JP4795385B2 - 集積型電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、インダクタを含む複数の受動部品が集積化された集積型電子部品およびその製造方法に関する。
携帯端末などの具備するRF(radio frequency)システムないしRF回路においては
、一般に、高性能化、小型化、軽量化等を図るべく、高周波モジュール用デバイスとしてIPD(integrated passive device)が採用される。IPDは、必要な所定の受動部品
(インダクタ,キャパシタ,抵抗,フィルタなど)が集積化されたものであり、受動部品としてインダクタを含む場合が多い。インダクタは、例えばキャパシタと比較してQ値が低い傾向にあり、IPDがインダクタを含む場合、当該IPD全体のQ値も低くなりやすい。そのため、インダクタを含む従来のIPDについては、高Q値化への要望がある。一方、RFシステムの利用周波数帯域の高周波数化に伴い、IPDについては、当該高周波数化への対応も求められている。このようなIPDに関する技術については、例えば下記の特許文献1,2および非特許文献1,2に記載されている。
特開平4−61264号公報 米国特許第5,370,766号明細書 Albert Sutono et al., "IEEE TRANSACTION ON ADVANCED PACKAGING", VOL.22, NO.3, AUGUST 1999, p.326-331 Guo Lihui et al., "IEEE ELECTRON DEVICE LETTERS" VOL.23, NO.8, AUGUST 2002, p.470-472
例えば非特許文献1に記載されているように、LTCC(low-temperature co-fired ceramic)技術を利用して製造されるIPDが知られている。LTCC技術を利用して製造されるIPDでは、多層セラミック基板内に複数の受動部品が内蔵されて集積化される。インダクタについては、そのインダクタンスの増大を目的として、多層セラミック基板の複数層にわたって複数のコイルが多段配置された形態で形成される場合がある。インダクタのインダクタンスが高いほど、当該インダクタのQ値は高い傾向にあり、従って、当該インダクタを含むIPD全体のQ値の向上の観点から好ましい。
しかしながら、LTCC技術を利用して製造されるIPDにおけるインダクタの各コイルは、セラミックに包囲されており且つセラミックの誘電率は比較的大きいので、当該インダクタについては、有意な寄生容量が生じてしまう。インダクタの寄生容量が大きいほど、当該インダクタのQ値の向上の観点からは好ましくないことが知られている。そのため、LTCC技術を利用して製造されるIPDでは、それに内蔵されるインダクタについて、充分にQ値を向上することができない場合がある。
また、一般にQ値は周波数依存性を示すところ、インダクタの寄生容量が大きいほど、当該インダクタの自己共振周波数や、当該インダクタのQ値がピークを示す周波数は、低周波側にシフトしてしまう傾向があり、IPD自体の高周波特性を阻害する傾向にある。そのため、LTCC技術を利用して製造されるIPDでは、それに内蔵されるインダクタについて充分にQ値を向上することができないことに起因して、目的とする高周波数領域に使用周波数帯域を設定することができない場合、即ち、良好な高周波特性を実現することができない場合、がある。
本発明は、以上のような事情の下で考え出されたものであり、高いQ値および良好な高周波特性を実現するのに適したIPD(集積型電子部品)およびその製造方法を提供することを、目的とする。
本発明の第1の側面によると集積型電子部品が提供される。この集積型電子部品は、基板と、複数の受動部品と、外部接続用の複数のパッド部と、立体配線とを備える。複数の受動部品は、基板上に設けられた多段コイルインダクタを含む。当該多段コイルインダクタは、多段配置された複数のコイルを有し、且つ、隣り合うコイル導線が空隙を介して離隔する。立体配線は、基板に接して延びる第1配線部と、基板から離隔して当該基板に沿って延びる第2配線部と、当該第1および第2配線部に接続する第3配線部とを含む。第1配線部および/または第2配線部が複数存在する場合には、一組の第1および第2配線部は、第3配線部を介して電気的に接続している場合もあるし、第3配線部を介さずに直接に接続している場合もある。
このような構成の集積型電子部品において基板上に設けられた多段コイルインダクタについては、図1に示すような集中定数等価回路で表すことができ、また、下記の式(1)でQ値を表すことができる。図1および式(1)において、Lはインダクタのインダクタンスであり、Riはインダクタの抵抗であり、Rsは基板の抵抗であり、Cはインダクタの寄生容量であり、ωは角振動数であって2πf(fは周波数)に等しい。式(1)は3つの因子の積で表されているところ、2番目の因子は基板損失因子(substrate loss factor)と称されるものであり、3番目の因子は自己共振因子(self-resonance factor)と称されるものである。
Figure 0004795385
本集積型電子部品の多段コイルインダクタにおいては、交流電流通電時にコイルどうしの相互電磁誘導によって各コイルにて相互インダクタンスが生じるので、インダクタ全体について大きなインダクタンスLを得やすい。そのため、本集積型電子部品の多段コイルインダクタでは、インダクタを構成する導線について、所定のインダクタンスLを実現するのに要する全長は短い傾向にある(或は、所定全長の導線にて実現することのできるインダクタンスLは大きい傾向にある)。一方、多段コイルインダクタを構成する導線の全長が短いほど、当該多段コイルインダクタの抵抗Riは小さい傾向にある。したがって、
本集積型電子部品の多段コイルインダクタは、小さな抵抗Riにて所定のインダクタンス
Lを実現するのに適しているのである。小さな抵抗Riにて所定のインダクタンスLを実
現することは、式(1)の特に1番目の因子に着目すると理解できるように、Q値の増大に資する。
また、本集積型電子部品の多段コイルインダクタにおいては、隣り合うコイル導線に同方向の交流電流を流すことにより、当該隣り合うコイル導線間に形成される磁場強度を抑制して、これらコイル導線における高周波電流の表皮効果を緩和することができ、従って、当該コイル導線の抵抗Ri(高周波抵抗)を低減することが可能である。式(1)から
理解できるように、抵抗Riの低減はQ値の増大に資する。
加えて、本集積型電子部品の多段コイルインダクタにおいては、コイル導線は、有意な厚さのセラミック(大きな誘電率を有する)等に包囲されておらず、特に、隣り合うコイル導線間にはセラミック等は介在せず、従って、当該多段コイルインダクタは寄生容量Cを抑制するのに適している。式(1)から理解できるように、寄生容量Cの抑制はQ値の増大に資する。
このように本集積型電子部品の多段コイルインダクタは、高いQ値を実現するのに適している。したがって、このような多段コイルインダクタを備える本集積型電子部品は、高いQ値を実現するのに適しているのである。
また、本集積型電子部品は、良好な高周波特性を実現するうえでも適している。一般に、インダクタの寄生容量が小さいほど、当該インダクタの自己共振周波数や当該インダクタのQ値がピークを示す周波数は高周波側にシフトし、当該インダクタについて良好な高周波特性を得られやすい。そのため、上述のように寄生容量Cを抑制するのに適している多段コイルインダクタは、良好な高周波特性を実現するうえでも適している。したがって、このような多段コイルインダクタを備える本集積型電子部品は、良好な高周波特性を実現するうえで適しているのである。
加えて、本集積型電子部品は、受動部品と受動部品の間や、受動部品とパッド部の間を、電気的に接続するための配線、における損失を抑制するのに適している。本集積型電子部品は、基板に接して延びる第1配線部と、基板から離隔して当該基板に沿って延びる第2配線部と、当該第1および第2配線部に接続する第3配線部とを含む立体配線を備えるところ、当該立体配線は、これら3種類の配線部(第1〜第3配線部)の適宜の組み合せにより、受動部品と受動部品の間や、受動部品とパッド部の間を、自由度高く接続することが可能である。すなわち、本集積型電子部品では、基板上の各コンポーネント(受動部品,パッド部)間の配線設計における自由度が高いのである。配線設計の自由度が高いことは、各コンポーネント間の配線長の最短化を実現するうえで好適であり、配線どうしの交差および配線とコイル導線の交差を回避するうえで好適である。各コンポーネント間の配線長の最短化は、配線の高周波抵抗を抑制するのに資する。また、配線どうしの交差および配線とコイル導線の交差の回避は、当該交差構造に起因して電磁場相互誘導により配線やコイル導線に渦電流が生じてしまうのを抑制するのに、資する。これら、高周波抵抗の抑制および渦電流の抑制は、各コンポーネント間を接続するための配線における損失を抑制するのに適している。そして、配線損失の抑制は、本集積型電子部品全体において高いQ値を実現するのに好適なのである。
以上のように、本発明の第1の側面に係る本集積型電子部品は、高いQ値および良好な高周波特性を実現するのに適している。
好ましい実施の形態では、多段コイルインダクタは、空隙を介して互いに離隔する複数のスパイラルコイルを有する。このような多段コイルインダクタは、多段配置されるコイルの数を増大するのに加え、各スパイラルコイルにて同一平面内でのコイル巻数を増大することによっても、インダクタ全体のコイル巻数を増大することが可能であり、従って、効率よくインダクタンスLを増大することができる。インダクタンスLの増大はQ値の増大に資する。
他の好ましい実施の形態では、多段コイルインダクタはソレノイドコイルまたはトロイダルコイルである。本発明においては、このような形態のインダクタを採用してもよい。
好ましくは、基板は、半導体基板、絶縁膜が表面に形成された半導体基板、石英基板、ガラス基板、圧電基板、セラミック基板、SOI(silicon on insulator)基板、SOQ
(silicon on quartz)基板、またはSOG(silicon on glass)基板である。圧電基板
を構成する圧電材料としては、例えばLiTaO3、LiNbO3、AlN、ZnO、および圧電セラミックが挙げられる。
本集積型電子部品における複数の受動部品には、キャパシタおよび/または抵抗が含まれてもよい。本集積型電子部品は、目的とする機能に応じて、多段コイルインダクタに加えてキャパシタや抵抗を受動部品として含んで設計される。
好ましくは、キャパシタは、相対向する第1電極および第2電極を有し、第1電極は、基板上に設けられ、第2電極は、基板から離隔して基板に沿って設けられている。
好ましくは、多段コイルインダクタにおける、基板に最も近いコイルは、基板から離隔している。このような構成は、多段コイルインダクタに通電することに起因して基板に生ずる誘導電流を抑制するのに好適である。誘導電流抑制効果は、基板が仮に導体基板からなる場合に特に、顕著である。多段コイルインダクタにおいて基板に最も近いコイルが基板から離隔している場合には、当該インダクタの機械的安定性確保の観点から、基板上に立脚して当該インダクタに接合する支柱を設けてもよい。
好ましくは、多段コイルインダクタにおける、基板に最も近いコイルは、基板上にパターン形成されている。このような構成は、立体的な構造を有する多段コイルインダクタの基板上での機械的安定性の観点から、好ましい。
好ましくは、複数の受動部品は、LCRフィルタ、SAWフィルタ、FBARフィルタ、および機械共振を利用したフィルタからなる群より選択されるフィルタを含む。機械共振を利用したフィルタとしては、例えば、マイクロメカニカル ディスク レゾネータ、マイクロメカニカル リング レゾネータ、およびマイクロメカニカル ビーム レゾネータが挙げられる。
好ましくは、複数の受動部品および立体配線を基板上にて封止するための封止樹脂を更に備える。この場合、封止樹脂は、多段コイルインダクタにおける隣り合うコイル導線の間に入り込む部位を有してもよいが、隣り合うコイル導線の間を完全には閉塞しない。封止樹脂を具備する構成は、本集積型電子部品において高い信頼性を確保するうえで好適である。
好ましくは、多段コイルインダクタおよび/または立体配線は、耐食性膜および磁性体膜から選択される膜または当該膜を含む多層膜により被覆されている部位を有する。耐食性膜による被覆は、多段コイルインダクタのコイル導線や、立体配線の各配線部の、耐食性向上の観点から好適である。耐食性膜の構成材料としては、例えばAu,Rh,Ruなどの金属材料や、所定の誘電体材料が挙げられる。誘電体材料としては、例えば、BCB(Benzocyclobutenes)、PBO(Polybenzoxazoles)、ポリイミドなどの樹脂材料や、
酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどが挙げられる。一方、磁性体膜による被覆は、特にコイル導線周囲の発生磁場を増大するのに好適である。コイル導線周囲の発生磁場の増大は、多段コイルインダクタのインダクタンスLを増大するうえで好適である。また、磁性体膜は、当該磁性体膜内で渦電流が発生してしまうのを抑制する観点から、高抵抗材料よりなるのが好ましい。このような磁性体膜の構成材料としては、例えば、Fe−Al−O系合金、CoFeB−SiO2系高抵抗磁性体などが挙げられる。
好ましくは、多段コイルインダクタのコイル導線、および/または、立体配線の第1〜第3導線部は、Cu、Au、Ag、またはAlよりなる。多段コイルインダクタのコイル導体や立体配線の第1〜第3配線部は、これら低抵抗導体材料よりなるのが好ましい。
好ましくは、基板は凹部を有し、多段コイルインダクタは当該凹部に設けられている。このような構成は、集積型電子部品を小型化するうえで好適である。
本発明の第2の側面によると集積型電子部品製造方法が提供される。この方法は、電気めっき法により下位導体部を形成する工程と、下位導体部の上位に上位導体部を形成するための、開口部を有する第1レジストパターンを、下位導体部の一部が開口部にて露出するように、形成する工程と、第1レジストパターンの表面、および、下位導体部において開口部にて露出する表面にわたり、シード層を形成する工程と、開口部を有する第2レジストパターンを第1レジストパターンの上位に形成する工程と、電気めっき法により、第2レジストパターンの開口部にて上位導体部を形成する工程と、第2レジストパターンを除去する工程と、シード層を除去する工程と、第1レジストパターンを除去する工程と、を含む。このような方法は、第1の側面に係る集積型電子部品を製造するのに適している。
図2から図5は、本発明に係る集積型電子部品Xを表す。図2は、集積型電子部品Xの平面図である。図3から図5は、各々、図2の線III−III、線IV−IV、および線V−Vに沿った断面図である。
集積型電子部品Xは、基板Sと、多段コイルインダクタ10A,10Bと、キャパシタ20と、立体配線30と、パッド部40A,40B,40C,40Dとを備え、図6に示す回路構成を有する。
基板Sは、半導体基板、絶縁膜が表面に形成された半導体基板、石英基板、ガラス基板、圧電基板、セラミック基板、SOI(silicon on insulator)基板、SOQ(silicon on quartz)基板、またはSOG(silicon on glass)基板である。半導体基板は、例え
ば、単結晶シリコンなどのシリコン材料よりなる。圧電基板を構成する圧電材料としては、例えばLiTaO3、LiNbO3、AlN、ZnO、および圧電セラミックが挙げられる。
多段コイルインダクタ10A,10Bは、各々、本発明における受動部品に相当し、例えば図3および図4に表れているように、二段に配されたスパイラルコイル11,12と、これらを直列に接続する連絡部13とからなる。図2においては、多段コイルインダクタ10A,10Bを黒ベタ渦巻等で模式的に表す。図7は、多段コイルインダクタ10Aの分解平面図であり、図8は、多段コイルインダクタ10Bの分解平面図である。多段コイルインダクタ10A,10Bの各々において、スパイラルコイル11,12は、各々を流れる電流の方向が同一方向となるような巻形状を有する。多段コイルインダクタ10A,10Bの各々においては、隣り合うコイル導線は空隙を介して離隔している。スパイラルコイル11,12の厚さは好ましくは3μm以上である。また、本実施形態では、スパイラルコイル11は、スパイラルコイル12より基板Sに近く、基板Sから離隔している。スパイラルコイル11および基板Sの離隔距離は、例えば1〜100μmである。このような多段コイルインダクタ10A,10Bは、例えばCu、Au、Ag、またはAlよりなる。
集積型電子部品Xにおいて基板S上に設けられた多段コイルインダクタ10A,10Bについては、図1に示すような集中定数等価回路で表すことができ、また、上記の式(1)でQ値を表すことができる。上述のように、図1および式(1)においては、Lはインダクタのインダクタンスであり、Riはインダクタの抵抗であり、Rsは基板の抵抗であり、Cはインダクタの寄生容量であり、ωは角振動数であって2πf(fは周波数)に等し
い。
キャパシタ20は、本発明における受動部品に相当し、図5に示すように、第1電極21と、第2電極22と、これらの間の誘電体層23とからなる積層構造を有する。第1電極21は、基板S上に設けられ、第2電極22は、基板Sから離隔して基板Sに沿って設けられている。第2電極22の厚さは好ましくは3μm以上である。また、第1電極21は、例えば、所定の多層構造を有し、当該多層構造の各層には、Cu、Au、Ag、およびAlから選択される金属が含まれる。第2電極22は、例えばCu、Au、Ag、またはAlよりなる。誘電体層23は、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化タンタル、または酸化チタンよりなる。
立体配線30は、本発明において基板上の各コンポーネント(受動部品,パッド部)を電気的に接続するための配線であり、基板Sに接して延びる部位を有する第1配線部31と、基板Sから離隔して基板Sに沿って延びる第2配線部32と、これら第1配線部31および第2配線部32に接続する第3配線部33とからなる。図の明確化の観点より、図2においては、立体配線30のうち第1配線部31のみをハッチングを付して表す。立体配線30は、例えばCu、Au、Ag、またはAlよりなる。また、第1配線部31および第2配線部32の厚さは好ましくは3μm以上である。
パッド部40A〜40Dは、外部接続用の電気パッドである。図6から理解できるように、パッド部40A,40Bは、電気信号入出力用の端子としての機能するものであり、パッド部40C,40Dは、グラウンド接続されている。パッド部40A〜40Dは、例えば、Ni母体およびその上位表面を被覆するAu膜からなる。
図6に示すように、多段コイルインダクタ10Aは、パッド部40A,40Cおよびキャパシタ20の第1電極21と電気的に接続している。具体的には、図3に示すように、多段コイルインダクタ10Aの図中下位のスパイラルコイル11の端部11aは、第1配線部31を介して、パッド部40Aおよびキャパシタ20の第1電極21と電気的に接続し、且つ、多段コイルインダクタ10Aの図中上位のスパイラルコイル12の端部12aは、第2配線部32、第3配線部33、および第1配線部31を介して、パッド部40Cと電気的に接続している。
図6に示すように、多段コイルインダクタ10Bは、パッド部40B,40Dおよびキャパシタ20の第2電極22と電気的に接続している。具体的には、図4および図5に示すように、多段コイルインダクタ10Bの図中上位のスパイラルコイル12の端部12aは、第2配線部32、第3配線部33、および第1配線部31を介して、パッド部40Bと電気的に接続し、更に第2配線部32を介してキャパシタ20の第2電極22と電気的に接続し、且つ、多段コイルインダクタ10Bの図中下位のスパイラルコイル11の端部11aは、第1配線部31を介してパッド部40Dと電気的に接続している。
以上のような構成を有する集積型電子部品Xの多段コイルインダクタ10A,10Bの各々においては、交流電流通電時にスパイラルコイル11,12どうしの相互電磁誘導によって各スパイラルコイル11,12にて相互インダクタンスが生じるので、インダクタ全体について大きなインダクタンスLを得やすい。そのため、多段コイルインダクタ10A,10Bでは、インダクタを構成する導線について、所定のインダクタンスLを実現するのに要する全長は短い傾向にある。一方、多段コイルインダクタ10A,10Bの各々を構成する導線の全長が短いほど、多段コイルインダクタ10A,10Bの各抵抗Ri
小さい傾向にある。したがって、多段コイルインダクタ10A,10Bは、小さな抵抗Riにて所定のインダクタンスLを実現するのに適しているのである。小さな抵抗Riにて所定のインダクタンスLを実現することは、上記の式(1)の特に1番目の因子に着目する
と理解できるように、Q値の増大に資する。
また、集積型電子部品Xの多段コイルインダクタ10A,10Bの各々においては、図9に示すように、スパイラルコイル11,12に対して同方向の交流電流を流すことにより、当該コイル間に形成される磁場強度を抑制することができる(スパイラルコイル11を流れる電流によりスパイラルコイル11周囲に形成される磁場と、スパイラルコイル12を流れる電流によりスパイラルコイル12周囲に形成される磁場とが、スパイラルコイル11,12間で打ち消し合うからである)。これにより、スパイラルコイル11,12のコイル導線における高周波電流の表皮効果を緩和することができ、従って、当該コイル導線の抵抗Ri(高周波抵抗)を低減することが可能である。上記の式(1)から理解で
きるように、抵抗Riの低減はQ値の増大に資する。
加えて、集積型電子部品Xの多段コイルインダクタ10A,10Bの各々においては、コイル導線は、有意な厚さのセラミック(大きな誘電率を有する)等に包囲されておらず、特に、隣り合うコイル導線間にはセラミック等は介在せず、従って、多段コイルインダクタ10A,10Bの各々は寄生容量Cを抑制するのに適している。上記の式(1)から理解できるように、寄生容量Cの抑制はQ値の増大に資する。
このように集積型電子部品Xの多段コイルインダクタ10A,10Bは、高いQ値を実現するのに適している。したがって、このような多段コイルインダクタ10A,10Bを備える集積型電子部品Xは、高いQ値を実現するのに適しているのである。
また、集積型電子部品Xは、良好な高周波特性を実現するうえでも適している。一般に、インダクタの寄生容量が小さいほど、当該インダクタの自己共振周波数や当該インダクタのQ値がピークを示す周波数は高周波側にシフトし、当該インダクタについて良好な高周波特性を得られやすい。そのため、上述のように寄生容量Cを抑制するのに適している多段コイルインダクタ10A,10Bは、良好な高周波特性を実現するうえでも適している。したがって、このような多段コイルインダクタ10A,10Bを備える集積型電子部品Xは、良好な高周波特性を実現するうえで適しているのである。
加えて、集積型電子部品Xは、各コンポーネント(受動部品,パッド部)の間を、電気的に接続するための配線における損失を抑制するのに適している。集積型電子部品Xは、基板Sに接して延びる部位を有する第1配線部31と、基板Sから離隔して基板Sに沿って延びる第2配線部32と、これら第1配線部31および第2配線部32に接続する第3配線部33とを含む立体配線30を備えるところ、立体配線30は、これら3種類の配線部の適宜の組み合せにより、各コンポーネントの間を、自由度高く接続することが可能である。すなわち、集積型電子部品Xでは、基板S上の各コンポーネント間の配線設計における自由度が高いのである。配線設計の自由度が高いことは、各コンポーネント間の配線長の最短化を実現するうえで好適であり、配線どうしの交差および配線とコイル導線の交差を回避するうえで好適である。各コンポーネント間の配線長の最短化は、配線の高周波抵抗を抑制するのに資する。また、配線どうしの交差および配線とコイル導線の交差の回避は、当該交差構造に起因して電磁場相互誘導により配線やコイル導線に渦電流が生じてしまうのを抑制するのに、資する。これら、高周波抵抗の抑制および渦電流の抑制は、各コンポーネント間を接続するための配線における損失を抑制するのに適している。そして、配線損失の抑制は、集積型電子部品X全体において高いQ値を実現するのに好適なのである。
以上のように、集積型電子部品Xは、高いQ値および良好な高周波特性を実現するのに適している。
また、本実施形態における多段コイルインダクタ10A,10Bは、多段配置されるスパイラルコイル11,12の数を増減するのに加え、各スパイラルコイル11,12にて同一平面内でのコイル巻数を増減することによっても、インダクタ全体のコイル巻数を増減することが可能であり、従って、効率よく所要のインダクタンスLを達成することができる。
加えて、本実施形態では、多段コイルインダクタ10A,10Bにおける、基板に最も近いスパイラルコイル11は、基板Sから離隔している。このような構成は、多段コイルインダクタ10A,10Bに通電することに起因して基板Sに生ずる誘導電流を抑制するのに好適である。
図10から図15は、集積型電子部品Xの製造方法を表す。この方法は、バルクマイクロマシニング技術により集積型電子部品Xを製造するための一手法である。図10から図15においては、図15(c)に示す多段コイルインダクタ10、キャパシタ20、2つのパッド部40、および、立体配線30においてこれらに接続する箇所、の形成過程を、断面の変化で表す。当該断面は、加工が施される材料基板における単一の集積型電子部品形成区画に含まれる複数の所定箇所の断面を、モデル化して連続断面としたものである。多段コイルインダクタ10は、多段コイルインダクタ10A,10Bに相当する。パッド部40は、パッド部40A〜40Dに相当する。
集積型電子部品Xの製造においては、まず、図10(a)に示すように、キャパシタ20の第1電極21を基板S上に形成する。例えば、スパッタリング法により所定の金属材料を基板S上に成膜した後、所定のウェットエッチングまたはドライエッチングにより当該金属膜をパターニングすることによって、第1電極21を形成することができる。
次に、図10(b)に示すように、キャパシタ20の誘電体層23を第1電極21上に形成する。例えば、スパッタリング法により所定の誘電体材料を少なくとも第1電極21上に成膜した後、所定のウェットエッチングまたはドライエッチングにより当該誘電体膜をパターニングすることによって、誘電体層23を形成することができる。
次に、図10(c)に示すように、第1電極21および誘電体層23を覆うように、電気めっき用のシード層101(太線で表す)を基板S上に形成する。シード層101は、例えば、Ti膜およびその上のAu膜からなる積層構造、Cr膜およびその上のAu膜からなる積層構造、Ti膜およびその上のCu膜からなる積層構造、または、Cr膜およびその上のCu膜からなる積層構造を有する。シード層101の形成手法としては、例えば蒸着法やスパッタリング法を採用することができる。後出のシード層の構成および形成手法は、このシード層101と同様である。
次に、図10(d)に示すように、1段目肉厚導体部形成用のレジストパターン102を形成する。本方法では、1段目肉厚導体部とは、キャパシタ20の第2電極22および立体配線30の第1配線部31である。レジストパターン102は、第2電極22および第1配線部31のパターン形状に対応する開口部102aを有する。レジストパターン102の形成においては、まず、基板S上に、第1電極21および誘電体層23の上方から、液状のフォトレジストをスピンコーティングにより成膜する。次に、露光処理およびその後の現像処理を経て、当該フォトレジスト膜をパターニングする。フォトレジストとしては、例えば、AZP4210(AZエレクトロニックマテリアルズ製)やAZ1500(AZエレクトロニックマテリアルズ製)を使用することができる。後出のレジストパターンについても、このようなフォトレジストの成膜ならびにその後の露光処理および現象処理を経て、形成することができる。
次に、図11(a)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン102の開口部102aにて、1段目肉厚導体部(第2電極22,第1配線部31)を形成する。当該電気めっき時には、シード層101が通電される。
次に、図11(b)に示すように、例えば剥離液を作用させることにより、レジストパターン102を除去する。剥離液としては、例えばAZリムーバ700(AZエレクトロニックマテリアルズ製)を使用することができる。後出のレジストパターンの除去手法については、レジストパターン102の当該除去手法と同様である。
次に、図11(c)に示すように、パッド部形成用のレジストパターン103を形成する。レジストパターン103は、各パッド部40のパターン形状に対応する開口部103aを有する。
次に、図11(d)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン103の開口部103aにてパッド部40を形成する。当該電気めっき時には、シード層101が通電される。パッド部40は、Ni母体およびその上位表面を被覆するAu膜からなるのが好ましい。
次に、図12(a)に示すように、レジストパターン103を除去し、そして、当該除去の後にシード層101において露出している箇所を除去する(シード層101において露出していない箇所については、図12(a)以降の図で省略する)。シード層101は、例えばイオンミリング法によって除去することができる。後出のシード層の除去手法としても、イオンミリング法を採用することができる。
次に、図12(b)に示すようにレジストパターン104を形成する。レジストパターン104は、1段目肉厚導体部の上位に2段目肉厚導体部を形成するための犠牲層として機能するものであり、1段目肉厚導体部のパターン形状に対応する開口部104aを有する。本方法では、2段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10のスパイラルコイル11、並びに、立体配線30の第2配線部32および第3配線部33である。レジストパターン104は、1段目肉厚導体部(第2電極22,第1配線部31)の一部が開口部104aにて露出するように、形成される。また、本実施形態ではレジストパターンにより構成される、本発明における犠牲層、の構成材料については、レジスト材料に代えて、パターニング可能であり且つ除去可能である他の材料を採用してもよい(後出の犠牲層についても同様である)。
次に、図12(c)に示すように、レジストパターン104の表面、1段目肉厚導体部において開口部104aにて露出する表面、およびパッド部40の表面にわたり、シード層105(太線で表す)を形成する。
次に、図12(d)に示すように、2段目肉厚導体部形成用のレジストパターン106を形成する。レジストパターン106は、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル11および連絡部13の一部、並びに、立体配線30の、第2配線部32および第3配線部33の一部、のパターン形状に対応する開口部106aを有する。
次に、図13(a)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン106の開口部106aにて、2段目肉厚導体部(スパイラルコイル11,連絡部13の一部,第2配線部32,第3配線部33の一部)を形成する。当該電気めっき時には、シード層105が通電される。
次に、図13(b)に示すように、レジストパターン106の上に、3段目肉厚導体部
形成用のレジストパターン107を形成する。本方法では、3段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10の連絡部13の一部、および、立体配線30の第3配線部33の一部である。レジストパターン107は、連絡部13の一部および第3配線部33の一部のパターン形状に対応する開口部107aを有する。
次に、図13(c)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン107の開口部107aにて、3段目肉厚導体部(連絡部13の一部,第3配線部33の一部)を形成する。当該電気めっき時には、シード層105が通電される。
次に、図13(d)に示すように、レジストパターン106,107を除去し、そして、当該除去の後にシード層105において露出している箇所を除去する(シード層105において露出していない箇所については、図13(d)以降の図で省略する)。この後、図14(a)に示すように、レジストパターン104を除去する。
次に、図14(b)に示すようにレジストパターン108を形成する。レジストパターン108は、3段目肉厚導体部の上位に4段目肉厚導体部を形成するための犠牲層として機能するものであり、3段目肉厚導体部のパターン形状に対応する開口部108aを有する。本方法では、4段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル12および連絡部13の一部、並びに、立体配線30の第2配線部32である。また、レジストパターン108は、3段目肉厚導体部の一部が開口部108aにて露出するように、形成される。
次に、図14(c)に示すように、レジストパターン108の表面、および、3段目肉厚導体部において開口部108aにて露出する表面にわたり、シード層109(太線で表す)を形成する。
次に、図14(d)に示すように、4段目肉厚導体部形成用のレジストパターン110を形成する。レジストパターン110は、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル12および連絡部13の一部、並びに、立体配線30の第2配線部32、のパターン形状に対応する開口部110aを有する。
次に、図15(a)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン110の開口部110aにて、4段目肉厚導体部(スパイラルコイル12,連絡部13の一部,第2配線部32)を形成する。当該電気めっき時には、シード層109が通電される。
次に、図15(b)に示すように、レジストパターン110を除去し、そして、当該除去の後にシード層109において露出している箇所を除去する(シード層109において露出していない箇所については、図15(b)以降の図で省略する)。この後、図15(c)に示すように、レジストパターン108を除去する。
レジストパターン108の除去の後、好ましくは、多段コイルインダクタ10および/または立体配線30において露出している箇所を、耐食性膜および磁性体膜から選択される膜または当該膜を含む多層膜により被覆する。耐食性膜による被覆は、多段コイルインダクタのコイル導線や、立体配線の各配線部の、耐食性向上の観点から好適である。耐食性膜の構成材料としては、例えばAu,Rh,Ruなどの金属材料や、所定の誘電体材料が挙げられる。誘電体材料としては、例えば、BCB(Benzocyclobutenes)、PBO(Polybenzoxazoles)、ポリイミドなどの樹脂材料や、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化
アルミニウムなどが挙げられる。一方、磁性体膜による被覆は、特にコイル導線周囲の発生磁場を増大するのに好適である。コイル導線周囲の発生磁場の増大は、多段コイルインダクタのインダクタンスLを増大するうえで好適である。また、磁性体膜は、当該磁性体
膜内で渦電流が発生してしまうのを抑制する観点から、高抵抗材料よりなるのが好ましい。このような磁性体膜の構成材料としては、例えば、Fe−Al−O系合金、CoFeB−SiO2系高抵抗磁性体などが挙げられる。
以上のようにして、多段コイルインダクタ10、キャパシタ20、立体配線30、およびパッド部40を基板S上に形成し、集積型電子部品Xを製造することができる。
集積型電子部品Xの多段コイルインダクタ10A,10Bについては、図16および図17に示すように、基板Sに接して設けてもよい(第1変形例)。この場合、立体配線30については、多段コイルインダクタ10A,10Bの各々のスパイラルコイル11,12の高さ位置に応じて、上述の実施形態とは異なる寸法や形状を採用してもよい。
また、集積型電子部品Xについては、図18および図19に示すように、多段コイルインダクタ10A,10Bを基板Sに接して設けたうえで、封止材50により部分的に封止してもよい(第2変形例)。封止材50は、例えば、BCB、PBO、ポリイミドなどの樹脂材料よりなる。相対的に上位に位置する導体部(例えばスパイラルコイル12や第2配線部32)を形成した後に、相対的に下位に位置する導体部(例えばスパイラルコイル11や第1配線部11)を上述の耐食性膜により被覆することは、困難な場合がある。本変形例では、相対的に下位に位置する導体部は、封止材50により覆われて耐食性が確保され得るため、相対的に上位に位置する導体部を形成した後に、相対的に下位に位置する導体部を耐食性膜により被覆する必要はない。
図20から図23は、上述の第1変形例の第1の製造方法を表す。この方法は、バルクマイクロマシニング技術により当該第1変形例を製造するための一手法である。図20から図23においては、図23(d)に示す多段コイルインダクタ10、キャパシタ20、2つのパッド部40、および、立体配線30においてこれらに接続する箇所、の形成過程を、断面の変化で表す。当該断面は、加工が施される材料基板における単一の集積型電子部品形成区画に含まれる複数の所定箇所の断面を、モデル化して連続断面としたものである。多段コイルインダクタ10は、多段コイルインダクタ10A,10Bに相当する。パッド部40は、パッド部40A〜40Dに相当する。
本方法においては、まず、図20(a)に示すように、キャパシタ20の第1電極21を基板S上に形成する。次に、図20(b)に示すように、キャパシタ20の誘電体層23を第1電極21上に形成する。次に、図20(c)に示すように、第1電極21および誘電体層23を覆うように、電気めっき用のシード層101を基板S上に形成する。これらの工程は、具体的には、図10の(a)〜(c)を参照して上述したのと同様である。
次に、図20(d)に示すように、1段目肉厚導体部形成用のレジストパターン201を形成する。本方法では、1段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル11および連絡部13の一部、キャパシタ20の第2電極22、並びに、立体配線30の第1配線部31である。レジストパターン201は、スパイラルコイル11、連絡部13の一部、第2電極22、および第1配線部31のパターン形状に対応する開口部201aを有する。
次に、図20(e)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン201の開口部201aにて、1段目肉厚導体部(スパイラルコイル11,連絡部13の一部,第2電極22,第1配線部31)を形成する。当該電気めっき時には、シード層101が通電される。
次に、図21(a)に示すように、レジストパターン201の上位に、2段目肉厚導体
部形成用のレジストパターン202を形成する。本方法では、2段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10の連絡部13の一部、および、立体配線30の第3配線部33である。レジストパターン202は、連絡部13の一部および第3配線部33のパターン形状に対応する開口部202aを有する。
次に、図21(b)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン202の開口部202aにて、2段目肉厚導体部(連絡部13の一部,第3配線部33)を形成する。当該電気めっき時には、シード層101が通電される。この後、図21(c)に示すように、レジストパターン201,202を除去する。
次に、図21(d)に示すように、パッド部形成用のレジストパターン203を形成する。レジストパターン203は、各パッド部40のパターン形状に対応する開口部203aを有する。
次に、図22(a)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン203の開口部203aにてパッド部40を形成する。当該電気めっき時には、シード層101が通電される。パッド部40は、Ni母体およびその上位表面を被覆するAu膜からなるのが好ましい。この後、図22(b)に示すように、レジストパターン203を除去し、そして、当該除去の後にシード層101において露出している箇所を除去する(シード層101において露出していない箇所については、図22(b)以降の図で省略する)。
次に、図22(c)に示すようにレジストパターン204を形成する。レジストパターン204は、2段目肉厚導体部の上位に3段目肉厚導体部を形成するための犠牲層として機能するものであり、2段目肉厚導体部のパターン形状に対応する開口部204aを有する。本方法では、3段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル12および連絡部13の一部、並びに、立体配線30の第2配線部32である。また、レジストパターン204は、2段目肉厚導体部の一部が開口部204aにて露出するように、形成される。
次に、図22(d)に示すように、レジストパターン204の表面、および、2段目肉厚導体部において開口部204aにて露出する表面にわたり、シード層205(太線で表す)を形成する。
次に、図23(a)に示すように、3段目肉厚導体部形成用のレジストパターン206を形成する。レジストパターン206は、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル12および連絡部13の一部、並びに、立体配線30の第2配線部32、のパターン形状に対応する開口部206aを有する。
次に、図23(b)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン206の開口部206aにて、3段目肉厚導体部(スパイラルコイル12,連絡部13の一部,第2配線部32)を形成する。当該電気めっき時には、シード層205が通電される。
次に、図23(c)に示すように、レジストパターン206を除去し、そして、当該除去の後にシード層205において露出している箇所を除去する(シード層205において露出していない箇所については、図23(c)以降の図で省略する)。
次に、図23(d)に示すように、レジストパターン204を除去する。レジストパターン204の除去の後、好ましくは、多段コイルインダクタ10および/または立体配線30において露出している箇所を、耐食性膜および磁性体膜から選択される膜または当該膜を含む多層膜により被覆する。以上のようにして、多段コイルインダクタ10、キャパ
シタ20、立体配線30、およびパッド部40を基板S上に形成し、上述の第1変形例を製造することができる。
図24から図27は、上述の第1変形例の第2の製造方法を表す。この方法は、バルクマイクロマシニング技術により当該第1変形例を製造するための一手法である。図24から図27においては、図27(c)に示す多段コイルインダクタ10、キャパシタ20、2つのパッド部40、および、立体配線30においてこれらに接続する箇所、の形成過程を、断面の変化で表す。当該断面は、加工が施される材料基板における単一の集積型電子部品形成区画に含まれる複数の所定箇所の断面を、モデル化して連続断面としたものである。多段コイルインダクタ10は、多段コイルインダクタ10A,10Bに相当する。パッド部40は、パッド部40A〜40Dに相当する。
本方法においては、まず、図24(a)に示すように、キャパシタ20の第1電極21を基板S上に形成する。次に、図24(b)に示すように、キャパシタ20の誘電体層23を第1電極21上に形成する。次に、図24(c)に示すように、第1電極21および誘電体層23を覆うように、電気めっき用のシード層101を基板S上に形成する。これらの工程について具体的には、図10の(a)〜(c)を参照して上述したのと同様である。
次に、図24(d)に示すように、1段目肉厚導体部形成用のレジストパターン301を形成する。本方法では、1段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10のスパイラルコイル11および連絡部13の一部、キャパシタ20の第2電極22、並びに、立体配線30の第1配線部31である。レジストパターン301は、スパイラルコイル11、連絡部13の一部、第2電極22、および第1配線部31のパターン形状に対応する開口部301aを有する。
次に、図25(a)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン301の開口部301aにて、1段目肉厚導体部(スパイラルコイル11,連絡部13の一部,第2電極22,第1配線部31)を形成する。当該電気めっき時には、シード層101が通電される。この後、図25(b)に示すように、例えば剥離液を作用させることにより、レジストパターン301を除去する。
次に、図25(c)に示すように、パッド部形成用のレジストパターン302を形成する。レジストパターン302は、各パッド部40のパターン形状に対応する開口部302aを有する。
次に、図25(d)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン302の開口部302aにてパッド部40を形成する。当該電気めっき時には、シード層101が通電される。パッド部40は、Ni母体およびその上位表面を被覆するAu膜からなるのが好ましい。この後、図26(a)に示すように、レジストパターン302を除去し、そして、当該除去の後にシード層101において露出している箇所を除去する(シード層101において露出していない箇所については、図26(a)以降の図で省略する)。
次に、図26(b)に示すように、2段目肉厚導体部形成用のレジストパターン303を形成する。本方法では、2段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10の連絡部13の一部および立体配線30の第3配線部33である。レジストパターン303は、連絡部13の一部および第3配線部33のパターン形状に対応する開口部303aを有し、1段目肉厚導体部の一部が開口部303aにて露出するように、形成される。また、レジストパターン303は、2段目肉厚導体部の上位に3段目肉厚導体部を形成するための犠牲層としても機能するものである。本方法では、3段目肉厚導体部とは、多段コイルインダ
クタ10の、スパイラルコイル12および連絡部13の一部、並びに、立体配線30の第2配線部32である。
次に、図26(c)に示すように、レジストパターン303の表面、および、1段目肉厚導体部において開口部303aにて露出する表面にわたり、シード層304(太線で表す)を形成する。
次に、図26(d)に示すように、3段目肉厚導体部形成用のレジストパターン305を形成する。レジストパターン305は、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル12および連絡部13の一部、並びに、立体配線30の第2配線部32、のパターン形状に対応する開口部305aを有する。
次に、図27(a)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン303の開口部303aにて2段目肉厚導体部(連絡部13の一部,第3配線部33)を形成し、レジストパターン305の開口部305aにて、3段目肉厚導体部(スパイラルコイル12,連絡部13の一部,第2配線部32)を形成する。当該電気めっき時には、シード層304が通電される。
次に、図27(b)に示すように、レジストパターン305を除去し、そして、当該除去の後にシード層304において露出している箇所を除去する(シード層304において露出していない箇所については、図27(b)以降の図で省略する)。
次に、図27(c)に示すように、レジストパターン303を除去する。レジストパターン303の除去の後、好ましくは、多段コイルインダクタ10および/または立体配線30において露出している箇所を、耐食性膜および磁性体膜から選択される膜または当該膜を含む多層膜により被覆する。以上のようにして、多段コイルインダクタ10、キャパシタ20、立体配線30、およびパッド部40を基板S上に形成し、上述の第1変形例を製造することができる。
図28から図32は、上述の第2変形例の製造方法を表す。この方法は、バルクマイクロマシニング技術により当該第2変形例を製造するための一手法である。図28から図32においては、図32(d)に示す多段コイルインダクタ10、キャパシタ20、2つのパッド部40、および、立体配線30においてこれらに接続する箇所、の形成過程を、断面の変化で表す。当該断面は、加工が施される材料基板における単一の集積型電子部品形成区画に含まれる複数の所定箇所の断面を、モデル化して連続断面としたものである。多段コイルインダクタ10は、多段コイルインダクタ10A,10Bに相当する。パッド部40は、パッド部40A〜40Dに相当する。
本方法においては、まず、図28(a)に示すように、キャパシタ20の第1電極21を基板S上に形成する。次に、図28(b)に示すように、キャパシタ20の誘電体層23を第1電極21上に形成する。次に、図28(c)に示すように、第1電極21および誘電体層23を覆うように、電気めっき用のシード層101を基板S上に形成する。これらの工程について具体的には、図10の(a)〜(c)を参照して上述したのと同様である。
次に、図28(d)に示すように、1段目肉厚導体部形成用のレジストパターン401を形成する。本方法では、1段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル11および連絡部13の一部、キャパシタ20の第2電極22、並びに、立体配線30の第1配線部31である。レジストパターン401は、スパイラルコイル11、連絡部13の一部、第2電極22、および第1配線部31のパターン形状に対応する開口
部401aを有する。
次に、図29(a)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン401の開口部401aにて、1段目肉厚導体部(スパイラルコイル11,連絡部13の一部,第2電極22,第1配線部31)を形成する。当該電気めっき時には、シード層101が通電される。この後、図29(b)に示すように、レジストパターン401を除去し、そして、シード層101において露出している箇所を除去する(シード層101において露出していない箇所については、図29(b)以降の図で省略する)。
次に、図29(c)に示すように誘電体膜402を形成する。誘電体膜402は所定の開口部402aを有する。誘電体膜402の形成においては、スピンコーティング法やスプレー法などにより所定の誘電体材料を成膜した後、当該膜をパターニングする。
次に、図29(d)に示すように、誘電体膜402の表面、および、1段目肉厚導体部において開口部402aにて露出する表面にわたり、シード層403(太線で表す)を形成する。
次に、図30(a)に示すように、2段目肉厚導体部形成用のレジストパターン404を形成する。本方法では、2段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10の連絡部13の一部および立体配線30の第3配線部33である。レジストパターン404は、多段コイルインダクタ10の連絡部13の一部および立体配線30の第3配線部33のパターン形状に対応する開口部404aを有する。
次に、図30(b)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン404の開口部404aにて、2段目肉厚導体部(連絡部13の一部,第3配線部33)を形成する。当該電気めっき時には、シード層403が通電される。この後、図30(c)に示すように、レジストパターン404を除去する。
次に、図30(d)に示すように、パッド部形成用のレジストパターン405を形成する。レジストパターン405は、各パッド部40のパターン形状に対応する開口部405aを有する。
次に、図31(a)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン405の開口部405aにてパッド部40を形成する。当該電気めっき時には、シード層403が通電される。パッド部40は、Ni母体およびその上位表面を被覆するAu膜からなるのが好ましい。この後、図31(b)に示すように、レジストパターン405を除去し、そして、当該除去の後にシード層403において露出している箇所を除去する(シード層403において露出していない箇所については、図31(b)以降の図で省略する)。
次に、図31(c)に示すようにレジストパターン406を形成する。レジストパターン406は、2段目肉厚導体部の上位に3段目肉厚導体部を形成するための犠牲層として機能するものであり、2段目肉厚導体部のパターン形状に対応する開口部406aを有する。本方法では、3段目肉厚導体部とは、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル12および連絡部13の一部、並びに、立体配線30の第2配線部32である。また、レジストパターン406は、2段目肉厚導体部の一部が開口部406aにて露出するように、形成される。
次に、図31(d)に示すように、レジストパターン406の表面、および、2段目肉厚導体部において開口部406aにて露出する表面にわたり、シード層407(太線で表す)を形成する。
次に、図32(a)に示すように、3段目肉厚導体部形成用のレジストパターン408を形成する。レジストパターン408は、多段コイルインダクタ10の、スパイラルコイル12および連絡部13の一部、並びに、立体配線30の第2配線部32、のパターン形状に対応する開口部408aを有する。
次に、図32(b)に示すように、電気めっき法により、レジストパターン408の開口部408aにて、3段目肉厚導体部(スパイラルコイル12,連絡部13の一部,第2配線部32)を形成する。当該電気めっき時には、シード層407が通電される。
次に、図32(c)に示すように、レジストパターン408を除去し、そして、当該除去の後にシード層407において露出している箇所を除去する(シード層407において露出していない箇所については、図32(c)以降の図で省略する)。
次に、図32(d)に示すように、レジストパターン406を除去する。レジストパターン406の除去の後、好ましくは、多段コイルインダクタ10および/または立体配線30において露出している箇所を、耐食性膜および磁性体膜から選択される膜または当該膜を含む多層膜により被覆する。以上のようにして、多段コイルインダクタ10、キャパシタ20、立体配線30、パッド部40、および封止材50を基板S上に形成し、上述の第2変形例を製造することができる。
集積型電子部品Xにおいては、図33に示すように、基板Sに凹部Saを設け、この凹部Sa上に多段コイルインダクタ10を設けてもよい(第3変形例)。このような構成は、集積型電子部品Xを小型化するうえで好適である。
本発明に係る集積型電子部品においては、上述のような多段コイルインダクタ10やキャパシタ20に代えて又は加えて、所定の抵抗や、フィルタを設けてもよい。フィルタとしては、例えば、LCRフィルタ、SAWフィルタ、FBARフィルタ、または機械共振を利用したフィルタを採用することができる。機械共振を利用したフィルタとしては、例えば、マイクロメカニカル ディスク レゾネータ、マイクロメカニカル リング レゾネータ、およびマイクロメカニカル ビーム レゾネータが挙げられる。
本発明に係る集積型電子部品においては、多段コイルインダクタ10、キャパシタ20、およびパッド部40の個数および基板S上の配置、並びに、立体配線30の形状を、適宜変更することにより、図6に示す回路構成に代えて、図34に示す回路構成や、図35に示す回路構成を実現することもできる。また、本発明に係る集積型電子部品においては、図6、図34、図35に示す回路構成を適宜組み合わせた、より複雑な回路構成を、実現することもできる。
本発明の集積型電子部品においては、上述のような多段コイルインダクタ10に代えて、ソレノイドコイルやトロイダルの形態の多段コイルインダクタを採用してもよい。また、本発明の集積型電子部品においては、基板上の構造全体を覆う封止樹脂を設けてもよい。この場合、封止樹脂は、多段コイルインダクタにおける隣り合うコイル導線の間に入り込む部位を有してもよい。封止樹脂を具備する構成は、集積型電子部品において高い信頼性を確保するうえで好適である。
以上のまとめとして、本発明の構成およびそのバリエーションを以下に付記として列挙する。
(付記1)基板と、
複数の受動部品と、
外部接続用の複数のパッド部と、
立体配線と、を備え、
前記複数の受動部品は、前記基板上に設けられた多段コイルインダクタを含み、当該多段コイルインダクタは、多段配置された複数のコイルを有し、且つ、隣り合うコイル導線が空隙を介して離隔し、
前記立体配線は、前記基板に接して延びる第1配線部と、前記基板から離隔して当該基板に沿って延びる第2配線部と、当該第1および第2配線部に接続する第3配線部と、を含む、集積型電子部品。
(付記2)前記多段コイルインダクタは、空隙を介して互いに離隔する複数のスパイラルコイルを有する、付記1に記載の集積型電子部品。
(付記3)前記多段コイルインダクタはソレノイドコイルまたはトロイダルコイルである、付記1に記載の集積型電子部品。
(付記4)前記基板は、半導体基板、絶縁膜が表面に形成された半導体基板、石英基板、ガラス基板、圧電基板、セラミック基板、SOI基板、SOQ基板、またはSOG基板である、付記1から3のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
(付記5)前記複数の受動部品は、キャパシタおよび/または抵抗を含む、付記1から4のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
(付記6)前記キャパシタは、相対向する第1電極および第2電極を有し、前記第1電極は、前記基板上に設けられ、前記第2電極は、前記基板から離隔して前記基板に沿って設けられている、付記5に記載の集積型電子部品。
(付記7)前記多段コイルインダクタにおける、前記基板に最も近いコイルは、前記基板から離隔している、付記1から6のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
(付記8)前記多段コイルインダクタにおける、前記基板に最も近いコイルは、前記基板上にパターン形成されている、付記1から6のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
(付記9)前記複数の受動部品は、LCRフィルタ、SAWフィルタ、FBARフィルタ、および機械共振を利用したフィルタからなる群より選択されるフィルタを含む、付記1から8のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
(付記10)前記複数の受動部品および前記立体配線を前記基板上にて封止するための封止樹脂を更に備える、付記1から9のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
(付記11)前記封止樹脂は、前記多段コイルインダクタにおける隣り合うコイル導線の間に入り込む部位を有する、付記10に記載の集積型電子部品。
(付記12)前記多段コイルインダクタおよび/または前記立体配線は、耐食性膜および磁性体膜から選択される膜または当該膜を含む多層膜により被覆されている部位を有する、付記1から11のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
(付記13)前記基板は凹部を有し、前記多段コイルインダクタは当該凹部に設けられている、付記1から12のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
(付記14)電気めっき法により下位導体部を形成する工程と、
前記下位導体部の上位に上位導体部を形成するための、開口部を有する第1レジストパターンを、前記下位導体部の一部が前記開口部にて露出するように、形成する工程と、
前記第1レジストパターンの表面、および、前記下位導体部において前記開口部にて露出する表面にわたり、シード層を形成する工程と、
開口部を有する第2レジストパターンを第1レジストパターンの上位に形成する工程と、
電気めっき法により、前記第2レジストパターンの前記開口部にて上位導体部を形成する工程と、
前記第2レジストパターンを除去する工程と、
前記シード層を除去する工程と、
前記第1レジストパターンを除去する工程と、を含む、集積型電子部品製造方法。
本発明における多段コイルインダクタの集中定数等価回路を表す。 本発明に係る集積型電子部品の平面図である。 図2の線III−IIIに沿った断面図である。 図2の線IV−IVに沿った断面図である。 図2の線V−Vに沿った断面図である。 図2に示す集積型電子部品の回路構成を表す。 一方の多段コイルインダクタの分解平面図である。 他方の多段コイルインダクタの分解平面図である。 コイル導線周囲の磁束分布の概念図である。 本発明に係る集積型電子部品製造方法における一部の工程を表す。 図10の後に続く工程を表す。 図11の後に続く工程を表す。 図12の後に続く工程を表す。 図13の後に続く工程を表す。 図14の後に続く工程を表す。 図2に示す集積型電子部品の第1変形例の断面図である。図2の集積型電子部品にとっての図3に相当する断面図である。 図2に示す集積型電子部品の第1変形例の他の断面図である。図2の集積型電子部品にとっての図4に相当する断面図である。 図2に示す集積型電子部品の第2変形例の断面図である。図2の集積型電子部品にとっての図3に相当する断面図である。 図2に示す集積型電子部品の第2変形例の他の断面図である。図2の集積型電子部品にとっての図4に相当する断面図である。 第1変形例の製造方法における一部の工程を表す。 図20の後に続く工程を表す。 図21の後に続く工程を表す。 図22の後に続く工程を表す。 第1変形例の他の製造方法における一部の工程を表す。 図24の後に続く工程を表す。 図25の後に続く工程を表す。 図26の後に続く工程を表す。 第2変形例の製造方法における一部の工程を表す。 図28の後に続く工程を表す。 図29の後に続く工程を表す。 図30の後に続く工程を表す。 図31の後に続く工程を表す。 図2に示す集積型電子部品の第3変形例の断面図である。図2の集積型電子部品にとっての図3に相当する断面図である。 本発明に係る集積型電子部品についての他の回路構成例を表す。 本発明に係る集積型電子部品についての他の回路構成例を表す。
符号の説明
X 集積型電子部品
S 基板
10,10A,10B 多段コイルインダクタ
11,12 スパイラルコイル
13 連絡部
20 キャパシタ
21 第1電極
22 第2電極
23 誘電体層
30 立体配線
31 第1配線部
32 第2配線部
33 第3配線部
40,40A,40B,40C,40D パッド部
50 封止材

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられ、隣り合うコイル導線が空隙を介して離隔した第1段のコイルとその上に設けられた第2段のコイルとにより構成されるインダクタと、
    前記基板上に形成された第1の電極と、前記第1の電極上に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成された第2の電極とにより構成されるキャパシタと、
    前記基板に接した少なくとも第1、第2、および第3の3つの第1配線部と、前記第1の第1配線部と一端が接続し、前記基板から離隔して当該基板に沿って延びる第1の第2配線部と、前記第2の電極と接続し、前記基板から離隔して当該基板に沿って延びる部分を有する第2の第2配線部と、前記第1の第1配線部と前記第1の第2配線部とを接続し、前記基板と垂直な方向に設けられた第3配線部とを有し、
    前記第1段のコイルおよび前記第2段のコイルは、前記基板と垂直な方向で重なっている部分を有し、
    前記第1段のコイルの一端が前記第2の第1配線部を介して前記第1の電極と接続され、前記第1段のコイルの他端が基板と垂直な方向に設けられた連絡部により前記第2段のコイルの一端に接続され、前記第2段のコイルの他端が前記第1の第2配線部に接続され、当該第1の第2配線部が前記第3配線部を介して前記一方の第1配線部に接続されており、
    前記第2の第2配線部の他端が前記第3の第1配線部に接続されている、集積型電子部品。
  2. 前記第1段および第2段のコイルはスパイラルコイルにより構成され、それぞれの段のコイルで電流の方向が同一である、請求項1に記載の集積型電子部品。
  3. 前記第1段のコイルは前記基板から離隔している、請求項1または2に記載の集積型電子部品。
  4. 前記第1段のコイルは前記基板上に直接形成されている、請求項1または2に記載の集積型電子部品。
  5. 前記第1段のコイル、キャパシタおよび前記第3配線部の少なくとも一部が前記基板上にて封止される封止樹脂を更に備える、請求項1から4のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
  6. 前記基板は凹部を有し、前記第1段および第2段のコイルは当該凹部に設けられている、請求項1から5のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
  7. 前記第1段および第2段のコイルまたは前記第1〜第3配線部には耐食性膜が形成されている、請求項1から6のいずれか一つに記載の集積型電子部品。
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