JP4796308B2 - 建物の換気構造 - Google Patents
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Description
また、前記台輪は、その側面に換気用の孔が幅方向に形成されている換気孔付き台輪であり、このような換気孔付き台輪が構築される基礎の全周にわたって設けられて、前記換気用の孔から外気が入り込むことによって床下空間部等の建物本体の防湿効果が促進する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、特に木造住宅においては床下空間部における空気の流通を良好とし、低湿気状態に保持して、シロアリによる食害や微生物等による腐敗等の被害から、木材を防護する必要がある。
前記台輪本体4aの外部側に、この台輪本体4aの前記複数の換気孔4bを閉塞可能なシャッター部材5が取り付けられており、
前記シャッター部材5は、前記台輪本体4aの長手方向に沿って長尺で、かつ、前記複数の換気孔4bを閉塞するシャッター本体6と、このシャッター本体6を前記台輪本体4aに取り付ける取付部7とを備えており、
前記シャッター本体6に設けられたヒンジ抱持部6bと、前記取付部7に設けられ、かつ、前記ヒンジ抱持部6bに抱持されるヒンジ支点部7cとを備えたヒンジ部8により、前記シャッター本体6と取付部7とが回動自在に結合されており、
これらヒンジ抱持部6bとヒンジ支点部7cとは、前記シャッター本体6を所望の開放角度に開放した状態で、その開放状態を保持可能なように強固な抱持状態で結合されていることを特徴とする。
また、前記シャッター部材5によって前記複数の換気孔4bを閉塞した時には、これら複数の換気孔4bを通じた空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。さらに、冬期の寒冷地住宅においても、冷たい空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。
また、前記シャッター部材5は、前記台輪本体4aの長手方向に沿って長尺で、かつ、前記複数の換気孔4bを閉塞するシャッター本体6と、このシャッター本体6を前記台輪本体4aに取り付ける取付部7とを備えていることから、前記取付部7を台輪本体4aに取り付けることにより、前記シャッター本体6を前記台輪本体4aに容易に取り付けることができる。
また、前記シャッター本体6に設けられたヒンジ抱持部6bと、前記取付部7に設けられ、かつ、前記ヒンジ抱持部6bに抱持されるヒンジ支点部7cとを備えたヒンジ部8により、前記シャッター本体6と取付部7とが回動自在に結合されていることから、前記シャッター本体6によって前記複数の換気孔4bを開閉することができる。
これにより、前記シャッター本体6によって前記複数の換気孔4bを閉塞しない時は、これら複数の換気孔4bを通じて空気が出入りするので、床下空間部等の建物本体3の換気状態を良好に保つことができる。しかも、前記シャッター本体6によって前記複数の換気孔4bを閉塞した時には、これら複数の換気孔4bを通じた空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。さらに、冬期の寒冷地住宅においても、冷たい空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。
前記シャッター本体6は、前記複数の換気孔4bを閉塞する面にパッキン材6dが取り付けられた閉塞板部6aと、
この閉塞板部6aの上縁部に設けられた前記ヒンジ抱持部6bと、
前記閉塞板部6aの下縁部から延出し、かつ、前記取付部7の一部と係止し合う係止突条部6eを備えるとともに、先端部に取手部6fが設けられた水平板部6cとから構成されており、
前記取付部7は、前記台輪本体4aの外部側表面に当接する取付本体部7aと、
この取付本体部7aの幅方向両端部に設けられて、前記複数の換気孔4bに差し込まれて固定される差込脚部7bと、
前記取付本体部7aの上端部に設けられた前記ヒンジ支点部7cと、
前記取付本体部7aの下端部に設けられて、前記係止突条部6eと係止し合う係止突部7dとから構成されていることを特徴とする。
この閉塞板部6aの上縁部に設けられた前記ヒンジ抱持部6bと、
前記閉塞板部6aの下縁部から延出し、かつ、前記取付部7の一部と係止し合う係止突条部6eを備えるとともに、先端部に取手部6fが設けられた水平板部6cとから構成されており、
前記取付部7は、前記台輪本体4aの外部側表面に当接する取付本体部7aと、
この取付本体部7aの幅方向両端部に設けられて、前記複数の換気孔4bに差し込まれて固定される差込脚部7bと、
前記取付本体部7aの上端部に設けられた前記ヒンジ支点部7cと、
前記取付本体部7aの下端部に設けられて、前記係止突条部6eと係止し合う係止突部7dとから構成されていることから、床下空間部等の建物本体3の換気状態を良好に保つことができるとともに、冬期における室内の温度の低下を防ぐことができる。
すなわち、まず、前記シャッター本体6と取付部7とは、前記ヒンジ支点部7cが前記ヒンジ抱持部6bによって抱持されることにより回動自在に結合されている。また、前記差込脚部7bを前記複数の換気孔4bに差し込むことによって、前記取付本体部7aを前記台輪本体4aに当接させるようにして前記取付部7を取り付けることができ、その上、前記シャッター本体6を前記台輪本体4aに容易に取り付けることができるようになっている。
この時、前記閉塞板部6aによって、この閉塞板部6aが前記台輪本体4aの外部側表面を覆うようにして前記複数の換気孔4bを閉塞できるようになっており、しかも、前記複数の換気孔4bを閉塞する面にパッキン材6dが取り付けられることによって、前記複数の換気孔4bをさらに密に閉塞することができるようになっている。
そして、前記シャッター本体6によって前記複数の換気孔4bを閉塞した時は、前記水平板部6cに設けられた係止突条部6eと、前記取付本体部7aに設けられた係止突部7dとが係止し合うので、前記シャッター本体6と取付部7とを確実に閉じ合わせることができるようになっている。これによって、前記複数の換気孔4bを通じた空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。さらに、冬期の寒冷地住宅においても、冷たい空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。
一方、前記シャッター本体6によって前記複数の換気孔4bを閉塞しない時には、前記水平板部6cの先端に設けられた取手部6fを摘んで引っ張ることにより、閉じ合わせたシャッター本体6と取付部7とを開くことができるようになっている。これによって、前記複数の換気孔4bを通じて空気が出入りするので、床下空間部等の建物本体3の換気状態を良好に保つことができる。
前記差込脚部7bには、これら差込脚部7bの先端から外側に向けて折り曲げられて形成されることにより弾力性を備えた差込保持部7eが設けられていることを特徴とする。
また、前記シャッター部材によって前記複数の換気孔を閉塞した時には、これら複数の換気孔を通じた空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。さらに、前記シャッター部材は、建物の北側に位置するようにして前記換気孔付き台輪に取り付けられていることから、冬期の寒冷地住宅においても、冷たい空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。
なお、本実施の形態の建物1は、壁や床等の建物1の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てるパネル工法で構築される。
前記台輪本体4aの外部側に、この台輪本体4aの前記複数の換気孔4bを閉塞可能なシャッター部材5が取り付けられている。
また、前記基礎2の所定の位置にアンカーボルト2aが立設されており、前記基礎2上に前記換気孔付き台輪4が設けられ、その上に前記床パネル3aおよび半土台3b、そして、これら床パネル3aおよび半土台3b上に前記壁パネル3cが設けられている。そして、これら換気孔付き台輪4および建物本体3に前記アンカーボルト2aが挿通されてボルト締結されることにより、前記基礎2と建物本体3、およびこれら基礎2と建物本体3との間に介在する換気孔付き台輪4が固定されている。
この台輪本体4aは、前記基礎2に立設されたアンカーボルト2aを前記アンカーボルト挿通用の貫通穴4dに挿通されて配置され、前記釘孔4cに釘打ちされて、前記基礎2に対して固定されている。
なお、本実施の形態では、前記複数の換気孔4bの開口部分の有効換気面積が台輪本体4aの長さ4mあたり300cm2以上としたが、必要十分な換気量を確保することが可能であれば、これに限られるものではない。
また、前記シャッター本体6に設けられたヒンジ抱持部6bと、前記取付部7に設けられ、かつ、前記ヒンジ抱持部6bに抱持されるヒンジ支点部7cとを備えたヒンジ部8により、前記シャッター本体6と取付部7とが回動自在に結合されていることから、前記シャッター本体6によって前記複数の換気孔4bを開閉することができる。
また、前記ヒンジ支点部7cに対する前記ヒンジ抱持部6bの抱持状態は強固になっており、これによって、前記複数の換気孔4bを開閉する前記シャッター本体6を開放した状態においては、その開放状態を保持することができるようになっている。
さらに、前記シャッター本体6は上述のように、その開放状態を保持することができるようになっているので、例えば、強い風を受けても閉じてしまうことが無く、確実に前記複数の換気孔4bを通じて空気が出入りするので、床下空間部等の建物本体3の換気状態を良好に保つことができる。そして、この時、前記シャッター本体6の開放角度を45度〜90度の範囲で開放して保持することによって、空気の出入りが前記シャッター本体6に邪魔されず円滑に行われるので好ましい。
この閉塞板部6aの上縁部に設けられた前記ヒンジ抱持部6bと、
前記閉塞板部6aの下縁部から延出し、かつ、前記取付部7の一部と係止し合う係止突条部6eを備えるとともに、先端部に取手部6fが設けられた水平板部6cとから構成されている。
前記係止突条部6eは、前記閉塞板部6aの下縁部近傍に設けられ、前記台輪本体4aの長手方向に沿って長尺で、下方に突出するようにして形成されている。
また、前記取手部6fは、前記水平板部6cの先端部に設けられ、この水平板部6cの上下鉛直方向に延出するようにして形成されており、指で摘みやすいようになっている。
この取付本体部7aの幅方向両端部に設けられて、前記複数の換気孔4bに差し込まれて固定される差込脚部7bと、
前記取付本体部7aの上端部に設けられた前記ヒンジ支点部7cと、
前記取付本体部7aの下端部に設けられて、前記係止突条部6eと係止し合う係止突部7dとから構成されている。
また、これらヒンジ抱持部6bとヒンジ支点部7cとは、該ヒンジ支点部7cがヒンジ抱持部6bにより抱持されることで、前記ヒンジ支点部7cを軸心として回動自在に結合されている。
この係止突部7dは上方に向かって突出し、前記係止突条部6eは下方に突出するようにして形成されているので、これら係止突条部6eと係止突部7dとは係止し合うようになっている。
この時、前記閉塞板部6aによって、この閉塞板部6aが前記台輪本体4aの外部側表面を覆うようにして前記複数の換気孔4bを閉塞できるようになっており、しかも、前記複数の換気孔4bを閉塞する面にパッキン材6dが取り付けられることによって、前記複数の換気孔4bをさらに密に閉塞することができるようになっている。
そして、前記シャッター本体6によって前記複数の換気孔4bを閉塞した時は、前記水平板部6cに設けられた係止突条部6eと、前記取付本体部7aに設けられた係止突部7dとが係止し合うので、前記シャッター本体6と取付部7とを確実に閉じ合わせることができるようになっている。
なお、図示はしないが、前記シャッター部材5は、図1に示すシャッター部材5とは上下逆向きになるように、すなわち、前記ヒンジ部8が下方に位置するようにして取り付けることが可能であり、前記シャッター本体6を、前記ヒンジ部8を軸にして下側に向かって開放させることができるようになっている。そして、このように前記シャッター部材5を、図1に示すものとは上下逆向きになるように取り付けたとしても、前記複数の換気孔4bを通じて空気が出入りするので、床下空間部等の建物本体3の換気状態を良好に保つことができる。
このように、前記シャッター部材5が、建物1の北側1aに位置するようにして前記換気孔付き台輪4に取り付けられていることから、前記シャッター部材5により前記複数の換気孔4bを閉塞することによって、従来とは異なり、屋外から床下空間部等の建物本体3内部に吹き込む冷たい空気を遮蔽することができるので、冬期における室内の温度の低下を防ぐことができる。
取り付けに際しては、まず、前記台輪本体4aに形成された複数の換気孔4bのうち、前記シャッター部材5を固定し得る任意の換気孔4bに、前記シャッター部材5を構成する取付部7を任意の数取り付けていく。
この時、前記取付部7の差込脚部7bを、この取付部7の取付部7本体が前記台輪本体4aの外部側表面に当接するようにして前記複数の換気孔4bに挿入し、この差込脚部7bに形成された差込保持部7eによって、前記取付部7を前記換気孔4bの内部に保持させるようにする。
また、前記シャッター本体6の閉塞板部6aにパッキン材6dを取り付けて、このシャッター本体6によって前記複数の換気孔4bを密に閉塞できるようにする。
また、前記シャッター部材5によって前記複数の換気孔4bを閉塞した時には、これら複数の換気孔4bを通じた空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。さらに、前記シャッター部材5は、建物1の北側1aに位置するようにして前記換気孔付き台輪4に取り付けられていることから、冬期の寒冷地住宅においても、冷たい空気の流入を遮蔽することができるので、室内の温度の低下を防ぐことができる。
1 建物
2 基礎
3 建物本体
4 換気孔付き台輪
4a 台輪本体
4b 複数の換気孔
5 シャッター部材
Claims (3)
- 建物の基礎と基礎上に構築される建物本体との間に、前記基礎の長手方向に沿って配置される台輪本体と、この台輪本体をその幅方向に貫通するようにして形成された複数の換気孔とを備えた換気孔付き台輪が介在されてなる建物の換気構造において、
前記台輪本体の外部側に、この台輪本体の前記複数の換気孔を閉塞可能なシャッター部材が取り付けられており、
前記シャッター部材は、前記台輪本体の長手方向に沿って長尺で、かつ、前記複数の換気孔を閉塞するシャッター本体と、このシャッター本体を前記台輪本体に取り付ける取付部とを備えており、
前記シャッター本体に設けられたヒンジ抱持部と、前記取付部に設けられ、かつ、前記ヒンジ抱持部に抱持されるヒンジ支点部とを備えたヒンジ部により、前記シャッター本体と取付部とが回動自在に結合されており、
これらヒンジ抱持部とヒンジ支点部とは、前記シャッター本体を所望の開放角度に開放した状態で、その開放状態を保持可能なように強固な抱持状態で結合されていることを特徴とする建物の換気構造。 - 請求項1に記載の建物の換気構造において、
前記シャッター本体は、前記複数の換気孔を閉塞する面にパッキン材が取り付けられた閉塞板部と、
この閉塞板部の上縁部に設けられた前記ヒンジ抱持部と、
前記閉塞板部の下縁部から延出し、かつ、前記取付部の一部と係止し合う係止突条部を備えるとともに、先端部に取手部が設けられた水平板部とから構成されており、
前記取付部は、前記台輪本体の外部側表面に当接する取付本体部と、
この取付本体部の幅方向両端部に設けられて、前記複数の換気孔に差し込まれて固定される差込脚部と、
前記取付本体部の上端部に設けられた前記ヒンジ支点部と、
前記取付本体部の下端部に設けられて、前記係止突条部と係止し合う係止突部とから構成されていることを特徴とする建物の換気構造。 - 請求項2に記載の建物の換気構造において、
前記差込脚部には、これら差込脚部の先端から外側に向けて折り曲げられて形成されることにより弾力性を備えた差込保持部が設けられていることを特徴とする建物の換気構造。
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