある。価格や易取扱い性からLDPE、中密度ポリエチレン(MDPE)、LLDPE、PPが好ましく、接着剤面をコロナ処理などの易接着処理を行っておいてもよい。
(接着剤)ドライラミネーション法、またはノンソルベントラミネーション法で用いる接着層の接着剤として、熱、または紫外線、電子線などの電離放射線で硬化する接着剤が適用できる。熱硬化接着剤としては、具体的には、2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エボキシ系接着剤、ゴム系接着剤などが適用できるが、2液硬化型ウレタン系接着剤が好適である。
該2液硬化型ポリウレタン系樹脂としては、具体的には、例えば、多官能イソシアネ−トとヒドロキシル基含有化合物との反応により得られるポリマ−、具体的には、例えば、トリレンジイソシアナ−ト、ジフェニルメタンジイソシアナ−ト、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナ−ト等の芳香族ポリイソシアナ−ト、あるいは、ヘキサメチレンジイソシアナ−ト、キシリレンジイソシアナ−ト等の脂肪族ポリイソシアナ−ト等の多官能イソシアネ−トと、ポリエ−テル系ポリオ−ル、ポリエステル系ポリオ−ル、ポリアクリレ−トポリオ−ル等のヒドロキシル基含有化合物との反応により得られる2液型ポリウレタン系樹脂を使用することができる。
ドライラミネーション法では、これらを主成分とする接着剤組成物を有機溶媒へ溶解または分散し、これを、例えば、ロ−ルコ−ティング、リバースロ−ルコ−ティング、グラビアコ−ティング、グラビアリバースコ−ティング、グラビアオフセットコーティング、キスコーティング、ワイヤーバーコーティング、コンマコーティング、ナイフコーティング、デップコーティング、フローコーティング、スプレイコーティングなどのコーティング法で塗布し、溶剤などを乾燥して、本発明のラミネ−ション用接着層61を形成することができる。好ましくは、ロ−ルコ−ティング、リバースロ−ルコ−ティング法である。
該接着層を形成したら直ちに、貼り合せ基材を積層した後に、30〜120℃で数時間〜数日間エージングすることで、接着剤を硬化させることで接着する。無孔性層13側へ接着剤を塗布して、有効性基材11とを積層して、接着させても良い。該接着層の膜厚としては、0.1〜15g/m2(乾燥状態)程度、好ましくは0.5〜10g/m2であり、さらに好ましくは、第3工程で無孔性層を容易に剥離するために、0.5〜5g/m2である。上記未満の接着剤量では密着性が低く、第2工程で塗布法及び/又は印刷法で塗膜を形成する際に剥離してしまい、上記を越える接着剤量では密着性が強過ぎて、第3工程で無孔性層13を剥離することができなくなる。
このように、接着剤量を限定することで、第2工程では、図2(B)に示すように無孔性層13が障壁となって液状組成物の裏抜けを防止し、圧胴への汚れを防止し、また、有孔性基材11の1部分が毛羽立って圧胴への付着を防止し、印刷図柄の滲みなども防止して、有孔性基材11の他方の面へ液状組成物を塗布法及び/又は印刷法で塗膜15を形成でき、しかも生産を連続して行えるので生産性よく生産することができる適当な密着性で形成され、さらに、第3工程では、無孔性層15を容易に剥離することができる。
(EC法)EC法は、所謂、当業者がエクストルージョンコーティング(EC)と呼ぶ方法である。まず、押出機で、押出し樹脂を加熱し溶融させて、Tダイスで必要な幅方向に拡大伸張させてカーテン状に押し出す。該溶融樹脂をフィルム上へ流下させて、ゴムロールと冷却した金属ロールとで挟持することで、押出し樹脂層(無孔性層となる)の形成と、有効性基材への接着と積層が同時に行われる。
(AC)一般的に、押出し樹脂を基材へ強固に接着させるための接着促進剤である、例えば、アルキルチタネートなどの有機チタン系アンカーコート剤、イソシアネート系アンカーコート剤、ポリエチレンイミン系アンカーコート剤、ポリウレタン系アンカーコート剤などがAC剤を用いるが、本発明では、AC剤を用いないことが好ましい。AC剤を用いないことで、第2工程では、無孔性層が障壁となって液状組成物の裏抜けを防止し、圧胴への汚れを防止し、また、有孔性基材11の1部分が毛羽立って圧胴への付着を防止し、印刷図柄の滲みなども防止して、有孔性基材11の他方の面へ液状組成物を塗布法及び/又は印刷法で塗膜15を形成でき、しかも生産を連続して行えるので生産性よく生産することができる適当な密着性で形成され、さらに、第3工程では、無孔性層13を容易に剥離することができる。
(押出し樹脂)EC法の無孔性層13である、押出し樹脂層は、例えばLDPE、LLDPE、PP、ポリブテン1などのオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などのオレフィンと他のモノマーとの共重合樹脂、エチレン−不飽和酸共重合体を金属架橋したアイオノマー、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂などが適用することができる。これらは、単独または2種以上の、混合体(ブレンド)あるいは複数積層体として用いても良い。好ましくは価格の低さや易加工性の点から、LDPE、LLDPE、PPである。
(第2工程)第2工程は、図1(B)に示すように、前記有孔性基材11の他方の面へ、液状組成物を塗布法及び/又は印刷法で塗膜15を形成する工程である。図1(B)は作図の都合上、印刷による部分塗布例であるが、全面ベタ状の塗布でもよく、また、裏面への浸透状況を斬減に表示してあるが、線状であったり、複数部分であったりでもよく、要は裏面へ裏抜けするものや裏抜けしやいものであれば、適用できる。
(印刷法)インキ層の形成は所謂印刷で、印刷法としては、例えば、凹版印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、樹脂凸版印刷、グラビアオフセット印刷、インクジェット印刷(溶媒型)などの公知の印刷法が適用でき、限定されるものではない。図1及び図2では作図の都合上、1層のインキ層を例示しているが、複数層でもよく、またインキ層の色も制約されない。
(インキ層)塗膜15の1つのあるインキ層の材料としては、印刷法に対応する公知のインキでよく、少なくとも溶媒を含むビヒクルと着色料とを含み、その粘度は、0.1〜3000ポアズが好ましい。着色料は、無機顔料、有機顔料のうち1種類以上を含有する。ビヒクルとしては、変性アルキド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの合成樹脂、ウッドロジン、重合ロジン、ロジンエステル、セラックなどの天然樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネートなどの繊維系、環化ゴム、塩化ゴムなどのゴム誘導体のうち1種類以上が適用できる。該インキ組成物には、必要に応じて、充填剤、可塑剤、分散剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防黴剤、などの添加剤を、適宜加えても良い。好ましくは、処理のし易さ、接着性の点でポリウレタン系樹脂である。
(塗布法)塗布法(コーティング法)としては、例えば、ロールコート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、キスコート、コンマコート、ロッドコ−ト、ブレードコート、バーコート、ワイヤーバーコート、ダイコートなどの公知の塗布法が適用できる。液状組成物(塗布液、インキ)を、上記コーティング法で塗布して、乾燥し、必要に応じて、温度30℃〜70℃で適宜エージング、または、電離放射線(紫外線、電子線など)を照射して、形成すれば良い。図示していないが、塗布法では、全面ベタ状、又は帯状の塗膜が形成される。
(液状組成物)液状組成物(塗布液、インキ)は、少なくともバインダを有機溶剤などの溶媒へ溶解及び/又は分散さたものであれば特に限定されない。バインダとしては公知の材料でよく、例えば塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、アミド系樹脂など熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光線硬化型樹脂やこれらの混合物が使用される。また、各種の機能を持った化合物を添加剤として、適宜添加してもよい。該添加剤としては、例えば、着色層剤、可塑剤、潤滑剤、酸化防止剤、分散剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防黴剤、着色剤などがある。塗布液の粘度は印刷法又は塗布法に合わせて調整すればよく、通常1〜20000センチストークス(25℃)程度に調整すればよい。
(第3工程)第3工程は、図1(C)に示すように、前記塗膜15をを形成した後に、無孔性層13をを剥離し除去する工程である。除去法としては特に限定されず、例えば、まず有孔性基材11と無孔性層13とを剥離して、それぞれの端部を駆動軸に固定して、走行させることで、連続的に剥離すればよい。しかしながら剥離する際に、有孔性基材11と無孔性層13との密着性が強過ぎると、有孔性基材11の1部分(当業者が所謂ケバと呼ぶ、有孔性基材11が凝集破壊した繊維状のもの)が無孔性層13側へ移行して、有孔性基材11が破壊されてケバトレ現象が発生してしまう。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
(実施例1)有効性基材11として40g/m2の不織布(ユニチカ社製、スパンボンド)を用いて、3g/m2(乾燥後)のウレタン系接着剤(主剤A969と硬化剤A5、三井武田ケミカル社製、商品名)で、無孔性層13として厚さ30μmのPEフィルム(タマポリ社製、商品名UB−1)とを、LMD法で積層した。該積層体の有効性基材11面へ、液状組成物としてXK212紅インキ(ザ・インテック社製、商品名)を用いてグラビア印刷した。その後、無孔性層13をスリッター機を用いて剥離し、実施例1のインキ(塗膜15)が形成された有効性基材11を得た。
(実施例2)無孔性層13として厚さ20μmのPPフィルムを用いる以外は実施例1と同様にして、塗膜15が形成された有効性基材11を得た。
(実施例3)無孔性層13の形成を、無孔性層13の材料としてミラソン16(三井化学社製、LDPE商品名)を用いて、押出し温度270℃で押出し、AC剤を使用しないEC法で行った以外は、実施例1と同様にして、塗膜15が形成された有効性基材11を得た。
(実施例4)無孔性層13の材料としてF329RA(三井化学社製、PP商品名)を用いて、押出し温度260℃で押出し、AC剤を使用しないEC法で行った以外は、実施例3と同様にして、塗膜15が形成された有効性基材11を得た。
(比較例1)有効性基材11として40g/m2の不織布(ユニチカ社製、スパンボンド)を用いて、無孔性層13を形成せず、液状組成物としてXK212紅インキ(ザ・インテック社製、商品名)を用いてグラビア印刷した。
(比較例2)AC剤としてイソシアネート系AC剤を用いてECする以外は、実施例3と同様にした。
(比較例3)接着剤の量を20g/m2(乾燥後)とするする以外は、実施例1と同様にした。
(評価方法)評価は、印刷時の裏抜けを示す厚胴の汚れ、有効性基材11のケバトレを示す剥離性で行った。
圧胴の汚れは、1000m連続印刷を行った後に、目視で厚胴を観察し、厚胴が濡れているものを不合格とし「×印」で、厚胴が濡れていないものを合格とし「○印」で示し、剥離性は、有孔性基材11と無孔性層13とを剥離した際の、無孔性層13面へのケバトレを目視で観察し、ケバトレが認められるものを不合格とし「×印」で、認められないものを合格とし「○印」で示す、その結果を表1へ示した。
Figure 0004797481
(評価結果)実施例1〜4では厚胴汚れ、及び剥離性の両方とも合格であった。
比較例1ではインキが裏抜けし、正常な生産が出来なかった。比較例2〜3では、いずれも有孔性基材11と無孔性層13との密着が強過ぎて剥離性が不合格であった。
本発明の形成方法を説明する示す断面図である。
符号の説明
11:有効性基材
13:無孔性層
15:塗膜

Claims (2)

  1. 塗膜を設けても感触や手触りの風合いが維持される有孔性基材への塗膜の形成方法であって、
    (1)5〜100g/m 2 の不織布の有孔性基材を準備する工程と、
    )有孔性基材の一方の面へ、0.5〜5g/m 2 の接着剤量を用いたドライラミネーション法で無孔性層を形成する工程と、
    )前記有孔性基材の他方の面へ、液状組成物をグラビア塗布法及び/又はグラビア印刷法で塗膜を形成する工程と、
    )前記塗膜を形成した後に、接着剤層及び無孔性層を剥離し除去する工程と、からなることを特徴とする有孔性基材への塗膜の形成方法。
  2. 塗膜を設けても感触や手触りの風合いが維持される有孔性基材への塗膜の形成方法であって、
    (1)5〜100g/m 2 の不織布の有孔性基材を準備する工程と、
    )有孔性基材の一方の面へ、アンカーコートを用いないエクストルージョンコーティング法で、ポリエチレン又はポリプロピレンの無孔性層を形成する工程と、
    )前記有孔性基材の他方の面へ、液状組成物をグラビア塗布法及び/又はグラビア印刷法で塗膜を形成する工程と、
    )前記塗膜を形成した後に、無孔性層を剥離し除去する工程と、からなる
    ことを特徴とする有孔性基材への塗膜の形成方法。
JP2005209337A 2005-07-20 2005-07-20 有孔性基材への塗膜の形成方法 Expired - Fee Related JP4797481B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005209337A JP4797481B2 (ja) 2005-07-20 2005-07-20 有孔性基材への塗膜の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005209337A JP4797481B2 (ja) 2005-07-20 2005-07-20 有孔性基材への塗膜の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007021421A JP2007021421A (ja) 2007-02-01
JP4797481B2 true JP4797481B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=37782869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005209337A Expired - Fee Related JP4797481B2 (ja) 2005-07-20 2005-07-20 有孔性基材への塗膜の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4797481B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH106448A (ja) * 1996-06-19 1998-01-13 Kooraru:Kk 芳香小シート
JPH11309796A (ja) * 1998-04-27 1999-11-09 Dainippon Printing Co Ltd 不織布支持体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007021421A (ja) 2007-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6247464B2 (ja)
JP4927831B2 (ja) ロールブロッキング防止のための塗装層を有する表面処理エラストマーフィルムの形成方法
WO2009154177A1 (ja) 静電吸着シート
EP0833747B3 (de) Folienartiger schichtwerkstoff mit sperrschicht für weichmacher
JP4797481B2 (ja) 有孔性基材への塗膜の形成方法
JP2014172659A (ja) スキンパック用台紙、及びスキンパック包装体
JP7345205B2 (ja) 粘着シート
CN101594990A (zh) 用于向表面上施加色彩的制品及方法
JP4996266B2 (ja) 転写シート
EP1250392A1 (de) Transferklebeband
JP3885111B2 (ja) グラフィック画像用多層電子式切断フィルム
JP4365549B2 (ja) 易剥離性多層樹脂延伸フィルム
JP2015212494A (ja) 建築装飾シート
JPH10250294A (ja) 転写シート及びそれを用いた化粧材の製造方法
JP5167588B2 (ja) 易剥離性ラベル
JP2001081424A (ja) 印刷用粘着シート、ラベル及び離型処理剤組成物
JP2018024122A (ja) 装飾シート
DE10031909A1 (de) Trennbare Schicht Klebstoff, Schichtstoff und Verfahren zu seiner Herstellung
JP4649143B2 (ja) プロピレン系樹脂フィルム
WO2023223827A1 (ja) 粘着シート
JP2008162106A (ja) 転写シート
KR200305633Y1 (ko) 표면슬립 코팅제층을 형성한 전사지 필름
JP2000129224A (ja) 装飾用粘着シート
JP2004238564A (ja) インキ組成物
JP4503795B2 (ja) プリントラミ用フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110705

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110718

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees